JP2013062439A - パワーモジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を増加させることなく、半導体素子間の沿面放電の発生を効果的に抑制し、小型であって耐久性に優れたパワーモジュールを提供する。
【解決手段】基板2と、基板2の一側面2Aに所定の間隔を置いて載置固定された複数の半導体素子1a,1bと、基板2の一側面2A上の複数の半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と、基板2の一側面2A上に複数の半導体素子1a,1bとプライマー層40を封止する封止樹脂体30と、を具備し、複数の半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と封止樹脂体30との界面40Aは凹凸形状を呈している。
【選択図】図2
【解決手段】基板2と、基板2の一側面2Aに所定の間隔を置いて載置固定された複数の半導体素子1a,1bと、基板2の一側面2A上の複数の半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と、基板2の一側面2A上に複数の半導体素子1a,1bとプライマー層40を封止する封止樹脂体30と、を具備し、複数の半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と封止樹脂体30との界面40Aは凹凸形状を呈している。
【選択図】図2
Description
本発明は、パワーモジュールとその製造方法に関し、特に小型で耐久性能に優れたパワーモジュールとその製造方法に関するものである。
従来から、半導体素子を搭載したパワーモジュールは、半導体素子をリードフレームなどの基板上に載置し、半導体素子と基板を封止樹脂(モールド樹脂ともいう。)で封止するとともに、半導体素子の保護層であるシリコーン樹脂層や基板と封止樹脂との接着力を高めるために、半導体素子のシリコーン樹脂層や基板の表面に絶縁性のプライマー組成物を塗布している。
ところで、電子部品間に電位差が発生すると、その間に存在する気体に絶縁破壊が生じて電子が放出(放電)される。このような放電の形態としては、火花放電、コロナ放電、グロー放電、アーク放電などが知られている。
上記する従来のパワーモジュールにおいても、複数の半導体素子を基板上に所定の間隔を置いて載置した場合には、パワーモジュールの作動に伴って半導体素子間に電位差が生じ、半導体素子間に塗布されたプライマー組成物(絶縁体)の表面に沿って樹枝状の放電が発生することが確認されている。このような放電は沿面放電と称されており、火花放電やコロナ放電の一種と考えられている。
上記する沿面放電は、気体中で放電する火花放電と比較して低電圧で発生するとともに、プライマー組成物のような絶縁体が電子部品間に介在する場合には、その絶縁体の絶縁性が高くなるほど低電圧で発生する。さらに、たとえばパワーモジュールの冷却板(放熱板)のような背後電極が存在する場合には、沿面放電がより一層低い電圧で発生する。
そして、このような沿面放電が発生すると、絶縁体が酸化され、その絶縁性が低下するおそれがある。特に、基板上の複数の半導体素子の間に絶縁性の高いプライマー組成物が塗布されている場合には、半導体素子間で沿面放電が発生し易いことから、従来のパワーモジュールにおいては、このような沿面放電の発生を防止するために基板上で半導体素子同士を一定距離だけ離間して配置する必要があり、パワーモジュール全体の体格が大型化してしまうといった問題がある。
上記する問題に対して、沿面放電時の放電距離を確保して沿面放電の発生を抑制する従来のパワーモジュール構成が特許文献1、2に開示されている。
特許文献1に開示されているパワーモジュールによれば、放熱板の外周部に沿って樹脂枠を形成することで、銅パターンの端部から放熱板の端部までの距離を短縮しながらその沿面放電距離を確保することができ、絶縁層における沿面放電を抑制しながらパワーモジュールの横方向の大きさを小型化することができる。
また、特許文献2に開示されているパワーモジュールによれば、金属層上に形成された絶縁樹脂層上面の面積を基板底面の面積よりも大きくすることで、絶縁樹脂層の厚みを小さくしながら、絶縁樹脂層とモールド樹脂の界面における沿面放電距離を確保することができ、その界面における沿面放電の発生を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されているパワーモジュールにおいては、別途の樹脂枠を放熱板の外周部に沿って形成する必要があり、部品点数が増加して製造コストが高騰するという課題がある。
また、特許文献2に開示されているパワーモジュールにおいては、絶縁樹脂層やその絶縁樹脂層が形成される金属層の面積を大きくする必要があり、パワーモジュールの体格、特にその平面視における幅方向の大きさを小型化することができないという課題がある。
本発明は、上記する課題に鑑みてなされたものであり、部品点数を増加させることなく、絶縁体の絶縁性能を維持しながら、基板上の半導体素子間に生じ得る沿面放電を抑制して、パワーモジュールの小型化と高耐久性を実現することのできるパワーモジュールとその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明のパワーモジュールは、基板と、該基板の一側面に所定の間隔を置いて載置固定された複数の半導体素子と、該基板の一側面上の少なくとも該複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と、該基板の一側面上に該複数の半導体素子と該プライマー層を封止する封止樹脂体と、を具備するパワーモジュールであって、前記複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と封止樹脂体との界面は凹凸形状を呈しているものである。
ここで、本発明における「基板」とは、回路基板、もしくは回路基板と絶縁基板の組み合わせ、もしくは回路基板と絶縁基板と応力緩和基板の組み合わせなど、のすべてを総称するものである。また、この絶縁基板は、たとえば純アルミニウムからなる基板と窒化アルミニウムからなる基盤とを積層してなる積層体(DBA)であってもよいことは勿論のことである。
上記する形態によれば、複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と封止樹脂体の界面を凹凸形状とすることで、たとえばこの界面が略平面からなる場合と比較して、半導体素子同士の当該界面に沿った距離、すなわち沿面放電距離を相対的に長くすることができ、たとえば絶縁性の高いプライマー層をリードフレームなどの基板の一側面上に形成した場合であっても、プライマー層と封止樹脂体の界面における沿面放電の発生を効果的に抑制することができる。これにより、プライマー層や半導体素子の劣化による破損を抑制するとともに、基板上の半導体素子同士を近接して配置することができ、パワーモジュール全体の体格を小型化しながらその耐久性能を効果的に高めることができる。
なお、このパワーモジュールは、上記基板の下方に、ヒートシンク板(冷却板)や、ヒートシンク板と冷媒流路を具備する冷却器とのアルミダイキャスト一体成形体を具備するものであってもよい。さらに、半導体素子、上記基板、ヒートシンク板等の積層体が絶縁素材(セラミックス、熱硬化性もしくは熱可塑性の樹脂素材、アルミニウムやその合金素材など)のケース内に収容されるものであっても、ケースレス構造のものであってもよい。
ここで、プライマー層と封止樹脂体の成形素材としては、たとえばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂を適用することができるものの、プライマー層と封止樹脂体とは異なる種類の樹脂材料から構成されることが好ましい。すなわち、プライマー層としては、たとえば半導体素子と基板の接合材として使用されるはんだ材との接着力を考慮して、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂などを用いることが好ましい。また、封止樹脂体としては、製造コストを考慮して、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などを用いることが好ましい。
さらに、前記プライマー層における前記界面の平均表面粗さRaは1.2μm以上であることが好ましい。
上記する形態によれば、複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と封止樹脂体の界面に沿った半導体素子同士の距離を相対的に長くできるとともに、その界面の凹凸によるアンカー効果によって、プライマー層と封止樹脂体の接着力を効果的に高めることができ、パワーモジュールの耐振動性等の耐久性をより一層高めることができる。
また、本発明のパワーモジュールの製造方法は、基板の一側面に複数の半導体素子を所定の間隔を置いて載置固定する第1の工程と、基板の一側面上の少なくとも複数の半導体素子の間にプライマー層を形成する第2の工程と、少なくとも複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層の表面に粗化処理を行い、凹凸を形成する第3の工程と、基板の一側面上に複数の半導体素子とプライマー層を封止する封止樹脂体を形成する第4の工程と、からなるものである。
上記する製造方法によれば、少なくとも複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層の表面に粗化処理を行い、当該表面に凹凸を形成することで、たとえばプライマー層の表面が略平面からなる場合と比較して、半導体素子同士の当該表面に沿った距離を相対的に長くすることができ、プライマー層の表面における沿面放電の発生を効果的に抑制することができる。これにより、プライマー層や半導体素子の劣化による破損を抑制するとともに、基板上の半導体素子同士を近接して配置することができ、パワーモジュール全体の体格を小型化しながらその耐久性能を効果的に高めることができる。さらに、半導体素子や基板と封止樹脂体との接着力を高めるために用いられるプライマー層の表面に凹凸を形成することで、部品点数を増加させることなく、容易に沿面放電を抑制することができる。
また、プライマー層の表面に凹凸を形成するに当たり、凹凸形成後の平均表面粗さRaが1.2μm以上となるように粗化処理を行うことで、複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層の表面に沿った半導体素子同士の距離を十分に確保しながら、その凹凸によるアンカー効果によってプライマー層と封止樹脂体の接着力を効果的に高めることができ、パワーモジュールの耐振動性等の耐久性をより一層高めることができる。
ここで、プライマー層の表面の粗化処理としては、たとえばプライマー層の硬化後におけるショットブラストやプライマー層の硬化前におけるスタンプなどを適用することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明のパワーモジュールとその製造方法によれば、部品点数を増加させることなく、半導体素子間の沿面放電の発生を効果的に抑制することができるため、小型化であって耐久性に優れたパワーモジュールを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係るパワーモジュールを模式的に示した縦断面図である。また、図2は、図1で示すパワーモジュールの要部(A部)を拡大して示した要部拡大図である。
図1で示すパワーモジュール100は、複数の半導体素子1a,1bと基板(たとえば、リードフレーム)2からなる回路ユニット10と、回路ユニット10から放出される熱をその外部へ放熱する冷却板20と、冷却板20の上面20A上に回路ユニット10を封止する封止樹脂体(モールド樹脂体)30と、から大略構成されており、回路ユニット10および冷却板20と封止樹脂体30の間には、回路ユニット10や冷却板20と封止樹脂体30の接着力を高めるプライマー層40が設けられている。
より具体的には、上記する回路ユニット10は、半導体素子1a,1bが導電性接合材(たとえば、はんだ材)3a,3bを介して基板2の上面2Aに所定の間隔を置いて載置固定されており、この回路ユニット10が絶縁材(たとえば、ろう)11を介して冷却板20の上面20Aに載置固定されている。そして、冷却板20の下面20Bを除いて回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40が形成され、冷却板20の下面20Bを露出するようにプライマー層40の周りに封止樹脂体30が形成されている。
なお、同図においては、冷却板20の下面20Bを除いて回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40を形成する形態を示しているが、基板2の上面2A上の少なくとも半導体素子1a,1bの間にプライマー層40が形成されていれば、部分的にプライマー層40を形成してもよい。
また、3つ以上の半導体素子が基板上に載置固定されている場合には、沿面放電が発生し得る半導体素子の間にのみ当該プライマー層を形成してもよい。
ここで、図2に示すように、プライマー層40と封止樹脂体30の界面40A、特に基板2の上面2A上の半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40Aは凹凸形状を呈している。
このように、半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40Aを凹凸形状とすることで、半導体素子1a,1bの界面40Aに沿った距離、すなわち沿面放電時の放電距離Xが相対的に長くなり、半導体素子1a,1b間に生じ得る沿面放電を効果的に抑制することができる。
なお、同図においては、半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40Aのみを凹凸形状とする形態を示しているが、回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りに形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40A全体を凹凸形状としてもよいし、回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りに形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40Aのうち所望の部位のみを部分的に凹凸形状としてもよい。
図3は、プライマー層表面の平均表面粗さRaとプライマー層と封止樹脂体の剪断強度との関係を示したものである。なお、プライマー層表面に対して後述するような粗化処理を行わない場合、その平均表面粗さRaは0.1μmよりも小さいことが確認されている。そして、図3は、平均表面粗さRaが0.1μmよりも小さい、すなわち粗化処理を行わない場合の剪断強度を100とし、その剪断強度に対する比率を示したものである。
図示するように、プライマー層40の表面(プライマー層40における封止樹脂体30との界面40A)の平均表面粗さRaを1.2μmとすることで、プライマー層40の表面に粗化処理を行わない場合と比較して剪断強度を約30%高めることができ、平均表面粗さRaを2.0μmとすると剪断強度を約70%高めることができる。
したがって、プライマー層40の表面の平均表面粗さRaを1.2μm以上とすることで、その表面に形成された凹凸によるアンカー効果によってプライマー層40と封止樹脂体30を強固に接着させることができる。なお、上記するように、回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りに形成されたプライマー層40と封止樹脂体30の界面40A全体を凹凸形状とすれば、上記するアンカー効果をより一層高めることができるとともに、プライマー層40と封止樹脂体30の接着面積を大幅に高めることができ、プライマー層40と封止樹脂体30の接着力を格段に高めることができる。
次に、図4,5を参照して、図1で示すパワーモジュールの製造方法について説明する。
図4は、図1で示すパワーモジュールの製造方法の一実施の形態を説明したフロー図である。
まず、回路ユニット10を作製する(S11)。具体的には、複数の半導体素子1a,1bと基板2を用意し、導電性接合材3a,3bを介して基板2の上面2Aに半導体素子1a,1bを所定の間隔を置いて載置固定する。
次いで、冷却板20を用意し、絶縁材11を介して冷却板20の上面20Aに回路ユニット10を載置固定する(S12)。
次いで、冷却板20の下面20Bを除いて回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40を形成する(S13)。具体的には、プライマー層40を構成する形成素材(プライマー組成物)の溶液に冷却板20を接合した回路ユニット10を浸漬させ、回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の表面にプライマー組成物を塗布した後、上記溶液から回路ユニット10等を取り出す。なお、この段階においては、プライマー層40は未硬化状態である。
また、回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40を形成する方法として、マスキングなどによって所望の部位のみにプライマー組成物を塗布することもできる。
そして、上記プライマー層40を熱風乾燥や自然乾燥などによって乾燥させて固化させる(S14)。
次に、硬化後のプライマー層40の表面、具体的には半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40の表面にショットブラストによる粗化処理を行い、当該表面に凹凸を形成する(S15)。
そして、基板2の上面2A上に半導体素子1a,1bを封止するために、冷却板20の下面20Bを露出するように凹凸が形成されたプライマー層40の表面に封止樹脂体30を形成する(S16)。
図5は、図1で示すパワーモジュールの製造方法の他の実施の形態を説明したフロー図である。なお、回路ユニット10を作製する工程(S21)、冷却板20の上面20Aに回路ユニット10を載置固定する工程(S22)、冷却板20の下面20Bを除いて回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40を形成する工程(S23)は、図4で示すパワーモジュールの製造方法と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
図4で示すパワーモジュールの製造方法に対して図5で示すパワーモジュールの製造方法は、ショットブラストによる粗化処理に代えて、スタンプによる粗化処理を実施したものである。
すなわち、図5で示すパワーモジュールの製造方法では、上記するように回路ユニット10と絶縁材11と冷却板20の周りにプライマー層40を形成した後、プライマー層40の硬化前に、プライマー層40の表面、具体的には半導体素子1a,1bの間に形成されたプライマー層40の表面にスタンプによる粗化処理を行い、当該表面に凹凸を形成する(S24)。
次いで、凹凸が形成されたプライマー層40を熱風乾燥や自然乾燥などによって乾燥させて固化させる(S25)。
そして、図4で示すパワーモジュールの製造方法と同様に、基板2の上面2A上に半導体素子1a,1bを封止するために、冷却板20の下面20Bを露出するように凹凸が形成されたプライマー層40の表面に封止樹脂体30を形成する(S26)。
このように、本発明にかかるパワーモジュールは、少なくとも半導体素子の間に形成されたプライマー層と封止樹脂体との界面を凹凸形状とすることによって、パワーモジュールの作動に伴う半導体素子間の沿面放電の発生を効果的に抑制することができ、プライマー層や半導体素子の劣化による絶縁破壊を抑制することができる。また、半導体素子同士を基板上で近接して配置することができ、従来のパワーモジュールと比較してパワーモジュール全体の体格を小型化することができる。これらのことから、本発明にかかるパワーモジュールは、高耐久性や小型化が要求される近時のハイブリッド車や電気自動車に搭載されるインバータ等に好適である。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1a,1b…半導体素子、2…基板、3a,3b…導電性接合材、10…回路ユニット、11…絶縁材、20…冷却板、30…封止樹脂体、40…プライマー層、100…パワーモジュール
Claims (8)
- 基板と、該基板の一側面に所定の間隔を置いて載置固定された複数の半導体素子と、該基板の一側面上の少なくとも該複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と、該基板の一側面上に該複数の半導体素子と該プライマー層を封止する封止樹脂体と、を具備するパワーモジュールであって、
前記複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層と封止樹脂体との界面は凹凸形状を呈しているパワーモジュール。 - 前記プライマー層と前記封止樹脂体は異なる種類の樹脂材料から構成されていて、前記プライマー層は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂のうちのいずれか一種からなる請求項1に記載のパワーモジュール。
- 前記プライマー層における前記界面の平均表面粗さRaは1.2μm以上である請求項1または2に記載のパワーモジュール。
- 基板の一側面に複数の半導体素子を所定の間隔を置いて載置固定する第1の工程と、
基板の一側面上の少なくとも複数の半導体素子の間にプライマー層を形成する第2の工程と、
少なくとも複数の半導体素子の間に形成されたプライマー層の表面に粗化処理を行い、凹凸を形成する第3の工程と、
基板の一側面上に複数の半導体素子とプライマー層を封止する封止樹脂体を形成する第4の工程と、からなるパワーモジュールの製造方法。 - 前記プライマー層と前記封止樹脂体は異なる種類の樹脂材料から構成されていて、前記プライマー層は、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂のうちのいずれか一種からなる請求項4に記載のパワーモジュールの製造方法。
- 前記プライマー層の表面の凹凸形成後の平均表面粗さRaは1.2μm以上である請求項4または5に記載のパワーモジュールの製造方法。
- 前記プライマー層の凹凸は、プライマー層の硬化後にショットブラストによって形成されたものである請求項4〜6のいずれか一項に記載のパワーモジュールの製造方法。
- 前記プライマー層の凹凸は、プライマー層の硬化前にスタンプによって形成されたものである請求項4〜6のいずれか一項に記載のパワーモジュールの製造方法。
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