JP2013066163A - 撮像光学系および全天球型撮像装置および撮像システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】180度より広い画角を持つ広角レンズと、この広角レンズによる像を撮像する撮像センサとによる同一構造の撮像光学系を2つ組み合わせ、各撮像光学系により撮像された像を合成して4πラジアンの立体角内の像を得る全天球型撮像装置における撮像光学系であって、広角レンズは、物体側から像側へ向かって、前群、反射面、後群を配してなり、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって90度折り曲げるものであり、基板が、広角レンズの最大画角光線を遮らないように、基板のサイズおよび形状が定められている。
【選択図】図1
Description
この発明の「撮像システム」は、以下の2種の如くである。
第1種の撮像システムは、光学系と、該光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体を2以上有し、前記光学系が反射部材を有するとともに、前記固体撮像素子は基板上に配備されている撮像システムにおいて、撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における前記反射部材上の反射位置までの距離:a、前記最大画角における入射光線位置から固体撮像素子までの距離:b、該固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:cが、条件:
c≦a+b/tan(F/2) (4)
を満たすことを特徴とする。
第2種の撮像システムは、光学系と、該光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体を2以上有し、前記光学系が反射部材を有するとともに、前記固体撮像素子は基板上に配備されている撮像システムにおいて、前記撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における入射光線位置までの距離:p、前記最大画角における入射光線位置から前記基板端面までの距離:q、前記固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:rが、条件:
r≦p−q/tan(F/2) (6)
を満足することを特徴とする。
撮像センサISAは、基板SBAに設けられている。
平面SFAを基板SBAの「基板面」、平面SFBを基板SBBの「基板面」と呼ぶ。
図1(b)において、長さ:LGAは、基板面SFAが円錐面LMA、LMBと交わる領域の、前群光軸AXA1方向の長さである。同様に、長さ:LGBは、基板面SFBが円錐面LMA、LMBと交わる領域の、前群光軸AXA1方向の長さであり、LGA=LGBである。
後群光軸AX2Aは、撮像センサISAの受光面の中心部を通り、後群光軸AX2Bは、撮像センサISBの受光面の中心部を通る。
また、図1(b)に示すように、基板SBA、SBBの基板面SFA、SFBとS面SFとの距離をLとする。
図3は、図2の状態を簡略化し、撮像センサISAを装荷された基板SBAと、他の部分との位置関係を、S面SF上に射影して示している。説明の簡単のため、基板SBAは「長方形形状」であるとし、その長さを「2η」、幅を「ξ」とする。
Z=√(η2+ζ2)
である。
180−(F−180)=360−F(度)
となり、その半角は、
180−(F/2)
となる。
tan{180−(F/2)}=L/Z=L/√(η2+ζ2)
が成り立つ。
tan{180−(F/2)}>L/√(η2+ζ2) (1)
である。
(ζ+G+D/2)−(ξ―G−D/2)=ζ―ξ+2G+D=χ
であり、この量:χを、条件(1)のζに代入したもの、即ち、
tan{180−(F/2)}>L/√(η2+χ2) (2)
が満足されれば、コーナー部C3A、C4Aは、交線X2の外側に食み出さない。これは基本的に、結像光学系A0、B0の後群光軸AX2A、AX2B間の距離:Dを調整することにより可能である。
撮像センサPD1は、これより大きく、所定の回路系を装荷された基板SB1に設けられている。
f=0.75、No=2.14、ω=190度
面番号 R D Nd νd
1 17.1 1.2 1.834807 42.725324
2 7.4 2.27
3* −1809 0.8 1.531131 55.753858
4* 4.58 2
5 17.1 0.7 1.639999 60.078127
6 2.5 1.6
7 ∞ 0.3
8 ∞ 5 1.834000 37.160487
9 ∞ 1.92
10 ∞(開口絞り) 0.15
11 93.2 1.06 1.922860 18.896912
12 −6.56 1.1
13 ∞ −0.1
14 3.37 1.86 1.754998 52.321434
15 −3 0.7 1.922860 18.896912
16 3 0.3
17* 2.7 1.97 1.531131 55.753858
18* −2.19 0.8
19 ∞ 0.4 1.516330 64.142022
20 ∞ 0
21 ∞ 0.3 1.516330 64.142022
22 ∞ 0.3
23 撮像面 。
上のデータで「*」印を付した面(前群の第2レンズの両面および後群の最終レンズの両面)は非球面である。
X=CH2/[1+√{1−(1+K)C2H2}]
+A4・H4+A6・H6+A8・H8+A10・H10+A12・H12+A14・H14
で表されるものであり、近軸曲率半径と円錐定数、非球面係数を与えて形状を特定する。
4th、6th、8th、10th、12th、14thとあるのは、4次以降の偶数次の非球面係数:A4〜A14を表す。
4th:0.001612
6th:−5.66534e−6
8th:−1.99066e−7
10th:3.69959e−10
12th:6.47915e−12
第4面
4th:−0.00211
6th:1.66793e−4
8th:9.34249e−6
10th:−4.44101e−7
12th:−2.96463e−10
第17面
4th:−0.006934
6th:−1.10559e−3
8th:5.33603e−4
10th:−1.09372e−4
12th:1.80753−5
14th:−1.52252e−7
第18面
4th:0.041954
6th:−2.99841e−3
8th:−4.27219e−4
10th:3.426519e−4
12th:−7.19338e−6
14th:−1.69417e−7 。
a2=17.98mm、b1=2.84mm、c2=11.00mmであり、画角:Fは190度であり、基板SB1は、第2の広角レンズへの入射光束を遮らず、基板SB2は、第1の広角レンズへの入射光束を遮らない。
p1=10.3mm、q1=2.86mm、q3=6.98mm、r1=10.0mm
である。
LF<LR (3)
を満足している。
合成された全天球画像は、ディスプレイ3に表示される。
L2=−R2・tan(F/2) 。
R1=20mm、L1=229mm
であるが、図11(b)の構成では、
R2=12.5mm、L2=142.8mm
となり、撮像光学系の小型化と共に「より近距離までの全天球画像」を撮像できるようになった。
以下に、撮像システムの発明を「全天球型撮像装置」として実施した形態を説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同一の符号を用いる。
図12において、符号L1Aはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Aはレンズを示し、これらレンズL1A、プリズムP、レンズL2Aは「光学系」を構成する。また、符号ISAは固体撮像素子、符号SBAは固体撮像素子ISAを配備された「基板」を示す。
上記「光学系」と固体撮像素子ISAおよび基板SBAとは「1個の撮像体」を構成する。
同様に、符号L1Bはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Bはレンズを示し、これらレンズL1B、プリズムP、レンズL2Bは「光学系」を構成する。また、符号ISBは固体撮像素子、符号SBBは固体撮像素子ISBを配備された「基板」を示す。
これら「光学系」と固体撮像素子ISBおよび基板SBBとは別の「1個の撮像体」を構成する。
即ち、図12の撮像システムは「光学系と、光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体」を2個有する。
プリズムPは「反射部材」であり、上記2つの撮像体の光学系に共用されている。
レンズL1A、L1Bは、上記光学系における反射部材Pよりも物体側のレンズを簡略化して描いたものであり、同様に、レンズL2A、L2Bは、上記光学系における反射部材Pよりも像側のレンズを簡略化して描いたものであり、実際には夫々が「複数枚のレンズ」で構成されるのが一般的である。
これら光学系は同一仕様のものであり、具体的には、例えば、先に挙げた実施例のものを用いることができる。
固体撮像素子ISA、ISBは、先の説明の「撮像センサ」と同様のものである。
各撮像体の光学系における最大画角をFとする。図12における「F/2」は最大画角に応じた半画角である。
また、図12に示すように「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関して、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角におけるプリズムPの反射位置までの距離を、距離:a1、a3、最大画角における入射光線位置からセンサ表面までの距離を、距離:b1、b3、基板SBA、SBBのセンサ中心から入射光線側の基板端までの距離を、距離:c1、c3とする。
条件(4)は、各光学系について満足されるべきものであり、「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「a」は距離:a1、a3であり、距離「b」は、距離:b1、b3、距離「c」は、距離c1、c3である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
a1=a3=7.96mm
b1=b3=2.84mm
c1=c3=5.50mm
であり、最大画角:Fは190度(即ち、F/2=95度、tan(F/2)=−11.43)である。
条件(4)に代入すると、
5.50≦7.96−2.84/11.43≒7.96−0.248=7.71
となって、条件(4)を満足する。
即ち、レンズL1Aに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1A側の端部により遮光されることがない。
同様に、レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系に関して、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角におけるプリズムPの反射位置までの距離を、距離:a2、a4、最大画角における入射光線位置からセンサ表面までの距離を、距離:b2、b4、基板SBA、SBBのセンサ中心から入射光線側の基板端までの距離を、距離:c2、c4とする。
条件(4)は「レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「a」は距離:a2、a4であり、距離「b」は、距離:b2、b4、距離「c」は、距離c2、c4である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
a2=a4=7.96mm
b2=b4=2.84mm
c2=c4=5.50mm
であり、最大画角:Fは190度(即ち、F/2=95度、tan(F/2)=−11.43)である。
条件(4)に代入すると、
5.50≦7.96−2.84/11.43≒7.96−0.248=7.71
となって、条件(4)を満足する。
従って、レンズL1Bに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1B側の端部により遮光されることがない。
更に、基板SBA、SBBの端部と「最大画角光線」のとの間は2mm以上離れていることが望ましい。これは、基板端部と最大画角光線のとの間に撮像システムの筐体が配備されるため、金属または樹脂カバーで筐体を作成する上でも、筐体の肉厚:2.0mm以上を確保するためである。
上に説明した具体例では、条件(5)の左辺の値は、
7.71−5.50=2.21となり、条件(5)即ち、
a+b/tan(F/2)−c≧2.0[mm] (5)
を満足する。即ち、筐体の肉厚:2.0mmが確保される。
図13に示す実施の形態においても同様に、符号L1Aはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Aはレンズを示し、これら、レンズL1A、プリズムP、レンズL2Aは「光学系」を構成する。また、符号BAは固体撮像素子(図示されず)を配備された「基板」を示す。
同様に、符号L1Bはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Bはレンズを示し、これらレンズL1B、プリズムP、レンズL2Bも「光学系」を構成する。また、符号SBBは固体撮像素子ISBを配備された「基板」を示す。
即ち、図12の撮像システムは「光学系と、光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体」を2個有する。
プリズムPは「反射部材」であり、上記2つの撮像体の光学系に共用されている。
レンズL1A、L1Bは、上記光学系における反射部材Pよりも物体側のレンズを簡略化して描いたものであり、同様に、レンズL2A、L2Bは、上記光学系における反射部材Pよりも像側のレンズを簡略化して描いたものである。レンズL2A、L2Bは、図面に直交する方向において互いに重なりあっており、基板SBA、SBBも同様に重なり合っている。
2つの光学系は同一仕様であり、例えば、先に挙げた実施例のものが用いられる。
固体撮像素子ISA、ISBは、先の説明の「撮像センサ」と同様のものである。
各撮像体の光学系における最大画角をFとする。図13における「F/2」は最大画角に応じた半画角である。
図13に示すように、レンズL1Aの最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離を距離:p1、p2、レンズL1Aの最大画角における入射光線位置から基板SBAの端部までの距離を距離:q1、q2、基板SBAの固体撮像素子の中心から基板端までの距離を距離:r1、r2とする。
また、レンズL1Bの最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離を距離:p3、p4、レンズL1Bの最大画角における入射光線位置から基板SBBの端部までの距離を距離:q3、q4、基板SBBの固体撮像素子の中心から基板端までの距離を距離:r3、r4とする。
条件(6)は、各光学系について満足されるべきものであり「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「p」は距離:p1、p2であり、距離「q」は、距離:q1、q2、距離「r」は、距離r1、r2である。
具体的な数値を上げると、これらは、
p1=p2=10.3mm、q1=q2=2.4mm、r1=r2=9.0mm
であり、F=190度であって、条件(6)式を満たす。
即ち、条件(6)は、p1、p2、q1、q2、r1、r2に対しては、
9.0≦10.3+(2.4/11.43)≒10.51
となって、条件(6)を満足する。
同様に「レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「p」は距離:p3、p4であり、距離「q」は、距離:q3、q4、距離「r」は、距離r3、r4である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
p3=p4=10.3mm、q3=q4=6.98mm、r3=r4=9.0mm
であり、F=190度であって、条件(6)式を満たす。
即ち、条件(6)は、p3、p4、q3、q4、r3、r4に対しては、
9.0≦10.3+(6.98/11.43)≒10.91
となって、条件(6)を満足する。
また、これらの場合においても条件(7)が満足される。
即ち、p=p1=p2=10.3mm、q=q1=q2=2.4mm、r=r1=r2=9.0mmに対しては、10.51−9.0=1.51>1.5
となる。
また、p=p3=p4=10.3mm、q=q3=q4=6.98mm、r=r3=r4=9.0mmに対しては、10.91−9.0=1.91>1.5
即ち、レンズL1Aに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1A側の端部により遮光されることがなく、レンズL1Bに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1B側の端部により遮光されることがない。
そして、筐体の厚みに対する余裕分を有する。
図12、図13に示す実施の形態においても、光学系内にプリズムPを設けている。
このような構成により、レンズ系の光軸を折り曲げない撮像体に比して、装置幅を狭めることができる。反射部材はミラーでも良いが、プリズムを用いるのが好ましい。プリズムを用いることで、反射の機能を持たせると共に、プリズムの屈折によるレンズとした機能を持たせることができるため、光学系全体のレンズ枚数を減らすことができる。この結果、プリズムを採用することで、撮像体の幅を小さくできる。またプリズムを採用することで、反射部材のチルトに対する感度が低下するので「プリズム組付け時の、取り付け位置のばらつきによる基板位置の変動」を抑えることができる。
図12、図13に示す実施の形態においても、光学系としては前述の実施例のものを用いており、光学系は、物体側に配置された負のパワーを有する第1のレンズ群と、像側に配置された第2のレンズ群により構成され、第1または第2のレンズ群の少なくとも一方に非球面レンズを有している。
この構成により、球面レンズのみを用いた光学系に比べレンズ径を小さくできる。前述の具体的な実施例では、第1のレンズ群の第2レンズと、第2のレンズ群の第4レンズに非球面レンズが採用されている。
各々の撮像センサから出力される画像情報は、図示されない画像処理部において統合され、1つの画像として処理される。
画像処理部は、各々の画像の「画角:0〜180度までの画像」を繋ぎ併せて最終画像に使用する。画像の繋ぎ合わせに際しては、2つの撮像体の位置関係から、連結画像を作成することもできるが、画像が相互に同一となる部分、即ち「180〜190度までの画像」を両画像を繋ぎ合わせる際の基準データと使用しても良い。
これにより、環境温度により2つの撮像体の相対位置関係が変動した場合においても、「画像の繋ぎ合わせを正確に行なう」ことができる。
このようにして「全天球画像を表示」させることができる。
PA、PB プリズム
L2A、L2B 1対の広角レンズの後群
ISA、ISB 撮像センサ
SB1、SB2 基板
L11、L12、L13 第1の広角レンズの前群を成すレンズ
P1 第1の広角レンズの反射面をなすプリズム
L14、L15、L16、L17 第1の広角レンズの後群をなすレンズ
L21、L22、L23 第2の広角レンズの前群を成すレンズ
P2 第2の広角レンズの反射面をなすプリズム
L24、L25、L26、L27 第2の広角レンズの後群をなすレンズ
PD1、PD2 撮像センサ
SB1、SB2 基板
180−(F−180)=360−F(度)
となり、その半角は、
180−(F/2)
となる。
以下に、撮像システムの発明を「全天球型撮像装置」として実施した形態を説明する。
繁雑を避けるため、混同の恐れがないと思われるものについては、図1におけると同一の符号を用いる。
図12において、符号L1Aはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Aはレンズを示し、これらレンズL1A、プリズムP、レンズL2Aは「光学系」を構成する。また、符号ISAは固体撮像素子、符号SBAは固体撮像素子ISAを配備された「基板」を示す。
上記「光学系」と固体撮像素子ISAおよび基板SBAとは「1個の撮像体」を構成する。
同様に、符号L1Bはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Bはレンズを示し、これらレンズL1B、プリズムP、レンズL2Bは「光学系」を構成する。また、符号ISBは固体撮像素子、符号SBBは固体撮像素子ISBを配備された「基板」を示す。
これら「光学系」と固体撮像素子ISBおよび基板SBBとは別の「1個の撮像体」を構成する。
即ち、図12の撮像システムは「光学系と、光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体」を2個有する。
プリズムPは「反射部材」であり、上記2つの撮像体の光学系に共用されている。
レンズL1A、L1Bは、上記光学系における反射部材Pよりも物体側のレンズを簡略化して描いたものであり、同様に、レンズL2A、L2Bは、上記光学系における反射部材Pよりも像側のレンズを簡略化して描いたものであり、実際には夫々が「複数枚のレンズ」で構成されるのが一般的である。
これら光学系は同一仕様のものであり、具体的には、例えば、先に挙げた実施例のものを用いることができる。
固体撮像素子ISA、ISBは、先の説明の「撮像センサ」と同様のものである。
各撮像体の光学系における最大画角をFとする。図12における「F/2」は最大画角に応じた半画角である。
また、図12に示すように「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関して、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角におけるプリズムPの反射位置までの距離を、距離:a1、a3、最大画角における入射光線位置からセンサ表面までの距離を、距離:b1、b3、基板SBA、SBBのセンサ中心から入射光線側の基板端までの距離を、距離:c1、c3とする。
撮像体の光学系の最大画角がF(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における前記反射部材上の反射位置までの距離がa、前記最大画角における入射光線位置から固体撮像素子までの距離がb、該固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離がcである場合、前記の条件(4)は、各光学系について満足されるべきものであり、「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「a」は距離:a1、a3であり、距離「b」は、距離:b1、b3、距離「c」は、距離c1、c3である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
a1=a3=7.96mm
b1=b3=2.84mm
c1=c3=5.50mm
であり、最大画角:Fは190度(即ち、F/2=95度、tan(F/2)=−11.
43)である。
条件(4)に代入すると、
5.50≦7.96−2.84/11.43≒7.96−0.248=7.71
となって、条件(4)を満足する。
即ち、レンズL1Aに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1A側の端部により遮光されることがない。
同様に、レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系に関して、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角におけるプリズムPの反射位置までの距離を、距離:a2、a4、最大画角における入射光線位置からセンサ表面までの距離を、距離:b2、b4、基板SBA、SBBのセンサ中心から入射光線側の基板端までの距離を、距離:c2、c4とする。
条件(4)は「レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系」に関して
は、距離「a」は距離:a2、a4であり、距離「b」は、距離:b2、b4、距離「c」は、距離c2、c4である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
a2=a4=7.96mm
b2=b4=2.84mm
c2=c4=5.50mm
であり、最大画角:Fは190度(即ち、F/2=95度、tan(F/2)=−11.43)である。
条件(4)に代入すると、
5.50≦7.96−2.84/11.43≒7.96−0.248=7.71
となって、条件(4)を満足する。
従って、レンズL1Bに入射する最大画角光線は、基板SBA、SBBのレンズL1B側の端部により遮光されることがない。
更に、基板SBA、SBBの端部と「最大画角光線」のとの間は2mm以上離れている
ことが望ましい。これは、基板端部と最大画角光線のとの間に撮像システムの筐体が配備されるため、金属または樹脂カバーで筐体を作成する上でも、筐体の肉厚:2.0mm以上を確保するためである。
上に説明した具体例では、条件(5)の左辺の値は、
7.71−5.50=2.21となり、条件(5)即ち、
a+b/tan(F/2)−c≧2.0[mm] (5)
を満足する。即ち、筐体の肉厚:2.0mmが確保される。
図13に示す実施の形態においても同様に、符号L1Aはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Aはレンズを示し、これら、レンズL1A、プリズムP、レンズL2Aは「光学系」を構成する。また、符号SB1は固体撮像素子(図示されず)を配備された「基板」を示す。
同様に、符号L1Bはレンズ、符号Pはプリズム、符号L2Bはレンズを示し、これらレンズL1B、プリズムP、レンズL2Bも「光学系」を構成する。また、符号SB2は固体撮像素子ISBを配備された「基板」を示す。
即ち、図13の撮像システムは「光学系と、光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体」を2個有する。
プリズムPは「反射部材」であり、上記2つの撮像体の光学系に共用されている。
レンズL1A、L1Bは、上記光学系における反射部材Pよりも物体側のレンズを簡略化して描いたものであり、同様に、レンズL2A、L2Bは、上記光学系における反射部材Pよりも像側のレンズを簡略化して描いたものである。レンズL2A、L2Bは、図面に直交する方向において互いに重なりあっており、基板SB1、SB2も同様に重なり合っている。
2つの光学系は同一仕様であり、例えば、先に挙げた実施例のものが用いられる。
固体撮像素子ISA、ISBは、先の説明の「撮像センサ」と同様のものである。
各撮像体の光学系における最大画角をFとする。図13における「F/2」は最大画角に応じた半画角である。
図13に示すように、レンズL1Aの最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離を距離:p1、p2、レンズL1Aの最大画角における入射光線位置から基板SB1の端部までの距離を距離:q1、q2、基板SB1の固体撮像素子の中心から基板端までの距離を距離:r1、r2とする。
また、レンズL1Bの最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離を距離:p3、p4、レンズL1Bの最大画角における入射光線位置から基板SB2の端部までの距離を距離:q3、q4、基板SB2の固体撮像素子の中心から基板端までの距離を距離:r3、r4とする。
撮像体の光学系の最大画角がF(度)、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離がp、最大画角における入射光線位置から基板端面までの距離がq、固体撮像素子を配備した基板における固体撮像素子の中心からの基板端までの距離がrである場合、前記の条件(6)は、各光学系について満足されるべきものであり「レンズL1A、L2A、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「p」は距離:p1、p2であり、距離「q」は、距離:q1、q2、距離「r」は、距離r1、r2である。
具体的な数値を上げると、これらは、
p1=p2=10.3mm、q1=q2=2.4mm、r1=r2=9.0mm
であり、F=190度であって、条件(6)式を満たす。
即ち、条件(6)は、p1、p2、q1、q2、r1、r2に対しては、
9.0≦10.3+(2.4/11.43)≒10.51
となって、条件(6)を満足する。
同様に「レンズL1B、L2B、プリズムPにより構成される光学系」に関しては、距離「p」は距離:p3、p4であり、距離「q」は、距離:q3、q4、距離「r」は、
距離r3、r4である。
具体的な数値を上げると、これらは、前述の如く、
p3=p4=10.3mm、q3=q4=6.98mm、r3=r4=9.0mm
であり、F=190度であって、条件(6)式を満たす。
即ち、条件(6)は、p3、p4、q3、q4、r3、r4に対しては、
9.0≦10.3+(6.98/11.43)≒10.91
となって、条件(6)を満足する。
また、撮像体の光学系の最大画角がF(度)、光学系の最大画角における入射光線位置から、光学系の中央画角における入射光線位置までの距離がp、最大画角における入射光線位置から基板端面までの距離がq、固体撮像素子を配備した基板における固体撮像素子の中心から基板端までの距離がrである場合、これらの場合においても、以下の条件(7)が満足される。
p−q/tan(F/2)−r≧1.5[mm] (7)
即ち、p=p1=p2=10.3mm、q=q1=q2=2.4mm、r=r1=r2=9.0mmに対しては、10.51−9.0=1.51>1.5
となる。
また、p=p3=p4=10.3mm、q=q3=q4=6.98mm、r=r3=r4=9.0mmに対しては、10.91−9.0=1.91>1.5
即ち、レンズL1Aに入射する最大画角光線は、基板SB1,SB2のレンズL1A側の端部により遮光されることがなく、レンズL1Bに入射する最大画角光線は、基板SB1、SB2のレンズL1B側の端部により遮光されることがない。
そして、筐体の厚みに対する余裕分を有する。
図12、図13に示す実施の形態においても、光学系内にプリズムPを設けている。
このような構成により、レンズ系の光軸を折り曲げない撮像体に比して、装置幅を狭めることができる。反射部材はミラーでも良いが、プリズムを用いるのが好ましい。プリズムを用いることで、反射の機能を持たせると共に、プリズムの屈折によるレンズとした機能を持たせることができるため、光学系全体のレンズ枚数を減らすことができる。この結果、プリズムを採用することで、撮像体の幅を小さくできる。またプリズムを採用することで、反射部材のチルトに対する感度が低下するので「プリズム組付け時の、取り付け位置のばらつきによる基板位置の変動」を抑えることができる。
図12、図13に示す実施の形態においても、光学系としては前述の実施例のものを用いており、光学系は、物体側に配置された負のパワーを有する第1のレンズ群と、像側に配置された第2のレンズ群により構成され、第1または第2のレンズ群の少なくとも一方に非球面レンズを有している。
この構成により、球面レンズのみを用いた光学系に比べレンズ径を小さくできる。前述の具体的な実施例では、第1のレンズ群の第2レンズと、第2のレンズ群の第4レンズに非球面レンズが採用されている。
各々の撮像センサから出力される画像情報は、図示されない画像処理部において統合され、1つの画像として処理される。
画像処理部は、各々の画像の「画角:0〜180度までの画像」を繋ぎ併せて最終画像に使用する。画像の繋ぎ合わせに際しては、2つの撮像体の位置関係から、連結画像を作成することもできるが、画像が相互に同一となる部分、即ち「180〜190度までの画像」を両画像を繋ぎ合わせる際の基準データと使用しても良い。
これにより、環境温度により2つの撮像体の相対位置関係が変動した場合においても、「画像の繋ぎ合わせを正確に行なう」ことができる。
このようにして「全天球画像を表示」させることができる。
Claims (15)
- 180度より広い画角を持つ広角レンズと、この広角レンズによる像を撮像する撮像センサとを有する同一構造の撮像光学系を2つ組み合わせ、各撮像光学系により撮像された像を合成して4πラジアンの立体角内の像を得る全天球型撮像装置であって、
各撮像光学系の広角レンズは、物体側から像側へ向かって、負のパワーの前群、反射面、正のパワーの後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって90度折り曲げるものであり、
撮像センサは、該撮像センサより大きく、所定の回路系を装荷された基板に設けられており、
2個の撮像光学系は、前群の光軸同士を合致させて前群の向きが逆になるように、かつ、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように、組み合わせられ、
2つの広角レンズの互いに合致した前群光軸を含み、後群光軸に直交する面をS面とし、このS面上における2つの後群光軸の中間点を通り上記後群光軸に平行な線をP線、2つの後群光軸間距離をD、上記基板の基板面とS面との距離をLとし、
各撮像光学系の前群の光軸の周りに広角レンズの最大画角光線が形成する円錐面の組み合わせと、上記基板の基板面に平行な平面との交差による交線を、一方の広角レンズに対してX1、他方の広角レンズに対してX2とするとき、
基板におけるコーナー部分が、上記交線X1、X2により囲われた面積領域から食み出さないように、上記距離:D、L、基板のサイズおよび形状が、上記広角レンズの最大画角:Fに応じて設定されていることを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1記載の全天球型撮像装置において、
撮像センサの基板が長方形形状であって、その長辺の長さ:2η、幅:ξ、広角レンズに入射する最大画角光線の形成する円錐面の頂点と上記長辺との、後群光軸に直交する面への射影長さ:ζ、上記基板と上記広角レンズの前群光軸との距離:L、上記広角レンズの最大画角:Fが、条件:
tan{180−(F/2)}>L/√(η2+ζ2) (1)
を満足することを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1または2記載の全天球型撮像装置において、
1対の広角レンズの各々に組み合わせられる撮像センサの基板が同一形状の長方形形状であって、その長辺の長さ:2η、幅:ξ、一方の広角レンズに入射する最大画角光線の形成する円錐面の頂点と上記長辺との、後群光軸に直交する面への射影長さ:ζ、上記基板と上記広角レンズの前群光軸との距離:L、上記広角レンズの最大画角:F、上記1対の広角レンズの後群光軸間の距離:D、一方の広角レンズの上記頂点側の長辺と該広角レンズの後群光軸との距離:G、χ(=ζ―ξ+2G+D)が、条件:
tan{180−(F/2)}>L/√(η2+χ2) (2)
を満足することを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1〜3の任意の1に記載の全天球型撮像装置において、
基板のコーナー部分と、交線X1、X2との間に、上記ハウジングの壁の厚み分以上の余裕があることを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1〜4の任意の1に記載の全天球型撮像装置において、
撮像光学系に用いられる広角レンズの、前群と後群の間に配置される反射面は、直角プリズムの斜面であって、前群からの光束を後群に向かって内部反射させるものであることを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1〜5の任意の1に記載の全天球型撮像装置において、
撮像光学系の広角レンズの、前群および後群のうちの少なくとも一方に、非球面レンズを有することを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項6記載の全天球型撮像装置において、
撮像光学系の広角レンズが、物体側から像側に向かって順に、負の屈折力のメニスカスレンズ、負の屈折力の非球面メニスカスレンズ、負のメニスカスレンズ、斜面を内部反射面とするプリズム、開口絞り、正の屈折力の両凸レンズ、正の屈折力の両凸レンズと負の屈折力の両凹レンズの接合レンズ、正の屈折力の両凸レンズを配してなり、
前記負の屈折力のメニスカスレンズ、負の屈折力の非球面メニスカスレンズ、負のメニスカスレンズが前群を構成し、
前記正の屈折力の両凸レンズ、正の屈折力の両凸レンズと負の屈折力の両凹レンズの接合レンズ、正の屈折力の両凸レンズが後群を構成し、
前記前群の最も物体側の面から前記内部反射面までの距離:LF、前記内部反射面から前記後群の最も像側の面までの距離:LRが、条件:
LF<LR (3)
を満足することを特徴とする全天球型撮像装置。 - 請求項1〜7の任意の1に記載の全天球型撮像装置に用いられる撮像光学系。
- 光学系と、該光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体を2以上有し、前記光学系が反射部材を有するとともに、前記固体撮像素子は基板上に配備されている撮像システムにおいて、
撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における前記反射部材上の反射位置までの距離:a、前記最大画角における入射光線位置から固体撮像素子までの距離:b、該固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:cが、条件:
c≦a+b/tan(F/2) (4)
を満たすことを特徴とする撮像システム。 - 請求項9記載の撮像システムにおいて、
撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における前記反射部材上の反射位置までの距離:a、前記最大画角における入射光線位置から固体撮像素子までの距離:b、該固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:cが、条件:
a+b/tan(F/2)−c≧2.0[mm] (5)
を満足することを特徴とする撮像システム。 - 光学系と、該光学系により集光された光を画像信号に変換する固体撮像素子と、を有する撮像体を2以上有し、前記光学系が反射部材を有するとともに、前記固体撮像素子は基板上に配備されている撮像システムにおいて、
前記撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における入射光線位置までの距離:p、前記最大画角における入射光線位置から前記基板端面までの距離:q、前記固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:rが、条件:
r≦p−q/tan(F/2) (6)
を満足することを特徴とする撮像システム。 - 請求項11記載の撮像システムにおいて、
前記撮像体の光学系の最大画角:F(度)、前記光学系の前記最大画角における入射光線位置から、前記光学系の中央画角における入射光線位置までの距離:p、前記最大画角における入射光線位置から前記基板端面までの距離:q、前記固体撮像素子を配備した基板における前記固体撮像素子の中心から基板端までの距離:rが、条件:
p−q/tan(F/2)−r≧1.5[mm] (7)
を満足することを特徴とする撮像システム。 - 請求項9〜12の任意の1に記載の撮像システムにおいて、
撮像体の光学系が有する反射部材がプリズムであることを特徴とする撮像システム。 - 請求項9〜13の任意の1に記載の撮像システムにおいて、
撮像体の有する光学系が、物体側に配置された負のパワーを有する第1のレンズ群と、像側に配置された第2のレンズ群により構成され、前記第1または第2のレンズ群の少なくとも一方に非球面レンズを有することを特徴とする撮像システム。 - 請求項9〜14の任意の1に記載の撮像システムにおいて、
複数の撮像体における隣り合わせた前記撮像体により撮影された複数枚の画像を、各々の画像の内、同一像を参考に繋ぎ合わせる機能を有し、全天球画像を表示させることを特徴とする撮像システム。
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