JP2013063250A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】フリーズを行うスロットマシンにおいて、特別役入賞時のモードに応じて、特別遊技中のフリーズの実行頻度を変化させ、それに応じて遊技者に特典を付与する。
【解決手段】フリーズを制御するフリーズ制御手段と、フリーズ実行モード間の移行を制御するモード移行制御手段と、フリーズ態様を選択するフリーズ態様選択手段とを備える。モード移行制御手段は、通常遊技中は所定条件に応じてフリーズ実行モードを移行させ、特別遊技中は特別役入賞時のフリーズ実行モードを特別遊技終了まで継続する。フリーズ態様選択手段は、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様を選択する。フリーズ制御手段は、通常遊技中及び特別遊技中はフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行し、特別役入賞時にはフリーズ態様選択手段が選択したフリーズ態様のフリーズを実行する。フリーズの実行に応じて遊技者に対して特典を付与する。
【選択図】図11

Description

本発明は、遊技者による操作スイッチの操作を所定時間受け付けないフリーズを行うスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、スタートスイッチやストップスイッチ等の操作スイッチの操作を一定時間受け付けないフリーズを行うスロットマシンが知られている。
このようなフリーズは、例えば、特別役の当選の有無やART遊技等に移行するか否かを報知する演出に用いられている。
具体的には、例えば、役の抽選結果に対応した順序でリールの回転を開始し、その間に役の抽選結果に対応する報知音を出力するスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、操作無効時間を決定し、決定した操作無効時間の間、操作スイッチの操作を無効にする。そして、決定した操作無効時間の長さに応じて、所定役に当選したときに所定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報を報知するか否かを決定するスロットマシンも知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらにまた、例えば、役の抽選結果に基づいて、スタートスイッチの操作が行われてからストップスイッチの操作を有効にするまでの待機時間を決定するスロットマシンも知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、例えば、ボーナス役に当選すると、このとき抽出された乱数値に基づいて、複数種類の待機時間のいずれかを選択する。そして、ボーナス遊技の開始時又は終了時に待機時間の計時を行い、その間に、リールの回転を行わないように待機するとともに、待機時間に基づいて決定した複数種類の演出内容のいずれかを実行するスロットマシンも知られている(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)。
特開2010−051352号公報 特開2009−201820号公報 特開2009−225877号公報 特開2009−189531号公報 特開2009−189532号公報
上記の特許文献1〜特許文献5に開示された技術は、いずれも役の抽選結果に応じて、フリーズの態様や時間を変化させるだけのものであった。
また、ボーナス遊技の終了後、所定遊技回数以内に再度ボーナス役に当選すると、ボーナス役の入賞時に実行するフリーズの時間を変化させるスロットマシンも知られている。
しかし、このスロットマシンでは、前回のボーナス遊技が終了してから今回のボーナス役に当選までの遊技回数に応じて、今回のボーナス役の入賞時に実行するフリーズの時間を決定するだけであるので、フリーズは、遊技性とは一切関係がなかった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、遊技者による操作スイッチの操作を所定時間受け付けないフリーズを行うスロットマシンにおいて、特別役入賞時のモードに応じて、特別遊技中のフリーズの実行頻度を変化させ、それに応じて遊技者に特典を付与することである。
さらに、本発明が解決しようとする課題は、特別役入賞時のフリーズの態様によって、特別遊技中のフリーズの実行頻度を遊技者に示唆することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。なお、かっこ書きにて、対応する実施形態を示す。
請求項1の発明は、遊技を行うときに遊技者が操作する操作スイッチ(ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、又はストップスイッチ42)と、遊技者による前記操作スイッチの操作を所定時間(5秒間)受け付けないフリーズを制御するフリーズ制御手段(75)とを備え、遊技者にとって通常遊技よりも有利な特別遊技(BB遊技又はRB遊技)に移行させるための特別役(BB又はRB)を含む役の抽選を行う役抽選手段(61)と、前記役抽選手段で特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止して特別役が入賞したときは、通常遊技から特別遊技に移行するように制御する特別遊技制御手段(68)と、通常遊技中及び特別遊技中のモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズ実行モード(フリーズ実行モードA、B、C)を有し、これらのフリーズ実行モード間の移行を制御するモード移行制御手段(75a)と、複数種類のフリーズ態様(フリーズ態様A、B、C)の中からいずれか1つを選択するフリーズ態様選択手段(75b)とを備え、前記モード移行制御手段は、通常遊技中は、所定の条件を満たしたとき(役抽選手段で所定の役に当選したとき)に、フリーズ実行モードを移行させるように制御するとともに、特別遊技中は、特別遊技が終了するまで、特別役入賞時のフリーズ実行モードを継続するように制御し、前記フリーズ態様選択手段は、特別役が入賞したときに、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様を選択し、前記フリーズ制御手段は、通常遊技中及び特別遊技中にフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行するとともに、特別役が入賞したときに前記フリーズ態様選択手段が選択したフリーズ態様に基づいてフリーズを実行するように制御し、特別遊技中のフリーズの実行に応じて遊技者に対して特典(AT遊技の実行権利の付与、AT遊技の遊技回数の加算(上乗せ))を付与することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスロットマシンにおいて、前記モード移行制御手段は、通常遊技中は、前記役抽選手段の抽選結果に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、前記モード移行制御手段は、通常遊技中は、前記操作スイッチの操作態様に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御することを特徴とする。
(作用)
本発明においては、通常遊技中及び特別遊技中のモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズ実行モードを有する。通常遊技中は、所定の条件を満たすと、フリーズ実行モードが移行するが、特別遊技中は、特別遊技が終了するまで、特別役入賞時のフリーズ実行モードが継続する。そして、フリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズが実行され、特別遊技中のフリーズの実行に応じて、遊技者に特典が付与される。
このため、特別役入賞時のフリーズ実行モードによって、特別遊技中のフリーズの実行頻度を変化させ、それに応じて遊技者に特典を付与することができる。
さらに、本発明においては、複数種類のフリーズ態様を有する。そして、特別役が入賞したときに、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様が選択され、選択されたフリーズ態様に基づいてフリーズが実行される。
このため、特別役入賞時のフリーズが単なる演出にとどまらず、特別役入賞時のフリーズの態様によって、特別遊技中のフリーズ実行モードを示唆し、さらには特別遊技中のフリーズの実行頻度を示唆し、ひいては遊技者に付与する特典を示唆することができる。
本発明によれば、特別役入賞時のフリーズ実行モードによって、特別遊技中のフリーズの実行頻度を変化させ、それに応じて遊技者に特典を付与することができる。
さらに、本発明によれば、特別役入賞時のフリーズが単なる演出にとどまらず、特別役入賞時のフリーズの態様によって、特別遊技中のフリーズ実行モードを示唆し、さらには特別遊技中のフリーズの実行頻度を示唆し、ひいては遊技者に付与する特典を示唆することができる。
第1実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 リールの図柄配列を示す図である。 表示窓とリールとの関係、及び有効ラインを示す図である。 役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。 通常遊技(非内部中かつ非RT遊技中)、及び通常遊技(非内部中かつRT遊技)での役抽選テーブルを示す図である。 通常遊技(内部中遊技)、及び特別遊技(BB遊技又はRB遊技)での役抽選テーブルを示す図である。 遊技状態の移行を説明する図である。 フリーズ実行モードの移行を説明する図である。 フリーズ態様と、その選択確率を示す図である。 フリーズ実行モードと、フリーズ抽選の当選確率を示す図である。 フリーズに関する処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 第2実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。 第3実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 第3実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。 第4実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 第4実施形態における停止操作ごとのフリーズ実行モードの移行先を示す図である。 第4実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。 第5実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。 第5実施形態の通常遊技の遊技状態と、抽選される役の種類を示す図である。 第5実施形態において、リプレイの単独及び重複当選、並びに小役3の重複当選時におけるストップスイッチの押し順と入賞役との関係を示す図である。 第5実施形態における遊技状態の移行を説明する図である。 第5実施形態におけるフリーズ実行モードとフリーズ態様との関係を示す図である。 第5実施形態において、各フリーズ実行モードA1〜C2におけるART遊技の継続率を示す図である。 第6実施形態におけるリプレイに係る当選役と押し順及び入賞役との関係を示す図である。 第7実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。 第7実施形態における通常遊技での当選役を示す図である。 第7実施形態における当選役と押し順に対応する入賞役との関係を示す図である。 第7実施形態における遊技状態の移行を示す図である。 第8実施形態における当選役と、押し順に対応する入賞役との関係を示す図である。 第8実施形態における遊技状態の移行を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、メイン制御手段(遊技制御手段)50とサブ制御手段(演出制御手段)80とを備える。
メイン制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものである。メイン制御手段50は、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
また、サブ制御手段80は、遊技中及び遊技待機中における演出の選択・出力等を制御するものである。サブ制御手段80は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、メイン制御手段50とサブ制御手段80とは電気的に接続されており、メイン制御手段50からサブ制御手段80に一方向で、演出の出力に必要な信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
図1に示すように、メイン制御手段50の入力側(図1中、左側)には、遊技者が遊技を進行する上で操作する操作スイッチであるベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及びメダル投入口43が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、いずれの遊技状態であってもメダルを3枚投入して遊技を行うように設定されており、ベットスイッチ40を操作することで、3枚のメダルが投入される。なお、これに限らず、1枚ベット用や2枚ベット用を設けてもよいのは勿論である。
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
メイン制御手段50の出力側(図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図2では、図柄番号を併せて図示している。図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、21個の図柄表示領域が等間隔で配置されているとともに(図柄コマ数が21個)、各図柄表示領域にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
また、図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。
なお、本明細書では、図3中、左リール31の「RP」の図柄、中リール31の「スイカ」の図柄、及び右リール31の「チェリー」の図柄が停止している位置を「上段」と称し、左、中及び右リール31の「7」の図柄が停止している位置を「中段」と称し、左リール31の「チェリー」の図柄、中リール31の「RP」の図柄、及び右リール31の「ベル」の図柄が停止している位置を「下段」と称する。
また、図3に示すように、スロットマシン10の表示窓11を含む部分には、図中、2点鎖線で示す図柄組合せラインが設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。
本実施形態では、水平方向中段の直線(L1)、水平方向上段の直線(L2)、水平方向下段の直線(L3)、斜め右下がり方向の直線(L4)、及び斜め右上がり方向の直線(L5)の合計5本の図柄組合せラインを有する。
また、図柄組合せラインは、有効ラインと無効ラインとを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
有効ライン及び無効ラインは、メダルの投入枚数や遊技状態に応じて設定されるが、本実施形態では、上述したように、常に3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、5本すべての図柄組合せラインL1〜L5が有効ラインとなり、無効ラインは存在しないように設定されている。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。
また、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、5本の図柄組合せラインL1〜L5のうち、一部のみを有効ラインに設定してもよい。
さらにまた、図3では、直線状の図柄組合せラインのみを図示しているが、これに限らず、「左リール31の上段」−「中リール31の上段」−「右リール31の下段」等、屈曲線状の図柄組合せラインを有効ラインに設定することも可能である。
さらに、図1において、サブ制御手段80の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(後述するフリーズ中の演出画像等)等を表示するものである。
図4は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。図4に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止すると、その役の入賞となり、その役に対応する枚数のメダルの払出し又は自動投入が行われる(ただし、特別役を除く。)。
なお、本明細書では、説明の便宜上、「いずれかの役に対応する図柄の組合せがいずれかの有効ラインに停止する」ことを、「その役が“入賞”する」と称する。
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技(通常遊技以上に出玉率が高く、遊技者にとって有利な遊技)に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、BB(第1種ビッグボーナス)、及びRB(レギュラーボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つであるBB遊技に移行する。同様に、RBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の他の1つであるRB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナスともいう。)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、小役1〜小役3を備えており、各小役ごとに所定の図柄の組合せが設定されている。なお、小役1における「any」とは、いずれの図柄でもよいことを意味している。
さらにまた、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(BB及びRB)が挙げられる。特別役に当選したときは、リール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
このように、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口43からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する(後述するフリーズが実行される場合を除く)。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで(後述するように、ストップスイッチ42の操作受付けが有効となっていることを条件として)、そのストップスイッチ42に対応するリール31(例えば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御手段50に入力される。メイン制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
ここで、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御する「メイン遊技状態」として、通常遊技と特別遊技とを備えるとともに、サブ制御手段80側で制御する「サブ遊技状態」として、非AT遊技とAT遊技とを備える。「特別遊技」とは、本実施形態では、BB遊技及びRB遊技に相当する。また、「通常遊技」とは、特別遊技以外の遊技をいい、非内部中遊技及び内部中遊技が設けられている。さらに、非内部中遊技として、非RT遊技及びRT遊技が設けられている。
また、RT(リプレイタイム)遊技とは、リプレイの当選確率を非RT遊技よりも高く設定することにより、1遊技あたりの差枚数が非RT遊技よりも多くなるメイン遊技状態をいう。すなわち、リプレイに当選・入賞すれば、当該遊技でのメダル枚数が自動投入され、再遊技を行うことができるので、それだけ、メダル消費枚数が少なくなる。その結果、メダルの減り具合が、非RT遊技よりも少なくなる。よって、RT遊技は、非RT遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である。
なお、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なるメイン遊技状態を、RT遊技と称することもある。
このように、RT遊技とは、狭義には、非RT遊技よりもリプレイの当選確率が高く設定されたメイン遊技状態を意味し、広義には、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なるメイン遊技状態を意味する。
また、AT(アシストタイム)遊技とは、ストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングによって有利な遊技結果を得ることができる場合とできない場合とを設けるとともに、非AT遊技中は、偶然でしか有利な遊技結果を得ることができないが、AT遊技中は、遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順又は操作タイミング(有効ラインに狙う図柄等)を報知することで、遊技者は、その報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、最も有利な遊技結果を得ることができる(例えば、最も有利となる図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる、あるいは当選した役を確実に有効ラインに停止させることができる)遊技をいう。
RT遊技中にAT遊技が実行されると、RT遊技かつAT遊技(ART遊技)となる。
図1に示すように、メイン制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、メイン制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBBの当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図5及び図6は、本実施形態における役抽選テーブル62(62A〜62D)を示す図である。役抽選テーブル62は、メイン遊技状態ごとに設けられている。また、役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
図5に示す役抽選テーブル62Aは、通常遊技の非内部中かつ非RT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Aでは、BB、RB、小役1、小役2、小役3、及びリプレイの各単独当選の抽選が行われる。
なお、図5示した特別役の当選確率は、いずれか1つの設定値での当選確率を例示したものである。実際には、設定値が設定1〜設定6まで有する場合、設定値が高くなるほど特別役の当選確率が高くなるように設定されている。
また、本実施形態では例示していないが、例えば、複数種類の役(複数種類の小役同士、複数種類のリプレイ同士、特別役と小役、又は特別役とリプレイ等)が当該遊技で同時に当選する重複当選を有するように設定してもよい。
図5に示す役抽選テーブル62Bは、通常遊技の非内部中かつRT遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Bは、役抽選テーブル62Aと比較すると、リプレイの当選確率が異なり、それ以外は役抽選テーブル62Aと同一である。具体的には、役抽選テーブル62Bでは、他の役抽選テーブル62と比較すると、リプレイの当選確率が大幅に高く(1/1.5に)設定されており、これにより、役抽選テーブル62Bが用いられる遊技では、リプレイが頻繁に当選する。
図6に示す役抽選テーブル62Cは、通常遊技の内部中遊技で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Cは、役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役(BB及びRB)が抽選されない点で異なり、それ以外は役抽選テーブル62Aと同一である。一旦特別役に当選し、内部中になると、その入賞に基づく特別遊技が終了するまで、特別役は抽選されない。
図6に示す役抽選テーブル62Dは、特別遊技(BB遊技又はRB遊技)で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Dでは、小役の抽選のみ行われ、特別役及びリプレイの抽選は行われない。また、役抽選テーブル62Dでは、他の役抽選テーブル62と比較すると、小役3の当選確率が大幅に高く(1/1.1に)設定されており、これにより、役抽選テーブル62Dが用いられる遊技では、小役3が頻繁に当選する。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、BB、RB、小役1、小役2、小役3、及びリプレイの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、小役1に当選したときは、小役1に係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。
また、上述したように、特別役以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役に係る当選フラグ63aがオンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
例えば、当該遊技でBBに当選したときは、BBの当選フラグ63aがオンにされ、当該遊技でBBが入賞しなかったときは、BBに係る当選フラグ63aはオンの状態が維持される。そして、次遊技(内部中遊技)で、小役2に当選したときは、すでにオンであるBBに係る当選フラグ63aのほか、小役2の当選フラグ63aがオンにされる。そして、当該遊技の終了時にBBが非入賞のときは、BBに係る当選フラグ63aのオンの状態が維持されるとともに、小役2の当選フラグ63aはオフにされる。
このように、オンとなる当選フラグ63aの数は、1つに限られるものではない。
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである(ただし、フリーズが実行される場合を除く)。
なお、前遊技でのリール31の回転開始時から、当該遊技でのスタートスイッチ41が操作された時までの時間が4.1秒を経過していないときは、スタートスイッチ41の操作により役の抽選は行われるものの、スタートスイッチ41が操作された瞬間(直後)にリール31の回転は開始せず、上記4.1秒を経過後にリール31の回転が開始する。このように、スタートスイッチ41の操作時からリール31の回転が開始されるまでの時間を「ウエイト時間」という。
そして、本実施形態では、フリーズが実行される場合があるが、スタートスイッチ41の操作時に発生するウエイトは、フリーズとは異なる。
さらに、リール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
例えば、リール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(移動図柄数)の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動図柄数が4図柄以内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)、いいかえればストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が190ms以内に設定されている。
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
なお、上記の「ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまで」とは、ストップスイッチ42の操作受付けが有効になっていることが前提となる。したがって、フリーズの実行中は、ストップスイッチ42の操作受付けが無効となっているので、このフリーズ中にストップスイッチ42が操作されてもリール31は停止しない。
また、本実施形態では、複数の当選フラグ63aがオンである遊技では、以下のように制御される。
まず、特別役及び小役の当選フラグ63aがオンであるときは、小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、特別役と小役とが重複入賞(当該遊技で同時に入賞)することはない。
同様に、特別役及びリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、特別役とリプレイとが重複入賞(当該遊技で同時に入賞)することはない。
なお、特別役と小役又はリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するように設定することも可能である。
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。具体的には、各停止位置決定テーブル65には、例えば0番の図柄(左リール31であれば「RP」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が定められている。
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
まず、1つの当選フラグ63aがオンであるときの停止位置決定テーブル65について説明する。
BBテーブルは、BB(のみ)の当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技でBBに当選したとき、又はBBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
RBテーブルについても上記BBテーブルと同様である。RBテーブルは、BBテーブル中、「BB」を「RB」と読み替えたものに相当する。
小役1テーブルは、小役1(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
小役2テーブル、小役3テーブル、及びリプレイテーブルについても、小役1テーブルと同様である。すなわち、小役1テーブル中、「小役1」を、それぞれ「小役2」、「小役3」、及び「リプレイ」と読み替えたものに相当する。
図2に示すように、すべてのリール31において、「ベル」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、所望の有効ラインに「ベル」の図柄を停止させることができる。よって、小役3の当選時には、リール制御手段64は、常に、所望の有効ラインに、小役3に対応する「ベル」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せを停止させることができる。
なお、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール31の停止制御の範囲内において、所望の有効ラインに特定の図柄を停止させることができることを、「引込み率(PB)=1」という。
図2に示すように、すべてのリール31において、「RP」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、リール31の停止制御の範囲内において、常に、所望の有効ラインに「RP」の図柄を停止させることができる。よって、リプレイの当選時には、リール制御手段64は、常に、所望の有効ラインに、リプレイに対応する「RP」−「RP」−「RP」図柄の組合せを停止させることができる。
また、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技又は特別遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、非当選テーブルは、特別役の内部中に用いられることはない。
一方、特別役の内部中遊技において、小役若しくはリプレイに当選したとき、すなわちいずれか1つの特別役に係る当選フラグ63aと、少なくとも1つの小役又はリプレイに係る当選フラグ63aがオンであるときは、小役又はリプレイを入賞させることを優先する停止位置決定テーブル65が用いられる。
そして、この停止位置決定テーブル65において、小役又はリプレイを入賞させることができないときは、次に、特別役を入賞させるようにし、特別役も入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31の停止位置が定められている。
説明を図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、各リール31の停止時ごとに、有効ラインに停止した図柄を判断する。また、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
特別遊技制御手段68は、特別遊技の開始、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了を制御するものである。
遊技中に、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、BBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からBB遊技を開始するように制御する。
同様に、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、RBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からRB遊技を開始するように制御する。
BB遊技及びRB遊技に移行すると、いずれも、役抽選テーブル62Dを用いて役の抽選が行われる。これにより、ほぼ毎遊技、小役3に当選する。したがって、特別遊技では、ほぼ毎遊技、10枚のメダルが払い出される。
また、本実施形態のBB遊技の終了条件は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が300枚以上になったことに設定されている。さらに、RB遊技の終了条件は、RB遊技中に払い出されたメダル枚数が100枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、特別遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が300枚以上となったと判断したときはBB遊技の終了条件を満たすと判断し、100数以上となったと判断したときはRB遊技の終了条件を満たすと判断する。
なお、BB遊技やRB遊技は、メダル払出し枚数が所定枚数以上となったことを終了条件にするのではなく、例えばBB遊技やRB遊技遊技中の遊技回数が所定回数以上となったこと、又は役の入賞回数が所定回数以上となったことを終了条件に設定することも可能である。
また、上述したように、本実施形態では、メイン制御手段50側で制御するメイン遊技状態として、通常遊技及び特別遊技を有し、また、通常遊技として、非内部中遊技及び内部中遊技を有し、さらに、非内部中遊技として、非RT遊技及びRT遊技を有する。そして、メイン遊技状態制御手段70は、メイン遊技状態間の移行を制御する。図7は、メイン遊技状態の移行を説明する図である。メイン遊技状態制御手段70は、特別役の当選、特別役の入賞、特別遊技中のメダルの払出し枚数、及び特定の図柄の組合せ(停止出目)の出現等に基づいて、メイン遊技状態を移行するように制御する。
まず、非内部中遊技である非RT遊技及びRT遊技では、特別役(BB又はRB)の抽選が行われる。そして、非内部中遊技で特別役に当選し、当選した特別役が当該遊技で入賞しなかったときは、メイン遊技状態制御手段70は、次遊技から、メイン遊技状態を内部中遊技に移行するように制御する。
また、メイン遊技状態制御手段70は、当選した特別役が入賞するまで、内部中遊技を継続するように制御する。そして、内部中遊技において、当選した特別役が入賞すると、メイン遊技状態制御手段70は、次遊技から、メイン遊技状態を特別遊技(BB遊技又はRB遊技)に移行するように制御する。
さらにまた、メイン遊技状態制御手段70は、特別遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数(BB遊技の場合は300枚、RB遊技の場合は100枚)以上になるまで、特別遊技を継続するように制御する。そして、特別遊技中のメダル払出し枚数が所定枚数以上になると、メイン遊技状態制御手段70は、次遊技から、メイン遊技状態をRT遊技に移行するように制御する。また、メイン遊技状態制御手段70は、特定の図柄の組合せが出現するまで、RT遊技を継続するように制御する。そして、メイン遊技状態制御手段70は、RT遊技において特定の図柄の組合せが出現すると、次遊技から、メイン遊技状態を非RT遊技に移行させるように制御する。
ここで、特別遊技中にAT遊技の実行権利が付与されると、サブ遊技状態制御手段85は、特別遊技の終了後に所定遊技回数のAT遊技を実行するように制御する。そうすると、特別遊技の終了後はRT遊技かつAT遊技(ART遊技)となる。また、サブ遊技状態制御手段85は、AT遊技中は、当選した小役を入賞させるため及び非RT遊技への移行条件(RT遊技の終了条件)とされる特定の図柄の組合せを出現させないためのストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングを報知する。遊技者は、報知に従ってストップスイッチ42を操作すれば、当選した小役を入賞させることができ、ひいてはメダルの獲得枚数を増加させることができるとともに、特定の図柄の組合せを出現させないようにすることができ、ひいては非RT遊技への移行(RT遊技の終了)を回避できる。そして、サブ遊技状態制御手段85は、所定遊技回数のAT遊技を実行すると、AT遊技を終了して、サブ遊技状態を非AT遊技に移行させるように制御する。そうすると、ストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングが報知されなくなり、いずれは特定の図柄の組合せが出現して、メイン遊技状態が非RT遊技に移行することとなる。
一方、特別遊技中にAT遊技の実行権利が付与されなかったときは、サブ遊技状態制御手段85は、特別遊技の終了後はAT遊技を実行しない(サブ遊技状態を非AT遊技にする)ように制御する。そうすると、ART遊技ではない通常のRT遊技となる。この場合、ストップスイッチ42の押し順又は操作タイミングが報知されないので、いずれは特定の図柄の組合せが出現して、メイン遊技状態が非RT遊技に移行することとなる。
以上のようにして、メイン遊技状態制御手段70は、各メイン遊技状態において、メイン遊技状態の移行条件を満たすか否かを判断し、メイン遊技状態の移行条件を満たすと判断したときは、それぞれ所定のメイン遊技状態に移行するように制御する。
説明を図1に戻す。
メイン制御手段50は、フリーズ制御手段75を備える。
フリーズ制御手段75は、操作スイッチの操作、すなわち上述したベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の操作、並びにメダル投入口43からのメダルの投入操作を所定時間受け付けないフリーズを制御するものである。
ここで、「フリーズ(フリーズ演出、又はフリーズ動作ともいう。)」とは、遊技機(本実施形態ではスロットマシン10)の操作スイッチの機能を一時停止状態にすることをいい、より具体的には、例えば、
(1)遊技媒体(本実施形態ではメダル)の受付け、又は予めクレジットされた遊技媒体の投入(賭け)枚数を定めるためのベットスイッチ40の操作を一時停止状態にすること、
(2)遊技を開始するためのスタートスイッチ41の操作を一時停止状態にすること、
(3)ストップスイッチ42の操作(リール31の停止操作)を一時停止状態にすること
等が挙げられる。
また、操作スイッチの機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく信号(例えば、遊技媒体の投入を検知するセンサからの信号、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41又はストップスイッチ42の操作に基づき操作スイッチから送信される信号)の受付けを所定期間行わないことが挙げられる。この場合、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号を無効にする制御処理を行うことや、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を検知したときであっても受付け処理自体を行わないことが挙げられる。
さらにまた、所定期間以内に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受付けは行うが、受け付けた信号に基づいて実施する操作スイッチの制御処理を所定期間実行せずに、所定期間経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を開始させることが挙げられる。
さらに、スタートスイッチ41のフリーズに関しては、スタートスイッチ41を操作しても、所定期間リール31の回転を開始させないことや、所定期間、役抽選を開始しないことが挙げられる。
本実施形態では、通常遊技中及び特別遊技中のモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズ実行モードを有する。通常遊技中は、所定の条件を満たすと、フリーズ実行モードが移行するが、特別遊技中は、特別遊技が終了するまで、特別役入賞時のフリーズ実行モードが継続する。そして、フリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行し、特別遊技中のフリーズの実行に応じて、遊技者に特典を付与する。
このため、特別役入賞時のフリーズ実行モードによって、特別遊技中のフリーズの実行頻度を変化させ、それに応じて遊技者に特典を付与することができる。
また、本実施形態では、複数種類のフリーズ態様を有する。そして、特別役が入賞したときに、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様を選択し、選択したフリーズ態様のフリーズを実行する。
このため、特別役入賞時のフリーズが単なる演出にとどまらず、特別役入賞時のフリーズの態様によって、特別遊技中のフリーズ実行モードを示唆し、さらには特別遊技中のフリーズの実行頻度を示唆し、ひいては遊技者に付与する特典を示唆することができる。
具体的には、本実施形態では、フリーズ実行モードとして、フリーズ実行モードA、B、Cの3つを有する。そして、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モード間の移行を制御する。
図8は、フリーズ実行モードの移行を説明する図である。
図8に示すように、本実施形態では、通常遊技中(非RT遊技中、RT遊技中、及び内部遊技中)は、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードAで小役2に当選すると、次遊技からフリーズ実行モードBに移行させ、フリーズ実行モードBで小役1に当選すると、次遊技からフリーズ実行モードCに移行させ、フリーズ実行モードCで小役3に当選すると、次遊技からフリーズ実行モードAに移行させるように制御する。
また、特別遊技中(BB遊技中、又はRB遊技中)は、モード移行制御手段75aは、特別遊技が終了するまで、特別遊技入賞時のフリーズ実行モードを継続するように制御する。例えば、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードCであれば、モード移行制御手段75aは、特別遊技が終了するまで、フリーズ実行モードCを継続する。このため、特別遊技中にフリーズ実行モードが移行することはない。
さらに、特別遊技が終了すると、通常遊技(RT遊技)に戻るが、モード移行制御手段75aは、特別遊技終了時のフリーズ実行モードから、通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開する。例えば、特別遊技終了時のモードがフリーズ実行モードCであれば、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードCから、通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開する。
また、本実施形態では、フリーズ態様として、フリーズ態様A(左リール31のみが逆回転する)、フリーズ態様B(左及び中の2つのリール31が左→中の順に逆回転する)、及びフリーズ態様C(3つのリール31が左→中→右の順に逆回転する)の3つを有する。そして、フリーズ態様選択手段75bは、特別役が入賞したときに、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じて、複数種類のフリーズ態様の中からいずれか1つを選択し、フリーズ実行手段75dは、特別役が入賞したときに、フリーズ態様選択手段75bが選択したフリーズ態様に基づいて、フリーズを実行する。
図9は、フリーズ態様と、その選択確率を示す図である。
図9に示すように、本実施形態では、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードAのときは、フリーズ態様選択手段75bは、1/1の確率でフリーズ態様Aを選択する。このとき、フリーズ態様B及びCを選択することはない。また、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードBのときは、フリーズ態様選択手段75bは、1/1の確率でフリーズ態様Bを選択する。このとき、フリーズ態様A及びCを選択することはない。さらにまた、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードCのときは、フリーズ態様選択手段75bは、1/1の確率でフリーズ態様Cを選択する。このとき、フリーズ態様A及びBを選択することはない。このように、本実施形態では、フリーズ実行モードとフリーズ態様とが一対一で対応している。
例えば、フリーズ実行モードCのときに、特別役が入賞したとする。そうすると、フリーズ態様選択手段75bは、フリーズ態様Cを選択する。また、フリーズ実行手段75dは、特別役が入賞した後、特別遊技が開始される前に、5秒間にわたって、操作スイッチの操作を受け付けないようにし、その間に、フリーズ態様Cに基づいて、3つのリール31を左→中→右の順に逆回転させる態様のフリーズを実行する。そして、5秒間が経過したときは、フリーズ実行手段75dは、3つのリール31の逆回転を停止させ、その後、メイン制御手段50は、操作スイッチの操作を受け付けるようにする。これにより、特別遊技が開始される。
また、特別遊技が開始されると、フリーズ抽選手段75cは、スタートスイッチ41が操作されるごとに、フリーズ実行モードに応じた当選確率で、フリーズを実行するか否かのフリーズ抽選を行う。そして、フリーズ抽選で当選すると、フリーズ実行手段75dは、フリーズ実行モードに応じたフリーズ態様のフリーズを実行する。このようにして、フリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行する。
図10は、フリーズ実行モードと、フリーズ抽選の当選確率を示す図である。
図10に示すように、本実施形態では、特別遊技中は、フリーズ実行モードAであれば、1/30の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードBであれば、1/20の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードCであれば、1/10の確率でフリーズ抽選に当選する。なお、本実施形態では、通常遊技中は、いずれのフリーズ実行モードであっても、フリーズ抽選で当選する確率は0であり、したがって、フリーズが実行されることはない。
例えば、フリーズ実行モードCのときに、特別役が入賞したとする。この場合、特別遊技が開始されると、フリーズ抽選手段75cは、スタートスイッチ41が操作されるごとに、フリーズ実行モードCに応じた1/10の当選確率で、フリーズ抽選を行う。そして、フリーズ抽選で当選すると、フリーズ実行手段75dは、スタートスイッチ41が操作された後、5秒間にわたって、操作スイッチの操作を受け付けないようにし、その間に、フリーズ実行モードCに応じたフリーズ態様Cに基づいて、3つのリール31を左→中→右の順に逆回転させる態様のフリーズを実行する。そして、スタートスイッチ41が操作されてから5秒間が経過したときは、フリーズ実行手段75dは、3つのリール31の逆回転を停止させる。その後、リール制御手段64は、3つのリール31の正方向の回転を開始し、3つのリール31の回転が定速状態に到達すると、メイン制御手段50は、操作スイッチとしてのストップスイッチ42の操作を受け付けるようにする。
また、特別遊技中にフリーズが実行されると、遊技者に対して特典を付与する。
本実施形態では、特別遊技中に1回目のフリーズが実行されると、遊技者に対する特典として、AT遊技の実行権利を付与する。このとき、AT遊技の遊技回数の初期値を決定する。さらに、特別遊技中に2回目以降のフリーズが実行されるごとに、遊技者に対する特典として、AT遊技の遊技回数の加算値を決定し、決定した加算値をAT遊技の遊技回数に加算(上乗せ)する。
説明を図1に戻す。
図1において、サブ制御手段80は、サブ遊技状態制御手段85を備える。
サブ遊技状態制御手段85は、サブ遊技状態(非AT遊技又はAT遊技)を制御するものであって、AT遊技回数カウント手段85a、AT遊技回数加算手段85b、AT遊技回数減算手段85c、AT初期値決定手段85d、及びAT加算値決定手段85eを備える。
AT初期値決定手段85dは、AT遊技の遊技回数の初期値を決定するものである。
上述したように、本実施形態では、サブ遊技状態制御手段85は、特別遊技中に1回目のフリーズが実行されると、AT遊技の実行権利を付与する。そうすると、AT初期値決定手段85dは、AT遊技の遊技回数の初期値を決定する。
本実施形態では、AT遊技の遊技回数の初期値は「50」に固定されている。
AT遊技回数カウント手段85aは、AT遊技の遊技回数をカウントするものである。
また、AT遊技回数加算手段85bは、AT遊技の遊技回数の初期値が決定されたときに、決定された初期値をAT遊技回数カウント手段85aのカウント値に設定(セット)するとともに、AT遊技の遊技回数の加算値が決定されたときに、決定された加算値をAT遊技回数カウント手段85aのカウント値に加算するものである。
さらにまた、AT遊技回数減算手段85cは、AT遊技中に、遊技が1回行われるごとに、AT遊技回数カウント手段85aのカウント値を1ずつ減算するものである。
すなわち、AT初期値決定手段85dによりAT遊技の遊技回数の初期値が決定されると、決定された初期値がAT遊技回数カウント手段85aのカウント値に設定される。また、AT遊技が1回行われるごとに、AT遊技回数カウント手段85aのカウント値が1ずつ減算される。
AT加算値決定手段85eは、AT遊技の遊技回数の加算値を決定するものである。
上述したように、本実施形態では、AT加算値決定手段85eは、特別遊技中に2回目以降のフリーズが実行されるごとに、AT遊技の遊技回数の加算値を決定する。
本実施形態では、AT遊技の遊技回数の加算値は「20」に固定されている。
また、AT加算値決定手段85eにより加算値が決定されるごとに、AT遊技回数加算手段85bは、AT遊技の遊技回数に、すなわち、AT遊技回数カウント手段85aのカウント値に、決定された加算値を加算する。これにより、AT遊技の遊技回数が加算(上乗せ)されることとなる。
このように、特別遊技中に1回目のフリーズが実行されると、AT遊技の実行権利が付与されて、AT遊技の遊技回数の初期値が決定され、また、特別遊技中に2回目以降のフリーズが実行されるごとに、AT遊技の遊技回数の加算値が決定され、決定された加算値がAT遊技の遊技回数に加算(上乗せ)される。
そして、上述したように、特別遊技中にAT遊技の実行権利が付与されると、サブ遊技状態制御手段85は、特別遊技の終了後にAT遊技を実行するように制御する。その後、AT遊技回数カウント手段85aのカウント値が0になると、サブ遊技状態制御手段85は、AT遊技を終了し、サブ遊技状態を非AT遊技に移行させるように制御する。
また、メイン制御手段50は、サブ制御手段80に対し、各種の情報(コマンド)を送信するように制御する。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果(当選役)の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作された旨の情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置(有効ラインに停止した図柄)の情報、入賞役の情報、メダルの払出しの情報、メイン遊技状態(通常遊技、RT遊技、内部中遊技、特別遊技)の情報、フリーズに関する情報(フリーズの開始及び終了、並びにフリーズ態様の情報)等が挙げられる。
説明を図1に戻す。
図1において、サブ制御手段80は、演出出力制御手段81を備える。
演出出力制御手段81は、上述したランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
演出出力制御手段81は、遊技ごとに、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、演出を選択する。具体的には、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を選択する。そして、この選択に従って、演出を出力する。
なお、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力は、サブ制御手段80によって制御されるものであり、メイン制御手段50によって制御されるものではない。
しかし、操作スイッチの操作の受付け、並びにリール31の回転及び停止に係るフリーズについては、メイン制御手段50によって制御される。
ただし、フリーズが実行されると、その旨の信号がメイン制御手段50からサブ制御手段80に送信され、フリーズの実行中における画像表示等については、サブ制御手段80によって制御される。このようにして、演出出力制御手段81により、フリーズ態様に応じた演出画像が画像表示装置23に表示される。
同様に、AT遊技の実行権利が付与されると、演出出力制御手段81は、AT遊技の実行権利が付与される旨を、画像表示装置23に画像表示する。また、AT遊技の遊技回数の加算値が決定されるごとに、演出出力制御手段81は、AT遊技の遊技回数が加算される旨及び加算される遊技回数を、画像表示装置23に画像表示する。
図11は、フリーズに関する処理の流れを示すフローチャートである。
図11のステップS11では、メイン遊技状態制御手段70は、特別役が入賞したか否かを判断し続ける。そして、特別役が入賞したと判断したときは、次のステップS12に進む。
ステップS12では、フリーズ制御手段75は、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードAであるか否かを判断する。ここで、フリーズ実行モードAであると判断したときは、次のステップS13に進む。これに対し、フリーズ実行モードAではないと判断したときは、ステップS14に進む。
ステップS13では、フリーズ態様選択手段75bは、フリーズ実行モードAに対応するフリーズ態様Aを選択し、フリーズ実行手段75dは、フリーズ態様選択手段75bが選択したフリーズ態様Aに基づいてフリーズを実行する。そして、ステップS17に進む。
ステップS14では、フリーズ制御手段75は、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードBであるか否かを判断する。ここで、フリーズ実行モードBであると判断したときは、次のステップS15に進む。これに対し、フリーズ実行モードBではないと判断したときは、ステップS16に進む。
ステップS15では、フリーズ態様選択手段75bは、フリーズ実行モードBに対応するフリーズ態様Bを選択し、フリーズ実行手段75dは、フリーズ態様選択手段75bが選択したフリーズ態様Bに基づいてフリーズを実行する。そして、ステップS17に進む。
ステップS16では、フリーズ態様選択手段75bは、フリーズ実行モードCに対応するフリーズ態様Cを選択し、フリーズ実行手段75dは、フリーズ態様選択手段75bが選択したフリーズ態様Cに基づいてフリーズを実行する。そして、ステップS17に進む。
ステップS17では、フリーズ抽選手段75cは、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じた当選確率でフリーズ抽選を行う。そして、次のステップS18に進む。
ステップS18では、フリーズ制御手段75は、フリーズ抽選で当選したか否かを判断する。ここで、フリーズ抽選で当選したと判断したときは、次のステップS19に進む。これに対し、フリーズ抽選で当選しなかったと判断したときは、ステップS19及びステップS20をスキップして、ステップS21に進む。
ステップS19では、フリーズ実行手段75dは、特別役入賞時のフリーズ実行モードに対応するフリーズ態様のフリーズを実行する。そして、次のステップS20に進む。
ステップS20では、サブ遊技状態制御手段85は、遊技者に対する特典として、AT遊技の実行権利を付与するか(特別遊技中の1回目のフリーズの場合)、又はAT遊技の遊技回数を加算(上乗せ)する(特別遊技中の2回目以降のフリーズの場合)。そして、次のステップS21に進む。
ステップS21では、メイン遊技状態制御手段70は、特別遊技が終了したか否かを判断する。ここで、特別遊技が終了していないと判断したときは、ステップS17に戻る。これに対し、特別遊技が終了したと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
<第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61の抽選結果に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御した。
これに対し、第2実施形態では、操作スイッチの操作態様に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御する。特に、第2実施形態では、ストップスイッチ42の押し順に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御する。
図12は、第2実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
図12に示すように、本実施形態では、フリーズに関する手段として、押し順決定手段75eをさらに備える。
押し順決定手段75eは、フリーズ実行モードを移行させるためのストップスイッチ42の押し順を抽選で決定するものである。
本実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選となるごとに、押し順決定手段75eは、フリーズ実行モードを移行させるためのストップスイッチ42の押し順を抽選で決定する。ここで決定するストップスイッチ42の押し順は、フリーズ実行モードを移行させるためのものであり、リール31の停止制御を振り分けるためのものではない。特に、非当選時に用いる非当選テーブルは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないようにリール31の停止位置を定めているので、ストップスイッチ42の押し順によってリール31の停止制御が振り分けられることはない。
また、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順の報知は行わない。
なお、通常遊技中及び特別遊技中のフリーズ実行モードとして、フリーズ実行モードA〜Cの3つを有することは、第1実施形態と同様である。
図13は、第2実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。
ここで、フリーズ実行モードAに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードAからフリーズ実行モードBに移行(昇格)させる。
また、フリーズ実行モードBに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードBからフリーズ実行モードCに移行(昇格)させる。
さらに、フリーズ実行モードCに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードCのままにする。
これに対し、フリーズ実行モードCに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードCからフリーズ実行モードBに移行(転落)させる。
また、フリーズ実行モードBに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードBからフリーズ実行モードAに移行(転落)させる。
さらに、フリーズ実行モードAに滞在している場合において、押し順決定手段75eが決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されたときは、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードAのままにする。
具体的には、例えば、フリーズ実行モードBに滞在している場合において、押し順決定手段75eが、フリーズ実行モードを移行させるためのストップスイッチ42の押し順を、例えば「右中左」に決定したとする。
このとき、ストップスイッチ42が「右中左」の押し順で操作されると、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードBからフリーズ実行モードCに移行(昇格)させるように制御する。
これに対し、ストップスイッチ42が「右中左」以外の押し順で操作されると、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードBからフリーズ実行モードAに移行(転落)させるように制御する。
なお、押し順決定手段75eが決定した押し順でストップスイッチ42が操作されることを「押し順正解」といい、押し順決定手段75eが決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されることを「押し順不正解」という。
このように、本実施形態では、モード移行制御手段75aは、押し順決定手段75eが決定した押し順でストップスイッチ42が操作されたときは(押し順正解のときは)、遊技者にとって有利なフリーズ実行モードに移行(昇格)させるように制御するとともに、押し順決定手段75eが決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されたときは(押し順不正解のときは)、遊技者にとって不利なフリーズ実行モードに移行(転落)させるように制御する。
なお、特別遊技中は特別遊技が終了するまで特別遊技入賞時のフリーズ実行モードを継続すること、特別遊技が終了すると特別遊技終了時のフリーズ実行モードから通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開すること、特別役が入賞したときに特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じたフリーズ態様のフリーズを実行すること、通常遊技中はフリーズを実行しないが特別遊技中はフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行すること、特別遊技中にフリーズが実行されると遊技者に対して特典を付与することは、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
第2実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、ストップスイッチ42の押し順を決定した。そして、決定した押し順でストップスイッチ42が操作されるとフリーズ実行モードを昇格させ、決定した押し順以外でストップスイッチ42が操作されるとフリーズ実行モードを降格させるようにした。
これに対し、第3実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、ストップスイッチ42の押し順ごとのフリーズ実行モードの移行先を決定する。そして、この決定及び実際に操作されたストップスイッチ42の押し順に応じたフリーズ実行モードに移行させるように制御する。
図14は、第3実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
図14に示すように、本実施形態では、フリーズに関する手段として、第1移行先決定手段75fをさらに備える。
第1移行先決定手段75fは、ストップスイッチ42の押し順ごとのフリーズ実行モードの移行先を抽選で決定するものである。この第1移行先決定手段75fによる決定は、ストップスイッチ42が操作される前に行われる。
そして、モード移行制御手段75aは、すべてのストップスイッチ42が操作されたときに、実際に操作されたストップスイッチ42の押し順及び第1移行先決定手段75fによる決定に応じたフリーズ実行モードに移行させるように制御する。
また、本実施形態では、ストップスイッチ42の押し順の報知は行わない。
なお、通常遊技中及び特別遊技中のフリーズ実行モードとして、フリーズ実行モードA〜Cの3つを有することは、第1及び第2実施形態と同様である。
図15は、第3実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。
本実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、第1移行先決定手段75fは、ストップスイッチ42の押し順ごとのフリーズ実行モードの移行先を抽選で決定する。
その後、すべてのストップスイッチ42が操作されると、モード移行制御手段75aは、第1移行先決定手段75fによる決定、及び実際に操作されたストップスイッチ42の押し順に応じたフリーズ実行モードに移行させる。
具体的には、例えば、第1移行先決定手段75fが、ストップスイッチ42の押し順が「左中右」又は「左右中」のときは移行先をフリーズ実行モードAとし、「中左右」又は「中右左」のときはフリーズ実行モードBとし、「右左中」又は「右中左」のときはフリーズ実行モードCとする旨を決定したとする。
この場合、すべてのストップスイッチ42が操作されたときに、実際に操作されたストップスイッチ42の押し順が「左中右」又は「左右中」であれば、モード移行制御手段75aは、フリーズ実行モードAに移行させる。同様に、「中左右」又は「中右左」であればフリーズ実行モードBに、「右左中」又は「右中左」であればフリーズ実行モードCに、それぞれ移行させる。
なお、押し順と移行先との対応関係は、上記の場合に限られるものではなく、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になるごとに、第1移行先決定手段75fにより抽選で決定されるものである。
また、例えばフリーズ実行モードA滞在中に、フリーズ実行モードAに移行させることが決定されたときは、フリーズ実行モードAのままとなる。このように、滞在中のフリーズ実行モードと移行先のフリーズ実行モードとが同一のときは、フリーズ実行モードは見かけ上は移行せずにそのままとなる。
なお、特別遊技中は特別遊技が終了するまで特別遊技入賞時のフリーズ実行モードを継続すること、特別遊技が終了すると特別遊技終了時のフリーズ実行モードから通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開すること、特別役が入賞したときに特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じたフリーズ態様のフリーズを実行すること、通常遊技中はフリーズを実行しないが特別遊技中はフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行すること、特別遊技中にフリーズが実行されると遊技者に対して特典を付与することは、第1及び第2実施形態と同様である。
<第4実施形態>
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。
第3実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、ストップスイッチ42の押し順ごとのフリーズ実行モードの移行先を決定した。そして、この決定及び実際に操作されたストップスイッチ42の押し順に応じたフリーズ実行モードに移行させるように制御した。
これに対し、第4実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、ストップスイッチ42の操作が受付け可能になるごとに、操作を受付け可能なストップスイッチ42ごとのフリーズ実行モードの移行先を決定する。そして、ストップスイッチ42が操作されるごとに、操作されたストップスイッチ42及び決定に応じたフリーズ実行モードに移行させるように制御する。
図16は、第4実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。
図16に示すように、本実施形態では、フリーズに関する手段として、第2移行先決定手段75gをさらに備える。
第2移行先決定手段75gは、ストップスイッチ42の操作が受付け可能になるごとに、操作を受付け可能なストップスイッチ42ごとのフリーズ実行モードの移行先を抽選で決定するものである。この第2移行先決定手段75gによる決定は、ストップスイッチ42が操作される前に行われる。
そして、モード移行制御手段75aは、ストップスイッチ42が操作されるごとに、実際に操作されたストップスイッチ42及び第2移行先決定手段75gによる決定に応じたフリーズ実行モードに移行させるように制御する。
なお、通常遊技中及び特別遊技中のフリーズ実行モードとして、フリーズ実行モードA〜Cの3つを有することは、第1〜第3実施形態と同様である。
本実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になると、第2移行先決定手段75gは、ストップスイッチ42の操作が受付け可能になるごとに、操作を受付け可能なストップスイッチ42ごとのフリーズ実行モードの移行先を抽選で決定する。
ここで、1番目に操作されるストップスイッチ42を第1ストップスイッチ、2番目に操作されるストップスイッチ42を第2ストップスイッチ、3番目に操作されるストップスイッチ42を第3ストップスイッチとする。また、第1ストップスイッチの操作を第1停止操作、第2ストップスイッチの操作を第2停止操作、第3ストップスイッチの操作を第3停止操作とする。
例えば、フリーズ実行モードA滞在中に役抽選手段61で非当選になったとする。この場合、第2移行先決定手段75gは、操作を受付け可能なストップスイッチ42と移行先のフリーズ実行モードとを、例えば、図17に示すように決定する。
すなわち、第2移行先決定手段75gは、例えば、
(1)第1停止操作前には、第1ストップスイッチが「左」であれば移行先はフリーズ実行モードA、「中」であればフリーズ実行モードA、「右」であればフリーズ実行モードBと決定し、
(2)第1ストップスイッチが「左」であったときは、第2停止操作前に、第2ストップスイッチが「中」であれば移行先はフリーズ実行モードA、「右」であればフリーズ実行モードAと決定し、
(3)第1ストップスイッチが「中」であったときは、第2停止操作前に、第2ストップスイッチが「左」であれば移行先はフリーズ実行モードB、「右」であればフリーズ実行モードAと決定し、
(4)第1ストップスイッチが「右」であったときは、第2停止操作前に、第2ストップスイッチが「左」であれば移行先をフリーズ実行モードC、「中」であればフリーズ実行モードAと決定し、
(5)第1ストップスイッチが「左」、第2ストップスイッチが「中」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードAと決定し、
(6)第1ストップスイッチが「左」、第2ストップスイッチが「右」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードAと決定し、
(7)第1ストップスイッチが「中」、第2ストップスイッチが「左」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードBと決定し、
(8)第1ストップスイッチが「中」、第2ストップスイッチが「右」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードAと決定し、
(9)第1ストップスイッチが「右」、第2ストップスイッチが「左」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードCと決定し、
(10)第1ストップスイッチが「右」、第2ストップスイッチが「中」であったときは、第3停止操作前に、第3停止操作後の移行先はフリーズ実行モードAと決定する。
そして、実際に操作された第1ストップスイッチが「右」、第2ストップスイッチが「左」、第3ストップスイッチが「中」であれば、モード移行制御手段75aは、第1停止操作後にフリーズ実行モードAからフリーズ実行モードBに移行(昇格)させ、第2停止操作後にフリーズ実行モードBからフリーズ実行モードCに移行(昇格)させ、第3停止操作後はフリーズ実行モードCのままにする。
なお、第2停止操作後にフリーズ実行モードCに移行(昇格)したときは、フリーズ制御手段75は、第3停止操作前にフリーズを実行してもよい。そうすると、フリーズ実行モードCに昇格したことを示唆することができ、これにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、各停止操作が行われる前に、第2移行先決定手段75gによる決定を参照して、次に操作すべきストップスイッチ42を報知してもよい。これにより、フリーズ実行モードBやフリーズ実行モードCなど、遊技者にとって有利なフリーズ実行モードに移行するように誘導することができる。
なお、停止操作と移行先との対応関係は、上記の場合に限られるものではなく、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になるごとに、第2移行先決定手段75gにより抽選で決定されるものである。
図18は、第4実施形態におけるフリーズ実行モードの移行を説明する図である。
なお、特別遊技中は特別遊技が終了するまで特別遊技入賞時のフリーズ実行モードを継続すること、特別遊技が終了すると特別遊技終了時のフリーズ実行モードから通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開すること、特別役が入賞したときに特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じたフリーズ態様のフリーズを実行すること、通常遊技中はフリーズを実行しないが特別遊技中はフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行すること、特別遊技中にフリーズが実行されると遊技者に対して特典を付与することは、第1及び第2実施形態と同様である。
<第5実施形態>
図19は、第5実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図であり、第1実施形態の図4に相当するものである。
第5実施形態では、有効ラインは、図3中、図柄組合せラインL1、L2、L4、及びL5の4本であり、図柄組合せラインL3(水平方向下段ライン)は、無効ラインに設定されている。
また、各リール31の図柄配列は、第1実施形態(図2)と同様である。
なお、以下の第5実施形態において、特に説明がない部分は、第1〜第4実施形態と同一であるものとする。
第5実施形態では、ART(ATかつRT)遊技を備えている。ART遊技中は、ストップスイッチ42の操作情報が報知され、その操作情報に従ってストップスイッチ42を操作すれば、当選役の入賞率を高めることができる等、遊技者にとって有利な停止態様となるものである。特に第5実施形態のART遊技は、押し順ATである。押し順ATは、ストップスイッチ42の押し順が正解であるときは、押し順が不正解であるときよりも、遊技者にとって有利な図柄の停止態様となる。
また、本実施形態の押し順は、3択であり、左第一停止、中第一停止、及び右第一停止のうち、いずれか1つが正解となり、他の2つが不正解となるように設定される。
なお、これに限らず、押し順は、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左の6種類に分けてもよく、1つを正解押し順及び5つを不正解押し順としたり、2つを正解押し順及び4つを不正解押し順としたりすることも可能である。
図19に示すように、小役3Aの図柄の組合せは、「any」−「ベル」−「any」であり、小役3A当選時(他の小役3との重複当選時)には、ストップスイッチ42の押し順が正解であれば、中リール31の停止時に中段に「ベル」が停止し、3本の有効ライン(L1、L4、L5)に小役3Aの図柄の組合せが停止する。これにより、当該遊技におけるメダル払出し枚数は、4枚×3ライン=12枚となる。
これに対し、押し順不正解時には、中リール31の停止時に上段に「ベル」が停止し、1本の有効ラインL2に小役3Aの図柄の組合せが停止する。これにより、当該遊技におけるメダル払出し枚数は、4枚×1ライン=4枚となる。
また、小役3B、及び小役3Cは、小役3Aと重複当選させるための役(制御用役)であり、本実施形態では実際に有効ラインに停止することはない。ただし、一定の条件を満たす場合には小役3Bや小役3Cを入賞させるように制御することも可能である。
特別役は、第1実施形態と同様に、BB及びRBを備えるが、図柄の組合せが異なる。第5実施形態では、BB及びRBは、いずれも「7」及び「BAR」を含む図柄の組合せから構成されている。このように設定したのは、後述するリプレイにおいて、「7」揃いリプレイ、及び「BAR」揃いリプレイを設けたためである。
リプレイは、リプレイA〜リプレイHの8種類を備える。ここで、リプレイAは、第1実施形態のリプレイと同一である。
また、リプレイBは、入賞することによって遊技状態を(遊技者にとって有利な遊技状態に)昇格させるためのリプレイである。
さらにまた、リプレイCは、入賞することによって遊技状態を(遊技者にとって不利な遊技状態に)転落させるためのリプレイである。
さらに、リプレイDは、制御用として用いられるものであり、複数のリプレイを重複当選させるために用いられ、実際に入賞するリプレイではない。ただし、上記小役3B等と同様に入賞させるように設定してもよい。
また、リプレイE及びFは、ART遊技の開始条件となるためのリプレイであり、リプレイEは「7」揃い、リプレイFは「BAR」揃いに設定されている。これらが入賞すると、ART遊技(後述するRT2遊技)に移行する。
さらにまた、リプレイGは、リプレイEと重複当選させるリプレイであり、リプレイEを入賞させることができないときに入賞するリプレイである。このため、リプレイGの図柄の組合せは、複数種類設けられている。
同様に、リプレイHは、リプレイFと重複当選させるリプレイであり、リプレイFを入賞させることができないときに入賞するリプレイである。このため、リプレイHの図柄の組合せは、複数種類設けられている。
なお、リプレイG及びHの図柄において、「/」は、「又は」を意味する。たとえば、リプレイGの左リール31である「7/BAR/スイカ」は、これら3種類の図柄のうちいずれでもよいことを意味している。
図20は、本実施形態の通常遊技の遊技状態と、抽選される役の種類を示す図である。図20において、「○」は、抽選されることを意味し、「×」は抽選されないことを意味する。
第5実施形態では、遊技状態として、通常遊技と特別遊技とを有する。特別遊技は、BB遊技及びRB遊技である(第1実施形態と同様)。また、通常遊技は、非内部中遊技と内部中遊技とを有する。非内部中遊技は、BB又はRBに当選していない遊技状態であり、内部中遊技は、BB又はRBに当選しているが未だ入賞していない遊技状態である。
非内部中遊技は、非RT遊技、RT1遊技、及びRT2遊技を有する。ここで、非RT遊技は、非ART遊技に相当し、RT1遊技は、ART準備中(ART遊技に移行するための前段階の遊技状態)に相当し、RT2遊技は、ART遊技に相当する。
図20に示すように、非内部中遊技ではBB及びRBが抽選されるが、内部中遊技ではBB及びRBは抽選されない。また、いずれの遊技においても、小役1及び小役2が抽選される。
なお、図20において、BB及びRBは、合わせて表示しているが、それぞれ別個に抽選される。小役1及び小役2についても同様である。
リプレイについては、遊技状態に応じて抽選される当選役が異なる。
リプレイは、図20に示すように、通常遊技中は、いずれの遊技状態であっても、リプレイAの単独当選が抽選される。
また、非RT遊技では、リプレイAの単独当選に加えて、リプレイA+B、リプレイA+B+Dの重複当選が抽選される。なお、図20中、「+」は、複数の役が当該遊技で同時に(重複)当選することを意味する。たとえば「リプレイA+B+D」とは、リプレイA、リプレイB、及びリプレイDの3種類のリプレイが重複当選することを意味する。
また、RT1遊技では、リプレイA+B、リプレイA+B+Dは抽選されないが、リプレイAの単独当選の他、リプレイC+E+G、リプレイC+F+H、リプレイA+C、リプレイA+C+Dの各重複当選が抽選される。
さらにまた、RT2遊技では、リプレイAの単独当選の他、リプレイA+C、リプレイA+C+Dの各重複当選が抽選される。
また、小役3A〜3Cについては、当選役として、小役3A+3B、小役3A+3C、小役3A+3B+3Cの3種類を有し、いずれの遊技状態においても抽選される。
図21は、リプレイの単独及び重複当選、並びに小役3の重複当選時におけるストップスイッチ42の押し順と入賞役との関係を示す図である。第5実施形態では、押し順として3種類を有するので、各押し順に応じて入賞役が振り分けられている。
これらのリプレイの重複当選、及び小役3の重複当選となったときは、リール制御手段64は、ストップスイッチ42から送信されてくる操作信号を受信し、最初にどのストップスイッチ42が操作されたかを検知し(押し順検知手段)、その押し順に基づいてリール31を停止制御する。
先ず、リプレイAの単独当選時は、押し順にかかわらず、常にリプレイAを入賞させるようにリール31が停止制御される。ここで、リプレイAの図柄の組合せは「RP」−「RP」−「RP」であり、すべてのリール31について、「RP」の図柄が5図柄以内の間隔で配置されているので、リール31の停止制御の範囲内(最大移動図柄数が4図柄以内)で、常に「RP」を所望の有効ラインに停止させることができる。すなわち、「RP」の図柄は、「PB(有効ラインへの図柄の引込み率)=1」である。これにより、リプレイAは、「PB=1」である。
また、リプレイA+Bの重複当選時は、中第一停止時にはリプレイBを入賞させ、左又は右第一停止時にはリプレイAを入賞させるようにリール31を停止制御する。
ここで、すべてのリール31について、「ベル」の図柄が5図柄以内の間隔で配置されているので、「ベル」の図柄は、「PB=1」である。よって、右リール31の図柄が「ベル」に設定されたリプレイBは、常に所望の有効ラインに停止させることができる(PB=1)。
なお、左リール31の図柄が「ベル」であるリプレイC、並びに左及び右リール31の図柄が「ベル」であるリプレイDについても、「PB=1」である。
さらにまた、リプレイA+B+Dの重複当選時は、右第一停止時にはリプレイBを入賞させ、左又は中第一停止時にはリプレイAを入賞させるようにリール31を停止制御する。
したがって、リプレイA+Bの重複当選時の中第一停止時、及びリプレイA+B+Dの重複当選時の右第一停止時は、リプレイBが入賞し、他の場合はリプレイAが入賞する。
さらに、リプレイC+E+Gの重複当選時は、左又は中第一停止時はリプレイCを入賞させ、右第一停止時にはリプレイE又はGを入賞させるようにリール31を停止制御する。特に、右第一停止時には、リプレイEを入賞させることを優先し、リプレイEを入賞させることができないときは、リプレイGを入賞させるように制御する。
リプレイCは、上述の通り「PB=1」であるので、リプレイC+E+Gの重複当選時において、押し順が左又は中第一停止時であれば、常にリプレイCを入賞させることができる。
これに対し、右第一停止時に、リプレイEを入賞させるためには、ストップスイッチ42の操作タイミングが正しくないと、入賞させることができない。リプレイEの図柄の組合せは、「7」−「7」−「7」であるが、図2に示すように、「7」の図柄は、左リール31で2か所、中及び右リール31では1か所にのみ配置されている。したがって、有効ラインに「7」の図柄が停止する操作タイミングでストップスイッチ42を操作しないと、「7」の図柄を有効ラインに停止させることができない。これにより、リプレイEは、「PB≠1」である。
リプレイC+E+Gの重複当選時の押し順正解時(右第一停止時)において、右リール31の停止時に「7」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは、「7」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には、「RP」を有効ラインに停止させる。
右リール31の停止時(右第一停止時)に「7」を有効ラインに停止させた場合において、第二停止が左であるとすると、左リール31の停止時に「7」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは「7」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には「RP」を有効ラインに停止させる。
さらに、中第三停止時には、中リール31の停止時に「7」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは「7」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には「RP」を有効ラインに停止させる。これにより、右第一停止時に「7」の図柄を有効ラインに停止させたときは、「7」−「7」−「7」、「RP」−「7」−「7」、「RP」−「RP」−「7」、「7」−「RP」−「7」のいずれかとなるので、リプレイE又はリプレイGが有効ラインに停止する。
一方、リプレイC+E+Gの重複当選時の右第一停止時に「RP」を有効ラインに停止させたときは、左及び中リール31の停止時には、「7」、「BAR」又は「スイカ」のいずれかを有効ラインに停止させる。
図2に示すように、左及び中リール31において、上記3種類の図柄のうちのいずれか1つは、5図柄以内の間隔で配置されている。よって、右第一停止時に「RP」を有効ラインに停止させたときは、リプレイGの図柄の組合せである「7/BAR/スイカ」−「7/BAR/スイカ」−「RP」を、「PB=1」で停止させることができる。
以上より、リプレイC+E+Gの重複当選時の押し順正解時において、リプレイE又はGのいずれかを常に有効ラインに停止させることができる。
また、リプレイC+F+Hの重複当選時は、左又は中第一停止時はリプレイCを入賞させ、右第一停止時にはリプレイF又はHを入賞させるようにリール31を停止制御する。特に、右第一停止時には、リプレイFを入賞させることを優先し、リプレイFを入賞させることができないときは、リプレイHを入賞させるように制御する。
ここで、上述と同様に、押し順が左又は中第一停止時であれば、常にリプレイCを入賞させることができる。
これに対し、右第一停止時に、リプレイFを入賞させるためには、ストップスイッチ42の操作タイミングが正しくないと、入賞させることができない。リプレイFの図柄の組合せは、「BAR」−「BAR」−「BAR」であるが、図2に示すように、「BAR」の図柄は、左リール31で2か所、中及び右リール31では1か所にのみ配置されている。したがって、有効ラインに「BAR」の図柄が停止する操作タイミングでストップスイッチ42を操作しないと、「BAR」の図柄を有効ラインに停止させることができない。これにより、リプレイFは、「PB≠1」である。
リプレイC+F+Hの重複当選時の押し順正解時(右第一停止時)において、右リール31の停止時に「BAR」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは、「BAR」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には、「ベル」を有効ラインに停止させる。
右リール31の停止時(右第一停止時)に「BAR」を有効ラインに停止させた場合において、第二停止が左であるとすると、左リール31の停止時に「BAR」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは「BAR」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には「RP」を有効ラインに停止させる。さらに、中第三停止時には、中リール31の停止時に「BAR」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは「BAR」の図柄を有効ラインに停止させる。それ以外の場合には「RP」を有効ラインに停止させる。これにより、右第一停止時に「BAR」の図柄が有効ラインに停止したときは、「BAR」−「BAR」−「BAR」、「RP」−「BAR」−「BAR」、「RP」−「RP」−「BAR」、「BAR」−「RP」−「BAR」のいずれかとなるので、リプレイF又はリプレイHが有効ラインに停止する。
一方、リプレイC+F+Hの重複当選時の右第一停止時に「ベル」を有効ラインに停止させたときは、上記のリプレイC+E+G当選時と同様に、左及び中リール31の停止時には、「7」、「BAR」又は「スイカ」のいずれかを有効ラインに停止させる。
以上より、リプレイC+F+Hの重複当選時の押し順正解時において、リプレイF又はHのいずれかを常に有効ラインに停止させることができる。
また、リプレイA+Cの重複当選時は、中第一停止時にはリプレイAを入賞させ、左又は右第一停止時にはリプレイCを入賞させるようにリール31を停止制御する。
さらにまた、リプレイA+C+Dの重複当選時は、右第一停止時にはリプレイAを入賞させ、左又は中第一停止時にはリプレイCを入賞させるようにリール31を停止制御する。
これにより、リプレイA+C、及びリプレイA+C+Dの重複当選時は、いずれか1つの押し順でリプレイAを入賞させ、他の押し順でリプレイCを入賞させるように設定されている。
小役3A〜3Cに係る重複当選は、図21に示すように、小役3A+3B、小役3A+3C、小役3A+3B+3Cの3種類が設けられている。そして、いずれか1つの押し順では12枚の払出しとなる小役3Aを入賞させ、他の押し順では4枚の払出しとなる小役3Aを入賞させる。たとえば小役3A+3Bでは、左第一停止時は12枚の払出しとなり、中又は右第一停止時は4枚の払出しとなる。
4枚の払出しとなる小役3Aを入賞させるときは、中リール31の停止時に上段に「ベル」の図柄を停止させる。これにより、1本の有効ラインL2に小役3Aの図柄の組合せである「any」−「ベル」−「any」が停止する。
これに対し、12枚の払出しとなる小役3Aを入賞させるときは、中リール31の停止時に中段に「ベル」の図柄を停止させる。これにより、3本の有効ラインL1、L4、L5に小役3Aの図柄の組合せを停止させることができる。
なお、小役3A入賞時は、中リール31のみについて「ベル」の図柄を有効ラインに停止させるだけでよいが、たとえば左及び右リール31の「ベル」の図柄についても「PB=1」で配置されているので、「ベル」−「ベル」−「ベル」をいずれかの一直線状のライン(有効ラインであるか否かを問わない)に停止させ、小役3Aの入賞をよりわかりやすく遊技者に示すことも可能である。
図22は、本実施形態の遊技状態の移行を説明する図である。図22において、点線で囲む遊技状態は、非内部中遊技である。非内部中遊技である非RT遊技、RT1遊技、RT2遊技で特別役に当選し、当該遊技で当選した特別役が入賞しなかったときは、次遊技から内部中遊技に移行する。この内部中遊技は、当選した特別役が入賞するまで継続される。そして、当選した特別役が入賞すると、特別遊技に移行する。
特別遊技は、第1実施形態等と同様に、特別遊技の終了条件を満たすまで継続される。そして、特別遊技が終了すると、遊技状態を非RT遊技(非内部中遊技)に移行させる。
この非RT遊技は、いわゆる通常遊技(非ART遊技)である。そして、非RT遊技では、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技を実行するか否かの抽選を行う。
ART遊技を実行するか否かの抽選は、どのような契機で行ってもよいが、たとえば小役1又は小役2(レア小役)の当選時、特別遊技の終了後から所定遊技回数の到達時、等が挙げられる。
そして、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技の抽選に当選すると、遊技状態を、非RT遊技→RT1遊技(ART準備中)→RT2遊技(ART)と誘導させるように制御する。
ここで、第5実施形態では、非ART遊技中のストップスイッチ42の押し順は、左第一停止と定めておき、仮に遊技者が中又は右第一停止をしたときは、ART遊技の抽選においてペナルティを課すように制御する。たとえば、非ART遊技中の中又は右第一停止時には、所定遊技回数の間、ART遊技の抽選を行わないようにすることが挙げられる。
したがって、非RT遊技中は、図20に示すように、リプレイA+B、リプレイA+B+Dの抽選が行われるものの、これらに当選したときであっても、図21に示すように、左第一停止時には、常にリプレイAが入賞するので、リプレイBが入賞する場合はない。
非RT遊技中にART遊技に当選したときは、サブ遊技状態制御手段85は、リプレイA+B、又はリプレイA+B+Dの当選時に、リプレイBを入賞させるための押し順を報知する。これらの当選時に押し順が報知されるとともに遊技者がその押し順に従ったときに限り、上述のペナルティは発生しない。
そして、リプレイBを入賞させるための押し順を報知すると、遊技者は、その押し順に従うはずであるので、リプレイBが入賞する。
メイン遊技状態制御手段70は、非RT遊技においてリプレイBが入賞したときは、遊技状態を非RT遊技からRT1遊技に移行させるように制御する。
RT1遊技では、図21に示すように、第1に、リプレイA+C、リプレイA+C+Dの抽選が行われる。そして、RT1遊技がART準備中であるときは、これらの役の当選時は、サブ遊技状態制御手段85は、リプレイAを入賞させるための押し順を報知する。したがって、ART準備中におけるリプレイA+C、リプレイA+C+Dの当選時は、リプレイAが入賞する。これに対し、押し順が報知されないときや、押し順報知に従わないときはリプレイCが入賞する。
メイン遊技状態制御手段70は、RT1遊技では、リプレイAの入賞時には遊技状態を維持するように制御し、リプレイCの入賞時は、遊技状態を非RT遊技に戻す(遊技状態を転落させる)ように制御する。
このように、ART準備中の場合に、リプレイA+C、及びリプレイA+C+Dに当選したときは、リプレイCを入賞させないために、リプレイAを入賞させる押し順を報知する。
さらに、RT1遊技では、リプレイC+E+G、リプレイC+F+Hの抽選が行われる。これらの役の当選時において、左又は中第一停止時にはリプレイCが入賞するので、ここでリプレイCが入賞すると、非RT遊技に移行する。
これに対し、これらの役の当選時に、右第一停止としたときは、リプレイCは入賞しない。まず、ART準備中の場合において、リプレイC+E+G当選時には、サブ遊技状態制御手段85は、右第一停止とすべきこと、かつ「7」揃いを目押しで狙うべきことを遊技者に報知する。そして、「7」揃いが停止したとき(リプレイE入賞時)は、メイン遊技状態制御手段70は、遊技状態をRT2遊技(ART遊技)に移行させるように制御する。これに対し、目押しに失敗してリプレイGが入賞したときは、RT1遊技を維持するように制御する。
一方、ART準備中の場合において、リプレイC+F+H当選時には、サブ遊技状態制御手段85は、右第一停止とすべきこと、かつ「BAR」揃いを目押しで狙うべきことを遊技者に報知する。そして、「BAR」揃いが停止したとき(リプレイF入賞時)は、メイン遊技状態制御手段70は、遊技状態をRT2遊技(ART)に移行させるように制御する。これに対し、目押しに失敗してリプレイHが入賞したときは、RT1遊技を維持するように制御する。
図23は、第5実施形態におけるフリーズ実行モードとフリーズ態様との関係を示す図であり、第1実施形態の図8に相当する。第5実施形態では、非RT遊技中は、フリーズ実行モードA、B、C間を、所定の契機に基づいて移行させている。その移行契機としては、第1実施形態(図8)、第2実施形態(図13)、第3実施形態(図15)、第4実施形態(図17)のいずれであってもよい。
また、いずれのフリーズ実行モードであっても、リプレイE入賞時(「7」揃い時)は、フリーズ態様1によって、リプレイE入賞時のフリーズを行い、リプレイF入賞時(「BAR」揃い時)は、フリーズ態様2によって、リプレイF入賞時のフリーズを行うように制御する。
そして、フリーズ実行モードA〜Cのいずれであるか、及びフリーズ態様1又は2であるかに応じて、ART遊技中は、それぞれフリーズ実行モードA1、A2、B1、B2、C1、C2のいずれかによってフリーズを実行する。
ART遊技中は、リプレイA+C、及びリプレイA+C+Dの当選時に、リプレイAを入賞させる押し順を報知して、非RT遊技に転落しないように制御する。なお、図22に示すように、RT2遊技中にリプレイCが入賞したときは、非RT遊技に移行(転落)する。したがって、ART遊技の抽選に当選することなく、偶然で、非RT遊技からRT1遊技、さらにRT2遊技に移行したときは、リプレイCを入賞させて非RT遊技に移行ささせることができるように設定されている。RT2遊技においてART遊技が終了したとき(押し順報知が行われなくなったとき)についても同様である。
また、ART遊技中は、小役3の重複当選時は、12枚の払出しとなる押し順を報知する。
図24は、各フリーズ実行モードA1〜C2におけるART遊技の継続率を示す図である。本実施形態のART遊技は、30ゲームを1セットとし、30ゲーム消化時ごとに、次のセットを継続するか否かを抽選で決定する。メイン遊技状態制御手段70は、RT2遊技への移行後、遊技回数をカウントし、30ゲーム消化時は、現在のフリーズ実行モードに応じて、図24に示す確率で、RT2遊技を継続するか否かの抽選を行う。図24の例では、フリーズ実行モードA2の継続率が最も低く、フリーズ実行モードC1の継続率が最も高く設定されている。
そして、この抽選で継続することに決定したときは、その旨の情報をサブ遊技状態制御手段85に送信するとともに、RT2遊技をさらに1セット(30ゲーム)継続するように制御する。
サブ遊技状態制御手段85は、継続の情報を受信すると、ART遊技を継続する旨の演出の出力等を行う。
これに対し、メイン遊技状態制御手段70は、RT2遊技を継続しないことに決定したときは、ART遊技の終了を意味するフリーズを実行する。このフリーズを実行する旨の信号は、サブ遊技状態制御手段85に送信される。サブ遊技状態制御手段85は、この信号を受信したときは、ART遊技を終了する旨を遊技者に対して報知するとともに、ART遊技を終了するように制御する。
ここで、第5実施形態では、ART遊技の30ゲーム消化時に、ART遊技の継続の場合はフリーズを実行せず、ART遊技終了の場合はART終了フリーズを実行するようにしているが、これに限らず、継続/終了のいずれも、フリーズを実行することも可能である。
たとえば、ART遊技を継続するときは、1〜2秒程度のフリーズを実行し、ART遊技を終了するときは、5秒程度のフリーズを実行することが挙げられる。
さらに、ART遊技の継続時にフリーズを行うときは、そのフリーズについては遊技者がキャンセル可能にしてもよい。たとえば、ベットスイッチ40の操作時や、30ゲーム消化時にリプレイが入賞したときは、スタートスイッチ41の操作によってART遊技継続時のフリーズをキャンセルするように制御する。これにより、遊技者は、ベットスイッチ40やスタートスイッチ41の操作に基づいて、演出の出力を待たずに、ART遊技が次遊技以降も継続するか否かを判断することができるようになる。
なお、ART遊技の終了を意味するフリーズを実行した後は、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技を終了することにより、その後は、リプレイの重複当選時や小役3の重複当選時には、押し順報知を行わない。そして、リプレイA+C、リプレイA+C+Dの当選時にリプレイCが入賞したときは、非RT遊技に移行させる。
したがって、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技の終了を意味するフリーズを実行した後であっても、リプレイCが入賞しない限り、RT2遊技に滞在し続ける。RT2遊技でリプレイCが入賞して初めて、非RT遊技に移行する。
これに対し、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技の終了を意味するフリーズが実行されたときは、次遊技から、リプレイ重複当選時にART遊技を維持するための押し順の報知や、小役3重複当選時に12枚の払出しを受けるための押し順の報知を行わない。したがって、メイン遊技状態制御手段70による遊技状態の移行(RT2遊技から非RT遊技への移行)と、サブ遊技状態制御手段85によるART遊技の終了のタイミングとは必ずしも一致するものではない。
これは、RT2遊技を継続するか否か、すなわちART終了フリーズを実行するか否かは、メイン遊技状態制御手段70によって決定されるものであり、メイン遊技状態制御手段70は、現在のRT2遊技がART遊技であるか否かは不明であり、サブ側からメイン側にはART信号等を送信しないからである。
なお、非RT遊技においてART遊技の抽選に当選していない状態で、遊技者のストップスイッチ42の操作ミス等によって偶然にリプレイBが入賞してRT1遊技に移行したときは、サブ遊技状態制御手段85は、ART準備中ではないと判断するので、一切の報知を行わない。その結果、RT1遊技で抽選されるリプレイの重複当選時にリプレイCの入賞確率が高くなるので、RT2遊技に移行する前に非RT遊技に転落する可能性が高くなる。
特に、本実施形態のように、左第一停止の押し順が適正であり、中又は右第一停止時にはペナルティを発生させるようにしておけば、リプレイA+C当選時や、リプレイA+C+D当選時に常にリプレイCを入賞させることができるので、RT2遊技に移行してしまう可能性をさらに低く設定することができる。
さらに、ART遊技の抽選に当選していない状態で、RT1遊技に移行した後、リプレイC+E+G当選時、リプレイC+F+H当選時に、偶然にリプレイE又はFが入賞してしまうと、RT2遊技に移行する。
このような場合には、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技ではないと判断するので、リプレイの重複当選時や小役3の重複当選時に遊技者にとって有利となるストップスイッチ42の押し順を報知しない。
ただし、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技の抽選に当選し、遊技者が押し順報知に従った結果RT2遊技に移行したのか、遊技者のストップスイッチ42の操作ミス又は意図的な操作によって偶然にRT2遊技に移行したのかは、わからない。
この場合、メイン遊技状態制御手段70は、RT2遊技に移行したときは、ART遊技の権利を有しているか否かにかかわらず(当該RT2遊技がART遊技であるか否かを判断できないため)、リプレイE又はF入賞時のフリーズ実行モードに応じて、フリーズを実行してしまう。
そこで、これを防止するためには、たとえばRT2遊技に移行したときは、リプレイAの単独当選時に、ランダムに変則押し(中又は右第一停止)を指示することが挙げられる。
具体的には、メイン遊技状態制御手段70は、RT2遊技に移行したときは、リプレイAの単独当選時に、中又は右第一停止(指示押し順)を決定し、その押し順の情報をサブ遊技状態制御手段85に送信する。サブ遊技状態制御手段85は、この押し順の情報を受信したときは、その押し順を遊技者に対して報知する。
ART遊技であるRT2遊技では、リプレイA+C重複当選時や、リプレイA+C+D重複当選時に、RT2遊技を維持するため(リプレイAを入賞させるための)押し順が報知される。したがって、ART遊技中は、押し順が報知されれば、遊技者は、その押し順に従うことが通常である。また、リプレイA単独当選で押し順が報知されたのか、リプレイA+C重複当選等で押し順が報知されたのかは、遊技者にはわからない。
そこで、リプレイA単独当選時に、複数回(たとえば3回)連続で、指示押し順を決定し、それを報知することが挙げられる。
メイン遊技状態制御手段70は、当該遊技での押し順を検知し、リプレイA単独当選時の複数回の連続する遊技で押し順が指示押し順と一致しているときは、当該RT2遊技がART遊技中であると判断し、フリーズ実行モードによるフリーズを許可する。
これに対し、リプレイA単独当選時の押し順が一致していないときは、ART遊技中でないと判断し、RT2遊技中のフリーズをキャンセルする。
このようにすれば、ART遊技中でのみ、フリーズを実行することができる。
なお、RT2遊技でリプレイAの単独当選確率をどの程度に設定するか等によっても、RT2遊技に移行したときに、すぐに上記指示押し順を報知できるか否かが異なる。仮に、RT2遊技に移行した後、最初の3回のリプレイAの単独当選時に指示押し順を報知する場合、その間に、リプレイA+C当選遊技や、リプレイA+C+D当選遊技があったときは、そのときの押し順の一致を含めて「3回連続で押し順一致」をカウントしてもよい。
また、メイン制御手段50は、外部端子基板と電気的に接続され、メイン制御手段50側から外部端子基板に対して外端信号(ART遊技の実行回数をカウントするための信号)を送信する。その外端信号は、たとえばホールコンピュータに送信される。そして、ホールコンピュータは、各台(スロットマシン10)が、当日、ART遊技の実行回数を含めて、どの程度の出玉があったか(差玉情報)等の各種統計情報を収集し、ホールの経営管理に利用する。
ここで、セキュリティ上の理由により、外部端子基板は、メイン制御基板とのみ接続が許可され、セキュリティの面でメイン制御基板より劣るサブ制御基板とは接続されないのが一般的である。したがって、メイン制御基板(メイン制御手段50側)で、ART遊技の実行回数を把握する必要がある。
なお、サブ制御基板からメイン制御基板に対してART遊技が実行された旨の情報を送信できれば何ら問題はないが、上述したように、信号は、メイン制御基板からサブ制御基板への一方向送信であるので、サブ側からメイン側への信号送信はできない。
そこで本実施形態において、ART遊技の実行の有無をメイン制御手段50側で把握する方法として、リプレイE又はFの入賞を検知することが挙げられる。
しかし、上述のように、RT2遊技に移行したときは常にART遊技であるとは限らず、メイン遊技状態制御手段70は、現在のRT2遊技がART遊技であるか否かを判断することができない。
仮に、RT2遊技に移行したとき、ART遊技の実行回数を一律に「+1回」とカウントしてしまうと、ART遊技の実行回数を正しくカウントできないこととなる。
そこで、リプレイE又はFの入賞に加えて、RT2遊技に移行したときは、リプレイA単独当選時の指示押し順が一致したか否かを検知し、指示押し順の一致を検知したときに限り、外部にART信号を送信することが望ましい。
なお、リプレイAの単独当選時の指示押し順の送信は、1回でも可能であるが、RT2遊技(ART遊技)の移行後、最初の複数回に対して行うことで、より信頼性を高めることができるとともに、偶然にRT2遊技に移行したときのART遊技のカウントを防止することができる。
<第6実施形態>
以下の第6〜第8実施形態において、特に説明なき部分は、第5実施形態と同一であるものとする。
第5実施形態では、ART準備中(RT1遊技)に移行したときは、リプレイC+E+G当選となるか、又はリプレイC+F+H当選時となるのを待って、いずれに当選したかで、「7」揃い又は「BAR」揃いを狙うべきことを報知した。
これに対し、第6実施形態では、非RT遊技中において、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技の抽選において、「7」揃いでART遊技に移行させるか、「BAR」揃いでART遊技に移行させるかの抽選を同時に又は並行して行うものである。
そして、たとえば「7」揃いでART遊技に移行したときは、「BAR」揃いでART遊技に移行したときよりも、ART遊技の遊技回数の期待値を高く設定することが挙げられる。
図25は、第6実施形態におけるリプレイに係る当選役と押し順及び入賞役との関係を示す図である。
第6実施形態では、RT1遊技において、第5実施形態でのリプレイC+E+G、及びリプレイC+F+Hの抽選に代えて、リプレイA+E+G、及びリプレイA+F+Hの抽選を行う。
そして、リプレイA+E+G当選時には、左又は中第一停止時はリプレイAを入賞させ、右第一停止時はリプレイE又はGを入賞させるように制御する。
また、リプレイA+F+H当選時には、左又は中第一停止時はリプレイAを入賞させ、右第一停止時はリプレイF又はHを入賞させるように制御する。
さらに、RT1遊技において、「7」揃いのART遊技に当選しているときは、リプレイA+E+G当選時に、右第一停止にすべきこと、及び「7」揃いを狙うべきことを遊技者に報知する。これに対し、「BAR」揃いのART遊技に当選しているときは、リプレイA+E+G当選時に、中第一停止にすべきことを遊技者に報知し、「7」揃いをさせないように制御する。すなわち、「BAR」揃いによるART遊技の権利を有するときは、リプレイA+E+G当選時に、押し順を中第一停止にさせ、リプレイAを入賞させて、遊技状態をRT1遊技に維持させる。
このようにして、「7」揃いのART遊技に当選しているときは、RT1遊技では、リプレイA+E+Gに当選するまで待つとともに、リプレイA+E+Gに当選する前にリプレイA+F+Hに当選したときは、「BAR」揃いをさせない押し順報知を行う。
同様に、ART遊技の抽選において「BAR」揃いのART遊技に当選しているときは、リプレイA+F+H当選時に、右第一停止にすべきこと、及び「BAR」揃いを狙うべきことを遊技者に報知する。これに対し、ART遊技の抽選において「7」揃いのART遊技に当選しているときは、リプレイA+F+H当選時は、押し順を中第一停止にすべきことを遊技者に報知し、「BAR」揃いをさせないように制御する。そして、当該遊技ではリプレイAを入賞させ、遊技状態をRT1遊技に維持させる。
このようにして、「BAR」揃いのART遊技に当選しているときは、RT1遊技では、リプレイA+F+Hに当選するまで待つとともに、リプレイA+F+Hに当選する前にリプレイA+E+Gに当選したときは、「7」揃いをさせない押し順報知を行う。
以上のようにすれば、「7」揃いのART遊技に当選したか、「BAR」揃いのART遊技に当選したかで、どちらを入賞させるかをサブ遊技状態制御手段85で制御することが可能となる。
なお、RT1遊技では、第5実施形態と同様に、リプレイA+C、リプレイA+C+Dの抽選が行われ、これらの当選時に押し順報知に従わないと、リプレイCが入賞して非RT遊技に転落する可能性がある。したがって、ART遊技の抽選において「BAR」揃いのART遊技に当選している場合において、リプレイA+E+G当選時に、中第一停止とすべき旨の押し順報知が行われたときは、遊技者は、その押し順に従うはずである。
また、当該遊技でリプレイAが入賞したときは、リプレイA+E+G当選時の中第一停止であったためにリプレイAが入賞したのか、あるいはリプレイA+C当選時に中第一停止であったためにリプレイAが入賞したのかは、遊技者は区別できない。これにより、リプレイA+E+G当選時に「7」揃いをさせないための押し順報知や、リプレイA+F+H当選時に「BAR」揃いをさせないための押し順を報知しても、遊技者に違和感を与えることはない。
<第7実施形態>
上記第5実施形態では、ART準備中(RT1遊技)からART遊技(RT2遊技)への移行契機を、リプレイE又はFの入賞により行った。
これに対し、第7実施形態では、実際のメダルの払出しがある小役の入賞に基づき、ART遊技(RT2遊技)に移行させるものである。
図26は、第7実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。
リプレイは、第5実施形態と異なり、リプレイA〜Dのみが設けられている。なお、リプレイA〜Dについては、第5実施形態と同一である。
また、小役は、特定小役A〜Dの4種類を備える。特定小役A〜Dは、いずれも、払出し枚数が8枚に設定されている。
さらに、特定小役Aの図柄の組合せは、「7」揃いであり、第5実施形態のリプレイEに相当する。また、特定小役Bの図柄の組合せは、「BAR」揃いであり、第5実施形態のリプレイFに相当する。
さらにまた、特定小役Cの図柄の組合せは、第5実施形態のリプレイGと同一であり、特定小役Dの図柄の組合せは、第5実施形態のリプレイHと同一である。
図27は、第7実施形態における通常遊技での当選役を示す図である。第5実施形態と同様に、リプレイAは、全遊技状態で抽選される。また、非RT遊技では、第5実施形態と同様に、リプレイA+B、リプレイA+B+Dが抽選される。
さらにまた、RT1遊技及びRT2遊技では、第5実施形態と同様に、リプレイA+C、リプレイA+C+Dが抽選される。
さらに、RT1遊技では、特定小役A+C、及び特定小役B+Dが抽選される。
図28は、第7実施形態における当選役と押し順に対応する入賞役との関係を示す図である。リプレイの重複当選時、及び小役3の重複当選時における押し順と入賞役との関係は、第5実施形態と同一である。
また、特定小役A+Cの当選時には、右第一停止時には特定小役A又はCが入賞可能となる。特に、右第一停止時には、先ず特定小役Aを入賞させることを優先し、特定小役Aを入賞させることができないときは、特定小役Cを入賞させるように制御する。これに対し、左又は中第一停止時には、特定小役Cのみが入賞可能となり、特定小役Aが入賞する場合はない。
同様に、特定小役B+Dの当選時には、右第一停止時には特定小役B又はDが入賞可能となる。特に、右第一停止時には、先ず特定小役Bを入賞させることを優先し、特定小役Bを入賞させることができないときは、特定小役Dを入賞させるように制御する。これに対し、左又は中第一停止時には、特定小役Dのみが入賞可能となり、特定小役Bが入賞する場合はない。
ここで、特定小役C、特定小役Dの各リール31の図柄は、「PB=1」で配置されているので、常に入賞させることができ、役の非入賞となる場合はない。
図29は、第7実施形態における遊技状態の移行を示す図である。第7実施形態において、第5実施形態と異なる点は、RT1遊技中に特定小役A又はBが入賞すると、RT2遊技に移行する点である。すなわち、特定小役A又はBは、ART準備中からART遊技への移行契機となる役である。
また、第5実施形態では、リプレイEである「7」揃いや、リプレイFである「BAR」揃いが停止したときは、リプレイの入賞となるので、当該遊技でのメダル投入枚数が自動投入されることとなる。
これに対し、第7実施形態では、特定小役Aである「7」揃いや、特定小役Bである「BAR」揃いが停止すると、8枚小役の入賞となるので、8枚のメダルの払出しが行われる。したがって、ART遊技の突入時に、8枚のメダルが払い出されるようにすることができる。
ここで、現行5号機では、特別役(ボーナス)入賞時のメダルの払出しはない。その理由は、以下の通りである。
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則には、「入賞によらずに遊技メダル等を獲得することができるものでないこと。」という規定が設けられている。
さらに、5号機の規則を設けるにあたり、解釈基準が設けられ、本規定の解釈基準では、「再遊技、役物及び役物連続作動装置の作動は「入賞」でない。遊技機が、役物及び役物連続作動装置が作動する図柄の組合せが表示されたときに遊技メダル等の払出を行う性能を持つものである場合には、入賞していないにもかかわらず遊技メダル等の獲得を可能とする性能を持つものであると解するため、当該遊技機の当該性能は、本規定に抵触する。」とされた。このため、5号機では、BB等の図柄の停止時は、「入賞」ではないとされた。
なお、上記規定において、「役物」とは、普通役物(SB)、第一種特別役物(RB)、第二種特別役物(CB)を指す。
また、「役物連続作動装置」とは、第一種特別役物に係わる役物連続作動装置(1BB)、第二種特別役物に係わる役物連続作動装置(2BB)を指す。
以上のように、上記規則では、再遊技(リプレイ)、役物及び役物連続作動装置の作動は「入賞」でないとされているが、本願では、リプレイ、特別役の図柄の組合せが停止したことを、小役と区別することなく「入賞」と記載する。
よって、規則では、作動図柄の停止は、入賞ではないため、メダルを払い出すことができない。しかし、小役に係る図柄の停止は、入賞に相当するため、メダルを払い出すことができる。これにより、第7実施形態では、特定小役A、Bは、小役の一種であるので、メダルを払い出すことができる。これにより、特別役の入賞時にメダルを払い出していた4号機のように、「7」揃い等(遊技者にとって有利となる遊技状態への突入時)にメダルを払い出すことができる。
<第8実施形態>
図30は、第8実施形態における当選役と、押し順に対応する入賞役との関係を示す図である。
第8実施形態では、第6実施形態と同様に、リプレイA+E+G、リプレイA+F+Hの抽選を行う。ここで、リプレイA、E、F、G、Hの各図柄の組合せについては、第5実施形態と同一である。
また、第8実施形態では、リプレイB、C、Dについては設けられていない。すなわち、第8実施形態では、RT状態(遊技状態)を移行させる(抽選されるリプレイの種類やリプレイの当選確率の変動を行う)ものではない。
また、図31は、第8実施形態における遊技状態の移行を説明する図である。
図31に示すように、第8実施形態では、特別遊技を除く通常遊技としては、内部中遊技と非内部中遊技の2種類のみである。
また、特別役の種類は、BBの1種類である。BB遊技が終了すると、非内部中遊技に移行する。また、非内部中遊技で特別役に当選し、特別役が入賞しなかったときは、次遊技から内部中遊技に移行する。
ここで、BBの図柄の組合せは、第5実施形態と同一であるが、第8実施形態では、押し順が右第一停止であることを条件として、当選したBBが入賞可能となる。また、第5実施形態と同様に、中又は右第一停止はペナルティとしているので、遊技者は、左第一停止を遵守しつつ遊技を進行させる。このため、BBに当選しても、原則として、当選したBBが入賞することはない。したがって、BBが入賞しない状態、すなわち内部中遊技が続くこととなる。
また、BBの当選確率は任意に設定できるが、比較的高確率(たとえば1/8程度)に設定する。これにより、仮に、当選したBBが入賞してBB遊技に移行し、そのBB遊技が終了して非内部中遊技に移行すると、早期にBBに当選して内部中遊技となる。
この内部中遊技では、メイン遊技状態制御手段70は、フリーズ低確状態とフリーズ高確状態との間を移行させるように制御する。本実施形態では、フリーズ低確状態がいわゆる通常遊技の状態であり、このフリーズ低確状態では、フリーズが発生することはない。なお、フリーズ低確状態及びフリーズ高確状態は、いずれも、1つの内部中遊技で行われるものであり、上述したように、RT状態を移行させるものではない。
そして、サブ遊技状態制御手段85は、第5実施形態と同様に、ART遊技を実行するか否かの抽選を行う。そして、この抽選に当選したときは、サブ遊技状態制御手段85は、リプレイAの当選時に、中又は右第一停止(変則押し)の押し順を報知する。メイン遊技状態制御手段85は、リプレイAの当選時の遊技で、予め定められた押し順と一致するか否かを判断する。
ART遊技の当選後の上記報知は、1回でも可能であるが、リプレイA当選時に複数回にわたって行うのが望ましい。偶然に押し順が一致してしまうことを防止するためである。また、リプレイA当選時に限らず、小役3の重複当選時に、12枚払出しとなる押し順を報知し、その押し順が一致していた場合を含めることも可能である。
メイン遊技状態制御手段70は、たとえばリプレイA当選時の複数回の遊技で、所定の押し順と一致すると判断したときは、フリーズ高確状態に移行する。なお、リプレイA当選時に限らず、役の非当選時に変則押しを指示することで、押し順が一致するか否かを判断してもよい。
さらに、サブ遊技状態制御手段85は、リプレイA当選時の複数回の遊技で押し順を報知し、その押し順が一致していると判断したときは、メイン遊技状態制御手段70側でフリーズ高確状態に移行したと判断する。その後にリプレイA+E+Gに当選したときは、サブ遊技状態制御手段85は、右第一停止とすべきこと、及び「7」揃いを狙うべきことを遊技者に対して報知する。同様に、リプレイA+F+Hに当選したときは、右第一停止とすべきこと、及び「BAR」揃いを狙うべきことを遊技者に報知する。
そして、リプレイE(「7」揃い)又はリプレイF(「BAR」揃い)が入賞したときは、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技の開始時のフリーズを実行する。このフリーズ実行の情報は、サブ遊技状態制御手段85に送信される。サブ遊技状態制御手段85は、この情報を受信したときは、ART遊技を開始するように制御する。
なお、フリーズ低確状態において遊技者の意図的な変則押しまたは操作ミスでリプレイE又はFが入賞したとしても、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技を開始する条件を満たさないと判断し、ART開始時のフリーズを行わない。これにより、サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技を開始しない。
また、サブ遊技状態制御手段85でART遊技の抽選に当選していないにもかかわらず、リプレイA当選時に変則押しが行われ、フリーズ高確状態に移行した後、さらにリプレイE又はFが入賞する可能性がある。
サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技に当選していないにもかかわらず、リプレイE又はFが入賞したと判断したときは、ART遊技を開始しないが、その後のリプレイA当選時の複数回の遊技で、所定の押し順を報知する。この押し順は、メイン遊技状態制御手段70に対し、フリーズの実行をキャンセルさせるためのものである。
メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技の開始時のフリーズを実行した後、上記の所定の押し順を検知したときは、その後に行う予定のフリーズをキャンセルする。これにより、メイン遊技状態制御手段70に対し、ART遊技には移行していないことを知らせることができる。なお、フリーズの実行をキャンセルさせるための押し順報知は、リプレイA当選時に限らず、役の非当選時に行ってもよい。
サブ遊技状態制御手段85は、ART遊技を開始すると、小役3の重複当選時に、12枚の払出しとなる押し順を報知する。
また、ART遊技中は、メイン遊技状態制御手段70は、第5実施形態と同様に、ART遊技開始時のフリーズ実行モードに応じて、30ゲーム消化時ごとにART遊技の終了フリーズを実行するか否かを抽選で決定する。そして、ART遊技の終了フリーズを実行することに決定したときは、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技の終了時のフリーズを実行し、フリーズ低確状態に移行させる。
また、その情報は、サブ遊技状態制御手段85に送信される。サブ遊技状態制御手段85は、この情報を受信すると、ART遊技の終了を意味する演出を出力するとともに、ART遊技を終了し、その後は小役3の重複当選時に押し順報知を行わないように制御する。
これに対し、メイン遊技状態制御手段70は、ART遊技において30ゲームを消化した後、さらに30ゲームを継続することに決定したときは、フリーズ高確状態を維持するとともに、その旨の情報をサブ遊技状態制御手段85に送信する。サブ遊技状態制御手段85は、その旨の情報を受信すると、ART遊技の継続を意味する演出を出力するとともに、ART遊技を継続するように制御する。
なお、第8実施形態において、第5実施形態と同様に、リプレイA+B、リプレイA+B+Dを設け、リプレイBの入賞時にフリーズ高確状態に移行させるようにしてもよい。
また、第5実施形態と同様に、リプレイA+C、リプレイA+C+Dを設け、ART遊技に当選していないのにフリーズ高確状態に移行したときは、リプレイCを入賞させる押し順を報知し、リプレイCが入賞したときは、メイン遊技状態制御手段70は、フリーズ低確状態に移行させるようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、特別役が入賞したときに、特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様を選択し、選択したフリーズ態様のフリーズを実行した。そして、特別役が入賞したときに実行するフリーズの態様によって、特別遊技中のフリーズ実行モードを示唆した。しかし、この特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じた態様のフリーズは、実行しなくてもよい。
(2)本実施形態では、遊技者に対する特典として、特別遊技中のフリーズの実行に応じて、AT遊技の実行権利を付与したり(特別遊技中の1回目のフリーズの場合)、AT遊技の遊技回数を加算(上乗せ)した(特別遊技中の2回目以降のフリーズの場合)。
しかし、遊技者に対する特典は、AT遊技の実行権利の付与や、AT遊技の遊技回数の加算に限られるものではない。遊技者に対する特典として、例えば、フリーズを実行するか否かのフリーズ抽選や、遊技者にとって有利な遊技状態に移行させるか否かの移行抽選の当選確率を高めるようにしてもよい。
(3)本実施形態では、特別遊技中に、1回目のフリーズが実行されると、AT遊技の実行権利を付与し、その後、フリーズが1回実行されるごとに、AT遊技の遊技回数を加算(上乗せ)した。
しかし、これに限らず、例えば、特別遊技の終了後には、特別遊技中のフリーズの実行の有無にかかわらず、所定の遊技回数(例えば50回)のAT遊技を最低限実行する。そして、特別遊技中にフリーズが実行されるごとに、1回目のフリーズから、AT遊技の遊技回数を加算してもよい。
また、例えば、特別遊技中に、所定回数(例えば3回)のフリーズが実行されると、AT遊技の実行権利を付与し、その後、所定回数(例えば2回)のフリーズが実行されるごとに、AT遊技の遊技回数を加算してもよい。
さらにまた、例えば、特別遊技の終了時に、AT遊技を実行するか否かのAT抽選を行い、このAT抽選で当選すると、特別遊技の終了後に、所定の遊技回数(例えば50回)のAT遊技を実行する。そして、特別遊技中のフリーズの実行回数に応じて、AT抽選で当選する確率を変動させてもよい。
この場合、例えば、特別遊技中のフリーズの実行回数が1回であれば、AT抽選の当選確率は1/3とし、同実行回数が2回であれば、同当選確率は1/2とし、同実行回数が3回であれば、同当選確率は1/1.5とし、同実行回数が4回以上であれば、同当選確率は1/1とするなど、特別遊技中のフリーズの実行回数が多くなるに従って、AT抽選の当選確率を次第に高することができる。
(4)本実施形態では、フリーズ実行モードとして、フリーズ実行モードA、B、Cの3つを設けた。
しかし、フリーズ実行モードの個数や内容はあくまでも例示であり、これらの3つに限られるものではない。
(5)第1実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で所定の小役に当選すると、所定の条件が満たされたとして、フリーズ実行モードを移行させた。
しかし、フリーズ実行モードの移行の条件や移行先のパターンはあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
例えば、通常遊技中に役抽選手段61で所定のリプレイに当選したことや、通常遊技中に特定の役(小役又はリプレイ)が入賞したことや、特定の停止出目が出現したことや、所定の遊技回数を消化したこと等、フリーズ実行モードの移行の条件は、種々設定することができる。
また、例えば、通常遊技中のメイン遊技状態として、非RT遊技とはリプレイの当選確率が異なる複数種類のRT遊技(例えば、RT1遊技〜RT4遊技の4種類)を設ける。また、メイン遊技状態制御手段70は、役抽選手段61で所定の役(小役又はリプレイ)に当選したことや、特定の役(小役又はリプレイ)が入賞したことや、特定の停止出目が出現したことや、所定の遊技回数を消化したこと等を条件に、複数種類のRT遊技間の移行を制御する。そして、モード移行制御手段75aは、RT遊技間の移行に伴って、フリーズ実行モードを移行させてもよい。
(6)本実施形態では、特別遊技が終了して、通常遊技に戻ったときに、モード移行制御手段75aは、特別遊技終了時のフリーズ実行モードから、通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開した。
しかし、これに限らず、例えば、モード移行制御手段75aは、特別遊技が終了すると、常に、特定のフリーズ実行モード(例えば、フリーズ実行モードA)から、通常遊技中におけるモード間の移行制御を再開してもよい。
(7)本実施形態では、フリーズ態様として、フリーズ態様A(左リールのみが逆回転する)、フリーズ態様B(左及び中の2つのリールが順に逆回転する)、及びフリーズ態様C(全てのリールが順に逆回転する)の3つを設けた。
しかし、フリーズ態様の個数や内容はあくまでも例示であり、これらの3つに限られるものではない。
また、リールの動作態様が異なる複数種類のフリーズ態様ではなく、例えば、フリーズの継続時間(フリーズ時間)が異なる複数種類のフリーズ態様を備えてもよい。
(8)本実施形態では、フリーズ態様選択手段75bは、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードAのときは、1/1の確率でフリーズ態様Aを選択し、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードBのときは、1/1の確率でフリーズ態様Bを選択し、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードCのときは、1/1の確率でフリーズ態様Cを選択した。
しかし、各フリーズ実行モードにおける各フリーズ態様の選択確率はあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
例えば、フリーズ態様選択手段75bは、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードAのときは、3/5の確率でフリーズ態様A、1/5の確率でフリーズ態様B、1/5の確率でフリーズ態様Cをそれぞれ選択する。同様に、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードBのときは、1/5の確率でフリーズ態様A、3/5の確率でフリーズ態様B、1/5の確率でフリーズ態様Cをそれぞれ選択し、特別役入賞時のモードがフリーズ実行モードCのときは、1/5の確率でフリーズ態様A、1/5の確率でフリーズ態様B、3/5の確率でフリーズ態様Cをそれぞれ選択する。これにより、フリーズ態様によってフリーズ実行モードを示唆しつつ、いわゆるガセのフリーズ態様を含むことで、フリーズが単調にならないようにすることができる。
(9)本実施形態では、特別遊技中は、フリーズ実行モードAであれば、1/30の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードBであれば、1/20の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードCであれば、1/10の確率でフリーズ抽選に当選するとした。また、通常遊技中は、いずれのフリーズ実行モードであっても、フリーズ抽選で当選する確率は0であり、フリーズが実行されることはない。
しかし、各フリーズ実行モードにおけるフリーズ抽選の当選確率はあくまでも例示であり、これに限られるものではない。
例えば、通常遊技中は、フリーズ実行モードAであれば、1/300の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードBであれば、1/200の確率でフリーズ抽選に当選し、フリーズ実行モードCであれば、1/100の確率でフリーズ抽選に当選するように設定してもよい。すなわち、特別遊技中より実行頻度が大幅に低いものの、通常遊技中も、フリーズを実行してもよい。そして、通常遊技中も、フリーズの実行に応じて、遊技者に対して特典を付与してもよい。
(10)本実施形態では、AT遊技の遊技回数の初期値は「50」に固定した。しかし、これに限らず、例えば、AT遊技の遊技回数の初期値は、複数種類の中から乱数を用いた抽選で決定してもよい。
(11)本実施形態では、AT遊技の遊技回数の加算値は「20」に固定した。しかし、これに限らず、例えば、AT遊技の遊技回数の加算値は、複数種類の中から乱数を用いた抽選で決定してもよい。また、例えば、特別遊技中にフリーズが実行されるごとに、フリーズ実行モードに応じた加算値をAT遊技の遊技回数に加算してもよい。さらにまた、例えば、特別遊技中にフリーズが実行されるごとに、フリーズ実行モードに応じた選択確率で加算値を選択し、選択した加算値をAT遊技の遊技回数に加算してもよい。
(12)本実施形態では、通常遊技中は、いずれのフリーズ実行モードに滞在しているかを示唆する演出は行わず、特別役入賞時に実行するフリーズの態様によって特別遊技中のフリーズ実行モードを示唆した。
しかし、これに限らず、例えば、通常遊技中に、いずれのフリーズ実行モードに滞在しているかを示唆する演出を行ってもよい。さらには、通常遊技中に、フリーズ実行モードの移行の条件が満たされると、その旨、及び移行先のフリーズ実行モードを示唆する演出を行ってもよい。
(13)第2〜第4実施形態では、通常遊技中に役抽選手段61で非当選になったときに、押し順決定手段75eによりフリーズ実行モードを移行させるストップスイッチ42の押し順を決定したり、第1移行先決定手段75fによりストップスイッチ42の押し順ごとのフリーズ実行モードの移行先を決定したり、第2移行先決定手段75gにより停止操作ごとのフリーズ実行モードの移行先を決定するように制御した。
しかし、これに限らず、例えば、通常遊技中に役抽選手段61でリプレイに当選したときに、上記各手段により決定を行うようにしてもよく、また、役抽選手段61の抽選結果にかかわらず、通常遊技中に遊技が行われるごとに、上記各手段により決定を行うようにしてもよい。
(14)第5実施形態では、「7」又は「BAR」揃いをリプレイ(リプレイE又はF)とし、他のリプレイと重複当選させるようにした。このようにしたのは、「7」又は「BAR」揃いをリプレイとしたとき、これらの役と他の役とを重複当選させるには、現行規則上では、リプレイに限られ、小役とリプレイを重複当選させることができないからである。ただし、現行の規則に縛られるものでないときは、「7」又は「BAR」揃いのリプレイと、リプレイ以外の他の役とを重複当選させることも可能である。
(15)第7実施形態では、「7」又は「BAR」揃いを8枚払出しの小役(特定小役A、B)とし、他の特定小役C、D(8枚払出し)と重複当選させるようにした。このようにしたのは、小役とリプレイとを重複当選させることができないこと(上記理由と同じ)、及び払出し枚数が同一枚数の小役同士を重複当選させれば、取りこぼし時に有利/不利が生じないからである。
ただし、これに限らず、特定小役A又はBの払出し枚数を、これらと重複当選する他の小役の払出し枚数よりも多く設定することも可能である。このようにすれば、複数種類の小役の重複当選時における枚数優先(最も払出し枚数の多い小役の入賞を優先すること)により、「7」又は「BAR」揃いの特定小役A、Bを優先して入賞させることができる。
(16)第5実施形態等では、AT用の小役として、小役3Aを例に挙げ、押し順ATを行うようにした。しかし、ATは、押し順ATに限らず、いわゆる目押しATとしてもよい。
たとえば目押しAT用の小役として、「ベル」−「7/BAR」−「7/BAR」(4種類)を設け、ART遊技では、目押しAT用の小役の当選時に、中及び右リール31の図柄の種類を報知することが挙げられる。
(17)第5〜第8実施形態では、ART遊技突入時の図柄の組合せを「7」揃い、又は「BAR」揃いとし、右第一停止かつ目押しで遊技者に揃えさせるようにした。しかし、これに限らず、右第一停止時には「PB=1」で「7」揃い又は「BAR」揃いが成立するように図柄を配列してもよい。
(18)第5実施形態において、ART遊技中は、30ゲームごとに、フリーズ実行モードに応じてART遊技を継続するか否かを決定するようにした。しかし、これに限らず、ART遊技開始時に、フリーズ実行モードに応じて、最初に何セットのART遊技を実行するかを決定してもよい。
(19)第5実施形態では、30ゲームごとにART遊技の継続抽選を行うようにした。このため、遊技者の運がよければいつまでもART遊技が継続することとなる。しかし、「著しく射幸心を煽るものではない」との観点から、ART遊技の遊技回数に上限(天井)を設け、たとえばART遊技の遊技回数が300ゲームに到達したときは、それ以降の継続抽選を行うことなく、ART終了フリーズを実行して、ART遊技を終了するようにしてもよい。
(20)第5実施形態等では、30ゲームごとにART遊技の継続抽選を行うようにした。しかし、これに限らず、ART遊技開始時に、予めART遊技の遊技回数を決定してもよい。たとえばART遊技開始時のフリーズ実行モード及びART遊技開始時の停止出目(「7」揃いか「BAR」揃いか)に基づいて遊技回数を決定することが挙げられる。
(21)第5実施形態等では、「7」揃い又は「BAR」揃いが停止したときにART遊技開始時のフリーズを実行し、その後は、ART遊技を終了するまでフリーズを実行しないか、又は30ゲームごとにART遊技の継続フリーズを実行するようにした。
しかし、これに限らず、第1実施形態の特別遊技中のように、ART遊技中のフリーズの実行頻度に基づいて、ART遊技の継続率や遊技回数の期待値を示唆するように制御してもよい(第1実施形態の図10のように設定する)。具体的には、ART遊技の継続率や遊技回数が多いほど、フリーズの発生頻度が高くなるように設定することが挙げられる。
(22)本実施形態では、特別役に当選すると内部中遊技に移行し、特別役が入賞すると特別遊技に移行するようにした。しかし、特別役を設けることなく、内部中遊技や特別遊技を設けずに、ART遊技のみを実行することも可能である。たとえば、第5〜第8実施形態において、「7」揃い又は「BAR」揃いが停止することで移行するART遊技を、特別遊技と同様の演出を出力する遊技とすることにより、ART遊技を特別遊技に見立てた遊技にすることも可能である。その場合、ART遊技の終了条件を、遊技回数が所定回数に到達したこと(たとえば30ゲーム)としたり、あるいは所定の払出し枚数に到達したこと(たとえば200枚)とすることで、ART遊技をより特別遊技に近いものとすることができる。
(23)第5、第6、第8実施形態では、「7」揃いのリプレイE又は「BAR」揃いのリプレイFの当選時に、押し順によっては「7」揃いのリプレイE又は「BAR」揃いのリプレイFよりも優先して停止表示されるリプレイA又はCを重複当選させたが、これに限られない。
例えば第5、第6、第8実施形態において、リプレイE+G、リプレイF+Hのみが重複当選するようにし、リプレイE+G当選時は第1停止が左、中又は右のいずれであっても、目押しをすれば「7」揃いのリプレイEが停止表示する(目押しミス時はリプレイGが停止表示する)ようにしてもよい。同様に、リプレイF+H当選時は第1停止が左、中又は右のいずれであっても、目押しをすれば「BAR」揃いのリプレイFが停止表示する(目押しミス時はリプレイHが停止表示する)ようにしてもよい。
さらに同様に、第7実施形態では、特定小役A+C当選時は、第一停止が左、中又は右のいずれであっても、目押しをすれば「7」揃いの特定小役Aが停止表示する(目押しミス時は特定小役Cが停止表示する)ようにし、特定小役B+D当選時は、第一停止が左、中又は右のいずれであっても、目押しをすれば「BAR」揃いの特定小役Bが停止表示する(目押しミス時は特定小役Dが停止表示する)ようにしてもよい。
10 スロットマシン
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
50 メイン制御手段(遊技制御手段)
61 役抽選手段
62(62A〜62D) 役抽選テーブル
63 当選フラグ制御手段
63a 当選フラグ
64 リール制御手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
70 メイン遊技状態制御手段
75 フリーズ制御手段
75a モード移行制御手段
75b フリーズ態様選択手段
75c フリーズ抽選手段
75d フリーズ実行手段
75e 押し順決定手段
75f 第1移行先決定手段
75g 第2移行先決定手段
80 サブ制御手段(演出制御手段)
81 演出出力制御手段
85 サブ遊技状態制御手段
85a AT遊技回数カウント手段
85b AT遊技回数加算手段
85c AT遊技回数減算手段
85d AT初期値決定手段
85e AT加算値決定手段
L1〜L5 有効ライン(図柄組合せライン)

Claims (3)

  1. 遊技を行うときに遊技者が操作する操作スイッチと、
    遊技者による前記操作スイッチの操作を所定時間受け付けないフリーズを制御するフリーズ制御手段と、
    遊技者にとって通常遊技よりも有利な特別遊技に移行させるための特別役を含む役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記役抽選手段で特別役に当選し、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止して特別役が入賞したときは、通常遊技から特別遊技に移行するように制御する特別遊技制御手段と、
    通常遊技中及び特別遊技中のモードとして、フリーズの実行頻度が異なる複数種類のフリーズ実行モードを有し、これらのフリーズ実行モード間の移行を制御するモード移行制御手段と、
    複数種類のフリーズ態様の中からいずれか1つを選択するフリーズ態様選択手段と
    を備え、
    前記モード移行制御手段は、
    通常遊技中は、所定の条件を満たしたときにフリーズ実行モードを移行させるように制御するとともに、
    特別遊技中は、特別遊技が終了するまで特別役入賞時のフリーズ実行モードを継続するように制御し、
    前記フリーズ態様選択手段は、特別役が入賞したときに特別役入賞時のフリーズ実行モードに応じてフリーズ態様を選択し、
    前記フリーズ制御手段は、通常遊技中及び特別遊技中にフリーズ実行モードに応じた実行頻度でフリーズを実行するとともに、特別役が入賞したときに前記フリーズ態様選択手段が選択したフリーズ態様に基づいてフリーズを実行するように制御し、
    特別遊技中のフリーズの実行に応じて遊技者に対して特典を付与する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
    前記モード移行制御手段は、通常遊技中は、前記役抽選手段の抽選結果に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御する
    ことを特徴とするスロットマシン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
    前記モード移行制御手段は、通常遊技中は、前記操作スイッチの操作態様に応じてフリーズ実行モードを移行させるように制御する
    ことを特徴とするスロットマシン。
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