JP2013071810A - クレーンおよび浚渫船 - Google Patents

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Abstract

【課題】グラブバケットを昇降させるクレーンの電気効率をより低コストで高める。
【解決手段】昇降装置(クレーン)100は、グラブバケット14を昇降させる。昇降装置100は、グラブバケット14に接続された支持ワイヤ102を巻き上げ、ないし繰り出すことでグラブバケット14を昇降させる支持ウインチ116と、支持ウインチ116がグラブバケット14を上昇させる際、グラブバケット14に接続された開閉ワイヤ104を巻き上げることでグラブバケット14を閉状態とする開閉ウインチ118と、支持ウインチ116がグラブバケット14を上昇させる際、支持ウインチ116および開閉ウインチ118に電力を供給し、支持ウインチ116がグラブバケット14を下降させる際、支持ウインチ116で発電された電力をバッテリに蓄電する電源装置124と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、グラブバケットを昇降させるクレーンおよびそれを備える浚渫船に関する。
港湾・河川・運河などの底面を浚って土砂などを取り去る機械として、浚渫機や浚渫船が知られている。特許文献1には、浚渫船が記載されている。この浚渫船では、土砂を掴むグラブバケットが主ワイヤによって吊り下げられており、主ワイヤは主ワイヤ巻取ウインチに連結されている。主ワイヤ巻取ウインチが回転・逆回転することで、主ワイヤに連結されたグラブバケットが巻き上げ・巻き下げされる。湾岸の底面の土砂等を浚う際には、グラブバケットを巻き下げてグラブバケットで土砂等を掴み、その後、グラブバケットを巻き上げる。
特許文献2には、クレーン一般に用いられるハイブリッド電源装置が記載されている。
実開昭63−100554号公報 特開2009−11021号公報
グラブバケットを巻き下げる際には、巻取ウインチに巻き取られていたワイヤがグラブバケットの自重により繰り出される。このとき巻取ウインチのモータで電力が発生するが、従来ではこの電力を抵抗器等でジュール熱として捨てている。しかしながらこれでは電気効率の面で不利である。
巻取ウインチのモータに電力を供給する電源装置は通常浚渫船の他の部分にも電力を供給している。したがって、単に浚渫船に特許文献2に記載されるハイブリッド電源装置を適用しようとする場合、二次電池が比較的大きくなるかまたはより多くの二次電池が必要となる。これはコスト的に好ましくない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的はグラブバケットを昇降させるクレーンの電気効率をより低コストで高めることができるハイブリッド技術の提供にある。
本発明のある態様はクレーンに関する。このクレーンは、グラブバケットを昇降させるクレーンであって、グラブバケットに接続された第1ワイヤを巻き上げ、ないし繰り出すことでグラブバケットを昇降させる第1ウインチと、第1ウインチがグラブバケットを上昇させる際、グラブバケットに接続された第2ワイヤを巻き上げることでグラブバケットを閉状態とする第2ウインチと、第1ウインチがグラブバケットを上昇させる際、第1ウインチおよび第2ウインチに電力を供給し、第1ウインチがグラブバケットを下降させる際、第1ウインチで発電された電力を二次電池に蓄電する電源装置と、を備える。
この態様によると、第1ウインチがグラブバケットを下降させる際に第1ウインチで発電された電力を再利用できる。
本発明の別の態様は、浚渫船である。この浚渫船は、グラブバケットと、グラブバケットを昇降させるクレーンと、を備える浚渫船であって、クレーンは、グラブバケットに接続された第1ワイヤを巻き上げ、ないし繰り出すことでグラブバケットを昇降させる第1ウインチと、第1ウインチがグラブバケットを上昇させる際、グラブバケットに接続された第2ワイヤを巻き上げることでグラブバケットを閉状態とする第2ウインチと、第1ウインチがグラブバケットを上昇させる際、第1ウインチおよび第2ウインチに電力を供給し、第1ウインチがグラブバケットを下降させる際、第1ウインチで発電された電力を二次電池に蓄電する電源装置と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を装置、方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、グラブバケットを昇降させるクレーンの電気効率をより低コストで高めることができる。
実施の形態に係る昇降装置を備える浚渫船の側面図である。 図1の電源装置の機能および構成を示す回路ブロック図である。 図1の昇降装置の各モータの電力の変化を示すタイムチャートである。 支持モータ、開閉モータのそれぞれに供給される電力の変化およびエンジン発電機に要求される電力の変化を示すタイムチャートである。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は、実施の形態に係る昇降装置(クレーン)100を備える浚渫船10の側面図である。昇降装置100は浚渫船10の船体12の上に設けられる。昇降装置100は、グラブバケット14の旋回、昇降、開閉を行う。グラブバケット14には支持ワイヤ102の一端と開閉ワイヤ104の一端とが接続される。グラブバケット14は支持ワイヤ102によって空中に支持される。グラブバケット14は開閉ワイヤ104が巻き上げられることにより、刃が閉じる閉状態となる。
昇降装置100は、支持ワイヤ102と、開閉ワイヤ104と、旋回台106と、旋回駆動部108と、ジブ110と、起伏ワイヤ112と、起伏ウインチ114と、支持ウインチ116と、開閉ウインチ118と、中継フレーム120と、ジブ先シーブ122と、電源装置124と、を含む。
旋回駆動部108は、旋回モータ(不図示)を使用して旋回台106を所定の旋回軸Rの周りに旋回させる。
ジブ110の一端は旋回台106に起伏可能に取り付けられる。ジブ110の他端には起伏ワイヤ112の一端が取り付けられる。ジブ110の他端にはジブ先シーブ122が回転可能に取り付けられる。支持ワイヤ102および開閉ワイヤ104はジブ先シーブ122によって中継される。
起伏ウインチ114、支持ウインチ116および開閉ウインチ118はそれぞれ旋回台106に取り付けられる。起伏ウインチ114は、起伏ワイヤ112を巻き上げ、ないし繰り出すことでジブ110を起伏させる。支持ウインチ116は支持ワイヤ102を巻き上げ、ないし繰り出すことでグラブバケット14を昇降させる。以下、支持ウインチ116がグラブバケット14を上昇させるときの昇降装置100のモードを巻き上げモード、下降させるときのモードを巻き下げモードと称す。
開閉ウインチ118は、巻き上げモードにおいて、開閉ワイヤ104を巻き上げることでグラブバケット14を閉状態とする。開閉ウインチ118の巻き上げが緩められるとグラブバケット14は刃が開く開状態となる。例えば、巻き下げモードにおいては開閉ウインチ118の巻き上げが緩められた状態でグラブバケット14が下降する。
起伏ワイヤ112、支持ワイヤ102および開閉ワイヤ104はそれぞれ中継フレーム120によって中継される。
支持ウインチ116および開閉ウインチ118はそれぞれ、支持ワイヤ102、開閉ワイヤ104が巻き付けられている支持ドラム116a、開閉ドラム118aと、そのドラムを回転させる支持モータ、開閉モータ(いずれも図1では不図示)と、を有する。電源装置124は旋回モータ、支持モータおよび開閉モータに力行時の電力を供給すると共に、それらのモータにおいて回生電力が生じた場合はその回生電力を受ける。電源装置124は起伏ウインチ114に電力を供給してもよい。
エンジン発電機126は船体12内に収納され、電源装置124に交流の電力を供給する。
図2は、電源装置124の機能および構成を示す回路ブロック図である。電源装置124は、巻き上げモードにおいて支持モータ136および開閉モータ132に電力を供給し、巻き下げモードにおいて支持モータ136で発電された回生電力を二次電池すなわちバッテリ142に蓄電する。電源装置124は無回生駆動部128と回生駆動部130とを有する。電源装置124およびエンジン発電機126は制御装置125と接続される。制御装置125は電源装置124およびエンジン発電機126のそれぞれの動作を制御する。
無回生駆動部128は、巻き下げモードにおいて、開閉モータ132で発電された回生電力を受けるがそれを二次電池に回生せず、第1抵抗器134で熱として散逸せしめる。無回生駆動部128は開閉インバータ144と第1制動ユニット146と第3コンバータ159とを有する。
第3コンバータ159は、巻き上げモードにおいて、エンジン発電機126から供給される交流の電力を直流に変換して開閉インバータ144に供給する。開閉インバータ144は、巻き上げモードにおいて、第3コンバータ159から供給される直流の電力を交流の電力に変換して開閉モータ132に供給する。開閉インバータ144は、巻き下げモードにおいて、開閉モータ132で発電された回生電力を受け、受けた回生電力の実質的に全てを第1制動ユニット146に出力する。
第1制動ユニット146は、開閉インバータ144から入力される回生電力の電圧を調整し、第1抵抗器134に入力する。このようにして、巻き下げモードにおいて開閉モータ132で発電された回生電力は、第1抵抗器134によってジュール熱として散逸される。
回生駆動部130は、巻き上げモードにおいて、エンジン発電機126またはバッテリ142もしくはその両方から供給される電力を使用して、支持モータ136に電力を供給する。回生駆動部130は、旋回駆動部108が旋回台106を加速して旋回を開始するときおよび旋回中に旋回モータ138に電力を供給する。回生駆動部130は、巻き下げモードにおいて、支持モータ136で発電された回生電力をバッテリ142に蓄電する。回生駆動部130は、旋回駆動部108が旋回台106を減速して旋回を停止するときに旋回モータ138で発電された回生電力をバッテリ142に蓄電する。回生駆動部130は、支持インバータ148と、旋回インバータ150と、第2制動ユニット152と、第2コンバータ154と、第1コンバータ156と、第4コンバータ157と、を有する。
第4コンバータ157は、巻き上げモードにおいて、エンジン発電機126から供給される交流の電力を直流に変換して第1コンバータ156に供給する。第1コンバータ156は、巻き上げモードにおいて、第4コンバータ157から供給される直流の電力を受け、その電圧を変換(昇圧)して支持インバータ148に供給する。第1コンバータ156は、旋回駆動部108が旋回台106の旋回を開始するときおよび旋回中に、第4コンバータ157から供給される直流の電力を受け、その電圧を変換(昇圧)して旋回インバータ150に供給する。
第1コンバータ156は、巻き下げモードにおいて、支持モータ136で発電された回生電力をそこで阻止して通過させないようにする。これにより、巻き下げモードにおいて支持モータ136で発電された回生電力は、エンジン発電機126や無回生駆動部128に供給されない。旋回駆動部108が旋回台106の旋回を停止するときも同様に第1コンバータ156は、旋回モータ138で発電された回生電力をそこで阻止する。
第2コンバータ154は、巻き上げモードにおいて、バッテリ142から供給される直流の電力を受け、その電圧を変換(昇圧)して支持インバータ148に供給する。第2コンバータ154は、旋回駆動部108が旋回台106の旋回を開始するときおよび旋回中に、バッテリ142から供給される直流の電力を受け、その電圧を変換(昇圧)して旋回インバータ150に供給する。
第2コンバータ154は、巻き下げモードにおいて、支持インバータ148から出力される回生電力を受け、受けた回生電力を使用してバッテリ142を充電する。第2コンバータ154は、旋回駆動部108が旋回台106の旋回を停止するとき、旋回インバータ150から出力される回生電力を受け、受けた回生電力を使用してバッテリ142を充電する。
支持インバータ148は、巻き上げモードにおいて、第1コンバータ156および第2コンバータ154から供給される直流の電力を交流の電力に変換して支持モータ136に供給する。支持インバータ148は、巻き下げモードにおいて、支持モータ136で発電された回生電力を第2コンバータ154に出力する。
旋回インバータ150は、旋回駆動部108が旋回台106の旋回を開始するときおよび旋回中に、第1コンバータ156および第2コンバータ154から供給される直流の電力を交流の電力に変換して旋回モータ138に供給する。旋回インバータ150は、旋回駆動部108が旋回台106の旋回を停止するとき、旋回モータ138で発電された回生電力を第2コンバータ154に出力する。
第2制動ユニット152は回生電力を放電する必要がある場合に起動される補助的なユニットである。第2制動ユニット152は、放電すべき回生電力を第2抵抗器140に入力する。
以上のように構成された昇降装置100の動作について説明する。
図3は、昇降装置100の各モータの電力の変化を示すタイムチャートである。時刻t1の前、グラブバケット14は海底に着くまで巻き下げられており、開状態とされている。時刻t1において、グラブバケット14を閉じるための制御が行われる閉動作期間TP4が開始される。この閉動作期間TP4中、電源装置124はエンジン発電機126から供給される電力を使用して開閉モータ132に電力を供給する。開閉ドラム118aは開閉ワイヤ104を巻き上げていく。開閉ドラム118aが開閉ワイヤ104を所定量巻き上げると、グラブバケット14は浚われた海底の土砂を内側に保持して閉状態となる。
グラブバケット14が閉状態となった後の時刻t2においてグラブバケット14の巻き上げが開始される。すなわち、昇降装置100は巻き上げモードとなる。この巻き上げモードの期間TP5は、グラブバケット14を加速する加速期間TP1と、グラブバケット14が実質的に一定の速度で上昇する定速期間TP2と、グラブバケット14を減速する減速期間TP3と、を有する。加速期間TP1において、モータの消費電力は時間の経過と共に増加する。そしてグラブバケット14の速度が所定の速度に達して定速期間TP2となると、モータの消費電力はグラブバケット14を加速しなくてもよい分減少し、時間によらずほぼ一定となる。
巻き上げモードの期間TP5中、開閉モータ132および支持モータ136は、開閉モータ132が開閉ドラム118aに与えるトルクと支持モータ136が支持ドラム116aに与えるトルクとが所定の比率、例えば1:1となるように制御される。これにより、開閉ワイヤ104に所定の張力を加えたままグラブバケット14を上昇させることができる。言い換えるとグラブバケット14を閉状態のまま上昇させることができる。
図4は、支持モータ136、開閉モータ132それぞれの消費電力の変化およびエンジン発電機126に要求される電力の変化を示すタイムチャートである。図4では加速期間TP1および定速期間TP2の初期の部分について、それらの電力の変化が示されている。電源装置124は、加速期間TP1において、エンジン発電機126ではなくバッテリ142から支持モータ136に電力を供給する。電源装置124は、加速期間TP1以降の定速期間TP2において、バッテリ142およびエンジン発電機126の両方から支持モータ136に電力を供給する。
支持モータ136の消費電力は加速期間TP1の最後の部分で最大となり、定速期間TP2に入ると減少する。したがって、電源装置124は、支持モータ136が要求する電力すなわち消費電力が増大から減少に転じると、エンジン発電機126から支持モータ136への電力の供給を開始すると言える。あるいはまた、電源装置124は、支持モータ136が要求する電力がピークを越えると、エンジン発電機126から支持モータ136への電力の供給を開始するとも言える。
加速期間TP1において、支持モータ136の消費電力は全てバッテリ142から供給される電力158で賄われており、一方開閉モータ132の消費電力は全てエンジン発電機126から供給される電力160で賄われている。
定速期間TP2において、支持モータ136の消費電力のうちの所定の割合はエンジン発電機126から供給される電力160で賄われ、残りはバッテリ142から供給される電力158で賄われる。定速期間TP2において、開閉モータ132の消費電力は全てエンジン発電機126から供給される電力160で賄われる。
エンジン発電機126に要求される電力は、エンジン発電機126から支持モータ136に供給すべき電力とエンジン発電機126から開閉モータ132に供給すべき電力との和に応じて増減する。エンジン発電機126に要求される電力の実際の値は、この和の他にコンバータ、インバータにおけるロスやベース負荷容量(照明・制御電源など)などを加味して決定される。
ここで、定速期間TP2においてエンジン発電機126から支持モータ136に供給される電力160の最大値をX1、加速期間TP1においてエンジン発電機126から開閉モータ132に供給される電力の最大値をX2、定速期間TP2においてエンジン発電機126から開閉モータ132に供給される電力をX3とした場合、X2又はX1+X3のいずれか大きい方に対応できる容量のエンジン発電機を選定する。
加速期間TP1において支持モータ136の消費電力の所定の割合(例えば50%)をエンジン発電機126から供給した場合、加速期間TP1においてエンジン発電機136が負担すべき支持モータ136の消費電力の最大値はX4となる。この場合、エンジン発電機136が最低限必要とする容量はX2+X4となる。X2+X4は、X2又はX1+X3よりも大きな値となる。
本実施の形態では、加速期間TP1において支持モータ136の消費電力の全てをバッテリ142から供給することで、上述の通り、エンジン発電機126の容量をX2又はX1+X3のいずれか大きい方に対応できる程度とすればよいものとすることができる。すなわち、加速期間TP1において支持モータ136の消費電力の所定の割合エンジン発電機126から供給する場合と比較して、エンジン発電機126の容量を小さくすることができ、エンジン発電機126を小型化することができる。
図3に戻り、グラブバケット14の上昇が完了した後、浚渫船10の隣に浮かぶ土砂運搬船(不図示)の上にグラブバケット14を移動させるために、浚渫船10は旋回台106を旋回させる。グラブバケット14の上昇が完了した後の時刻t3において、旋回台106を旋回させるための制御が行われる旋回期間TP6が開始される。旋回期間TP6は、旋回台106の旋回を加速する旋回加速期間TP7と、旋回台106が実質的に一定の角速度で旋回する旋回定速期間TP8と、旋回台106の旋回を減速する旋回減速期間TP9と、を有する。
旋回加速期間TP7および旋回定速期間TP8において、旋回モータ138の消費電力のうちの所定の割合はエンジン発電機126から供給される電力で賄われ、残りはバッテリ142から供給される電力で賄われる。
旋回減速期間TP9において、旋回モータ138で発電された回生電力はバッテリ142に蓄電される。
旋回台106が旋回してグラブバケット14が土砂運搬船の上に移動された後の時刻t4において、グラブバケット14を開くための制御が行われる開動作期間TP10が開始される。この開動作期間TP10中、開閉ワイヤ104が繰り出されることにより開閉ドラム118aにトルクが与えられるので、開閉モータ132は回生電力を発電する。開閉モータ132で発電された実質的に全ての回生電力は、第1抵抗器134によってジュール熱として散逸される。
グラブバケット14が開状態となり土砂が土砂運搬船に移された後の時刻t5において、旋回台106を再度旋回させるための制御が行われる再旋回期間TP12が開始される。再旋回期間TP12における動作は旋回期間TP6におけるそれと同様である。
再旋回後の時刻t6において、グラブバケット14の巻き下げが開始される。すなわち、昇降装置100は巻き下げモードとなる。巻き下げモードの期間TP11中、グラブバケット14の自重により支持ワイヤ102が繰り出される。支持ワイヤ102が繰り出されることにより支持ドラム116aにトルクが与えられるので、支持モータ136は回生電力を発電する。支持モータ136で発電された回生電力はバッテリ142に蓄電される。
巻き下げモードにおいてグラブバケット14は閉状態である必要はなく開いていてもよいので、グラブバケット14は開閉ワイヤ104がある程度緩められた状態で下降する。この場合、支持ワイヤ102がグラブバケット14の実質的に全ての重量を支えることとなる。したがって、開閉モータ132で発電される回生電力は支持モータ136で発電される回生電力よりも小さい。開閉モータ132で発電された回生電力は、第1抵抗器134によってジュール熱として散逸される。
グラブバケットを昇降させる昇降装置では、他の種類の昇降装置とは異なり、グラブバケット自体が比較的重いので、グラブバケットの下降時に比較的大きな回生電力が生じる。本実施の形態に係る昇降装置100によると、グラブバケット14の下降時に生じるこの大きな回生電力はバッテリ142に蓄電され、力行時に必要に応じて使用される。これにより、エンジン発電機126に要求される発電の容量を低減することができる。その結果、より小型のエンジン発電機を使用することができる。また、従来排熱されていた回生電力を力行に使用するようにしたので、その分エンジン発電機の燃料の消費を抑えることができる。
浚渫船10のような船舶ではエンジン発電機を置けるスペースが限られているので、エンジン発電機を小型化できる本実施の形態に係る昇降装置100は、船舶への応用に適している。
グラブバケット14の開閉動作により生じる回生電力は比較的小さい。また巻き下げモードにおいて開閉ワイヤ104は緩められるので、巻き下げモードにおいて開閉モータ132で発電される回生電力も小さい。すなわち、グラブバケット14のオペレーション中に開閉モータ132で発電される回生電力は総じて比較的小さい。そこで本実施の形態に係る昇降装置100では、開閉モータ132側には蓄電手段を設けず、開閉モータ132の回生電力は第1抵抗器134で消費させる。これにより、比較的高価な部材であるバッテリを開閉モータ132側には設けなくてもよいので、昇降装置100全体のコストアップを抑制できる。
一般にバッテリ142が長い間高出力を維持するとバッテリ142の劣化が早まる。これに対応するため、巻き上げモードの期間TP5の最初から最後までバッテリ142とエンジン発電機126とを併用することにより、バッテリ142側の負担を抑えることが考えられる。この場合、エンジン発電機126に要求される電力の巻き上げモードの期間TP5内における最大値は、開閉モータ132の消費電力の最大値に支持モータ136の消費電力の最大値のエンジン発電機126負担分を加えた値(図4の最大値X2+値X4)に対応する。したがって、そのように比較的大きな要求電力の最大値に応じた、比較的容量の大きなエンジン発電機を使用することとなる。
ここで、グラブバケット14のオペレーションでは、グラブバケット14の加速期間TP1は定速期間TP2よりも比較的短い。したがって、バッテリ142の最大出力電力よりも定速期間TP2の長さによってバッテリ142の劣化の度合いが左右される。そこで本実施の形態に係る昇降装置100は、加速期間TP1において支持モータ136で消費される電力の実質的に全てをバッテリ142から供給し、定速期間TP2においてバッテリ142およびエンジン発電機126の両方から支持モータ136に電力を供給する。これにより、エンジン発電機126に要求される電力の巻き上げモードの期間TP5内における最大値を低減できる。その結果、容量のより小さな小型のエンジン発電機126を採用できる。
本発明者の検討によると、加速期間TP1において支持モータ136で消費される電力の実質的に全てをバッテリ142から供給することによりバッテリ142の最大出力電力が増えても、定速期間TP2が長いので、バッテリ142の劣化の度合いはそれほど影響を受けない。昇降装置100全体としては、エンジン発電機126の小型化による恩恵のほうが大である。
以上、実施の形態に係る昇降装置100およびそれが搭載される浚渫船10について説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、エンジン発電機126を使用する場合について説明したが、これに限られず、任意の発電機が使用されてもよい。
実施の形態では、各モータは交流駆動のモータである場合について説明したが、これに限られず他の駆動形式、例えば直流駆動のモータが使用されてもよい。
実施の形態では、旋回台106を旋回させる旋回駆動部108で発電された回生電力をバッテリ142に蓄電する場合について説明したが、これに限られない。例えば、電源装置は、支持ウインチ116および開閉ウインチ118のうちの少なくともひとつが取り付けられる装置本体を移動させる移動機構で発電された回生電力をバッテリに蓄電するよう構成されてもよい。装置本体の移動は例えば横行であってもよい。
実施の形態では、定速期間TP2において、支持モータ136の消費電力のうちの所定の割合はエンジン発電機126から供給される電力160によって賄われ、残りはバッテリ142から供給される電力158によって賄われる場合について説明したが、これに限られない。例えばエンジン発電機126に余力がない場合は、定速期間TP2における支持モータ136の消費電力の実質的に全てがバッテリ142から供給される電力により賄われてもよい。
実施の形態では、昇降装置100は浚渫船10に搭載される場合について説明したが、これに限られず、例えば昇降装置100を陸地に設けてもよい。
実施の形態では、第3コンバータ159、第4コンバータ157が別体である場合について説明したが、これに限られず、それらのコンバータを統合して1つのコンバータとしてもよい。
実施の形態では、昇降装置100はグラブバケット14の旋回、昇降、開閉を行う場合について説明したが、これに限られない。グラブバケット以外の被昇降体を昇降させる昇降装置に本実施の形態に係る技術的思想を適用してもよい。
実施の形態では、昇降装置100は旋回、巻き下げ、再旋回の順に動作する場合について説明したが、これに限られず、例えば旋回と巻き下げ動作とが並行して行われてもよい。図3を参照すると、時刻t3、時刻t4、時刻t5、時刻t6のいずれか同士が重なってもよい。なお、時刻t1と時刻t2とは重ならない。
10 浚渫船、 14 グラブバケット、 100 昇降装置、 102 支持ワイヤ、 104 開閉ワイヤ、 106 旋回台、 110 ジブ、 116 支持ウインチ、 118 開閉ウインチ、 124 電源装置、 126 エンジン発電機。

Claims (6)

  1. グラブバケットを昇降させるクレーンであって、
    前記グラブバケットに接続された第1ワイヤを巻き上げ、ないし繰り出すことで前記グラブバケットを昇降させる第1ウインチと、
    前記第1ウインチが前記グラブバケットを上昇させる際、前記グラブバケットに接続された第2ワイヤを巻き上げることで前記グラブバケットを閉状態とする第2ウインチと、
    前記第1ウインチが前記グラブバケットを上昇させる際、前記第1ウインチおよび前記第2ウインチに電力を供給し、前記第1ウインチが前記グラブバケットを下降させる際、前記第1ウインチで発電された電力を二次電池に蓄電する電源装置と、を備えることを特徴とするクレーン。
  2. 前記電源装置は、前記第1ウインチが前記グラブバケットを下降させる際、前記第2ウインチで発電された電力を前記二次電池に回生せず熱として散逸せしめることを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記電源装置は、前記第1ウインチが前記グラブバケットを上昇させる際、第1期間において前記二次電池から前記第1ウインチに電力を供給し、前記第1期間以降の第2期間において前記二次電池から前記第1ウインチへの電力の供給を開始して前記二次電池および発電機の両方から前記第1ウインチに電力を供給することを特徴とする請求項1または2に記載のクレーン。
  4. 前記第1ウインチおよび前記第2ウインチのうちの少なくともひとつが取り付けられる装置本体を移動させる移動機構をさらに備え、
    前記電源装置は、前記移動機構が前記装置本体の移動を開始するときに前記移動機構に電力を供給し、前記移動機構が前記装置本体の移動を停止するときに前記移動機構で発電された電力を前記二次電池に蓄電することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のクレーン。
  5. グラブバケットと、
    前記グラブバケットを昇降させるクレーンと、を備える浚渫船であって、
    前記クレーンは、
    前記グラブバケットに接続された第1ワイヤを巻き上げ、ないし繰り出すことで前記グラブバケットを昇降させる第1ウインチと、
    前記第1ウインチが前記グラブバケットを上昇させる際、前記グラブバケットに接続された第2ワイヤを巻き上げることで前記グラブバケットを閉状態とする第2ウインチと、
    前記第1ウインチが前記グラブバケットを上昇させる際、前記第1ウインチおよび前記第2ウインチに電力を供給し、前記第1ウインチが前記グラブバケットを下降させる際、前記第1ウインチで発電された電力を二次電池に蓄電する電源装置と、を備えることを特徴とする浚渫船。
  6. 被昇降体を有するクレーンであって、
    前記被昇降体に接続された第1ワイヤを巻き上げ、ないし繰り出すことで前記被昇降体を昇降させる第1ウインチと、
    前記第1ウインチが前記被昇降体を上昇させる際、前記第1ウインチに電力を供給し、前記第1ウインチが前記被昇降体を下降させる際、前記第1ウインチで発電された電力を二次電池に蓄電する電源装置と、を備えることを特徴とするクレーン。
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