JP2013072992A - 導電性部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る導電性部材において、導電層は、少なくとも導電性材料としての導電性微粒子と高分子バインダーとを含んでいる。この導電性微粒子と高分子バインダーは式(1)及び式(2)で示される基から選ばれる少なくとも一方の基を介して結合されている。
導電性微粒子Aは導電層に均等またはほぼ均等に分散され、高分子バインダーと式(1)及び(2)で示される基から選ばれる少なくとも一方の基を介して結合し、導電層の導電性を担っている。
上記導電性微粒子と共に導電層を構成する高分子バインダーとしては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が用いられる。具体例は以下のものを含む。各種のポリアミド、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、尿素樹脂、オレフィン樹脂、および、これら樹脂の単量体原料2種類以上から製造される共重合体。本発明においては、ウレタン樹脂が特に好適に用いられる。
導電層中における導電性微粒子Aの配合量は、導電層の体積抵抗率が、下記3つの各環境において、1×106〜1×1015Ω・cmとなるようにすることが好ましい。
・低温低湿(L/L)環境(温度15℃、相対湿度10%)。
・常温常湿(N/N)環境(温度23℃、相対湿度55%)。
・高温高湿(H/H)環境(温度30℃、相対湿度80%)。
導電層の膜厚は、0.3〜100μm、特には2〜50μm、更には5〜30μmが好ましい。低温低湿環境下で形成された電子写真画像への帯電ムラに起因するスジ状の画像ムラを抑制できるからである。尚、導電層の膜厚は、導電性部材の表面を鋭利な刃物で切り出して光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することにより測定できる。
導電層の形成方法の例としては、下記の〔方法1〕および〔方法2〕等が挙げられる。
〔方法1〕:導電性微粒子を分散させた高分子バインダーをチューブ形状に押出成形して、導電性支持体の周囲に被覆する方法。この場合、導電性微粒子と高分子バインダーは、チューブの成形前に式(1)及び/又は式(2)で示される基を介して結合させても良いし、チューブの成形後に結合させても良い。
〔方法2〕:バインダーと導電性微粒子を溶媒と共に分散して塗料とし、該塗料を導電性支持体に塗工する方法。この場合も、導電性微粒子と高分子バインダーは、塗工の前に式(1)及び/又は式(2)で示される基を介して結合させても良いし、塗工後に結合させても良い。
(i)モータで回転させる回転羽や、ホモジナイザーのごとき攪拌分散装置。
(ii)加速した塗料を衝突させて顔料を分散する微細オリフィス分散装置。
(iii)サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置。
本発明の導電性部材の好ましい製造方法として以下の方法が挙げられる。
(1):式(5)及び/又は式(6)で示される化合物のジアゾニウム塩を調整した反応媒体中に導電性微粒子Cを入れて撹拌し、スラリーとして反応させる方法。
(2):反応媒体中に導電性微粒子Cを入れて撹拌してスラリーとした中に、4−アミノ安息香酸及び/又はスルファニル酸を加え、さらに亜硝酸のアルカリ金属塩を添加して撹拌し反応させる方法。
導電性支持体を構成する材料としては、剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。具体的には、以下のものが挙げられる。
・鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属。
・これらの金属を含むステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金。
・カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等。
また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。好ましい導電性支持体は、炭素鋼合金表面に5μmの厚さのニッケルメッキを施した円柱である。
本発明の導電性部材は、導電層の下に導電性基層を配置することができる。図1に示すように導電性支持体の外周に導電性基層が形成され、その外周に導電層が形成された構成である。このような導電性基層を構成する材料は、例えば、導電性弾性体である。導電性弾性体は、例えば、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。
高分子弾性体の具体例としては以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリンゴム;EPM(エチレン・プロピレンゴム);EPDM(エチレン・プロピレンゴム);ノルボルネンゴム;NBR(ニトリルゴム);クロロプレンゴム;天然ゴム;イソプレンゴム;ブタジエンゴム;スチレン−ブタジエンゴム;クロロスルフォン化ポリエチレン;ウレタンゴム;スチレン系ブロックコポリマー(SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)等);シリコーンゴム等。
導電剤としては、イオン導電剤や電子導電性の導電剤が挙げられる。いくつかの種類のイオン導電剤と、いくつかの種類の電子導電性の導電剤とを組み合わせて用いることもできる。
イオン導電剤としては、例えば、LiClO4やNaClO4等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
電子導電性の導電材の具体例としては、導電性微粒子Aの材質または形態として例示した(a)〜(h)と同様のものが挙げられる。
これらの導電剤の配合量は導電性弾性体の体積抵抗率が、次の3つの各環境中で中抵抗領域(体積抵抗率が1×104〜1×107Ω・cm)になるような量が好ましい。
・低温低湿(L/L)環境(温度15℃、相対湿度10%)。
・常温常湿(N/N)環境(温度23℃、相対湿度55%)。
・高温高湿(H/H)環境(温度30℃、相対湿度80%)。
導電性弾性体の体積抵抗率は、以下の方法により求める。
厚さ1mmのシートに成型した後、両面に白金を蒸着して電極とガード電極とを作製する。そして、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて両電極間に200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定する。この測定値と、膜厚と電極面積とから体積抵抗率を算出する。
この他にも導電性弾性体には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤等の配合剤を加えることも好ましい。
導電性基層の成形方法としては、上記の導電性弾性体の原料を混合して、例えば、押出成形や射出成形、圧縮成形等の公知の方法が挙げられる。また、導電性基層は、導電性支持体の上に直接導電性弾性体を成形して作製してもよいし、チューブ形状に成形した導電性弾性体を導電性支持体に被覆させてもよい。なお、導電性基層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
導電性基層のアスカーC硬度は、85°以下が好ましい。この条件であれば導電性部材と感光体との間のニップを確保できるため帯電が安定する。なお、アスカーC硬度とは、日本ゴム協会標準規格SRIS0101に準拠したアスカーC型スプリング式ゴム硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定される硬度である。本発明においては、N/N環境中に12時間以上放置した導電性部材に対して該硬度計を10Nの力で当接させてから30秒後に測定した値が採用される。
導電性部材の電気抵抗値はH/H環境中では1×104Ω以上、L/L環境中では1×108Ω以下であることが好ましい。またN/N環境中では2×104Ω以上6×107Ω以下であることが好ましい。L/L環境中の電気抵抗値を上記した値以下とすることによって、導電性部材の電気抵抗値の位置バラつきによる帯電電位ムラが発生しにくくなるので好ましい。また、高温高湿環境中の電気抵抗値を上記した値以上とすることによって、感光体にピンホールがあったとしても印加電流がリークせず、ハーフトーン画像上に帯電の濃度ムラが現れることがないので好ましい。
(1)導電性部材の導電性基層の体積抵抗率を1×104Ω・cm以上、1×107Ω・cm以下とする。
(2)導電層の体積抵抗率を1×108Ω・cm以上、1×1015Ω・cm以下とする。
(3)導電層の膜厚を10μm以上50μm以下とする。
即ち、図4の様に、画像形成装置に用いた場合の使用状態と同様の応力で、感光体と同じ曲率の円柱形金属32に当接させて通電したときの抵抗を測定する。図4(a)において33aと33bは重りに固定された軸受けであり、帯電ローラ6の軸1の両端に鉛直下方向に押す応力を印加する。帯電ローラ6の鉛直下方向には、帯電ローラ6と平行に円柱形金属32が位置している。そして、図示しない駆動装置により円柱形金属32を回転させながら、図4(b)の様に帯電ローラを軸受け33aと33bとへ押し当てる。使用状態の感光体ドラムと同様の回転速度で円柱形金属32を回転させ、帯電ローラ6を従動回転させながら電源34から直流電圧−200Vを印加し、円柱形金属32から流れ出てくる電流を電流計Aで測定する。このときの印加電圧と測定された電流とから計算して帯電部材の電気抵抗値を算出する。本発明においては、軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径30mmの金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速150mm/sで回転させる。
図2に本発明に係る導電性部材の一つの実施の形態である導電性部材6を帯電ローラとして用いた電子写真画像形成装置を示す。像担持体である感光体ドラム5は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ6によって一次帯電され、次に不図示の露光手段からの露光光11により静電潜像が形成される。現像剤容器31内の現像剤は、現像ローラ4と現像ブレード30との間で摩擦されて帯電されつつ、現像ローラ4の表面に担持されて、感光体ドラム5の表面に搬送される。その結果、静電潜像は現像され、トナー像が形成される。
950mlのイオン交換水に90gの4−アミノ安息香酸を加えた。この混合物を氷浴槽の中で冷やし、そして163mlの濃塩酸を加えた。更に50mlのアセトンを加え、4−アミノ安息香酸を完全に溶解させた。この冷却混合物に100mlのイオン交換水に溶解した45gの亜硝酸ナトリウム溶液を加えた。この混合物は暗色となり、そして多少のガスが放出された。この溶液中の4−アミノ安息香酸ジアゾニウム塩濃度は、計算から6質量%である。これをジアゾニウム塩溶液1とした。
950mlのイオン交換水に14.5gのスルファニル酸を加えた。そしてこの混合物を70〜90℃に加熱した。この溶液にカーボンブラック1を添加してよく攪拌し、スラリーとした。このスラリーに1mlのイオン交換水に溶解した1.2gの亜硝酸ナトリウム水溶液を加えた。数分で気体が発生した。気体の発生が停止した後スラリーを常温まで冷却した。常温に冷却したスラリーを真空濾過し、その後イオン交換水で洗浄し、最後に80℃のオーブンで排気しながら乾燥した。得られた表面処理カーボンブラック(導電性微粒子2)を中和滴定すると、表面に0.8×10-3mol/gの酸性官能基が確認された。
未処理粒子の種類並びに表面処理剤の種類と使用量を表3に示す条件に変更したこと以外は、製造例1または製造例2と同様にして導電性微粒子3〜18を得た。尚、表面処理剤としてジアゾニウム塩溶液1を使用した場合は製造例1の条件を採用し、表面処理剤としてスルファニル酸を使用した場合は製造例2の条件を採用した。各導電性微粒子の表面の酸性官能基量を表3に示す。
950mlのイオン交換水に7.1gのスルファニル酸を加えた。そしてこの混合物を70〜90℃に加熱した。この溶液にカーボンブラック1を添加してよく攪拌し、スラリーとした。このスラリーに1mlのイオン交換水に溶解した1.2gの亜硝酸ナトリウム水溶液を加えた。数分で気体が発生した。気体の発生が停止した後スラリーを氷浴槽の中で冷却した。
未処理粒子の種類並びに表面処理剤の種類と使用量を表3に示す条件に変更したこと以外は、製造例19と同様にして導電性微粒子20を得た。この導電性微粒子の表面の酸性官能基量を表3に示す。
<1.導電層塗料の製造>
以下の表4に示す材料を450mlのマヨネーズビンに計量した。これらをペイントシェーカで10分間分散、その後200メッシュのナイロンメッシュを通して導電性部材用の導電層塗料1を得た。
以下の表5に示す成分(1)の各材料を混合し、オープンロールで20分間混練した。次いで、表5に示す成分(2)の各材料を更に加え、15分間オープンロールで混練した。
前記導電層塗料1を塗工槽に入れ、泡を抜いて安定させたところで前記導電性基層を有する基層ローラの表面に塗工した。その際、下降速度は30mm/s、最下点で4秒間停止した後、初速25mm/s、最終速度(下端部が塗工される速度)2mm/sの条件になるように一次関数となる速度勾配をつけて基層ローラの昇降を行った。これにより、導電層の膜厚が基層ローラの塗工状態における上下位置でほぼ均一になるように塗工を行った。その後、30分間23℃にて風乾し、90℃のクリーンオーブンで60分間乾燥し、次に160℃のオーブンで60分間乾燥した。このようにして得られた導電性部材1には、導電性基層の全領域に亘り均一な膜厚16μmの導電層が形成されていた。
4−1.画像評価
電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用であり、記録メディアの出力スピードが160mm/s、画像の解像度が600dpiである電子写真式レーザプリンタを用意した。感光体はアルミニウムシリンダーに膜厚16μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光体ドラムであり、最外層は変性ポリアリレート樹脂をバインダー樹脂とする電荷輸送層である。トナーは、ワックスを中心に荷電制御剤と色素等を含むスチレンとブチルアクリレートのランダムコポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を重合させ、シリカ微粒子等を外添した、ガラス転移温度63℃、質量平均粒径6.5μmの重合トナーである。
ランク5:4回耐久を行っても横スジ状の画像不良が発生しなかった。
ランク4:4回耐久後に横スジ状の画像不良が発生した。
ランク3:3回耐久後に横スジ状の画像不良が発生した。
ランク2:2回耐久後に横スジ状の画像不良が発生した。
ランク1:1回耐久後に横スジ状の画像不良が発生した。
実施例1の導電性部材1は、ランク5であった。
横スジの評価とは別の導電性部材を用いてH/H環境とL/L環境でのそれぞれの電気抵抗値を測定する。H/H環境の電気抵抗値に対するL/L環境の電気抵抗値の比が小さい方が帯電特性の環境変動が小さいので好ましい。本発明の評価ランクは以下の様にした。環境変動が小さい程ランクの数字が大きい。実施例1の導電性部材1は環境変動が2.5倍未満であり、評価ランク4であった。
ランク4:H/H環境の電気抵抗値に対するL/L環境の電気抵抗値の比が2.5倍未満であった。
ランク3:前記の比が2.5倍以上3.5倍未満であった。
ランク2:前記の比が3.5倍以上5倍未満であった。
ランク1:前記の比が5倍以上であった。
導電層の塗工に使用した導電層塗料1を、2週間N/N環境に静置した。2週間後、放置した塗工液を30分間回転架台で攪拌し、その後再び導電性部材を塗工した。2週間後に塗工した導電性部材に関してもN/N環境における電気抵抗値を測定した。そして2週間前に塗工した導電性部材の電気抵抗値に対する2週間後塗工した導電性部材の電気抵抗値の変動率を計算した。抵抗変動率が小さい方が、製造上の安定性が大きく、工業的に有利であるので、放置安定性評価のランクは以下の様にした。実施例1の導電性部材1の放置安定性評価は、ランク3であった。
ランク4:初期に塗工した導電性部材の電気抵抗値に対する、2週間後に塗工した導電性部材の電気抵抗値の比が1.1倍未満であった。
ランク3:前記の比が1.1倍以上1.3倍未満であった。
ランク2:前記の比が1.3倍以上1.7倍未満であった。
ランク1:前記の比が1.7倍以上であった。
ランク0:前記の比が1.7倍以上であり、かつ、2週間後に塗工した導電性部材の導電層に導電性微粒子の凝集が見られた。
実施例1において導電性微粒子1を導電性微粒子2〜8に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性部材2〜8を得た。これらの各導電性部材を実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例1の導電層塗料の製造において、導電性微粒子の種類と量並びにイオン交換水の配合量を表8に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性部材9〜11を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例11の導電層塗料の製造において、導電性微粒子の種類を表8に示す導電性微粒子に変更した以外は実施例11と同様にして、導電性部材12〜16を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例1の導電層塗料の製造において、導電性微粒子の種類と量並びにイオン交換水の配合量を表8に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性部材17及び18を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例1の導電層塗料の製造において、導電性微粒子の種類を表8に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして、導電性部材19を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例11の導電層塗料の製造において、導電性微粒子11を導電性微粒子20に変更した以外は実施例11と同様にして、導電性部材20を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例1、9、11または17の導電層塗料の製造において、それぞれ、導電性微粒子の代わりに表6に示す未処理粒子を使用し、材料の配合を表6に示す条件に変更した。それ以外は実施例1、9、11または17と同様にして、導電性部材101〜104を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表8に示す。
実施例21〜33においては、導電性微粒子を導電性微粒子1に固定し、高分子バインダーとしての熱硬化性ウレタンの原料であるポリオールとイソシアネート化合物それぞれの種類と配合比を表9に示す条件に変更した。また、実施例34〜41においては、導電性微粒子を導電性微粒子2に固定し、高分子バインダーとしての熱硬化性ウレタンの原料であるポリオールとイソシアネート化合物それぞれの種類と配合比を表9に示す条件に変更した。これら以外の条件は実施例1と同様にして、導電性部材21〜41を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表9に示す。
導電性微粒子として表面に式(3)または式(4)で示される基を有しないカーボンブラック1を使用し、高分子バインダーとしての熱硬化性ウレタンの原料であるポリオールとイソシアネート化合物それぞれの種類と配合比を表9に示す条件に変更した。これら以外の条件は実施例1と同様にして、導電性部材105〜108を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表9に示す。
実施例42〜47は、実施例1に比較して、高分子バインダーとしての熱硬化性ウレタンの原料を、有機溶剤系のイソシアネート化合物溶液と有機溶剤系のポリオール化合物へと変更したものである。また比較例9〜11は、導電性微粒子として表面に式(3)または式(4)で示される基を有しないカーボンブラック1を使用し、高分子バインダーとしての熱硬化性ウレタンの原料を、有機溶剤系のイソシアネート化合物溶液と有機溶剤系のポリオール化合物へと変更したものである。
実施例48〜70においては、導電性微粒子を2種類併用し、また実施例71〜75においては、導電性微粒子を3種類併用した。これら以外の条件は実施例1と同様にして、導電性部材48〜75を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表11に示す。
実施例76〜78においては導電性微粒子を4種類併用し、実施例79においては導電性微粒子を5種類併用し、また実施例80においては、導電性微粒子を6種類併用した。これら以外の条件は実施例1と同様にして、導電性部材76〜80を得た。実施例1と同様にして評価した結果を表12に示す。
2 導電性基層
3 導電層
4 現像ローラ
5 感光体ドラム
6 帯電ローラ
7 記録メディア
8 転写ローラ
9 定着部
10 クリーニングブレード
11 露光光
18 現像電源
20 帯電電源
22 転写電源
28 トナー供給ローラ
30 現像ブレード
32 円柱形金属
33 軸受け
34 電源
Claims (6)
- 前記導電性微粒子Aが、カーボンブラック及び黒鉛から選ばれる少なくとも一方である請求項1記載の導電性部材。
- 前記高分子バインダーが、イソシアネート化合物を反応させて得られたバインダーである請求項1または2に記載の導電性部材。
- 前記高分子バインダーが、水に溶解可能もしくは分散可能なアクリル系ポリオールと、水に溶解可能もしくは分散可能なイソシアネート化合物とを反応させた高分子バインダーである請求項1ないし3のいずれかの一項に記載の導電性部材。
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