JP2013080944A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルーホールの底部における突起の形成を防止して、半導体装置の品質を安定させる手段を提供する。
【解決手段】配線層5と、該配線層上に形成された金属窒化膜8とを覆う層間絶縁膜9とを形成した半導体ウェハに、層間絶縁膜を貫通し金属窒化膜に達するスルーホール10を形成する工程を備えた半導体装置の製造方法において、スルーホールを形成する工程は、層間絶縁膜上に、レジストマスク18を形成する工程と、半導体ウェハを第1の温度とし、異方性エッチングにより層間絶縁膜をエッチングする第1のエッチング工程と、半導体ウェハを、第1の温度より高い第2の温度とし、レジストマスクをそのまま用いて、異方性エッチングにより金属窒化膜の上表面をエッチングする第2のエッチング工程と、レジストマスクを除去する工程と、を備え、第1のエッチング工程と、第2のエッチング工程で用いるエッチングガスとを同一とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、 配線層を覆う層間絶縁膜に、スルーホールを形成するエッチング工程を備えた半導体装置の製造方法に関する。
従来の半導体装置の製造方法においては、上面に窒化チタン(TiN)からなるチタン窒化膜を形成した配線層を覆う層間絶縁膜に、層間絶縁膜を貫通してチタン窒化膜に達するスルーホールを形成するときに、層間絶縁膜上にスルーホールの形成領域の層間絶縁膜を露出させた開口部を有するレジストマスクを形成し、これをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)法により、層間絶縁膜をエッチングしてチタン窒化膜に達するスルーホールを形成している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−282571号公報(第2頁段落0010−第3頁段落0012、第1図)
しかしながら、上述した従来の技術においては、層間絶縁膜をエッチングしてチタン窒化膜に達するスルーホールを形成しているため、層間絶縁膜の膜厚バラツキ等に起因して、チタン窒化膜上に層間絶縁膜が残留する場合があり、スルーホールに埋込まれる導電プラグとの間の電気的な接続ができなくなる虞があるので、通常のスルーホールのエッチング工程においては、チタン窒化膜の上表面を僅かにエッチングして層間絶縁膜を完全に除去することが行われている。
この通常のスルーホールのエッチング工程を用いて製造された半導体装置は、同じ半導体ウェハから形成されたものであっても、スルーホールの内部に埋込まれた導電プラグの抵抗値にバラツキが生じ、半導体装置の品質が安定しないという問題がある。
発明者は、通常のスルーホールのエッチング工程を用いて形成されたスルーホールの底部の直径が、同じ半導体ウェハ内で異なっていることを発見し、その原因を究明するために底部の直径が小さいとされたスルーホールの断面を観察した。
図6は底部の直径が小さいとされたスルーホールの断面を撮影したSEM写真である。
図6から判るように、直径が小さいとされたスルーホール(直径180nm程度)の底部(図6(b)に示す丸で囲った部位)には複数の細かな突起Tが形成されており、図6(a)に示すように、この突起Tによりスルーホールの円形形状が乱れてその直径が小さくなり、これがその後に形成される導電プラグの直径を細くし、導電プラグの抵抗値を上昇させる原因となっていると考えられる。
なお、正常な底部の直径とされるスルーホールの直径は210〜220nm程度である。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、スルーホールの底部における突起の形成を防止して、半導体装置の品質を安定させる手段を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、配線層と、該配線層上に形成された金属窒化膜と、前記配線層と前記金属窒化膜とを覆う層間絶縁膜とを形成した半導体ウェハに、前記層間絶縁膜を貫通し前記金属窒化膜に達するスルーホールを形成する工程を備えた半導体装置の製造方法において、前記スルーホールを形成する工程は、前記層間絶縁膜上に、前記スルーホールを形成する領域を露出させたレジストマスクを形成する工程と、前記半導体ウェハを第1の温度とし、前記レジストマスクをマスクとして、異方性エッチングにより前記層間絶縁膜をエッチングする第1のエッチング工程と、前記半導体ウェハを、前記第1の温度より高い第2の温度とし、前記レジストマスクをそのまま用いて、異方性エッチングにより前記金属窒化膜の上表面をエッチングする第2のエッチング工程と、前記第2のエッチング工程の終了後に、前記レジストマスクを除去する工程と、を備え、前記第1のエッチング工程で用いるエッチングガスと、前記第2のエッチング工程で用いるエッチングガスとが同一であることを特徴とする。
これにより、本発明は、第1のエッチング工程後の第2のエッチング工程における半導体ウェハの温度を高くして金属窒化膜のエッチング時のスルーホールの底部に形成される突起の形成を防止することができ、スルーホールに埋込まれた導電プラグの抵抗値を安定させて半導体装置の品質を安定させることができるという効果が得られる。
実施例の半導体装置のスルーホールの断面を示す説明図 実施例の半導体ウェハの上面を示す説明図 実施例の半導体装置のスルーホールの形成工程を示す説明図 実施例のスルーホールの形成工程により形成したスルーホールを示すSEM写真 実施例のスルーホールの溝底の直径の分布を示すグラフ 底部の直径が小さいとされたスルーホールの断面を示すSEM写真
以下に、図面を参照して本発明による半導体装置の製造方法の実施例について説明する。
図1は実施例の半導体装置のスルーホールの断面を示す説明図、図2は実施例の半導体ウェハの上面を示す説明図、図3は実施例の半導体装置のスルーホールの形成工程を示す説明図である。
図1、図2において、1は半導体ウェハ2のシリコン(Si)で形成された半導体基板であり、その上面には半導体装置3を構成する複数の半導体素子が形成されている。
5は配線層であり、半導体基板1上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等により、酸化シリコン(SiO2)等の絶縁材料を堆積して形成された絶縁層6上に、スパッタ法等によりアルミニウム(Al)、タングステン(W)等の導電材料で形成された導電層をフォトリソグラフィによりパターニングして形成された配線パターンであって、半導体基板1に形成された半導体素子の所定の部位と図示しないコンタクトプラグを介して電気的に接続している。
8は金属窒化膜としてのチタン窒化膜であり、配線層5上にスパッタ法等により窒化チタン(TiN)を積層して形成され、配線層5等の酸化を防止する酸化バリアとして機能する。
9は層間絶縁膜であり、絶縁層6上に、CVD法等により酸化シリコン等の絶縁材料を比較的厚く堆積して形成され、絶縁層6上およびそこに形成された配線層5、チタン窒化膜6等を覆う6600Å程度の膜厚の絶縁膜である。
10はスルーホールであり、層間絶縁膜9の上面からその下のチタン窒化膜8に達する貫通穴であって、スルーホール10の形成後に、スパッタ法等によりアルミニウム、タングステン等の導電材料が埋込まれ、図示しない導電プラグが形成される。
本実施例のスルーホール10は、図1に示すように、層間絶縁膜9を貫通し、チタン窒化膜8の上表面に浅い凹部11が形成されるようにエッチングされる。
図3において、15は加熱板であり、本実施例のエッチング装置の半導体ウェハ2の設置台に内蔵されており、半導体ウェハ2を、設定温度を切替ながらその下面から加熱する機能を有している。
18はマスク部材としてのレジストマスクであり、フォトリソグラフィにより半導体ウェハ2の上面側にスピンコート法等により塗布されたポジ型またはネガ型のレジストを露光および現像処理して形成されたマスクパターンであって、本実施例のエッチング工程等におけるマスクとして機能する。
発明者は、上記した問題点を解決するために、半導体ウェハ2に形成されたスルーホール10溝底の直径の分布、およびスルーホール10のエッチング時の半導体ウェハ2の温度分布を求めたところ、溝底の直径の小さいスルーホール10が半導体ウェハ2の中央部2aより外周縁部2b(図2参照)に形成される割合が多く、半導体ウェハ2の外周縁部2bの温度が、中央部2aに較べて低いことが判明した。
このため、スルーホール10の底部に突起Tが形成される原因は、半導体基板1の温度の低い外周縁部2bにおいては、チタン窒化膜8の凹部11を形成するときのエッチングにより一旦昇華した窒化チタンが冷却されてスルーホール10の底部の側面に再付着するためと考えた。
この場合に、半導体ウェハ2の温度を単にあげると、スルーホール10の直径が拡がってしまい微細なスルーホール10を形成することができないので、チタン窒化膜8に凹部11を形成するときの半導体基板1の温度を上昇させて昇華した窒化チタンの再付着を防止することを試みた。
以下に、図3にPで示す工程に従って、本実施例の半導体装置の製造方法におけるスルーホールの形成工程について説明する。
P1、半導体基板1に複数の半導体素子を形成し、半導体装置3を個片化するときのスクライブラインを設定した半導体ウェハ2の上面に絶縁層6を形成し、絶縁層6上に半導体基板1の半導体素子の所定の部位と電気的に接続する配線層5を形成し、この配線層5上にチタン窒化膜8を形成し、絶縁層5の上面にCVD法により酸化シリコンを15000Å程度堆積し、その上面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨して、配線層5およびチタン窒化膜8を覆う膜厚6600Å程度の平坦化された層間絶縁膜9を形成する。
そして、フォトリソグラフィにより層間絶縁膜9上に、チタン窒化膜8上のスルーホール10の形成領域の層間絶縁膜9を露出させた直径220nm程度の開口部20を有するレジストマスク18を形成する。
P2、工程P1で形成したレジストマスク18をマスクとして、異方性エッチングにより、層間絶縁膜9を所定の時間エッチングしてスルーホール10の底部にチタン窒化膜8を露出させる(第1のエッチング工程)。
本実施例では、エッチング装置として、マグネトロンRIEドライエッチング装置を用い、雰囲気圧力を40mTorr、バイアスパワーを1700W、加熱板15の設定温度を40℃、半導体ウェハ2の中央部2aの冷却Heの噴出圧力を7Torr、外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を40Torrとし、C48:20sccm、O2:8sccm、Ar:500sccmの混合ガスをエッチングガスとして第1のエッチング工程を行った。
P3、第1のエッチング工程においてチタン窒化膜8が露出したときに、加熱板15の設定温度および半導体ウェハ2への冷却Heの噴出圧力を切替え、工程P1で形成したレジストマスク18をマスクとして、異方性エッチングによりチタン窒化膜8の上表面をエッチングして、20nm程度の深さの凹部11を形成し、層間絶縁膜9を貫通してチタン窒化膜8に達するスルーホール10を形成する(第2のエッチング工程)。
本実施例では、工程P2と同じエッチング装置を用い、同じ雰囲気圧力、バイアスパワー、エッチングガスで、加熱板15の設定温度を50℃、半導体ウェハ2の中央部2aの冷却Heの噴出圧力を5Torr、外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を10Torrに切替えて第2のエッチング工程を行った。
このようにして本実施例のスルーホール10が形成され、その後に工程P1で形成したレジストマスクを除去し、スパッタ法により各スルーホール10の内部に、導電材料を埋め込んで導電プラグを形成すると共に、導電プラグに電気的に接続する電極パッド等を形成し、半導体ウェハ2を個片に分割して半導体装置1を製造する。
上記の第1のエッチング工程(工程P2)、第2のエッチング工程(工程P3)により形成されたスルーホール10は、図4に示すSEM写真のように、ほぼ円形形状に形成され(図4(a))、その底部に突起Tが形成されていないことが判る(図4(b))。
また、図5に示すように、スルーホール10の底部の直径の分布は、上記した第1のエッチング工程後に、第2のエッチング工程において、加熱板15の設定温度を50℃、半導体ウェハ2の中央部2aの冷却Heの噴出圧力を5Torr、外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を10Torrとした場合に、半導体ウェハ2の各部において、図5に○印で示すように、約210nmで安定しており、複数の細かな突起Tが形成された場合のスルーホール10の底部の直径180nm程度に較べて大幅に改善されて正常な場合の直径(210〜220nm)になり、突起Tが形成されていないことが判る。
この場合に、第1のエッチング工程における半導体ウェハ2の外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力は40Torr以上とし、第2のエッチング工程における外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力は30Torr以下とすることが望ましい。
第1のエッチング工程における外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を40Torr未満とすれば、半導体ウェハ2の温度が高くなりすぎて層間絶縁膜9に形成されるスルーホール10の直径が拡大してしまい、第2のエッチング工程における外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を30Torrより高くすれば、チタン窒化膜8をエッチングするときの半導体ウェハ2の温度が低くなりすぎて一旦昇華された窒化チタンがスルーホール10の底部に再付着してしまうからである。
このことは、図5に◇印で示す外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を30Torrとしたときのスルーホール10の底部の直径が、210〜220nmの範囲で安定していることからも裏付けられる。
また、半導体ウェハ2の下面を設置する加熱板15の温度は、第1のエッチング工程において40℃以下とし、第2のエッチング工程において50℃以上とすることが望ましい。
第1のエッチング工程において加熱板15の設定温度を40℃より高く設定すれば、層間絶縁膜9に形成されるスルーホール10の直径が拡大してしまい、第2のエッチング工程において加熱板15の設定温度を50℃未満とすれば、チタン窒化膜8をエッチングするときに一旦昇華された窒化チタンがスルーホール10の底部に再付着してしまうからである。
上記のように、本実施例では、第1のエッチング工程における半導体ウェハ2の下面を設置する加熱板15の設定温度を40℃として、半導体ウェハ2の中央部2aの冷却Heの噴出圧力を7Torr、外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を40Torrとし、第2のエッチング工程における加熱板15の設定温度を50℃として、半導体ウェハ2の中央部2aの冷却Heの噴出圧力を5Torr、外周縁部2bの冷却Heの噴出圧力を10Torrとし、第1のエッチング工程においてチタン窒化膜を露出させたときに、第2のエッチング工程において半導体基板1の温度を上昇させ、チタン窒化膜8をエッチングしてスルーホール10を形成するので、層間絶縁膜9に形成されるスルーホール10の直径の拡大を抑制しつつ、チタン窒化膜8のエッチング時のスルーホール10の底部に形成される突起Tの形成を防止することができ、スルーホール10の底部に形成される突起Tによる導電プラグの抵抗値のバラツキを防止して半導体装置の品質を安定させることができる。
以上説明したように、本実施例では、半導体装置の製造方法におけるスルーホールの形成工程を、半導体ウェハの温度を40℃以下(第1の温度)として、異方性エッチングにより層間絶縁膜をエッチングする第1のエッチング工程と、半導体ウェハの温度を40℃より高い50℃以上(第2の温度)として、異方性エッチングによりチタン窒化膜の上表面をエッチングする第2のエッチング工程とで行うようにしたことによって、第1のエッチング工程における半導体ウェハの温度を低くしてスルーホール10の直径の拡大を抑制することができると共に、第2のエッチング工程における半導体ウェハの温度を高くしてチタン窒化膜のエッチング時のスルーホールの底部に形成される突起Tの形成を防止することができ、スルーホールに埋込まれた導電プラグの抵抗値を安定させて半導体装置の品質を安定させることができる。
なお、上記実施例においては、層間絶縁膜を1層のみ形成するとして説明したが、上記で説明した層間絶縁膜上に更に第2の配線層およびチタン窒化膜を形成し、第2の層間絶縁膜で覆った後に形成するスルーホールや、更に第3、第4の層間絶縁膜に形成するスルーホールの場合も同様である。
更に、上記各実施例においては、半導体ウェハは、シリコンの半導体基板からなるバルク基板として説明したが、半導体ウェハは前記に限らず、シリコン基板に埋込み酸化膜を挟んで形成されたシリコン半導体層を有するSOI(Silicon On Insulator)構造の半導体ウェハや、サファイア基板上にシリコン半導体層を形成したSOS(Silicon On Sapphire)基板や、クオーツ基板上にシリコン半導体層を形成したSOQ(Silicon On Quartz)基板等の半導体ウェハであってもよい。
1 半導体基板
2 半導体ウェハ
2a 中央部
2b 外周縁部
3 半導体装置
5 配線層
6 絶縁層
8 チタン窒化膜
9 層間絶縁膜
10 スルーホール
11 凹部
15 加熱板
18 レジストマスク
20 開口部

Claims (4)

  1. 配線層と、該配線層上に形成された金属窒化膜と、前記配線層と前記金属窒化膜とを覆う層間絶縁膜とを形成した半導体ウェハに、前記層間絶縁膜を貫通し前記金属窒化膜に達するスルーホールを形成する工程を備えた半導体装置の製造方法において、
    前記スルーホールを形成する工程は、
    前記層間絶縁膜上に、前記スルーホールを形成する領域を露出させたレジストマスクを形成する工程と、
    前記半導体ウェハを第1の温度とし、前記レジストマスクをマスクとして、異方性エッチングにより前記層間絶縁膜をエッチングする第1のエッチング工程と、
    前記半導体ウェハを、前記第1の温度より高い第2の温度とし、前記レジストマスクをそのまま用いて、異方性エッチングにより前記金属窒化膜の上表面をエッチングする第2のエッチング工程と、
    前記第2のエッチング工程の終了後に、前記レジストマスクを除去する工程と、を備え、
    前記第1のエッチング工程で用いるエッチングガスと、前記第2のエッチング工程で用いるエッチングガスとが同一であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1のエッチング工程で前記金属窒化膜を露出させたときに、前記第2のエッチング工程への切替えを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記金属窒化膜は、窒化チタンからなる金属窒化膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記第1の温度は、前記半導体ウェハの温度を設定する加熱板の温度を40℃以下とし、前記第2の温度は、前記加熱板の温度を50℃以上として設定することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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