JP2013060872A - 燃料ポンプの駆動制御装置 - Google Patents

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裕一 外山
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Abstract

【課題】電動式燃料ポンプをPWM制御する駆動制御装置において、駆動回路の回路抵抗による損失があっても、デューティ比の指示値に見合った電力供給を行えるようにする。
【解決手段】燃料ポンプの駆動回路から出力された駆動出力のオン時間RFPONを計測し、デューティ比の指示値に対応するオン時間FPONとの差分DEFPON(DEFPON=FPON−RFPON)を算出する。そして、差分DEFPONが大きく、また、PWM制御の周波数が高いほど、デューティ比の補正値HOSACYをより大きな値に設定する。次いで、デューティ比の指示値TGDUを補正値HOSACYで増大補正し、補正後のデューティ比DTTGDUに基づき、燃料ポンプの駆動回路に出力するPWM制御信号を設定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンに向けて燃料を供給する電動式燃料ポンプの駆動回路を、デューティ比の指示値に基づきPWM制御する駆動制御装置に関する。
特許文献1には、エンジン出力が高くなるほど、燃料ポンプを制御するためのPWM制御信号のデューティ比を大きくし、また、デューティ比が大きくなるほど、前記PWM制御信号の周波数を低くする、流体用ポンプ制御装置が開示されている。
特開2008−232099号公報
ところで、PWM制御においては、駆動回路の回路抵抗によって駆動出力の立ち上がりがなまされてしまうことで損失が発生し、かつ、高周波でPWM制御する場合には、1回の通電時間に対して損失分が占める割合が低周波の場合に比べて多くなり、高周波ほど損失量が多くなる。
このため、PWM制御信号の周波数を変化させると、デューティ比の指示値に見合った電力供給が行えず、燃料ポンプのPWM制御においては、燃料圧力の安定性や応答性が悪化することで、エンジンへの燃料噴射量の計量精度が低下し、エンジンの排気性状、燃費、出力性能が低下するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、PWM制御信号の周波数が変更されても、デューティ比の指示値に見合った電力供給を行える、燃料ポンプの駆動制御装置を提供することを目的とする。
そのため、本願発明は、駆動回路から燃料ポンプに出力した駆動出力に基づき、前記駆動回路に出力するPWM制御信号を変更するようにした。
上記発明によると、PWM制御信号の周波数が変更されることで、駆動出力の損失分が変化しても、デューティ比の指示値に見合った電力供給を行え、燃料圧力の安定性や応答性が悪化することを抑制できる。
本願発明の実施形態におけるエンジンのシステム図である。 本願発明の実施形態におけるFPCMの構成を示すブロック図である。 本願発明の実施形態におけるPWM制御の一例を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態におけるオン時間の計測を示すタイムチャートである。 本願発明の実施形態におけるPWM制御の一例を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における応答遅れ時間の計測を示すタイムチャートである。 本願発明の実施形態におけるPWM制御の一例を示すフローチャートである。 本願発明の実施形態における駆動出力の周期(周波数)の計測を示すタイムチャートである。 本願発明の実施形態におけるPWM制御の一例を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る燃料ポンプの駆動制御装置を含む、車両用エンジンのシステム図である。
図1において、エンジン1は、吸気通路2に燃料噴射弁3を備え、この燃料噴射弁3が開弁することでエンジン1に対する燃料噴射がなされる。
燃料噴射弁3が噴射した燃料は、空気と共に吸気バルブ4を介して燃焼室5内に吸引され、点火プラグ6による火花点火によって着火燃焼する。燃焼室5内の燃焼ガスは、排気バルブ7を介して排気通路8に排出される。
吸気通路2の燃料噴射弁3が配設される部分よりも上流側には、スロットルモータ9で開閉される電子制御スロットル10が配され、この電子制御スロットル10の開度によってエンジン1の吸入空気量を調整する。
また、燃料タンク11内の燃料を、燃料ポンプ12によって燃料噴射弁3(エンジン1)に向けて供給する燃料供給装置13を備えている。
燃料供給装置13は、燃料タンク11、燃料ポンプ12、圧力調整弁14、オリフィス15、燃料ギャラリー配管16、燃料供給配管17、燃料戻し配管18、ジェットポンプ19、燃料移送管20を含んで構成される。
燃料ポンプ12は、モータでポンプインペラを回転駆動する電動式流体用ポンプであり、燃料タンク11内に配置される。
燃料ポンプ12の吐出口には燃料供給配管17の一端が接続され、燃料供給配管17の他端は燃料ギャラリー配管16に接続され、更に、燃料ギャラリー配管16に燃料噴射弁3の燃料供給口が接続される。
燃料タンク11内で、燃料供給配管17から分岐して前記燃料戻し配管18が延設され、燃料戻し配管18の他端は、燃料タンク11内に開口される。
燃料戻し配管18には、上流側から順に、圧力調整弁14、オリフィス15、ジェットポンプ19が介装されている。
圧力調整弁14は、燃料戻し配管18を開閉する弁体14aと、該弁体14aを燃料戻し配管18上流側の弁座に向けて押圧するコイルスプリングなどの弾性部材14bとから概略構成されており、この圧力調整弁14は、燃料噴射弁3に供給される燃料圧力が最小圧力FPMINを超えたときに開弁し、燃料圧力が最小圧力FPMIN以下であるときに閉弁する。
前述のように、圧力調整弁14は、燃料噴射弁3に供給される燃料圧力が最小圧力FPMINよりも高くなると開弁するが、圧力調整弁14の下流側に設けられるオリフィス15によって、燃料戻し配管18を介して燃料タンク11内に戻される燃料流量が絞られるようになっているため、燃料ポンプ12からの燃料の吐出量を戻し流量以上に増やすことで、前記最小圧力FPMINよりも高い圧力にまで燃料圧力を昇圧できるようになっている。
尚、燃料ポンプ12の吐出量の制御によって、所定最小圧FPMINを超える燃料圧力にまで昇圧できる程度に、燃料戻し配管18によって燃料タンク11内に戻される燃料量(リリーフ流量)が絞られるようになっていればよく、例えば、前記オリフィス15を設けずに、圧力調整弁14が流量を絞る機能を備えることができる。
ジェットポンプ19は、圧力調整弁14、オリフィス15を介して燃料タンク11内に戻される燃料の流れによって、燃料移送管20を介して、燃料を移送させる。
燃料タンク11は、底面の一部が盛り上がって、底部空間を2つの領域11a,11bに隔てている所謂鞍型の燃料タンクであり、燃料ポンプ12の吸い込み口は領域11a内に開口するため、領域11b内の燃料を領域11a側に移送させないと、領域11b内の燃料が残存することになってしまう。
そこで、ジェットポンプ19は、圧力調整弁14及びオリフィス15を介して燃料タンク11の領域11a内に戻される燃料の流れによって、燃料移送管20内に負圧を作用させ、燃料移送管20が開口する領域11b内の燃料を、燃料移送管20を介してジェットポンプ19まで導き、圧力調整弁14を介して燃料供給配管17から戻される燃料と共に領域11a内に排出させる。
尚、ジェットポンプ19、圧力調整弁14、オリフィス15、燃料移送管20、燃料戻し配管18を備えない燃料供給装置13であってもよい。
燃料噴射弁3による燃料噴射、点火プラグ6による点火、電子制御スロットル10の開度などを制御するエンジン制御ユニットとして、コンピュータを備えるECM(エンジン・コントロール・モジュール)31を設けてある。
また、前記燃料ポンプ12を駆動する燃料ポンプ制御ユニットとして、コンピュータを備えるFPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)30を設けてある。
ECM31とFPCM30とは相互に通信可能に構成され、ECM31からFPCM30に向けては、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比及び周波数を指示する信号である方形波のパルス信号PINSなどが送信され、FPCM30からECM31に向けては、診断情報などが送信される。
尚、本願におけるデューティ比とは、周波数に対応する1周期におけるオン時間割合(%)である。
ECM31には、燃料ギャラリー配管16内の燃圧FUPRを検出する燃料圧力センサ33、図外のアクセルペダルの踏み込み量ACCを検出するアクセル開度センサ34、エンジン1の吸入空気流量QAを検出するエアフローセンサ35、エンジン1の回転速度NEを検出する回転センサ36、エンジン1の冷却水温度TW(エンジン温度)を検出する水温センサ37、排気中の酸素濃度に応じてエンジン1の燃焼混合気の空燃比を検出する空燃比センサ38などからの検出信号が入力される。
ECM31は、前述の各種センサの検出信号に基づいて、燃料噴射弁3による燃料噴射量及び噴射タイミング、点火プラグ6による点火時期、電子制御スロットル10の開度を制御する。
更に、ECM31は、燃料圧力センサ33が検出した燃圧FUPRや、エンジン1の運転条件(エンジン負荷、エンジン回転速度など)などに基づいて、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比(%)及び周波数(Hz)を決定する。そして、ECM31は、これらデューティ比及び周波数に対応するデューティ比及び周波数の方形波パルス信号PINSを、燃料ポンプ12のPWM制御におけるデューティ比及び周波数を指示する信号として、FPCM30に送信する。
ECM31は、例えば、エンジン出力が高いほど(高負荷側ほど)デューティ比の指示値を高く設定して、燃料ポンプ12の吐出量を燃料消費量に見合う量に増やす。また、デューティ比の指示値を高くするエンジンの高負荷側では、周波数の指示値を低く設定して、駆動回路30dの発熱を抑制し、また、エンジンの低負荷側で周波数を高くする(例えば、可聴周波数18kHz以上にする)ことでポンプ騒音を抑制する。
そして、FPCM30は、ECM31側から受信したパルス信号PINS(周波数、デューティ比の指示値)に基づいて、内蔵する駆動回路をPWM制御し、燃料ポンプ12への電力供給を制御する。
図2は、FPCM30の構成を示す。
この図2に示すように、FPCM30は、ECM31が出力する方形波パルス信号PINSなどを入力するための入力回路30a、FPCM30からECM31に向けて診断結果の情報などを出力するための出力回路30b、入力回路30a及び出力回路30bを介してECM31のマイクロコンピュータと通信を行うマイクロコンピュータ30c、マイクロコンピュータ30cが出力するPWM制御信号に応じて燃料ポンプ12への電力供給をオン/オフ制御する駆動回路(スイッチング回路)30d、外部電源(バッテリ)から電力供給を受けてマイクロコンピュータ30cに電源供給を行うマイコン電源回路30eなどを含んでいる。
燃料ポンプ12への通電をスイッチングするトランジスタを備えた駆動回路30dは、外部電源と燃料ポンプ12との電気的接続をスイッチングすることで、外部電源から燃料ポンプ12に向けた電力供給を制御する。
また、マイクロコンピュータ30cは、駆動回路30dの出力(駆動出力)を読み込んで、駆動出力をモニタし、係る駆動出力のモニタ結果に基づき、駆動回路30dに出力するPWM制御信号を変更する機能を有しており、以下では、係るPWM制御信号の制御機能を詳細に説明する。
図3のフローチャートは、PWM制御の一例を示す。
図3のフローチャートに示すルーチンは、一定の時間間隔で割り込み実行され、まず、ステップS101では、駆動回路30dの駆動出力(電力波形)の立ち上がり及び立ち下がりを検出する。
駆動出力の立ち上がり及び立ち下がりの検出は、図4に示すように、予め記憶されているハイレベル閾値及びローレベル閾値と、駆動回路30dの駆動出力とを比較して行われる。
具体的には、駆動回路30dの駆動出力が、ハイレベル閾値を横切って増大したことを検出した場合に駆動出力の立ち上がりを判定し、ローレベル閾値を横切って減少したことを検出した場合に駆動出力の立ち下がりを判定する。
次のステップS102では、図4に示すように、ステップS101で検出した駆動出力の立ち上がりから立ち下がりまでの時間、つまり、PWM制御の1周期当たりの駆動出力のオン時間(通電時間)RFPONを計測する。
次のステップS103では、そのときに駆動回路30dに出力しているPWM制御信号のデューティ比(指示値)及び周波数(指示値)に基づき駆動出力のオン時間の指示値FPONを求め、この指示値FPONと、計測した実際のオン時間RFPONとの差分DFFPON(DFFPON=FPON−RFPON)を算出する。
上記差分DFFPONは、駆動回路30dの回路抵抗によって駆動出力の立ち上がりがなまされてしまうことで生じる損失分を示す時間、換言すれば、駆動出力のオン時間の指示時間に対する短縮分である。
そして、ステップS104では、ステップS103で算出した差分DFFPONと、そのときの周波数の指示値(PWM制御信号の1周期)とに基づき、実際のオン時間RFPONをオン時間の指示値FPONに近づけるためのデューティ比の補正値HOSACY(≧0%)を算出する。
前記補正値HOSACYは、差分DFFPON(駆動回路30dの回路抵抗による損失分)が大きいほど大きな値に設定され、かつ、PWM制御の周波数が高く、1周期に占める損失分の割合が大きいほど大きな値に設定される。
デューティ比の指示値に基づいたPWM制御信号を駆動回路30dに出力しても、駆動出力のオン時間は、損失分(差分DFFPON)だけ短くなるため、差分DFFPONだけ実際のオン時間を延長できれば、デューティ比の指示値に見合った実デューティ比で燃料ポンプ12を駆動できることになる。
しかし、損失分(差分DFFPON)は時間であり、PWM制御信号の周波数が異なると、損失分(差分DFFPON)に相当するデューティ比が異なることになるので、差分DFFPONだけ実際のオン時間を延長できるようなデューティ比の補正値を、差分DFFPONとそのときの周波数とから設定する。
そして、ステップS105では、デューティ比の指示値TGDU(%)に補正値HOSACYを加算した結果を、最終的なデューティ指示値DTTGDUに設定することで、駆動回路30dの回路抵抗による損失分だけ実オン時間を延長できるように、デューティ比の指示値を増大補正し、本来の指示値TGDUに見合うオン時間で、燃料ポンプ12に対する通電が行われるようにする。
ステップS106では、ステップS105で設定した最終的なデューティ指示値DTTGDUと、周波数の指示値とに基づき、駆動回路30dに対してPWM制御信号を出力する。
上記のPWM制御によれば、駆動回路30dの回路抵抗による損失分(オン時間の短縮時間)を計測して、係る損失分を相殺するように、PWM制御信号のデューティ比を増大補正するので、損失分の変動があっても、デューティ比の指示値に見合う時間だけ燃料ポンプ12に通電でき、かつ、周波数の変化があっても損失分に相当するデューティの補正を行える。
従って、駆動回路30dの回路抵抗の変化や、PWM制御の周波数の変化があっても、燃料ポンプ12への電力供給を精度よく制御でき、燃料圧力の制御精度、燃料圧力の応答性を維持できる。
図5のフローチャートは、PWM制御の別の例を示す。
図5のフローチャートに示すルーチンは、一定の時間間隔で割り込み実行され、まず、ステップS201では、駆動回路30dの駆動出力(電力波形)の立ち上がり及び立ち下がりを、前記ステップS101と同様に検出する。
次のステップS202では、図6に示すように、駆動回路30dに出力したPWM制御信号の立ち上がりから、駆動出力の立ち上がりまでの時間TFPUPを計測する。
前記時間TFPUPは、図6に示すように、駆動回路30dの駆動出力の立ち上がりが回路抵抗によってなまされることで発生する、駆動出力の立ち上がりの応答遅れ時間であり、回路抵抗によって損失した供給電力分(図6のハッチングで示す損失分)に相当する。
次いで、ステップS203では、駆動回路30dに出力したPWM制御信号の立ち下がりから、駆動出力の立ち下がりまでの時間TFPDWNを計測する。
前記時間TFPDWNは、図6に示すように、駆動回路30dの駆動出力の立ち下がりが回路抵抗によってなまされることで発生する、駆動出力の立ち下がりの応答遅れ時間であり、電力供給の遮断が遅れることによる電力の加算分(図6のハッチングで示す加算分)に相当する。
ステップS204では、時間TFPUPと時間TFPDWNとの差分TSON(TSON=TFPUP−TFPDWN)を算出する。
PWM制御信号に対する駆動出力の立ち上がり遅れは、燃料ポンプ12への供給電力を減少させることになるが、PWM制御信号に対する駆動出力の立ち下がり遅れは、燃料ポンプ12への供給電力を増加させることになり、この応答遅れによる電力減少分から電力加算分を除いた分が、実質的な回路抵抗による損失分となり、ステップS204で演算する差分TSONは、損失分を示す時間となる。
ここで、ステップS204で算出する差分DEFPONと、前述のステップS103で算出する差分TSONとは、共に回路抵抗による損失分(オン時間の目減り分)を示す時間であるが、ステップS204では、差分TSONの演算において駆動出力の立ち下がり遅れを加味してあるから、より高精度に損失分を検出できる。
ステップS205では、ステップS204で算出した差分TSONと、そのときの周波数の指示値(PWM制御信号の1周期)とに基づき、実際のオン時間RFPONをオン時間の指示値FPONに近づけるためのデューティ比の補正値HOSACY(≧0%)を算出する。
ここで、前記補正値HOSACYは、差分TSON(回路抵抗による損失分)が大きいほど大きな値に設定され、かつ、PWM制御の周波数が高く、1周期に占める損失分の割合が大きいほど大きな値に設定される。
ステップS206では、デューティ比の指示値TGDU(%)に補正値HOSACYを加算した結果を、最終的なデューティ指示値DTTGDUに設定することで、回路抵抗による損失分だけデューティ比の指示値を大きくし、本来の指示値TGDUに見合うオン時間で通電が行われるようにする。
ステップS207では、ステップS105で設定した最終的なデューティ指示値DTTGDUと、周波数の指示値とに基づき、駆動回路30dに対してPWM制御信号を出力する。
上記PWM制御によると、PWM制御信号に対する駆動出力の応答遅れ時間の計測結果に基づき、回路抵抗による駆動出力の立ち上がり遅れによる電力の損失分と、駆動出力の立ち下がり遅れによる電力の加算分とをそれぞれに検出することで、駆動回路30dの回路抵抗による損失分を高精度に求め、デューティ比をより精度よく補正できる。
図7のフローチャートは、PWM制御の別の例を示す。
図7のフローチャートに示すルーチンは、一定の時間間隔で割り込み実行され、まず、ステップS301では、駆動回路30dの駆動出力(電力波形)の立ち上がりを、前記ステップS101と同様に検出する。
次のステップS302では、図8に示すように、駆動出力の前回の立ち上がりから今回の立ち上がりまでの時間を計測することで、駆動出力の周波数TFPCY(Hz)を求める。
次のステップS303では、ステップS302で求めた駆動出力の周波数TFPCYに基づき、PWM制御信号のデューティ比を補正するための補正値HOSACY(%)を算出する。
前述のように、駆動回路30dの回路抵抗による損失分(損失時間)が同じでも、PWM制御における周波数が高くなると(1周期が短くなると)、デューティ比の増大補正要求は、より大きくなる。
そこで、ステップS303では、周波数TFPCYが高いほど、補正値HOSACYをより大きな値とし、PWM制御におけるデューティ比がより大きく増大補正されるようにする。
尚、上記ステップS303での補正値HOSACYの算出においては、駆動回路30dの回路抵抗による損失分(損失時間)を予め固定値として与え、これに見合った補正が、周波数毎に設定されることになる。
ステップS304では、デューティ比の指示値TGDU(%)に補正値HOSACYを加算した結果を、最終的なデューティ指示値DTTGDUに設定することで、回路損失分だけデューティ比の指示値を大きくし、本来の指示値TGDUに見合うオン時間で通電が行われるようにする。
ステップS305では、ステップS304で設定した最終的なデューティ指示値DTTGDUと、周波数の指示値とに基づき、駆動回路30dに対してPWM制御信号を出力する。
上記PWM制御によると、駆動回路30dの回路抵抗による損失分(損失時間)を固定値とした場合に、デューティ比の補正要求が周波数毎に変わり、周波数が高いほどデューティ比をより大きく補正することが要求されるので、周波数TFPCYの計測結果に基づきデューティ比の補正を行う。従って、損失を補償するためのデューティ比の補正制御を簡便に行える。
図9のフローチャートは、PWM制御の別の例を示す。
尚、図9のフローチャートに示すルーチンに従ってPWM制御を行う場合には、マイクロコンピュータ30c内部に、駆動回路30dの駆動出力の電流値(ポンプ駆動電流)を計測するための電流検出回路を備えるか、又は、マイクロコンピュータ30cの外部に電流検出回路を備え、この外部の電流検出回路が検出した駆動回路30dの駆動出力の電流値をマイクロコンピュータ30cが読み込むようになっているものとする。
図9のフローチャートに示すルーチンは、一定の時間間隔で割り込み実行され、まず、ステップS401では、駆動出力の電流値RFPIの検出を行う。
ステップS402では、PWM制御における目標電流値TFPIと、実際の電流値RFPIとの差分DFPI(DFPI=TFPI−RFPI)を算出する。
そして、次のステップS403では、ステップS402で算出した差分DFPIに基づいて、PWM制御信号のデューティ比を補正するための補正値HOSACYを設定する。
前記補正値HOSACYは、差分DFPIが大きいほど、換言すれば、目標電流値TFPIよりも実際の電流値RFPIが低いほど、大きな値に設定される。
前記差分DFPIは、駆動回路30dの回路抵抗によって駆動出力のオン時間が何%減ったかによって変化する。換言すれば、前記差分DFPIは、駆動回路30dの回路抵抗による損失分(損失時間)と、周波数の違いとに相関して変化する値であり、損失分が略一定であるとすると、周波数が高くなるほど大きな値となり、デューティ比の補正要求に略比例する値である。
従って、差分DFPIが大きいほど、補正値HOSACYをより大きな値に設定すれば、デューティ比の指示値に略対応するオン時間で燃料ポンプ12に通電することができるようになる。
ステップS404では、デューティ比の指示値TGDU(%)に補正値HOSACYを加算した結果を、最終的なデューティ指示値DTTGDUに設定することで、本来の指示値TGDUに見合うオン時間で通電が行われ、目標電流値TFPIに近似する実際の電流値RFPIが得られるようにする。
ステップS405では、ステップS404で設定した最終的なデューティ指示値DTTGDUと、周波数の指示値とに基づき、駆動回路30dに対してPWM制御信号を出力する。
上記PWM制御によると、PWM制御における目標電流値TFPIと実際の電流値RFPIとを比較するので、回路損失及び周波数に応じた電流の低下(デューティ比の目減り)を高精度に判定して、目標電流値TFPIが得られるデューティ比に補正できる。
従って、燃料ポンプ12への電力供給が指示値よりも不足し、燃料ポンプ12の吐出量が不足することで、燃料圧力が目標よりも低くなったり、目標圧力に向けての圧力上昇の応答性が低下したりすることを抑制できる。
以上、好ましい実施形態を具体的に説明したが、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
例えば、図5のフローチャートに示すPWM制御において、加算分が無視できる程度に小さい場合には、駆動出力の立ち上がりの応答遅れによる損失分だけからデューティ比を補正することができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)請求項2記載の燃料ポンプの駆動制御装置において、
前記デューティ比の指示値に対応するオン時間と前記駆動出力のオン時間との差分と、前記PWM制御の周波数とに基づき、デューティ比を変更する、燃料ポンプの駆動制御装置。
上記発明によると、周波数が高いことで、回路抵抗による損失分がオン時間に占める割合が高くなるほど、PWM制御信号のデューティ比をより大きく増大補正し、デューティ比の指示値に対応するオン時間が実際に得られるようにする。
(ロ)請求項3記載の燃料ポンプの駆動制御装置において、
前記駆動出力のPWM制御信号に対する立ち上がりの応答遅れ時間と、前記駆動出力のPWM制御信号に対する立ち下がりの応答遅れ時間とを計測し、
前記立ち上がりの応答遅れ時間と前記立ち下がりの応答遅れ時間との差分に基づき、PWM制御信号のデューティ比を変更する、燃料ポンプの駆動制御装置。
上記発明によると、立ち上がりの応答遅れ時間から損失分を推定する一方、立ち下がりの応答遅れ時間から加算分を推定し、これらの差分を正味の損失分、換言すれば、デューティ比の指示値に対応するオン時間と実際のオン時間との差分とし、PWM制御のデューティ比を補正する。
1…エンジン、3…燃料噴射弁、11…燃料タンク、12…燃料ポンプ、15…燃料ギャラリー配管、16…燃料供給配管、30…FPCM(フューエル・ポンプ・コントロール・モジュール)、30d…駆動回路、31…ECM(エンジン・コントロール・モジュール)、33…燃料圧力センサ

Claims (3)

  1. エンジンに向けて燃料を供給する電動式燃料ポンプの駆動回路を、デューティ比の指示値に基づきPWM制御する駆動制御装置であって、
    前記駆動回路から前記燃料ポンプに出力した駆動出力に基づき、前記駆動回路に出力するPWM制御信号を変更する、燃料ポンプの駆動制御装置。
  2. 前記駆動回路から前記燃料ポンプに出力した駆動出力のオン時間に基づき、前記PWM制御信号のデューティ比を変更する、請求項1記載の燃料ポンプの駆動制御装置。
  3. 前記燃料ポンプに出力した駆動出力の前記PWM制御信号に対する応答遅れ時間を計測する、請求項2記載の燃料ポンプの駆動制御装置。
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