JP2013059283A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】詰まった穀稈を排出するために掻込オーガを逆転させるコンバインを提供すること。
【解決手段】
自走可能な機体本体の前方に刈取部を昇降自在に取り付け、刈取部には圃場に植立した穀稈を掻き込む掻込リールと、掻込リールにより掻き込まれた穀稈を刈り取る刈刃と、刈刃により刈り取った穀稈を掻き込む掻込オーガと、掻込オーガにより掻き込まれた穀稈を機体本体の脱穀部に搬送する搬送体とを設けたコンバインにおいて、機体本体に設けた原動機部からの動力は、搬送体に設けた搬送駆動軸を介してカウンタ軸に伝達され、カウンタ軸から掻込リール、刈刃及び掻込オーガに伝達されるようにし、カウンタ軸は、搬送体の側方でかつ掻込オーガの背後に形成される空間内に配置して、カウンタ軸に掻込オーガを逆転させる逆転装置を配置したことを特徴とするコンバインである。
【選択図】図1
【解決手段】
自走可能な機体本体の前方に刈取部を昇降自在に取り付け、刈取部には圃場に植立した穀稈を掻き込む掻込リールと、掻込リールにより掻き込まれた穀稈を刈り取る刈刃と、刈刃により刈り取った穀稈を掻き込む掻込オーガと、掻込オーガにより掻き込まれた穀稈を機体本体の脱穀部に搬送する搬送体とを設けたコンバインにおいて、機体本体に設けた原動機部からの動力は、搬送体に設けた搬送駆動軸を介してカウンタ軸に伝達され、カウンタ軸から掻込リール、刈刃及び掻込オーガに伝達されるようにし、カウンタ軸は、搬送体の側方でかつ掻込オーガの背後に形成される空間内に配置して、カウンタ軸に掻込オーガを逆転させる逆転装置を配置したことを特徴とするコンバインである。
【選択図】図1
Description
本発明はコンバイン、詳しくは汎用コンバインの刈取部に配設した掻込オーガの逆転機構に関する。
従来、コンバインの一形態として、自走可能な機体本体の前方に刈取部を昇降自在に取り付け、刈取部には圃場に植立した穀稈を掻き込む掻込リールと、掻込リールにより掻き込まれた穀稈を刈り取る刈刃と、刈刃により刈り取った穀稈を掻き込む掻込オーガと、掻込オーガにより掻き込まれた穀稈を機体本体の脱穀部に搬送する搬送体とを設けたものがある。
刈取部で詰まった穀稈は、刈取部で刈取られて、搬送部を介して脱穀部まで搬送されるが、その刈取部で穀稈が詰まったりする問題がある。そこで、例えば特許文献1には、刈取部で詰まった穀稈を逆転装置にて取り出す技術が開示されている。
ところが、上記特許文献1に記載の逆転装置は、例えば、電動モータを使用して逆転可能としているが、刈取部で詰まった穀稈を排出するには、大きな駆動能力を有するものが必要であるが、その駆動能力が大きいものは重量や大きさやコストの点から搭載するのが困難であった。また、それらを配置するのにスペースを設ける必要がある。
そこで、請求項1に記載の発明は、自走可能な機体本体の前方に刈取部を昇降自在に取り付け、刈取部には圃場に植立した穀稈を掻き込む掻込リールと、掻込リールにより掻き込まれた穀稈を刈り取る刈刃と、刈刃により刈り取った穀稈を掻き込む掻込オーガと、掻込オーガにより掻き込まれた穀稈を機体本体の脱穀部に搬送する搬送体とを設けたコンバインにおいて、機体本体に設けた原動機部からの動力は、搬送体に設けた搬送駆動軸を介してカウンタ軸に伝達され、カウンタ軸から掻込リール、刈刃及び掻込オーガに伝達されるようにし、カウンタ軸は、搬送体の側方でかつ掻込オーガの背後に形成される空間内に配置して、カウンタ軸に掻込オーガを逆転させる逆転装置を配置したことを特徴とするコンバインである。
請求項2に記載の発明は、逆転装置は、カウンタ軸上でかつ機体本体に設けた運転部の略前方に配置するとともに、運転部から逆転操作可能となしたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインである。
(1)請求項1記載の本発明では、機体本体に設けた原動機部からの動力は、搬送体に設けた搬送駆動軸を介してカウンタ軸に伝達され、カウンタ軸から掻込リール、刈刃及び掻込オーガに伝達されるようにし、カウンタ軸は、搬送体の側方でかつ掻込オーガの背後に形成される空間内に配置して、カウンタ軸に掻込オーガを逆転させる逆転装置を配置しているので、従来の駆動能力が大きい電動モータを準備することがなく、また、逆転装置を配置するスペースを特に設けることなく、機体と刈取部との隙間を有効に利用して逆転装置を配置することができる。
(2)請求項2記載の本発明では、前記逆転装置は、前記カウンタ軸上で、かつ、運転部の略前方に配置することで、作業者が走行車体に搭乗した状態で運転部から掻き込みオーガの逆転を操作することができる。したがって、穀稈が詰まった場合でもわざわざ機体から離れることなく容易に逆転操作が可能となる効果を有する。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、コンバイン1は、左右一対のクローラ式の走行部2,2の直上方に機体3を配置して、機体3の前方に刈取部4を取り付けている。図3に示すように、機体3には、左側に脱穀部5と選別部6を上下段に配置し、これらの直後方に排藁処理部7を配置する一方、右側に運転部8と穀粒貯留部9と原動機部10を前後方向に順次配置している。図2中、11は原動機部10に設けたエンジン、12は穀粒貯留部9に連通連設した袋詰め用搬出体である。
刈取部4は、フィーダハウス20とプラットフォーム21と刈刃装置22と左右一対のデバイダ23,23と掻込リール24とを具備している。
具体的には、図1〜図3に示すように、フィーダハウス20は前後方向に伸延する四角形筒状に形成して、内部には刈り取った穀稈を前方から後方に搬送する搬送コンベア27(図4参照)を配設している。そして、フィーダハウス20は運転部8の左側下方に配置するとともに、機体3の前部に後端部を昇降自在に枢支して、昇降油圧シリンダ26により昇降位置調節可能としている。図4に示すように、搬送コンベア27は駆動軸28と従動ドラム29との間に搬送ベルト30を巻回して形成している。
図1〜図3に示すように、プラットフォーム21は、機体3の左右幅と略同一幅で前方が開口するケーシング状に形成して、フィーダハウス20の前端部開口部(搬入口部)に左側部を連通連結し、内部に左右方向に回動軸芯を向けたオーガ支軸32(図1に示す)を介して図3に示す掻込オーガ25を横架している。掻込オーガ25は後述する刈刃装置22により刈り取られた穀稈をプラットフォーム21内に掻き込むとともに、フィーダハウス20の前端部開口部(搬入口部)内に横送り搬入するようにしている。
図1に示すように、刈刃装置22は、左右方向に伸延するバリカン型に形成しており、プラットフォーム21の前端下部に、その前端全幅にわたって配設している。そして、植立穀稈の株元部を刈り取るようにしている。
図1及び図2に示すように、左右一対のデバイダ23,23は、それぞれプラットフォーム21の左右側壁から前方へ突設して、機体の前進走行に伴って植立穀稈を刈取側と非刈取側とに分草するようにしている。
掻込リール24は、左右一対のデバイダ23,23間の上方に掻込回転自在に配置して、両デバイダ23,23により分草された刈取側の植立穀稈をプラットフォーム21側に回転しながら掻き込むようにしている。
すなわち、掻込リール24は、プラットフォーム21の後端上部に左右方向に軸線を向けたアーム支軸40を横架している。アーム支軸40の左右側端部には前後方向に伸延する左右一対の支持アーム41,41の基端部(後端部)を枢支している。そして、各支持アーム41の中途部とプラットフォーム21の側壁との間にリール昇降シリンダ42を介設して、アーム支軸40を中心に両支持アーム41,41を昇降可能としている。
図3に示すように、両支持アーム41,41の先端部(前端部)間には、左右方向に伸延するリール支軸43をその軸芯廻りに回転自在に軸架するとともに、リール支軸43を前後方向に始端対位置調節自在としている。リール支軸43の左右側端部には、左右一対の回転支持体44,44を左右に対向させてそれらの中心部を取り付けている。両回転支持体44,44は、金属製の板状体を正五角形状に形成して、左右に対向する各角部(頂部)間にタインバー枢支体45を介して左右方向に伸延するパイプ(円管)状のタインバー46をその軸線廻りに回転自在に横架している。各タインバー46には、左右方向に一定の間隔を開けて複数のタイン47を垂下状に取り付けている。
このようにして、リール支軸43を左側面視にて反時計廻りに回転させると、リール支軸43に取り付けた左右一対の回転支持体44,44も反時計廻りに回転して、両回転支持体44,44間にタインバー46を介して取り付けたタイン47は回転支持体44の外周廻りに移動する。この際、タイン姿勢保持機構51は、回転移動するタイン47の内、少なくとも植立穀稈に作用するタイン47は所定の垂下姿勢に保持して、かかる垂下姿勢に保持されたタイン47が植立穀稈に掻き込み作用するようにしている。
上記のように構成した刈取部4は、左右一対のデバイダ23,23により分草した植立穀稈を分草して、その分草した刈取側の植立穀稈を掻込リール24により掻き込むとともに、その掻き込まれた植立穀稈の株元部を刈刃装置22により刈り取って、プラットフォーム21内に掻き込むようにしている。そして、プラットフォーム21内に掻き込まれた穀稈を掻込オーガ25によりフィーダハウス20の前端部開口部(搬入口部)に横送り搬入させ、さらには、全穀稈をフィーダハウス20内の搬送コンベア27により後方の機体3に配設した脱穀部5に搬入(投入)するようにしている。
上記のような構成において、図4に示すように、本実施形態にかかるコンバイン1の動力伝達構造は、次のように構成されている。すなわち、機体3に搭載したエンジン11には、フィーダハウス20に内蔵させた搬送コンベア27(搬送体)の駆動軸28を連動連結し、搬送コンベア27の駆動軸28に主軸伝動機構60を介してカウンタ軸61を連動連結し、カウンタ軸61には、各作動部であるリール伝動機構62を介した掻込リール24と、オーガ伝動機構63を介した掻込オーガ25と、刈刃伝動機構64を介した刈刃装置22をそれぞれ連動連結している。
具体的には、フィーダハウス20の右側方において、図3に示すプラットフォーム21の背面壁(後壁)21aに、左右方向に直状に伸延するカウンタ軸61を横架し、カウンタ軸61の左側端部と、フィーダハウス20の右側壁から右側外方へ突出させた搬送コンベア27の駆動軸28の右側端部28aとの間に、主軸伝動機構60を介設している。主軸伝動機構60は、駆動軸28の右側端部28aに取り付けた駆動スプロケット70と、カウンタ軸61の左側端部に取り付けた従動スプロケット71との間に、主軸伝動チェン72を巻回して形成している。
また、カウンタ軸61の右側端部61aは、プラットフォーム21の右側壁21bよりも右側方へ突出させて、この右側端部61aにリール伝動機構62とオーガ伝動機構63と刈刃伝動機構64の各基端部を連動連結している。
リール伝動機構62は、カウンタ軸61の右側端部61aにリール駆動スプロケット80を取り付ける一方、アーム支軸40の右側端部に同一軸芯上で突出した中間軸81に従動スプロケット82を回転自在に取り付けて、両スプロケット80,82間にリール伝動チェン83を巻回している。
従動スプロケット82には駆動スプロケット85を同一軸芯上にて一体的に取り付ける一方、リール支軸43の右側端部には従動スプロケット86を取り付けて、両スプロケット85,86間に連動チェン87を巻回して連動機構52を形成している。
オーガ伝動機構63は、カウンタ軸61の右側端部61aにオーガ駆動スプロケット93をリール駆動スプロケット80の左側方に隣接位置させて同軸的に取り付ける一方、プラットフォーム21の右側壁21bより外方へ突出させたオーガ支軸32の右側端部にオーガ従動スプロケット94を取り付けて、両スプロケット93,94間にオーガ伝動チェン95を巻回して形成している。ここで、オーガ従動スプロケット94はオーガ駆動スプロケット93よりも大径に形成して、掻込オーガ25を減速回動させるようにしている。
刈刃伝動機構64は、カウンタ軸61の右側端部61aと、刈刃装置22の刈刃35との間に介設している。すなわち、カウンタ軸61の右側端部61aに、前後方向に伸延する回動アーム101の基端部を取り付け、回動アーム101の先端部には前後方向に伸延する伝動ロッド102の基端部(後端部)を枢支連結している。伝動ロッド102の先端部にはリンク機構103を介して刈刃35の右側端部を連結している。リンク機構103は、上下方向の軸芯線廻りに回動して、伝動ロッド102の前後方向の往復摺動動作と、刈刃35の左右方向の往復摺動動作を連動させている。
次に、図4に示す動力伝達機構図によって、エンジン11から刈取部における搬送コンベア27に至るまでの動力伝達について説明する。
すなわち、エンジン11の出力軸110に第1連動ベルト機構111を介して走行系駆動機構113の入力軸112と連動連結している。走行系駆動機構113の走行系出力軸114を刈取部駆動軸115に連結すると共に、走行系駆動機構113の走行系出力軸114と刈取部駆動軸115との間に刈取クラッチ128を配設している。そして、刈取部駆動軸115は刈取部伝動機構127を介して搬送コンベア27の駆動軸28と連結している。
一方、脱穀部5では、エンジン11の出力軸110に脱穀クラッチ117及びベルト伝動機構119を介して脱穀部駆動軸118と連動連結している。脱穀部駆動軸118には、ロータ120を駆動するロータ駆動軸121と脱穀伝動ベルト機構122を介して連結している。ロータ駆動軸121は二番コンベア軸132aと連動連結している。
さらに、選別部6に配設した唐箕130と第1コンベア131と第2コンベア132bと揺動選別体133には、それぞれ唐箕支軸134と第1コンベア支軸135と第2コンベア支軸136と揺動作用軸137とを平行させて配置している。そして、脱穀部駆動軸118と揺動作用軸137との間に第1連動ベルト機構141を介設し、揺動作用軸137と第2コンベア支軸136との間に第2連動ベルト機構142を介設し、第2コンベア支軸136と第1コンベア支軸135との間に第3連動ベルト機構143を介設し、第3連動ベルト機構143から分岐させた第4連動ベルト機構144に唐箕支軸134を連結している。
このように、エンジン11の駆動力は、走行部2、刈取部4、脱穀部5及び選別部6にそれぞれ伝達されて、各作動部が堅実に作動されるようにしている。
このような構成において、本実施形態に係るコンバイン1は、カウンタ軸61上に逆転装置180を配設している。図3に示すように、カウンタ軸61は、フィーダハウス20の右側方でかつ掻込オーガ25の背後に形成される空間200内に配置している。空間200内には機体3から前方へ張り出し状に設けた運転部8を配置しており、運転部8は、前部にフロントコラム73を立設し、フロントコラム73の上面には走行操作用のモノレバー76を上方へ向けて突設して、その後方に運転席75を配置している。また、運転部8の左側部にはサイドコラム74を立設し、サイドコラム74の上面には各種操作レバー77を上方へ向けて突設している。
図3に示すように、運転部8の前端には前壁8aを立設しており、前壁8aとプラットフォーム21の背面壁(後壁)21aとは近接配置している。そして、運転部8の前壁8aとプラットフォーム21の背面壁(後壁)21aとの間には、平面視で、左右方向に直状に伸延する前後細幅の帯状空間201を形成して、帯状空間201内にカウンタ軸61を配設している。つまり、カウンタ軸61は運転部8に近接配置して、カウンタ軸61上に配設した逆転装置180に運転部8から運転者(作業者)が手を伸ばして後述する逆転装置180のクラッチレバー191に触れることができて、クラッチレバー191を楽に逆転操作することができるようにしている。
図5及び図6に示すように、逆転装置180は上下縦長の箱状に形成したケース181内に逆転機構210を配設している。ケース181はプラットフォーム21の背面壁21aの右端部に配設された角柱支持パイプ199(図3に示す)にその右側面が固定されている。
そして、そのケース181内にカウンタ軸61の右側部を貫通させている。また、ケース181内にはカウンタ軸61の上方に位置させて左右方向に伸延する第2軸182を貫通させて、カウンタ軸61と上下平行に配設している。なお、図5及び図6中183aはカウンタ軸61用の軸受けであり、183bは第2軸182用の軸受けである。
ケース181の右側壁から右側方へ突出させたカウンタ軸61の右側端部61aには、図4に示すリール伝動機構62や刈刃伝動機構64を介して刈刃装置22や掻込リール24を連動連結している。また、ケース181の右側壁から右側方へ突出させた第2軸182の右側端部182aには、オーガ駆動スプロケット93を設け、そのオーガ駆動スプロケット93にオーガ伝動機構63を介して掻込オーガ25側のオーガ従動スプロケット94に連動連結している。
ケース181内において、逆転機構210はカウンタ軸61上の右側部に第1スプロケット184を設ける一方、第2軸182上の右側部に第2スプロケット185を回転自在に遊嵌している。そして、両スプロケット184,185は上下対向状態に配設して、上下対向する両スプロケット184,185間に伝動チェン186を巻回している。
また、カウンタ軸61上には第1平ギヤ187を前記第1スプロケット184の右側に設ける一方、第2軸182上には第2平ギヤ188を第2スプロケット185の右側において軸線方向に摺動自在にスプライン嵌合している。
前記第2スプロケット185の右側面には噛合片189aを形成する一方、前記第2平ギヤ188の左側面には噛合片189bを形成している。そして、両噛合片189a,189bを噛合・離脱自在としてドッグクラッチ189を形成している。
つまり、前記第2スプロケット185の噛合片189aに前記第2平ギヤ188の噛合片189bが接近して、これらが噛み合うことでドッグクラッチ189が接続状態となる一方、前記第2スプロケット185の噛合片189aから前記第2平ギヤ188の噛合片189bが離隔することでドッグクラッチ189が切断状態となるようにしている。
そして、第2平ギヤ188の右側面には細幅筒状のギヤ支持体190を連設するとともに、第2軸182にギヤ支持体190を軸線方向に摺動自在にスプライン嵌合している。ギヤ支持体190とケース181の右側壁内面との間には押圧スプリング195を第2軸182の外周面に巻回して配設している。つまり、押圧スプリング195によりドッグクラッチ189を接続状態に弾性付勢している。ギヤ支持体190の右側面にはリング状の鍔体194を設けて、鍔体194と第2平ギヤ188との間に第1平ギヤ187の周縁部を配置している。
図5及び図6に示すように、逆転装置180のケース181の側部壁181aには前後方向に軸線を向けたボス部192aを後方へ突設している。ボス部192a中にはレバー支軸192を回転自在に挿通して、レバー支軸192の中途部に細幅板状のクラッチレバー191の基端部を交差状に連設する一方、ケース181内まで伸延させたレバー支軸192の下端部に摺動作用片193を連設している。摺動作用片193の先端部は鍔体194の側面周縁部とギヤ支持体190の周面と第2平ギヤ188の側面周縁部とで形成される凹部196に係合させている。
そして、クラッチレバー191の先端部を、上方を指向する位置から下方を指向する位置まで180度の範囲で略垂直に回転させると、レバー支軸192を介して摺動作用片193の先端部が、図5〜図8で図面視して左側方を指向する位置から右側方を指向する位置まで180度の範囲で略垂直に回転して、摺動作用片193の先端部が、凹部196に係合した状態にて第2平ギヤ188を第2軸182上にて摺動させるようにしている。つまり、第2平ギヤ188はドッグクラッチ189が接続された状態からドッグクラッチ189が切断された状態さらには第1平ギヤ187に噛合された状態まで第2軸182上を摺動される。
次に、本実施例に係る掻込オーガ25の逆転操作の方法について説明する。
まず、通常運転時には、エンジン11から動力は、刈取クラッチ128を介して、刈取部4のカウンタ軸61まで伝達される。
まず、通常運転時には、エンジン11から動力は、刈取クラッチ128を介して、刈取部4のカウンタ軸61まで伝達される。
このとき、図5及び図6に示すように、クラッチレバー191は、その先端が上方を指向する位置にあり、摺動作用片193の先端部は左側方を指向する位置にある。この状態では、第2スプロケット185の噛合片189aに前記第2平ギヤ188の噛合片189bが噛合したドッグクラッチ189接続状態となっている。そして、カウンタ軸61上の第1平ギヤ187と第2軸182上の第2平ギヤ188との噛合は解除されている。
これにより、図6に示すように、カウンタ軸61上に伝達された動力は、第1スプロケット184→伝動チェン186→第2スプロケット185→第2軸182に伝達される。この際、伝動チェン186が巻回された両スプロケット184,185の同一方向回転により、第2軸182はカウンタ軸61と同じ回転方向に回転することになる。従って、通常運転時には、掻込リール24、刈刃装置22及び掻込オーガ25を同じ方向で回転させることになる。
これに対して、図7及び図8に示すように、クラッチレバー191の先端部を、上方を指向する位置から下方を指向する位置まで180度の範囲で略垂直に回転させる。すると、摺動作用片193の先端部は、凹部196に係合した状態にて、左側方を指向する位置から右側方を指向する位置まで180度の範囲で略垂直に回転する。つまり、凹部196に係合した摺動作用片193の先端部は180度の範囲で回転して、第2平ギヤ188をドッグクラッチ189が接続された状態からドッグクラッチ189が切断されて第1平ギヤ187に噛合された状態となす。この際、第2スプロケット185は、ドッグクラッチ189が切断状態となり、第2軸182に遊嵌された状態にある。
これにより、図8及び図9に示すように、カウンタ軸61上に伝達された動力は、第1平ギヤ187→第2平ギヤ188→第2軸182に伝達されるため、第2軸182はカウンタ軸61に対して逆の回転方向で回転することになる。
したがって、逆転装置180により掻込オーガ25を通常運転時の回転とは逆方向に回転させる逆転操作が可能となる。その逆転装置180は、作業者が運転部8から刈取部方向に手が伸ばせる位置にあるカウンタ軸61上に配設している。
この結果、作業者は運転部8に乗車した状態で逆転装置180のクラッチレバー191を操作することが可能であり、穀稈が詰まった場合でもわざわざクラッチレバー191を操作可能な位置まで移動する手間がなくなり、迅速に逆転装置180の逆転操作を行って適応することが可能となる。
図10に示すように、逆転装置180のクラッチレバー191に操作レバー197の一端を連接し、その操作レバー197の他端を運転部8の前上方に向けて立設することにより、刈取部4を上昇させれば作業者が運転部8に乗車した状態で操作レバー197を簡単に操作することができ、掻込オーガ25の逆転操作が可能である。
なお、本実施例では、操作レバー197を作業者の手で操作可能としているが、クラッチレバー191と運転部8との間にワイヤ連動連結機構を設けるなどして、作業者が運転部8に着座した状態でワイヤ連動連結機構を通してクラッチレバー191を操作可能とすることもできる。
A コンバイン
2 機体
4 刈取部
9 搬送体
11 エンジン
24 掻込リール
22 刈刃装置
25 掻込オーガ
61 カウンタ軸
180 逆転装置
2 機体
4 刈取部
9 搬送体
11 エンジン
24 掻込リール
22 刈刃装置
25 掻込オーガ
61 カウンタ軸
180 逆転装置
Claims (2)
- 自走可能な機体本体の前方に刈取部を昇降自在に取り付け、刈取部には圃場に植立した穀稈を掻き込む掻込リールと、掻込リールにより掻き込まれた穀稈を刈り取る刈刃と、刈刃により刈り取った穀稈を掻き込む掻込オーガと、掻込オーガにより掻き込まれた穀稈を機体本体の脱穀部に搬送する搬送体とを設けたコンバインにおいて、
機体本体に設けた原動機部からの動力は、搬送体に設けた搬送駆動軸を介してカウンタ軸に伝達され、カウンタ軸から掻込リール、刈刃及び掻込オーガに伝達されるようにし、
カウンタ軸は、搬送体の側方でかつ掻込オーガの背後に形成される空間内に配置して、カウンタ軸に掻込オーガを逆転させる逆転装置を配置したことを特徴とするコンバイン。 - 逆転装置は、カウンタ軸上でかつ機体本体に設けた運転部の略前方に配置するとともに、運転部から逆転操作可能となしたことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011199515A JP2013059283A (ja) | 2011-09-13 | 2011-09-13 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2011199515A JP2013059283A (ja) | 2011-09-13 | 2011-09-13 | コンバイン |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017023044A (ja) * | 2015-07-22 | 2017-02-02 | ヤンマー株式会社 | コンバイン |
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-
2011
- 2011-09-13 JP JP2011199515A patent/JP2013059283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015084663A (ja) * | 2013-10-28 | 2015-05-07 | 三菱農機株式会社 | コンバインの刈取部 |
JP2017023044A (ja) * | 2015-07-22 | 2017-02-02 | ヤンマー株式会社 | コンバイン |
CN117501976A (zh) * | 2023-12-25 | 2024-02-06 | 青岛农业大学 | 一种金鸡菊收获机 |
CN117501976B (zh) * | 2023-12-25 | 2024-06-07 | 青岛农业大学 | 一种金鸡菊收获机 |
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