JP2013068914A - フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、[A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有するベース重合体、[B]塩基解離性基を含む構造単位(II)を有し、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体、及び[C]酸発生体を含有し、上記[A]重合体のポリスチレン換算重量平均分子量が、10,000以上40,000以下であるフォトレジスト組成物である。上記塩基解離性基は、フッ素原子を有することが好ましい。上記塩基解離性基は、芳香族炭化水素基であることがさらに好ましい。構造単位(II)が、下記式(2)で表されることが好ましい。
Figure 2013068914

【選択図】なし

Description

本発明は、フォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、酸解離性基を有する重合体及び酸発生体を含有するフォトレジスト組成物が用いられている。このフォトレジスト組成物により基板上に形成したレジスト膜に、マスクパターンを介して短波長の放射線であるArFエキシマレーザー光等を露光して露光部に酸を生成させ、この酸の触媒作用により露光部と未露光部のアルカリ現像液に対する溶解速度に差を生じさせることにより、微細なレジストパターンが形成される。
このようなフォトレジスト組成物を用いて、さらに微細な、例えば線幅45nm程度のレジストパターンを形成する方法として、液浸露光法(リキッドイマージョンリソグラフィ)の利用が拡大しつつある。かかる液浸露光法においては、レンズとレジスト膜との間の露光光路空間を、例えば純水、フッ素系不活性液体等の空気や不活性ガスに対して屈折率(n)が大きい液浸媒体で満たした状態で露光を行う。この方法は、レンズの開口数(NA)を増大させた場合でも、焦点深度が低下し難く、しかも高い解像性が得られるという利点がある。
このような液浸露光法においては、形成されたレジスト膜から液浸媒体への酸発生体等の溶出を抑制すると共に、レジスト膜表面における液浸媒体の液切れ性を良くして高速スキャン露光を可能にするため、レジスト膜表面の疎水性を高める必要がある。そのため、フォトレジスト組成物には、例えば、フッ素原子を含有する重合体等が添加される。しかし、このような重合体の添加により、レジスト膜表面における現像液やリンス液の表面濡れ性が低下し、現像時に未露光部に沈着した現像残渣の除去が不十分となり、ブロッブ欠陥等の現像欠陥が発生することがある。
上記現像欠陥の発生を抑制する目的で、例えば、アルカリ可溶性基、アルカリ解離性基及び酸解離性基の群から選ばれる基を少なくとも1つ有するフッ素原子含有樹脂を含有するポジ型レジスト組成物を用いるパターン形成方法が検討されている(特開2007−219471号公報参照)。このような基を導入することで、アルカリ現像の際にレジスト膜表面を親水性にすることができ、現像欠陥の発生をある程度抑制することはできる。
しかし、上記従来のレジスト組成物を用いたのでは、上記フッ素原子含有樹脂におけるカルボキシル基等の生成に起因して、レジスト膜の現像液への溶解速度が増大し、その結果、形成されるレジストパターンがトップロスし易くなり、パターン形状が悪化するという不都合が起こる。また、パターン形成のさらなる微細化に伴って、要求される現像欠陥の抑制レベルもさらに高くなっており、上記従来のレジスト組成物では十分満足させることはできなくなってきている。このように、液浸露光プロセスにおいて、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物が望まれている。
特開2007−219471号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、液浸露光プロセスにおいて、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成できるフォトレジスト組成物及びこのフォトレジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有するベース重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、
[B]塩基解離性基を含む構造単位(II)を有し、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体(以下、「[B]重合体」ともいう)、及び
[C]酸発生体
を含有し、
上記[A]重合体のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が、10,000以上40,000以下であるフォトレジスト組成物である。
本発明のフォトレジスト組成物は、ベース重合体としての[A]重合体及びこの[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高い[B]重合体を含有する。[B]重合体は、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高いので、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜の表層に偏在する。当該フォトレジスト組成物は、上記成分を有し、かつ[A]重合体のMwを上記特定範囲とすることで、液浸プロセスにおいて、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。当該フォトレジスト組成物が上記構成を有することで、上記効果を発揮する理由については必ずしも明確ではないが、例えば、現像欠陥が少なくなることについては、ベース重合体である[A]重合体のMwが上記特定範囲であると、[B]重合体のレジスト膜表層への偏在化が促進され、現像後のレジスト膜表面の親水性がより高まること等が考えられ、また、パターン形状が良好になることについては、未露光部における[B]重合体の塩基解離性基が解離してカルボキシル基等が生成しても、共に存在する[A]重合体のMwを比較的大きくすることで、レジスト膜のアルカリ現像液への溶解が抑制され、その結果、トップロスが抑制されること等が考えられる。
[B]重合体の塩基解離性基はフッ素原子を有することが好ましい。フッ素原子を有する塩基解離性基は、フッ素原子の電子求引性に起因して解離性が高くなっている。そのような重合体を含有するフォトレジスト組成物によれば、アルカリ現像時におけるこの塩基解離性基の解離反応速度が高まり、レジスト膜表面の親水性がより高まるので、現像欠陥の発生がより抑制される。しかし逆に、このようなフォトレジスト組成物では、一般的に、形成されるレジストパターンがトップロスを生じ易く、良好なパターン形状が得られ難い傾向がある。従って、本発明を採用することによる利益がより大きい。
[B]重合体の塩基解離性基は芳香族炭化水素基であることがより好ましい。フッ素原子を有する芳香族炭化水素基を塩基解離性基とすると解離容易性がさらに高まるため、そのような重合体を含有するフォトレジスト組成物によれば、一般的に、アルカリ現像後のレジスト膜表面の親水性がより高くなる一方、トップロスをさらに生じ易く、良好なパターン形状が得られ難い傾向がある。従って、本発明を採用することによる利益がさらに大きくなる。
構造単位(II)は、下記式(2)で表される構造単位(II−i)であることが好ましい。
Figure 2013068914
(式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。この鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Eは、単結合又は(n+1)価の連結基である。Rfは、1価の鎖状炭化水素基又は1価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。nは、1〜3の整数である。但し、nが2又は3の場合、複数のRfは同一でも異なっていてもよい。)
構造単位(II)として上記特定構造を有する[B]重合体は、比較的容易に合成することができる。
構造単位(II)が、下記式(2−1)、(2−2)、(2−3)及び(2−4)でそれぞれ表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位であることが好ましい。
Figure 2013068914
(式(2−1)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Xは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている2価の炭化水素基である。)
Figure 2013068914
(式(2−2)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基、2価の脂肪族環状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基、脂肪族環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。)
Figure 2013068914
(式(2−3)中、Rは、上記式(2)と同義である。Rは、1価の芳香族炭化水素基である。この芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Rは、メチレン基、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−又は酸素原子である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。)
Figure 2013068914
(式(2−4)中、Rfは、上記式(2)と同義である。R2’は、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。)
[B]重合体の構造単位(II)が上記構造単位群から選ばれる特定の構造であると、これらの構造単位を与える単量体の重合性が高く、これら構造単位の[B]重合体中の含有割合を高くすることができる。従って、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜表面の現像後の親水性をより高めることができ、その結果、現像欠陥のより少ないレジストパターンを形成することができる。
[B]重合体は、上記構造単位(I)をさらに有することが好ましい。[A]重合体だけでなく、[B]重合体も構造単位(I)を有することで、[B]重合体の露光部における溶け残りが低減されるので、現像欠陥の発生がさらに抑制される。
上記構造単位(I)は、下記式(1)で表される構造単位(I−1)であることが好ましい。
Figure 2013068914
(式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。上記鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Yは、下記式(Y−1)で表される酸解離性基である。)
Figure 2013068914
(式(Y−1)中、Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜5の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は、互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基を形成してもよい。)
構造単位(I−1)の有する酸解離性基は解離容易性が高く、その結果、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンのパターン形状がより良好になる。また、構造単位(I−1)を有する重合体は、比較的容易に合成することができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)当該フォトレジスト組成物を基板上に塗布し、レジスト膜を形成する工程、
(2)上記レジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、この液浸露光用液体を介して上記レジスト膜を液浸露光する工程、及び
(3)液浸露光された上記レジスト膜を現像する工程
を有する。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述のフォトレジスト組成物を用いているので、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。
本発明のフォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法によれば、液浸露光プロセスにおいて、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。
<フォトレジスト組成物>
本発明のフォトレジスト組成物は、[A]重合体、[B]重合体及び[C]酸発生体を含有する。また、当該フォトレジスト組成物は、好適成分として、[D]酸拡散制御体及び[E]溶媒を含有してもよい。さらに、当該フォトレジスト組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各構成成分について順に説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、酸解離性基を含む構造単位(I)を有するベース重合体である。「ベース重合体」とは、フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンを形成する重合体の主成分となる重合体をいい、好ましくは、レジストパターンを構成する全重合体に対して50質量%以上を占める重合体をいう。また、「酸解離性基」とは、カルボキシル基、ヒドロキシル基等の極性基の水素原子を置換する基であって、露光により[C]酸発生体から発生した酸等の作用により解離する基を意味する。[A]重合体は、構造単位(I)以外に、ラクトン含有基又は環状カーボネート含有基を含む構造単位(L)をさらに有することが好ましく、また、これら以外の他の構造単位を有してもよい。[A]重合体を構成する各構造単位は、1種又は2種以上の構造単位を有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、酸解離性基を含む構造単位である。構造単位(I)としては、酸解離性基を含む構造単位であればよく、その酸解離性基の構造、位置、数等は特に限定されない。
構造単位(I)としては、上記式(1)で表される構造単位(I−1)が好ましい。構造単位(I)として構造単位(I−1)を有することで、酸解離性基の解離容易性が高まり、その結果、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンのパターン形状がより良好になる。また、構造単位(I−1)を有する重合体は、比較的容易に合成することができる。
上記式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。上記鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Yは、上記式(Y−1)で表される酸解離性基である。
上記式(Y−1)中、Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜5の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は、互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基を形成してもよい。
上記Rで表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の1価の飽和鎖状炭化水素基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、エテニル基、プロピニル基等の1価の不飽和鎖状炭化水素基等が挙げられる。
上記Rで表される鎖状炭化水素基の水素原子を置換するハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記Rで表されるハロゲン原子で置換された鎖状炭化水素基としては、例えば、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、トリフルオロプロピル基、ヘキサフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、トリフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等のフッ素化アルキル基;
クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリクロロエチル基、ペンタクロロエチル基、ヘキサクロロプロピル基、ヘプタクロロプロピル基、ノナクロロブチル基等の塩素化アルキル基;
トリブロモメチル基、ペンタブロモエチル基、ヘプタブロモプロピル基、ノナブロモブチル基等の臭素化アルキル基;
トリヨードメチル基、ペンタヨードエチル基、ヘプタヨードプロピル基、ノナブロモブチル基等のヨウ素化アルキル基等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
上記Rp1、Rp2及びRp3で表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−ペンチル基、t−ペンチル基等の1価の飽和鎖状炭化水素基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、エテニル基、プロピニル基等の1価の不飽和鎖状炭化水素基等が挙げられる。
これらの中では、1価の飽和鎖状炭化水素基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基が好ましく、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ペンチル基がより好ましい。
上記Rp1、Rp2及びRp3で表される1価の脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の1価の単環式飽和環状炭化水素基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の1価の単環式不飽和環状炭化水素基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、テトラシクロドデシル基等の1価の多環式飽和環状炭化水素基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の1価の多環式不飽和環状炭化水素等が挙げられる。
これらの中で、1価の単環式飽和環状炭化水素基、1価の多環式飽和環状炭化水素基が好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基がより好ましく、シクロヘキシル基、アダマンチル基がさらに好ましい。
上記Rp2及びRp3が互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共に形成する2価の脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、
シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基等の2価の単環式飽和環状炭化水素基;
シクロブテンジイル基、シクロペンテンジイル基、シクロヘキセンジイル基等の2価の単環式不飽和環状炭化水素基;
ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基、トリシクロデカンジイル基、テトラシクロドデカンジイル基等の2価の多環式飽和環状炭化水素基;
ノルボルネンジイル基、トリシクロデセンジイル基、テトラシクロドデセンジイル基等の2価の多環式不飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
これらの中では、2価の単環式飽和環状炭化水素基、2価の多環式飽和環状炭化水素基が好ましく、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロオクタンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基がより好ましく、シクロペンタンジイル基、アダマンタンジイル基がさらに好ましい。
構造単位(I−1)としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−4)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(1−1)〜(1−4)中、Rは、上記式(1)と同義である。Rp1、Rp2及びRp3は、上記式(Y−1)と同義である。nは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。
上記式(1−1)〜(1−4)で表される構造単位としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2013068914
Figure 2013068914
これらの中で、酸解離性基の解離容易性がより高まり、当該フォトレジスト組成物から得られるレジストパターンのパターン形状がより良好になる観点から、上記式(1−1)で表される構造単位、上記式(1−2)で表される構造単位が好ましく、1−アルキル置換−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキル置換−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましく、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−イソプロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
[A]重合体における構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%〜80モル%が好ましく、30モル%〜70モル%がより好ましく、40モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンのパターン形状がさらに良好になる。
[構造単位(L)]
構造単位(L)はラクトン含有基又は環状カーボネート含有基を含む構造単位である。[A]重合体が構造単位(L)を有することで、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜の基板への密着性を向上することができる。ここで、ラクトン含有基とは、−O−C(O)−構造を含む一つの環(ラクトン環)を含有する環式基を表す。また、環状カーボネート含有基とは、−O−C(O)−O−で表される結合を含む一つの環(環状カーボネート環)を含有する環式基を表す。ラクトン環又は環状カーボネート環を1つめの環として数え、ラクトン環又は環状カーボネート環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
構造単位(L)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2013068914
Figure 2013068914
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(L)としては、これらの中で、ノルボルナンラクトニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましい。
構造単位(L)を与える単量体は、例えば、下記式(L−1)等で表される。
Figure 2013068914
上記式(L−1)中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。RL2は、単結合又は2価の連結基である。RL3は、ラクトン含有基又は環状カーボネート含有基である。
上記RL2で表される2価の連結基としては、例えば、炭素数1〜20の2価の直鎖状又は分岐状の炭化水素基等が挙げられる。
上記RL3で表されるラクトン含有基としては、例えば、下記式(L3−1)〜(L3−6)で表される基等が挙げられる。また、上記RL3で表される環状カーボネート含有基としては、例えば、(L3−7)及び(L3−8)で表される基等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(L3−1)及び(L3−4)中、RLc1は酸素原子又はメチレン基である。
上記式(L3−3)中、RLc2は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。
上記式(L3−1)及び(L3−2)中、nLc1は、0又は1である。
上記式(L3−3)中、nLc2は、0〜3の整数である。
上記式(L3−7)中、nC1は、0〜2の整数である。
上記式(L3−8)中、nC2〜nC5は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。*は、上記式(L−1)のRL2に結合する部位を示す。なお、上記式(L3−1)〜(L3−8)で表される基は置換基を有していてもよい。
構造単位(L)を与える単量体としては、これらの中で、RL3で表されるラクトン含有基が上記式(L3−1)で表される単量体が好ましく、RLc1がメチレン基かつnLc1が0である単量体がより好ましい。
[A]重合体における構造単位(L)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、20モル%〜60モル%が好ましく、30モル%〜60モル%がより好ましく、40モル%〜55モル%がさらに好ましい。構造単位(L)の含有割合を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンの基板への密着性がさらに向上する。
[他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)及び構造単位(L)以外の他の構造単位をさらに有していてもよい。他の構造単位としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ケトン性カルボニル基、シアノ基等の極性基を有する構造単位等が挙げられる。[A]重合体における他の構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常、30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル重合開始剤;
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
これらの中で、アゾ系ラジカル重合開始剤が好ましく、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートがより好ましく、AIBNがさらに好ましい。これらのラジカル開始剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃であり、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間であり、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のMwとしては、10,000以上40,000以下である。[A]重合体のMwを上記特定範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物は、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。[A]重合体のMwを上記特定範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物が上記効果を発揮する理由については必ずしも明確ではないが、例えば現像欠陥が少なくなることについては、ベース重合体である[A]重合体のMwが上記特定範囲であると、[B]重合体のレジスト膜表層への偏在化が促進され、現像後のレジスト膜表面の親水性がより高まること等が考えられ、また、パターン形状が良好になることについては、未露光部における[B]重合体の塩基解離性基が解離してカルボキシル基等の極性基が生成しても、共に存在する[A]重合体のMwが比較的大きいことでアルカリ現像液への溶解が抑制され、その結果、トップロスが抑制されること等が考えられる。
[A]重合体のMwの下限としては、12,000が好ましく、14,000がより好ましく、16,000がさらに好ましい。一方、[A]重合体のMwの上限としては、30,000が好ましく、25,000がより好ましく、20,000がさらに好ましい。[A]重合体のMwが上記下限未満だと、現像欠陥の発生及びパターン形状が共に悪化する傾向にある。逆に、[A]重合体のMwが上記上限を超えると、パターンの形成が困難になる場合がある。なお、本明細書において、重合体のMwは、ゲルパーミーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記条件により測定された値である。
GPCカラム:東ソー製、G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業製)
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[A]重合体のMwとポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、通常、1〜3であり、好ましくは1〜2である。
当該フォトレジスト組成物における[A]重合体の含有量としては、当該フォトレジスト組成物中の全固形分に対して、通常、70質量%以上であり、80質量%以上が好ましい。
<[B]重合体>
[B]重合体は、塩基解離性基を含む構造単位(II)を有し、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体である。[B]重合体は、[A]重合体よりフッ素原子含有率が高いため、当該フォトレジスト組成物から形成されたレジスト膜の表層に偏在して、レジスト膜からの酸発生剤等の溶出を抑制すると共に、レジスト膜表面に高い水切れ特性を付与できる。なお、重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRにより重合体の構造を測定し、その構造から求めることができる。
また、[B]重合体は塩基解離性基を含む構造単位(II)を有しており、この塩基解離性基は、アルカリ現像において加水分解により解離して極性基を生じるため、レジスト膜表面の疎水性が低下する。その結果、アルカリ現像時に、レジスト膜の現像液やリンス液に対する濡れ性が大きく向上するので、現像液やリンス液による洗浄効率が低いことに起因して起こるレジストパターンにおける現像欠陥の発生を抑制することができる。
[B]重合体は、構造単位(II)以外にも、フッ素原子を与える構造単位として、下記構造単位(III)及び構造単位(IV)を有していてもよく、また、酸解離性基を含む構造単位として、[A]重合体の構造単位(I)と同じ構造単位を有することが好ましい。さらに、[B]重合体は、これら構造単位(I)〜(IV)以外のその他の構造単位を有していてもよい。[B]重合体の各構造単位は、1種又は2種以上の構造単位を有していてもよい。以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、塩基解離性基を含む構造単位である。「塩基解離性基」とは、例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホ基等の極性基の水素原子を置換する基であって、アルカリの存在下(例えば、23℃の2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液中)で解離する基をいう。構造単位(II)における塩基解離性基としては、そのような性質を有する基である限り特に限定されない。上記塩基解離性基が、極性基としてのカルボキシル基、ヒドロキシル基及びスルホ基の水素原子を置換した構造としては、下記式(f−a)〜(f−c)で表される構造等が挙げられる。下記式(f−a)で表される構造は、極性基がカルボキシル基で塩基解離性基がRである場合を、下記式(f−b)で表される構造は、極性基がヒドロキシル基で塩基解離性基が−C(=O)Rである場合を、下記式(f−c)で表される構造は、極性基がスルホ基で塩基解離性基が−N=CRである場合である。
Figure 2013068914
上記式(f−a)及び(f−b)中、R及びRはそれぞれ独立して、1価の炭化水素基である。この炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
上記式(f−c)中、R及びRは、1価の炭化水素基である。この炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
上記R〜Rで表される1価の炭化水素基としては、例えば1価の鎖状炭化水素基、1価の脂肪族環状炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記R〜Rで表される1価の炭化水素基を置換する置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシル基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
上記塩基解離性基としては、フッ素原子を有する基が好ましい。フッ素原子を有する塩基解離性基は、フッ素原子の電子求引性に起因して解離性が高くなっている。そのような重合体を含有するフォトレジスト組成物によれば、アルカリ現像時におけるこの塩基解離性基の解離反応速度が高まり、レジスト膜表面の親水性がより高まるので、現像欠陥の発生がより抑制される。しかし逆に、このようなフォトレジスト組成物では、一般的に、形成されるレジストパターンがトップロスを生じ易く、良好なパターン形状が得られ難い傾向がある。従って、本発明を採用することによる利益がより大きい。
上記フッ素原子を有する基としては、フッ素原子を有する鎖状炭化水素基、フッ素原子を有する脂肪族環状炭化水素基、フッ素原子を有する芳香族炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、フッ素原子を有する芳香族炭化水素基がより好ましい。フッ素原子を有する芳香族炭化水素基を塩基解離性基とすると解離容易性がさらに高まるため、そのような重合体を含有するフォトレジスト組成物によれば、一般的に、アルカリ現像後のレジスト膜表面の親水性がより高くなる一方、トップロスをさらに生じ易く、良好なパターン形状が得られ難い傾向がある。従って、本発明を採用することによる利益がさらに大きくなる。
構造単位(II)としては上記式(2)で表される構造単位(II−i)が好ましい。構造単位(II−i)を有する[B]重合体は、この構造単位を与える単量体を用いることにより、容易に合成することができる。
上記式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。この鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Eは、単結合又は(n+1)価の連結基である。Rfは、1価の鎖状炭化水素基又は1価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。nは、1〜3の整数である。但し、nが2又は3の場合、複数のRfは同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、上記[A]重合体の式(1)のRで表される1価の鎖状炭化水素基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rで表されるハロゲン原子で置換された鎖状炭化水素基としては、例えば、上記[A]重合体の式(1)のRで表されるハロゲン原子で置換された鎖状炭化水素基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、メチル基、トリフルオロメチル基がより好ましく、メチル基がさらに好ましい。
上記Eで表される2〜4価の連結基としては、例えば、下記の炭化水素から2〜4個の水素原子を除いた炭化水素基等が挙げられる。
メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ヘキサデカン、イコサン等の直鎖状又は分岐状の鎖状飽和炭化水素;
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、デセン、テトラデセン、プロピン、ヘキシン、ブタジエン、ヘキサジエン、デカジエン、ヘキサジイン、デカジイン等の直鎖状又は分岐状の鎖状不飽和炭化水素;
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン等の単環式飽和炭化水素;
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロドデシン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロデカジエン、シクロデカジイン等の単環式不飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.12,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、アダマンタン等の多環式飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、ビシクロ[2.2.2]オクテン、トリシクロ[5.2.12,6]デセン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デセン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデセン等の多環式不飽和炭化水素;
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ピレン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、クメン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、デュレン等の芳香族炭化水素
これらの中で、炭素数1〜8の直鎖状及び分岐状の鎖状飽和炭化水素、炭素数5〜10の単環式飽和炭化水素、炭素数7〜12の多環式飽和炭化水素、炭素数2〜6の鎖状不飽和炭化水素、炭素数6〜15の芳香族炭化水素からそれぞれ2〜4個の水素原子を除いた炭化水素基が好ましい。
上記連結基Eは、その末端又は末端でない位置に、例えばエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、カーボネート基、イミノ基、チオエーテル基等を含んでいてもよく、また、これらの基を含むラクトン環等の複素環が形成されていてもよい。
上記連結基Eは、置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;−RP1、−RP2−O−RP1、−RP2−CO−RP1、−RP2−CO−ORP1、−RP2−O−CO−RP1、−RP2−OH、−RP2−CN又は−RP2−COOH等が挙げられる。但し、上記RP1は、炭素数1〜10の1価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂肪族環状飽和炭化水素基又は炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。上記RP2は単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂肪族環状飽和炭化水素基又は炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基である。但し、RP1及びRP2における鎖状飽和炭化水素基、脂肪族環状飽和炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。
上記連結基Eとしては、例えば、下記式(E−1)及び(E−2)で表される2〜4価の基等が挙げられる。
Figure 2013068914
Figure 2013068914
上記式(E−1)及び(E−2)中、Rは、(n+1)価の炭化水素基又はラクトン含有基である。Rは、単結合又は2価の炭化水素基である。Qは、単結合、エーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、カーボネート基、イミノ基又はチオエーテル基である。nは、1〜3の整数である。*は、上記式(2)におけるカルボニル炭素との結合部位を示す。上記式(E−1)中、nが2又は3の場合、複数のQ及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される(n+1)価の炭化水素基としては、例えば、上記連結基Eにおいて例示した(n+1)価の炭化水素基と同様の基等が挙げられる。上記Rで表される(n+1)価のラクトン含有基としては、例えば、ブチロラクトン等の単環のラクトン;ノルボルナンラクトン等の多環のラクトン等から(n+1)個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記Rで表される2価の炭化水素基としては、上記連結基Eにおいて例示した(n+1)価の炭化水素基のnが1の場合である2価の炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
上記Qとしては、上記構造単位(II)を与える単量体の合成容易性の観点から、エーテル基、カルボニル基、エステル基が好ましい。
上記式(E−1)で表される連結基としては、例えば、下記式(E−1−1)〜(E−1−6)で表される基等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(E−1−1)〜(E−1−6)中、*は、上記式(2)におけるカルボニル炭素との結合部位を示す。
これらの中では、得られるレジスト膜のエッチング耐性の観点から、上記式(E−1−1)で表される連結基、上記式(E−1−2)で表される連結基が好ましい。
また、上記式(E−2)で表される(n+1)価の連結基としては、例えば、下記式(E−2−1)〜(E−2−6)で表される基等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(E−2−1)〜(E−2−6)中、*は、上記式(E−2)と同義である。
これらの中でも、構造単位(II−i)の塩基解離性基の解離容易性が高くなる観点から、上記式(E−2−1)〜(E−2−4)でそれぞれ表される連結基が好ましい。
上記Rfで表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
上記Rfで表される1価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基が挙げられる。
上記Rfで表される水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−i−プロピル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ブチル基等が挙げられる。
上記Rfで表される水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された1価の芳香族炭化水素基としては、例えばフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ジ(トリフルオロメチル)フェニル基、トリ(トリフルオロメチル)フェニル基、フルオロナフチル基、トリフルオロメチルナフチル基等が挙げられる。
上記構造単位(II−i)としては、上記式(2−1)〜(2−4)でそれぞれ表される構造単位(以下、それぞれ「構造単位(II−1)〜(II−4)」ともいう)が好ましい。構造単位(II−i)が構造単位(II−1)〜(II−4)であると、これらの構造単位を与える単量体の共重合性が高いので、これらの構造単位の[B]重合体中の含有割合を高くすることができる。その結果、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜表面の現像後の親水性をより高めることができ、その結果、現像欠陥のより少ないレジストパターンを形成することができる。
(構造単位(II−1))
構造単位(II−1)は、上記式(2−1)で表される構造単位である。
上記式(2−1)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Xは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている2価の炭化水素基である。
上記Rで表される2価の鎖状炭化水素基としては、上記式(2)の連結基Eにおいて2価の鎖状炭化水素基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rで表される2価の芳香族炭化水素基としては、上記式(2)の連結基Eにおいて2価の芳香族炭化水素基として例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Xで表される少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている2価の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基又は炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基の一部又は全部の水素原子がフッ素原子で置換された基等が挙げられる。
上記炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基としては、炭素数1〜10の2価の鎖状炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の2価の鎖状炭化水素基がより好ましい。
上記炭素数3〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基としては、単環式飽和炭化水素基が好ましく、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロヘキサンジイルメタンジイル基が特に好ましい。
上記炭素数6〜20の2価の芳香族炭化水素基としてはフェニレン基、ベンジレン基、フェネチレン基が好ましい。
なお、上記Xとしては、カルボニル基に結合する側の末端の炭素原子、すなわち、上記式(2−1)におけるCOORfが結合している炭素原子にフッ素原子又はフッ素原子を有する炭素原子が結合していることが好ましく、この炭素原子に、フッ素原子又はパーフルオロアルキル基が結合していることがさらに好ましい。上記Xがこのような構造を取ることで、[B]重合体の現像液に対する反応性を向上させることができる。
上記Xとしては、例えば、下記式(X2−1)〜(X2−6)で表される基等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記Xとしては、これらの中でも、上記式(X2−2)で表される基、上記式(X2−3)で表される基が好ましく、上記式(X2−2)で表される基がより好ましい。
上記Rfとしては、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基、フッ素原子を有していてもよい1価の脂防族環状炭化水素基(以下、これらの基を「Rf」で表す。)が好ましい。すなわち、構造単位(II−1)としては、下記式(2−1−1)で表される構造単位(II−1−1)が好ましい。
Figure 2013068914
上記式(2−1−1)中、R、R及びXは、上記式(2−1)と同義である。Rfは、置換基を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基又はフッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基である。
上記Rfで表される1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられる。
Rfで表される1価の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば上記式(2)の連結基Eが有していてもよい置換基の例等が挙げられる。その中でも、ハロゲン原子又はRP1が好ましく、フッ素原子又は水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子又はトリフルオロメチル基が特に好ましい。Rfが1価の芳香族炭化水素基の場合、上記置換基を1〜5個有していることが好ましく、1〜3個有していることがさらに好ましく、1〜2個有していることが特に好ましい。
上記Rfで表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(2−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(2−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基、3−(3−メチルペンチル)基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イコサニル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
上記Rfで表されるフッ素原子を有する1価の鎖状炭化水素基としては、上記1価の鎖状炭化水素基の有する水素原子の少なくとも1つをフッ素原子に置換した基等が挙げられる。これらの中でも、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−i−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−i−ブチル基、パーフルオロ−t−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基が好ましい。
上記Rfで表される基としては、下記式(Rf−a)〜(Rf−f)で表される基が好ましく、下記式(Rf−a)〜(Rf−c)で表される基がより好ましい。
Figure 2013068914
上記式(Rf−a)〜(Rf−d)中、Rf31は、それぞれ独立して、フッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基である。RS11は、それぞれ独立して、置換基である。nf1は、それぞれ独立して、0又は1である。nf11は、1〜(5+2nf1)の整数である。nf12は、0〜(5+2nf1)の整数である。但し、nf11+nf12≦5+2nf1の条件を満たす。nf13は、0〜(5+2nf1)の整数である。
上記式(Rf−e)及び(Rf−f)中、R41は、それぞれ独立して、置換基である。m1は、0〜5の整数である。m2は、0〜4の整数である。
上記Rf31で表されるフッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基としては例えば、上記Rfのフッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基として例示したものと同じ基等が挙げられる。これらの中で、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−i−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−i−ブチル基、パーフルオロ−t−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基がより好ましい。
上記RS11で表される1価の有機基としては、例えば、−RS1’、−RS2’−O−RS1’、−RS2’−CO−RS1’、−RS2’−CO−ORS1’、−RS2’−O−CO−RS1’、−RS2’−CN等が挙げられる。上記RS1’は、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜30のアリール基である。RS2’は単結合、炭素数1〜10のアルカンジイル基、炭素数3〜20のシクロアルカンジイル基又は炭素数6〜30のアリーレン基である。これらの中でも、−RS1’、−RS2’−O−RS1’、−RS2’−CO−RS1’、−RS2’−CO−ORS1’、−RS2’−O−CO−RS1’が好ましく、−RS1’がより好ましい。
上記式(Rf−e)及び(Rf−f)中、R41で表される置換基としては、例えば−RQ1、−RQ2−O−RQ1、−RQ2−CO−RQ1、−RQ2−CO−ORQ1、−RQ2−O−CO−RQ1、−RQ2−OH、−RQ2−CN、−RQ2−COOH等が挙げられる。RQ1は、炭素数1〜10の1価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂肪族環状飽和炭化水素基又は炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。RQ2は、単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状飽和炭化水素基、炭素数3〜20の2価の脂肪族環状飽和炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基である。但し、上記RQ1及びRQ2における水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。
上記構造単位(II−1)としては、下記式(2−1a)〜(2−1e)で表される構造単位が好ましい。構造単位(II−1)がこれら特定の構造単位であることで、その電子求引性の高さに起因して、アルカリ現像における加水分解の反応速度が一段と向上し、アルカリ現像後のレジスト膜表面の親水性がさらに高まり、その結果、現像欠陥がさらに少ないレジストパターンが得られる。
Figure 2013068914
上記式(2−1a)〜(2−1e)中、R、R及びRfは、上記式(2−1)と同義である。
上記式(2−1a)〜(2−1e)で表される構造単位としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2013068914
Figure 2013068914
上記式中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。
さらに、構造単位(II−1)としては、例えば、下記式で表される構造単位等も挙げられる。
Figure 2013068914
上記式中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。
構造単位(II−1)としては、これらの中でも、1位にCOORf基が結合した1,1−ジフルオロ−2−ブチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましい。また、Rf基としては、1価の鎖状炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基が好ましく、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル置換フェニル基がより好ましい。
(構造単位(II−2))
構造単位(II−2)は、上記式(2−2)で表される構造単位である。
上記式(2−2)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基、2価の脂肪族環状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基、脂肪族環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
上記Rで表される置換基を有していてもよい2価の鎖状炭化水素基、2価の脂肪族環状炭化水素基及び2価の芳香族炭化水素基としては、上記式(2)において2価の連結基Eとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rとしては1,2−エタンジイル基、2,6−ノルボルナンラクトンジイル基、フェニレンオキシメチレン基が好ましい。
上記Rfとしては、フッ素原子を有する1価の鎖状炭化水素基が好ましく、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,1,3,3,3−i−プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル基が好ましい。
(構造単位(II−3))
構造単位(II−3)は、上記式(2−3)で表される構造単位である。
上記式(2−3)中、Rは、上記式(2)と同義である。Rは、1価の芳香族炭化水素基である。この芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Rは、メチレン基、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−又は酸素原子である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。
上記Rで表される1価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、これらアリール基及びアラルキル基が有する水素原子の一部又は全部が置換基によって置換されている基等が挙げられる。この置換基としては、例えば、上記式(2)の連結基Eが有していてもよい置換基の例等が挙げられる。上記置換基の中でもハロゲン原子又はRP1が好ましく、フッ素原子、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい炭素数1〜10の1価の鎖状飽和炭化水素基がより好ましく、フッ素原子、トリフルオロメチル基が特に好ましい。Rが有する置換基の数としては、1〜5個が好ましく、1〜3個がさらに好ましく、1〜2個が特に好ましい。
としては、上記構造単位(II−1)における式(Rf−c)、(Rf−d)でそれぞれ表される基が好ましい。
(構造単位(II−4))
構造単位(II−4)は、上記式(2−4)で表される構造単位である。
上記式(2−4)中、Rfは、上記式(2)と同義である。R2’は少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。
上記R2’で表される少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、フルオロプロピル基、トリフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、フルオロブチル基、トリフルオロブチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。
上記Rfで表されるフッ素原子を有していてもよい1価の鎖状炭化水素基としては、上記式(2)のRfとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rfで表されるフッ素原子を有していてもよい1価の芳香族炭化水素基としては、上記式(2)のRfとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
[B]重合体における構造単位(II)の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して30〜100モル%が好ましく、35〜90モル%がより好ましく、50〜85モル%がさらに好ましい。このような含有割合とすることによって、液浸露光時におけるレジスト表面のより高い疎水性と、現像後のレジスト表面のより高い親水性とを両立できる。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、下記式(3)で表される構造単位である。
Figure 2013068914
上記式(3)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。この鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の1価の鎖状炭化水素基又は少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。
上記Rで表される1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、上記式(2)のRとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−i−プロピル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−i−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−i−ブチル基、パーフルオロ−t−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、モノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記構造単位(III)を与える単量体としては、例えばトリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロ−i−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロ−n−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロ−i−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロ−t−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロノルボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロアダマンチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロイソボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロトリシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロテトラシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
[B]重合体における構造単位(III)の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜50モル%が好ましく、0モル%〜30モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって液浸露光時におけるレジスト膜表面のより高い疎水性を発現させることができる。
[構造単位(IV)]
構造単位(IV)は、下記式(4)で表される構造単位である。
Figure 2013068914
上記式(4)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基であり、この炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基が少なくとも1個のハロゲン原子を有していてもよい。Rは、炭素数1〜20の(m+1)価の炭化水素基であり、RのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NR’−、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。但し、R’は、水素原子又は1価の有機基である。Rは、単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基である。Xは、単結合、又は少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基である。Aは、酸素原子、−NR”−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。但し、R”は、水素原子又は1価の有機基である。*は、Rに結合する部位を示す。Rは、水素原子又は塩基解離性基でない1価の有機基である。mは、1〜3の整数である。但し、mが2又は3の場合、複数のR、X、A及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rが水素原子である場合には、[B]重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができる点で好ましい。
上記Rとして表される1価の有機基としては、例えば、炭素数3〜20の酸解離性基等が挙げられる。
上記Rが酸解離性基の場合、構造単位(IV)は、酸の作用によって極性基を生じることとなる。従って、上記Rが酸解離性基の場合には、後述するレジストパターン形成方法における露光工程において露光された部分のアルカリ現像液に対する溶解性を高くすることができる点で好ましい。
上記酸解離性基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、(チオテトラヒドロピラニルスルファニル)メチル基、(チオテトラヒドロフラニルスルファニル)メチル基、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニル置換メチル基等が挙げられる。なお、アルコキシ置換メチル基におけるアルコキシ基(置換基)としては、例えば炭素数1〜4のアルコキシ基等が挙げられる。また、アルキルスルファニル置換メチル基におけるアルキル基(置換基)としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基等が挙げられる。また酸解離性基としては、上述の[A]重合体の構造単位(I−1)の項に記載した式(Y−1)で表される基等も挙げられる。これらの中でも、上記式(4)におけるAが酸素原子又は−NR’’−の場合はt−ブトキシカルボニル基又はアルコキシ置換メチル基が好ましい。また、上記式(4)におけるAが−CO−O−の場合、[A]重合体の構造単位(I−1)で例示した式(Y−1)で表される基が好ましい。
上記Xで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、上記式(2−1)におけるXの例として挙げた上記式(X2−1)〜(X2−6)で表される基等が挙げられる。
上記Xとしては、上記Aが酸素原子の場合は、上記式(X2−1)で表される基が好ましい。また、上記Aが−CO−O−の場合は、上記式(X2−2)〜(X2−6)で表される基が好ましく、上記式(X2−3)で表される基であることがより好ましい。
上記構造単位(IV)としては、例えば、下記式(4−1a)〜(4−1c)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(4−1a)〜(4−1c)中、R6’は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。R、X、R及びmは、上記式(4)と同義である。
構造単位(IV)を与える単量体としては、例えば、下記式(4m−1)〜(4m−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(4m−1)〜(4m−6)中、R及びRは、上記式(4)と同義である。
上記[B]重合体における構造単位(IV)の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜50モル%が好ましく、5モル%〜40モル%がより好ましく、10モル%〜30モル%がさらに好ましい。このような含有割合とすることによって、当該フォトレジスト組成物から形成されたレジスト膜表面は、アルカリ現像後においてより高い親水性を発揮することができる。
[構造単位(I)]
[B]重合体は、[A]重合体において説明した酸解離性基を有する構造単位(I)をさらに有することが好ましい。[A]重合体だけでなく[B]重合体が構造単位(I)を有することで、露光部における[B]重合体の溶け残りが抑制されるので、現像欠陥の発生がさらに抑制される。
[B]重合体における構造単位(I)としては、例えば、[A]重合体において構造単位(I)として例示したものと同様の基等が挙げられる。これらの中で、1−アルキル置換シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましく、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、1−イソプロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−n−ペンチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
[B]重合体における構造単位(I)の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、0〜70モル%が好ましく、10〜65モル%がより好ましく、15〜40モル%がさらに好ましい。このような含有割合とすることにより、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンの現像欠陥をより低減することができる。
[その他の構造単位]
[B]重合体は、上記構造単位(I)〜(IV)以外にも、例えば、アルカリ可溶性基を有する構造単位(以下、「構造単位(V)」ともいう)、[A]重合体において説明したラクトン含有基又は環状カーボネート含有基を含む構造単位(L)等のその他の構造単位を有していてもよい。[B]重合体は、構造単位(V)や構造単位(L)を有することにより、現像液に対する親和性を向上できる。
構造単位(V)におけるアルカリ可溶性基としては、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜の現像液に対する溶解性向上の観点から、pKaが4〜11の水素原子を有する官能基であることが好ましい。このような官能基としては、例えば、下記式(5s−1)及び(5s−2)で表される官能基等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(5s−1)中、Rは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基である。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭化水素基としては、トリフルオロメチル基が好ましい。
構造単位(V)としては、例えば、(メタ)アクリル酸由来の構造単位、国際公開第2009/041270号の[0018]〜[0024]段落に記載の構造単位等が挙げられる。
構造単位(V)のうち、カルボキシル基を有する構造単位としては、6−カルボキシ−2−ノルボルナンラクトニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が好ましい。
上記構造単位(L)としては、例えば、[A]重合体の構造単位(L)として例示したものと同様の構造単位等が挙げられる。これらの中で、ノルボルナンラクトン含有基を含む構造単位が好ましく、6−ブチロラクトニルオキシカルボニルノルボルナンラクトニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましい。
[B]重合体におけるその他の構造単位の含有割合としては、[B]重合体を構成する全構造単位に対して、通常、40モル%以下であり、0モル%〜35モル%が好ましく、5モル%〜30モル%がより好ましい。このような含有割合とすることによって、液浸露光時における撥水性の確保と現像時における現像液への親和性向上をバランス良く達成することができる。
<[B]重合体の合成方法>
[B]重合体は、上記[A]重合体と同様に、ラジカル重合等の常法に従って合成することができる。
[B]重合体のMwは、特に限定されないが、1,000〜40,000が好ましく、2,000〜30,000がより好ましく、4,000〜20,000がさらに好ましく、6,000〜10,000が特に好ましい。
[B]重合体のMw/Mn比は、特に限定されないが、通常1〜3であり、1〜2が好ましい。
当該フォトレジスト組成物における[B]重合体の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜15質量部がより好ましく、1〜10質量部がさらに好ましい。[B]重合体の含有量を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物は、現像欠陥がより少なく、かつパターン形状により優れるレジストパターンを形成させることができる。
<[C]酸発生体>
当該フォトレジスト組成物を構成する[C]酸発生体は、露光により酸を発生する化合物である。[C]酸発生体が発生した酸により[A]重合体等の酸解離性基が解離し、カルボキシル基等の極性基が生成するため、この重合体は現像液に可溶となる。当該フォトレジスト組成物における[C]酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[C]酸発生剤」と称することがある)でも、酸発生基として重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[C]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムアダマンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えば、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
[C]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩がより好ましく、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムアダマンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネートがさらに好ましい。
[C]酸発生体は、1種単独で又は2種以上を混合して使用できる。当該フォトレジスト組成物における[C]酸発生体の含有量としては、[C]酸発生体が[C]酸発生剤の場合、当該フォトレジスト組成物の感度及び現像性を確保する観点から、[A]重合体100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.1〜20質量部がより好ましい。[C]酸発生剤の含有量が0.1質量部未満では、感度及び現像性が低下する傾向があり、一方、含有量が30質量部を超えると、露光光に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンが得られ難くなる傾向がある。
<[D]酸拡散制御体>
当該フォトレジスト組成物は、好適成分として[D]酸拡散制御体を含有することができる。当該フォトレジスト組成物は、[D]酸拡散制御体を含有することで、形成されるレジストパターンのパターン形状や寸法忠実度を向上させることができる。当該フォトレジスト組成物における[D]酸拡散制御体の含有形態としては、低分子化合物である酸拡散制御剤の形態(以下、適宜、「[D]酸拡散制御剤」ともいう)でも、[A]重合体や[B]重合体等の重合体の一部として組み込まれた酸拡散制御基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[D]酸拡散制御剤としては、例えば下記式(D1)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個以上有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物、酸解離性基を有する含窒素化合物等が挙げられる。
Figure 2013068914
上記式(D1)中、R10〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又はシクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジn−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、ジイソプロピルアニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。これらの中では、芳香族アミン類が好ましく、ジイソプロピルアニリンがより好ましい。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類の他、ピラジン、ピラゾール等が挙げられる。
酸解離性基を有する含窒素化合物としては、例えば、N−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N−(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、[D]酸拡散制御体としては、下記式(D2)で表される化合物を用いることもできる。この化合物は、露光により分解して酸拡散制御性を失う酸拡散制御体(以下、「光分解性酸拡散制御体」ともいう)である。当該フォトレジスト組成物は、この化合物を含有することによって、露光部では酸が拡散し、未露光部では酸の拡散が制御されることにより、露光部と未露光部のコントラストが優れる(すなわち、露光部と未露光部の境界部分が明確になる)ため、当該フォトレジスト組成物のLWR(Line Width Roughness)、MEEF(Mask Error Enhancement Factor)を改善することができる。
・・・(D2)
上記式(D2)中、Xは、下記式(D2−a1)又は(D2−a2)で表されるカチオンである。Zは、OH、RD1−COOで表されるアニオン、RD1−SO で表されるアニオン又はRD1−N−SO−RD2で表されるアニオンである。但し、RD1は、アルキル基、1価の脂肪族環状炭化水素基又はアリール基である。これらのアルキル基、1価の脂肪族環状炭化水素基及びアリール基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。RD2は、一部若しくは全部の水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基又は1価の脂肪族環状炭化水素基である。
Figure 2013068914
上記式(D2−a1)及び(D2−a2)中、RD3〜RD7は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシル基、水酸基又はハロゲン原子である。
上記RD3〜RD5としては、上記化合物の現像液に対する溶解性を低減できる観点から、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子が好ましい。また、上記RD6及びRD7としては、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子が好ましい。
上記RD1で表される置換されていてもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等の無置換アルキル基、ヒドロキシメチル基等の炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基;メトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;シアノ基;シアノメチル基等の炭素数2〜5のシアノアルキル基等の置換基を1種以上有するアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、ヒドロキシメチル基、シアノ基、シアノメチル基が好ましい。
上記RD1で表される置換されていてもよい脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、ヒドロキシシクロペンタン、ヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサノン等の単環式炭化水素;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン(カンファー)等の有橋式脂肪族環状炭化水素等の脂肪族環状炭化水素由来の1価の基等が挙げられる。これらの中でも、1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン由来の基が好ましい。
上記RD1で表される置換されていてもよいアリール基としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルシクロヘキシル基等が挙げられ、また、これらの基の有する水素原子の一部又は全部をヒドロキシル基、シアノ基等で置換した基等も挙げられる。これらの中でも、フェニル基、ベンジル基、フェニルシクロヘキシル基が好ましい。
上記Zで表されるアニオンにおけるRD1としては、上記化合物の現像液に対する溶解性を低減できる観点から、脂肪族環状炭化水素基又はアリール基が好ましい。
上記Zとしては、下記式(D2−b1)で表されるアニオン(RD1がフェニル基であるRD1−COOで表されるアニオン)、下記式(D2−b2)で表されるアニオン(RD1が1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン由来の基であるRD1−SO で表されるアニオン)、下記式(D2−b3)で表されるアニオン(RD1がブチル基であり、RD2がトリフルオロメチル基であるRD1−N−SO−RD2で表されるアニオン)が好ましい。
Figure 2013068914
上記式(D2−a1)で表されるカチオンを含む化合物(スルホニウム塩化合物)としては、例えば、トリフェニルスルホニウムハイドロオキサイド、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム4−トリフルオロメチルサリチレート、ジフェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート、4−t−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウム10−カンファースルホネート等が挙げられる。これらの中でも、トリフェニルスルホニウムサリチレート、トリフェニルスルホニウム10−カンファースルホネートが好ましい。
上記式(D2−a2)で表されるカチオンを含む化合物(ヨードニウム塩化合物)としては、例えば、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムハイドロオキサイド、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム4−トリフルオロメチルサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート等が挙げられる。これらの中でも、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムサリチレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネートが好ましい。
当該フォトレジスト組成物における[D]酸拡散制御体の含有量としては、[D]酸拡散制御体が[D]酸拡散制御剤の場合、[A]重合体100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。[D]酸拡散制御剤の含有量が10質量部を超えると、当該フォトレジスト組成物の感度が著しく低下するおそれがある。[D]酸拡散制御体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
<[E]溶媒>
当該フォトレジスト組成物は通常、溶媒を含有する。用いられる溶媒は、少なくとも[A]重合体、[B]重合体及び[C]酸発生体、並びに所望により含有される任意成分等を溶解可能な溶媒であれば、特に限定されるものではない。[E]溶媒としては、例えば、アルコール類、エーテル類、ジエチレングリコールアルキルエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類等が挙げられる。
アルコール類としては、例えば、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
エーテル類としては、例えば、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;
ジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテル、ジn−ペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジn−ヘキシルエーテル等のジアルキルエーテル;
アニソール、ジフェニルエーテル等の芳香族エーテル等が挙げられる。
ジエチレングリコールアルキルエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等が挙げられる。
エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類としては、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテル類としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート類としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノブチルエーテルプロピオネート等が挙げられる。
芳香族炭化水素類としては、例えば、トルエン、キシレン等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば、
2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等の脂肪族ケトン;
シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン等が挙げられる。
エステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロチル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル等が挙げられる。
[E]溶媒としては、これらの中でも、溶解性又は分散性に優れ、また塗膜形成が容易である観点から、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ケトン類が好ましく、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、環状ケトンがより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンがさらに好ましい。[E]溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
<[F]添加剤>
当該フォトレジスト組成物は、上記成分の他、必要に応じ[F]添加剤として、偏在化促進剤、界面活性剤、脂環族化合物、増感剤、架橋剤等を含有することができる。[F]添加剤は、同一又は異なる種類の添加剤を1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(偏在化促進剤)
偏在化促進剤は、[B]重合体を、より効率的にレジスト膜表面に偏析させる効果を有するものである。当該フォトレジスト組成物にこの偏在化促進剤を含有させることで、[B]重合体の含有量を従来よりも少なくすることができる。従って、LWR、現像欠陥、パターン倒れ耐性等のレジスト基本特性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制したり、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような偏在化促進剤として用いることができるものとしては、例えば、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物等が挙げられる。このような化合物としては、例えば、ラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えば、スクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン等が挙げられる。
当該フォトレジスト組成物における上記偏在化促進剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、10〜500質量部が好ましく、30〜300質量部がより好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、当該フォトレジスト組成物の塗布性、現像性等を改良する作用を示す成分である。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤等が挙げられる。また、界面活性剤の市販品としては、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(DIC製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子製)等が挙げられる。当該フォトレジスト組成物における界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、通常、2質量部以下である。
(脂環式骨格含有化合物)
脂環式骨格含有化合物は、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンのドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等をさらに改善する作用を示す成分である。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば、
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル]テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。当該フォトレジスト組成物における脂環式骨格含有化合物の配合量としては、[A]重合体100質量部に対して、通常50質量部以下であり、30質量部以下が好ましい。
(増感剤)
増感剤は、[C]酸発生体に吸収される露光光のエネルギー以外のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを例えばラジカルのような形で[C]酸発生体に伝達し、それにより酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該フォトレジスト組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を有する。増感剤としては、例えば、カルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。
(架橋剤)
当該フォトレジスト組成物をネガ型フォトレジスト組成物として用いる場合においては当該フォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に可溶な重合体を酸の存在下で架橋しうる化合物(以下、「架橋剤」ともいう)を含有してもよい。架橋剤としては、例えば、アルカリ現像液に可溶な重合体との架橋反応性を有する官能基(以下、「架橋性官能基」ともいう)を1種以上有する化合物等が挙げられる。
上記架橋性官能基としては、例えば、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、グリシジルアミノ基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、アセトキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、ホルミル基、アセチル基、ビニル基、イソプロペニル基、(ジメチルアミノ)メチル基、(ジエチルアミノ)メチル基、(ジメチロールアミノ)メチル基、(ジエチロールアミノ)メチル基、モルホリノメチル基等が挙げられる。
架橋剤としては、例えば、国際公開第2009/51088号の[0169]〜[0172]段落に記載のもの等が挙げられる。
架橋剤としては、メトキシメチル基含有化合物が好ましく、ジメトキシメチルウレア、テトラメトキシメチルグリコールウリルが好ましい。
架橋剤の含有量としては、アルカリ現像液に可溶な重合体100質量部に対して、5〜95質量部が好ましく、15〜85質量部がより好ましく、20〜75質量部がさらに好ましい。架橋剤の含有量が5質量部未満だと、残膜率の低下、パターンの蛇行や膨潤等を来し易くなる傾向がある。一方、含有量が95質量部を超えると、アルカリ現像性が低下する傾向がある。
[F]添加剤としては、上記以外に、例えば、染料、顔料、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等が挙げられる。
<フォトレジスト組成物の調製>
当該フォトレジスト組成物は、[A]重合体、[B]重合体及び[C]酸発生体、並びに必要に応じて加えられる任意成分を、例えば、全固形分濃度が1〜50質量%、好ましくは3〜25質量%となるように[E]溶媒に溶解した後、例えば、孔径0.02μm程度のフィルターでろ過することによって調製することができる。
当該フォトレジスト組成物は、ハロゲンイオン、金属等の不純物の含有量が少ないほど好ましい。このような不純物の含有量を少なくすることで、当該フォトレジスト組成物の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに向上させることができる。そのため、当該フォトレジスト組成物に含有させる上記[A]重合体や[B]重合体等の重合体は、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等によって精製することが好ましい。
<レジストパターン形成方法>
本発明のレジストパターン形成方法は、(1)当該フォトレジスト組成物を基板上に塗布し、レジスト膜を形成する工程(以下、「(1)工程」ともいう)、(2)上記レジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、上記液浸露光用液体を介して上記レジスト膜を液浸露光する工程(以下、「(2)工程」ともいう)、及び(3)液浸露光された上記レジスト膜を現像する工程(以下、「(3)工程」ともいう)を有する。当該レジストパターン形成方法によれば、当該フォトレジスト組成物を用いているので、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。
[(1)工程]
本工程では、当該フォトレジスト組成物を基板上に塗布し、レジスト膜を形成する。基板としては、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の従来公知の基板等が挙げられる。塗布方法としては、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等が挙げられる。形成されるレジスト膜の膜厚としては、10〜1,000nmが好ましく、10〜500nmがより好ましい。
当該フォトレジスト組成物を塗布した後、必要に応じてプレべーク(PB)によって塗膜中の溶媒を揮発させてもよい。PBの条件はフォトレジスト組成物の配合組成によって適宜選択できるが、PB温度としては、通常30℃〜200℃であり、50℃〜150℃が好ましい。PB時間としては、通常5〜600秒であり、10〜300秒が好ましい。
当該レジストパターン形成方法においては、例えば、特開昭59−93448号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系又は無機系の反射防止膜を形成してもよい。また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト膜上に保護膜を設けてもよい。さらに、液浸露光の際、レジスト膜からの酸発生剤等の流出を防止するため、例えば、特開2005−352384号公報等に開示されているように、レジスト膜上に液浸用保護膜を設けることもできる。これらの技術は併用することができる。しかし、当該フォトレジスト組成物を用いる場合は、レジスト膜上に上述の保護膜(上層膜)を設けることなく、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジスト膜のみにより、容易にレジストパターンを形成することができる。このような上層膜フリーのレジスト膜によりレジストパターンを形成する場合、保護膜(上層膜)の製膜工程を省くことができ、スループットの向上を期待することができる。
[(2)工程]
本工程では、(1)工程で形成されたレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、この液浸露光用液体を介して上記レジスト膜を液浸露光する。
上記液浸露光用液体としては、例えば、水、長鎖又は環状の脂肪族化合物等が挙げられる。液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー光である場合、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤をわずかな割合で添加しても良い。この添加剤は、ウェハ上のレジスト層を溶解させず、かつレンズの下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。使用する水としては蒸留水、超純水が好ましい。
上記液浸露光に用いられる露光光としては、[C]酸発生体の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線等から適宜選定されるが、遠紫外線が好ましく、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)がより好ましく、ArFエキシマレーザー光がさらに好ましい。また、露光量等の露光条件は、フォトレジスト組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定することができる。
露光後にポストエクスポージャーベーク(PEB)を行うことが好ましい。PEBを行うことにより、重合体成分中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行させることができる。PEBの条件としては、フォトレジスト組成物の配合組成によって適宜調整されるが、PEB温度としては、通常30℃〜200℃であり、50℃〜170℃が好ましい。PEB時間としては、通常5〜600秒であり、10〜300秒が好ましい。
[(3)工程]
本工程では、(2)工程において露光されたレジスト膜を現像する。このようにして、所定のレジストパターンが形成される。
(3)工程において使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましい。
上記アルカリ性水溶液の濃度としては、10質量%以下が好ましい。アルカリ性水溶液の濃度が10質量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがある。
また、上記アルカリ性水溶液からなる現像液には、有機溶媒を添加することもできる。
上記有機溶媒としては、例えば、アセトン、2−ブタノン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、n−プロプロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記有機溶媒の含有量は、アルカリ性水溶液100体積部に対して、100体積部以下が好ましい。有機溶媒の含有量が100体積部を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。また、上記アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。現像液としてアルカリ性水溶液を用いる場合、現像後にリンス液を用いて洗浄して乾燥することが好ましい。このリンス液としては、水が好ましく、超純水がより好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。物性値の測定方法を以下に示す。
13C−NMR分析]
13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(JNM−ECX400、日本電子製)を使用し、測定溶媒として、テトラヒドロフラン−d8を用いて行った。
<[A]重合体及び[B]重合体の合成>
[A]重合体及び[B]重合体は、単量体として下記化合物を用い、下記手順にて合成した。
Figure 2013068914
化合物(M−1)〜(M−6)は構造単位(I)を、化合物(M−7)〜(M−15)は構造単位(II)を、化合物(M−16)及び(M−17)は構造単位(L)を、化合物(M−18)〜(M−19)は構造単位(V)をそれぞれ与える。[B]重合体についての下記表2において、構造単位(L)及び構造単位(V)は、まとめて「その他の構造単位」とした。
[合成例1](重合体(A−1)の合成)
上記化合物(M−1)33.1g(40モル%)、化合物(M−5)12.2g(10モル%)及び化合物(M−16)54.7g(50モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、重合開始剤としてのAIBN1.60gを溶解して単量体溶液を調製した。一方、2−ブタノン100gを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、上記三口フラスコ内を攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記単量体溶液を滴下漏斗を用い、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合反応終了後、重合反応溶液を水冷により30℃以下に冷却した。そして、この重合反応溶液を2,000gのメタノール中へ投入し、白色粉末を析出させた後、これを濾別した。この白色粉末を2回、400gずつのメタノールを用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥し、重合体(A−1)を得た(収量80g、収率80%)。この重合体(A−1)のMwは、11,800であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−1):化合物(M−5):化合物(M−16)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、41:10:49であった。
[合成例2](重合体(A−2)の合成)
単量体として、上記化合物(M−1)32.9g(40モル%)、化合物(M−6)12.8g(10モル%)及び化合物(M−16)54.3g(50モル%)を用い、AIBNを1.60g用いた以外は、合成例1と同様にして、重合体(A−2)を得た(収量80g、収率80%)。この重合体(A−2)のMwは、11,500であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−1):化合物(M−6):化合物(M−16)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、41:8:51であった。
[合成例3](重合体(a−1)の合成)
単量体として、上記化合物(M−1)33.11g(40モル%)、化合物(M−5)12.22g(10モル%)及び化合物(M−16)54.67g(50モル%)を用い、AIBNを8.08g用いた以外は、合成例1と同様にして、重合体(a−1)を得た(収量80g、収率80%)。この重合体(a−1)のMwは、7,300であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−1):化合物(M−5):化合物(M−16)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、41:10:49であった。
[A]重合体の合成において、用いた化合物の種類及び使用量、AIBN使用量、[A]重合体における各単量体に由来する構造単位の含有割合、Mw並びに収率を下記表1にまとめて示す。
Figure 2013068914
<[B]重合体の合成>
[合成例4](重合体(B−1)の合成)
上記化合物(M−2)42.7g(60モル%)及び化合物(M−9)57.3g(40モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらに、AIBN3.2gを溶解して単量体溶液を調製した。一方、2−ブタノン100gを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、上記三口フラスコ内を攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、上記単量体溶液を滴下漏斗を用い、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合反応終了後、重合反応溶液を水冷により30℃以下に冷却した。この重合反応溶液を2,000gのメタノール中へ投入し白色粉末を析出させた後、これを濾別した。この白色粉末を、2回、300gずつのメタノールを用いてスラリー洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥し、無色固体の重合体(B−1)を得た(収量72g、収率72%)。この重合体(B−1)のMwは、7,500であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−9)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、61:39であった。
[合成例5](重合体(B−2)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)11.1g(20モル%)及び化合物(M−9)88.9g(80モル%)を用い、AIBNを2.49g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−2)を得た(収量70g、収率70%)。この重合体(B−2)のMwは、7,300であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−9)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、20:80であった。
[合成例6](重合体(B−3)の合成)
単量体として、上記化合物(M−9)100g(100モル%)を用い、AIBNを2.24g用いた以外は、合成例4と同様にして、無色固体の重合体(B−3)を得た(収量75g、収率75%)。この重合体(B−3)のMwは、7,400であった。
[合成例7](重合体(B−4)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)15.4g(20モル%)及び化合物(M−8)84.6g(80モル%)を用い、AIBNを3.47g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−4)を得た(収量72g、収率72%)。この重合体(B−4)のMwは、6,400であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−8)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、21:79であった。
[合成例8](重合体(B−5)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)11.6g(20モル%)及び化合物(M−12)88.4g(80モル%)を用い、AIBNを2.61g用い、スラリー洗浄に用いるメタノールを1回あたり400gとし、乾燥温度を60℃として以外は合成例4と同様にして白色固体の重合体(B−5)を得た(収量70g、収率70%)。この重合体(B−5)のMwは、7,500であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−12)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、21:79であった。
[合成例9](重合体(B−6)の合成)
単量体として、上記化合物(M−10)86.2g(80モル%)及び化合物(M−18)13.8g(20モル%)を用い、AIBNを2.13g用いた以外は、合成例8と同様にして白色固体の重合体(B−6)を得た(収量65g、収率65%)。この重合体(B−6)のMwは、7,300であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−10):化合物(M−18)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、80:20であった。
[合成例10](重合体(B−7)の合成)
単量体として、上記化合物(M−10)78.1g(75モル%)及び化合物(M−17)21.9g(25モル%)を用い、AIBNを2.05g用いた以外は、合成例8と同様にして白色固体の重合体(B−7)を得た(収量68g、収率68%)。この重合体(B−7)のMwは、7,600であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−10):化合物(M−17)に由来する繰り返し単位の含有割合(モル%)は、76:24であった。
[合成例11](重合体(B−8)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)16.3g(30モル%)及び化合物(M−14)83.7g(70モル%)を用い、AIBNを2.44g用いた以外は、合成例8と同様にして白色固体の重合体(B−8)を得た(収量68g、収率68%)。この重合体(B−8)のMwは、7,200であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−14)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は33:67であった。
[合成例12](重合体(B−9)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)16.0g(20モル%)及び化合物(M−11)84.0g(80モル%)を用い、AIBNを3.59g用いた以外は、合成例8と同様にして無色固体の重合体(B−9)を得た(収量64g、収率64%)。この重合体(B−9)のMwは、7,400であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−11)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は23:77であった。
[合成例13](重合体(B−10)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)14.0g(20モル%)及び化合物(M−15)86.0g(80モル%)を用い、AIBNを3.15g用いた以外は、合成例8と同様にして白色固体の重合体(B−10)を得た(収量63g、収率63%)。この重合体(B−10)のMwは、7,300であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−15)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、24:76であった。
[合成例14](重合体(B−11)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)18.8g(30モル%)、化合物(M−13)75.8g(60モル%)及び化合物(M−19)5.4g(10モル%)を用い、AIBNを2.82g用いた以外は、合成例8と同様にして無色固体の重合体(B−11)を得た(収量64g、収率64%)。この重合体(B−11)のMwは、7,600であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−13):化合物(M−19)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、32:57:11であった。
[合成例15](重合体(B−12)の合成)
単量体として、上記化合物(M−2)24.9g(20モル%)及び化合物(M−7)75.2g(80モル%)を用い、AIBNを3.7g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−12)を得た(収量65g、収率65%)。この重合体(B−12)のMwは、7,300であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−2):化合物(M−7)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、22:78であった。
[合成例16](重合体(B−13)の合成)
単量体として、上記化合物(M−4)20.2g(20モル%)及び化合物(M−7)79.8g(80モル%)を用い、AIBNを3.5g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−13)を得た(収量68g、収率68%)。この重合体(B−13)のMwは、7,400であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−4):化合物(M−7)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、21:79であった。
[合成例17](重合体(B−14)の合成)
単量体として、上記化合物(M−4)30.2g(30モル%)及び化合物(M−7)69.8g(70モル%)を用い、AIBNを3.5g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−14)を得た(収量69g、収率69%)。この重合体(B−14)のMwは、7,500であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−4):化合物(M−7)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、32:68であった。
[合成例18](重合体(B−15)の合成)
単量体として、上記化合物(M−3)17.2g(20モル%)及び化合物(M−7)82.8g(80モル%)を用い、AIBNを3.6g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−15)を得た(収量61g、収率61%)。この重合体(B−15)のMwは、7,200であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−3):化合物(M−7)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、21:79であった。
[合成例19](重合体(B−16)の合成)
単量体として、上記化合物(M−4)20.2g(20モル%)及び化合物(M−7)79.8g(80モル%)を用い、AIBNを1.7g用いた以外は、合成例4と同様にして無色固体の重合体(B−16)を得た(収量68g、収率68%)。この重合体(B−16)のMwは、9,500であった。13C−NMR分析の結果、化合物(M−4):化合物(M−7)に由来する構造単位の含有割合(モル%)は、21:79であった。
[B]重合体の合成において、用いた化合物の種類及び使用量、AIBN使用量、[A]重合体における各単量体に由来する構造単位の含有割合、Mw並びに収率を下記表2にまとめて示す。
Figure 2013068914
<フォトレジスト組成物の調製>
[A]重合体及び[B]重合体以外のフォトレジスト組成物を構成する[C]酸発生剤、[D]酸拡散制御剤及び[E]溶媒について以下に示す。
[C]酸発生剤
各構造式を下記式(C−1)〜(C−3)に示す。
C−1:4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
C−2:トリフェニルスルホニウムアダマンチル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート
C−3:トリフェニルスルホニウムビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート
Figure 2013068914
[D]酸拡散制御剤
D−1:2,6−ジイソプロピルアニリン
[E]溶媒
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:シクロヘキサノン
[実施例1]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]重合体としての(B−1)5質量部、[C]酸発生剤としての(C−1)4質量部、(C−2)4質量部及び(C−3)4質量部、[D]酸拡散制御剤としての(D−1)0.8質量部並びに[E]溶媒としての(E−1)1,980質量部及び(E−2)848質量部を混合して均一溶液とした。得られた溶液を、孔径5nmのHDPEフィルター(フォトクリーンDDF・PE−クリーン、日本ポール製)及び孔径10nmのナイロンフィルター(フォトクリーンDDF・ウルチプリーツ・P−ナイロン、日本ポール製)を用いてろ過し、実施例1のフォトレジスト組成物を調製した。
[実施例2〜23及び比較例1〜16]
実施例1において、下記表3に記載に示す種類及び配合量の各成分を用いた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜23及び比較例1〜16のフォトレジスト組成物を調製した。
<評価>
上記実施例及び比較例で得られたフォトレジスト組成物について、下記方法に従ってレジストパターンを形成し、現像欠陥数及びパターン形状を評価した。
[現像欠陥数]
(1)反射防止膜の形成
12インチシリコンウエハ表面に、下層反射防止膜形成用組成物(ARC66、日産化学製)を、半導体製造装置(Lithius Pro−i、東京エレクトロン製)を使用して、スピンコートした。次いで、205℃で60秒間PBを行うことにより、膜厚105nmの反射防止膜を形成した。
(2)レジスト膜の形成
形成した反射防止膜上に、半導体製造装置(CLEAN TRACK ACT12、東京エレクトロン製)を使用して上記フォトレジスト組成物をスピンコートした。次いで、110℃で60秒間PBした後、23℃で30秒間冷却することにより、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
(3)レジストパターンの形成
ArF液浸露光装置(NSR−S610C、NIKON製)を使用して、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、ターゲットサイズが45nmライン/90nmピッチのマスクを介して露光した。次に、上記「Lithius Pro−i」のホットプレート上で、100℃で60秒間PEBを行った後、23℃で30秒間冷却した。次いで、現像カップのGPノズルにて、2.38質量%TMAH水溶液を現像液として10秒間パドル現像し、超純水でリンスした。その後、2,000rpm、15秒間振り切りで、スピンドライすることにより、45nmライン/90nmピッチのラインアンドスペースパターンを形成した。
(4)現像欠陥数の測定
欠陥検査装置(KLA2810、KLA−Tencor製)を使用して現像欠陥数(未露光部欠陥数)を測定した。得られた現像欠陥数を欠陥検査面積で除することにより「D.D.」(欠陥密度、Defect Density、単位:個/cm)を算出した。D.D.が5未満の場合を「良好」、5以上の場合「不良」と評価した。現像欠陥数の評価結果を表3に示す。
[パターン形状]
(1)反射防止膜の形成
12インチシリコンウェハ表面に、上記「現像欠陥数」評価の(1)反射防止膜の形成の手順と同様にして、反射防止膜を形成した。
(2)レジスト膜の形成
形成した反射防止膜上に、上記「CLEAN TRACK ACT12」を使用して、
上記フォトレジスト組成物をスピンコートし、次いで、110℃で60秒間PBした後、23℃で30秒間冷却することにより、膜厚100nmのレジスト膜を形成した。
(3)レジストパターンの形成
上記ArF液浸露光装置を用い、NA=1.3、Crosspoleの条件により、ターゲットパターンサイズが48nmライン/96nmピッチとなるマスクパターンを介して露光した。次に、上記「Lithius Pro−i」のホットプレート上で、95℃で60秒間PEBを行った後、2.38質量%TMAH水溶液を現像液として10秒間パドル現像し、超純水でリンスした。その後、2,000rpm、15秒間振り切りで、スピンドライすることにより、48nmライン/96nmピッチのラインアンドスペースパターンを形成した。
形成したラインアンドスペースパターンの断面形状を、走査型電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ製)を用いて観察し、ライン部におけるレジスト膜の厚さ方向の中間部における線幅Lbと、レジスト膜表面における線幅Laを測定した。これら測定値La及びLbから算出されるLa/Lbが、(La/Lb)>1.10の場合又は(La/Lb)<0.90の場合は「不良」と、0.90≦(La/Lb)≦1.10の場合は「良好」と評価した。パターン形状の評価結果を表3に示す。
Figure 2013068914
表3の結果から[A]重合体(ベース重合体)の分子量が10,000以上である実施例のフォトレジスト組成物によれば、現像欠陥の発生が抑制され、かつトップロスが抑制され、断面形状が良好なレジストパターンが得られることが示された。一方、ベース重合体の分子量が10,000未満である比較例のフォトレジスト組成物では、現像欠陥の発生及びパターン形状とも悪化することも示された。
本発明のフォトレジスト組成物によれば、現像欠陥が少なくかつ良好なパターン形状を有するレジストパターンを形成することができる。従って、当該フォトレジスト組成物は半導体デバイス製造用のフォトレジスト組成物、特に液浸露光用のフォトレジスト組成物として好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. [A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有するベース重合体、
    [B]塩基解離性基を含む構造単位(II)を有し、[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体、及び
    [C]酸発生体
    を含有し、
    上記[A]重合体のポリスチレン換算重量平均分子量が、10,000以上40,000以下であるフォトレジスト組成物。
  2. 上記塩基解離性基がフッ素原子を有する請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
  3. 上記塩基解離性基が芳香族炭化水素基である請求項2に記載のフォトレジスト組成物。
  4. 構造単位(II)が、下記式(2)で表される構造単位(II−i)である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のフォトレジスト組成物。
    Figure 2013068914
    (式(2)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。この鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Eは、単結合又は(n+1)価の連結基である。Rfは、1価の鎖状炭化水素基又は1価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はフッ素原子で置換されていてもよい。nは、1〜3の整数である。但し、nが2又は3の場合、複数のRfは同一でも異なっていてもよい。)
  5. 構造単位(II−i)が、下記式(2−1)、(2−2)、(2−3)及び(2−4)でそれぞれ表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構造単位である請求項4に記載のフォトレジスト組成物。
    Figure 2013068914
    (式(2−1)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Xは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている2価の炭化水素基である。)
    Figure 2013068914
    (式(2−2)中、R及びRfは、上記式(2)と同義である。Rは、2価の鎖状炭化水素基、2価の脂肪族環状炭化水素基又は2価の芳香族炭化水素基である。この鎖状炭化水素基、脂肪族環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。)
    Figure 2013068914
    (式(2−3)中、Rは、上記式(2)と同義である。Rは、1価の芳香族炭化水素基である。この芳香族炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。Rは、メチレン基、−CH(CH)−、−C(CH−、−CHCH−又は酸素原子である。Rは、水素原子又は1価の有機基である。)
    Figure 2013068914
    (式(2−4)中、Rfは、上記式(2)と同義である。R2’は、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。)
  6. [B]重合体が、上記構造単位(I)をさらに有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。
  7. 構造単位(I)が、下記式(1)で表される構造単位(I−1)である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物。
    Figure 2013068914
    (式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4の1価の鎖状炭化水素基である。上記鎖状炭化水素基の有する水素原子の一部又は全部はハロゲン原子で置換されていてもよい。Yは、下記式(Y−1)で表される酸解離性基である。)
    Figure 2013068914
    (式(Y−1)中、Rp1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜5の1価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。但し、Rp2及びRp3は、互いに結合してそれらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基を形成してもよい。)
  8. (1)請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物を基板上に塗布し、レジスト膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、この液浸露光用液体を介して上記レジスト膜を液浸露光する工程、及び
    (3)液浸露光された上記レジスト膜を現像する工程
    を有するレジストパターン形成方法。
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