JP2013077417A - 有機エレクトロルミネッセンス素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 基材20と、透明電極層30と、発光層40と、導電性反射膜10と、をこの順に備える有機エレクトロルミネッセンス素子1であって、導電性反射膜10が、金属ナノ粒子焼結体とカーボンナノファイバーとを含有することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子である。
【選択図】 図1
Description
(1)基材と、透明電極層と、発光層と、導電性反射膜と、をこの順に備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、導電性反射膜が、金属ナノ粒子焼結体とカーボンナノファイバーとを含有することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子。
(2)導電性反射膜が、さらに、添加物を含む、上記(1)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
(3)基材上に、透明電極層、および発光層を、この順に形成した後、発光層上に、金属ナノ粒子とカーボンナノファイバーとを含有する導電性反射膜用組成物を、湿式塗工法により塗布した後、焼成することにより導電性反射膜を形成することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
(4)導電性反射膜用組成物が、さらに、添加物を含む、上記(3)記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
本発明の有機EL素子は、基材と、透明電極層と、発光層と、導電性反射膜と、をこの順に備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、導電性反射膜が、金属ナノ粒子焼結体とカーボンナノファイバーとを含有することを特徴とする。図1に、基材20と、透明電極層30と、発光層40と、導電性反射膜10と、をこの順に備える有機EL素子1の断面構造の一例を示す。なお、通常、導電性反射膜10は、封止材50で封止される。
本発明の有機EL素子の製造方法は、基材上に、透明電極層、および発光層を、この順に形成した後、発光層上に、金属ナノ粒子とカーボンナノファイバーとを含有する導電性反射膜用組成物を、湿式塗工法により塗布した後、焼成することにより導電性反射膜を形成することを特徴とする。
基板上に、透明電極層および発光層を形成する方法は、特に限定されず、真空成膜法等の当業者に公知の方法でよいが、透明電極層は、例えば、透光性バインダーと透明導電材料を含む組成物を用いて、湿式塗工法により成膜を行う方がより好ましい。
導電性反射膜用組成物に含有される金属ナノ粒子とカーボンナノファイバー、および含有されると好ましい添加物は、上述のとおりである。
まず、発光層上に、導電性反射膜用組成物を、湿式塗工法により塗布する。ここでの塗布は、焼成後の導電性反射膜の厚さが、好ましくは0.1〜3.0μmとなるようにする。続いて、この導電性反射塗膜を、好ましくは、120〜350℃の温度で、5〜60分間、乾燥する。このようにして塗膜を形成する。
《金属ナノ粒子分散液の作製》
硝酸銀を脱イオン水に溶解して、金属塩水溶液を調製した。また、クエン酸ナトリウムを脱イオン水に溶解して、濃度が26質量%のクエン酸ナトリウム水溶液を調製した。このクエン酸ナトリウム水溶液に、35℃に保持された窒素ガス気流中で、粒状の硫酸第1鉄を直接加えて溶解させ、クエン酸イオンと第1鉄イオンを3:2のモル比で含有する還元剤水溶液を調製した。
Co、Mg酸化物を触媒にし、一酸化炭素を主な原料ガスとして気相成長法によって合成されたカーボンナノファイバー(平均直径:20nm)を、硝酸(濃度60%)と硫酸(濃度95%以上)の混合液に、CNF:硝酸:硫酸=1重量部:5重量部:15重量部の割合で混合し、加熱して表面酸化処理を行った。得られた溶液を濾過し、数回水洗を行って残留する酸を洗い流した。その後、乾燥して粉末化し、その粉末をエタノールに溶解させて、5質量%CNF分散液を調製した。なお、LECO製酸素分析装置(型番:TCEN−600)で分析した結果、CNFは、CNFと酸素との合計:100質量部に対して、酸素を12質量部含有していた。ここで、使用したカーボンナノファイバーのアスペクト比は、10〜1000であり、X線回折測定によるグラファイトの[002]面の面間隔は、0.339〜0.344nmであり、圧密体の体積抵抗率は、0.05〜0.08Ω・cmであった。また、一酸化炭素を原料とする場合のトルエン着色透過率は、98〜99%であった。なお、実施例11で使用したC2H4を原料とするCNFのトルエン着色透過率は、93%であった。CNFの平均直径は、透過型電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して求めた(n=50)。アスペクト比は、透過型電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して、(長さ/直径)を計算して求めた(n=50)。X線回折測定は、CuKα線により行った。CNFの圧密体の体積抵抗値は、試料粉末を円筒ドーナツ状のPP製絶縁ジグに入れ、開口部の両端を円筒の真鍮電極によって100kgf/cm2で加圧し、真鍮電極間の抵抗値をデジタルマルチメーターによって測定し、この測定値から算出した。トルエン着色透過量の測定は、JISK6218−4「ゴム用カーボンブラック−付随的特性−第4部:トルエン着色透過度の求め方」に準拠して行った。
〔実施例1〕
金属ナノ粒子:95質量部、CNF:5質量部の割合となるように、Agナノ粒子分散液と、CNF分散液と、エタノールおよびメタノールを含む混合溶液とを用いて、Ag濃度が10質量%になるように、導電性反射膜用組成物を作製した。
ガラス基板に、ITOインクを塗布し、175℃で30分焼成して透明電極層(陽極、厚さ:150nm)を形成した。その上に正孔輸送層(N,N’−ジフェニルーN,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン、厚さ:30nm)、発光層(ルブレン5重量%をドープしたトリス(8−キノリノラト)アルミニウム、厚さ:30nm)、電子輸送層(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム、厚さ:30nm)を順次形成した後、導電性反射膜用組成物を、スピンコートにより1000rpm×60秒で数回成膜を行い、その後、180℃にて60分焼成を行うことで、膜厚が約300nmの導電性反射膜(陰極)を形成し、有機EL素子を得た。ここで、膜厚の測定は、日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡(SEM、装置名:S−4300、SU−8000)による断面観察により測定した。他の実施例、比較例においても、膜厚を同様に測定した。
金属ナノ粒子:96質量部、CNF:5質量部の割合となるように、さらに、ポリビニルピロリドン(PVP、分子量:360,000)を、金属ナノ粒子:96質量部、PVP:4質量部の割合となるように、Agナノ粒子分散液と、CNF分散液と、PVPと、エタノールおよびメタノールを含む混合溶液とを用いて、Ag濃度が9.6質量%になるように導電性反射膜用組成物を作製した。作製した導電性反射膜用組成物を湿式塗工法で塗布した後、焼成して、導電性反射膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を製造し、評価を行った。表1に、結果を示す。
表1に記載した組成になるようにしたこと以外は、実施例2と同様にして導電性反射膜用組成物を作製した。作製した導電性反射膜用組成物を湿式塗工法で塗布した後、焼成して、導電性反射膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を製造し、評価を行った。表1に、結果を示す。
CNFを含有しないこと以外は、実施例1と同様にして、導電性反射膜用組成物を作製した。作製した導電性反射膜用組成物を湿式塗工法で塗布した後、焼成して、導電性反射膜を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL素子を作製し、評価を行った。表1に、結果を示す。
銀ナノ粒子分散液を用いて導電性金属反射膜(厚さ:100nm)を形成し、さらにその上にCNF分散液を重ねて塗布し、乾燥してCNF層(厚さ:50nm)を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性反射膜を作製し、導電性反射膜の、反射性、密着性の評価を行った。表1に、結果を示す。
10 導電性反射膜
20 基材
30 透明電極層
40 発光層
50 封止材
Claims (4)
- 基材と、透明電極層と、発光層と、導電性反射膜と、をこの順に備える有機エレクトロルミネッセンス素子であって、導電性反射膜が、金属ナノ粒子焼結体とカーボンナノファイバーとを含有することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 導電性反射膜が、さらに、添加物を含む、請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 基材上に、透明電極層、および発光層を、この順に形成した後、発光層上に、金属ナノ粒子とカーボンナノファイバーとを含有する導電性反射膜用組成物を、湿式塗工法により塗布した後、焼成することにより導電性反射膜を形成することを特徴とする、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
- 導電性反射膜用組成物が、さらに、添加物を含む、請求項3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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