JP2019074758A - 全天球型の撮像システムおよび撮像光学系 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像システムを構成する2つの撮像部の視差を小さくする。【解決手段】180度より広い画角の広角レンズと、広角レンズによる像を撮像する撮像センサとを有する同一構造の撮像系を2つ組合わせ、各撮像系により撮像された像を合成して4πラジアンの立体角内の像を得る全天球型の撮像システムであって、各撮像系の広角レンズは、物体側から像側へ向かって前群、反射面、後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって折り曲げるものであり、2個の広角レンズは、前群の光軸同士を合致もしくは近接させて、前群の向きが逆になり、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように組合わせられ、反射面RFが2個の広角レンズに共通化された反射膜で、これを挟持する光学的に等価な2つの透明部材PA、PBとともに、共通化された反射面部材をなし、2個の広角レンズの各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分に反射面部材を保持させたことを特徴とする。【選択図】図1
Description
この発明は、全天球型の撮像システムおよびこれに用いられる撮像光学系に関する。
全天球を「一度に撮像」する撮像システムとして、広角レンズを2つ使用したものが知られている(特許文献1、2)。
このような全天球型の撮像システムは、同時に全方位(立体角にして4πラジアン)の画像情報を取得でき、防犯用監視カメラや車載カメラ等に有効に利用できる。
例えば、ニュースの取材などの際に、小型の全天球型撮像システムを「手持ち状態」で使用すれば、極めて正確且つ公平な画像情報を記録できる。
全天球の気象状態を撮像して、気象情報の分析に供することもできる。
さらに、景観情報を撮像して、宣伝広告や芸術分野での利用に供することもできる。
このような撮像システムでは、180度を超える画角をもつ広角レンズ(所謂「魚眼レンズ」)が2つ組合せて用いられる。
各広角レンズによる撮影画像が、同一または個別の撮像手段により電気信号化され、電気信号の処理により全天球の画像を撮像できる。
特許文献1、2は何れも、広角レンズ自体の具体的な構成を開示していない。
また、これ等の文献に記載された撮像システムでは、各撮像光学系による結像光束を、個別の導光手段(経路変換装置や反射光学機器)により撮像手段に導光している。
また、これ等の文献に記載された撮像システムでは、各撮像光学系による結像光束を、個別の導光手段(経路変換装置や反射光学機器)により撮像手段に導光している。
このように広角レンズごとに導光手段が用いられるため、2つの広角レンズの間の「最大画角間距離」を小さくすることが難しい。「最大画角間距離」については後述する。
180度を超える画角の広角レンズを2つ組合せる場合、各広角レンズに入射する最大画角光束が、互いに重なり合わない空間部分が存在する。
180度を超える画角の広角レンズを2つ組合せる場合、各広角レンズに入射する最大画角光束が、互いに重なり合わない空間部分が存在する。
「広角レンズに入射する最大画角光束が、互いに重なり合わない空間部分」に存在する被写体は、撮像することができない。
かかる「空間部分」を、以下「撮像不能空間部分」と呼ぶ。撮像不能空間部分は出来る限り小さいことが好ましいことは言うまでも無い。
かかる「空間部分」を、以下「撮像不能空間部分」と呼ぶ。撮像不能空間部分は出来る限り小さいことが好ましいことは言うまでも無い。
上記「最大画角間距離」が大きいと、撮像不能空間部分を小さくすることが難しい。
最大画角間距離が大きい撮像システムで、撮像不能空間を小さくするには、組合せる2つの広角レンズの画角をより大きくする必要があり、レンズの設計条件が厳しくなる。
最大画角間距離が大きい撮像システムで、撮像不能空間を小さくするには、組合せる2つの広角レンズの画角をより大きくする必要があり、レンズの設計条件が厳しくなる。
また、撮影できる被写体でも、最大画角上の被写体と無限遠の被写体とで視差が異なり、撮像素子上でのずれが大きくなる。この点についても後述する。
特許文献1、2は、広角レンズの具体的構成について言及しておらず、このような撮像不能空間部分の問題や、視差の問題に関して何ら開示していない。
この発明は、上記問題を有効に解消できる、新規な全天球型の撮像システムの実現を課題としている。
全天球型の撮像システムは、180度より広い画角を持つ広角レンズと、この広角レンズによる像を撮像する撮像センサとを有する同一構造の撮像系を2つ組み合わせ、各撮像系により撮像された像を合成して4πラジアンの立体角内の像を得る全天球型の撮像システムであって、各撮像系の広角レンズは、物体側から像側へ向かって、前群、反射面、後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって折り曲げるものであり、2個の広角レンズは、前群の光軸同士を合致もしくは近接させて、前群の向きが逆になるように、かつ、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように組み合わせられ、かつ、反射面が2個の広角レンズに共通化された反射膜であり、該共通化された反射膜は、これを挟持する光学的に等価な2つの透明部材とともに、共通化された反射面部材をなし、2個の広角レンズの、各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分に、前記反射面部材を保持させたことを特徴とする。
撮像光学系は、上記全天球型の撮像システムに用いられる撮像光学系であって、物体側から像側へ向かって、前群、反射面、後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって折り曲げる、同一機能の広角レンズを2個有し、該2個の広角レンズは、前群の光軸同士を合致もしくは近接させて、前群の向きが逆になるように、かつ、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように組み合わせられ、かつ、前記反射面は2個の広角レンズに共通化された反射膜であり、該共通化された反射膜は、これを挟持する光学的に等価な2つの透明部材とともに、共通化された反射面部材をなし、2個の撮像光学系の、各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分に、前記反射面部材を保持させたことを特徴とする。
この発明の全天球型の撮像システムでは、組合せられる2つの撮像系の各々の広角レンズが、前群と後群との間に反射面を有し、この反射面が2つの撮像系に共通化される。
このため、組合せられる2つの広角レンズの「前群の最も物体側のレンズ」の間隔が小さくなり、2つの広角レンズの間の「最大画角間距離」が小さくなる。
従って、撮像システムがコンパクトになるのみならず、最大画角における被写体と無限遠の被写体との視差を小さくでき、広角レンズの設計条件も容易になる。
また、視差に基づく撮像素子上のずれも小さくできる。
以下、実施の形態を説明する。
図1は、撮像システムを構成する2つの撮像系の例を示している。
即ち、撮像システムを構成する2つの撮像系は、図に示す撮像系Aと撮像系Bである。
これら撮像系A、Bは同一仕様である。
図1は、撮像システムを構成する2つの撮像系の例を示している。
即ち、撮像システムを構成する2つの撮像系は、図に示す撮像系Aと撮像系Bである。
これら撮像系A、Bは同一仕様である。
2つの撮像系A、Bは何れも「180度より広い画角を持つ広角レンズと、この広角レンズによる像を撮像する撮像センサと」により構成されている。
撮像センサは「2次元の固体撮像素子」である。
撮像センサは「2次元の固体撮像素子」である。
撮像系Aの広角レンズは、前群と、反射面と、後群とを有する。
「前群」はレンズLA1〜LA3により構成され、「後群」はレンズLA4〜LA7により構成される。符号PAは「直角プリズム」を示す。
「前群」はレンズLA1〜LA3により構成され、「後群」はレンズLA4〜LA7により構成される。符号PAは「直角プリズム」を示す。
レンズLA4の物体側には、開口絞りSAが配置されている。
撮像系Bの広角レンズは、前群と、反射面と、後群とを有する。
「前群」はレンズLB1〜LB3により構成され、「後群」はレンズLB4〜LB7により構成される。符号PBは「直角プリズム」を示す。
「前群」はレンズLB1〜LB3により構成され、「後群」はレンズLB4〜LB7により構成される。符号PBは「直角プリズム」を示す。
レンズLB4の物体側には、開口絞りSBが配置されている。
これら2個の広角レンズの「前群」は負の屈折力、「後群」は正の屈折力を持つ。
直角プリズムPA、PBと「反射面」については、後述する。
撮像系Aの広角レンズの「前群を構成するレンズ」は、物体側から順に、以下の3枚を配してなる。
即ち、ガラス材料による負メニスカスレンズLA1、プラスチック材料による負レンズLA2、ガラス材料による負メニスカスレンズLA3である。
即ち、ガラス材料による負メニスカスレンズLA1、プラスチック材料による負レンズLA2、ガラス材料による負メニスカスレンズLA3である。
後群を構成するレンズは、開口絞りSA側から順に、以下の4枚を配してなる。
即ち、ガラス材料による両凸レンズLA4、ガラス材料による「両凸レンズLA5と両凹レンズLA6の貼合わせレンズ」、プラスチック材料による両凸レンズLA7である。
即ち、ガラス材料による両凸レンズLA4、ガラス材料による「両凸レンズLA5と両凹レンズLA6の貼合わせレンズ」、プラスチック材料による両凸レンズLA7である。
撮像系Bの広角レンズの「前群を構成するレンズ」は、物体側から順に、以下の3枚を配してなる。
即ち、側から順に、ガラス材料による負メニスカスレンズLB1、プラスチック材料による負レンズLB2、ガラス材料による負メニスカスレンズLB3である。
即ち、側から順に、ガラス材料による負メニスカスレンズLB1、プラスチック材料による負レンズLB2、ガラス材料による負メニスカスレンズLB3である。
後群を構成するレンズは、開口絞りSB側から順に、以下の4枚を配してなる。
即ち、ガラス材料による両凸レンズLB4、ガラス材料による「両凸レンズLB5と両凹レンズLB6の貼合わせレンズ」、プラスチック材料による両凸レンズLB7である。
即ち、ガラス材料による両凸レンズLB4、ガラス材料による「両凸レンズLB5と両凹レンズLB6の貼合わせレンズ」、プラスチック材料による両凸レンズLB7である。
これら撮像系A、Bにおいて、プラスチック材料による、負レンズLA2、LB2、両凸レンズLA7、LB7は「両面が非球面」である。
そして、他のガラス材料による各レンズは球面レンズである。
そして、他のガラス材料による各レンズは球面レンズである。
各広角レンズにおける前側主点の位置は、レンズLA2とLA3の間、レンズLB2とLB3との間に設定される。
撮像系A、Bの広角レンズにおける、前群の光軸と反射面との交点と前側主点との距離が図1における「d1、d2」である。
撮像系AとBは同一仕様であるから、d1=d2である。
直角プリズムPA、PBは「d線の屈折率が1.8より大きい材質」で形成するのがよい。直角プリズムPA、PBは、前群からの光を後群に向かって「内部反射」させる。
従って、各広角レンズの結像光束の光路は直角プリズムPA、PB内を通る。
プリズムの材料が上記の如き高屈折率であると、直角プリズム内の「光学的な光路長」が、実際の光路長より長くなり、光線を屈曲させる距離を広げることが出来る。
プリズムの材料が上記の如き高屈折率であると、直角プリズム内の「光学的な光路長」が、実際の光路長より長くなり、光線を屈曲させる距離を広げることが出来る。
従って、前群・直角プリズム・後群における「前群と後群の間の光路長」を機械的な光路長よりも長く出来、広角レンズをコンパクトに構成できる。
また、光束径を絞る開口絞りSA、SBの近くに直角プリズムPA、PBを配置することにより、小さい直角プリズムを用いるができ、広角レンズ相互の間隔を小さくできる。
このように、直角プリズムPA、PBは、前群と後群の間に配置される。
広角レンズの前群は「180度より大きい広画角の光線を取り込む機能」をもち、後群は「結像画像の収差の補正」に効果的に機能する。
広角レンズの前群は「180度より大きい広画角の光線を取り込む機能」をもち、後群は「結像画像の収差の補正」に効果的に機能する。
各広角レンズの後群の像側にそれぞれ、撮像センサが配置されている。図1において、符号ISA、ISBは、これら撮像センサの撮像面を示す。
擦像面ISA、ISBの広角レンズ側に、符号Fで示されているのは、撮像センサに用いられる各種フィルタおよびカバーガラスを示している。
擦像面ISA、ISBの広角レンズ側に、符号Fで示されているのは、撮像センサに用いられる各種フィルタおよびカバーガラスを示している。
さて、図1においては、直角プリズムPA、PBを分離させて描いているが、これは、各撮像系A、Bの構成を明確に示すためである。
実際の撮像システムにおいては、各撮像系A、Bの広角レンズの一部をなす直角プリズムPA、PBは、その斜面部を接している。
各広角レンズにおける「反射面」は、2個の広角レンズに共通化された反射膜であり、光学的に等価な2つの透明部材(直角プリズムPA、PB)により挟持される。
即ち、直角プリズムPA、PBの斜面には反射膜が形成され、この反射膜が、直角プリズムPA、PBの斜面により挟まれる。
この状態で、反射膜、直角プリズムPA、PBは一体化され「2個の広角レンズに共通化された反射面部材」をなす。
そして、後述するように、反射面部材は、2個の広角レンズの「各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分」に保持される。
このような構成により、撮像系A、Bは、入射光軸方向の幅を最も小さくできる。
このような構成による効果を説明する。
図2は、撮像システムを簡略化して示している。
即ち、図2において、符号A1、B1は、2つの広角レンズの前群の「最も物体側のレンズ面(図1におけるレンズLA1、LB1の物体側レンズ面)」を示している。
図2は、撮像システムを簡略化して示している。
即ち、図2において、符号A1、B1は、2つの広角レンズの前群の「最も物体側のレンズ面(図1におけるレンズLA1、LB1の物体側レンズ面)」を示している。
また、符号A2、B2は2つの広角レンズの後群を簡略化して示し、符号SNA、SNBは、撮像系A、Bの撮像センサを示す。
符号PA、PBは直角プリズム、符号RFは「反射面」を示している。
符号LMAは、撮像系Aの広角レンズに最大画角で入射する最大画角光線、符号LMBは、撮像系Bの広角レンズに最大画角で入射する最大画角光線である。
符号LMAは、撮像系Aの広角レンズに最大画角で入射する最大画角光線、符号LMBは、撮像系Bの広角レンズに最大画角で入射する最大画角光線である。
この最大画角光線LMAとLMBの「交点」を点P、前群の最物体側面B1の光軸AXとの交点位置Qを通り入射光軸に直交する平面と、点Pの間の距離をRとする。
また、交点位置Qと、P点を通り光軸AXに平行な面までの距離をLとする。
さらに、最大画角光線LMA、LMBの前群への入射位置の間の距離をMGKとする。
この距離:MGKが、先に述べた「最大画角間距離」である。
図から明らかなように「P点と、最大画角光線LMA、LMBで囲まれた空間部分」は、先に述べた「撮像不能空間部分」である。
撮像不能空間部分内にある物体から出た光は、2つの広角レンズの何れによっても、擦像光として取り込まれることがない。
撮像不能空間部分が大きいほど、全天球型の撮像システムとしては撮像できる情報が少なくなる。従って、撮像不能空間部分を小さくする工夫が必要になる。
撮像不能空間部分の大きさを特徴付けるものは、上述の距離:RとLと最大画角間距離:MGKである。
これ等の距離:R、L、MGKの何れが大きくなっても、撮像不能空間部分は大きくなる。これ等の距離を小さくする方法を考えると、以下のようになる。
これ等の距離:R、L、MGKの何れが大きくなっても、撮像不能空間部分は大きくなる。これ等の距離を小さくする方法を考えると、以下のようになる。
第1の方法は、距離:Lを小さくする方法である。この方法を単独で実行しようとすると、広角レンズの画角を大きくしなければならない。
広角レンズの画角を大きくすることは、レンズ設計に対する制約も厳しくなるが、画角が大きくなると「視差」も大きくなる。
広角レンズの画角を大きくすることは、レンズ設計に対する制約も厳しくなるが、画角が大きくなると「視差」も大きくなる。
第2の方法は、距離:Rを小さくすることである。
距離:RとLとの間には、広角レンズの画角をΘとして、
L=−R・tanΘ
の関係がある。
L=−R・tanΘ
の関係がある。
従って、Rが小さくなると、2つ広角レンズにより撮影される像が重なる距離:Lが短くなり、撮像不能空間部分も小さくなる。
距離:Rを小さくするには、最大画角間距離:MGKを小さくするのがよい。
最大画角間距離:MGKを小さくするには、この発明のように、撮像系A、Bの2つの広角レンズに含まれる反射面を共通化するのが「最も有効」である。
直角プリズムPAとPBの斜面で反射膜を挟み、直角プリズムPA、PBと共に一体化することにより、最大画角間距離:MGAを小さくでき、距離:Rを小さくできる。
ここで「視差」について説明する。
この発明の撮像システムでは、180度以上の画角を持つ広角レンズによる2つの画像をキャリブレーションで貼り合せることにより、立体角:4πラジアンの画像を得る。
この明細書において言う「視差」は、キャリブレーションで貼合せられる2つの画像の「重なり量」を意味している。
この発明のような全天球型の撮像システムの場合、貼合わせられた「合成画像」は視差の影響を受け「最大画角の視差」が画像ずれになる。
視差を角度に換算して角:θとすると、視差:θは、被写体までの距離と最大画角間距離:MGKとに対して関数関係にある。
1例として、被写体までの距離:20cmでキャリブレーションした場合、最大画角間距離が35mmだと、無限遠の画像の視差は5度である。
即ち、無限遠の画像は5度ずれる。
例えば、撮像センサとして500万画素のものを用いた場合には、画素は直交2方向に2592×1944(画素)の配列となる。
この長方形の面積領域に広角レンズによる画像を結像させるので、像(円形である。)の直径は1994画素、即ち、略2000画素になる。
仮に、広角レンズの画角を200度とすると、その1度当たりに割り当てられる画素数は、2000(画素)/200(度)=10(画素)/度となる。
この場合、上記の如く「5度の視差」があると、無限遠の画像は50画素分ずれることになる。
図3には、上記の場合に於いて、物体距離:20cmから無限遠を撮像範囲としたとき、張り合わせる2つの画像の継ぎ目のずれ量:θの変化を示している。
横軸は最大画角間距離(図中「最大画角光線位置間距離」と表記している。)である。
縦軸は、ずれの「角度:θ(即ち「視差」)」である。図のように、ずれの角度:θは、最大画角間距離の増加に線形に比例して増加する。
縦軸は、ずれの「角度:θ(即ち「視差」)」である。図のように、ずれの角度:θは、最大画角間距離の増加に線形に比例して増加する。
視差が大きいと、張り合わせる2つの画像の「重なり合う領域」が増大する。
従って、重なり合う部分を除いた「周辺部から光軸部に到る部分」の画素密度が低くなり、合成画像の解像度の低下を来たす。
この発明の撮像システムでは、上述の如く、直角プリズムPA、PBの斜辺で反射膜をはさみ、反射膜と1つの直角プリズムを一体化して反射面部材とする。
これにより、2つの広角レンズの反射面間距離を0とすることにより、最大画角間距離を小さくし、視差を減少させる。
広角レンズに関する具体的な例を挙げる。
以下に挙げるデータは、図1に示した2つの撮像系A、Bに関するものである。撮像系A、Bは「同一仕様」であるから、以下のデータは各撮像系に共通である。
距離:d1は、撮像系Aの広角レンズの「入射瞳と直角プリズムPAの反射面との光軸上の距離」である。
距離:d2は、撮像系Bの広角レンズの「入射瞳とプリズムPBの反射面との光軸上の距離」である。
距離:d2は、撮像系Bの広角レンズの「入射瞳とプリズムPBの反射面との光軸上の距離」である。
以下において、fは全系の焦点距離、NoはFナンバ、ωは画角である。
「面番号」は、物体側から順次1〜23とし、これらはレンズ面、プリズムの入・射出面および反射面、絞りの面、撮像センサのフィルタの面や擦像面を示す。
「R」は、各面の曲率半径であり、非球面に合っては「近軸曲率半径」である。
「D」は面間隔、「Nd」はd線の屈折率、「νd」はアッベ数である。また物体距離は無限遠である。長さの次元を持つ量の単位は「mm」である。
「具体例」
f=0.75、No=2.14、ω=190度
面番号 R D Nd νd
1 17.1 1.2 1.834807 42.725324
2 7.4 2.27
3* −1809 0.8 1.531131 55.753858
4* 4.58 2
5 17.1 0.7 1.639999 60.078127
6 2.5 1.6
7 ∞ 0.3
8 ∞ 5 1.834000 37.160487
9 ∞ 1.92
10 ∞(開口絞り) 0.15
11 93.2 1.06 1.922860 18.896912
12 −6.56 1.0
13 3.37 1.86 1.754998 52.321434
14 −3 0.7 1.922860 18.896912
15 3 0.3
16* 2.7 1.97 1.531131 55.753858
17* −2.19 0.8
18 ∞ 0.4 1.516330 64.142022
19 ∞ 0
20 ∞ 0.3 1.516330 64.142022
21 ∞ 0.3
22 撮像面 。
f=0.75、No=2.14、ω=190度
面番号 R D Nd νd
1 17.1 1.2 1.834807 42.725324
2 7.4 2.27
3* −1809 0.8 1.531131 55.753858
4* 4.58 2
5 17.1 0.7 1.639999 60.078127
6 2.5 1.6
7 ∞ 0.3
8 ∞ 5 1.834000 37.160487
9 ∞ 1.92
10 ∞(開口絞り) 0.15
11 93.2 1.06 1.922860 18.896912
12 −6.56 1.0
13 3.37 1.86 1.754998 52.321434
14 −3 0.7 1.922860 18.896912
15 3 0.3
16* 2.7 1.97 1.531131 55.753858
17* −2.19 0.8
18 ∞ 0.4 1.516330 64.142022
19 ∞ 0
20 ∞ 0.3 1.516330 64.142022
21 ∞ 0.3
22 撮像面 。
非球面
上のデータで「*」印を付した面(前群の第2レンズの両面、および、後群の最終レンズの両面)は非球面である。
上のデータで「*」印を付した面(前群の第2レンズの両面、および、後群の最終レンズの両面)は非球面である。
非球面形状は、周知の次式で表される。
X=CH2/[1+√{1−(1+K)C2H2}]
+A4・H4+A6・H6+A8・H8+A10・H10+A12・H12+A14・H14
この式において、Cは近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)、Hは光軸からの高さ、Kは円錐定数、A1等は各次数の非球面係数、Xは光軸方向における非球面量である。
上記近軸曲率半径:Rと円錐定数:K、非球面係数:A1〜A14を与えて形状を特定する。
+A4・H4+A6・H6+A8・H8+A10・H10+A12・H12+A14・H14
この式において、Cは近軸曲率半径の逆数(近軸曲率)、Hは光軸からの高さ、Kは円錐定数、A1等は各次数の非球面係数、Xは光軸方向における非球面量である。
上記近軸曲率半径:Rと円錐定数:K、非球面係数:A1〜A14を与えて形状を特定する。
上記実施例の非球面データを以下に挙げる。
第3面
4th:0.001612
6th:-5.66534e-6
8th:-1.99066e-7
10th:3.69959e-10
12th:6.47915e-12
第4面
4th:-0.00211
6th:1.66793e-4
8th:9.34249e-6
10th:-4.44101e-7
12th:-2.96463e-10
第16面
4th:-0.006934
6th:-1.10559e-3
8th:5.33603e-4
10th:-1.09372e-4
12th:1.80753-5
14th:-1.52252e-7
第17面
4th:0.041954
6th:-2.99841e-3
8th:-4.27219e-4
10th:3.426519e-4
12th:-7.19338e-6
14th:-1.69417e-7 。
4th:0.001612
6th:-5.66534e-6
8th:-1.99066e-7
10th:3.69959e-10
12th:6.47915e-12
第4面
4th:-0.00211
6th:1.66793e-4
8th:9.34249e-6
10th:-4.44101e-7
12th:-2.96463e-10
第16面
4th:-0.006934
6th:-1.10559e-3
8th:5.33603e-4
10th:-1.09372e-4
12th:1.80753-5
14th:-1.52252e-7
第17面
4th:0.041954
6th:-2.99841e-3
8th:-4.27219e-4
10th:3.426519e-4
12th:-7.19338e-6
14th:-1.69417e-7 。
上記非球面の表記において例えば「-1.69417e-7」は「-1.69417×10-7」を意味する。
また、「4th〜14th」は、それぞれ「A4〜A14」である。
また、「4th〜14th」は、それぞれ「A4〜A14」である。
実施例の広角レンズにおいて「d1=d2=d=6mm」である。
また、最も物体側のレンズ面から直角プリズムの反射面までの距離:DAは、
DA=8.87mmである。
また、最も物体側のレンズ面から直角プリズムの反射面までの距離:DAは、
DA=8.87mmである。
従って、反射面を2つの広角レンズで共通化した場合、2つの広角レンズの前群の、最も物体側の面の光軸上の距離は、8.87×2=17.74mmである。
これから、最大画角間距離は17mmとなる。
最大画角間距離:17mmの場合の視差:θは、図3に示すように「2.4度」となり、無限遠の画像の「ずれ量」も24画素に軽減される。
また、反射面が共通化されたことにより、2つの広角レンズの主点間隔が、d1+d2=2d1と小さくなり、このことも視差の低減に寄与している。
上記広角レンズの具体例の球面収差の図を図4に示す。また、像面湾曲の図を図5に示す。図6には、コマ収差図を示す。
図7、図8は、OTF特性を示す図であり、横軸は、図7では「空間周波数」、図8では半画角を「度」で表している。
これらの図から明らかなように、具体例の広角レンズは性能が極めて高い。
このように、撮像システムに含まれる2つの広角レンズの反射面を共通化し、これを2つの透明部材(直角プリズムPA、PB)で挟み、反射面部材として一体化している。
これにより上に説明したように、視差を有効に軽減することができる。
しかしながら、反射面を共通化したことにより、以下の点に留意する必要がある。
即ち、個々の広角レンズが、別個に反射面を有するのであれば、各反射面は1つの広角レンズ内で、前群・後群に対する位置精度が保証されれば良い。
しかし、2つの広角レンズで反射面を共通化した場合、共通化された反射面は、2つの広角レンズのそれぞれに対して、前群・後群との位置関係を保証されねばならない。
即ち、反射面は、その傾きや位置に誤差があると、2つの広角レンズに影響する。
反射面を成す反射膜は、直角プリズムPA、PBと一体化して1個の反射面部材となっており、組み付け上、1個の光学エレメントに性能が依存することになる。
この問題は、以下の如く解決される。
即ち、2個の広角レンズに共通化された反射膜は、光学的に等価な2個の透明部材に挟持される。
この反射膜を挟持する2つの透明部材における「反射膜に当接する面の大きさ」を異ならせ、当接する面の大きい方の「光束反射領域外」を自由表面部とする。
この自由表面部は反射膜の微小な膜厚を無視すれば「反射面と同一面」である。
そこで、反射面部材を保持する鏡筒部分には、前記自由表面部に当接する当接面を形成し、この当接面に自由表面部を当接させて、鏡筒部分に対する位置合わせを行なう。
このようにすると、鏡筒部分に対して反射面を「直接的に位置合わせ」できる。
一方、鏡筒部分には、2つの広角レンズの前群・後群が精度良く位置合わせして組み付けられる。
一方、鏡筒部分には、2つの広角レンズの前群・後群が精度良く位置合わせして組み付けられる。
従って、上記の如く鏡筒部分に組み付けられた反射面部材の反射面は、2つの広角レンズのそれぞれに精度良く位置合わせされることになる。
これを、説明中の実施の形態に適用すると、以下のようになる。
図9は、反射面部材を説明するための図である。説明の簡単のため、2個の直角プリズムを、符号200及び300で示す。
直角プリズム200、300は、上述の広角レンズの具体例に用いられているものであり、屈折率:1.834、アッベ数:37.160487の同一材料で形成されている。
直角プリズム200、300の斜面部にはアルミニウムのコーティングにより反射膜が形成されている。なお、図示の簡単のため「反射膜」は図示されていない。
直角プリズム200、300の斜面部は、接着剤により、反射膜を介して5μm以下の間隔で接着固定されている。
直角プリズム200、300のプリズム角を成す2つのプリズム面は「入射面・反射面」であり、これ等の面には反射防止処理がなされている。
直角プリズム200、300のうち、直角プリズム200は「互いに直角をなすプリズム面の陵線方向の長さ」が、直角プリズム300よりも大きい。
このため、直角プリズム200の斜面の一部(上記稜線方向の両端部側部分)は、直角プリズム300の斜面から食み出している。
図9において、符号201A、201Bで示す部分が「食み出した部分」で「自由表面部」である。この自由表面部201A、201Bは「反射面と同一面」である。
図9において、符号201A、201Bで示す部分が「食み出した部分」で「自由表面部」である。この自由表面部201A、201Bは「反射面と同一面」である。
図10(a)は、反射面部材を、上記「稜線方向」が上下方向となるように描いた図である。反射面部材は、この状態で鏡筒部分に組み付けられる。
なお、図10(a)においては、反射面部材の直角プリズム200、300の接合面の端部を「面取り」している。
図10(b)は、反射面部材を鏡筒部分100に取り付けた状態を説明図として示している。鏡筒部分100は、後群の光軸を含み、前群の光軸に平行な仮想面で切断した。
図11には、鏡筒部分100における反射面部材を取り付ける部分を示す。
図11の(a)は斜視図、(b)は正面図である。
図11(b)の正面図の上下方向は2つの広角レンズの「後群の光軸方向」であり、各前群は、図面に直交する方向において、鏡筒部分100の孔の部分に組み付けられる。
鏡筒部分100には、反射面部材の反射面を受ける部分に段差を形成し、この段差の面を当接面101A、101Bとしている。
当接面101A、101Bは、鏡筒部分100に組み付けられる2つの広角レンズの各前群・後群の位置態位に合わせて「反射面位置」として精度良く形成されている。
直角プリズム200、300により構成される反射面部材における自由表面部201Aを当接面101Aに、自由表面部201Bを当接面101Bにそれぞれ当接させる。
このようにすることにより、反射面部材の反射面を、各広角レンズの前群・後群に対して、あるべき態位に設定できる。
上記の如くすることにより、反射面の態位は定まるが、この状態の反射面部材には「反射面に沿った方向への移動」の自由度がある。
反射面の態位を適正に保ちつつ、反射面部材の位置を鏡筒部分100内で確定するには、自由表面部201A、201B以外の少なくとも1点を固定する必要がある。
説明中の実施の形態では、直角プリズム200の射出面202Aと、鏡筒部分に突出部として形成された第2当接面102A、102Bを当接させ、接着剤で接着する。
説明中の実施の形態では、直角プリズム200の射出面202Aと、鏡筒部分に突出部として形成された第2当接面102A、102Bを当接させ、接着剤で接着する。
このようにして、直角プリズム200が鏡筒部分100に固定され、反射面部材の鏡筒部分100に対する態位が確定する。
説明中の実施の形態では、鏡筒部分100に第2当接面102A、102Bとして2つの突設部を設けたが、第2当接面102A、102Bの一方のみでも良い。
説明中の実施の形態において、第2当接面102A、102Bには、直角プリズム200の射出面202Aを接着した。これには以下の如き意味がある。
図12は、撮像システムを構成する撮像系(図1に示した撮像系A)の光路図を示している。前群から入射した光束は光束径を絞られて直角プリズム200に入射する。
そして直角プリズム200内でさらに光束を狭められ、射出面から射出する。従って、結像光束の光束径(光束有効径)は、入射面で大きく、射出面で小さい。
そこで、反射膜を挟持する2つの直角プリズムのうちの直角プリズム200の、光束有効径の小さい射出面202Aの光束有効径外の部分を、第2当接面に当接させる。
そこで、反射膜を挟持する2つの直角プリズムのうちの直角プリズム200の、光束有効径の小さい射出面202Aの光束有効径外の部分を、第2当接面に当接させる。
このようにすることで、第2当接面102A、102Bをなす突出部によって、結像光束の外周部が遮光される恐れがない。
具体的には、図12の光束径:L1=3.8mm、L2=2.3mmであり、直角プリズム200の入・射出面の一辺の長さは5mmである。
このように、反射面部材を鏡筒部分に対して固定する部位を、反射面にしている。
このため、直角プリズムの大きさを変え、大きいほうの直角プリズムの反射面に自由表面部を設けて鏡筒部分の当接面にあてつける。
このようにすることにより、反射面部材の外形精度に影響を受けることなく、反射面のシフトやチルトに起因する性能劣化原因を少なく出来る。
上には反射面部材として、2個の直角プリズムを組合せる場合を説明したが、共通化された反射膜を挟持する光学的に等価な2つの透明部材は、直角プリズムに限らない。
例えば、2つの等価な透明部材として、透明平行平板を用い、これらで反射膜を挟むようにしても良い。
この場合にも、一方の透明平行平板を大きくして、反射面の延長部分に自由表面部を形成し、この自由表面部を当接面にあてつけて、位置を確定するようにしてもよい。
原理的に言えば、上記2枚の透明平行平板で反射膜を挟む場合、反射面の延長部分に自由表面部を形成しないで、反射面の位置精度を出す方法はある。
即ち、鏡筒部分の側に形成する当接面に、透明平行平板の反射面に接しない側の面を押し当てることにより位置精度を出すことが考えられる。
この場合、透明平行平板の厚みをtとすれば、鏡筒部分の当接面位置を、反射面の理想的な位置から、垂直方向に「t」だけ平行移動させて形成すればよい。
しかし、この方法の場合には、反射面自体で位置合わせをするのではないので、反射面の位置精度が、透明平行平板の平行度や、厚さの誤差に影響を受けてしまう。
A 撮像系
B 撮像系
200 直角プリズム
300 直角プリズム
201A 自由表面部
201B 自由表面部
100 鏡筒部分
101A 当接面
101B 当接面
102A 第2当接面
102B 第2当接面
B 撮像系
200 直角プリズム
300 直角プリズム
201A 自由表面部
201B 自由表面部
100 鏡筒部分
101A 当接面
101B 当接面
102A 第2当接面
102B 第2当接面
Claims (7)
- 180度より広い画角を持つ広角レンズと、この広角レンズによる像を撮像する撮像センサとを有する同一構造の撮像系を2つ組み合わせ、各撮像系により撮像された像を合成して4πラジアンの立体角内の像を得る全天球型の撮像システムであって、
各撮像系の広角レンズは、物体側から像側へ向かって、前群、反射面、後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって折り曲げるものであり、
2個の広角レンズは、前群の光軸同士を合致もしくは近接させて、前群の向きが逆になるように、かつ、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように組み合わせられ、
かつ、反射面が2個の広角レンズに共通化された反射膜であり、
該共通化された反射膜は、これを挟持する光学的に等価な2つの透明部材とともに、共通化された反射面部材をなし、
2個の広角レンズの、各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分に、前記反射面部材を保持させたことを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項1記載の全天球型の撮像システムにおいて、
反射面部材の2つの透明部材は、反射膜に当接する面の大きさが異なり、前記当接する面の大きい方は、光束反射領域外に自由表面部を有し、
反射面部材を保持する鏡筒部分に、前記自由表面部と当接し合う当接面が形成され、
前記反射面部材を、前記当接面に前記自由表面部を当接させて、鏡筒部分に対して位置合わせして、前記鏡筒部分に保持させたことを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項2記載の全天球型の撮像システムにおいて、
反射面部材の2個の透明体が直角プリズムで、斜面部により反射膜を挟持し、一方の直角プリズムは、互いに直角をなすプリズム面の陵線方向の長さが他方の直角プリズムよりも大きく、他方の直角プリズムの斜面部から食み出した部分が自由表面部をなすことを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項3記載の全天球型の撮像システムにおいて、
反射膜を挟持する2つの直角プリズムのうちの一方の、入射面および射出面のうちの、光束有効径の小さい面の、光束有効径外の部分を、この部分に当接するように鏡筒部分の形成された第2当接面に当接させたことを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項4記載の全天球型の撮像システムにおいて、
第2当接面に当接する面が射出面であることを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項4または5記載の全天球型の撮像システムにおいて、
鏡筒部分の第2当接面に当接する直角プリズムは、陵線方向の長さが大きい直角プリズムであることを特徴とする全天球型の撮像システム。 - 請求項1〜6の任意の1に記載の全天球型の撮像システムに用いられる撮像光学系であって、
物体側から像側へ向かって、前群、反射面、後群を配し、前記反射面により前群の光軸を前記後群に向かって折り曲げる、同一構造の広角レンズを2個有し、
該2個の広角レンズは、前群の光軸同士を合致もしくは近接させて、前群の向きが逆になるように、かつ、後群の光軸が互いに平行で後群同士の向きが互いに逆になるように、組み合わせられ、かつ、前記反射面は2個の広角レンズに共通化された反射膜であり、
該共通化された反射膜は、これを挟持する光学的に等価な2つの透明部材とともに、共通化された反射面部材をなし、
2個の撮像光学系の、各前群および各後群を組み付ける共通の鏡筒部分に、前記反射面部材を保持させたことを特徴とする撮像光学系。
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