JP2008240553A - ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パイロット噴射を行うディーゼルエンジンにおいて、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置を提供すること。
【解決手段】パイロット燃焼におけるパイロット燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxが目標範囲内となるようパイロット噴射時期θipを制御するとともに、着火遅れ時間τdelayが目標範囲内となるようパイロット噴射量Qpを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置に係り、詳しくはメイン噴射の前に噴射されるパイロット噴射の噴射時期及び噴射量の制御技術に関する。
コモンレール式ディーゼルエンジンのように、筒内に燃料を直接噴射するエンジンでは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程、排気行程からなる1回の燃焼サイクル中に燃料噴射を任意の時期に複数回実行可能である。そこで、エンジンの運転状態に応じて燃料噴射の回数や時期を変更しており、例えば、メイン噴射より先行して噴射するパイロット噴射を行うことで燃焼圧の急増を抑制し、燃焼騒音の低減を図ることができる。
このようにパイロット噴射を行うディーゼルエンジンにおける具体的な燃料噴射制御として、パイロット噴射とメイン噴射との間の時間間隔、及びパイロット噴射で噴射する燃料量を適正な範囲に制御することで燃焼の安定化や燃焼騒音の低減を行う構成が開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−2760号公報
しかしながら、上記特許文献1では、パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼とメイン噴射により生起されるメイン燃焼との燃焼重心に基づき両噴射の時間間隔を制御しており、パイロット燃焼単独についての最適化は行われていない。
パイロット噴射は、噴射時期が上死点近傍であると燃料噴射直後から急峻な燃焼が生起されNOx排出量が増加する上、噴射量が多いほどスモークも増加する傾向があり、上記特許文献1のような構成では排ガス性能が悪化するという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、パイロット噴射を行うディーゼルエンジンにおいて、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができるディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置では、燃焼室内に燃料を複数回噴射可能な燃料噴射手段を備えたディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射手段により実行されるメイン噴射及び該メイン噴射より先行して噴射するパイロット噴射を制御する燃料噴射制御手段と、前記パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼の燃焼期間を検出するパイロット燃焼期間検出手段とを備え、前記燃料噴射制御手段は、前記パイロット燃焼期間検出手段により検出されるパイロット燃焼期間が所定の範囲内となるようにパイロット噴射時期を制御することを特徴としている。
請求項2のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置では、燃焼室内に燃料を複数回噴射可能な燃料噴射手段を備えたディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置であって、前記燃料噴射手段により実行されるメイン噴射及び該メイン噴射より先行して噴射するパイロット噴射を制御する燃料噴射制御手段と、前記パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼の熱発生ピーク値を検出するパイロット熱発生ピーク値検出手段とを備え、前記燃料噴射制御手段は、前記パイロット熱発生ピーク値検出手段により検出されるパイロット燃焼の熱発生ピーク値が所定の範囲内になるようにパイロット噴射時期を制御することを特徴としている。
請求項3のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置では、さらに、前記メイン噴射から該メイン噴射により生起されるメイン燃焼開始までの着火遅れ時間を検出する着火遅れ時間検出手段を備え、前記燃料噴射制御手段は、前記着火遅れ時間検出手段により検出される着火遅れ時間が所定の範囲内になるようパイロット噴射の燃料噴射量を制御することを特徴としている。
上記手段を用いる本発明の請求項1のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置によれば、パイロット燃焼期間が所定の範囲内となるようパイロット噴射時期を制御することで、パイロット燃焼において十分な燃焼期間を確保することができ、急峻なパイロット燃焼が生起されることを防止することができる。
例えば、パイロット燃焼期間は燃焼騒音及びNOxやスモークと相関があり、所定の範囲をこれら燃焼騒音及びNOxやスモークが低減するような範囲とし、当該所定の範囲内となるようにパイロット噴射時期を制御することも可能であり、これにより、パイロット燃焼を穏やかなものとすることができ、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができる。
請求項2のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置によれば、パイロット燃焼の熱発生ピーク値が所定の範囲内になるようパイロット噴射時期を制御することで、パイロット燃焼の熱発生を抑制し、急峻なパイロット燃焼が生起されることを防止することができる。
例えば、熱発生ピーク値は燃焼騒音及びNOxやスモークと相関があり、所定の範囲をこれら燃焼騒音及びNOxやスモークが低減するような範囲とし、当該所定の範囲内となるようにパイロット噴射時期を制御することも可能であり、これにより、パイロット燃焼を穏やかなものとすることができ、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができる。
請求項3のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置によれば、着火遅れ時間が所定時間内になるようパイロット噴射の燃料噴射量を制御することで、着火遅れ時間の増加を防止することができる。
なお、パイロット噴射の燃料噴射量の変化はパイロット燃焼期間や熱発生ピーク値への影響が少ないため、当該パイロット燃焼期間や熱発生ピーク値の変化を抑制しながら着火遅れ時間を調整することができる。
例えば、着火遅れ時間は燃焼騒音及びNOxやスモークと相関があり、所定時間をこれら燃焼騒音及びNOxやスモークが低減するような時間とし、当該所定時間内となるようにパイロット噴射の燃料噴射量を制御することも可能であり、これにより、さらに燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1を参照すると本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図が示されており、図2を参照すると本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置による燃料噴射制御を実行した場合の燃焼状態を時系列的に示したタイムチャートが示されている。以下、これらの図に基づき説明する。
図1に示すエンジン1は、コモンレール2に蓄圧された高圧燃料が各気筒4の燃焼室内に燃料噴射弁6(燃料噴射手段)により供給される4気筒コモンレール式ディーゼルエンジンである。
エンジン1の吸気側には吸気マニホールド8が接続されており、吸気マニホールド8からは吸気管10が延びている。吸気管10には、吸気上流端にエアクリーナ12が設けられており、途中にはターボ過給機14のコンプレッサ14aが設けられている。さらに、当該コンプレッサ14aの吸気下流側にはインタークーラ16が設けられており、その吸気下流側には吸気制御弁18が設けられている。
一方、エンジン1の排気側には排気マニホールド20が接続されており、排気マニホールド20からは排気管22が延びている。排気マニホールド20及び吸気マニホールド8にはEGR通路24が接続されており、当該EGR通路24にはEGRガスの還流量を調節するEGRバルブ26が設けられている。
また、排気管22の途中には上記コンプレッサ14aと同軸上に連結されたタービン14bが設けられている。
さらに、当該排気管22の排気下流側には排気後処理装置28が設けられている。当該排気後処理装置28には、図示しないが例えばNOx吸蔵触媒が収容されるとともに、当該NOx吸蔵触媒の下流側に、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(DPF)が収容されている。
また、当該エンジン1を搭載した車両には、エンジン1の運転制御等をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置としてECU30(燃料噴射制御手段)が設けられており、当該ECU30は、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うとともに、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
例えば、ECU30の入力側には、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ32、各気筒4に設けられ筒内圧を検出する筒内圧センサ34(パイロット燃焼期間検出手段、熱発生ピーク値検出手段、着火遅れ時間検出手段)、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ36等の各種センサ類が接続されている。また、ECU30の出力側には各気筒の燃料噴射弁6、吸気制御弁18及びEGR弁26などの各種デバイス類が接続されている。
そして、ECU30は、上記各種センサ類から取得される情報に基づき各気筒4への燃料噴射量及び燃料噴射時期を設定し、当該燃料噴射量及び燃料噴射時期に従って各燃料噴射弁6を制御する。
詳しくは、当該エンジン1の燃料噴射では、メイン噴射と、当該メイン噴射に先行して噴射するパイロット噴射を行うものであり、ECU30は当該メイン噴射及びパイロット噴射についてそれぞれ独立して燃料噴射量及び燃料噴射時期の設定を行う。
具体的には、ECU30はメイン噴射については、クランク角センサ32より検出されるクランク角から算出されるエンジン回転数と、アクセル開度センサ40によって検出されるアクセルペダルの踏込量とに基づき、予め記憶されているマップからエンジン1の運転に必要なメイン噴射量Qmとメイン噴射時期θimとを設定し、燃料噴射弁6により当該メイン噴射を実行させる。
一方、パイロット噴射については、図2に示すように、ECU30は、パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼の燃焼期間τp及び当該パイロット燃焼の熱発生ピーク値Hp_maxが所定の範囲内となるパイロット噴射時期θipを設定し、メイン噴射の開始時期θimから当該メイン噴射により生起されるメイン燃焼開始までの着火遅れ時間τdelayが所定の範囲内となるパイロット噴射量Qpを設定して、燃料噴射弁6により当該パイロット噴射を実行させる。なお、本実施形態では、図2に示すように、メイン噴射開始時期θimは上死点(TDC)近傍に設定され、パイロット噴射は所謂早期パイロット噴射でありメイン噴射よりも所定クランク角度以上進角した時期に設定される。
ここで、当該パイロット噴射制御についてより詳しく説明する。
図3を参照すると、図3には本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置より実行されるパイロット噴射制御ルーチンがフローチャートで示されており、図4乃至図9を参照すると当該パイロット噴射制御における各種マップが示されている。以下、上記図2及び図4乃至図9を参照しつつ図3のフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS1では、上記各筒内圧センサ34から筒内圧を取得し、当該筒内圧より熱発生率を演算する。これにより前燃焼サイクルにおける上記図2のような熱発生率の波形を取得する。
ステップS2では、ステップS1で取得した熱発生率の波形からパイロット燃焼の燃焼期間τpを検出する。詳しくは図2に示すようにパイロット噴射後の熱上昇開始から終了までの期間を燃焼期間τpとしている。
ステップS3では、同じく熱発生率の波形からパイロット燃焼の熱発生ピーク値Hp_maxを検出する。詳しくは、図2に示すようにパイロット燃焼において最も高い熱上昇率の値を当該熱発生ピーク値Hp_maxとしている。
続くステップS4では、着火遅れ時間τdelayを検出する。詳しくは、図2に示すようにメイン噴射開始時期θimから当該メイン噴射後の熱上昇開始時期までの時間を着火遅れ時間τdelayとしている。
ステップS5では、図4(a)、(b)に示すようなパイロット燃焼の燃焼期間τpに応じたマップ及び熱発生ピーク値Hp_maxに応じたマップに基づき、パイロット噴射時期θipの設定を行う。
当該図4のマップは予め実験により確認し設定されたものである。詳しくは、パイロット燃焼の燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxはパイロット噴射時期θipの影響を受けやすく、当該図4(a)、(b)のマップは、パイロット噴射時期θipが早くなる、即ち進角するほど燃焼期間τpが長くなり、熱発生ピーク値Hp_maxが小さくなる傾向を有している。また、図4(c)にはパイロット噴射時期θipに対する着火遅れ時間τdelayを示すマップが示されており、当該着火遅れ時間τdelayはパイロット噴射時期θipが早くなるほど徐々に長くなる傾向を有している。
さらに、図4(a)には所定値τpA以上の範囲が、図4(b)には所定値Hp_maxAから所定値Hp_maxBまでの範囲がそれぞれ目標範囲に設定されている。
図4(a)における目標範囲は、図5に示すように燃焼期間τpに対するNOx排出量及び燃焼騒音量に基づき設定されている。燃焼期間τpに対するNOx排出量及び燃焼騒音量は燃焼期間τpが比較的短い領域ではある程度の幅で変動し、燃焼期間τpが長くなるに従い当該幅がある一定の値に収束しつつ減少する傾向にあり、この一定の値に収束される直前の所定値τpAからの範囲が燃焼期間τpの目標範囲に設定されている。
一方、図4(b)における目標範囲は、図6に示すように、熱発生ピーク値Hp_maxに対するNOx排出量及び燃焼騒音量に基づき設定されている。熱発生ピーク値Hp_maxは小さすぎるとパイロット燃焼の効果が低下し、大きすぎると急峻で大幅な熱上昇が生じそれぞれNOx排出量及び燃焼騒音量が増加するという傾向を有しているため、熱発生ピーク値Hp_maxの目標範囲は当該NOx排出量及び燃焼騒音量が最小となる値を含む所定値Hp_maxAから所定値Hp_maxBまでの範囲に設定されている。
当該ステップS5では、上記のように設定された図4(a)、(b)のマップに基づき燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxがそれぞれ目標範囲内となるパイロット噴射時期θipに設定する。
続くステップS6では、図7(c)に示すような着火遅れ時間τdelayに応じたマップに基づきパイロット噴射量Qpの設定を行う。
当該図7のマップは予め実験により確認し設定されたものである。詳しくは、着火遅れ時間τdelayはパイロット噴射量Qpの影響を受けやすく、当該図7(c)のマップは、当該パイロット噴射量Qpが多いほど着火遅れ時間τdelayが短縮される傾向を有している。また、図7(a)、(b)にはパイロット噴射量Qpに対するパイロット燃焼の燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxを示すマップが示されており、燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxはパイロット噴射量Qpに対する影響は比較的少なく、パイロット噴射量Qpが増加すると、燃焼期間τpは僅かに増加し、熱発生ピーク値Hp_maxはほとんど変化がないという傾向を有している。
さらに、図7(c)には所定値τdelayA以下の範囲が目標範囲に設定されている。
当該図7(c)における目標範囲は、図8に示すように、着火遅れ時間τdelayに対するNOx排出量及び燃焼騒音量に基づき設定されている。NOx排出量及び燃焼騒音量は着火遅れ時間τdelayが短縮するほど減少する傾向にあり、着火遅れ時間τdelayの目標範囲は当該NOx排出量及び燃焼騒音量が十分低くなる所定値τdelayA以下の範囲に設定されている。
当該ステップS6では、上記のように設定された図7(c)のマップに基づき着火遅れ時間τdelayが目標範囲内となるパイロット噴射量Qpに設定する。
続くステップS7では、図9に示すようステップS5にて認定されたパイロット噴射時期θip及びステップS6にて認定されたパイロット噴射量Qpに応じたマップに基づきパイロット噴射の噴射回数Npを設定する。
詳しくは、パイロット噴射は噴射時期θipが早く且つ噴射量Qpが多くなるほど、噴射された燃料が筒内壁面に付着し燃費の悪化や焼き付き等を生じさせる可能性が増えるため、当該図9に示すマップでは、これを回避するようパイロット噴射時期θipが早く噴射量Qpが多くなるほど噴射回数Npが増加する傾向を有している。
当該ステップS7では、上記のように設定された図9のマップに基づき上記ステップS5、S6において設定されたパイロット噴射時期θip及び噴射量Qpに応じたパイロット噴射回数Npを設定する。
ステップS8では、燃料噴射弁6により、上記ステップS5で設定されたパイロット噴射時期θip、上記ステップS6で設定されたパイロット噴射量Qp、上記ステップS7で設定されたパイロット噴射回数Npによるパイロット噴射を実行し、当該ルーチンをリターンする。
ここで、図10乃至12を参照すると、具体的に当該パイロット噴射制御を行ったときの上記図4、7、9のマップにおける制御動作状況を表す図が示されており、以下、同図に基づき説明する。
図10に示すように、前燃焼サイクル時のパイロット噴射が噴射時期θip1である場合、燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxはそれぞれ目標範囲の外にあることから、ECU30はまず上記図3の制御ルーチンにおけるステップS5においてそれぞれが目標範囲内となるパイロット噴射時期θip2に設定する。
このとき、図10(c)に示すようにパイロット噴射時期を噴射時期θip2に設定したことで着火遅れ時間τdelayがτdelay1からτdelay2まで増加することがわかる。
当該着火遅れ時間τdelayの増加により、図11(c)に示すように前燃焼サイクル時のパイロット噴射量Qp1であると着火遅れ時間τdelayが目標範囲外となることから、ECU30は続くステップS6において当該着火遅れ時間τdelayが目標範囲内となるパイロット噴射量Qp2に設定する。なお、パイロット噴射量を噴射量Qp2まで増加させたことでパイロット燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxも変化するが、図11(a)、(b)に示すようにその変化は微小である。
そして、ステップS7において、図12に示すように、ECU30は、新たに設定されたパイロット噴射時期θip2及び噴射量Qp2に応じたパイロット噴射回数Np2を設定する。
以上のように、パイロット燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxをそれぞれ目標範囲内となるようパイロット噴射時期θipを制御することで、パイロット燃焼において十分な燃焼期間を確保することができ、且つ熱発生を十分に抑制させることができ、急峻なパイロット燃焼が生起されることを防止することができる。したがって、パイロット燃焼を穏やかなものとすることができ、これにより、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができる。
また、着火遅れ時間τdelayにおいて目標範囲内になるようパイロット噴射の燃料噴射量Qpを制御することで、着火遅れ時間τdelayの増加を防止することができる。
このように本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置は、パイロット噴射を行うディーゼルエンジンにおいて、燃焼騒音を低減させることができる上、NOxやスモークの発生を抑制させることができる。
以上で本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態ではパイロット燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxそれぞれにおいて目標範囲とするようパイロット噴射時期θipを制御しているが、これに限られるものではなく、例えばパイロット燃焼期間τp及び熱発生ピーク値Hp_maxのどちらか一方のみに基づく制御としても構わない。
また、上記実施形態では筒内圧センサ34より検出される筒内圧から熱発生率を演算しパイロット燃焼期間τp、熱発生ピーク値Hp_max、着火遅れ時間τdelayを検出しているが、当該パイロット燃焼期間τp、熱発生ピーク値Hp_max、着火遅れ時間τdelayの検出手段はこれに限られるものではなく、他の要素から推定したり直接検出可能なセンサ等を設けて検出するようにしても構わない。
本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図である。 本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置による燃料噴射制御を実行した場合の燃焼状態を時系列的に示したタイムチャートである。 本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置より実行されるパイロット噴射制御ルーチンを示すフローチャートである。 パイロット噴射時期に対するパイロット燃焼期間、熱発生ピーク値、及び着火遅れ時間を示すマップである。 パイロット燃焼期間に対するNOx排出量及び燃焼騒音量を示すマップである。 パイロット燃焼の熱発生ピーク値に対するNOx排出量及び燃焼騒音量を示すマップである。 パイロット噴射量に対するパイロット燃焼期間、熱発生ピーク値、及び着火遅れ時間を示すマップである。 着火遅れ時間に対するNOx排出量及び燃焼騒音量を示すマップである。 パイロット噴射時期及びパイロット噴射量に応じたパイロット噴射回数を示すマップである。 具体的に本発明に係るパイロット噴射制御を行ったときの図4のマップにおける制御動作状況を示す図である。 具体的に本発明に係るパイロット噴射制御を行ったときの図7のマップにおける制御動作状況を示す図である。 具体的に本発明に係るパイロット噴射制御を行ったときの図9のマップにおける制御動作状況を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 コモンレール
4 気筒
6 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
30 ECU(燃料噴射制御手段)
32 クランク角センサ
34 筒内圧センサ(パイロット燃焼期間検出手段、熱発生ピーク値検出手段、着火遅れ時間検出手段)

Claims (3)

  1. 燃焼室内に燃料を複数回噴射可能な燃料噴射手段を備えたディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射手段により実行されるメイン噴射及び該メイン噴射より先行して噴射するパイロット噴射を制御する燃料噴射制御手段と、
    前記パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼の燃焼期間を検出するパイロット燃焼期間検出手段とを備え、
    前記燃料噴射制御手段は、前記パイロット燃焼期間検出手段により検出されるパイロット燃焼期間が所定の範囲内となるようにパイロット噴射時期を制御することを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 燃焼室内に燃料を複数回噴射可能な燃料噴射手段を備えたディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料噴射手段により実行されるメイン噴射及び該メイン噴射より先行して噴射するパイロット噴射を制御する燃料噴射制御手段と、
    前記パイロット噴射により生起されるパイロット燃焼の熱発生ピーク値を検出する熱発生ピーク値検出手段とを備え、
    前記燃料噴射制御手段は、前記パイロット熱発生ピーク値検出手段により検出されるパイロット燃焼の熱発生ピーク値が所定の範囲内になるようにパイロット噴射時期を制御することを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
  3. さらに、前記メイン噴射から該メイン噴射により生起されるメイン燃焼開始までの着火遅れ時間を検出する着火遅れ時間検出手段を備え、
    前記燃料噴射制御手段は、前記着火遅れ時間検出手段により検出される着火遅れ時間が所定の範囲内になるようパイロット噴射の燃料噴射量を制御することを特徴とする請求項1または2記載のディーゼルエンジンの燃料噴射制御装置。
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