JP7008178B2 - 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置 - Google Patents

冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7008178B2
JP7008178B2 JP2018042670A JP2018042670A JP7008178B2 JP 7008178 B2 JP7008178 B2 JP 7008178B2 JP 2018042670 A JP2018042670 A JP 2018042670A JP 2018042670 A JP2018042670 A JP 2018042670A JP 7008178 B2 JP7008178 B2 JP 7008178B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
flow path
heat exchanger
intermediate heat
side flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018042670A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019158189A (ja
Inventor
繁男 青山
和人 中谷
常子 今川
一貴 小石原
季セン 徐
由樹 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2018042670A priority Critical patent/JP7008178B2/ja
Publication of JP2019158189A publication Critical patent/JP2019158189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7008178B2 publication Critical patent/JP7008178B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、この種の冷凍サイクル装置としては、低段圧縮機構と高段圧縮機構を有する二段圧縮機を用い、放熱器と中間熱交換器の間から分岐した冷媒のうち、一方がメイン膨張弁に流れ、他方がバイパス膨張弁で減圧された後に、一方の冷媒と熱交換し、低段圧縮機機構と高段圧縮機構との間に流れるバイパス冷媒回路を備える構成が開示されている。
図6は、従来の冷凍装置を示すものである(例えば、特許文献1参照)。図6に示すように冷凍装置は、二段圧縮サイクルにより構成されており、放熱器105から出た冷媒は二つの流れに分流され、第1の冷媒流は、補助膨張弁109を経て、中間熱交換器107の第1の流路を流れ、低段側圧縮要素101と高段側圧縮要素104の間に戻される。
一方、第2の冷媒流は、中間熱交換器107の第2の流路に流れた後、主絞り手段である主膨張弁106を経て、蒸発器108に流れることにより、中間熱交換器107にて第1の冷媒流と第2の冷媒流とが熱交換される。
そして、蒸発器108から出た冷媒は、低段側圧縮要素101(圧縮要素の低圧部)に吸入され、中間熱交換器107から出た第1の冷媒流と合流して、高段側圧縮要素104(圧縮要素の中間圧部)に吸入される。
特許第4820180号公報
しかしながら、前記従来の中間熱交換器を備えた二段圧縮冷凍サイクルでは、放熱器と中間熱交換器の間から分岐した冷媒が、補助膨張弁で減圧した後に、中間熱交換器に流入するが、2つに分岐された後の中間圧側の冷媒流量は、高圧側流量に対して少なくなる場合が多く、その場合、圧縮機から冷媒とともに吐出されて中間熱交換器に流入する冷凍機油の流速も低下してしまい、冷凍機油が中間熱交換器内に滞留して、圧縮機へ戻る冷凍機油の量が減少し、圧縮機内の冷凍機油が不足する問題が生じるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、主冷媒回路から分岐して低段圧縮機機構と高段圧縮機構との間に戻される副冷媒回路に中間熱交換器を備えた二段圧縮冷凍サイクルにおいて、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制することで、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、低段圧縮機構と高段圧縮機構からなる二段圧縮機、前記二段圧縮機から吐出された冷媒により利用側熱媒体が加熱される利用側熱交換器、中間熱交換器、メイン膨張装置、熱源側熱交換器が順次接続され形成されているメイン冷媒回路と、前記利用側熱交換器と前記中間熱交換器との間、または、前記中間熱交換器と前記メイン膨張装置との間から分岐され、バイパス膨張装置および前記中間熱交換器を有し、前記利用側熱交換器通過後、または、前記中間熱交換器通過後の冷媒の一部が、前記バイパス膨張装置により減圧された後、前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路を流れる冷媒と熱交換され、その後、前記低段圧縮機構と前記高段圧縮機構との間の冷媒に合流されるバイパス冷媒回路と、を備え、前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路の冷媒が流れる流路を1次側流路とし、前記バイパス膨張装置により減圧された後の冷媒が流れる流路を2次側流路としたとき、前記1次側流路の流路断面積より、前記2次側流路の流路断面積は小さく形成されている。
これにより、高圧冷媒が流れる1次側流路の流路断面積A1より、中間圧冷媒が流れる2次側流路の流路断面積A2が小さい(A1>A2)ため、流路断面積が同一の場合に対して、中間圧側では冷媒、および冷凍機油の流速が上昇する。
従って、メイン冷媒回路からバイパス冷媒回路に分岐された冷媒とともに流れる冷凍機油の流速は、中間熱交換器内で高くなるため、冷凍機油は冷媒とともに移動しやすくなり、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制でき、低段圧縮機構と高段圧縮機構との間に戻りやすくなるため、圧縮機の摺動部における潤滑性の確保により、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供できる。
本発明によれば、主冷媒回路から分岐して低段圧縮機機構と高段圧縮機構との間に戻される副冷媒回路に中間熱交換器を備えた二段圧縮冷凍サイクルにおいて、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制することで、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供できる。
本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の概略構成図 (a)同冷凍サイクル装置の中間熱交換器(二重管熱交換器)の概略構成図(b)図2(a)のC部拡大図 本発明の実施の形態1における同冷凍サイクル装置の理想条件での圧力―エンタルピー線図(P-h線図) (a)本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の中間熱交換器(プレート熱交換器)の概略断面図(b)同冷凍サイクル装置の中間熱交換器(プレート熱交換器)の概略斜視図 本発明の実施の形態1における冷凍サイクル装置の中間熱交換器(プレート熱交換器)の設置の形態を示す図 従来の冷凍サイクル装置の概略構成図
第1の発明は、低段圧縮機構と高段圧縮機構からなる二段圧縮機、前記二段圧縮機から吐出された冷媒により利用側熱媒体が加熱される利用側熱交換器、中間熱交換器、メイン膨張装置、熱源側熱交換器が順次接続され形成されているメイン冷媒回路と、前記利用側熱交換器と前記中間熱交換器との間、または、前記中間熱交換器と前記メイン膨張装置との間から分岐され、バイパス膨張装置および前記中間熱交換器を有し、前記利用側熱交換器通過後、または、前記中間熱交換器通過後の冷媒の一部が、前記バイパス膨張装置により減圧された後、前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路を流れる冷媒と熱交換され、その後、前記低段圧縮機構と前記高段圧縮機構との間の冷媒に合流されるバイパス冷媒回路と、を備え、前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路の冷媒が流れる流路を1次側流路とし、前記バイパス膨張装置により減圧された後の冷媒が流れる流路を2次側流路としたとき、前記1次側流路の流路断面積より、前記2次側流路の流路断面積は小さく形成されている冷凍サイクル装置である。
これにより、高圧冷媒が流れる1次側流路の流路断面積A1より、中間圧冷媒が流れる2次側流路の流路断面積A2が小さい(A1>A2)ため、流路断面積が同一の場合に対して、中間圧側では冷媒、および冷凍機油の流速が上昇する。
従って、メイン冷媒回路からバイパス冷媒回路に分岐された冷媒とともに流れる冷凍機油の流速は、中間熱交換器内で高くなるため、冷凍機油は冷媒とともに移動しやすくなり、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制でき、低段圧縮機構と高段圧縮機構との間に戻りやすくなるため、圧縮機の摺動部における潤滑性の確保により、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供できる。
さらには、冷凍機油を低段圧縮機構と高段圧縮機構との間に戻りやすくしたことで、オイルシール効果により、圧縮機構における冷媒漏れを低減でき、圧縮機講の体積効率の向上が図れ、その結果、吐出冷媒流量および加熱能力の増大化が実現できる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記2次側流路において、少なくとも終端部に向かって流れる冷媒の流れは、上方側から下方側に向かう流れであるものである。
これにより、バイパス膨張装置により減圧された後の冷媒が、中間熱交換器において、少なくとも中間熱交換器の終端部に向かって流れる冷媒と冷凍機油の流れ方向は、上方側から下方側へと向かう流れのため、メイン冷媒回路からバイパス冷媒回路に分岐された冷媒とともに流れる冷凍機油の流速が低下したとしても、冷凍機油は重力の影響により中間熱交換器内を移動しやすく中間熱交換器より流出されるため、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制でき、圧縮機の摺動部における潤滑性の確保により、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供できる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記中間熱交換器はプレート熱交換器であり、前記1次側流路を形成するプレート間隔より、前記2次側流路を形成するプレート間隔の方が短いものである。
これにより、プレート熱交換器において、高圧側の冷媒が流れる1次側流路のプレート間隔p1より、中間圧側の冷媒が流れる2次側流路のプレート間隔p2を短くされているため(p1>p2)、プレート間隔が同一の場合に対して、中間圧側では冷媒および冷凍機油の流速が上昇する。
従って、メイン冷媒回路からバイパス冷媒回路に分岐された冷媒とともに流れる冷凍機油の流速はプレート熱交換器内で高くなるため、冷凍機油は冷媒とともに移動しやすくなり、メイン冷媒回路を流れる冷媒流量が少ない運転条件においても、中間熱交換器における冷凍機油の滞留を抑制でき、低段圧縮機構と高段圧縮機構との間に戻りやすくなるため、圧縮機の摺動部における潤滑性の確保により、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を提供できる。また、中間熱交換器の小型化が可能となり、冷凍サイクル装置への収納性の改善が図れる。
第4の発明は、特に、第1~第3のいずれかの発明において、前記冷媒は二酸化炭素(CO2)であるものである。
これにより、従来、暖房機器向けの冷媒にCO2を採用する場合、安定運転時では負荷側の温度差が小さくなる(例えば、入水55℃→出水65℃)。この場合、CO2の物性より、利用側熱交換器におけるエンタルピー差が小さくなり、運転効率が大幅に低下する問題を有しているが、バイパス冷媒回路を有する二段圧縮冷凍サイクルの冷媒にCO2を採用することにより、フロン系冷媒に比べて、熱源側熱交換器における吸熱時の冷媒エンタルピー差が大幅に拡大される。
また、二段圧縮機の高段圧縮機構より吐出される冷媒流量は、バイパス冷媒回路とメイン冷媒回路とからの冷媒が合流することより、利用側熱交換器へ流入する冷媒流量が大幅に増大する。
これにより、暖房向け加熱能力が、フロン系冷媒の場合と比較して大幅に向上する冷凍サイクル装置を提供することができる。
第5の発明は、前記利用側熱媒体は、水または不凍液で、第1~第4のいずれかの発明を備えた温水生成装置である。
これにより、圧縮機の信頼性を向上させた冷凍サイクル装置を備えた温水生成装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクル装置の概略構成図を示すものである。図1において、冷凍サイクル装置20は、メイン冷媒回路21、バイパス冷媒回路31、および、利用側熱媒体回路41とから構成されている。
メイン冷媒回路21は、低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bからなる二段圧縮機22、放熱器(利用側熱交換器)23、エコノマイザ(中間熱交換器)24、メイン膨張弁(メイン膨張装置)25、蒸発器(熱源側熱交換器)26を順次接続して構成され、冷媒として用いた自然冷媒である二酸化炭素(CO2)が循環する。
そして、蒸発器26において外気より吸熱して、二段圧縮機22にて高温高圧に圧縮された冷媒が、水搬送ポンプ42、暖房端末43からなる利用側熱媒体回路41を循環する水や不凍液を、放熱器23において熱交換(加熱)することで温水が生成され、その生成された温水は、暖房端末43により温水暖房や、給湯に利用される
また、バイパス冷媒回路31は、放熱器23とエコノマイザ24の間にある冷媒分岐点Aから分岐した高圧冷媒の一部が、バイパス膨張弁32により中間圧まで減圧された後に、エコノマイザ24からメイン膨張弁25に向かう冷媒と熱交換した後に、低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bとの間にある冷媒合流点Bにおいて、メイン冷媒回路21の冷媒と合流するように接続されている。
図2(a)は、本発明の第1の実施の形態におけるエコノマイザ24の概略構成図を示す。図2(b)は、図2(a)のC部拡大図である。
図2(a)に示すように、エコノマイザ24は、外管内部に外管より径の小さい内管を挿入して、収納性を高めるべくU字状に成型してなる二重管熱交換器である。
そして、外管と内管の間に形成される環状部である1次側流路24aは、二段圧縮機22から吐出した高圧冷媒が流れるメイン冷媒回路21側の流路であり、内管内である2次側流路24bは、メイン冷媒回路21から一部が分岐してバイパス膨張弁32により減圧された中間圧冷媒が流れるバイパス冷媒回路31側の流路であり、1次側流路24aの高圧冷媒と2次側流路24bの中間圧冷媒との間で熱交換が行われる。
そして、エコノマイザ24において、1次側流路24aの流路断面積A1より2次側流路24bの流路断面積A2を小さくし、1次側流路24aの入口側配管、出口側配管、2次側流路24bの入口側配管24b1、出口側配管24b2は、2次側流路24bの出口側配管24b2の終端部24b4より上方側に配置され、かつ、高圧冷媒と中間圧冷媒の流れは、対向流となるように配置されている。
さらに、エコノマイザ24において、2次側流路24bの出口側配管24b2の終端部24b4に向かって流れる中間圧冷媒の流れ方向は、上方側から下方側に向かう流れとなるように配置されている。
以上のように構成された冷凍サイクル装置について、以下その動作、作用を説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態における冷凍サイクル装置について理想条件での圧力―エンタルピー線図(P-h線図)を示す。図3のa~e点、およびA~B点は、図1に示した冷凍サイクル装置における各ポイントに相当する。
まず、メイン冷媒回路21とバイパス冷媒回路31において、エコノマイザ24に流入した高温の高圧冷媒(a点)は、放熱器23とエコノマイザ24の間にある冷媒分岐点Aから分岐して、バイパス膨張弁32により中間圧まで減圧された低温の中間圧冷媒(e点)とエコノマイザ24にて熱交換することにより、メイン膨張弁25に流入する時点で冷却されて冷媒エンタルピーが低減された状態(b点)になる。
これにより、メイン膨張弁25にて減圧された後に蒸発器26に流入する冷媒(c点)の冷媒エンタルピーも低減されることになり、蒸発器26に流入する時点での冷媒乾き度(全冷媒に対して気相成分が占める重量比率)が低下して冷媒の液成分が増大するため、蒸発器26において蒸発に寄与すると、冷媒比率が増大して外気より吸熱量が増大され、二段圧縮機22の低段側吸入(d点)に戻る。
一方、蒸発器26において蒸発に寄与しない気相成分に相当する量の冷媒は、バイパス冷媒回路31にバイパスされて低温の中間圧冷媒(e点)となり、上述したようにエコノマイザ24にて高圧冷媒を冷却し、自身は加熱されて冷媒エンタルピーが高まった状態で、低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bとの間にある冷媒合流点Bに至る。
従って、高段圧縮機構22bの吸入側(B点)では、低段圧縮機構22aの吸入側(d点)より冷媒圧力が高いため冷媒密度も高く、かつ、低段圧縮機構22aを吐出した冷媒と合流した冷媒が吸入された後、圧縮吐出されるため、放熱器23に流入する冷媒流量が大幅に増大し、利用側熱媒体である水を加熱する能力が大幅に増大する効果が得られる。
一般に、蒸気圧縮式冷凍サイクルでは圧縮機において、冷媒を圧縮するための機構の潤滑性を確保するべく、圧縮機内に冷凍機油が封入されているが、圧縮機の内部構造や冷凍サイクルの運転条件等によっては吐出される冷媒とともに、冷媒回路へ流出する現象が生じる。
その場合、圧縮機から冷媒とともに冷媒回路へ流出しても、冷媒回路を介して所定値以上の流速を確保できていれば、圧縮機へ戻ってくることができ、圧縮機内の冷凍機油が大幅に減少することなく、圧縮機構の潤滑性能を低下させることはない。
しかし、逆に冷媒の流速が所定値以下となる低流量の場合や、閉塞されるような構造や運転条件では、冷媒より密度の高い冷凍機油は圧縮機に戻れずに、圧縮機内の冷凍機油が減少して、摺動部分の摩耗、劣化が生じる恐れがある。
それに対して、本実施の形態では、バイパス冷媒回路31においてはメイン冷媒回路21から一部の冷媒が冷媒分岐点Aから分岐することにより、二重管熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24bにおける通過冷媒流量が減少して、通過冷媒流速(冷凍機油を含む)が低下するような場合に発生し得る課題に対して、以下の作用がある。
図2(b)に示すように、二重管熱交換器(エコノマイザ24)において、高圧冷媒が流れる1次側流路の流路断面積A1より、中間圧冷媒が流れる2次側流路の流路断面積A2が小さい(A1>A2)ため、流路断面積が同一の場合に対して、中間圧側では冷媒および冷凍機油の流速が上昇する。
これにより、冷凍機油は冷媒とともに移動しやすくなり、冷凍機油は2次側流路24bの出口側配管24b2から流出しやすい構成により、二重管熱交換器(エコノマイザ24)の内部に滞留する現象を抑制できる。
さらに、U字状の二重管熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24bのうち、折り曲げの頂部より下流側の出口側配管24b2が、U字状の上部から下部へと重力方向と同方向に向かうように配置されているため、二重管熱交換器(エコノマイザ24)の内部に冷凍機油が滞留することなく、二段圧縮機22の低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bとの冷媒合流点Bに戻される。
以上のように、本実施の形態においては、メイン冷媒回路21と、放熱器23とエコノマイザ24の間から分岐してバイパス膨張弁32により減圧された中間圧冷媒と、エコノマイザ24からメイン膨張弁25に向かう高圧冷媒とが熱交換した後に、低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bとの冷媒合流点に至るバイパス冷媒回路31とから構成され、エコノマイザ24の1次側流路24aの流路断面積A1より2次側流路24bの流路断面積A2を小さくし、かつ、2次側流路24bの出口側配管24b2がU字状の上部から下部へと重力方向と同方向に向かうように配置されていることで、流路断面積が同一の場合に対して、2次側流路24bの中間圧側では冷媒の流速が上昇することに加え、2次側流路24bの出口側配管24b2の終端部24b4に向かう中間圧冷媒の流れ方向が、上方側から下方側へと向かう方向の構成のため、冷凍機油は冷媒とともに二重管熱交換器(エコノマイザ24)の出口側配管24b2から流出しやすく、冷凍機油が二重管熱交換器(エコノマイザ24)の内部に滞留する現象を抑制できる。
その結果、二段圧縮機22に冷凍機油を戻すことができ、圧縮機の摺動部における潤滑油確保による信頼性向上およびオイルシール効果による圧縮時の冷媒漏れを低減でき、その結果、圧縮機の体積効率の向上が図れ、吐出冷媒流量および加熱能力の増大化が実現できる。
次に、エコノマイザ24の小型化のために、複数の金属プレートにより1次側流路と2次側流路が交互に多数積層され、圧力損失が低く、伝熱性能が高いプレート熱交換器を採用した場合の実施の形態について説明する。
図4(a)は、エコノマイザ(プレート熱交換器)の概略断面図、図(b)はエコノマイザ(プレート熱交換器)の概略斜視図、図5は、エコノマイザ(プレート熱交換器)の設置の形態を示す図である。
図4(a)、図4(b)、図5に示すように、1次側流路24aは二段圧縮機22から吐出した高圧冷媒が流れるメイン冷媒回路21側の流路であり、2次側流路24bはメイン冷媒回路21から一部が分岐してバイパス膨張弁32により減圧された中間圧冷媒が流れるバイパス冷媒回路31側の流路であり、1次側流路24aを構成する仕切りプレート間隔(流路幅)p1に対して、2次側流路24bを構成する仕切りプレート間隔(流路幅)p2が短くなるように構成され、1次側流路24aの高圧冷媒と2次側流路24bの中間圧冷媒との間で熱交換が行われる。
また、プレート熱交換器であるエコノマイザ24では、1次側流路24aの始端部が下部に、終端部が上部に配置され、冷媒の流れ方向が下方側から上方側へと向かう流れとしている。
一方、中間圧冷媒は高圧冷媒と対向流の流れになるように、2次側流路24bの始端部24b3が上方側に、終端部24b4が下方側に配置され、2次側流路24bの終端部24b4に向かって流れる冷媒の流れは、上方側から下方側に向かう流れとなっている。
以上のように構成された冷凍サイクル装置について、以下その動作、作用を説明する。
本実施の形態では、バイパス冷媒回路31においてはメイン冷媒回路21から一部の冷媒が冷媒分岐点Aから分岐することにより、プレート熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24bでは通過冷媒流量が減少し、冷媒が流れる冷媒経路(冷媒パス)が多い場合はさらに、各冷媒パスを通過する冷媒流速(冷凍機油を含む)が低下するという課題に対して、プレート熱交換器(エコノマイザ24)において以下の作用がある。
プレート熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24bの仕切りプレート間隔(流路幅)は、1次側流路24aの仕切りプレート間隔(流路幅)より短くなるように構成されているため、2次側流路24bを中間圧冷媒が流れる流路断面積は1次側流路24aを高圧冷媒が流れる流路断面積より小さくなる。
従って、同一冷媒流量であれば、2次側流路24bを流れる中間圧冷媒の平均流速は、仕切りプレート間隔が同一の場合に比べて速くなる。
その結果、2次側流路24bにおいては、平均流速が速くなった中間圧で気液二相冷媒とともに、液冷媒に溶解している冷凍機油やミスト状の冷凍機油は、プレート熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24bを、終端部24b4に向かって上方側から下方側へと高速で移動するため、冷凍機油は2次側流路24bから流出しやすく、その結果、冷凍機油のプレート熱交換器(エコノマイザ24)内での滞留を抑制でき、二段圧縮機22の低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bとの冷媒合流点Bに戻される。
その結果、プレート熱交換器(エコノマイザ24)の2次側流路24b内に滞留することはなく、圧縮機内へ冷凍機油を戻すことができ、冷凍機油確保による信頼性の向上を図ることができる。
加えて、エコノマイザ24が二重管熱交換器である場合に比べて、エコノマイザ24の小型化が可能となり、冷凍サイクル装置への収納性の改善が図れる。
以上のように、本実施の形態においては、エコノマイザ24としてプレート熱交換器を採用し、1次側流路24aを構成する仕切りプレート間隔(流路幅)p1に対して、2次側流路24bを構成する仕切りプレート間隔(流路幅)p2が短くなるように構成し、かつ、中間圧側の2次側流路24bにおいて、終端部24b4に向かって流れる冷媒の流れを、上方側から下方側に向かう流れとすることにより、2次側流路24bを流れる中間圧冷媒の平均流速は、仕切りプレート間隔が同一の場合に比べて速くなることに加え、メイン冷媒回路21からバイパス冷媒回路31に分岐された冷媒とともに流れる冷凍機油の流速が低下したとしても、冷凍機油は重力方向と同方向に向かうように配置されているため、プレート熱交換器(エコノマイザ24)内に滞留する現象を抑制できる。
その結果、エコノマイザ24にプレート熱交換器を採用した場合でも、二段圧縮機22に冷凍機油を戻すことができ、圧縮機の摺動部における潤滑油確保による信頼性向上およびオイルシール効果による圧縮時の冷媒漏れを低減でき、圧縮機の体積効率の向上が図れ、その結果、吐出冷媒流量および加熱能力の増大化が可能となるだけでなく、中間熱交換器を二重管熱交換器の場合に比べて、中間熱交換器の小型化が実現できる。
なお、本実施の形態では、二段圧縮機22について低段圧縮機構22aと高段圧縮機構22bが同一容器(シェル)内にからなる二段圧縮機22としているが、低段圧縮機構22aおよび高段圧縮機構22bが、それぞれが独立して2台の圧縮機として構成されても同様の効果が得られるものである。
さらに、メイン冷媒回路21からバイパス冷媒回路へ分岐する冷媒分岐点Aについては、本実施の形態では、放熱器23とエコノマイザ24との間としているが、エコノマイザ24とメイン膨張弁25との間としてもよく、圧縮機の信頼性面や冷凍サイクル装置の運転性能面でも同等の効果が得られるものである。
以上のように、本発明にかかる冷凍サイクル装置は、中間熱交換器を備えた主冷媒回路(メイン冷媒回路)と副冷媒回路(バイパス冷媒回路)からなり、中間熱交換器内に冷凍機油が滞留することを抑制でき、圧縮機の信頼性を向上できるので、冷凍サイクル装置を用いた冷凍、空調、給湯、暖房機器等に有用である。
20 冷凍サイクル装置
21 メイン冷媒回路
22 二段圧縮機
22a 低段圧縮機構
22b 高段圧縮機構
23 放熱器(利用側熱交換器)
24 エコノマイザ(中間熱交換器)
24a 1次側流路
24b 2次側流路
24b1 入口側配管(2次側流路)
24b2 出口側配管(2次側流路)
24b3 始端部(2次側流路)
24b4 終端部(2次側流路)
25 メイン膨張弁(メイン膨張装置)
26 蒸発器(熱源側熱交換器)
31 バイパス冷媒回路
32 バイパス膨張弁(バイパス膨張装置)
A1 1次側流路の流路断面積
A2 2次側流路の流路断面積
A 冷媒分岐点
B 冷媒合流点
p1 1次側流路のプレート間隔
p2 2次側流路のプレート間隔

Claims (3)

  1. 低段圧縮機構と高段圧縮機構からなる二段圧縮機、前記二段圧縮機から吐出された冷媒により利用側熱媒体が加熱される利用側熱交換器、中間熱交換器、メイン膨張装置、熱源側熱交換器が順次接続され形成されているメイン冷媒回路と、
    前記利用側熱交換器と前記中間熱交換器との間、または、前記中間熱交換器と前記メイン膨張装置との間から分岐され、バイパス膨張装置および前記中間熱交換器を有し、前記利用側熱交換器通過後、または、前記中間熱交換器通過後の冷媒の一部が、前記バイパス膨張装置により減圧された後、前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路を流れる冷媒と熱交換され、その後、前記低段圧縮機構と前記高段圧縮機構との間の冷媒に合流されるバイパス冷媒回路と、
    を備え、
    前記中間熱交換器はU字状の二重管熱交換器であり、
    前記中間熱交換器において、前記メイン冷媒回路の冷媒が流れる流路を1次側流路とし、前記バイパス膨張装置により減圧された後の冷媒が流れる流路を2次側流路としたとき、前記1次側流路の流路断面積より、前記2次側流路の流路断面積は小さく形成されており、
    前記1次側流路は前記中間熱交換器の内管と外管との間に環状に形成され、
    前記2次側流路は前記内管内に形成され、
    前記1次側流路を流れる前記冷媒と前記2次側流路を流れる前記冷媒の流れは対向流であり、
    前記2次側流路において、少なくとも終端部に向かって流れる冷媒の流れは、上方側から下方側に向かう流れであり、
    前記1次側流路の入口側配管および出口側配管、ならびに、前記2次側流路の入口側配管および出口側配管は、前記2次側流路の前記出口側配管の終端部より上方側に配置されている冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒は二酸化炭素である請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記利用側熱媒体は、水または不凍液で、請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置を備えた温水生成装置。
JP2018042670A 2018-03-09 2018-03-09 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置 Active JP7008178B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018042670A JP7008178B2 (ja) 2018-03-09 2018-03-09 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018042670A JP7008178B2 (ja) 2018-03-09 2018-03-09 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019158189A JP2019158189A (ja) 2019-09-19
JP7008178B2 true JP7008178B2 (ja) 2022-01-25

Family

ID=67996087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018042670A Active JP7008178B2 (ja) 2018-03-09 2018-03-09 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7008178B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023238181A1 (ja) * 2022-06-06 2023-12-14 三菱電機株式会社 空気調和装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003075026A (ja) 2001-08-31 2003-03-12 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2007232287A (ja) 2006-03-01 2007-09-13 Calsonic Kansei Corp 熱交換器および一体型熱交換器
JP2009228972A (ja) 2008-03-21 2009-10-08 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2010002092A (ja) 2008-06-19 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置の更新方法
JP2016056972A (ja) 2014-09-05 2016-04-21 株式会社デンソー 二段昇圧式冷凍サイクル装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3008765B2 (ja) * 1993-09-30 2000-02-14 三菱電機株式会社 冷凍サイクル

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003075026A (ja) 2001-08-31 2003-03-12 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2007232287A (ja) 2006-03-01 2007-09-13 Calsonic Kansei Corp 熱交換器および一体型熱交換器
JP2009228972A (ja) 2008-03-21 2009-10-08 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
JP2010002092A (ja) 2008-06-19 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置の更新方法
JP2016056972A (ja) 2014-09-05 2016-04-21 株式会社デンソー 二段昇圧式冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019158189A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102227599B (zh) 制冷装置
JP4897298B2 (ja) 気液分離器モジュール
CN203421870U (zh) 制冷循环系统
US7225635B2 (en) Refrigerant cycle apparatus
CN101688695A (zh) 带增强器回路的co2制冷剂系统
CN103958986A (zh) 冷冻空调装置
KR101319198B1 (ko) 응축용 열 변환 장치 및 그것을 이용한 냉동 시스템
JP2011179689A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2008232548A (ja) 熱交換器
JP2008256350A (ja) 冷媒サイクル装置
CN103930744B (zh) 双重管式热交换器及包括该双重管式热交换器的空调装置
JP5812997B2 (ja) 冷凍サイクル及び過冷却部付き凝縮器
TWI571606B (zh) A refrigeration unit using a triple tube heat exchanger
KR100836824B1 (ko) 냉매 사이클 장치
JP7008178B2 (ja) 冷凍サイクル装置およびそれを備えた温水生成装置
JP2011153738A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2015102319A (ja) 冷凍サイクル装置
KR20090045473A (ko) 응축기
JP2012107775A (ja) 熱交換器及びこの熱交換器を備えた空気調和装置
JP6064767B2 (ja) 冷媒流路切換弁
US20240133592A1 (en) Refrigeration cycle apparatus
WO2012153490A1 (ja) 熱交換器及びそれを備えた冷凍サイクル装置
EP2525168A1 (en) Supercritical steam compression heat pump and hot-water supply unit
JP4814823B2 (ja) 冷凍装置
KR100839078B1 (ko) 냉매 사이클 장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190123

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200902

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211129

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7008178

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151