JP2013075454A - ロール金型、ロール金型の製造方法、光学シート及び映像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転軸に平行な方向の両端部において環状突起22が隣接する溝側23に傾いており、回転軸に平行な方向の一方の端部と他方の端部とで環状突起の傾いている方向が反対であることを特徴とするロール金型、該ロール金型の製造方法、該ロール金型を用いて製造される光学シート、及び該光学シートを備えた映像表示装置とする。
【選択図】図2
Description
図1は、ロール金型20の外観を概略的に示した斜視図である。図2は、図1に示したロール金型20の外周面に形成された環状突起22及び溝23の断面の一部(ロール金型20の回転軸に平行な方向の両端部および中央部)を拡大して示した図である。図3は、ロール金型20の外周面に形成された環状突起22及び溝23の断面の一部(ロール金型20の中央部)をさらに拡大して示した図である。図2及び図3に示した断面は環状突起22及び溝23が延在する方向に直交する断面で、ロール金型20の回転軸に沿った方向の断面である。また、図1乃至図3において、紙面右側から左側が切削工具の送り方向である。したがって、図1乃至図3において、紙面右側が送り方向後ろ側、すなわち切削を開始した側であり、紙面左側が送り方向前側、すなわち切削を終了した側である。
上記基体は、ロール基体21の剛性を確保するための部位で、ロール基体21の大部分を占めている。かかる観点から基体は、機械構造用の鉄系材料が用いられることが好ましい。また、必要な剛性を確保しつつも軽量化をする観点から、基体は両端に底を有する有底の円筒状であってもよい。また、ロール金型20は表面の温度調節ができるようにロール基体21の内部に冷水や温水、蒸気又は高温の油を循環できるように2重構造にするのが一般的である。
一方、上記被加工層は、基体の外表面を被覆するように積層された層である。基体は上記したように構造上の観点からその材料が選択されるので、加工が困難である場合が多い。そこで、実際に加工するのはロール基体21の表面付近のみでよいことから、加工される部分に比較的加工のしやすい被加工層を設ける。従って、被加工層は、銅メッキ層、ニッケルメッキ層等の加工が容易な材料によるメッキ層であることが好ましい。被加工層の厚さは、その性質上、加工されるべき形状により決められる。例えば銅メッキ層の厚さは、必要な形状の高さ以上あれば問題ないが、通常は0.3mmから1.0mmである。
前逃げ角θcは、通常5度以上20度以下にすることが多い。5度より小さいと横逃げ角と同様に切れ性が悪くなる傾向にある。一方、20度よりも大きくすると切削チップ先端の剛性がなくなり、欠けやチッピングが生じやすい。
そのあと、切削チップ30をロール基体21の半径方向に後退させ、次の溝23を切削するために切削チップ30を送り、図6(a)で説明した方法と同様にして切り込み、図6(c)に示したように次の溝23を形成する。
図7は、光学シート10の厚さ方向断面の一部(光透過部13の並列方向の両端部及び中央部)を示し、その層構成を模式的に表した図である。光学シート10は、映像表示装置に配置されたときに映像光源より観察者側に備えられ、観察者側から照射された光(いわゆる外光)を適切に遮蔽し、コントラストを向上させることができるシート状の部材である。
なお、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からは、PETを主成分とする樹脂によって基材層11を構成することが好ましい。
後述するように、ここで必要とされる各寸法に対応したロール金型が製造される。
次に、本発明の映像表示装置について説明する。本発明の映像表示装置は、上記本発明の光学シートと、映像光源とを備えてなる。映像光源としては、PDPなどを例示することができる。映像光源の映像光出射側に、粘着剤層などを介して本発明の光学シートを貼合することによって、本発明の映像表示装置を構成することができる。
直径300mmの金型シリンダーを用意し、被加工層としての硬質銅メッキ(ビッカース硬度210Hv)を厚さ(片肉)0.5mmで表面に形成した。これをロール基体とした。そして、旋盤を用いて当該ロール基体に溝及び環状突起を形成してロール金型を製造した。ロール金型の回転数は420rpmに設定した。切削工具にはダイヤモンドバイトを使用し、該ダイヤモンドバイトは先端部をすくい面側から見た形状が台形であり、先端幅は35μm、両側のテーパー角度はそれぞれ1.83度であった。このダイヤモンドバイトを1度傾けることによって、送り方向前側となる横逃げ面の金型ロールの回転軸に対する角度を2.83度とするととともに、送り方向後ろ側となる横逃げ面の金型ロールの回転軸に対する角度を0.83度となるようにして切削した。バイトの送り角度は0.83度とし、送り速度は2μm/回転とした。さらに、溝のピッチは45μm、切り込み深さは94μmとした。上記のようにしてロール基体の幅(軸方向の長さ)250mmに亘って溝及び環状突起を形成することを2回繰り返した。1回目の切削では新品のバイトを使用し、2回目の切削ではロール基体の幅1580mmに亘って上記のように溝及び環状突起を形成した後の使用済みバイトを使用した。1回目の切削は切削を開始した部位を想定しており、2回目の切削は切削を終了した部位を想定している。この結果、1回目及び2回目の切削は問題なく終了し、ともに外観は良好であった。
直径400mmの金型シリンダーを用意し、被加工層としての硬質銅メッキ(ビッカース硬度210Hv)を厚さ(片肉)0.5mmで表面に形成した。これをロール基体とした。そして、旋盤を用いて当該ロール基体に溝及び環状突起を形成してロール金型を製造した。ロール金型の回転数は440rpmに設定した。切削工具にはダイヤモンドバイトを使用し、該ダイヤモンドバイトは先端部をすくい面側から見た形状が台形であり、先端幅は35μm、両側のテーパー角度はそれぞれ2.83度であった。前逃げ面がロール金型の回転軸と平行になるようにして、当該ダイヤモンドバイトで切削した。バイトの送り角度は2.83度とし、送り速度は2μm/回転とした。さらに、溝のピッチは45μm、切り込み深さは94μmとした。ロール基体の幅1580mmに亘って上記のように溝及び環状突起を形成した。
上記実施例にかかるロール金型及び比較例にかかるロール金型を用いて、以下の手順で光学シートを作製した。まず、ロール金型とニップロールとの間に基材(PETフィルム、商品名:A4300、東洋紡績社製、厚さ100μm)を挿入して搬送し、この基材の搬送に合わせて光透過部構成組成物を基材上に供給装置から供給した。ロール金型およびニップロール間の押圧力により、基材とロール金型との間に光透過部構成組成物を充填し、基材側からフュージョンUVシステムズ社製の無電極UVランプにより800mJ/cm2の紫外線を照射した。このようにして光透過部構成組成物を硬化させて光透過部を形成した。その後、剥離ロールによりロール金型から光透過部を離型し、基材上に光透過部が形成された中間部材を作製した。次に、当該中間部材上に供給装置から光吸収部構成組成物を供給した。また、中間部材の進行方向と略垂直に配置されたドクターブレードを用いて、中間部材上に供給した光吸収部構成組成物を光透過部間の凹部に充填するとともに、余剰分の光吸収部構成組成物を掻き落とした。その後、上記の無電極UVランプにより800mJ/cm2の紫外線を照射して光吸収部構成組成物を硬化させ、硬化した光吸収部構成組成物によって光吸収部を形成した。以上の手順によって、基材上に光透過部及び光吸収部を有する光学機能層が形成された光学シートを作製した。
上記のようにして実施例にかかるロール金型を用いて作製した光学シート(実施例にかかる光学シート)、及び比較例にかかるロール金型を用いて作製した光学シート(比較例にかかる光学シート)について、株式会社村上色彩技術研究所製の視野角測定装置(GP−500)を使用して、±80度における透過率を測定した。そのデータにローレンツ関数をフッティングさせ、最も透過率が高い角度を算出した。その結果を図11に示した。
11 基材層
12 光学機能層
13 光透過部
14 光吸収部
15 バインダ部
16 光吸収粒子
20 ロール金型
21 ロール基体
22 環状突起
23 溝
Claims (8)
- 凹凸形状を有する光学シートの前記凹凸部分を成型するための溝と環状突起とを回転軸に平行な方向において交互に有するロール金型であって、
前記ロール金型の回転軸に平行な方向の両端部において前記環状突起は隣接する前記溝側に傾いており、前記ロール金型の回転軸に平行な方向の一方の端部と他方の端部とで前記環状突起の傾いている方向が反対であることを特徴とするロール金型。 - 前記ロール金型の回転軸に平行な方向の両端部において、前記環状突起が前記ロール金型の回転軸に平行な方向の内側に向かって傾いている、請求項1に記載のロール金型。
- 凹凸形状を有する光学シートの前記凹凸部分を成型するための溝と環状突起とを回転軸に平行な方向において交互に有するロール金型の製造方法であって、
切削工具を用いて前記溝の形成する際に、一方の横逃げ面と他方の横逃げ面とで前記金型ロールの回転軸に対する傾斜角が異なるようにして前記切削工具を用いることを特徴とするロール金型の製造方法。 - 切削工具を用いて前記溝の形成する際に、送り方向前側となる前記横逃げ面の方が送り方向後ろ側となる前記横逃げ面より前記金型ロールの回転軸に対する傾斜角が小さくなるようにして前記切削工具を用いる、請求項3に記載のロール金型の製造方法。
- 光を透過可能に形成された光透過部と、光を吸収可能に形成された光吸収部とを有する光学機能層を有し、映像光源の観察者側に配置される光学シートであって、
前記光透過部がシート面に沿って所定の間隔で並列されるとともに、前記光吸収部が前記光透過部間に形成されており、
前記光透過部の並列方向両端部において前記光透過部は隣接する前記光吸収部側に傾いており、前記光透過部の並列方向の一方の端部と他方の端部とで前記光透過部の傾いている方向が反対であることを特徴とする光学シート。 - 前記光透過部の並列方向両端部において、前記光透過部が光学シートの外側に向かって傾いている、請求項5に記載の光学シート。
- 前記映像光源からの出射光の色調を調整可能な層をさらに備え、
前記光学機能層が最も前記観察者側となる側に配置されている、請求項5又は6に記載の光学シート。 - 前記映像光源と該映像光源の観察者側に配置される光学シートとを備えた映像表示装置であって、
前記光学シートが、光を透過可能に形成された光透過部と、光を吸収可能に形成された光吸収部とを有する光学機能層を有し、
前記光透過部がシート面に沿って所定の間隔で並列されるとともに、前記光吸収部が前記光透過部間に形成されており、
前記光透過部の並列方向の一方の端部と他方の端部とで前記光透過部が反対方向に傾いていることを特徴とする映像表示装置。
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JP2011167816A (ja) * | 2010-02-19 | 2011-09-01 | Denso Corp | 切削加工用のバイト、切削加工機、リニアフレネルレンズの製作方法、および、リニアフレネルレンズの金型の製作方法 |
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