JP2013075054A - 風呂蓋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】浴槽の上に載せられる風呂蓋であって、前記浴槽に面する下面側部材と、前記下面側部材と対向する上面側部材と、前記上面側部材と、前記下面側部材と、のあいだに設けられ、空気層を有する面状の樹脂袋体を含む断熱部材と、前記上面側部材及び前記下面側部材よりも大きな曲げ強さを有する骨材と、を備えたことを特徴とする風呂蓋が提供される。
【選択図】図1
Description
断熱性の高い風呂蓋は、特に冬場など寒い環境での浴槽保温などを行う実使用上において、必然的に蓋の上面と下面とに温度差が生じる。この温度差によって、蓋の上面及び下面の材料の熱膨張量が異なってしまい、蓋がバイメタル状に反るという事象が発生する。
しかしながら、いずれの手段においても、重量の増加を招くとともにコストの上昇を招くという問題がある。
これにより、特殊な素材を使わずとも上下面の温度差による風呂蓋の反りを防止するとともに、軽量性及び低コスト性を図ることができるようになる。
また、この風呂蓋によれば、特殊な素材を使わずとも上下面の温度差による風呂蓋の反りを防止するとともに、軽量性及び低コスト性を図ることができるようになる。
また、上面側部材と下面側部材として共通の素材を用いることが可能で、表裏のない風呂蓋として使うことが可能となる。
図1(a)〜(b)は、実施形態にかかる風呂蓋を例示する模式図である。
図1(a)は、風呂蓋110が浴槽300に置かれた状態を例示する模式的斜視図、図1(b)は、図1(a)に示すA−A線の模式的断面図である。
図1(a)に表したように、実施形態に係る風呂蓋110は、浴槽300のリム部310における上面311に載せられる平板状の蓋である。
ここで、曲げ強さとは、部材が曲げ変形を受けたときに破壊に至るまでの最大応力のことをいう。
上記の構成では、線膨張係数の異なる材料を用いることで、風呂蓋110の反りを抑制することができるようになる。
上記の構成では、下面側部材10及び上面側部材20の厚さを調整することにより、風呂蓋110の反りを抑制することができるようになる。
例えば、風呂蓋110を浴槽300の上に置いた場合、浴槽内302の湯Wの熱が風呂蓋本体100に加わる。この熱によって生じる骨材40の変形量は、下面側部材10の変形量よりも小さい。
例えば、湯Wの熱が下面側部材10に加わると、下面側部材10の内部には熱応力が生じる。この熱応力の一部または全部が歪みとなって骨材40に曲げ変形を与えた場合でも、下面側部材10の変形量より骨材40の変形量のほうが小さいため、風呂蓋110に大きな反りは発生しないことになる。
また、骨材40は、上面側部材10や下面側部材20よりも曲げ強さが大きいから、風呂蓋110にかかる荷重による変形を骨材40によって抑制することができる。
なお、以下の説明において、各具体例に係る風呂蓋及び風呂蓋本体を示す場合には各具体例の説明でそれぞれ付した符号を用い、区別しないで総称する場合には風呂蓋110及び風呂蓋本体100ということにする。
図2(a)は模式的斜視図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図2(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
すなわち、風呂蓋本体100は、下面側部材10と、上面側部材20と、のあいだに骨材40及び断熱部材30Aを挟んだ構造を有する。骨材40は、上面側部材20と、断熱部材30Aと、のあいだに配置される。
例えば、下面側部材10の材料の線膨張係数が、上面側部材20の材料の線膨張係数よりも小さくなっている。
風呂蓋120では、上面側部材20の材料としてPPが用いられた場合、上面側部材20の厚さは、例えば0.5ミリメートル(mm)以上、1.0mm以下である。
風呂蓋120では、下面側部材10の材料としてPSが用いられた場合、下面側部材10の厚さは、例えば0.5mm以上、1.0mm以下である。
骨材40の厚さは、例えば5mm以上、10mm以下である。
樹脂袋体の材料としては、例えば、PE(polyethylene)、PVC(polyvinyl chloride)、ゴム、ウレタンのうち少なくとも1つが用いられる。樹脂袋体は、この材料のフィルムを袋状にして、複数の空気袋ABを構成し、複数の空気袋ABに空気を封入した構成になっている。
したがって、骨材40自体の曲げ応力及び熱変形を小さく抑えることができ、風呂蓋120の全体の大きな熱反りを抑制することができる。
このような構成により、特殊な素材を用いることなく、上下面の温度差による風呂蓋120の熱反りが十分に抑制されるとともに、風呂蓋120の軽量性及び低コスト性が達成される。
図3(a)は模式的断面図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図3(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
第2の具体例に係る風呂蓋130には、第1の具体例に係る風呂蓋120の断熱部材30Aに代えて、断熱部材30Bが用いられている。
このような断熱部材30Bを用いることで、風呂蓋130では、断熱部材30Bに含まれる空気層での断熱性とともに風呂蓋130の軽量化が達成される。また、既存の緩衝材を利用することができ、低コストが達成される。
図4(a)は模式的断面図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図4(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
第3の具体例に係る風呂蓋140では、第1の具体例に係る風呂蓋120の断熱部材30Aに代えて、断熱部材30Cが用いられている。
断熱部材30Cは、上部断熱部31と、下部断熱部32と、を有する。骨材40は、上部断熱部31と、下部断熱部32と、のあいだに設けられる。
これにより、平面形状を保ったまま、連泡ウレタン(連続気泡体)の内部に封入した空気の圧力によって風呂蓋140の面剛性を得ることができる。
図5(a)は模式的断面図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図5(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
第4の具体例に係る風呂蓋150では、第1の具体例に係る風呂蓋120の断熱部材30Aに代えて、断熱部材30Dが用いられる。
このような風呂蓋150では、風呂蓋150の全体の熱反りを抑制し、風呂蓋150の軽量化、低コスト化が達成される。
図6(a)は模式的断面図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図6(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
柱状部材50は、断熱部材30Dの厚さ方向に延在する。断熱部材30Dには、複数の柱状部材50が設けられている。柱状部材50の圧縮強度は、樹脂袋体の圧縮強度よりも大きい。複数の柱状部材50は、空気袋36の位置を避けて配置されてる。柱状部材50は、例えば、断熱部材30Dを厚さ方向に貫通し、下面側部材10と、骨材40と、のあいだを連結するように設けられる。
なお、風呂蓋160では、断熱部材30Dを用いているが、他の断熱部材30A、30B及び30Cであっても適用可能である。
図7(a)は模式的断面図であり、その一部には、図1(a)に表したA−A線に沿った断面が表されている。図7(b)には、図1(a)に表したA−A線に沿った模式的断面図が表されている。
柱状部材50は、断熱部材30Cの厚さ方向に延在する。断熱部材30Dには、複数の柱状部材50が設けられている。柱状部材50の圧縮強度は、樹脂袋体の圧縮強度よりも大きい。複数の柱状部材50は、骨材40よりも上側の上部断熱部35と、骨材40よりも下側の下部断熱部36と、のそれぞれに設けられる。
骨材40よりも上側に設けられた柱状部材50は、例えば、上部断熱部31を厚さ方向に貫通し、上面側部材20と、骨材40と、のあいだを連結するように設けられる。また、骨材40よりも下側に設けられた柱状部材50は、例えば、下部断熱部32を厚さ方向に貫通し、下面側部材10と、骨材409と、のあいだを連結するように設けられる。
実施形態において、風呂蓋110の断熱性は熱抵抗値(R値)によって表される。
熱抵抗値であるR値(m2K/W)は、部材(風呂蓋)の厚さ(t)を、部材の熱伝導率(λ)で除した値である。
実施形態に係る風呂蓋110のR値は、0.22(m2K/W)以上、好ましくは0.25(m2K/W)以上である。
ここで、R値の一例を示す。
アルミ複合材(樹脂の心材をアルミニウム板で挟んだ複合材)のR値は、厚さ6mmで0.15(m2K/W)である。
合板(木材)のR値は、厚さ9mmで0.16(m2K/W)である。
中空層を持つ樹脂製シャッター風呂蓋のR値は、厚さ20mmで0.17(m2K/W)である。
樹脂中空ブロー成形による風呂蓋のR値は、上限で0.22(m2K/W)である。
したがって、十分な断熱性を得るためには、実施形態に係る風呂蓋110のR値として、0.22(m2K/W)以上、好ましくは0.25(m2K/W)以上にするとよい。
例えば、実施形態では、平面外形が略四角形の風呂蓋110を例示したが、風呂蓋110の外形は略四角形にかぎらず、略円形、略楕円形など、浴槽300の開口形状に対応して各種の形状にすることができる。
また、風呂蓋110においては、風呂蓋本体100を外側を覆う外装(フィルム、塗装、防汚・防かび等のコーティングなど)が設けられていてもよい。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
Claims (5)
- 浴槽の上に載せられる風呂蓋であって、
前記浴槽に面する下面側部材と、
前記下面側部材と対向する上面側部材と、
前記上面側部材と、前記下面側部材と、のあいだに設けられ、空気層を有する面状の樹脂袋体を含む断熱部材と、
前記上面側部材及び前記下面側部材よりも大きな曲げ強さを有する骨材と、
を備えたことを特徴とする風呂蓋。 - 前記樹脂袋体は、少なくとも1層の気泡緩衝材により構成されたことを特徴とする請求項1記載の風呂蓋。
- 前記下面側部材の材料の線膨張係数は、前記上面側部材の材料の線膨張係数よりも小さいことを特徴とする請求項2記載の風呂蓋。
- 前記骨材は、前記上面側部材と、前記断熱部材と、のあいだに設けられたことを特徴とする請求項3記載の風呂蓋。
- 前記断熱部材の内部に設けられ、前記断熱部材の厚さ方向に延在する柱状部材をさらに備え、
前記柱状部材の圧縮強度は、前記樹脂袋体の圧縮強度よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の風呂蓋。
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