JP2013060212A - ゲル状食品用包装容器 - Google Patents

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Yutaka Hiraoka
豊 平岡
Yoshitaka Nishida
好孝 西田
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Abstract

【課題】容器から取り出した食品をさらに小分けする場合、等分ずつ同一形状に分けることができ盛り付けの見栄えを良くすることができる上、各等分ずつに別けられても個々の食品の上面に凹陥部が確保されるゲル状食品用包装容器を提供する。
【解決手段】開口部2が底面3よりもやや広く周壁4に勾配がついた複数個の容器本体1Aが、各容器本体1Aの開口部2の外周縁から延設された施蓋用鍔部5を介して連結されるとともに、施蓋用鍔部5に形成された切断ガイド線6から切断分離可能とされたゲル状食品用包装容器1である。容器本体1Aの周壁4には、開口部に沿って外方に広がる段部9が形成される一方、容器本体1Aの底面3には、容器本体1A内に膨出する膨出部11が少なくとも2ヶ所に亘って均等に形成されるとともに、容器本体1A内に突出する突条部12が、底面3の膨出部11同士の中間から周壁4の段部9にかけて形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、豆腐、プリン、ムース、杏仁豆腐といったゲル状食品の包装に適したゲル状食品用包装容器に関する。
豆腐は今や工業的に量産されており、その多くは、成形容器を兼ねた包装容器に豆乳と凝固剤とを一緒に流し込んでから加熱して固めた充填豆腐である。充填豆腐は保存性に優れていることから、スーパーマーケット等の量販店の店頭に多く見られる。
このような豆腐を冷奴として食する場合は、容器の開口部を下にして食器に移し、その状態で上面にネギ、おろし生姜、鰹節等を載せ、その上から醤油やポン酢等の液体調味料を掛けて食すのが一般的である。
ところが、容器の多くは底面が平らであるため、成形される豆腐の上面も平らとなることから、食する時に掛ける液体調味料が豆腐の上面からすぐに食器上に流れ落ちてしまい、往々にして液体調味料を掛け過ぎてしまうといった不都合があった。
そこで、従来、豆腐の上面に液体調味料を溜めるための凹陥部を形成し得るよう、底面に容器内に膨出する膨出部を形成した容器が種々提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
ところで、豆腐は、通常、一丁単位で販売される。ところが、最近増加している一人暮らしの家庭では、一丁の豆腐は一度に食する量としては多いことから、これを複数回に分けて食することができるよう、一丁の豆腐を半分ずつ又は四分の一ずつに小分けした状態で包装する容器が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
実開昭51−18395号公報 実開平2−134885号公報 実用新案登録第3053877号公報 実用新案登録第3084498号公報 実開昭60−154283号公報
従来、豆腐の上面に液体調味料を溜めるための凹陥部を形成することと、一丁の豆腐を小分けして包装することの両方を同時に満足する容器は未だ提案されていない。この点に関しては、特許文献5に開示されたような容器に、特許文献1〜4に開示されたような凹陥部を採用することが考えられる。
しかしながら、そのような単に凹陥部を設けただけの小分け容器では、容器同士を多数個スタックした場合、容器同士が全面に亘って密着するうえ、単一容器に比べて重なり合う容器の数が多いためスタック状態から容器を1個ずつ取り出すことが困難であるのに、凹陥部がある分さらに容器同士の接触面積が多く密着度合いが増すため、スタック状態からの取り出しがより困難になるといった不都合がある。このような不都合があると、豆腐の製造において装置への容器の装填工程で容器を1個ずつ円滑に供給することができないといった不具合が発生し、このため生産効率が落ちるといった問題が生じる。
また、従来の小分け容器では、取り出した豆腐をさらに小分けし易くすることまでは配慮されていない。このため、容器から取り出した豆腐をさらに小分けする場合、目分量で分割せざるを得ないことから、分けた後に大きさや形に不揃いが生じて盛り付けの見栄えが悪くなるといった不都合があった。
本発明は、係る点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、小分けに対応することができ、容器から取り出した食品をさらに小分けする場合、等分ずつ同一形状に分けることができ盛り付けの見栄えを良くすることができる上、各等分ずつに別けられても個々の食品の上面に凹陥部が確保されるゲル状食品用包装容器を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明に係るゲル状食品用包装容器は、開口部が底面よりもやや広く周壁に勾配がついた複数個の容器本体が、各容器本体の開口部の外周縁から延設された施蓋用鍔部を介して連結されるとともに、該施蓋用鍔部に形成された切断ガイド線から切断分離可能とされたゲル状食品用包装容器であって、前記容器本体の周壁には、前記開口部に沿って外方に広がる段部が形成される一方、前記容器本体の底面には、容器本体内に膨出する膨出部が少なくとも2ヶ所に亘って均等に形成されるとともに、前記容器本体内に突出する突条部が、前記底面の膨出部同士の中間から前記周壁の段部にかけて形成されたことを特徴とするものである。ここで、ゲル状食品とは、豆腐、プリン、ムース、杏仁豆腐、ゼリー等の食品をいう。
このようなゲル状食品用包装容器によれば、複数個の容器本体が、各容器本体の開口部の外周縁から延設された施蓋用鍔部を介して連結されるとともに、該施蓋用鍔部に形成された切断ガイド線から切断分離可能とされているため、例えば容器本体を2個連結した場合は、半分ずつの小分け容器とし、また容器本体を4個連結した場合は、四分の一ずつの小分け容器とすることができる。
また、容器本体の底面には、容器本体内に膨出する膨出部が少なくとも2ヶ所に亘って均等に形成されるとともに、容器本体内に突出する突条部が、底面の膨出部同士の中間から周壁の段部にかけて形成されているので、容器本体から取り出した食品にはその上面から周壁にかけて凹溝が形成される。したがって、容器本体から取り出した食品をさらに小分けする場合、凹溝に沿って切断するだけで、形状及び大きさを揃えることができ、見栄えのよい盛り付けをすることができるうえ、小分けしたものにおいてもそれぞれその上面に凹陥部が確保される。
さらに、容器本体の周壁には、開口部に沿って外方に広がる段部が形成されているから、スタック状態において、各容器の施蓋用鍔部同士の間に段部の高さに相当する隙間が形成される。したがって、食品製造装置への容器の装填工程でその隙間に装填機構の取出係止部を挿入することができ、スタック状態にある多数個の包装容器から1個ずつ取り出すことができる。
上記ゲル状食品用容器において、前記周壁は複数のコーナー部を有し、該コーナー部における前記段部に外方に突出する突出部が形成されていてもよい。
この場合、スタック状態において、不測に各容器の容器本体同士が完全に嵌まり合って施蓋用鍔部同士の間に隙間が形成されなくなるといった虞を確実に排除することができる。
本発明によれば、小分けに対応することができ、容器から取り出した食品をさらに小分けする場合、等分ずつ同一形状に分けることができ盛り付けの見栄えを良くすることができる上、各等分ずつに別けられても個々の食品の上面に凹陥部が確保されるゲル状食品用包装容器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るゲル状食品用包装容器を底面側から視た斜視図である。 図1に示すゲル状食品用包装容器を開口部側から視た斜視図である。 図1に示すゲル状食品用包装容器を開口部側から視た平面図である。 図1に示すゲル状食品用包装容器のスタック状態を示す断面図である。 図1に示すゲル状食品用包装容器のスタック状態において、図3に示すV−V線に沿う部分断面図である。 図1に示すゲル状食品包装容器から取り出された食品を示す斜視図である。
以下、本発明に係るゲル状食品用包装容器(以下、単に包装容器ともいう。)の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るゲル状食品用包装容器を底面側から視た斜視図、図2は、同包装容器を開口部側から視た斜視図、図3は、同包装容器を開口部側から視た平面図、図4は、同包装容器のスタック状態を示す断面図、図5は、同包装容器のスタック状態において、図3に示すV−V線に沿う部分断面図、図6は、同包装容器から取り出された食品を示す斜視図である。
この包装容器は、豆腐、プリン、ムース、杏仁豆腐、ゼリー等のゲル状食品の包装に使用されるものであり、従来より、この種のゲル状食品の包装に好適な公知の合成樹脂から成形されたものである。
本実施形態の包装容器1は、開口部2が底面3よりもやや広く周壁4に勾配がついた4個の容器本体1Aが、各容器本体1Aの開口部2の外周縁から延設された施蓋用鍔部5を介して連結されており、施蓋用鍔部5に形成された切断ガイド線6から切断分離可能とされている。各容器本体1Aは、それぞれ4つのコーナー部7を有し、全体として略截頭角錐形状を呈している。切断ガイド線6は、図示例のようなミシン目でも、或いは施蓋用鍔部5同士の境界部分を他の部分より薄くした薄肉部でもよい。
なお、図中の符号8は、包装容器1の四隅における施蓋用鍔部5の角部に形成された、封止フィルム剥離用段部を示す。この封止フィルム剥離用段部8が形成されていることにより、開口部2を封止するフィルム(図示省略)がこの部分で浮くので、この浮いた個所から封止フィルムを指先で摘んで施蓋用鍔部5から容易に引き剥がすことができる。
容器本体1Aの周壁には、開口部2に沿って外方に広がる段部9が形成されている。この段部9が形成されていることにより、図4に示すように、スタック状態において、各包装容器1の施蓋用鍔部5同士の間に段部9の高さに相当する隙間Sが形成される。したがって、食品製造装置への包装容器1の装填工程でその隙間に装填機構の取出係止部を挿入することができ、スタック状態にある多数個の包装容器1から1個ずつ取り出すことができる。
また、コーナー部7における段部9には外方に突出する突出部10が形成されている。このように突出部10が形成されている場合、図5に示すように、突出部10の下面が施蓋用鍔部5の上面と確実に当接することになるので、スタック状態において、不測に各包装容器1の容器本体1A同士が完全に嵌まり合って施蓋用鍔部5同士の間に隙間Sが形成されなくなるといった虞を確実に排除することができる。
さらに、容器本体1Aの底面3には、容器本体1A内に膨出する膨出部11が2ヶ所に亘って均等に形成されている。この膨出部11は、容器本体1A内の食品の上面に凹陥部Cを形成するためのものである。この実施形態では、膨出部11は、図1及び図3に示すように、外形形状が略方形を呈するドーム状に形成されているが、これに限定されず、例えば外形形状が円形や楕円形、或いは三角形や五角形以上の多角形を呈するものであってもよい。
また、膨出部11同士の中間から周壁4の段部9にかけて容器本体1A内に突出する突条部12が形成されている。この突条部12は、図6に示すように、容器本体1A内の食品Fの上面Uから周壁Wにかけて凹溝Gを形成するためのものである。このように形成された突条部12により、本実施形態では容器本体1Aから取り出された食品Fにおいて、これを均等に2分する位置に凹溝Gが形成されることとなる。したがって、容器本体1Aから取り出した食品Fをさらに小分けする場合、凹溝Gに沿って切断するだけで、食品の形状及び大きさを揃えることができ、見栄えのよい盛り付けをすることができるうえ、小分けしたものにおいてもそれぞれその上面Uに凹陥部Cが確保される。そして食する場合、凹陥部Cに液体調味料が溜まり周囲に流れ出ないため、液体調味料を無駄に使用することがない。
以上のようになる包装容器1を使用して例えば充填豆腐を作る場合は、容器本体1A内にそれぞれ一丁の四分の一に相当する量の豆乳と凝固剤とを一緒に流し込んでから空気を排除しながら開口部を合成樹脂製の封止フィルムで封止し、その後加熱して固めるといった一連の工程が行われる。
なお、以上説明した実施形態では、容器本体1Aは全体形状が略截頭角錐形状を呈しているが、これに限らず、食品の種類に適した形状とすればよい。また、容器本体1Aの数は上記したような4個に限らず、2個又は3個或いは5個以上であってもよい。
本発明は、充填豆腐の包装は勿論のこと、シロップや生クリームを掛けて食するプリンやムース、蜜を掛けて食する杏仁豆腐等、各種液体調味材を掛けて食する容器の包装に利用できる。
1 ゲル状食品包装容器
1A 容器本体
2 開口部
3 底面
4 周壁
5 施蓋用鍔部
6 切断ガイド線
7 コーナー部
9 段部
10 突出部
11 膨出部
12 突条部

Claims (2)

  1. 開口部が底面よりもやや広く周壁に勾配がついた複数個の容器本体が、各容器本体の開口部の外周縁から延設された施蓋用鍔部を介して連結されるとともに、該施蓋用鍔部に形成された切断ガイド線から切断分離可能とされたゲル状食品用包装容器であって、
    前記容器本体の周壁には、前記開口部に沿って外方に広がる段部が形成される一方、前記容器本体の底面には、容器本体内に膨出する膨出部が少なくとも2ヶ所に亘って均等に形成されるとともに、前記容器本体内に突出する突条部が、前記底面の膨出部同士の中間から前記周壁の段部にかけて形成されたことを特徴とするゲル状食品用包装容器。
  2. 請求項1に記載のゲル状食品用包装容器において、
    前記周壁は複数のコーナー部を有し、該コーナー部における前記段部に外方に突出する突出部が形成されたことを特徴とするゲル状食品用包装容器。
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