JP2013060703A - 天井補強構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】化粧天井に配置された機材の揺れを効果的に抑制して化粧天井と機材の干渉を防止することが可能な天井補強構造を提供する。
【解決手段】天井補強構造1は、複数の天井用吊ボルト4を介して上部構造体Yに吊り下げ支持された化粧天井3と、複数の機材用吊ボルト6を介して上部構造体Yに吊り下げ支持され、化粧天井3を貫通して配置された空調装置5と、水平方向に延設され、天井用吊ボルト4と機材用吊ボルト6とを連結する複数の補強部材7と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】天井補強構造1は、複数の天井用吊ボルト4を介して上部構造体Yに吊り下げ支持された化粧天井3と、複数の機材用吊ボルト6を介して上部構造体Yに吊り下げ支持され、化粧天井3を貫通して配置された空調装置5と、水平方向に延設され、天井用吊ボルト4と機材用吊ボルト6とを連結する複数の補強部材7と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、天井補強構造に関し、より詳しくは、空調装置やダクトなどの機材を備える吊天井の補強構造に関する。
従来、屋根や上階床スラブなどの上部構造体から吊ボルトによって化粧天井を吊り下げ支持するいわゆる吊天井が知られている。上部構造体と化粧天井との間に形成された空間には、空調装置やダクトなどの機材が配設されている。これらの機材は、通常、化粧天井とは独立した状態で、上部構造体に吊り下げ支持されている。
例えば、特許文献1では、空調装置の振動を抑制するために、上部構造体と空調装置とを剛体接続することで、空調装置の振れ止めを行なっている。
例えば、特許文献1では、空調装置の振動を抑制するために、上部構造体と空調装置とを剛体接続することで、空調装置の振れ止めを行なっている。
しかしながら、上部構造体と空調装置とを剛体接続したとしても、地震等で比較的大きな振動が入力すると、空調装置が振動してしまう。このとき、空調装置と化粧天井の揺れ方が異なるため、お互いに干渉して例えば化粧天井が損傷するおそれがある。
本発明は、これらの問題に鑑みて成されたものであり、化粧天井に配置された機材の揺れを効果的に抑制して化粧天井と機材の干渉を防止することが可能な天井補強構造を提供することを課題とする。
本発明に係る天井補強構造は、複数の天井用吊ボルトを介して上部構造体に吊り下げ支持された化粧天井と、複数の機材用吊ボルトを介して前記上部構造体に吊り下げ支持され、前記化粧天井を貫通して配置された機材と、水平方向に延設され、前記天井用吊ボルトと前記機材用吊ボルトとを連結する複数の補強部材と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、天井用吊ボルトと機材用吊ボルトとが、水平方向に延設された複数の補強部材で連結されているので、機材の揺れが補強部材によって効果的に抑制されるとともに、化粧天井と機材とが一体的に揺れる構造となる。そのため、地震等の大きな揺れが生じても上部構造体に吊り下げ支持された機材が化粧天井に当接することがなく、化粧天井(あるいは機材)の損傷を防止することができる。
また、本発明は、前記複数の機材用吊ボルトは、前記機材の一側面に取り付けられた2つの機材用吊ボルトと、前記機材の一側面と反対の側面に取り付けられた他の2つの機材用吊ボルトと、を少なくとも含んで構成され、前記補強部材は、前記2つの機材用吊ボルト同士を連結する第1補強部材と、前記他の2つの機材用吊ボルト同士を連結し、前記第1補強部材に平行な第2補強部材と、平面視で前記第1補強部材及び前記第2補強部材に直交するとともに前記機材の両外側に配置され、前記複数の天井用吊ボルト同士をそれぞれ連結する一対の第3補強部材と、を有し、前記第1補強部材と前記各第3補強部材との交点に配置された前記天井用吊ボルトは、前記第1補強部材及び前記第3補強部材にそれぞれ連結され、前記第2補強部材と前記各第3補強部材との交点には、前記第2補強部材に連結するとともに、前記第3補強部材と前記化粧天井とを連結する一対の第1補強用吊ボルトが設けられ、前記2つの機材用吊ボルトには、平面視で前記第1補強部材に対して45度の角度で延出する一対の斜め補強部材の一端部がそれぞれ取り付けられ、前記一対の斜め補強部材の他端部は、前記第3補強部材と前記化粧天井とを連結する一対の第2補強用吊ボルトにそれぞれ取り付けられ、前記他の2つの機材用吊ボルトには、他の一対の斜め補強部材の一端部がそれぞれ取り付けられ、前記他の一対の斜め補強部材の他端部は、前記第3補強部材に連結された複数の天井用吊ボルトのうち、前記一対の第1補強用吊ボルトに対して前記第1補強部材と反対側で隣り合う天井用吊ボルトに取り付けられている構成とするのが好ましい。
このような構成によれば、少なくとも4つの機材用吊ボルトは、平面視で井桁状に組まれた第1、第2及び第3補強部材を介して複数の天井用吊ボルトに連結されており、また、各機材用吊ボルトは、斜め補強部材を介して天井用吊ボルト又は補強用吊ボルトに連結されているので、機材の揺れが一層抑制されるとともに化粧天井と機材の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
また、本発明は、前記第1補強部材の上方に前記第1補強部材と平行に配置され、前記第1補強部材と前記第3補強部材との交点に配置された前記天井用吊ボルトと前記2つの機材用吊ボルトとを少なくとも連結する上部補強部材を備える構成とするのが好ましい。
このような構成によれば、第1補強部材よりも上方において、上部補強部材によって天井用吊ボルトと機材用吊ボルトとが連結されているので、機材の揺れが一層抑制されるとともに化粧天井と機材の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
また、本発明は、前記補強部材と前記上部補強部材との間に配置された中間補強部材をさらに備え、前記中間補強部材は、前記他の一対の斜め補強部材の他端部に取り付けられた2つの前記天井用吊ボルト同士を連結する第1中間補強部材と、前記第1中間補強部材に直交し、前記第1中間補強部材に連結された前記天井用吊ボルトを中心として少なくとも3つの前記天井用吊ボルトに連結された第2中間補強部材と、を備える構成とするのが好ましい。
このような構成によれば、補強部材と上部補強部材の間に中間補強部材が設置され、この中間補強部材によって斜め補強部材が連結された天井用吊ボルトが補強されるので、機材の揺れを一層抑制することができるとともに、機材と化粧天井の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
本発明によれば、化粧天井に配置された機材の揺れを効果的に抑制して化粧天井と機材の干渉を防止することが可能な天井補強構造を提供することができる。
本発明の実施形態について、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。なお、説明において方向を示すときは、説明の便宜のため、図1乃至図3に示す前後左右上下に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る天井補強構造1は、複数の天井用吊ボルト4を介して上部構造体Y(図2,3参照)に吊り下げ支持された化粧天井3と、複数の機材用吊ボルト6を介して上部構造体Yに吊り下げ支持された機材たる空調装置5と、天井用吊ボルト4と機材用吊ボルト6とを連結する複数の補強部材7と、を主に備えている。
図2、図3に示すように、上部構造体Yは、化粧天井3の上部に位置する構造体であり、例えば上階の床スラブや屋根構造物などで構成されている。上部構造体Yには、後記する天井用吊ボルト4及び機材用吊ボルト6を取り付けるための複数のアンカー(図示省略)が、所定位置に取り付けられている。
化粧天井3は、いわゆるシステム天井であり、上部構造体Yから下方に離間した位置に配置されている。化粧天井3と上部構造体Yとの間には、空調装置5やダクト(不図示)などの機材を配設する空間が形成されている。
化粧天井3は、例えば、天井面を構成する面材31と、面材を支持する胴縁や胴縁受けなどからなる天井下地32と、で構成されている。化粧天井3は、複数の天井用吊ボルト4を介して上部構造体Yに吊り下げ支持されている。
化粧天井3は、例えば、天井面を構成する面材31と、面材を支持する胴縁や胴縁受けなどからなる天井下地32と、で構成されている。化粧天井3は、複数の天井用吊ボルト4を介して上部構造体Yに吊り下げ支持されている。
天井用吊ボルト4は、化粧天井3を吊り下げ支持するための部材であり、長尺に形成された鋼製の棒状部材で構成されている。天井用吊ボルト4は、前後方向及び左右方向に互いに等間隔(正方格子状)に配置されている。天井用吊ボルト4の上端部は上部構造体Yに設けられた不図示のアンカーに結合されている。天井用吊ボルト4の下端部は、公知の吊金具を介して化粧天井3の天井下地32に取り付けられている。
なお、図示は省略するが、天井用吊ボルト4の下端部にはねじ溝が刻設されており、このねじ溝に螺合したナット(ロックナット)に吊金具が係止されている。このナットを回転させることで化粧天井3の上下位置を調節することができる。
機材たる空調装置5は、例えばパッケージエアコンであり、平面視で正方形の四隅を面取りした形状(八角形状)を呈している。空調装置5は、面取りされた4つの側面にそれぞれ結合された4つの機材用吊ボルト6を介して上部構造体Yに吊り下げ支持されている。空調装置5の下端側は、化粧天井3を貫通して下方の居室空間に露出している。
機材用吊ボルト6は、機材たる空調装置5を吊り下げ支持するための部材であり、天井用吊ボルト4と同様に、長尺に形成された鋼製の棒状部材で構成されている。機材用吊ボルト6の上端部は、上部構造体Yに設けられた図示しないアンカーに結合されている。機材用吊ボルト6の下端部は、空調装置5の四隅の面取り部位に結合されている。本実施形態では、隣り合う機材用吊ボルト6同士の間隔は、前記した天井用吊ボルト4同士の間隔よりも小さい。機材用吊ボルト6には、斜め補強部材8が取り付けられている。斜め補強部材8については後記する。
なお、以下の説明において、4つの機材用吊ボルト6を区別して説明する場合は、空調装置5の一面である左側面5aに連続する面取り部位に連結された2つの機材用吊ボルト6を「機材用吊ボルト6a,6a」とし、空調装置5の反対面である右側面5bに連続する面取り部位に連結された2つの機材用吊ボルト6を「機材用吊ボルト6b,6b」として説明する。
補強部材7は、天井用吊ボルト4と機材用吊ボルト6とを連結する部材である。補強部材7は、図2、図3に示すように、水平方向に延設されている。補強部材7を構成する部材は、特に限定されるものではないが、例えば断面コ字状の軽量溝形鋼で構成することができる。補強部材7は、第1補強部材71と、第2補強部材72と、一対の第3補強部材73と、を備えている。
第1補強部材71は、空調装置5の左側に取り付けられた2つの機材用吊ボルト6a,6aに連結されている。また第1補強部材71は、複数の天井用吊ボルト4のうち、平面視で機材用吊ボルト6a,6aを通る直線上に配置され、空調装置5を挟んで前後両側に配置された2つの天井用吊ボルト4a,4aにも連結されている。これにより、機材用吊ボルト6a,6aの前後方向への揺れが天井用吊ボルト4a,4aに拘束されることになる。第1補強部材71は、空調装置5の下端部から上方に500mm以内の高さ位置に配置されているのが好ましい。
なお、天井用吊ボルト4aと機材用吊ボルト6aは、平面視で略同一直線状に配置されている(図1参照)が、図3においては、説明の便宜のため、両者を左右にずらして記載している。
なお、天井用吊ボルト4aと機材用吊ボルト6aは、平面視で略同一直線状に配置されている(図1参照)が、図3においては、説明の便宜のため、両者を左右にずらして記載している。
第2補強部材72は、空調装置5の右側に取り付けられた2つの機材用吊ボルト6b,6bに連結されている。第2補強部材72は、第1補強部材71と同じ高さ位置に設置されている。また、第2補強部材72の両端部は、一対の第1補強用吊ボルト21に連結されている。一対の第1補強用吊ボルト21については後記する。
一対の第3補強部材73,73は、平面視で第1補強部材71及び第2補強部材72に直交すると共に、空調装置5を挟んで前後両側に配置されている。各第3補強部材73は、第1補強部材71に連結された天井用吊ボルト4a,4aにそれぞれ連結されていると共に、第1補強部材71に直交する方向に配列された他の複数の天井用吊ボルト4に連結されている。これにより、第1補強部材71及び第2補強部材72に直交する方向に配列された複数の天井用吊ボルト4の左右方向の揺れが第3補強部材73に拘束されることになる。
一対の第1補強用吊ボルト21,21は、長尺に形成された鋼製の棒状部材であり、第2補強部材72と各第3補強部材73との交点に配置されている。各第1補強用吊ボルト21の上端側は、第2補強部材72に連結されており、下端側は化粧天井3に連結されている(図3参照)。また、各第1補強用吊ボルト21の中間部位には、第3補強部材73が連結されている。これにより、空調装置5の右側に取り付けられた2つの機材用吊ボルト6b,6bの前後方向の揺れが、第2補強部材72及び第1補強用吊ボルト21を介して第3補強部材73に拘束されることとなる。
なお、第1補強用吊ボルト21と機材用吊ボルト6bは、平面視で略同一直線状に配置されている(図1参照)が、図3においては、説明の便宜のため、両者を左右にずらして記載している。
なお、第1補強用吊ボルト21と機材用吊ボルト6bは、平面視で略同一直線状に配置されている(図1参照)が、図3においては、説明の便宜のため、両者を左右にずらして記載している。
斜め補強部材8は、図1に示すように、補強部材7に対して傾斜した方向(平面視で交差する方向)に延在して各機材用吊ボルト6を補強する部材である。斜め補強部材8は、長さ調節機構を有する伸縮可能な補強部材であり、例えば、建築用タイロッドなどで構成することができる。斜め補強部材8には、長さ調節機構を調節することにより引張力(緊張力)が作用している。そのため、斜め補強部材8が筋交いとして機能し、空調装置5の揺れが抑制される。
斜め補強部材8は、空調装置5の左側に設置された一対の斜め補強部材8a,8aと、空調装置5の右側に設置された他の一対の斜め補強部材8b,8bと、を備えて構成されている。
斜め補強部材8は、空調装置5の左側に設置された一対の斜め補強部材8a,8aと、空調装置5の右側に設置された他の一対の斜め補強部材8b,8bと、を備えて構成されている。
図3に示すように、一対の斜め補強部材8a,8aの空調装置5側(基端側)の端部は、機材用吊ボルト6a,6aの下端側にそれぞれ取り付けられている。また、一対の斜め補強部材8a,8aの空調装置5と反対側(先端側)の端部は、第3補強部材73と化粧天井3に掛け渡して設置された後記する一対の第2補強用吊ボルト22に連結されている。一対の斜め補強部材8a,8aは、平面視で、第1補強部材71及び第3補強部材73に対して約45度の角度を成すように設置されている。
他の一対の斜め補強部材8b,8bの空調装置5側(基端側)の端部は、機材用吊ボルト6b,6bの下端側にそれぞれ取り付けられている。また、一対の斜め補強部材8b,8bの空調装置5と反対側(先端側)の端部は、第1補強用吊ボルト21の右側(第1補強部材71と反対側)に隣接し第3補強部材73に連結された一対の天井用吊ボルト4b,4bにそれぞれ連結されている。
一対の第2補強用吊ボルト22は、長尺に形成された鋼製の棒状部材であり、第1補強用吊ボルト21と略同様の構造を呈している。各第2補強用吊ボルト22の上端側は、第3補強部材73に連結されており、第2補強用吊ボルト22の下端側は、化粧天井3に連結されている。各第2補強用吊ボルト22は、斜め補強部材8aを取り付けたときに、第1補強部材71及び第3補強部材73に対して斜め補強部材8aが45度の角度となるように、第3補強部材73及び化粧天井3に取り付けられている。
上部補強部材9は、天井用吊ボルト4の上端側付近に取り付けられる補強用の部材である。上部補強部材9は、例えば、断面コ字状の軽量溝形鋼で構成されている。上部補強部材9は、前後方向に水平に延設された複数の第1上部補強部材91と、左右方向に水平に延設された複数の第2上部補強部材92と、を格子状に組み合わせて構成されている。第1上部補強部材91同士の間隔、及び、第2上部補強部材92同士の間隔は、天井用吊ボルト4同士の間隔の2倍に設定されている(図1の2点鎖線参照)。ちなみに、上部補強部材9は、空調装置5の周辺だけでなく天井構造全体を補強するいわゆる建築補強部材であり、格子状に組まれた第1上部補強部材91及び第2上部補強部材92の他に、隣り合う天井用吊ボルト4同士の上端側と下端側とを斜めに連結するブレース材(図示省略)などを含んで構成されている。
複数の第1上部補強部材91のうち、第1補強部材71の上方に配置された第1上部補強部材91aは、第1補強部材71に連結された一対の機材用吊ボルト6a,6a及び一対の天井用吊ボルト4a,4aに連結されている。これにより、空調装置5の前後方向の揺れが一層低減されることとなる。
中間補強部材10は、補強部材7と上部補強部材9との間の中間部位に設けられた補強用の部材である。中間補強部材10は、補強部材7や上部補強部材9と同様に、例えば、断面コ字状の軽量溝形鋼で構成されている。中間補強部材10は、前後方向に水平に延設された第1中間補強部材11と、左右方向に水平に延設された一対の第2中間補強部材12,12と、を備えている。
第1中間補強部材11は、第3補強部材73と第2斜め補強部材8bとがそれぞれ取り付けられた2つの天井用吊ボルト4b,4bに連結されている。本実施形態では、第1中間補強部材11は、2つの天井用吊ボルト4b,4bの中間に配置された別の天井用吊ボルト4にも連結されている(図1、図2参照)。これにより、2つの天井用吊ボルト4b,4bの前後方向の揺れが第1中間補強部材11に拘束される。
一対の第2中間補強部材12,12は、図1に示すように、平面視で第1中間補強部材11に直交すると共に、空調装置5を挟んで前後両側に配置されている。各第2中間補強部材12は、第1中間補強部材11に取り付けられた天井用吊ボルト4bにそれぞれ取り付けられると共に、この天井用吊ボルト4bの左右両側に隣り合う2つの天井用吊ボルト4(4aを含む)にも連結されている。これにより、天井用吊ボルト4aの左右方向の揺れが拘束される。
図4は、補強部材と天井用吊ボルトとを連結金具で連結した状態を示す斜視図である。
連結金具Kは、図4に示すように、側面視で略台形状に屈曲形成された鋼製の板状部材であり、弾性を有するいわゆるバネクリップである。連結金具Kは、中央平板部K1と、この中央平板部K1の上端及び下端から傾斜して延出する一対の傾斜部K2,K2と、一対の傾斜部K2の上端及び下端から中央平板部K1と平行に延出する一対のフランジ部K3,K3と、を備えている。
各傾斜部K2は、互いに側面視でハ字状となるように配置されている。各傾斜部K2は、一方の側縁に開口する切欠き部K2aを有している。
連結金具Kは、図4に示すように、側面視で略台形状に屈曲形成された鋼製の板状部材であり、弾性を有するいわゆるバネクリップである。連結金具Kは、中央平板部K1と、この中央平板部K1の上端及び下端から傾斜して延出する一対の傾斜部K2,K2と、一対の傾斜部K2の上端及び下端から中央平板部K1と平行に延出する一対のフランジ部K3,K3と、を備えている。
各傾斜部K2は、互いに側面視でハ字状となるように配置されている。各傾斜部K2は、一方の側縁に開口する切欠き部K2aを有している。
天井用吊ボルト4と補強部材7とを連結する場合には、天井用吊ボルト4に補強部材7を当てがい、補強部材7の上側で天井用吊ボルト4を一方の切欠き部K2aに挿通する。そして、連結金具Kを弾性変形させながら、補強部材7の下側で天井用吊ボルト4を他方の切欠き部K2aに挿通する。これにより、補強部材7が、連結金具Kの中央平板部K1と天井用吊ボルト4とに狭持される。最後に、補強部材7と中央平板部K1とをビスVでビス留めすることで、天井用吊ボルト4と補強部材7の連結が完了する。
なお、他の吊ボルトと他の補強部材との連結についても同様である。連結金具Kは、主に、図1に示す白抜きの三角印の位置に設置するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
なお、他の吊ボルトと他の補強部材との連結についても同様である。連結金具Kは、主に、図1に示す白抜きの三角印の位置に設置するのが好ましいが、これに限定されるものではない。
本実施形態に係る天井補強構造1は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、天井補強構造1の作用効果について説明する。
本実施形態に係る天井補強構造1は、天井用吊ボルト4と機材用吊ボルト6とが、水平方向に延設された複数の補強部材7で連結されているので、空調装置5の揺れが補強部材7によって効果的に抑制されるとともに、化粧天井3と空調装置5とが一体的に揺れる構造となる。そのため、地震等の大きな揺れが生じても上部構造体Yに吊り下げ支持された空調装置5が化粧天井3に当接することがなく、化粧天井3(あるいは空調装置5)の損傷を防止することができる。
さらに具体的には、天井補強構造1は、少なくとも4つの機材用吊ボルト6a,6a,6b,6bが、平面視で井桁状に組まれた第1、第2及び第3補強部材71,72,73を介して複数の天井用吊ボルト4,4・・・に連結されており、また、各機材用吊ボルト6a,6a,6b,6bは、第1及び第2斜め補強部材8a,8bを介して天井用吊ボルト4b、4b又は第2補強用吊ボルト22,22に連結されているので、空調装置5の揺れが一層抑制されるとともに化粧天井3と空調装置5の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
また、天井補強構造1は、第1補強部材71よりも上方で(換言すれば上部構造体Yに近い位置で)、第1上部補強部材91によって天井用吊ボルト4a,4aと機材用吊ボルト6a,6aとが連結されているので、空調装置5の揺れが一層抑制されるとともに化粧天井3と空調装置5の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
また、天井補強構造1は、補強部材7と上部補強部材9の間に中間補強部材10が設置され、この中間補強部材10によって第1斜め補強部材8aが連結された天井用吊ボルト4bが補強されるので、空調装置5の揺れを一層抑制することができるとともに、空調装置5と化粧天井3の揺れの周期を一致させて両者を一体的に揺らすことができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、補強部材7と上部補強部材9の間に中間補強部材10を設置したが、補強部材7と上部補強部材9の間隔が小さい(短い)場合は、中間補強部材10を省略してもよい。
本実施形態では、補強部材と吊ボルトとを図4に示すような連結金具Kで連結したが、本発明はこれに限定されるものではなく、溶接などの他の方法で両者を連結してもよい。
本実施形態では、機材として空調装置5を例にとって説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、化粧天井3を貫通して配置された図示しないダクトの給排気口などであってもよい。
本実施形態では、補強部材7、上部補強部材9、中間補強部材10を軽量溝形鋼で構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の鋼材(例えばL形鋼等)で構成してもよい。
1 天井補強構造
3 化粧天井
4,4a,4b 天井用吊ボルト
5 空調装置
6,6a,6b 機材用吊ボルト
7 補強部材
71 第1補強部材
72 第2補強部材
73 第3補強部材
8,8a,8b 斜め補強部材
9 上部補強部材
10 中間補強部材
21 第1補強用吊ボルト
22 第2補強用吊ボルト
K 連結金具
Y 上部構造体
3 化粧天井
4,4a,4b 天井用吊ボルト
5 空調装置
6,6a,6b 機材用吊ボルト
7 補強部材
71 第1補強部材
72 第2補強部材
73 第3補強部材
8,8a,8b 斜め補強部材
9 上部補強部材
10 中間補強部材
21 第1補強用吊ボルト
22 第2補強用吊ボルト
K 連結金具
Y 上部構造体
Claims (4)
- 複数の天井用吊ボルトを介して上部構造体に吊り下げ支持された化粧天井と、
複数の機材用吊ボルトを介して前記上部構造体に吊り下げ支持され、前記化粧天井を貫通して配置された機材と、
水平方向に延設され、前記天井用吊ボルトと前記機材用吊ボルトとを連結する複数の補強部材と、を備えることを特徴とする天井補強構造。 - 前記複数の機材用吊ボルトは、前記機材の一面側に取り付けられた2つの機材用吊ボルトと、前記機材の反対面側に取り付けられた他の2つの機材用吊ボルトと、を少なくとも含んで構成され、
前記補強部材は、前記2つの機材用吊ボルト同士を連結する第1補強部材と、前記他の2つの機材用吊ボルト同士を連結し、前記第1補強部材に平行な第2補強部材と、平面視で前記第1補強部材及び前記第2補強部材に直交するとともに前記機材の両外側に配置され、前記複数の天井用吊ボルト同士をそれぞれ連結する一対の第3補強部材と、を有し、
前記第1補強部材と前記各第3補強部材との交点に配置された前記天井用吊ボルトは、前記第1補強部材及び前記第3補強部材にそれぞれ連結され、
前記第2補強部材と前記各第3補強部材との交点には、前記第2補強部材に連結するとともに、前記第3補強部材と前記化粧天井とを連結する一対の第1補強用吊ボルトが設けられ、
前記2つの機材用吊ボルトには、平面視で前記第1補強部材に対して45度の角度で延出する一対の斜め補強部材の一端部がそれぞれ取り付けられ、
前記一対の斜め補強部材の他端部は、前記第3補強部材と前記化粧天井とを連結する一対の第2補強用吊ボルトにそれぞれ取り付けられ、
前記他の2つの機材用吊ボルトには、他の一対の斜め補強部材の一端部がそれぞれ取り付けられ、
前記他の一対の斜め補強部材の他端部は、前記第3補強部材に連結された複数の天井用吊ボルトのうち、前記一対の第1補強用吊ボルトに対して前記第1補強部材と反対側で隣り合う天井用吊ボルトに取り付けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の天井補強構造。 - 前記第1補強部材の上方に前記第1補強部材と平行に配置され、前記第1補強部材と前記第3補強部材との交点に配置された前記天井用吊ボルトと前記2つの機材用吊ボルトとを少なくとも連結する上部補強部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の天井補強構造。
- 前記補強部材と前記上部補強部材との間に配置された中間補強部材をさらに備え、
前記中間補強部材は、
前記他の一対の斜め補強部材の他端部に取り付けられた2つの前記天井用吊ボルト同士を連結する第1中間補強部材と、
前記第1中間補強部材に直交し、前記第1中間補強部材に連結された前記天井用吊ボルトを中心として少なくとも3つの前記天井用吊ボルトに連結された第2中間補強部材と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の天井補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011197887A JP2013060703A (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 天井補強構造 |
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JP2011197887A JP2013060703A (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 天井補強構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015004236A (ja) * | 2013-06-21 | 2015-01-08 | 株式会社大林組 | 天井構造 |
KR101569866B1 (ko) * | 2014-04-08 | 2015-11-17 | 문재성 | 천장구조물의 앙카볼트 지지연결 장치 |
-
2011
- 2011-09-12 JP JP2011197887A patent/JP2013060703A/ja not_active Withdrawn
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