JP2013064515A - ターボ冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧側冷凍サイクルでの過冷却効果が低下するのを防止でき、且つ高圧側冷凍サイクルでの凝縮圧力も低下できるようにして、運転効率向上を図る。
【解決手段】ターボ冷凍機は、ターボ圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルを複数備え、冷却水を、前記複数の冷凍サイクルのうちの一つの冷凍サイクルの凝縮器2Aから他の冷凍サイクルの凝縮器2Bに直列に流すことにより、前記冷却水の上流側の低圧側冷凍サイクルAと、下流側の高圧側冷凍サイクルBが組み合わされるように構成されている。前記各冷凍サイクルにおける凝縮器2A,2Bの下流側にはそれぞれ過冷却器3A,3Bを設けて冷却水を通水させる。また、前記高圧側冷凍サイクルの過冷却器3Bを通過後の冷却水を、この高圧側冷凍サイクルの凝縮器2Bへの入口冷却水に合流させて該凝縮器2Bに通水するように構成している。
【選択図】図2

Description

本発明はターボ冷凍機に係り、特に過冷却器を使用する冷凍サイクルを複数備えているターボ冷凍機に関する。
従来、冷凍空調装置などに利用されるターボ冷凍機として、冷凍サイクルを2つ具備したものがある。このようなターボ冷凍機としては、特許文献1(特開2009−236427号公報)に記載されたものなどがある。この特許文献1に記載されたターボ冷凍機は、冷媒を封入した2つのクローズドシステム(二重冷凍サイクル)から構成され、各冷凍サイクルは、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発して冷凍効果を発揮する蒸発器と、前記冷媒を圧縮するターボ圧縮機と、このターボ圧縮機で圧縮されて高圧となった冷媒を冷却水(冷却流体)で冷却して凝縮させる凝縮器とを、冷媒配管によって連結して構成している。
この特許文献1のものでは、冷却水を低圧側凝縮器に流し、その後高圧側凝縮器に流すように構成している。
特開2009−236427号公報
上記特許文献1のものでは、低圧側の冷凍サイクルと高圧側の冷凍サイクルの複数の冷凍サイクルを備え、冷却水を低圧側凝縮器に流し、その後高圧側凝縮器に流すようにして二重冷凍サイクルを構成している。しかし、このようなターボ冷凍機の効率や冷凍能力を更に向上するために、前記低圧側凝縮器の下流側と、前記高圧側凝縮器の下流側にそれぞれ過冷却器を具備させることについては、この特許文献1には記載されていない。
ターボ冷凍機に過冷却器を具備させる場合、低圧側と高圧側の冷凍サイクルに対して冷却水を直列に通水することになるが、その冷却水の通水の仕方により、高圧側過冷却器に流入する冷却水温度が上昇して過冷却効果が低下する、或いは、高圧側凝縮器の冷却水出口温度が高くなって該高圧側凝縮器での凝縮圧力が上昇することなどに対する配慮が為されていない。
本発明の目的は、高圧側冷凍サイクルでの過冷却効果が低下するのを防止でき、且つ高圧側冷凍サイクルでの凝縮圧力も低下できるようにして、運転効率の向上を図ることのできるターボ冷凍機を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、ターボ圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルを複数備え、冷却水を、前記複数の冷凍サイクルのうちの一つの冷凍サイクルの凝縮器から他の冷凍サイクルの凝縮器に直列に流すことにより、前記冷却水の上流側の低圧側冷凍サイクルと、下流側の高圧側冷凍サイクルが組み合わされるように構成されたターボ冷凍機において、前記各冷凍サイクルにおける凝縮器の下流側にそれぞれ過冷却器を設けて冷却水を通水させると共に、前記高圧側冷凍サイクルの過冷却器を通過後の冷却水を、この高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水に合流させて該凝縮器に通水するように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、高圧側冷凍サイクルでの過冷却効果が低下するのを防止でき、しかも高圧側冷凍サイクルでの凝縮圧力も低下させることができるので、運転効率の向上を図れるターボ冷凍機を得ることができる。
本発明のターボ冷凍機の実施例1を示す冷凍サイクル系統図。 図1の要部を拡大して示す要部系統図。 ターボ冷凍機において低圧側と高圧側の冷凍サイクルに対して冷却水を直列に通水する場合の参考例を説明する要部系統図。 ターボ冷凍機において低圧側と高圧側の冷凍サイクルに対して冷却水を直列に通水する場合の他の参考例を説明する要部系統図。 本発明のターボ冷凍機の実施例2を示す図で、図2に相当する図。 本発明のターボ冷凍機の実施例3を示す図で、図2に相当する図。 本発明のターボ冷凍機の実施例4を示す図で、図2に相当する図。 本発明のターボ冷凍機の実施例5を示す図で、図2に相当する図。 本発明のターボ冷凍機の実施例6を示す図で、図2に相当する図。 本発明のターボ冷凍機の実施例7を示す図で、図2に相当する図。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づき説明する。なお、各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明のターボ冷凍機の実施例1を図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施例の全体構成を示す冷凍サイクル系統図、図2は図1の要部を拡大して示す要部系統図である。また、図3及び図4はそれぞれ本実施例に対して当初考えた参考例であり、過冷却器を具備するターボ冷凍機において、低圧側と高圧側の冷凍サイクルに対して冷却水を直列に通水する場合の参考例である。
まず、本実施例のタ−ボ冷凍機の全体構成を図1により説明する。本実施例のターボ冷凍機は、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを備える二重冷凍サイクルに構成されており、前記低圧側冷凍サイクルAは、低圧側の圧縮機1A、低圧側の凝縮器2A、低圧側の過冷却器3A、低圧側の膨張手段(例えば膨張弁、電動弁、オリフィスなど)4A及び低圧側の蒸発器5Aが順次冷媒配管6〜9で接続されて冷凍サイクルを構成している。また、前記高圧側冷凍サイクルBは、高圧側の圧縮機1B、高圧側の凝縮器2B、高圧側の過冷却器3B、高圧側の膨張手段4B及び高圧側の蒸発器5Bが順次冷媒配管10〜13で接続されて冷凍サイクルを構成している。前記低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBとはそれぞれ独立したクローズドシステムとなっている。
前記圧縮機1A,1Bはターボ圧縮機で構成され、遠心式羽根車により圧縮された高温、高圧の冷媒ガスはそれぞれの冷凍サイクルの凝縮器2A,2Bに送られる。この高温、高圧の冷媒ガスは、それぞれの凝縮器2A,2B内を流れる冷却水によって冷却されて凝縮液化し、冷媒液となってそれぞれの冷凍サイクルの過冷却器3A,3Bに送られる。冷媒液は、過冷却器3A,3B内を流れる冷却水によって、更に冷却されて過冷却冷媒液となった後、それぞれの膨張手段4A,4Bにより減圧されて、それぞれの冷凍サイクルの蒸発器5A,5Bに送られる。
蒸発器5A,5Bに送られた冷媒液はそれぞれの蒸発器5A,5B内を流れる冷水から熱を奪って蒸発し、冷媒蒸気となってそれぞれの冷凍サイクルの圧縮機1A,1Bに送られる。前記蒸発器5A,5Bで冷媒に熱を奪われて温度の低下した冷水は空調用途などの外部機器に供給される。
なお、図1に示す冷水は、高圧側蒸発器5Bから低圧側蒸発器5Aの順に流して1種類の温度の冷水を得るようにしても、或いは前記低圧側蒸発器5Aと前記高圧側蒸発器5Bのそれぞれに別の冷水を流して、前記低圧側蒸発器5Aでは低温の冷水、前記高圧側蒸発器5Bでは比較的温度の高い冷水というように、温度の異なる2種類の冷水を製造するようにしても良い。
また、前記圧縮機1A,1Bに複数段の遠心式羽根車を備える場合には、それぞれの冷凍サイクルにおける過冷却器3A,3Bと蒸発器5A,5Bの間に中間冷却器を備えるようにしても良い。
このように冷凍サイクルを複数組み合わせ、冷却水を、凝縮器2Aから凝縮器2Bに直列に流すことにより、冷却水の上流側で冷却される凝縮器2A側には高圧側冷凍サイクルAが、冷却水の下流側で冷却される凝縮器2B側には低圧側冷凍サイクルBが構成される。このような二重冷凍サイクルのターボ冷凍機は、前記低圧側冷凍サイクルAと前記高圧側冷凍サイクルBの二つの冷凍サイクルに冷却水を直列に流すことにより、一方或いは両方の冷凍サイクルの圧縮ヘッドを小さくすることができるから省エネルギー化を図ることができる。即ち、タ−ボ冷凍機での必要動力は圧縮機1A,1Bに加えられるが、その動力は、圧縮機における吸込側圧力(蒸発圧力)と吐出側圧力(凝縮圧力)との圧力比に比例し、この圧力比が低いほどタ−ボ冷凍機の運転効率は上昇する。
また、本実施例では過冷却器3A,3Bを備えているが、この過冷却器における過冷却量が増加するほど、冷媒のエンタルピーが低下し、単位冷媒量あたりの冷凍能力が増加する。従って、本実施例によれば、冷媒循環量をより低減できるから、圧縮機の必要動力が低下し、タ−ボ冷凍機の効率を更に向上できる。
次に、図2により、本実施例における冷却水フローについて詳しく説明する。図2は図1に示す凝縮器2A,2B及び過冷却器3A,3Bの部分とその冷却水系統を拡大して示す図である。
この図2に示すように、冷却水系統は、前記低圧側冷凍サイクルAと前記高圧側冷凍サイクルBに対して共通の入出口があり、冷却水を分岐及び合流させることで冷却水フローを構成している。
まず、クーリングタワーなどから供給された冷却水は、入口配管16から二つの入口側の配管17,18に分岐されて流れ、一方の冷却水は低圧側凝縮器2Aに通水され、他方は低圧側過冷却器3Aに通水される。前記低圧側凝縮器2Aに通水された冷却水は、出口側の配管19及び入口側の配管21を介して高圧側凝縮器2Bへ通水される。前記低圧側過冷却器3Aに通水された冷却水は、配管20を介して高圧側過冷却器3Bに通水される。この高圧側過冷却器3Bに通水された冷却水は、配管22を介して前記高圧側凝縮器2Bへの前記入口配管21を流れる冷却水に合流され、前記高圧側凝縮器2Bに通水される。この高圧側凝縮器2Bに通水された冷却水は出口配管23から前記クーリングタワーなどに排出される。
前記入口配管16から二つの入口側の配管17,18に分岐される冷却水の分配比率は、低圧側凝縮器6への流れが主体となるように構成されるが、被冷却媒体(冷媒)との交換熱量の違いにより、低圧側凝縮器2Aから出る冷却水の温度は、低圧側過冷却器3Aから出る冷却水の温度より高くなる。
低圧側凝縮器2A及び低圧側過冷却器3Aから出た冷却水は、それぞれ高圧側凝縮器2Bと高圧側過冷却器3Bに送られるが、この高圧側においても前記低圧側と同様に、被冷却媒体(冷媒)との交換熱量の違いにより、高圧側凝縮器2Bから出る冷却水の温度は、高圧側過冷却器3Bから出る冷却水の温度より高くなる。また、高圧側冷凍サイクルBでは、凝縮器2Bへの入口冷却水温度の方が、過冷却器3Bへの入口冷却水温度よりも高くなっているため、低圧側過冷却器3Aでの過冷却効果より高圧側過冷却器3Bでの過冷却効果の方が高くなり、高圧側過冷却器3Bによる効率向上への寄与度は大きい。
高圧側凝縮器2Bから出る冷却水の温度よりも低い前記高圧側過冷却器3Bから出た冷却水は、配管22を介して前記高圧側凝縮器2Bへの入口側配管21に送られ、低圧側凝縮器2Aからの冷却水と合流して、前記高圧側凝縮器2Bに通水される。このように、本実施例では、低圧側凝縮器2Aからの冷却水に高圧側過冷却器3Bからの冷却水を合流させてから、前記高圧側凝縮器2Bに冷却水を供給するように冷却水フローを構成しているので、高圧側凝縮器2Bに供給する冷却水の温度を低下できると共にその冷却水量も増加させることができる。従って、低圧側凝縮器2Aからの冷却水に高圧側過冷却器3Bからの冷却水を合流させない場合に比較して、高圧側凝縮器2Bから出る冷却水温度をより低下させることができるから、前記高圧側凝縮器2Bでの凝縮圧力をより低下させることができ、タ−ボ冷凍機の運転効率を向上することができる。高圧側凝縮器2Bから出た冷却水は所定の温度となって、タ−ボ冷凍機からクーリングタワーなどに送り出される。
ここで、図3及び図4により、過冷却器を具備し二重冷凍サイクルで構成されたターボ冷凍機において、低圧側と高圧側の冷凍サイクルに対して冷却水を直列に通水する場合の当初考えた参考例について説明する。図3及び図4において、図1及び図2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分であり、同一部分については説明を省略する。
図3に示す例では、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBに対して冷却水を直列に通水する場合、冷却水を、低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aの入口側で分岐させて、前記低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aに流す。低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aを通過した冷却水は、これらの出口側で1本の配管26に合流され、高圧側凝縮器2B及び高圧側過冷却器3Bの入口側で再び入口側の配管27,28に分岐されて、前記高圧側凝縮器2B及び高圧側過冷却器3Bに通水され、これらの出口側の配管29,30で再び合流されて、出口配管31からクーリングタワーなどに送られるように構成されている。
図4に示す例では、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBに対して冷却水を直列に通水する場合、冷却水を、低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aの入口側で分岐させて、前記低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aに流す。低圧側凝縮器2Aを通過した冷却水は、その出口側から配管19を通って高圧側過凝縮器2Bに流入し、該高圧側凝縮器2Bに通水される。一方、前記低圧側過冷却器3Aに流入し、ここを通過した冷却水は、その出口側から配管20を通って高圧側過冷却器3Bに流入し、該高圧側過冷却器3Bに通水される。高圧側凝縮器2B及び高圧側過冷却器3Bから出た冷却水は、配管29,30を経由した後、1本の出口配管31に合流され、ここからクーリングタワーなどに送られる。
図2に示した本発明の実施例1と、図3及び図4に示した各参考例との効果の違いについて説明する。ここで、入口配管16から供給される冷却水の入口温度を32℃、出口配管23,31から排出される冷却水の出口温度を37℃とした場合の例で説明する。
図3の参考例では、低圧側凝縮器2A出口の冷却水温度を例えば35℃、低圧側過冷却器3A出口の冷却水温度は例えば33℃となる。そして、配管26において、前記35℃の冷却水と33℃の冷却水が合流されて例えば34℃以上35℃未満の冷却水となって、高圧側凝縮器2B及び高圧側過冷却器3Bに通水される。前記高圧側凝縮器2Bに通水された冷却水の出口温度は例えば37.5℃、前記高圧側過冷却器3Bに通水された冷却水の出口温度は例えば35.5℃となり、これらが出口配管31で合流されて37℃の冷却水となって排出される。
図4の参考例では、図3の例と同一条件であれば、低圧側凝縮器2A出口の冷却水温度を35℃となり、この冷却水は配管19を介して高圧側凝縮器2Bに流入する。一方、低圧側過冷却器3A出口の冷却水温度は33℃となり、この冷却水は配管20を介して高圧側過冷却器3Bに流入する。前記高圧側凝縮器2Bに通水された冷却水の出口温度は例えば38℃、前記高圧側過冷却器3Bに通水された冷却水の出口温度は例えば34℃となり、これらが出口配管31で合流されて37℃の冷却水となって排出される。この図4の参考例とすれば、前記図3に示した参考例に比べ、高圧側過冷却器3Bでの過冷却効果を向上できる効果はあるものの、高圧側凝縮器2Bに供給される冷却水の温度は高くなるため、高圧側凝縮器2Bでの凝縮圧力が高くなる。
これに対し、図2に示す本発明の実施例1では、低圧側凝縮器2A出口の冷却水と低圧側過冷却器3A出口の冷却水は合流することなく、それぞれ高圧側凝縮器2B及び高圧側過冷却器3Bに送られるため、図3の例と同一条件であれば、高圧側過冷却器3Bには33℃の冷却水が流入することになり、図3の参考例と比較し、例えば1〜2℃低い冷却水温度で過冷却を行うことが可能となる。従って、本実施例では過冷却効果をより向上できるから、タ−ボ冷凍機の冷凍能力を向上できる効果が得られる。
また、本実施例では、低圧側凝縮器2A出口の35℃の冷却水に、高圧側過冷却器3B出口の例えば34℃の冷却水を合流させた後、この冷却水を高圧側凝縮器2Bに通水するので、高圧側凝縮器2Bに通水される冷却水温度をより低下させることができると共に通水される冷却水量も増大できる。この結果、高圧側凝縮器2Bでの凝縮能力をより向上できるから、高圧側凝縮器2Bの冷却水出口温度は37℃になり、上記図3及び図4に示す参考例のものより低下させることができる。従って、凝縮圧力がより低減されることにより、タ−ボ冷凍機の必要動力が低下し、運転効率の向上も図れる効果が得られる。
本発明のターボ冷凍機の実施例2を、図5を用いて説明する。図5は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。また、実施例1と同様に、冷却水の入口温度は32℃、出口温度は37℃とする。
クーリングタワーなどから供給された冷却水は、入口配管16から、本実施例では三つの入口側の配管17,18及び20に分岐される。配管17を流れる冷却水は低圧側凝縮器2Aに通水され、配管18を流れる冷却水は低圧側過冷却器3Aに通水される。更に、配管20を流れる冷却水は高圧側過冷却器3Bに通水される。
前記低圧側凝縮器2Aに通水された冷却水は、出口側の配管19及び入口側の配管21を介して高圧側凝縮器2Bへ通水される。前記低圧側過冷却器3Aに通水された冷却水は、配管24を介して前記高圧側凝縮器2Bへの前記入口配管21を流れる冷却水に合流され、また前記高圧側過冷却器3Bに通水された冷却水も、実施例1と同様に、配管22を介して前記高圧側凝縮器2Bへの前記入口配管21を流れる冷却水に合流される。このように前記入口配管21には、前記低圧側凝縮器2A、前記低圧側過冷却器3A及び前記高圧側過冷却器3Bに通水された冷却水が合流し、この合流後の冷却水が前記高圧側凝縮器2Bに通水される。この高圧側凝縮器2Bに通水された冷却水は出口配管23から前記クーリングタワーなどに排出されるように構成されている。
前記入口配管16から三つの入口側の配管17,18,20に分岐される冷却水の分配比率は、低圧側凝縮器6への流れが主体となるように構成されるが、被冷却媒体(冷媒)との交換熱量の違いにより、低圧側凝縮器2Aから出る冷却水の温度は、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bから出る冷却水の温度より高くなる。実施例1と同様に、入口配管16から32℃の冷却水が供給される場合、低圧側凝縮器2A出口の冷却水温度は35℃となる。一方、前記低圧側過冷却器3Aと前記高圧側過冷却器3Bへは並列に分岐されて冷却水が供給されるため、低圧側過冷却器3Aと高圧側過冷却器3Bへ流れる冷却水量は実施例1の場合よりも少なくなる。このため、低圧側過冷却器3Aの出口冷却水温度は例えば34℃と高くなる。高圧側過冷却器3Bへの冷却水量も実施例1の場合より少なくなるが、入口配管16に供給された32℃の低い温度の冷却水がこの高圧側過冷却器3Bに通水されるため、その出口冷却水温度も例えば34℃となる。
従って、前記高圧側凝縮器2Bへ流入する冷却水の温度は、低圧側凝縮器2A出口の冷却水温度35℃より低い温度まで低下し、冷却水量も増え、低圧側凝縮器2Aからの冷却水に、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bからの冷却水を合流させない場合に比較して、高圧側凝縮器2Bから出る冷却水温度をより低下させることができる。これにより、前記高圧側凝縮器2Bでの凝縮圧力をより低下させることができるから、タ−ボ冷凍機の運転効率を向上することができる。高圧側凝縮器2Bから出た冷却水は所定の温度(37℃)となって、タ−ボ冷凍機からクーリングタワーなどに送り出される。
本実施例によれば、高圧側凝縮器2Bの出口冷却水温度を実施例1と同様に37℃にできるから、実施例1と同様に、高圧側凝縮器2Bでの凝縮圧力を低下でき、ターボ冷凍機の必要動力が低下するので、タ−ボ冷凍機の運転効率を向上できる。
また、本実施例では、高圧側過冷却器3Bにも低温(32℃)の冷却水が供給されるので、前記高圧側過冷却器3Bでは実施例1の場合より大きな過冷却効果を得ることができる。
本発明のターボ冷凍機の実施例3を、図6を用いて説明する。図6は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。なお、図6においては冷媒のフローについては実施例1と同様であり、その図示を省略している。
本実施例における冷却水フローは実施例1と同様である。本実施例は、低圧側冷凍サイクルA及び高圧側冷凍サイクルBのそれぞれにおける凝縮器と過冷却器をシェルアンドチューブ熱交換器で構成し、各冷凍サイクルでの凝縮器と過冷却器を一つの缶体で一体構成したものである。
即ち、低圧側冷凍サイクルAにおいて、低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aはそれぞれシェルアンドチューブ熱交換器で構成されると共に、一つの缶体内に一体に配置構成されている。また、この缶体の冷却水入口側と冷却水出口側にはそれぞれ水室ケース32,33が設置され、出口側の前記水室ケース33には仕切り33aが設けられている。この仕切り33aは、低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aから流出した冷却水を分離するためのものである。
高圧側冷凍サイクルBも同様に、高圧側凝縮器2Bと高圧側過冷却器3Bはそれぞれシェルアンドチューブ熱交換器で構成されると共に、一つの缶体内に一体に配置構成されている。また、この缶体の冷却水入口側と冷却水出口側にもそれぞれ水室ケース34,35が設置され、出口側の前記水室ケース35には仕切り35aが設けられている。この仕切り35aは、低圧側過冷却器3Aからの冷却水と高圧側凝縮器2Bから流出した冷却水を分離するためのものである。
冷却水は、入口配管36から、低圧側冷凍サイクルAの入口側水室ケース32に供給され、ここから低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aに分配され、前記低圧側凝縮器2Aを通過した冷却水は出口側水室ケース33及び配管37を経由して高圧側冷凍サイクルBの入口側水室ケース34に流入するように構成されている。また、前記低圧側過冷却器3Aを通過した冷却水は出口側水室ケース33及び配管38を経由して高圧側冷凍サイクルBの出口側水室ケース35に流入するように構成され、高圧側過冷却器3Bに通水される。この高圧側過冷却器3Bを通過後の冷却水は、前記入口側の水室ケース34に流入して前記低圧側凝縮器2Aからの冷却水と合流し、この合流した冷却水は高圧側凝縮器2Bに通水された後、前記出口側水室ケース35から出口配管39へと流れ、クーリングタワーなどに送り出される。
本実施例によれば、上記実施例2と同様の作用及び効果が得られる。また、本実施例によれば、低圧側冷凍サイクルA及び高圧側冷凍サイクルBをそれぞれ一つの缶体で一体に構成し、且つそれぞれの入口側と出口側に水室ケースを設けているので、全体としてコンパクトにターボ冷凍機を構成できると共に、配管構成も簡素化できる。特に、本実施例では、高圧側過冷却器3Aの通過冷却水を、高圧側冷凍サイクルの出口側の水室ケースに送るようにしているから、図2に示す配管22に相当する配管を不要にできる効果もある。
本発明のターボ冷凍機の実施例4を、図7を用いて説明する。図7は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2及び図6と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。なお、図7においても冷媒のフローについては実施例1と同様であり、その図示を省略している。
この実施例4が上記実施例3と異なる点を説明する。本実施例4では、高圧側冷凍サイクルBの入口側水室ケース34にも仕切り34aを設け、低圧側過冷却器3Aからの冷却水を、水室ケース33及び配管40を介して高圧側冷凍サイクルBの入口側水室ケース34に流入させるようにしている。前記水室ケース34には、低圧側凝縮器2Aからの冷却水と低圧側過冷却器3Aからの冷却水とが流入するが、これらの冷却水は前記仕切り34aにより分離されている。これにより、低圧側過冷却器3Aからの冷却水は入口側水室ケース34から高圧側過冷却器3Bに通水され、その後出口側水室ケース35から配管41を介して前記入口側の水室ケース34に流入し、低圧側凝縮器2Aからの冷却水に合流される。水室ケース34で合流された前記冷却水は、前記高圧側凝縮器2Bに通水され、その後出口側水室ケース35から出口配管39へと流れ、クーリングタワーなどに送り出される。
タ−ボ冷凍機における凝縮器や過冷却器は、冷却水の流れ方向により、熱交換器の性能への影響がほとんどない構造であることから、高圧側過冷却器3Bでの冷却水の流れ方向が実施例3と実施例4とでは互いに逆方向になるが、タ−ボ冷凍機の運転効率などに影響はない。一方、図6に示した実施例3では、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを接続する冷却水の配管は、配管37,38の2本で良いのに対して、図7に示す本実施例4では、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを接続する冷却水の配管は、配管37,40,41の3本必要となり、配管が1本多く必要となる。また、本実施例4では、高圧側冷凍サイクルの入口側水室ケース34にも仕切り34aが必要になるが、前記実施例3ではこの仕切り34aは不要である。
以上説明したように、この実施例4によれば、前記実施例1と同様の効果を得ることができる。また、低圧側冷凍サイクルA及び高圧側冷凍サイクルBをそれぞれ一つの缶体で一体に構成し、且つそれぞれの入口側と出口側に水室ケースを設けているので、全体としてコンパクトにターボ冷凍機を構成できると共に、配管構成も簡素化できる。しかし、上記実施例3に比べると、配管41と仕切り34aが必要となるので、前述した実施例3の構成とした方がより低コスト化を図ることができる。
本発明のターボ冷凍機の実施例5を、図8を用いて説明する。図8は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2及び図6と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。なお、図8においても冷媒のフローについては実施例1と同様であり、その図示を省略している。
この実施例5が上記実施例3と異なる点を説明する。本実施例5では、低圧側冷凍サイクルAを構成する缶体の出口側と高圧側冷凍サイクルBを構成する缶体の入口側とを水室ケース33で接続することにより、前記二つの冷凍サイクルA,Bを構成する缶体を一体形状としている。前記水室ケース33には仕切り33bが設けられており、低圧側過冷却器3Aから前記水室ケース33に流入した冷却水は、低圧側凝縮器2Aから出た冷却水とは分離されたまま配管42を介して、仕切り35aが設けられている高圧側冷凍サイクルBの出口側の水室ケース35に流入する。ここから冷却水は高圧側過冷却器3Bに通水された後、前記仕切り33bで仕切られた前記水室ケース33に流入し、低圧側凝縮器2Aからの冷却水と合流する。水室ケース33で合流された前記冷却水は、前記高圧側凝縮器2Bに通水され、その後出口側水室ケース35から出口配管39へと流れ、クーリングタワーなどに送り出される。
本実施例によれば、上記実施例1や実施例3と同様の効果を得ることができる。しかも、本実施例によれば、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを水室ケース33で一体に接続しているので、更にコンパクトなターボ冷凍機を得ることができると共に、実施例3に示す水室ケース34や配管37が不要となり、構造を更に簡素化して低コスト化も図ることができる。
本発明のターボ冷凍機の実施例6を、図9を用いて説明する。図9は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2,図5及び図6と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。なお、図9における冷媒のフローについては実施例1と同様であり、その図示を省略している。
本実施例における冷却水フローは、図5に示した実施例2と同様である。また、低圧側冷凍サイクルA及び高圧側冷凍サイクルBのそれぞれにおける凝縮器と過冷却器をシェルアンドチューブ熱交換器で構成し、各冷凍サイクルでの凝縮器と過冷却器を一つの缶体で一体構成している点では図6に示した上記実施例3と同様である。
この実施例6が上記実施例3と異なる点を説明する。本実施例6では、低圧側冷凍サイクルAの入口側水室ケース32と、仕切り35aを有する高圧側冷凍サイクルBの出口側水室ケース35とを配管43で接続している。また、低圧側冷凍サイクルAの出口側水室ケース33には、図6に示すような仕切り33aが設けられておらず、低圧側凝縮器2Aから出た冷却水と、低圧側過冷却器3Aから出た冷却水とは、前記水室ケース33で合流するように構成されている。
冷却水は、入口配管36から、低圧側冷凍サイクルAの入口側水室ケース32に供給され、ここから低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aに分配されると同時に、配管43及び水室ケース35を介して、高圧側過冷却器3Bにも分配される。
前記低圧側凝縮器2Aを通過した冷却水は出口側水室ケース33に流入し、また、前記低圧側過冷却器3Aを通過した冷却水も前記出口側水室ケース33に流入する。水室ケース33で合流された前記冷却水は、配管37を介して、高圧側冷凍サイクル34の入口側水室ケース34に流入する。一方、前記高圧側過冷却器3Bに分配されこれを通過した冷却水は前記入口側水室ケース34に流入し、この水室ケース34で前記低圧側凝縮器2A及び低圧側過冷却器3Aを通過した冷却水と合流する。この合流された冷却水は高圧側凝縮器2Bに通水され、その後出口側水室ケース35から出口配管39へと流れ、クーリングタワーなどに送り出される。
本実施例によれば、図5に示した上記実施例2及び図6に示した上記実施例3と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、水室ケース33には図6に示したような仕切り33aを設ける必要がなく、実施例3のものより、更に構造が簡素化され、低コスト化することができる。
本発明のターボ冷凍機の実施例7を、図10を用いて説明する。図10は上述した実施例1の図2に相当する図で、図1,図2,図5,図6,図8及び図9と同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示しており、同一部分についてはそれらの説明を省略する。なお、図10における冷媒のフローについては実施例1と同様であり、その図示を省略している。
本実施例における冷却水フローも、図5に示した実施例2と同様である。また、低圧側冷凍サイクルA及び高圧側冷凍サイクルBのそれぞれにおける凝縮器と過冷却器をシェルアンドチューブ熱交換器で構成し、各冷凍サイクルでの凝縮器と過冷却器を一つの缶体で一体構成している点でも図6に示した上記実施例3と同様である。更に、水室ケース33により、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを接続することにより、前記二つの冷凍サイクルA,Bを一体形状としている点では図8に示した上記実施例5とも類似している。
この実施例7が特に図9に示した上記実施例6と異なる点を説明する。本実施例7では、低圧側冷凍サイクルAの低圧側凝縮器2A及び低圧側過冷却器3Aと、高圧側冷凍サイクルBの高圧側過冷却器3B及び高圧側凝縮器2Bとを、図10に示すように横並び(或いは縦並び)でそれらの両端位置が同じになるように配置している。また、高圧側過冷却器3Bと高圧側凝縮器2Bとは冷却水の流れ方向が互いに逆方向に構成され、高圧側過冷却器3Bの入口側と、低圧側凝縮器2A及び低圧側過冷却器3Aの入口側が同一側となるように構成されている。
このように低圧側の凝縮器2Aと過冷却器3A、及び高圧側の過冷却器3Bと凝縮器2Bを、それらの両端位置が同じになるように並べて配置し、各冷凍サイクルでの凝縮器と過冷却器とはそれぞれ一つの缶体で一体に構成されている。また、これら低圧側冷凍サイクルの缶体と高圧側冷凍サイクルの缶体の両側部にはそれぞれ共通の水室ケース32及び33が設けられて、これらの水室ケース32,33により、前記低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBは一体形状に構成されている。
なお、本実施例では、低圧側冷凍サイクルAの凝縮器と過冷却器、及び高圧側冷凍サイクルBの凝縮器と過冷却器は、それぞれが一つの缶体で一体に構成されているが、これら低圧側及び高圧側の両方の凝縮器と過冷却器を一つの缶体で一体に構成するようにしても良い。
前記水室ケース32は冷却水の出入口となっており、低圧側凝縮器2A、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bへの冷却水入口側と、高圧側凝縮器2Bからの冷却水出口側とを分離するように仕切り32aが設けられている。
また、冷却水の出入口となる側の反対側に設けられた水室ケース33には仕切りは設けられておらず、低圧側凝縮器2A、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bからの冷却水出口側と、高圧側凝縮器2Bへの冷却水入口側が共通の水室ケース33で構成されている。即ち、前記水室ケース33は、低圧側凝縮器2A、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bから出た冷却水が、折り返されて高圧側凝縮器2Bへ流入するように構成されている。
冷却水は、入口配管36から、仕切り32aを備える前記水室ケース32に供給され、ここから低圧側凝縮器2Aと低圧側過冷却器3Aに分配されると同時に、高圧側過冷却器3Bにも分配される。これら低圧側凝縮器2A、低圧側過冷却器3A及び高圧側過冷却器3Bを通過した冷却水は、前記水室ケース32とは反対側に設けられた水室ケース33に流入し、この水室ケース33で合流された前記冷却水は、該水室ケース33内で折り返されて、高圧側凝縮器2Bに通水され、その後前記水室ケース32の前記仕切り32aで入口側とは分離された出口側の水室ケース32へ流入し、ここから出口配管39へと流れてクーリングタワーなどに送り出される。
本実施例によれば、図5に示した上記実施例2及び図9に示した上記実施例6と同様の効果を得ることができる。また、本実施例によれば、低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを共通の水室ケース32及び33で一体形状に構成しているので、更にコンパクトなターボ冷凍機を得ることができる。更に、水室ケースは二つだけで良くなり、仕切りも一つで良く、しかも低圧側冷凍サイクルAと高圧側冷凍サイクルBを接続する配管も不要となり、冷却水の入口配管36及び出口配管39だけで良くなるので、構造を大幅に簡素化でき、大幅な低コスト化を図ることもできる効果がある。
以上述べたように、本発明の各実施例によれば、低圧側冷凍サイクルからの冷却水を、低圧側凝縮器から出た冷却水と合流させることなく、高圧側過冷却器に導くように構成しているので、高圧側冷凍サイクルでの過冷却効果が低下するのを防止できる。また、前記高圧側過冷却器を通過後の冷却水を、高圧側凝縮器への入口冷却水に合流させて該高圧側凝縮器に通水するように構成しているので、高圧側冷凍サイクルでの凝縮圧力上昇も最小限に抑制して凝縮圧力をより低下させることができ、これにより運転効率の向上を図れるターボ冷凍機を得ることができる。
1A,1B:圧縮機、
2A、2B:凝縮器、
3A、3B:過冷却器、
4A、4B:膨張手段、
5A、5B:蒸発器、
17〜22,24,37,38,40〜43:配管、
16,36:入口配管、
23,31,39:出口配管、
32〜35:水室ケース、
32a,33a,33b,34a,35a:仕切り。

Claims (10)

  1. ターボ圧縮機、凝縮器、膨張手段及び蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルを複数備え、冷却水を、前記複数の冷凍サイクルのうちの一つの冷凍サイクルの凝縮器から他の冷凍サイクルの凝縮器に直列に流すことにより、前記冷却水の上流側の低圧側冷凍サイクルと、下流側の高圧側冷凍サイクルが組み合わされるように構成されたターボ冷凍機において、
    前記各冷凍サイクルにおける凝縮器の下流側にそれぞれ過冷却器を設けて冷却水を通水させると共に、
    前記高圧側冷凍サイクルの過冷却器を通過後の冷却水を、この高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水に合流させて該凝縮器に通水するように構成した
    ことを特徴とするターボ冷凍機。
  2. 請求項1に記載のターボ冷凍機において、前記冷却水は前記低圧側冷凍サイクルへの入口側で二方向に分岐し、一方の冷却水は、低圧側冷凍サイクルの凝縮器から高圧側サイクルの凝縮器に流し、他方の冷却水は、低圧側冷凍サイクルの過冷却器から高圧側冷凍サイクルの過冷却器に流した後、高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水に合流させるように構成したことを特徴とするターボ冷凍機。
  3. 請求項1に記載のターボ冷凍機において、前記冷却水は前記低圧側冷凍サイクルへの入口側で三方向に分岐し、この三方向に分岐された冷却水の一つは、低圧側冷凍サイクルの凝縮器から高圧側冷凍サイクルの凝縮器に流し、他の一つの冷却水は、低圧側冷凍サイクルの過冷却器に流した後、高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水に合流させ、更に他の一つの冷却水は、高圧側冷凍サイクルの過冷却器に流した後、この高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水に合流させるように構成したことを特徴とするターボ冷凍機。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のターボ冷凍機において、前記高圧側冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器をシェルアンドチューブ熱交換器で構成すると共に、これらシェルアンドチューブ熱交換器で構成された前記凝縮器と過冷却器とは同一缶体内に設置されていることを特徴とするターボ冷凍機。
  5. 請求項4に記載のターボ冷凍機において、シェルアンドチューブ熱交換器で構成された前記高圧側冷凍サイクルの凝縮器における伝熱管内を流れる冷却水の流れ方向と、前記高圧側冷凍サイクルの過冷却器における伝熱管内を流れる冷却水の流れ方向とが互いに逆方向になるように構成されていることを特徴とするターボ冷凍機。
  6. 請求項4または5に記載のターボ冷凍機において、前記高圧側冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器を設置している前記缶体の一方側に、前記高圧側冷凍サイクルの凝縮器への入口冷却水が流入する水室ケースが設けられ、この水室ケースに、前記高圧側冷凍サイクルの過冷却器における冷却水出口を開口させ、前記高圧側冷凍サイクルにおける過冷却器通過後の冷却水を外部配管を介さずに高圧側冷凍サイクルにおける凝縮器への入口冷却水に合流させる構成としたことを特徴とするターボ冷凍機。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載のターボ冷凍機において、前記低圧側冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器もシェルアンドチューブ熱交換器で構成すると共に、これらシェルアンドチューブ熱交換器で構成された前記低圧側冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器も同一缶体内に設置されていることを特徴とするターボ冷凍機。
  8. 請求項7に記載のターボ冷凍機において、低圧側冷凍サイクルを構成する缶体の出口側と高圧側冷凍サイクルを構成する缶体の入口側を水室ケースで接続することにより、前記二つの冷凍サイクルを構成する前記缶体を一体形状としたことを特徴とするターボ冷凍機。
  9. 請求項8に記載のターボ冷凍機において、前記低圧側冷凍サイクルを構成する缶体と前記高圧側冷凍サイクルを構成する缶体を接続する前記水室ケースには仕切りを設けて、低圧側過冷却器から前記水室ケースに流入した冷却水を、低圧側凝縮器から出た冷却水とは分離されたまま配管を介して前記高圧側過冷却器の入口側に流し、この高圧側過冷却器に通水した後、前記仕切りで仕切られた前記水室ケースにおける低圧側凝縮器出口側に流入させて、低圧側凝縮器からの冷却水と合流させた後、高圧側凝縮器に流入させる構成としたことを特徴とするターボ冷凍機。
  10. 請求項7に記載のターボ冷凍機において、前記各冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器とは一つの缶体で一体に構成されると共に、前記両冷凍サイクルの凝縮器と過冷却器は互いに並べて配置され、低圧側冷凍サイクルの缶体と高圧側冷凍サイクルの缶体の両側部にはそれぞれ共通の水室ケースが設けられて、これらの水室ケースにより、前記低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルは一体形状に構成され、前記高圧側の過冷却器と凝縮器とは冷却水の流れ方向が互いに逆方向に構成され、また前記高圧側の過冷却器の入口側と、前記低圧側の凝縮器及び過冷却器の入口側が同一側となるように構成され、前記水室ケースの一方側を冷却水の出入口とし、この水室ケースには、低圧側の凝縮器と過冷却器への冷却水入口側及び高圧側の過冷却器への冷却水入口側と、高圧側の凝縮器からの冷却水出口側とが分離されるように仕切りが設けられていることを特徴とするターボ冷凍機。
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