図1は、本実施形態におけるPOSシステムの概略構成図である。POS(Point Of Sales)システム1は、図1に示すように、複数台(図では2台)のPOS端末(販売促進装置)2と、これらのPOS端末2をLAN(Local Area Network)3等のネットワークで接続して集中管理するストアサーバ4とで構成される。
ストアサーバ4は、POSシステム1全体の制御を受け持つものである。図2は、ストアサーバの機能的構成を示すブロック図である。ストアサーバ4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成されるコンピュータ構成の制御部41と、通信I/F43と、I/O機器制御部44とがバス42によって接続されて構成されている。ストアサーバ4は、通信I/F43およびLAN3(図1参照)を介して複数台のPOS端末2との間で相互にオンライン通信する。また、制御部41にはバス42およびI/O機器制御部44を介して、キーボード45、表示器46、プリンタ47およびHDD(Hard Disk Drive)48が接続されている。
HDD48は、制御部41のCPUを動作させる各種制御プログラムの他、各会員の累積購入金額などを記憶させる会員マスタM、商品の販売促進を図るプロモーション企画により付与するサービスの付与条件をプロモーション企画毎に記憶する企画マスタP1、商品の販売促進を図るプロモーション企画により付与するサービスの付与条件をプロモーション企画により販売促進を図る商品(以下、対象商品とする)毎に記憶する対象マスタP2、プロモーション企画によりサービスとして付与するメッセージレシートの印字条件をプロモーション企画毎に記憶するメッセージマスタP3などを格納している。
なお、ここでは、会員マスタM、企画マスタP1、対象マスタP2、メッセージマスタP3をストアサーバ4に格納するとしたが、会員マスタM、企画マスタP1、対象マスタP2、メッセージマスタP3の格納場所はこれに限定されるものではない。その他の例として、POS端末2に格納するとしてもよいし、ストアサーバ4とLAN3等あるいはインターネットを介して接続されたデータサーバに格納するとしてもよい。
図3は、会員マスタのデータ構成の一例を示す図である。会員マスタMは、会員の氏名や、当該会員がこれまでに店舗で購入した金額である累積購入金額などを、会員の識別情報である会員番号に対応付けて記憶している。
なお、会員とは、会員番号が付与され、会員マスタMに当該会員番号が登録されている客のことである。従って、会員の累積購入金額は会員マスタMにより管理されることとなる。
図4は、企画マスタのデータ構成の一例を示す図である。企画マスタP1は、プロモーション企画により付与されるサービスを区別する種別(以下、サービス種別とする)と、サービス種別により区別されるサービスの付与条件と、を対応付けて記憶している。
サービス種別には、「締め」、「小計値引・小計割引」、「メッセージ」、「アイテム値引・アイテム割引」、および「特別会員割引」などがある。サービス種別「締め」は、メッセージレシートに含まれるバーコードや2次元コード等のコードシンボルからの企画番号の入力をトリガにして締めを行うサービスである。サービス種別「小計値引・小計割引」は、小計自動値割引を行うサービスである。サービス種別「メッセージ」は、メッセージレシートを印字するサービスである。サービス種別「アイテム値引・アイテム割引」は、プロモーション企画により販売促進を図る個々の対象商品に対するアイテム自動値割引を行うサービスである。サービス種別「特別会員割引」は、上述した小計自動値割引とは異なる小計自動値割引を行うサービスである。
付与条件には、企画番号、企画名称、サービス対象者、開始日時、終了日時、有効サービス種別、クーポン額、クーポン利用最低額、出力基本単位額、出力上限額、値割引券使用最低金額、値引額/割引率、サービス対象カテゴリ、値割引集計先、券回収フラグ、券回収メッセージ、次回企画番号などがある。なお、企画マスタP1において、サービス種別に「○」が記憶された付与条件が、サービス種別により区別されるサービスを付与する際に有効な付与条件であるものとする。
企画番号および企画名称は、サービス種別により区別されるサービスを付与するプロモーション企画を特定する特定情報である。
サービス対象者は、プロモーション企画によりサービスを付与する顧客を指定する。本実施形態では、サービス対象者は、サービス種別「小計値引・小計割引」または「アイテム値引・アイテム割引」により区別されるサービスを付与する際に有効な付与条件であり、「1:バーコード利用者のみ」または「2:全員」により表される。「1:バーコード利用者のみ」は、企画番号が組み込まれたバーコードが印字されたメッセージレシートを利用してサービスを受ける顧客のみを、サービス対象者とすることを表している。「2:全員」は、全ての会員を、サービス対象者とすることを表している。
開始日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を開始する日時を表している。本実施形態では、開始日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を開始する日付を表している。したがって、プロモーション企画によるサービスを付与する取引日付が、開始日時の日付よりも前の日付である場合には、プロモーション企画は適用されず、当該プロモーション企画によるサービスの付与は行われない。なお、本実施形態では、開始日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を開始する時間は表さないものとするが、これに限定するものではなく、開始日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を開始する時間を表すものとしても良い。
終了日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を終了する日時を表している。本実施形態では、終了日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を終了する日付を表している。したがって、プロモーション企画によるサービスを付与する取引日付が、終了日時の日付より後の日付である場合には、プロモーション企画は適用されず、当該プロモーション企画によるサービスの付与は行われない。なお、本実施形態では、終了日時には、プロモーション企画によるサービスの付与を終了する時間は表さないものとするが、これに限定するものではなく、終了日時は、プロモーション企画によるサービスの付与を終了する時間を表すものとしても良い。
有効サービス種別は、サービス種別のうち、企画番号により特定されるプロモーション企画により付与するサービス種別を表している。本実施形態では、有効サービス種別は、「1:締め」、「2:小計値引」、「3:小計割引」、「4:メッセージ」、「5:アイテム値引」、「6:アイテム割引」、および「7:特別会員割引」により表される。有効サービス種別「1:締め」は、メッセージレシートに含まれるバーコードからの企画番号の入力をトリガにして締めを行うサービスを表している。有効サービス種別「2:小計値引」,「3:小計割引」は、小計自動値引または小計自動割引を行うサービスを表している。有効サービス種別「4:メッセージ」は、メッセージレシートを発行するサービスを表している。有効サービス種別「5:アイテム値引」,「6:アイテム割引」は、プロモーション企画により販売促進を図る個々の対象商品に対するアイテム自動値引またはアイテム自動割引を行うサービスを表している。有効サービス種別「7:特別会員割引」は、上述した小計自動値割引とは異なる小計自動値割引を行うサービスを表している。
クーポン額は、有効サービス種別が「1:締め」である場合に、サービスとして付与されるクーポンの金額を表している。また、クーポン利用最低額は、有効サービス種別が「1:締め」である場合に、サービスとしてクーポンを付与するために必要な購入金額の下限を表している。
出力基本単位額は、有効サービス種別が「4:メッセージ」である場合に、サービスとして付与されるメッセージレシートを1枚印字するために必要な購入金額の下限を表している。出力上限額は、有効サービス種別が「4:メッセージ」である場合に、サービスとして付与されるメッセージレシートの印字を1枚で済ませる購入金額の上限を表している。
値割引券使用最低金額は、有効サービス種別が「2:小計値引」または「3:小計割引」である場合に、サービスとして付与する小計自動値割引を行うために必要な購入金額の下限を表している。また、値引額/割引率は、有効サービス種別が「2:小計値引」、「3:小計割引」、または「7:特別会員割引」である場合に、サービスとして付与する小計自動値割引を行う金額または割引率を表している。
サービス対象カテゴリは、プロモーション企画により販売促進を図る対象商品を表している。本実施形態では、サービス対象カテゴリは、「1:除外群番指定」、「2:群番指定」、「3:品種指定」、および「4:単品指定」により表される。ここで、「1:除外群番指定」は、プロモーション企画による販売促進から除外する商品群の指定が有効であることを表している。「2:群番指定」は、プロモーション企画により販売促進を図る対象商品群の指定が有効であることを表している。「3:品種指定」は、プロモーション企画により販売促進を図る対象商品の品種の指定が有効であることを表している。「4:単品指定」は、プロモーション企画により販売促進を図る個々の対象商品の指定が有効であることを表している。
値割引集計先は、プロモーション企画により付与するサービスとして「締め」、「小計値引・小計割引」、「メッセージ」、「アイテム値引・アイテム割引」、または「特別会員割引」を付与する場合に、それぞれが複数持っている集計エリアのどれに集計するかを指定するものである。例えば、「小計値引・小計値割引」では、集計のためのエリアをNo1〜No10まで持っているので、その集計エリアのどのNoに集計するかを指定するものである。
券回収フラグは、プロモーション企画によりサービスを付与する際のメッセージレシートの回収の有無を表している。本実施形態では、券回収フラグは、「0:無」または「1:有」により表される。「0:無」は、プロモーション企画によりサービスを付与する際にメッセージレシートを回収しないことを表している。「1:有」は、プロモーション企画によりサービスを付与する際にメッセージレシートを回収することを表している。
券回収メッセージは、プロモーション企画によりサービスを付与する際にメッセージレシートの回収を促すメッセージを表示するか否かを表している。本実施形態では、券回収メッセージは、「0:無」または「1:有」により表される。「0:無」は、メッセージレシートの回収を促すメッセージを表示しないことを表している。「1:有」は、メッセージレシートの回収を促すメッセージを表示することを表している。
次回企画番号は、プロモーション企画により付与するサービスとしてメッセージレシートを発行する際に、次回のプロモーション企画を特定する企画番号(次回企画特定情報)が組み込まれたバーコードや2次元コード等のコードシンボルを含むメッセージレシートの印字の有無を表している。本実施形態では、次回企画番号は、「0:出力しない」または「1:出力する」により表される。「0:出力しない」は、次回企画番号が組み込まれたコードシンボルを含むメッセージレシートを印字しないことを表している。「1:出力する」は、次回企画番号が組み込まれたコードシンボルを含むメッセージレシートを印字することを表している。
図5は、対象マスタのデータ構成の一例を示す図である。対象マスタP2は、サービス種別と、当該サービス種別により区別するサービスの付与条件と、を対応付けて記憶する。
付与条件には、企画番号、対象コード、割引/値引フラグ、値引額/割引率などがある。なお、対象マスタP2において、サービス種別に「○」が記憶された付与条件が、サービス種別により区別されるサービスを付与する際に有効な付与条件であるものとする。
企画番号は、サービス種別により区別されるサービスを付与するプロモーション企画を特定する特定情報である。
対象コードは、サービス種別により区別されるサービスが付与される対象商品を表すものである。本実施形態では、対象コードは、対象商品を、当該対象商品が属する群を特定する群番、当該対象商品の品種、単品、アイテム等により表すものとする。
値引/割引フラグは、対象コードが表す対象商品のうち値引または割引の対象とする対象商品を表すものである。本実施形態では、値引/割引フラグは、「0:除外群番」、「1:値割引」、「2:除外品種」、「3:除外単品」により表される。「0:除外群番」は、値引または割引の対象から除外する予め設定された対象商品群を表している。「1:値割引」は、対象コードが表す全ての対象商品が値引または割引の対象であることを表している。「2:除外品種」は、値引または割引の対象から除外する予め設定された対象商品の品種を表している。「3:除外単品」は、値引または割引の対象から除外する予め設定された対象商品を表している。
値引額/割引率は、サービス種別により区別されるサービスとして「アイテム値引・アイテム割引」を付与する際の値引額または割引率を表している。
図6は、メッセージマスタのデータ構成を示す図である。メッセージマスタP3は、サービス種別と、メッセージレシートの印字条件と、を対応付けて記憶している。
印字条件には、企画番号、メッセージタイプ、大タイトル1,2、大メッセージ1−6、小メッセージ1−5、店名ロゴ印字、ビットマップ選択、バーコード印字有無、印字回数設定、残額メッセージフラグ、残額メッセージ1,2などがある。なお、メッセージマスタP3において、サービス種別に「○」が記憶された印字条件が、メッセージレシートを印字する際に有効な印字条件である。
企画番号は、サービス種別により区別されるサービスを付与するプロモーション企画を特定する特定情報である。
メッセージタイプは、メッセージレシートに印字する情報(例えば、メッセージレシートに印字するタイトルやメッセージなど)を表している。本実施形態では、メッセージタイプは、「1:大型」または「2:小型」により表される。「1:大型」は、大タイトル1,2および大メッセージ1−6を含むメッセージレシートを印字することを表している。「2:小型」は、小メッセージ1−5を含むメッセージレシートを印字することを表している。
大タイトル1,2は、メッセージタイプが「1:大型」である場合に、予め設定された2つのタイトルを表している。大メッセージ1−6は、メッセージタイプが「1:大型」である場合に、予め設定された6つのメッセージを表している。
小メッセージ1−5は、メッセージタイプが「2:小型」である場合に、予め設定された5つのメッセージをメッセージレシートに印字することを表している。
店名ロゴ印字は、メッセージレシートに店名やロゴなど店舗を特定する店舗特定情報を印字するか否かを表している。本実施形態では、店名ロゴ印字は、「00:印字しない」または「01:印字する」により表される。「00:印字しない」は、店名やロゴをメッセージレシートに印字しないことを表している。「01:印字する」は、店名やロゴをメッセージレシートに印字することを表している。
ビットマップ選択(画像印字情報)は、メッセージレシートにビットマップ(画像)を印字するか否か、およびメッセージレシートに印字するビットマップを表している。本実施形態では、ビットマップ選択は、「00:印字しない」または「01−99:印字する」により表される。「00:印字しない」は、ビットマップをメッセージレシートに印字しないことを表している。「01−99:印字する」は、ビットマップをメッセージレシートに印字することを表すとともに、01−99に対応する予め設定されたビットマップをメッセージレシートに印字することを表している。なお、本実施形態では、ビットマップ選択は、メッセージレシートに印字するビットマップを表しているが、これに限定するものではなく、メッセージレシートにビットマップを印字するか否かのみを表していても良い。
バーコード印字有無(コードシンボル印字情報)は、次回のプロモーション企画を特定する次回企画番号(次回企画情報)等が組み込まれたバーコード等のコードシンボルを印字するか否かを表している。本実施形態では、バーコード印字有無は、「00:印字しない」または「01:印字する」により表される。「00:印字しない」は、バーコードをメッセージレシートに印字しないことを表している。「01:印字する」は、バーコードをメッセージレシートに印字することを表している。
印字回数設定は、メッセージレシートに一つのメッセージ(またはビットマップ)を複数印字するか否かを表している。本実施形態では、印字回数設定は、「1:出力基本単位額以上になったら1回印字」、「2:出力基本単位額以上になったら複数回印字」、または「3:メッセージを1回印字しかつ繰返回数を印字」により表される。「1:出力基本単位額以上になったら1回印字」は、顧客の購入金額が出力基本単位額以上となった場合に、メッセージを1回印字することを表している。「2:出力基本単位額以上になったら複数回印字」は、顧客の購入金額が出力基本単位額以上となった場合に、メッセージを複数回印字することを表している。「3:メッセージを1回印字しかつ繰返回数を印字」は、顧客の購入金額が出力基本単位額以上となった場合に、メッセージを一回印字するとともに、メッセージの印字を繰返し可能な回数を印字することを表している。
残額メッセージフラグは、メッセージレシートにメッセージを印字するために必要な残りの購入金額(以下、残額とする)を通知する残額メッセージを印字するか否かを表している。本実施形態では、残額メッセージフラグは、「0:印字しない」または「1:印字する」により表される。「0:印字しない」は、残額メッセージをメッセージレシートに印字しないことを表している。「1:印字する」は、残額メッセージをメッセージレシートに印字することを表している。
残額メッセージ1,2は、残額メッセージフラグが「1:印字する」である場合に、予め設定された2つの残額メッセージをメッセージレシートに印字することを表している。
次に、POS端末2について説明する。図7は、POS端末の構成を概略的に示した外観斜視図である。POS端末2は、現金等を収容するためのドロワ12の上に載置されており、このドロワ12の引出し12aの開閉を制御する。POS端末2の正面側には、登録、点検、精算、設定などの各種業務モードを選択するためのモードキー14が設けられている。また、POS端末2の正面に設けられたキーボード13には、オペレータ(店員)が、例えば預かり金額などを置数するための置数キーや、1取引として販売登録が行われた商品の合計出力を指示する現計キー、1取引の販売登録の終了を選択して会計処理および締め処理を行う締めキーなど、各種操作入力を行うための操作キーが配置されている。
さらにPOS端末2には、正面側には店員用ディスプレイ15が、背面側には客用ディスプレイ16が取り付けられている。店員用ディスプレイ15、客用ディスプレイ16には、例えば液晶ディスプレイ等が用いられ、販売登録された商品の品名、価格、1取引の合計金額、釣銭額などが表示される。
また、POS端末2は、メッセージレシートやジャーナル等を印字するプリンタ17を内蔵している。プリンタ17によって印字されたメッセージレシートやジャーナル等は、POS端末2の正面側に形成されたレシート発行口18から発行される。またPOS端末2には、商品に付与されたバーコードや2次元コード等やメッセージレシートに印字されたバーコードや2次元コード等を読み取るためのスキャナ19が接続されている。
また、POS端末2には、客の会員カード7の磁気情報から、会員番号や会員の氏名等の会員情報を読み取るカードRW(リーダライタ)11が接続されている。尚、カードRW11の記憶方式は磁気記憶に限定されるものではない。その他の例として、RFID機能を有する会員カードや携帯型電子端末等から会員情報を読み取る形態としてもよい。
図8は、POS端末の機能的構成を示すブロック図である。POS端末2は、CPUと、ROMと、RAM等(いずれも不図示)で構成されるコンピュータ構成の制御部21を備えている。ROMは、CPUが実行する各種プログラムや各種データを記憶している。RAMは、CPUが各種プログラムを実行する際に一時的にデータやプログラムを記憶する。また、RAMは、商品の販売登録を示す販売データや、ストアサーバ4のHDD48からダウンロードした会員マスタM、企画マスタP1、対象マスタP2、メッセージマスタP3などの各種マスタや、店員用ディスプレイ15や客用ディスプレイ16に表示する各種の画面表示データを記憶する。
制御部21は、I/O機器制御部24およびバス22を介して、キーボード13、店員用ディスプレイ15、客用ディスプレイ16、プリンタ17、スキャナ19、カードRW11等のI/O機器を制御する。また、制御部21は、通信I/F23およびLAN3(図1参照)を介してストアサーバ4と相互に通信を行う。
制御部21は、CPUがROMに格納されている本実施形態のプログラムをRAMに展開して実行することにより、図8に示すように、受付部25と、登録部26と、読込部27と、付与部28と、表示制御部29として機能する。
即ち、本実施形態のプログラムは、受付部25、登録部26、読込部27、付与部28、表示制御部29を含むモジュール構成となっている。そして、実際のハードウェア構成としては、CPU(プロセッサ)が上記ROMから本実施形態のプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、受付部25、登録部26、読込部27、付与部28、表示制御部29が主記憶装置上に生成されるようになっている。
受付部25は、カードRW11により読み取った会員カード7の磁気情報から、客の会員番号を受け付けるものである。なお、受付部25は、キーボード13のテンキーからの入力により会員番号を受け付けても良い。
また、受付部25は、スキャナ19によりメッセージレシートに印字されたバーコードや2次元コード等のコードシンボルから読み取った企画番号を受け付ける。なお、受付部25は、キーボード13のテンキーからの入力により企画番号を受け付けても良い。
登録部26は、スキャナ19が商品に付されたバーコードや2次元コード等のコードシンボルから読み取った商品コードを用いて、当該商品コードの商品の販売登録を行う。また、登録部26は、キーボード13に設けられている小計キーが押下された場合に、販売登録された一部の商品の小計金額を算出する。また、登録部26は、キーボード13に設けられている現計キーが押下された場合に、販売登録された商品の合計金額を算出する。
また、登録部26は、上述のようにして算出された今回の合計金額を会員マスタMの累積購入金額に合算して累積する。これにより、会員マスタMに記憶された累積購入金額は、商品の販売登録処理ごとに更新される。
読込部27は、受付部25により企画番号を受け付けた場合に、企画マスタP1および対象マスタP2から、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画の付与条件を読み込む。また、読込部27は、受付部25により受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画により付与するサービスとして、当該プロモーション企画に関わるメッセージレシートを印字する場合に、メッセージマスタP3から、当該受け付けた企画番号により特定される企画の印字条件を読み込む。
付与部28は、読込部27により付与条件が読み込まれると、読み込んだ付与条件に従って、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画によるサービスの付与を行う。
表示制御部29は、RAM等に格納されている画像データを用いて店員用ディスプレイ15および客用ディスプレイ16に各種画面を表示させる。
次に、図9を用いて、企画マスタP1および対象マスタP2から読み込んだ付与条件に従ってサービスを付与する処理の詳細について説明する。図9は、サービスを付与する処理の流れを示すフローチャートである。
メッセージレシートに印字されたコードシンボルからスキャナ19により企画番号が読み取られると、受付部25は、当該読み取られた企画番号を受け付ける(ステップS911)。次いで、読込部27は、企画マスタP1および対象マスタP2から、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画の付与条件を読み込む(ステップS912)。そして、付与部28は、読み込んだ付与条件に従って、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画によるサービスの付与を行う(ステップS913)。これにより、POS端末2のオペレータは、メッセージレシートに印字されたコードシンボルをスキャナ19に読み取らせるだけで、プロモーション企画によるサービスの付与を行うことができるので、プロモーション企画によるサービスを付与する際のPOS端末2の操作が自動化され簡単になる。また、プロモーション企画によるサービスを付与する際のPOS端末2の操作の統一性を図ることができ、POS端末2が使い易くなる。さらに、POSシステム1が導入された事務所および売場の負担を軽減することができる。
具体的には、付与部28は、まず、サービスを付与する顧客が、企画マスタP1から読み込んだサービス対象者「1:バーコード利用者のみ」または「2:全員」により表される顧客に該当するか否かを判断する。これにより、全ての顧客だけでなく、特定の顧客に対してのみサービスを付与することができる。そして、付与部28は、サービスを付与する顧客が、サービス対象者「1:バーコード利用者のみ」または「2:全員」により表される顧客に該当すると判断した場合、サービスを付与する日付が、企画マスタP1から読み込んだ開始日時および終了日時により表される日付の範囲内にあるか否かを判断する。
サービスを付与する日付が、開始日時および終了日時により表される日付の範囲内にあると判断した場合、付与部28は、サービス種別のうち、企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が表すサービス(つまり、顧客に付与するサービス)を特定する。
企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が「1:締め」である場合、付与部28は、登録部26により算出された合計金額が、企画マスタP1から読み込んだクーポン利用最低額を上回っているか否かを判断する。さらに、付与部28は、算出した合計金額がクーポン利用最低額を上回っていた場合、スキャナ19により読み取った商品コードにより特定される商品が、企画マスタP1から読み込んだサービス対象カテゴリにより表される対象商品であるか否かを判断する。そして、商品コードにより特定された商品がサービス対象カテゴリにより表される対象商品であると判断された場合、付与部28は、登録部26により算出された合計金額から、企画マスタP1から読み込んだクーポン額を差し引くことによりサービスを付与する。サービスを付与した後、付与部28は、企画マスタP1から読み込んだ券回収フラグが「1:有」であり、かつ券回収メッセージが「1:有」である場合には、表示制御部29を介して、メッセージレシートの回収を促すメッセージを店員用ディスプレイ15および客用ディスプレイ16に表示する。
企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が「2:小計値引」、「3:小計割引」、または「特別会員割引」である場合、付与部28は、登録部26により算出された合計金額が、企画マスタP1から読み込んだ値割引券使用最低金額を上回っているか否かを判断する。そして、算出した合計金額が値割引券使用最低金額を上回っていると判断した場合、付与部28は、スキャナ19により読み取った商品コードにより特定される商品が、企画マスタP1から読み込んだサービス対象カテゴリにより表される対象商品であるか否かを判断する。商品コードにより特定された商品がサービス対象カテゴリにより表される対象商品であると判断された場合、付与部28は、登録部26により算出された小計金額から、企画マスタP1から読み込んだ値引額を差し引くことによりサービスを付与する。若しくは、付与部28は、登録部26により算出した小計金額から、企画マスタP1から読み込んだ割引率を割り引くことによりサービスを付与する。サービスを付与した後、付与部28は、企画マスタP1から読み込んだ券回収フラグが「1:有」であり、かつ企画マスタP1から読み込んだ券回収メッセージが表す「1:有」である場合には、表示制御部29を介して、メッセージレシートの回収を促すメッセージを店員用ディスプレイ15および客用ディスプレイ16に表示する。
ただし、サービスを付与する顧客がサービス対象者「1:バーコード利用者のみ」または「2:全員」により表す顧客に該当しないと判断され、かつ企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が「2:小計値引」、「3:小計割引」、「5:アイテム値引」、または「6:アイテム割引」である場合、付与部28は、顧客へのサービスの付与を中止する。
企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が「5:アイテム値引」または「6:アイテム割引」である場合、付与部28は、スキャナ19により読み取った商品コードにより特定される商品が、企画マスタP1から読み込んだサービス対象カテゴリにより表される対象商品であり、かつ対象マスタP2から読み込んだ対象コードにより表される対象商品であるか否かを判断する。さらに、商品コードにより特定される商品が対象商品であると判断された場合には、付与部28は、商品コードにより特定される商品が、対象マスタP2から読み込んだ値引/割引フラグにより表される対象商品であるか否かを判断する。
そして、商品コードにより特定される商品が値引/割引フラグにより表される対象商品である場合、付与部28は、登録部26により合計金額を算出する商品の単価から、企画マスタP1(または対象マスタP2)から読み込んだ値引額を差し引くことによりサービスを付与する。また、付与部28は、登録部26により合計金額を算出する商品の単価から、企画マスタP1(または対象マスタP2)から読み込んだ割引率を割り引くことによりサービスを付与する。サービスを付与した後、付与部28は、企画マスタP1から読み込んだ券回収フラグが「1:有」であり、かつ企画マスタP1から読み込んだ券回収メッセージが「1:有」である場合、表示制御部29を介して、メッセージレシートの回収を促すメッセージを店員用ディスプレイ15および客用ディスプレイ16に表示する。
企画マスタP1から読み込んだ有効サービス種別が「4:メッセージ」である場合、付与部28は、登録部26により算出された合計金額が、企画マスタP1から読み込んだ出力基本単位額を上回っているか否かを判断する。合計金額が出力基本単位額を上回っていると判断した場合、付与部28は、算出した合計金額が、企画マスタP1から読み込んだ出力上限額を上回っているか否かを判断する。さらに、付与部28は、スキャナ19により読み取った商品コードにより特定される商品が、企画マスタP1から読み込んだサービス対象カテゴリにより表される対象商品であるか否かを判断する。
そして、商品コードにより特定された商品がサービス対象カテゴリにより表される対象商品であると判断した場合、付与部28(発行部)は、プリンタ17を制御して、読込部27により読み込んだ印字条件に従って、メッセージレシートを印字してレシート発行口18から発行する。メッセージレシートを発行した後、付与部28は、企画マスタP1から読み込んだ券回収フラグが「1:有」であり、かつ企画マスタP1から読み込んだ券回収メッセージが「1:有」である場合、表示制御部29を介して、メッセージレシートの回収を促すメッセージを店員用ディスプレイ15および客用ディスプレイ16に表示する。
ここで、図10を用いて、読込部27により読み込んだ印字条件に従ってメッセージレシートを印字する処理について詳細に説明する。図10は、メッセージタイプが大型である場合のメッセージレシートおよびメッセージタイプが小型である場合のメッセージレシートの一例を示す図である。
メッセージマスタP3から読み込んだ印字条件に従ってメッセージレシートを印字する際、付与部28は、まず、読み込んだ印字条件に含まれるメッセージタイプを判別する。
判別したメッセージタイプが「1:大型」である場合、付与部28は、大タイトル1,2が表すタイトル(図示しない)、店名ロゴ印字により指定された店名やロゴ901、および大メッセージ1−6が表すメッセージ902を含むメッセージレシートR1を印字する。
また、メッセージマスタP3から読み込んだビットマップ選択が「01−99:印字する」である場合、付与部28は、当該ビットマップ選択「01−99:印字する」に含まれる「01−99」が表すビットマップ903を含むメッセージレシートR1を印字する。
また、算出した合計金額が企画マスタP1から読み込んだ出力基本単位額を上回り、かつメッセージマスタP3から読み込んだ印字回数指定が「3:メッセージを1回印字しかつ繰返回数を印字」である場合、付与部28は、繰返回数(例えば、抽選など)904を含むメッセージレシートR1を印字する。
また、メッセージマスタP3から読み込んだ残額メッセージフラグが「1:印字する」である場合、付与部28は、残額メッセージ1,2により表されるメッセージ905を含むメッセージレシートR1を印字する。
さらに、メッセージマスタP3から読み込んだバーコード印字有無が「01:印字する」である場合、付与部28は、次回のプロモーション企画を特定する次回企画番号、および当該次回企画番号等を組み込んだバーコード906を含むメッセージレシートR1を印字する。なお、本実施形態では、付与部28は、企画マスタP1から読み込んだ次回企画番号が「1:出力する」である場合に、次回企画番号や、当該次回企画番号を組み込んだバーコードを含むメッセージレシートを印字してレシート発行口18から発行するものとする。
一方、判別したメッセージタイプが「2:小型」である場合、付与部28は、大メッセージ1−6により表されるメッセージの代わりに、小メッセージ1−5により表されるメッセージ907を含むメッセージレシートR2を印字する。その他の情報の印字方法については、メッセージタイプが「1:大型」である場合と同様であるため、説明を省略する。
なお、メッセージマスタP3から読み込んだ印字回数指定が「2:出力基本単位額以上になったら複数回印字」である場合、付与部28は、複数のビットマップ903を含むメッセージレシートを印字するものとする。
図11は、メッセージレシートに含まれるバーコードの構成を説明するための図である。本実施形態では、付与部28は、バーコード印字有無が「01:印字する」である場合、上述したように、バーコード906を含むメッセージレシートR1,R2を印字する。バーコード906には、3桁の数字「FFF」からなるフラグ、5桁の数字からなる次回企画番号(次回のプロモーション企画を特定する企画番号)、10桁の数字「CCCCCCCCCC」からなるオールゼロ、1桁の数字「C/D1」からなる先頭12桁に対応するチェックデジット、および1桁の数字「C/D2」からなる先頭19桁に対応するチェックデジットが組み込まれている。
このように本実施形態にかかるPOS端末2によれば、サービスを付与して商品の販売促進を図るプロモーション企画を特定する企画番号を受け付け、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画により付与するサービスとして、プロモーション企画に関わるメッセージレシートを印字する場合に、メッセージレシートの印字条件をプロモーション企画毎に記憶するメッセージマスタP3から、受け付けた企画番号により特定されるプロモーション企画の印字条件を読み込み、読み込んだ印字条件に従って、メッセージレシートを発行することにより、プロモーション企画毎に異なる印字条件に従ってメッセージレシートを発行することができるので、プロモーション企画の多様性に対応したメッセージレシートを発行することができる。また、プロモーション企画毎にメッセージレシートのレイアウト等を変更できるので、顧客が分かり易くかつプロモーション企画をよりアピールすることができる。
なお、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供されるが、これに限定するものではない。本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成しても良い。
さらに、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のPOS端末2で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
なお、本実施形態においては、POS端末2側に、受付部、登録部、読込部、付与部、表示制御部を備えるようにしたが、これに限るものではなく、ストアサーバ4側に受付部、登録部、読込部、付与部、表示制御部を備えるようにしても良い。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。