JP2013053918A - 騒音観測装置及び騒音観測方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】単発騒音や準定常騒音を含む騒音を検出し(S100)、検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する(S200)。算出された特徴量を平滑化し(S300)、平滑化された特徴量の中から、特徴量の変動量に基づいて騒音の音源が変化する時点である候補点を抽出する(S400)。抽出された候補点の中から、単発騒音付近の候補点や過剰近接候補点を除外する(S500,S600)。そして、除外されずに残った候補点で区切られた区間のうち、候補点の間に単発騒音がある場合、単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による準定常騒音と判定する(S700)。
【選択図】図5
Description
また、騒音の到来方向が短期間に頻繁に切り替わる場合、単発騒音であるのか準定常騒音であるのか、はたまたそれ以外の騒音であるのか判定するのは困難である。このため、騒音の到来方向が短期間に頻繁に切り替わる場合、すなわち、所定の時間より近接している候補点については、予め候補点から除外することができる。このため、候補点のうちノイズの影響等によるものは除外することができる。
このため、本発明によれば、方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしている場合(方位角のヒストグラムの相関が高い場合)、同一音源による準定常騒音であると判定するため、準定常騒音の判定の確実性を向上させることができる。
駐機エリア20からは、補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)の稼動に伴う騒音が発生している。なお補助動力装置は、駐機中の航空機AP内に圧縮空気や油圧、電力等を供給する動力源として用いられる小型エンジンである。
タクシング路30は、上記の駐機エリアと滑走路25との間を航空機APが移動する走路である。タクシング中の航空機APからは、地上滑走に必要な推進力を得るためにエンジンが作動し、それによって騒音が発生する。
着陸機40は、航空機APが到着時に滑走路25に向けて進入降下して着地し、さらに多くの場合減速のため滑走路25上でエンジンの逆噴射(リバース)を行い、最終的に滑走路25から離脱するまでの運航に伴う騒音を発生する。
離陸機50は、航空機APの出発時に滑走路25の始端位置で滑走を開始し、滑走路25半ばで浮上・上昇して飛び去っていくまでの間の運航に伴う騒音を発生する。
またエンジン試運転エリア60では、航空機AP用のエンジン(メインエンジン)の動作確認のために行われる試運転に伴って騒音が発生する。
航空機APが離着陸訓練等のために、例えば滑走路25に進入、着地、減速した後、再びエンジン出力を上げて離陸する飛行形態(タッチアンドゴー)を行う場合、これら一連の動作に伴う騒音が発生する。
ヘリコプタが浮上してほぼ静止している飛行形態をとる場合、これに伴う騒音が発生する。
その他にも飛行場の周辺に例えば市街地70がある場合、市街地70での様々な社会活動(交通機関の運行、道路交通、市民生活等)に伴うその他の地上からの騒音が発生する。
マイクロホンユニット10は、例えば飛行場内で1箇所(複数箇所でもよい)に観測点として設置されている。この観測点を基準として北(N)を規定すると、駐機エリア20は例えば北北西(NNW)から北西(NW)にまたがって位置している。またタクシング路30は、北西(NW)から西北西(WNW)にまたがり、滑走路25は、例えば西北西(WNW)から東北東(ENE)に跨って位置している。またエンジン試運転エリア60は、例えば北東(NE)に位置している。なお、マイクロホンユニット10の配置場所は、例えば滑走路25の周辺とすることもできるが、例えばエンジン試運転エリア60の屋上等とすることもできる。
マイクロホンユニット10は、例えば4つのマイクロホンM0,M1,M2,M3を備えた構成であり、個々のマイクロホンM0〜M3は、仮想的に定められたX軸上、Y軸上、Z軸上、及び3軸座標系の原点に配置されている。具体的には、マイクロホンM0が原点に配置されており、原点から鉛直方向に延びたZ軸上に別のマイクロホンM1が配置されている。また、原点から水平方向に延び、かつ、X軸と90°の開きをなすY軸上に別のマイクロホンM2が設置されており、原点から水平方向に延びるX軸上に他のマイクロホンM3が設置されている。マイクロホンユニット10は、個々のマイクロホンM0〜M3を機械的に固定しつつ、その設置状態でマイクロホンM0〜M3の相対的な位置関係(3軸相関)を保持している。
騒音観測装置は観測ユニット100を備えており、この観測ユニット100にマイクロホンユニット10が接続されている。観測ユニット100は、例えば図示しない中央演算処理装置(CPU)や半導体メモリ(ROM、RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)、入出力インタフェース、液晶ディスプレイ等を備えたコンピュータ機器で構成されている。
次に4つのマイクロホンM0〜M3を用いた相関法による上空音識別手法について説明する。なお、相関法による上空音識別手法は既に公知であるため、ここではその概略を説明する。
τ=d/c・sin(θ)・・・(1)
そして上式(1)より、観測点からみた音源の仰角θを得ることができる。
また、音の到来方向を鉛直方向だけでなく、X−Y軸、Y−Z軸、Z−X軸の3軸相互間での相関に展開すれば、仰角θに加えて方位角δを計算により求めることが可能である。そしてこれら仰角θ及び方位角δを求めることにより、観測点を基準とした3軸の観測空間(ベクトル空間)内で騒音の到来方向ベクトル(単位ベクトル)を算出することができる。また、算出した到来方向ベクトルの外積により、観測点を基準として音源(航空機AP)の移動方向(どの方角からどの方角へ向かったか)をより確実に知ることができる。
観測ユニット100は、その機能要素として騒音検出部102、検出条件設定部104、騒音識別部106及び判定結果記録部108を備えている。
次に、騒音イベントの検出手法について説明する。
図3は、単発騒音における騒音イベント検出手法について、航路下の騒音レベルの時間的な変化とともに解説した図である。上記の観測ユニット100は、例えば騒音検出部102において連続的に騒音レベルを検出することで、観測点での暗騒音レベル(BGN)を算出している。
飛行場内で航空機APによる準定常騒音が発生した場合を想定する。ある時刻t12より前では、例えばタクシング路30の移動等により、観測点での観測値が暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベル(NP1)まで上昇する。この後さらに上昇し、騒音レベルは準定常的に高いレベルをある程度の長い時間維持したまま推移し、暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベル(NP2)に低下し、再び暗騒音レベル(BGN)になる。
図5は、騒音観測装置の観測ユニット100により実行される騒音観測処理の手順例を示すフローチャートである。また以下の説明により、騒音観測方法に用いられる各ステップ(工程)の内容が明らかとなる。なお、騒音検出処理以外の処理の詳細については後述するものとし、ここでは各ステップの概略を説明する。
ステップS100:観測ユニット100は、騒音検出部102を用いて騒音検出処理を実行する。騒音検出処理は、少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する処理である。具体的には、マイクロホンMB及びマイクロホンM0〜M3の騒音レベルを検出し、検出した所定時間分の騒音レベルデータと時刻を半導体メモリに保存する。
ステップS200:観測ユニット100の騒音識別部106は、特徴量算出処理を実行する。特徴量算出処理は、ステップS100の騒音検出処理で検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する処理である。特徴量を算出することにより、騒音がいずれの方向から到来しているのかを認識することができ、騒音の音源を特定することができる。
ステップS300:観測ユニット100の騒音識別部106は、特徴量平滑化処理を実行する。特徴量平滑化処理は、ステップS200の特徴量算出処理で算出された特徴量のうち、予め設定した時間幅で移動平均値を算出することができる。
ステップS400:観測ユニット100の騒音識別部106は、候補点抽出処理を実行する。候補点抽出処理は、ステップS300の特徴量平滑化処理で平滑化された特徴量の中から、特徴量が変動した量に基づいて候補点を抽出する処理である。特徴量が変動すると、騒音の到来方向が変化していることが分かるため、騒音識別部106は、その時点を候補点として抽出することができる。
ステップS500:観測ユニット100の騒音識別部106は、第1の候補点除外処理を実行する。第1の候補点除外処理は、ステップS400の抽出処理で抽出された候補点の中から、予め定められた除外条件を満たす候補点を除外する処理である。具体的には、騒音識別部106は、単発騒音の区間を基準として一定の前後区間に存在する候補点については除外条件を満たすものとして候補点から除外する処理を実行する。
ステップS600:観測ユニット100の騒音識別部106は、第2の候補点除外処理を実行する。第2の候補点除外処理は、ステップS400の抽出処理で抽出された候補点の中から、予め定められた除外条件を満たす候補点を除外する処理である。具体的には、騒音識別部106は、所定の時間より近接している候補点(過剰近接している候補点)については除外条件を満たすものとして候補点から除外する処理を実行する。
ステップS700:観測ユニット100の騒音識別部106は、準定常騒音の区間決定処理を実行する。準定常騒音の区間決定処理は、ステップS400の抽出処理により抽出された候補点であってステップS500及びステップS600の2つの除外処理により除外されていない候補点で区切られた区間のうち、候補点の間に単発騒音がある場合、単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による準定常騒音と判定する。このため、単発騒音が発生している場合は、単発騒音が発生している区間の前後関係を確認することにより、同一の音源による準定常騒音の区間と判定したり、異なる音源による準定常騒音の区間と判定したりすることができる。
図6は、音源位置と単位球面上にプロットしたベクトルデータとの関係を概略的に示した図である。
特徴量算出処理(図5中ステップS200参照)では、単位時間あたりの音の到来方向の変化を意味する特徴量を算出する。本実施形態で用いる特徴量には、「到来方向移動量」、「方位角標準偏差」及び「仰角標準偏差」といった3つの特徴量がある。
第1の特徴量である到来方向移動量は、音の到来方向を時間軸で離散して標本化したデータの中で、時間的に隣り合う値(三次元空間上の位置)の単位球面上の直線距離である。
音源位置とベクトルデータ(音の到来方向)Viとは、図6に示すように、航空機AP等の音源とマイクロホン位置(仮想球体の中心位置)とを結んだ直線が、単位球面と交差する点の系列であり、次式(1)により表すことができる。
ここで、
i:時刻インデックス
θ:仰角
φ:方位角
である。
yi=cosθisinφi・・・(3)
zi=sinθi・・・(4)
第2の特徴量である方位角標準偏差については、1秒毎に方位角標準偏差算出時間wtsの時間範囲内から算出される。
具体的には、時刻(i−wts)から時刻(i+wts)の範囲の方位角から、時刻tiの方位角標準偏差を算出する。処理対象区間の先頭及び終端は、一定時間の区間が確保できないため、それぞれ得られた値のみから方位角標準偏差を算出する。
第3の特徴量である仰角標準偏差については、1秒毎に仰角標準偏差算出時間wtsの時間範囲内から算出される。
具体的には、時刻(i−wts)から時刻(i+wts)の範囲の仰角から、時刻tiの仰角標準偏差を算出する。処理対象区間の先頭及び終端は、一定時間の区間が確保できないため、それぞれ得られた値のみから仰角標準偏差を算出する。
例えば、時刻t1から時刻t3までの範囲を処理対象区間Xと規定する。そして、標準偏差の算出時間(設定時間)を「2秒」に設定した場合を想定する。
特徴量平滑化処理(図5中ステップS300参照)は、音響的な外乱の影響や、SN比(主となる騒音の量を雑音の量で割った比)が良好でない場合(暗騒音に対して識別対象の音が十分大きくない場合)の影響を抑制するための処理である。
具体的には、3つの特徴量のそれぞれに対して処理対象範囲の先頭から末尾まで、平滑化時間の幅(設定範囲0〜60秒)の移動平均値を算出する。
候補点抽出処理(図5中ステップS400参照)は、特徴量の変動から音源が切り替わる時刻の候補点を抽出する処理である。音源の変化時点の候補は、到来方向移動量、方位角、仰角の3つの情報から生成されるものであり、以下の条件に基づいて候補点が抽出される。
(2)予め定めた方位角極大値下限(設定範囲0〜180度)より大きな方位角標準偏差であり、その値が極大値である時刻を変化時点の候補とする。
(3)予め定めた仰角極大値下限(設定範囲0〜180度)より大きな仰角角標準偏差であり、その値が極大値である時刻を変化時点の候補とする。
なお、処理対象範囲及び単発騒音(単発騒音及び有効な準単発騒音)の開始時刻、終了時刻は「音源変化時点」であるため、候補点とはしない。
Stdevi+1−Stdevi<0・・・(7)
図8は、第1の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。
第1の候補点除外処理(図5中ステップS500参照)は、過剰に準定常騒音データを増やさないようにするため、単発騒音イベントの前後にある候補点を無効化する処理である。
そして、時刻t1付近から単発騒音が開始されており、時刻t1〜t3にて3つの音源変化候補点P1〜P3が抽出されている。
時刻t4から時刻t5までの区間は、単発騒音の区間となり、時刻t6で再び音源変化の候補点P4が抽出されている。
図9は、第2の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。
第2の候補点除外処理(図5中ステップS600参照)は、過剰に準定常騒音データを増やさないようにするために、時間的に近すぎる候補点(過剰近接候補点)を除外する処理である。
例えば、3つの候補点が「時刻ti−1」、「時刻ti」「時刻ti+1」のように連続して並んでいる場合において、以下の関係を満たす場合、時刻tiの候補点を無効化する。
(2)(時刻ti+1−時刻ti)<除外中間近接時間閾値JS1
そして、時刻tiの候補点を中心として、両側に除外中間近接時間閾値JS1を設定すると、時刻ti+1の候補点が除外中間近接時間閾値JS1の範囲に含まれるため、まず時刻ti+1の候補点が除外される。ついで、時刻tiの候補点を始点として、時間軸でみて後方側に除外端部近接時間閾値JS2を設定すると、時刻ti+2の候補点及び時刻ti+3の候補点が除外端部近接時間閾値JS2の範囲に含まれるため、時刻ti+2の候補点及び時刻ti+3の候補点が除外される。
結果として、時刻tiから時刻ti+4までの5つ候補点のうち、中間にある3つの候補点(図中、白色で着色した丸印)は、候補点から除外されることになる。
図10〜図13は、準定常騒音の区間決定処理の内容を概略的に示した図である。このうち、図10は、単発騒音を間に挟む準定常騒音の算出区間について説明する図である。
処理範囲内に複数の単発騒音X,Y,Zが含まれている場合、対象となる単発騒音区間の両側の算出区間の方位角のヒストグラム(音の到来方向と音の到来頻度を示すグラフ)から、両側の算出区間の相関をとる。なお、方位角のヒストグラムと合わせて、仰角のヒストグラムから両側の算出区間のそれぞれの相関とってもよい。
単発騒音Xの連結比較では、算出区間Aと算出区間Bとの間で相関をとる。なお、算出区間Aと算出区間Bの事象が同一と判断され算出区間Aと算出区間Bとが連結された場合であっても、単発騒音Yの連結比較では、算出区間Bと算出区間Cとの間で相関とる。これと同様に、単発騒音Zの連結比較では、算出区間Cと算出区間Dとの間で相関をとる。
算出区間Aは、方位角が100度付近から140度付近にわたって頻度が高くなっている。
算出区間B,Cは、方位角が230度付近から300度付近にわたって頻度が高くなっている。
図12は、準定常騒音の区間決定処理の具体的な処理内容を概略的に示した図である。
この処理は、準定常騒音を決定する処理(連結処理)であり、音源変化の候補点から準定常騒音区間を決定する処理である(図5中ステップS700参照)。
候補点が単発騒音を挟まない場合、その2点(隣り合う2点)の候補点間を準定常騒音区間とする。
候補点が単発騒音を挟む場合、上記のように単発騒音イベントを挟む準定常騒音区間を比較する。そして、方位角のヒストグラムの相互相関値Cがベクトル相関閾値以上であるときに同一の音源による準定常騒音として連結する。相互相関値Cは、次式(8)により表すことができる。
一方、無効化された候補点がない場合、その区間全体でヒストグラムを算出する。すなわち、図12に示すように、時刻t0から時刻t1までの区間T1においては、無効化された候補点がないので、時刻t0から時刻t1までの全体区間においてヒストグラムを算出する。
単発騒音や準定常騒音は、まれに準定常騒音の終端と単発騒音の終端が同一時刻(時刻t2)になる場合がある。
その場合、準定常騒音の終端時刻は、後ろ側の(以後の)準定常騒音区間との相関を算出できなくても、単発騒音の終了時刻t2を準定常騒音の終端時刻とみなすことにしている。
図14は、空港周辺で観測された地上騒音観測用地点の各種データを示す図である。この図では、音の到来方向と騒音レベルの変動とを1時間分の時間履歴で示してある。なお、図中(A)は方位角を示しており、図中(B)は仰角を示しており、図中(C)は1秒間あたりの等価騒音レベルを示している。
図15は、準定常騒音レベルの変動と分割処理を行った特徴量の一例を示す図である。ここで、図中(A)は方位角を示しており、図中(B)は方位角の短時間移動標準偏差を示している。また図中(C)は平滑化した方位角の短区間標準偏差の移動平均時間を示しており、図中(D)は一秒間の等価騒音レベルを示している。
なお、この図では、方位角についてのデータ例を示しているが、仰角についてのデータも同様に算出される。また、この図では、長い準定常騒音(タクシング)として検出された中の一時間分を示したものである。準定常騒音(タクシング)は、図中の領域T1で発生している。
図15中(A)に示すように、330度から360度付近で緩やかな曲線を描いている部分はタクシングによる音源移動である。
また、例えば6時43分付近から6時53分付近の時間は極大値が非常に近接しており、主たる音源が明確でないので、音の到来方向の時間変化が大きくなっている。このような主たる音源が明確でない区間を一まとめにするために、時間軸上で閾値以上に近接した極大値は、その内側を無効化して両端を有効な音源変化の候補点としている。
なお、実際の環境下においては、準定常騒音と単発騒音とが重なることが多いため、単発騒音に重なる準定常騒音は、単発騒音の開始と終了時刻を切り取って算出(出力)する。
(1)3つの特徴量(到来方向移動量、仰角標準偏差、方位角標準偏差)を用いて騒音の音源が変化する時点である候補点を抽出し、方位角のヒストグラム等に基づいて同一の音源による準定常騒音であるか否かを判定するので、時間的に連続する複数の準定常騒音を正確かつ迅速に区別することができる。この点、方位角のヒストグラムは、水平面上で様々な方向から到来する情報を識別することができるため、準定常騒音の切り分けをする際には最も適した情報であり、準定常騒音の判定の確実性を向上させることができる。
(2)騒音レベルの変動に同期した音の到来方向の変化を示す特徴量を算出し、数時間にわたる長い準定常騒音から音源境界を自動的に抽出するので、検出した騒音を音源ごとの準定常騒音に分割することができる。
100 観測ユニット
102 騒音検出部
104 検出条件設定部
106 騒音識別部
108 判定結果記録部
Claims (8)
- 少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する特徴量算出手段と、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出手段と
を備える騒音観測装置。 - 請求項1に記載の騒音観測装置において、
前記特徴量算出手段は、
前記特徴量として、前記騒音の到来方向の変化量を示す到来方向移動量、所定の観測点を基準として観測空間内に設定された水平面からの仰角に関する仰角標準偏差、及び所定の観測点を基準として観測空間内に設定された基準方位に対する方位角に関する方位角標準偏差のうち少なくとも1つを算出することを特徴とする騒音観測装置。 - 請求項1に記載の騒音観測装置において、
前記特徴量算出手段により算出された特徴量を平滑化する平滑化手段と、
前記平滑化手段により平滑化された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された候補点の中から、前記単発騒音の区間を基準として一定の前後時間に存在する候補点、及び所定の時間より隣接している候補点を除外する除外手段とをさらに備えることを特徴とする騒音観測装置。 - 請求項3に記載の騒音観測装置において、
前記抽出手段により抽出された候補点であって前記除外手段により除外されていない候補点で区切られた区間のうち、前記候補点の間に前記単発騒音がある場合、前記単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による前記準定常騒音と判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする騒音観測装置。 - 少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する特徴量算出工程と、
前記特徴量算出工程で算出された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出工程と
を含む騒音観測方法。 - 請求項5に記載の騒音観測方法において、
前記特徴量算出工程では、
前記特徴量として、前記騒音の到来方向の変化量を示す到来方向移動量、所定の観測点を基準として観測空間内に設定された水平面からの仰角に関する仰角標準偏差、及び所定の観測点を基準として観測空間内に設定された基準方位に対する方位角に関する方位角標準偏差のうち少なくとも1つを算出することを特徴とする騒音観測方法。 - 請求項5に記載の騒音観測方法において、
前記特徴量算出工程で算出された特徴量を平滑化する平滑化工程と、
前記平滑化工程で平滑化された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出工程と、
前記抽出工程で抽出された候補点の中から、前記単発騒音の区間を基準として一定の前後時間に存在する候補点、及び所定の時間より隣接している候補点を除外する除外工程とをさらに含むことを特徴とする騒音観測方法。 - 請求項7に記載の騒音観測方法において、
前記抽出工程で抽出された候補点であって前記除外工程で除外されていない候補点で区切られた区間のうち、前記候補点の間に前記単発騒音がある場合、前記単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による前記準定常騒音と判定する判定工程をさらに含むことを特徴とする騒音観測方法。
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