JP2013079635A - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内の冷却損失を低減することができる内燃機関の燃焼制御装置を提供する。
【解決手段】燃焼制御装置は、ディーゼルエンジンの燃焼室内に液体の燃料を噴射するインジェクタと、このインジェクタを制御するECUとを備えている。ECUは、アクセル開度及びエンジン回転数に基づいて、2回のパイロット噴射及びn回(n≧3)のメイン噴射の燃料噴射量を設定すると共に、2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各メイン噴射間のインターバルを設定する。そして、ECUは、各パイロット噴射及び各メイン噴射の燃料噴射量と各メイン噴射間のインターバルとに応じて、パイロット噴射及びメイン噴射を順に実施するようにインジェクタを制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料噴射を複数回に分割して行う内燃機関の燃焼制御装置に関するものである。
従来における内燃機関の燃焼制御装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、燃料噴射を複数回に分割して行うと共に、各燃料噴射の噴射量を単調増加させるように設定したものが知られている。
特開2007−100623号公報
しかしながら、上記従来技術においては、各燃料噴射の噴射量を徐々に増やしていくので、最後の燃料噴射の噴射量が非常に多くなり、熱発生率が高くなる。このため、燃焼室の壁面近傍におけるガス温度が高くなるため、燃焼室内の冷却損失が増大する。この場合には、燃費の悪化につながる。
本発明の目的は、燃焼室内の冷却損失を低減することができる内燃機関の燃焼制御装置を提供することである。
本発明の内燃機関の燃焼制御装置は、内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、第1燃料噴射を実施してから第2燃料噴射を複数回にわたって実施するように燃料噴射弁を制御する噴射弁制御手段と、第2燃料噴射の燃料噴射量が第1燃料噴射の燃料噴射量よりも多くなるように第1燃料噴射及び各第2燃料噴射の燃料噴射量を設定する噴射量設定手段と、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各第2燃料噴射間のインターバルを設定する噴射インターバル設定手段とを備え、噴射弁制御手段は、噴射量設定手段により設定された第1燃料噴射及び各第2燃料噴射の燃料噴射量と噴射インターバル設定手段により設定された各第2燃料噴射間のインターバルとに応じて、第2燃料噴射を複数回にわたって実施するように燃料噴射弁を制御することを特徴とするものである。
このように本発明の燃焼制御装置においては、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各第2燃料噴射間のインターバルを設定することにより、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率のピークが抑制される。従って、燃焼室内の発熱量が抑えられるため、燃焼室の壁面近傍におけるガス温度が低くなる。これにより、燃焼室内の冷却損失が低減される。なお、第1燃料噴射は、着火性を制御するため等を目的としたメイン噴射前に実施される少量噴射(パイロット噴射やプレ噴射)のことであり、第2燃料噴射は、要求される機関出力を発生させるために噴射される上記メイン噴射のことである。
好ましくは、噴射量設定手段は、各第2燃料噴射の燃料噴射量を実質的に均等になるように設定する。燃料噴射弁から噴射される燃料が燃焼室の壁面に強く衝突すると、燃焼による熱が燃焼室の壁面に奪われるため、冷却損失が増大する。そこで、各第2燃料噴射の燃料噴射量を実質的に均等になるように設定することにより、一部の第2燃料噴射の燃料噴射量が必要以上に多くならずに済むため、燃料噴射弁から噴射される燃料が燃焼室の壁面に強く衝突することが防止される。従って、燃焼室の壁面近傍における熱伝達率が低くなり、燃焼による熱が燃焼室の壁面に奪われにくくなる。これにより、燃焼室内の冷却損失がより低減される。
また、好ましくは、噴射インターバル設定手段は、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるような各第2燃料噴射間のインターバルを予め記憶しておく記憶手段と、記憶手段に記憶された各第2燃料噴射間のインターバルを読み出す手段とを有する。この場合には、シミュレーション等によって各第2燃料噴射間のインターバルを事前に決めておけば良いので、各第2燃料噴射間のインターバルの設定を簡単に且つ安価に行うことができる。
また、噴射インターバル設定手段は、各第2燃料噴射を実施したときの熱発生率を検出する検出手段と、検出手段により検出された熱発生率に基づいて、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、内燃機関の次サイクルまたは内燃機関の次に爆発する気筒における各第2燃料噴射間のインターバルを算出する手段とを有していても良い。この場合には、実際に内燃機関を動かしたときの動作状態に応じた適切な各第2燃料噴射間のインターバルを設定することができる。
本発明によれば、燃焼室内の冷却損失を低減することができるので、燃費の向上を図ることが可能となる。
本発明に係わる燃焼制御装置の一実施形態を備えた内燃機関としてディーゼルエンジンを示す概略構成図である。 図1に示したエンジン本体の断面図である。 図1に示したECUにより実行される燃焼制御処理手順の詳細を示すフローチャートである。 図1に示した燃焼制御装置により実施される燃料噴射パターンの一例を示すグラフである。 図4に示した燃料噴射パターンに対応する熱発生率を示すグラフである。 図3に示したメイン噴射インターバルの設定処理手順の詳細の一つを示すフローチャートである。 各メイン噴射間のインターバルを変更していった場合のシミュレーション結果を示すグラフである。 図4に示した燃料噴射パターン及びこれに対応する熱発生率のイメージを示すグラフである。 メイン噴射を複数回に分割して行った場合及びメイン噴射を1回のみ行った場合のシミュレーション結果を比較して示すグラフである。
以下、本発明に係わる内燃機関の燃焼制御装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる燃焼制御装置の一実施形態を備えた内燃機関としてディーゼルエンジンを示す概略構成図である。同図において、本実施形態に係るディーゼルエンジン1は、予混合圧縮着火(PCCI)式の4気筒直列ディーゼルエンジンである。ディーゼルエンジン1はエンジン本体2を備え、このエンジン本体2には4つのシリンダ(気筒)3が設けられている。
シリンダ3内には、図2に示すように、ピストン4が往復昇降自在に収容されている。また、シリンダ3の上部には、シリンダヘッド5が配設されている。シリンダ3とピストン4とシリンダヘッド5とで囲まれる空間は、燃焼室6を形成している。
各シリンダ3には、燃焼室6内に液体の燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)8がそれぞれ配設されている。インジェクタ8は複数の噴孔(図示せず)を有し、各噴孔から適切な噴射角(コーン角)で燃料を噴射する。各インジェクタ8はコモンレール9に接続されており、コモンレール9に貯留された高圧燃料が各インジェクタ8に常時供給されている。
エンジン本体2には、燃焼室6内に空気を吸入するための吸気通路10がインテークマニホールド11を介して接続されている。また、エンジン本体2には、燃焼後の排気ガスを排出するための排気通路12がエキゾーストマニホールド13を介して接続されている。
吸気通路10には、上流側から下流側に向けてエアクリーナー14、ターボ過給機15のコンプレッサ16、インタークーラー17及びスロットルバルブ18が設けられている。排気通路12には、ターボ過給機15のタービン19及び触媒付きDPF20が設けられている。
また、ディーゼルエンジン1は、燃焼後の排気ガスの一部を燃焼室6内に還流する排気再循環(EGR)装置21を備えている。EGR装置21は、吸気通路10とエキゾーストマニホールド13とを繋ぐEGR通路22と、エキゾーストマニホールド13から吸気通路10への排気再循環ガス(EGRガス)の還流量を調整するEGRバルブ23と、EGR通路22を通るEGRガスを冷却するEGRクーラ24と、このEGRクーラ24をバイパスするようにEGR通路22に接続されたバイパス通路25と、EGRガスの流路をEGRクーラ24側またはバイパス通路25側に切り替える切替弁26とを有している。
上記の各インジェクタ8、スロットルバルブ18、EGRバルブ23及び切替弁26は、電子制御ユニット(ECU)27によって制御される。ECU27には、メモリ27aが内蔵されている。ECU27には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ28と、エンジン回転数を検出するエンジン回転センサ29と、燃焼室6内の圧力(筒内圧)を検出する圧力センサ30とが接続されている。
ここで、インジェクタ8、ECU27及びセンサ28〜30は、本実施形態の燃焼制御装置31を構成している。このような燃焼制御装置31は、吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程という1サイクルにおいて各インジェクタ8から燃料を複数回に分けて噴射する分割噴射の予混合圧縮着火燃焼を行うように制御する。
図3は、ECU27により実行される燃焼制御処理手順の詳細を示すフローチャートである。同図において、まずアクセル開度センサ28により検出されたアクセル開度とエンジン回転センサ29により検出されたエンジン回転数とを取得する(手順S101)。
続いて、予め設定された噴射条件マップを用いて、アクセル開度及びエンジン回転数に対応する燃料の全噴射量及び噴射圧を設定する(手順S102)。このとき、図4に示すように、2回のパイロット噴射(第1燃料噴射)、n回(n≧3)のメイン噴射(第2燃料噴射)及び1回のアフター噴射を順に実施するための噴射条件マップを使用する。
そして、メイン噴射の燃料噴射量を、パイロット噴射及びアフター噴射の燃料噴射量よりも多くする。また、各メイン噴射の燃料噴射量は、実質的に均等になるようにするのが好ましい。ここで、実質的に均等とは、必ずしも完全に均等に限られるものではなく、僅かな誤差(例えば5%程度の誤差)であれば均等に含まれるという意味である。なお、2回のパイロット噴射及び1回のアフター噴射については、同じ燃料噴射量でも良いし、異なる燃料噴射量でも良い。
続いて、噴射条件マップを用いて、1回目のメイン噴射の燃料噴射時期CAMN1inj(図4参照)を設定する(手順S103)。なお、例えば1回目のメイン噴射の燃料噴射時期CAMN1injは、筒内圧及び負荷が過度に高くならず、かつ燃費を落とさない圧縮上死点以降に設定される。
続いて、予め設定されたパイロット噴射インターバルマップを用いて、1回目のパイロット噴射の燃料噴射時期CAPL1injと2回目のパイロット噴射の燃料噴射時期CAPL2injとを設定する(手順S104)。このとき、パイロット噴射インターバルマップから、1回目のパイロット噴射と2回目のパイロット噴射とのインターバルInt(PL2-PL1)と、2回目のパイロット噴射と1回目のメイン噴射とのインターバルInt(MN1-PL2)とが分かるため、これらのインターバルに基づいて各パイロット噴射の燃料噴射時期が得られる。
続いて、手順S102で設定された燃料の全噴射量及び噴射圧から、メイン噴射の最適な分割数nを設定する(手順S105)。このとき、例えば低熱損アルゴリズムを利用した既知の手法(省略)を用いて、分割数nを決定することができる。
続いて、各メイン噴射間のインターバルInt(MN2-MN1),…Int(MNn-MNn-1)と、n回目のメイン噴射とアフター噴射とのインターバルInt(AF-MNn)とを設定する(手順S106)。なお、これらのインターバルを総称してメイン噴射インターバルと呼ぶこととする。このメイン噴射インターバルの設定方法については、後で詳述する。
続いて、手順S106で設定されたメイン噴射インターバルから、2回目以降の各メイン噴射の燃料噴射時期CAMN2inj,…CAMNninjとアフター噴射の燃料噴射時期CAAFinjとを設定する(手順S107)。
続いて、手順S102で設定された燃料噴射量及び燃料噴射圧と手順S103,S104,S107で設定された燃料噴射時期とに応じて、パイロット噴射、メイン噴射及びアフター噴射を順に実施するように各インジェクタ8を制御する(手順S108)。
次に、上記手順S106で実行されるメイン噴射インターバルの設定方法について説明する。
具体的には、図5に示すように、1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値(dQdθ|max1)が2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値(dQdθ|max2,…dQdθ|maxn)以上となるようなメイン噴射インターバルを予めマップ化しておく。そして、これをメイン噴射インターバルマップとして、ECU27のメモリ27aに記憶しておく。上記手順S106では、メモリ27aに記憶されたメイン噴射インターバルマップを読み出す。
また、上記手順S106で実行されるメイン噴射用インターバルの設定は、図6に示す処理手順により行っても良い。図6において、まず圧力センサ30により検出された燃焼室6内の圧力(筒内圧)を取得する(手順S111)。続いて、燃焼室6内の圧力を時間で微分することで、各メイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値を算出する(手順S112)。
続いて、2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、次サイクルの同じシリンダ3におけるメイン噴射インターバルを算出する(手順S113)。これにより、次サイクルの同じシリンダ3においては、新たに算出されたメイン噴射インターバルに応じてメイン噴射及びアフター噴射が実施されることとなる。
このとき、1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値よりも小さいときは、現在のメイン噴射インターバルに所定値Δを加算して得られた値を、次サイクルの同じシリンダ3におけるメイン噴射インターバルとする。一方、1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値よりも大きいときは、現在のメイン噴射インターバルから所定値Δを減算して得られた値を、次サイクルの同じシリンダ3におけるメイン噴射インターバルとする。
なお、次サイクルの同じシリンダ3におけるメイン噴射インターバルを算出する代わりに、次に爆発する異なるシリンダ3におけるメイン噴射インターバルを算出しても良い。また、1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値よりも大きいときは、同じ値を次サイクルの同じシリンダ3におけるメイン噴射インターバルとしても良い。
以上において、図3に示す上記手順S108は、第1燃料噴射を実施してから第2燃料噴射を複数回にわたって実施するように燃料噴射弁8を制御する噴射弁制御手段を構成する。同上記手順S101,S102は、第2燃料噴射の燃料噴射量が第1燃料噴射の燃料噴射量よりも多くなるように第1燃料噴射及び各第2燃料噴射の燃料噴射量を設定する噴射量設定手段を構成する。同上記手順S106は、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各第2燃料噴射間のインターバルを設定する噴射インターバル設定手段を構成する。
このとき、メモリ27aは、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるような各第2燃料噴射間のインターバルを予め記憶しておく記憶手段(噴射インターバル設定手段の一部)を構成する。
また、圧力センサ30及び図6に示す上記手順S111は、各第2燃料噴射を実施したときの熱発生率を検出する検出手段(噴射インターバル設定手段の一部)を構成する。同上記手順S112,113は、検出手段により検出された熱発生率に基づいて、2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、内燃機関1の次サイクルまたは内燃機関1の次に爆発する気筒3における各第2燃料噴射間のインターバルを算出する手段(噴射インターバル設定手段の一部)を構成する。
ここで、パイロット噴射を行ってからメイン噴射を複数回行ったシミュレーション結果を図7に示す。このシミュレーションでは、燃焼重心が同一となるようにメイン噴射インターバルを変更していった。図7(a)は、メイン噴射インターバルと燃費との関係を示し、図7(b)は、メイン噴射インターバルと燃焼騒音との関係を示している。
図7(a)から分かるように、メイン噴射インターバルが短くなるほど、燃費が良くなっていく。また、図7(b)から分かるように、メイン噴射インターバルが0.15msec程度のときに、燃焼騒音が最も低くなる。従って、燃費及び燃焼騒音のバランスを考えると、メイン噴射インターバルを0.15msec以下とし、その上で最適なメイン噴射インターバルを設定するのが望ましい。
以上のように本実施形態にあっては、メイン噴射を分割して実施する際に、各メイン噴射の燃料噴射量を実質的に均等にすることにより、メイン噴射の1回の燃料噴射量を多くし過ぎなくて済む。このため、インジェクタ8から燃料が噴射されたときに、燃焼室6の壁面への燃料の噴霧の衝突が緩和されるため、燃焼室6の壁面近傍における熱伝達率が低減され、燃焼時に発生した熱が燃焼室6の壁面に奪われにくくなる。これにより、燃焼室6内の冷却損失が低減されるため、燃費を向上させることができる。
また、メイン噴射を分割して実施する際に、2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各メイン噴射間のインターバル(メイン噴射インターバル)を設定するので、図8に示すように熱発生率のピークが抑えられる。このため、燃焼時の発熱量が抑制されるため、燃焼室6内のガス温度が低くなる。これにより、燃焼室6内の冷却損失が更に低減されるため、燃費を一層向上させることができる。また、燃焼騒音や、NOx等のエミッションを低減することもできる。
図9は、メイン噴射を複数回に分割して行った場合及びメイン噴射を1回のみ行った場合のシミュレーション結果を比較して示すグラフである。図9において、破線Pは、メイン噴射を複数回に分割して行った場合のシミュレーション結果を示し、実線Qは、メイン噴射を1回のみ行った場合のシミュレーション結果を示している。メイン噴射を複数回に分割して行った場合には、2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各メイン噴射間のインターバルを設定している。また、いずれの場合も、メイン噴射の前に2回のパイロット噴射を行っている。なお、図中の横軸はクランク角を表し、図中の縦軸は熱発生率を表している。
図9から明らかなように、メイン噴射を分割して行うと共に、各メイン噴射間のインターバルを最適化することにより、破線Pで示すように熱発生率のピークが抑制されている。この場合には、メイン噴射を1回のみ行った場合に比べて、燃費が3%以上も低くなることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、2回のパイロット噴射を実施した後に、n回(n≧3)のメイン噴射及び1回のアフター噴射を順に実施するようにしたが、燃料噴射パターンとしては、特にそれには限定されず、パイロット噴射の実施回数を1回のみとしても良いし、アフター噴射を実施しなくても良い。また、上記実施形態では、メイン噴射を3回以上実施しているが、メイン噴射の実施回数は2回でも良い。
また、上記実施形態では、2回目以降のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、各メイン噴射間のインターバル、n回目のメイン噴射とアフター噴射とのインターバルをそれぞれ設定したが、熱発生率のピークが最も発生しやすいのは、2回目のメイン噴射を実施したときである。従って、2回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目のメイン噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、上記のインターバルを設定すれば良い。
さらに、上記実施形態では、1回目のメイン噴射の燃料噴射時期CAMN1injを圧縮上死点以降に設定したが、1回目のメイン噴射の燃料噴射時期CAMN1injとしては、圧縮上死点に対して過度に進角した場合や過度に遅角した場合を除いて適宜設定することができる。
1…ディーゼルエンジン(内燃機関)、3…シリンダ(気筒)、6…燃焼室、8…インジェクタ(燃料噴射弁)、27…ECU(噴射弁制御手段、噴射量設定手段、噴射インターバル設定手段)、27a…メモリ(記憶手段、噴射インターバル設定手段)、30…圧力センサ(噴射インターバル設定手段)。

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
    第1燃料噴射を実施してから第2燃料噴射を複数回にわたって実施するように前記燃料噴射弁を制御する噴射弁制御手段と、
    前記第2燃料噴射の燃料噴射量が前記第1燃料噴射の燃料噴射量よりも多くなるように前記第1燃料噴射及び前記各第2燃料噴射の燃料噴射量を設定する噴射量設定手段と、
    2回目以降の前記第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が1回目の前記第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、前記各第2燃料噴射間のインターバルを設定する噴射インターバル設定手段とを備え、
    前記噴射弁制御手段は、前記噴射量設定手段により設定された前記第1燃料噴射及び前記各第2燃料噴射の燃料噴射量と前記噴射インターバル設定手段により設定された前記各第2燃料噴射間のインターバルとに応じて、前記第2燃料噴射を複数回にわたって実施するように前記燃料噴射弁を制御することを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 前記噴射量設定手段は、前記各第2燃料噴射の燃料噴射量を実質的に均等になるように設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  3. 前記噴射インターバル設定手段は、前記2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が前記1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるような前記各第2燃料噴射間のインターバルを予め記憶しておく記憶手段と、前記記憶手段に記憶された各第2燃料噴射間のインターバルを読み出す手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 前記噴射インターバル設定手段は、前記各第2燃料噴射を実施したときの熱発生率を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された熱発生率に基づいて、前記2回目以降の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値が前記1回目の第2燃料噴射を実施したときの熱発生率の最大値以下となるように、前記内燃機関の次サイクルまたは前記内燃機関の次に爆発する気筒における前記各第2燃料噴射間のインターバルを算出する手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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