JP2013079349A - パターン形成用樹脂組成物及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香環含有ポリマー(PS)とポリ(メタ)アクリレート(PMMA)とをブロック部分として含むブロックコポリマー(BP)及び該BPにブロック部分として含まれるPMMAを構成するモノマーからなるホモポリマー(HP)を含むパターン形成用樹脂組成物であって、BP全体に対する、PS部分とPMMA部分の合計の比率が50モル%以上であり、BPにおけるPS部分:PMMA部分の質量比が1:1〜9:1であり、BPにブロック部分として含まれるPS:BPにブロック部分として含まれるPMMA及びHPの質量比が1:1.1〜1:11であり、及びBPにブロック部分として含まれるPMMA部分:HPの数平均分子量比は、1:0.2〜1:2である、前記パターン形用樹脂組成物。
【選択図】図3
Description
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
(i)該ブロックコポリマー(a)全体に対する、該芳香環含有ポリマー部分と該ポリ(メタ)アクリレート部分の合計の比率は、50モル%以上であり、
(ii)該ブロックコポリマー(a)における、該芳香環含有ポリマー部分:該ポリ(メタ)アクリレート部分の質量比は、1:1〜9:1であり、
(iii)該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれる芳香環含有ポリマー:該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレートポリマー及び該ポリ(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の質量比は、1:1.1〜1:11であり、及び
(iv)該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレート部分:該(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の数平均分子量比は、1:0.2〜1:2である、
を満たす前記パターン形用樹脂組成物。
本発明のパターン形成用樹脂組成物は、芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートとをブロック部分として含むブロックコポリマー(a)、及びブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれる(メタ)アクリレートを構成するモノマーからなる(ポリ(メタ)アクリレートホモポリマー(b)を含む樹脂組成物である。
まず、ブロックコポリマー(a)について説明する。
本発明で用いるブロックコポリマー(a)を構成するブロックの必須成分の一つである芳香環含有ポリマーは、芳香環又はピリジン環のような複素芳香環を側鎖として有するビニルモノマーの単独重合体であり、例えば、ポリスチレン(以下、PSともいう。)、ポリメチルスチレン、ポリエチルスチレン、ポリt−ブチルスチレン、ポリメトキシスチレン、ポリN、N−ジメチルアミノスチレン、ポリクロロスチレン、ポリブロモスチレン、ポリトリフルオロメチルスチレン、ポリトリメチルシリルスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリシアノスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリビニルビフェニル、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリイソプロペニルナフタレン、ポリビニルピリジン等を挙げることができる。ここで、本発明において最も好ましく用いられる芳香環含有ポリマーは、原料モノマーの入手性、合成の容易性の観点から、ポリスチレン(PS)である。
尚、ブロックコポリマー(a)中には、上記芳香環含有ポリマー部分及びポリ(メタ)アクリレート部分以外に、50モル%を超えない割合でその他のポリマー成分のブロックを含むこともできる。すなわち、前記したように、本発明に係るパターン形成用樹脂組成物は、要件(i)該ブロックコポリマー(a)全体に対する、該芳香環含有ポリマー部分と該ポリ(メタ)アクリレート部分の合計の比率は、50モル%以上である、を満たす必要がある。その他のポリマー成分の具体例としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。
前記した反応性末端基を有するポリマー同士のカップリングとは、例えば、末端にアミノ基を有する芳香環含有ポリマーと、末端に無水マレイン酸を有するポリ(メタ)アクリレートを反応させて芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートのブロックコポリマーを得る方法であることができる。
あるいは、ブロックコポリマー(a)が、芳香環含有ポリマー部分、ポリ(メタ)アクリレート部分、及びその他ポリマー部分を含む場合には、(2)に続いて、(3)その他のポリマー部分の数平均分子量の測定方法により測定を行う。この場合には、ブロックコポリマー(a)の数平均分子量は、(1)で得られた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量と、(2)で得られたポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量と、(3)で得られたその他のポリマー部分の数平均分子量の和として計算される。
リビングアニオン重合によりブロックコポリマー(a)を合成する場合、一般にまず芳香環含有モノマーを重合し、その末端から(メタ)アクリルモノマーを重合させるが、ここで芳香環含有モノマーの重合が終わった時点でその一部を取り出し、反応を停止させれば、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分のみを得ることができる。このようにして得られた芳香族ホモポリマーについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCともいう。)を用いて溶出時間分布を測定する。次に、数平均分子量の異なる数種類の標準ポリスチレンの溶出時間を測定し、溶出時間を数平均分子量に換算する。
尚、測定装置及び条件の例としては以下を挙げることができる。
装置:東ソー(株)製 HLC-8220
溶離液:クロロホルム 40℃
カラム:東ソー(株)製商標名TSKgel SuperHZ2000、TSKgel SuperHZM-N 直列
流速:1.0ml/min
分子量較正用標準物質:東ソー(株)製TSKstandardポリスチレン(12サンプル)
ブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、1H NMRスペクトルを測定する。そのとき芳香環含有ポリマー由来のプロトン数と、ポリ(メタ)アクリレート由来のプロトンの数を比較することにより、ブロックコポリマー(a)中の芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分のモル比を求めることができる。従って、前記したように、予めGPCにより求めた芳香環含有ポリマー部分の数平均分子量から、ポリ(メタ)アクリレート部分の数平均分子量を求めることができる。
ブロックコポリマーを重クロロホルム等の重水素化溶媒に溶解させ、1H NMRスペクトルを測定する。そのとき芳香環含有ポリマー由来のプロトン数と、その他のポリマー部分由来のプロトンの数を比較することにより、ブロックコポリマー中の芳香環含有ポリマー部分とその他のポリマー部分のモル比が求められる。従って、前記したように、予めGPCにより求めた芳香環含有ポリマーの数平均分子量から、その他のポリマー部分の数平均分子量を求めることができる。
ポリ(メタ)アクリレートポリマー(b)は、アニオン重合又はラジカル重合により合成することができる。アニオン重合においては、例えば、ブチルリチウムのようなアニオン種とジフェニルエチレンとを反応させ、ジフェニルエチレン末端を開始剤として、ポリ(メタ)アクリレートモノマーを重合することができる。ラジカル重合においては、例えば、重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソ酪酸ジメチル)を用い、溶媒としてメチルエチルケトンを用いることで、重合することができる。
まず、GPCを用いてポリ(メタ)アクリレートポリマー(b)の溶出時間分布を測定する。次に、数平均分子量の異なる数種類の標準PMMAの溶出時間を測定し、溶出時間を数平均分子量に換算する。この結果から、数平均分子量を求めることができる。
海島構造パターンの形成に際しては、少なくとも、基材上に前記したパターン形成用溶液を塗布して塗布膜を得る工程、塗布膜を基材ごと加熱する工程を順に行う。
基材上へ塗布する方法としては、上記パターン形成用溶液を、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、インクジェット法で塗布する方法、スクリーン印刷機、グラビア印刷機、オフセット印刷機等で印刷する方法を挙げることができる。
尚、膜厚の測定法としては、膜に傷を付け、端子を表面に接触させてその段差を測る接触法や、エリプソメトリーを用いる非接触法を挙げることができる。
塗布膜を基材ごと加熱する方法としては、大別してホットプレートのように基材の下側から直接伝熱させる方法と、オーブンのように高温の気体を対流させる方法を挙げることができる。直接伝熱させる場合の方が、より短時間で海島構造を得ることができ、好ましい。
次に、海島構造パターンについて説明する。
本発明に係るパターン形成用樹脂組成物を用いて形成される海島構造においては、島と島との平均重心間距離は、エッチング過程で断線が起こり難く、抵抗が小さくすることができるという観点から、100nm以上であり、反射防止膜を作成する場合に屈折率のグラデーションを形成させるという観点から、800nm以下であり、透明導電膜を作製する場合に可視光の散乱を抑制するという観点から、好ましくは380nm以下である。
本発明において用いるポリ(メタ)アクリレートポリマーのエッチング方法としては、ドライエッチング法、UV露光法、電子線露光法などが挙げれるが、エッチングの均一性の観点で、ドライエッチング法が好ましい。
本発明において用いる金属のエッチング方法は、ドライエッチング法及び/又はウェットエッチング法が挙げられるが、開口率を高くするという観点から、ドライエッチング法でホールを形成させた後に、ウェットエッチング法を適用することが好ましい。
まず、透明基板1上に金属2の層を形成する(2)。次いで、ブロックコポリマー含有組成物を有機溶媒で溶解させた溶液をスピンコート法により塗布し、これをホットプレート上で有機溶媒が蒸発するまで熱処理することで金属2上にブロックコポリマー含有樹脂組成物膜3を形成する(3)。
その後、オーブン内やホットプレート上でブロックコポリマーを構成するポリマー種のガラス転移温度よりも高い温度で熱処理(アニール)することによりブロックコポリマーのミクロ相分離を発生させる(4)。この際、得られる相分離パターンはドットパターンであり、ドット部を構成するポリマー種がマトリクス部を構成するポリマー種よりも耐エッチング性が劣る。そのため、エッチングでドット部を構成するポリマー部を選択的に除去できる(5)。
まず、透明基板1上に金属2、無機組成物4の層を順に形成させる(2)。次いで、ブロックコポリマー含有組成物を塗布し、無機組成物層4上にブロックコポリマー含有樹脂組成物膜3を形成する(3)。ここで、無機組成物層4は、O2、Ar又はCl2ガスを用いたRIEに対して、ブロックコポリマーを構成するポリマーや金属よりもエッチング耐性があることが好ましく、無機組成物層4を構成する材料としては、スパッタリング法、真空蒸着法、化学気相成長法によって成膜されたシリコン、チッ化シリコン、酸化シリコンなどが挙げられる。また、回転塗布したシロキセンポリマー、ポリシラン、スピンオングラス(SOG)なども、無機組成物層4を構成する材料として有用な材料である。
尚、透明導電膜の製造方法としては、ポリマーマトリクス部をマスクとする方法(A)よりも、無機組成物4の層をマスクとして金属層2をエッチングする方法(B)の方が、マスクのエッチング耐性が高いために、厚い膜厚の金属層2をエッチングでき、シート抵抗率の低い透明導電膜が得られるという観点から好ましい。
<ブロックコポリマー(a)の合成>
[合成例1]
2Lフラスコに、溶媒として脱水・脱気したテトラヒドロフラン(以下、THFともいう。):490g、開始剤としてn−ブチルリチウム(以下、n−BuLiともいう。)のヘキサン溶液(約0.16mol/L):2.15mL、モノマーとして脱水・脱気したスチレン:20.8g入れ、窒素雰囲気下、−78℃に冷却しながら30分間撹拌し、その後、第2モノマーとして脱水・脱気したメタクリル酸メチル:6.7gを加えて2時間撹拌した。その後、メタノールを3L入れた容器に、反応溶液を撹拌しながら加え、析出したポリマーを室温で一晩真空乾燥した。
スチレンの重合が終わり、MMAを加える前に、反応溶液を3ml採取した。GPCの分析から数平均分子量が76,000のポリスチレンと同定された。
以下のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置、カラム、及び標準ポリスチレンを用いて、ポリマーの数平均分子量を測定した。
装置:東ソー(株)製 HLC−8220
溶離液:クロロホルム 40℃
カラム:東ソー(株)製、商標名TSKgel SuperHZ2000、TSKgel SuperHZM-N 直列
流速:1.0ml/min
分子量較正用標準物質:東ソー(株)製TSKstandardポリスチレン(12サンプル)
以下の核磁気共鳴法(NMR)装置を用いて得た測定値の解析の結果から、ブロックコポリマー(a)のPS部分とPMMA部分のモル比を得た。該モル比は0.29であった。用いたNMRの装置、溶媒は下記の通りである。
装置:日本電子(株)製 JNM-GSX400 FT-NMR
溶媒:重クロロホルム
前記したGPCの結果と併せ、主生成物であるブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が76,000、PMMA部分の数平均分子量が22,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC−1とした。
第1モノマーとしてのスチレン:20g、第2モノマーとしてメタクリル酸メチル:8.6g、開始剤としてn-BuLi:1.79mlを用いた以外は合成例1と同様にブロックコポリマーの合成・キャラクタリゼーションを行った。その結果、合成例2で得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が77,000、PMMA部分の数平均分子量が35,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC−2とした。
第2モノマーとしてメタクリル酸メチル:6.8g、開始剤としてnーBuLi:1.15mlを用いた以外は、合成例1と同様にブロックコポリマーの合成・キャラクタリゼーションを行った。その結果、合成例3で得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が150,000、PMMA部分の数平均分子量が36,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC−3とした。
第2モノマーとしてメタクリル酸メチル:9g、開始剤としてn−BuLi:2.23mlを用いた以外は、合成例1と同様にブロックコポリマーの合成・キャラクタリゼーションを行った。その結果、合成例4で得られたブロックコポリマーは、PS部分の数平均分子量が114,000、PMMA部分の数平均分子量が50,000であると同定された。得られたブロックコポリマーをBC−4とした。
合成例1〜4で合成したブロックコポリマーBC−1〜4の数平均分子量、及び芳香環含有ポリマー部分とポリ(メタ)アクリレート部分の質量比を、それぞれ、以下の表1に示す。
<ポリスチレンホモポリマーの重合方法>
2Lフラスコに、溶媒としてシクロヘキサン150g、及びTHF0.48gを用い、開始剤として1.6mol/Lのn−BuLiのヘキサン溶液:0.47mL、モノマーとして脱水・脱気したスチレン:20gを入れ、窒素雰囲気下、室温で攪拌し重合を行った。その後、メタノールで重合を停止させ、メタノールに再沈殿させて、ポリマーを乾燥させた。得られたポリマーの平均分子量は25,000だった。これをPS−1とした。
[合成例6]
2Lフラスコに、溶媒として脱水・脱気したTHF:0.5L、開始剤としてジフェニルエチレン:0.32mlとn−BuLiヘキサン溶液(約1.65mol/L):1.12mLを反応させたジフェニルエチルリチウムを用い、モノマーとして脱水・脱気したスチレン:37.5ml入れ、真空下にて−78℃に冷却しながら30分間撹拌した。その後、メタノールで重合を停止させ、メタノールからポリマーを析出させた。再沈殿したポリマーを室温で24時間真空乾燥した。その結果、数平均分子量が24,000のポリメチルメタクリレートが得られた。得られたホモポリマーをPMMA−1とした。(尚、このときGPCにおいては、ブロックコポリマーBC−1〜4と同じ条件で測定したが、分子量較正用標準物質としては、ポリマーラボラトリー社製標準PMMA M−H−10(10サンプル)を用いた)。
n-BuLi:2.5mlを用いた以外は、合成例6と同様にポリメチルメタクリレートの合成・キャラクタリゼーションを行った。その結果、数平均分子量が10,000のポリメチルメタクリレートが得られた。合成例7で得たホモポリマーをPMMA−2とした。
1Lフラスコに、溶媒としてMEK:390g、開始剤として2,2’−アゾビス(イソ酪酸ジメチル):37.4g(0.16mol)、モノマーとしてメタクリル酸メチル:65g(0.65mol)入れ、窒素気流下、70℃に加熱しながら5時間撹拌しその後、室温まで放冷した。
ヘキサン3Lにこの反応混合物を撹拌しながら加え、ポリマーを析出させた。これを1時間撹拌した後、減圧ろ過し、固形分を一晩室温にて真空乾燥した。数平均分子量と分子量分布をGPCにより測定した結果、得られたホモポリマーの数平均分子量は2.3k、分子量分布(Mw/Mn)は1.86であった。分子量較正用標準物質は、合成例6で用いたものと同じであった。合成例8で得たホモポリマーをPMMA−4とした。
尚、ジーエルサイエンスから購入したホモポリマーを、PMMA−3とした。
以下の表2にPMMA−1〜4の数平均分子量等を、それぞれ、示す。
先の合成例1において合成したBC−1、及び合成例6において合成したPMMA−1のPGMEA2質量%溶液をそれぞれ作製し、得られたBC−1溶液4g、及びPMMA−1溶液6gを混ぜ合わせた溶液を調製した。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMMAホモポリマーの質量比は1:2.2であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:1.1であった。
この海島構造パターンを画像解析ソフトA像くん(旭化成エンジニアリング(株)製)を用いて解析したところ、島と島の平均重心間距離は250nmであり、島の面積率は45%であった。
BC−1、及びPMMA−3の各PGMEA2質量%溶液の添加量を、それぞれ、4g、6g用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウェハー上に海島構造パターンを形成させた。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMAホモポリマーの質量比は1:2.2であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:1.4であった。実施例1と同様の方法により測定した島と島の平均重心間距離は280nmであり、島の面積は47%であった。
BC−2、及びPMMA−1の各PGMEA2質量%溶液の添加量を、それぞれ、4g、6g用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウェハー上に海島構造パターンを形成させた。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMAホモポリマーの質量比は1:2.6であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:0.69であった。実施例1と同様の方法により測定した島と島の平均重心間距離は250nmであり、面積は38%であった。
BC−3、及びPMMA−1の各PGMEA2質量%溶液の添加量を、それぞれ、4g、6g、さらに加熱温度210℃を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、ウェハー上に海島構造パターンを形成させた。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMAホモポリマーの質量比は1:2.1であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:0.67であった。実施例1と同様の方法により測定した島と島の平均重心間距離は350nmであり、面積は45%であった。
加熱条件として230℃、3分間を用いた以外は、実施例4と同様の操作を行い、ウェハー上に海島構造パターンを形成させた。実施例1と同様の方法により測定した島と島の平均重心間距離は500nmであり、島の面積率は45%であった。
BC−3に替えてPMMA−4を用い、加熱温度を230℃とした以外は、実施例4と同様の操作を行い、ウェハー上に海島構造パターンを形成させた。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMAホモポリマーの質量比は1:2.1であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:0.28であった。実施例1と同様の方法により測定した島と島の平均重心間距離は390nmであり、面積は38%であった。
ガラス基板の上に芝浦メカトロニクス社製CFS−4ESを用いてアルミニウムを30nm膜厚になるようにスパッタした(DC,パワー:200W、Ar:20sccm)。次に、SiO2を5nm膜厚になるようにスパッタした(RF、パワー:200W、Ar:20sccm)。その基板を用いて、実施例1と同様の操作をしてブロックコポリマーに海島構造を形成させた。
次に、RIE装置(ULVAC社製、NE-550)を用いてCF4プラズマエッチング(CF4=20sccm、圧力:0.5Pa、アンテナ/バイアス:50W/50W)を行うことで、相分離パターン中のエッチング耐性の低いPMMAドット部分を選択的に除去し、さらにエッチングをすることで下層のSiO2を除去し、SiO2層にドット部が抜けたマスクを形成した。続いて、アルミニウム上に形成した前記SiO2マスクを元にCl2プラズマエッチング(Cl2=20sccm、圧力:0.15Pa、アンテナ/バイアス:100W/100W)を行い、アルミニウムにナノオーダーのホールパターンを形成した。形成されたホールの平均重心間距離は250nm、ホールが全体に占める開口率は45%であった。その後、ナトリウム水溶液に透明導電膜を浸漬した後、開口率は62%になった。最後にSiO2をプラズマエッチング装置 EXAM(神港精機(株)製)にてCF4プラズマエッチングで除去した(圧力:30Pa、アンテナ:133W)。透明導電膜のSEM画像を図3に示す。この透明導電膜の透過率は70%(@550nm)、シート抵抗率は94Ω/□だった。透過率を測定した装置はSHIMAZU社製MPC-2200を用いた。シート抵抗率を測定するのに三菱化学社製Loresta-GP MCP-T610を用いた。
実施例7と同様にガラス基板の上にアルミニウムを20nm膜厚になるようにスパッタした。その基板を用いて、実施例1と同様の操作をしてブロックコポリマーに海島構造を形成させた。
続いて、実施例7と同様にブロックコポリマーのPMMA部をドライエッチング法により選択的に除去した。そして、残ったPSマスクを元にアルミニウムをナトリウム水溶液でウェットエッチング法により除去した。最後に残ったPSを酸素プラズマエッチングで除去した。開口率は49%だった。透明導電膜の透過率は73%、シート抵抗率は146Ω/□だった。
先の合成例4において合成したBC−4、合成例5において合成したPS−1、及び合成例6において合成したPMMA−1のPGMEA2質量%溶液をそれぞれ作製し、得られたBC−4溶液8g、PS−1溶液1.4g及びPMMA−1溶液0.6gを混ぜ合わせた溶液を調製した。実施例1と同様に海島構造の形成・パターン評価を行った。この溶液のブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPS対ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA及びPMMAホモポリマーの質量比は1:0.44であり、ブロックコポリマーにブロック部分として含まれるPMMA対PMMAホモポリマーの数平均分子量比は1:0.48である。得られたパターンは、ラインパターンになった。
シリコン基板の上に実施例6と同様にSiO2を10nmスパッタして基板を形成させた。
その基板の上に実施例1と同様の操作をしてブロックコポリマーの海島構造を形成させた。次に、実施例6と同様にPMMAドット部を除去し、さらにSiO2層を除去した。続いて、前記SiO2マスクを元にCl2プラズマエッチング(Cl2=20sccm、圧力:0.15Pa、アンテナ/バイアス:100W/100W)を行い、シリコン基板にナノオーダーのホールパターンを形成させ、ドット部分が凹んだモールドができた。得られたパターンにおける、島と島の平均重心間距離は250nm、島の面積率は40%であった。
Claims (17)
- 芳香環含有ポリマーとポリ(メタ)アクリレートとをブロック部分として含むブロックコポリマー(a)、及び該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレートを構成するモノマーからなるポリ(メタ)アクリレートホモポリマー(b)を含むパターン形成用樹脂組成物であって、以下の要件:
(i)該ブロックコポリマー(a)全体に対する、該芳香環含有ポリマー部分と該ポリ(メタ)アクリレート部分の合計の比率は、50モル%以上であり、
(ii)該ブロックコポリマー(a)における、該芳香環含有ポリマー部分:該ポリ(メタ)アクリレート部分の質量比は、1:1〜9:1であり、
(iii)該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれる芳香環含有ポリマー:該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレートポリマー及び該ポリ(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の質量比は、1:1.1〜1:11であり、及び
(iv)該ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレート部分:該(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の数平均分子量比は、1:0.2〜1:2である、
を満たす前記パターン形用樹脂組成物。 - 前記ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれる芳香環含有ポリマーは、ポリスチレンである、請求項1に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 前記ブロックコポリマー(a)は、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートとのジブロックコポリマーである、請求項1又は2に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 前記ブロックコポリマー(a)の数平均分子量は、1万〜50万である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 前記ブロックコポリマー(a)の数平均分子量は、5万〜25万である、請求項4に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 前記ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれる芳香環含有ポリマー:前記ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレートポリマー及び前記ポリ(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の質量比は、1:2〜1:4である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 前記ブロックコポリマー(a)にブロック部分として含まれるポリ(メタ)アクリレート部分:該(メタ)アクリレートホモポリマー(b)の数平均分子量比は、1:0.5〜1:1.5である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のパターン形成用樹脂組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載パターン形成用樹脂組成物を溶剤に溶解してなるパターン形成用溶液であって、該溶液に対する該樹脂組成物の質量比は、0.1〜30質量%であるパターン形成用溶液。
- 請求項8に記載のパターン形成用溶液を、基材上に塗付し、塗布後溶剤を揮発させて、厚さ10nm以上500nm以下の薄膜を形成する工程、及び該薄膜を温度130℃以上280℃以下、かつ加熱時間10秒以上100時間で加熱する工程、を含む海島構造パターン形成方法。
- 前記加熱時間が10秒以上30分以下である、請求項9に記載の海島構造パターン形成方法。
- 海島構造における島部分の面積が35%以上、かつ、島と島との平均重心間距離が100nm〜800nmである海島構造パターン。
- 島と島の平均重心間距離が100〜380nmである、請求項11に記載の海島構造パターン。
- 請求項9若しくは10に記載の方法により形成された海島構造パターン、又は、請求項11若しくは12に記載の海島構造パターンの島相を選択的に除去する工程、及び海相をエッチングマスクとして用いる工程を含む、パターン転写方法。
- 請求項13に記載のパターン転写方法を用いて、金属にエッチングでパターンを形成する工程を含む、透明導電膜の製造方法。
- 前記エッチングは、ドライエッチングを含む、請求項14に記載の透明導電膜の製造方法。
- 前記エッチングは、ドライエッチングによりホールを形成させ、次いでウェットエッチングを行う、請求項15に記載の透明導電膜の製造方法。
- 前記金属は、アルミニウム、銀、クロム、及び銅からなる群から選ばれる、請求項14〜16のいずれか一項に記載の透明導電膜の製造方法。
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