JP5016726B1 - 騒音観測装置及び騒音観測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なる種類の航空機騒音であっても、それらを正確かつ迅速に識別することができる技術を提供する。
【解決手段】単発騒音や準定常騒音を含む騒音を検出し(S100)、検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する(S200)。算出された特徴量を平滑化し(S300)、平滑化された特徴量の中から、特徴量の変動量に基づいて騒音の音源が変化する時点である候補点を抽出する(S400)。抽出された候補点の中から、単発騒音付近の候補点や過剰近接候補点を除外する(S500,S600)。そして、除外されずに残った候補点で区切られた区間のうち、候補点の間に単発騒音がある場合、単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による準定常騒音と判定する(S700)。
【選択図】図5

Description

本発明は、観測対象の地域に航空機の飛行騒音や地上騒音が入り交じっている環境下での利用に適した騒音観測装置及び騒音観測方法に関する。
従来、例えば航空機等の飛行ルート下で観測される航空機の飛行騒音の自動識別に有効な先行技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術は、相関法による上空音識別手法を用いて音源の仰角と方位角を算出し、これを移動音源の到来方向ベクトルとすることで、得られたベクトルの集合から移動音源の移動軌跡を自動で識別するものである。
先行技術の識別手法によれば、空港から離着陸する航空機の騒音の影響を受けるような観測地点であっても、離着陸する航空機の騒音の影響をそれぞれ区別しながら正確に把握し、単位球面上の航空機の移動コースを高精度で識別することができる。
特開平7−43203号公報
航空機等の運行に伴って発生する騒音の観測は、これまでは上空からの騒音や滑走路上で発生する離陸滑走路騒音や着陸時のリバース騒音等の飛行騒音だけでよかったが、現在では(今後は)飛行場内における航空機の運用や機体の整備に伴って発生する航空機の地上騒音についても飛行場周辺で観測する必要がある。
航空機騒音の種類としては、「単発騒音」と「準定常騒音」の2つの種類が定義されている。地上騒音については、単発騒音としても準定常騒音としても検出される可能性がある。ここで、「単発騒音」とは、単発的に発生する一過性の騒音であり、航空機の運航に伴って飛行場周辺で観測される騒音である。
また、「準定常騒音」とは、長時間にわたって計測される騒音であり、定常であるがかなりのレベル変動を伴う騒音である。準定常騒音は、例えば航空機の整備等に伴って飛行場の周辺で観測されるエンジン試運転、APU(補助動力装置)稼働、タクシング等に伴って発生する騒音が該当する。一方、地上で発生する航空機騒音源の種類としては、例えばリバース、ランナップ、タクシング、APU稼動、エンジン試運転等に伴って発生する騒音がある。
このような状況下において、空港周辺における地上騒音の自動監視を行う場合、騒音源の特徴から騒音レベルの変動のパターン(騒音の変動量)のみで地上騒音の種類を分離(区別)することは難しい。
これは、騒音源の特徴として、長時間計測する音(準定常騒音)や、単発的に発生する音(単発騒音)、又はこれらが重なり合って発生する音等があり、騒音源は時々刻々と変化しつつ様々な騒音が混在するからである。
このため、規定のマニュアル(航空機騒音測定・評価マニュアル)に従って騒音を評価すると、飛行場運用開始から終了まで1つの準定常騒音イベントになってしまう場合もある。しかし、この1つの準定常騒音イベントの中には、離陸、着陸、タクシング、トーイングカー、貨物車両等に起因する多様な音源が含まれている。
したがって、1つの長い準定常騒音イベントを音源毎に時間で分離して、それぞれが離陸に起因する騒音であるのか、はたまたタクシングに起因する騒音であるのかを識別しなければならない。そしてこれまでは、騒音源毎のイベント検出は、騒音レベル及び音の到来方向に基づいて、作業員が目視で判定を行っていた。このため、騒音源毎の検出処理には多くの時間を要しており、作業員の熟練性も必要となっていた。
そこで本発明は、異なる種類の航空機騒音であっても、それらを正確かつ迅速に識別することができる技術の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は騒音観測装置及び騒音観測方法を提供する。本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法は、例えば以下に示される流れに沿って進行する。
(1)少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音が検出される。
(2)上記(1)により検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量が算出される。特徴量を算出することにより、騒音がいずれの方向から到来しているのかを認識することができ、騒音の音源を特定することができる。
(3)上記(2)により算出された特徴量の中から、特徴量の変動量に基づいて騒音の音源が変化する時点が決定され、その音源が変化する時点が候補点として抽出される。特徴量が変動すると、騒音の到来方向が変化していることが分かるため、その時点を候補点として抽出する。
本発明によれば、騒音レベルの変動に同期した音の到来方向の変化を示す特徴量を算出し、数時間にわたる長い航空機騒音から音源境界を自動的に抽出するので、検出した騒音を音源ごとの航空機騒音に分割することができる。このため、例えば航空機が発生させる地上騒音を定常的に監視しつつ、そこから種類別の航空機騒音を取り出すことができる。
本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法では、特徴量として、騒音の到来方向の変化量を示す到来方向移動量、所定の観測点を基準として観測空間内に設定された水平面からの仰角に関する仰角標準偏差、及び所定の観測点を基準として観測空間内に設定された基準方位に対する方位角に関する方位角標準偏差のうち少なくとも1つを算出することが好ましい。
本発明によれば、騒音を特定するための要素である到来方向移動量や、仰角標準偏差、方位角標準偏差を用いて特徴量を算出することにより、異なる種類の航空機騒音をより正確に識別することができる。
本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法では、算出された特徴量を平滑化する(予め設定した時間幅で移動平均値を算出する)こととしている
このため、本発明によれば、特徴量を平滑化することができるので、特徴量の全体数(プロット数)が減少することになり、その後の処理負担を軽減させることができる。
本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法では、単発騒音の区間を基準として一定の前後時間に存在する候補点、及び所定の時間より近接している候補点を除外する(無効化する)こととしている
単発騒音と準定常騒音とが重なっている場合(同時期に発生した場合)、騒音レベルは単発騒音の方が大きいため、単発騒音の前後区間では準定常騒音が識別しづらくなる。このため、単発騒音の前後区間を初めから除外区間として規定しておくことができる。
また、騒音の到来方向が短期間に頻繁に切り替わる場合、単発騒音であるのか準定常騒音であるのか、はたまたそれ以外の騒音であるのか判定するのは困難である。このため、騒音の到来方向が短期間に頻繁に切り替わる場合、すなわち、所定の時間より近接している候補点については、予め候補点から除外することができる。このため、候補点のうちノイズの影響等によるものは除外することができる。
本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法として、候補点の間に単発騒音がある場合、単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による準定常騒音と判定することが好ましい。ここで、「方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしている」とは、方位角のヒストグラムの相関が高いことを示しており、例えば方位角のヒストグラムの重なりが多い場合等を意味している。本発明では、候補点で区切られた区間に単発騒音を挟む場合、その両側の区間の相関が一定の基準を満たしているときに同一の準定常騒音と判定する。このため、単発騒音が発生している場合は、単発騒音が発生している区間の前後関係を確認することにより、同一の音源による準定常騒音の区間と判定したり、異なる音源による準定常騒音の区間と判定したりすることができる。
地上騒音の測定における仰角に関する情報は、離陸、着陸等に起因する単発騒音以外に特徴がほとんどない。一方、方位角に関する情報は、水平面上で様々な方向から到来する情報となるため、移動していたり停止していたりする航空機からの音源の場所に応じて顕著な特徴が現れる。
このため、本発明によれば、方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしている場合(方位角のヒストグラムの相関が高い場合)、同一音源による準定常騒音であると判定するため、準定常騒音の判定の確実性を向上させることができる。
本発明の騒音観測装置及び騒音観測方法によれば、地上からの騒音が複雑に発生する対象地域においても、異なる種類の航空機騒音を正確かつ迅速に識別することができる。
飛行場内に騒音観測装置を設置した場合の一実施形態を示す概要図である。 騒音観測装置の構成と相関法による上空音識別手法を概略的に示した図である。 単発騒音における騒音イベント検出手法について、航路下の騒音レベルの時間的な変化とともに解説した図である。 準定常騒音についての騒音イベント検出手法について、飛行場内での騒音レベルの時間的な変化とともに解説した図である。 騒音観測装置の観測ユニットにより実行される騒音観測処理の手順例を示すフローチャートである。 音源位置と単位球面上にプロットしたベクトルデータとの関係を概略的に示した図である。 標準偏差の算出範囲について説明する図である。 第1の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。 第2の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。 単発騒音を間に挟む準定常騒音の算出区間について説明する図である。 方位角のヒストグラムの一例を示す図である。 準定常騒音の区間決定処理の具体的な処理内容を概略的に示した図である。 準定常騒音の区間決定処理の例外処理の内容を概略的に示した図である。 空港周辺で観測された地上騒音観測用地点の各種データを示す図である。 準定常騒音レベルの変動と分割処理を行った特徴量の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、飛行場内に騒音観測装置を設置した場合の一実施形態を示す概要図である。飛行場(又はその周辺)のような対象地域においては、航空機の航行に伴って上空から到来する騒音及び滑走路上で発生する離着陸走行騒音や着陸時のリバース騒音(以下、「飛行騒音」と称する。)の他に、飛行場内における航空機の運用や機体の整備に伴う騒音で、タクシングやエンジン試運転、APUの稼動等に伴う騒音(以下、「地上騒音」と称する。)が入り交じった騒音環境が形成されている。
図1に示されているように、騒音観測装置は、飛行場内の観測点にマイクロホンユニット10を設置した状態で使用することができる。またマイクロホンユニット10には、図示しない観測ユニットが接続されている。
対象地域となる飛行場内には、例えば駐機エリア20やタクシング路30、滑走路25上を走行あるいは飛行する着陸機40や離陸機50、エンジン試運転エリア60等の騒音発生源となる区域が各所に存在している。飛行場内では、これら各所から様々な騒音が発生し、それぞれの方向から観測点に到来する。本実施形態の騒音観測装置は、マイクロホンユニット10を用いることで、観測点に到来する騒音を自動で検出することができる。以下、騒音発生源となる区域別に説明する。
〔APU〕
駐機エリア20からは、補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)の稼動に伴う騒音が発生している。なお補助動力装置は、駐機中の航空機AP内に圧縮空気や油圧、電力等を供給する動力源として用いられる小型エンジンである。
〔タクシング〕
タクシング路30は、上記の駐機エリアと滑走路25との間を航空機APが移動する走路である。タクシング中の航空機APからは、地上滑走に必要な推進力を得るためにエンジンが作動し、それによって騒音が発生する。
〔着陸音〕
着陸機40は、航空機APが到着時に滑走路25に向けて進入降下して着地し、さらに多くの場合減速のため滑走路25上でエンジンの逆噴射(リバース)を行い、最終的に滑走路25から離脱するまでの運航に伴う騒音を発生する。
〔離陸音〕
離陸機50は、航空機APの出発時に滑走路25の始端位置で滑走を開始し、滑走路25半ばで浮上・上昇して飛び去っていくまでの間の運航に伴う騒音を発生する。
〔エンジン試運転〕
またエンジン試運転エリア60では、航空機AP用のエンジン(メインエンジン)の動作確認のために行われる試運転に伴って騒音が発生する。
なお、図1には示されていないが、その他にも飛行場内では以下の騒音が発生する。
〔タッチアンドゴー〕
航空機APが離着陸訓練等のために、例えば滑走路25に進入、着地、減速した後、再びエンジン出力を上げて離陸する飛行形態(タッチアンドゴー)を行う場合、これら一連の動作に伴う騒音が発生する。
〔ホバリング〕
ヘリコプタが浮上してほぼ静止している飛行形態をとる場合、これに伴う騒音が発生する。
〔市街地〕
その他にも飛行場の周辺に例えば市街地70がある場合、市街地70での様々な社会活動(交通機関の運行、道路交通、市民生活等)に伴うその他の地上からの騒音が発生する。
〔観測点との位置関係〕
マイクロホンユニット10は、例えば飛行場内で1箇所(複数箇所でもよい)に観測点として設置されている。この観測点を基準として北(N)を規定すると、駐機エリア20は例えば北北西(NNW)から北西(NW)にまたがって位置している。またタクシング路30は、北西(NW)から西北西(WNW)にまたがり、滑走路25は、例えば西北西(WNW)から東北東(ENE)に跨って位置している。またエンジン試運転エリア60は、例えば北東(NE)に位置している。なお、マイクロホンユニット10の配置場所は、例えば滑走路25の周辺とすることもできるが、例えばエンジン試運転エリア60の屋上等とすることもできる。
図2は、騒音観測装置の構成と相関法による上空音識別手法を概略的に示した図である。騒音観測装置は、上記のマイクロホンユニット10を用いて演算処理を行い、相関法により上空音を識別する機能を有している。
〔マイクロホンユニット〕
マイクロホンユニット10は、例えば4つのマイクロホンM0,M1,M2,M3を備えた構成であり、個々のマイクロホンM0〜M3は、仮想的に定められたX軸上、Y軸上、Z軸上、及び3軸座標系の原点に配置されている。具体的には、マイクロホンM0が原点に配置されており、原点から鉛直方向に延びたZ軸上に別のマイクロホンM1が配置されている。また、原点から水平方向に延び、かつ、X軸と90°の開きをなすY軸上に別のマイクロホンM2が設置されており、原点から水平方向に延びるX軸上に他のマイクロホンM3が設置されている。マイクロホンユニット10は、個々のマイクロホンM0〜M3を機械的に固定しつつ、その設置状態でマイクロホンM0〜M3の相対的な位置関係(3軸相関)を保持している。
その他にマイクロホンユニット10は、上述した4つのマイクロホンM0〜M3とは別のマイクロホンMBを備えている。4つのマイクロホンM0〜M3は相関法による上空音識別用のものであるが、マイクロホンMBは騒音計測用である。マイクロホンMBは、例えば単独で観測点での騒音レベルを計測するために用いられる。
〔観測ユニット〕
騒音観測装置は観測ユニット100を備えており、この観測ユニット100にマイクロホンユニット10が接続されている。観測ユニット100は、例えば図示しない中央演算処理装置(CPU)や半導体メモリ(ROM、RAM)、ハードディスクドライブ(HDD)、入出力インタフェース、液晶ディスプレイ等を備えたコンピュータ機器で構成されている。
〔相関法による飛行音識別手法〕
次に4つのマイクロホンM0〜M3を用いた相関法による上空音識別手法について説明する。なお、相関法による上空音識別手法は既に公知であるため、ここではその概略を説明する。
例えば、鉛直線(Z軸)上に2つのマイクロホンM1,M0が垂直に設置されているとき、これらの間隔をd(m)とする。そして、飛行している航空機APの音が仰角θで進入する場合、その音が2つのマイクロホンM1,M0に到達する時間差τ(s)は、音速をc(m/s)として次式(1)により表される。
τ=d/c・sin(θ)・・・(1)
そして上式(1)より、観測点からみた音源の仰角θを得ることができる。
音の到来方向が充分に上空側(θ>0)にあると考えられる場合、この仰角θの情報を飛行騒音の識別に利用することができる(先行技術で挙げた特許文献1参照。)。すなわち、例えばマイクロホンMBで検出された騒音レベルがある閾値を超えた場合(騒音イベント発生時)、時々刻々の仰角変化θ(t)を音到来方向データとして同時に記録しておけば、予め指定しておいた仰角より大きい音到来方向データの騒音を航空機APによる飛行騒音であると判断することができる。
〔到来方向ベクトルの算出〕
また、音の到来方向を鉛直方向だけでなく、X−Y軸、Y−Z軸、Z−X軸の3軸相互間での相関に展開すれば、仰角θに加えて方位角δを計算により求めることが可能である。そしてこれら仰角θ及び方位角δを求めることにより、観測点を基準とした3軸の観測空間(ベクトル空間)内で騒音の到来方向ベクトル(単位ベクトル)を算出することができる。また、算出した到来方向ベクトルの外積により、観測点を基準として音源(航空機AP)の移動方向(どの方角からどの方角へ向かったか)をより確実に知ることができる。
〔騒音観測装置としての構成〕
観測ユニット100は、その機能要素として騒音検出部102、検出条件設定部104、騒音識別部106及び判定結果記録部108を備えている。
このうち騒音検出部102は、例えばマイクロホンMB,M0〜M3等からの騒音検出信号に基づき、対象地域内で発生している地上の騒音レベルを検出する。具体的には、騒音検出信号をデジタル変換した結果をサンプリングし、観測点における騒音レベル値(dB)を算出する。
検出条件設定部104には、騒音レベル値から単発騒音又は準定常騒音の騒音イベントを検出するための条件(閾値レベル)が登録されている。騒音検出部102は、算出した騒音レベル値(dB)を検出条件設定部104から読み込んだ条件にあてはめ、単発騒音の飛行騒音や地上騒音のイベントを検出したり、準定常騒音の地上騒音イベントを検出したりすることができる。なお、騒音イベントの検出例についてはさらに後述する。
騒音識別部106は、4つのマイクロホンM0〜M3からの検出信号に基づき、4つのマイクロホンM0〜M3からの検出信号に基づき、上記の3軸相関法によって音の到来方向ベクトル(仰角θ,方位角δ)を算出する。そして、騒音識別部106は、音の到来方向ベクトル仰角θ,及び方位角δのそれぞれの標準偏差の移動平均の極大値、及び音の到来方向を時間軸で離散して標本化したデータの中で、時間的に隣り合う値(三次元空間上の位置)の単位球面上の直線距離である到来方向移動量の極大値を用いて、主たる音源の切り替わるタイミングを検出し、最も支配的な音源を時間軸で分離することで航空機騒音の監視を行う。なお、騒音識別部106の処理内容の詳細についてはさらに後述する。
判定結果記録部108は、騒音識別部106による監視の結果(判定の結果)を記録しておき、外部からの要求に応じて記録内容を出力する。
〔騒音イベント検出手法〕
次に、騒音イベントの検出手法について説明する。
図3は、単発騒音における騒音イベント検出手法について、航路下の騒音レベルの時間的な変化とともに解説した図である。上記の観測ユニット100は、例えば騒音検出部102において連続的に騒音レベルを検出することで、観測点での暗騒音レベル(BGN)を算出している。
単発騒音は、上記のように航空機APが上空を通過する等により、一過性の騒音として発生する。したがって単発騒音レベルの時間的な変化は、時間の経過とともに騒音レベルは上昇し、時刻t1で暗騒音レベルより10dB高いレベルにまで上昇する。この後、騒音レベルは最大値(Nmax)に達し、再び暗騒音レベル(BGN)となる。
この場合、観測ユニット100は、騒音検出部102において時刻t1から騒音イベントの検出を開始する。つまり、マイクロホンMBの騒音レベルが暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベルまで上昇すると、騒音イベントの検出処理が開始される。
検出条件設定部104には、単発騒音が発生したと判定するための閾値レベル(Na)が予め設定されている。したがって騒音検出部102は、観測値が閾値レベル(Na)を超えた場合にのみ単発騒音と識別する。この例では、実際に観測値が閾値レベル(Na)を超えているため、騒音検出部102は騒音レベルが最大値(Nmax)に達した時刻t3をもって単発騒音の発生時刻と判定することができる。
また、このとき騒音検出部102は、騒音レベルが最大値(Nmax)から10dB下がった時刻t4を単発騒音の終了時刻と判定する。この結果、時刻t1(開始時)から時刻t4(終了時)までが騒音イベント検出中(検出処理)の期間となる。
そして騒音検出部102は、騒音レベルが最大値(Nmax)より10dBだけ下がった値よりも高いレベルにあった期間を切り出し、これを騒音イベント区間として判定する。騒音イベント区間は、観測点において単発騒音が継続した時間とみなされる。
次に図4は、準定常騒音についての騒音イベント検出手法について、飛行場内(又は近傍)での騒音レベルの時間的な変化とともに解説した図である。ここでも観測ユニット100は、騒音検出部102において連続的に騒音レベルを検出することで、観測点での暗騒音レベル(BGN)を算出している。
〔準定常騒音の検出〕
飛行場内で航空機APによる準定常騒音が発生した場合を想定する。ある時刻t12より前では、例えばタクシング路30の移動等により、観測点での観測値が暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベル(NP1)まで上昇する。この後さらに上昇し、騒音レベルは準定常的に高いレベルをある程度の長い時間維持したまま推移し、暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベル(NP2)に低下し、再び暗騒音レベル(BGN)になる。
この場合、観測ユニット100は、騒音検出部102において時刻t12から騒音イベントの検出を開始する。つまり、ここでも暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベル(NP1)まで上昇すると、騒音イベントの検出処理が開始されることになる。ただし、準定常騒音の場合は閾値レベルが設定されていない。
そして騒音検出部102は、観測値が暗騒音レベル(BGN)より10dB高いレベルにあった期間を切り出し、これを騒音イベント区間として判定する。この場合の騒音イベント区間は、観測点においてある程度の長い時間継続した場合に準定常騒音が継続した時間とみなされる。
〔騒音観測処理〕
図5は、騒音観測装置の観測ユニット100により実行される騒音観測処理の手順例を示すフローチャートである。また以下の説明により、騒音観測方法に用いられる各ステップ(工程)の内容が明らかとなる。なお、騒音検出処理以外の処理の詳細については後述するものとし、ここでは各ステップの概略を説明する。
〔騒音検出処理(検出工程)〕
ステップS100:観測ユニット100は、騒音検出部102を用いて騒音検出処理を実行する。騒音検出処理は、少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する処理である。具体的には、マイクロホンMB及びマイクロホンM0〜M3の騒音レベルを検出し、検出した所定時間分の騒音レベルデータと時刻を半導体メモリに保存する。
保存した騒音レベルを検出条件設定部104から読み出した検出条件にあてはめ、騒音イベントの検出条件を満たすか否かを判断する。観測ユニット100は、単発騒音か準定常騒音を識別した場合、次のステップS200を実行する。
〔特徴量算出処理(特徴量算出工程)〕
ステップS200:観測ユニット100の騒音識別部106は、特徴量算出処理を実行する。特徴量算出処理は、ステップS100の騒音検出処理で検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する処理である。特徴量を算出することにより、騒音がいずれの方向から到来しているのかを認識することができ、騒音の音源を特定することができる。
〔特徴量平滑化処理(平滑化工程)〕
ステップS300:観測ユニット100の騒音識別部106は、特徴量平滑化処理を実行する。特徴量平滑化処理は、ステップS200の特徴量算出処理で算出された特徴量のうち、予め設定した時間幅で移動平均値を算出することができる。
〔候補点抽出処理(抽出工程)〕
ステップS400:観測ユニット100の騒音識別部106は、候補点抽出処理を実行する。候補点抽出処理は、ステップS300の特徴量平滑化処理で平滑化された特徴量の中から、特徴量が変動した量に基づいて候補点を抽出する処理である。特徴量が変動すると、騒音の到来方向が変化していることが分かるため、騒音識別部106は、その時点を候補点として抽出することができる。
〔第1の候補点除外処理(除外工程)〕
ステップS500:観測ユニット100の騒音識別部106は、第1の候補点除外処理を実行する。第1の候補点除外処理は、ステップS400の抽出処理で抽出された候補点の中から、予め定められた除外条件を満たす候補点を除外する処理である。具体的には、騒音識別部106は、単発騒音の区間を基準として一定の前後区間に存在する候補点については除外条件を満たすものとして候補点から除外する処理を実行する。
〔第2の候補点除外処理(除外工程)〕
ステップS600:観測ユニット100の騒音識別部106は、第2の候補点除外処理を実行する。第2の候補点除外処理は、ステップS400の抽出処理で抽出された候補点の中から、予め定められた除外条件を満たす候補点を除外する処理である。具体的には、騒音識別部106は、所定の時間より近接している候補点(過剰近接している候補点)については除外条件を満たすものとして候補点から除外する処理を実行する。
〔準定常騒音の区間決定処理(判定工程)〕
ステップS700:観測ユニット100の騒音識別部106は、準定常騒音の区間決定処理を実行する。準定常騒音の区間決定処理は、ステップS400の抽出処理により抽出された候補点であってステップS500及びステップS600の2つの除外処理により除外されていない候補点で区切られた区間のうち、候補点の間に単発騒音がある場合、単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による準定常騒音と判定する。このため、単発騒音が発生している場合は、単発騒音が発生している区間の前後関係を確認することにより、同一の音源による準定常騒音の区間と判定したり、異なる音源による準定常騒音の区間と判定したりすることができる。
〔特徴量算出処理の詳細〕
図6は、音源位置と単位球面上にプロットしたベクトルデータとの関係を概略的に示した図である。
特徴量算出処理(図5中ステップS200参照)では、単位時間あたりの音の到来方向の変化を意味する特徴量を算出する。本実施形態で用いる特徴量には、「到来方向移動量」、「方位角標準偏差」及び「仰角標準偏差」といった3つの特徴量がある。
〔到来方向移動量〕
第1の特徴量である到来方向移動量は、音の到来方向を時間軸で離散して標本化したデータの中で、時間的に隣り合う値(三次元空間上の位置)の単位球面上の直線距離である。
音源位置とベクトルデータ(音の到来方向)Vとは、図6に示すように、航空機AP等の音源とマイクロホン位置(仮想球体の中心位置)とを結んだ直線が、単位球面と交差する点の系列であり、次式(1)により表すことができる。
=(θ,φ)・・・(1)
ここで、
i:時刻インデックス
θ:仰角
φ:方位角
である。
そして、ベクトルデータの局座標系から直行座標系への変換式は、次式(2)〜(4)により表すことができる。
=cosθcosφ・・・(2)
=cosθsinφ・・・(3)
=sinθ・・・(4)
つぎに、音の到来方向データの到来方向移動量Len(i)の算出を行う。到来方向移動量Len(i)は、次式(5)により表すことができる。
〔方位角標準偏差〕
第2の特徴量である方位角標準偏差については、1秒毎に方位角標準偏差算出時間wtsの時間範囲内から算出される。
具体的には、時刻(i−wts)から時刻(i+wts)の範囲の方位角から、時刻tの方位角標準偏差を算出する。処理対象区間の先頭及び終端は、一定時間の区間が確保できないため、それぞれ得られた値のみから方位角標準偏差を算出する。
〔仰角標準偏差〕
第3の特徴量である仰角標準偏差については、1秒毎に仰角標準偏差算出時間wtsの時間範囲内から算出される。
具体的には、時刻(i−wts)から時刻(i+wts)の範囲の仰角から、時刻tの仰角標準偏差を算出する。処理対象区間の先頭及び終端は、一定時間の区間が確保できないため、それぞれ得られた値のみから仰角標準偏差を算出する。
図7は、標準偏差の算出範囲について説明する図である。なお、この図では仰角標準偏差を算出する例を示している。
例えば、時刻t1から時刻t3までの範囲を処理対象区間Xと規定する。そして、標準偏差の算出時間(設定時間)を「2秒」に設定した場合を想定する。
この場合、処理対象区間Xの先頭領域である領域A1は、「時刻t」、「時刻ti+1」及び「時刻ti+2」の3つのデータに基づく標準偏差が算出されることになる。なお、「時刻ti+1」は、時刻t1(時刻t)から1秒後の時刻を意味しており、「時刻ti+2」は、時刻t1から2秒後の時刻を意味している。
これと同様に、処理対象区間Xの終端領域である領域A3は、「時刻t」、「時刻ti−1」及び「時刻ti−2」の3つのデータに基づく標準偏差が算出されることになる。なお、「時刻ti−1」は、時刻t3(時刻t)から1秒前の時刻を意味しており、「時刻ti−2」は、時刻t3から2秒前の時刻を意味している。
一方、処理対象区間Xの中間領域である領域A2は、「時刻ti−2」、「時刻ti−1」、「時刻t」、「時刻ti+1」及び「時刻ti+2」の5つのデータに基づく標準偏差が算出されることになる。なお、「時刻ti+1」は、時刻t2(時刻t)から1秒後の時刻を意味しており、「時刻ti+2」は、時刻t2から2秒後の時刻を意味している。また「時刻ti−1」は、時刻t2から1秒前の時刻を意味しており、「時刻ti−2」は、時刻t2から2秒前の時刻を意味している。
〔特徴量平滑化処理の詳細〕
特徴量平滑化処理(図5中ステップS300参照)は、音響的な外乱の影響や、SN比(主となる騒音の量を雑音の量で割った比)が良好でない場合(暗騒音に対して識別対象の音が十分大きくない場合)の影響を抑制するための処理である。
具体的には、3つの特徴量のそれぞれに対して処理対象範囲の先頭から末尾まで、平滑化時間の幅(設定範囲0〜60秒)の移動平均値を算出する。
〔候補点抽出処理の詳細〕
候補点抽出処理(図5中ステップS400参照)は、特徴量の変動から音源が切り替わる時刻の候補点を抽出する処理である。音源の変化時点の候補は、到来方向移動量、方位角、仰角の3つの情報から生成されるものであり、以下の条件に基づいて候補点が抽出される。
(1)予め定めた到来方向移動量極大値下限(設定範囲0.00〜2.00)より大きな到来方向移動量であり、その値が極大値である時刻を変化時点の候補とする。
(2)予め定めた方位角極大値下限(設定範囲0〜180度)より大きな方位角標準偏差であり、その値が極大値である時刻を変化時点の候補とする。
(3)予め定めた仰角極大値下限(設定範囲0〜180度)より大きな仰角角標準偏差であり、その値が極大値である時刻を変化時点の候補とする。
なお、処理対象範囲及び単発騒音(単発騒音及び有効な準単発騒音)の開始時刻、終了時刻は「音源変化時点」であるため、候補点とはしない。
これらの極大値は、標準偏差Stdevが次式(6)(7)を満たすとき、時刻tに得られるものとする。
Stdev−Stdevi−1≧0・・・(6)
Stdevi+1−Stdev<0・・・(7)
〔第1の候補点除外処理の詳細〕
図8は、第1の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。
第1の候補点除外処理(図5中ステップS500参照)は、過剰に準定常騒音データを増やさないようにするため、単発騒音イベントの前後にある候補点を無効化する処理である。
図8中(A)に示すように、時刻t0において、音源変化点が観測されている。実際には、時刻t0からAPUの稼動が開始されており、APUの稼動は時刻t7まで継続されている。
そして、時刻t1付近から単発騒音が開始されており、時刻t1〜t3にて3つの音源変化候補点P1〜P3が抽出されている。
時刻t4から時刻t5までの区間は、単発騒音の区間となり、時刻t6で再び音源変化の候補点P4が抽出されている。
この場合、候補点P1〜P4は、単発騒音の影響を強く受けた区間での候補点であるため、候補点として取り扱わないものとする(無効化する)。具体的には、単発騒音の開始時刻t4及び終了時刻t5から無効化時間閾値MSの範囲内に候補点がある場合、その候補点を一律に無効化する処理を実行する。
図8中(B)に示すように、時刻t0から時刻t1までにおいて、APUの稼動に伴う音の到来方向は一律であるが、単発騒音が発生した場合、APUの稼動に伴う音の到来方向は、単発騒音に影響を受けて方向が変化している(時刻t1〜時刻t6)。そして、単発騒音後、一定時間の経過後に(時刻t6以降に)、再びAPUの稼動に伴う音の到来方向は一律の方向に復帰している。
〔第2の候補点除外処理の詳細〕
図9は、第2の候補点除外処理の内容を概略的に示した図である。
第2の候補点除外処理(図5中ステップS600参照)は、過剰に準定常騒音データを増やさないようにするために、時間的に近すぎる候補点(過剰近接候補点)を除外する処理である。
例えば、3つの候補点が「時刻ti−1」、「時刻t」「時刻ti+1」のように連続して並んでいる場合において、以下の関係を満たす場合、時刻tiの候補点を無効化する。
(1)(時刻ti−時刻ti−1)<除外中間近接時間閾値JS1
(2)(時刻ti+1−時刻ti)<除外中間近接時間閾値JS1
そして、上記の条件により無効化されずに残った候補点から、除外端部近接時間閾値JS2以下で隣り合う候補点のうち、後ろ側(iが大きい方)の候補点をさらに除外する。ただし、後ろ側の候補点が単発騒音(単発騒音及び有効な準単発騒音)の開始点である場合は、前側の候補点を除外する。
図9に示すように、時刻t0以前から音源Aが発生しており、時刻ti−1から音源Bが発生しているため、時刻ti−1は音源変化の候補点の1つとなる。
そして、時刻tの候補点を中心として、両側に除外中間近接時間閾値JS1を設定すると、時刻ti+1の候補点が除外中間近接時間閾値JS1の範囲に含まれるため、まず時刻ti+1の候補点が除外される。ついで、時刻tの候補点を始点として、時間軸でみて後方側に除外端部近接時間閾値JS2を設定すると、時刻ti+2の候補点及び時刻ti+3の候補点が除外端部近接時間閾値JS2の範囲に含まれるため、時刻ti+2の候補点及び時刻ti+3の候補点が除外される。
結果として、時刻tから時刻ti+4までの5つ候補点のうち、中間にある3つの候補点(図中、白色で着色した丸印)は、候補点から除外されることになる。
〔準定常騒音の区間決定処理の詳細〕
図10〜図13は、準定常騒音の区間決定処理の内容を概略的に示した図である。このうち、図10は、単発騒音を間に挟む準定常騒音の算出区間について説明する図である。
処理範囲内に複数の単発騒音X,Y,Zが含まれている場合、対象となる単発騒音区間の両側の算出区間の方位角のヒストグラム(音の到来方向と音の到来頻度を示すグラフ)から、両側の算出区間の相関をとる。なお、方位角のヒストグラムと合わせて、仰角のヒストグラムから両側の算出区間のそれぞれの相関とってもよい。
単発騒音Xの連結比較では、算出区間Aと算出区間Bとの間で相関をとる。なお、算出区間Aと算出区間Bの事象が同一と判断され算出区間Aと算出区間Bとが連結された場合であっても、単発騒音Yの連結比較では、算出区間Bと算出区間Cとの間で相関とる。これと同様に、単発騒音Zの連結比較では、算出区間Cと算出区間Dとの間で相関をとる。
図11は、方位角のヒストグラムの一例を示す図である。なお、仰角のヒストグラムも必要に応じて生成される。なお、算出区間Dについては図示を省略してある。
算出区間Aは、方位角が100度付近から140度付近にわたって頻度が高くなっている。
算出区間B,Cは、方位角が230度付近から300度付近にわたって頻度が高くなっている。
このため、算出区間Aと算出区間Bとは、連結対象とはならない。すなわち、異なる種類の準定常騒音であると判定される。一方、算出区間Bと算出区間Cとは、連結対象となる。すなわち、同一の音源による準定常騒音であると判定される。このため、算出区間Bと算出区間Cとの間に単発騒音が挟まっている場合であっても、算出区間Bと算出区間Cとを同一の音源による準定常騒音と判定することができる。そして、算出区間Bと算出区間Cとは、同一の音源による準定常騒音として連結されることになる。
このように、隣り合う算出区間の間に単発騒音を挟む場合、単発騒音を挟む両側の算出区間の相関関係が一定の基準を満たしているときにその隣り合う算出区間を同一の音源による準定常騒音と判定する。なお、隣り合う候補点の間に単発騒音を挟まない場合は、その隣り合う候補点の相関関係が一定の基準を満たしているときに隣り合う候補点を結ぶ区間を同一の音源による準定常騒音の区間と判定する。
〔準定常騒音の区間決定処理の詳細〕
図12は、準定常騒音の区間決定処理の具体的な処理内容を概略的に示した図である。
この処理は、準定常騒音を決定する処理(連結処理)であり、音源変化の候補点から準定常騒音区間を決定する処理である(図5中ステップS700参照)。
候補点が単発騒音を挟まない場合、その2点(隣り合う2点)の候補点間を準定常騒音区間とする。
候補点が単発騒音を挟む場合、上記のように単発騒音イベントを挟む準定常騒音区間を比較する。そして、方位角のヒストグラムの相互相関値Cがベクトル相関閾値以上であるときに同一の音源による準定常騒音として連結する。相互相関値Cは、次式(8)により表すことができる。
ここで、先の候補点除外処理(図5中ステップS500及びステップS600参照)にて無効化された候補点がある場合、単発騒音からみて外側の区間だけで上記のヒストグラムを算出する。すなわち、図12に示すように、時刻t2から時刻t4までの区間においては、時刻t3に無効化された候補点があるため、時刻t3から時刻t4までの区間T2においてヒストグラムを算出する。
一方、無効化された候補点がない場合、その区間全体でヒストグラムを算出する。すなわち、図12に示すように、時刻t0から時刻t1までの区間T1においては、無効化された候補点がないので、時刻t0から時刻t1までの全体区間においてヒストグラムを算出する。
図13は、準定常騒音の区間決定処理の例外処理の内容を概略的に示した図である。
単発騒音や準定常騒音は、まれに準定常騒音の終端と単発騒音の終端が同一時刻(時刻t2)になる場合がある。
その場合、準定常騒音の終端時刻は、後ろ側の(以後の)準定常騒音区間との相関を算出できなくても、単発騒音の終了時刻t2を準定常騒音の終端時刻とみなすことにしている。
〔実測データ〕
図14は、空港周辺で観測された地上騒音観測用地点の各種データを示す図である。この図では、音の到来方向と騒音レベルの変動とを1時間分の時間履歴で示してある。なお、図中(A)は方位角を示しており、図中(B)は仰角を示しており、図中(C)は1秒間あたりの等価騒音レベルを示している。
数分から数十分にわたる緩やかな騒音事象であるタクシング音やエンジンテスト音等は(領域T1,T3の準定常騒音)、離陸音や着陸音等の短い騒音事象(領域T2の単発騒音)と重なることがある。このため、図中(C)に示すように、騒音レベルの変動図では、暗騒音にしか見えない。また、図中の領域T2で示す単発騒音部分を除外してみても、その他の部分の騒音レベルが音源毎に何となく変化しながら発生していることが分かるだけであり、種類別に区別することは難しい。
図示の例では、図中の領域T2で航空機の離陸音が発生しており、領域T2の前後の領域T1でタクシング音が発生しており、タクシング音の後に補助動力供給装置の稼動音(APU)が発生しているが、図中(C)のデータから、タクシング音だけ又は補助動力供給装置の稼動音(APU)だけを取り出すことは困難である。
図中(B)に示すように、地上騒音の測定における仰角データは、水平方向からの音が全てであり、離陸や着陸以外には特徴がほとんどない。一方、図中(A)に示すように、方位角データは、水平面上で様々な方向から聞こえてくるデータとなるため、移動していたり停止していたりする航空機からの音源の場所に応じて特徴が現れる。そして、本実施形態では、この方位角データの変化を利用することによって音源の分離を自動的に行っている。
〔実測データ〕
図15は、準定常騒音レベルの変動と分割処理を行った特徴量の一例を示す図である。ここで、図中(A)は方位角を示しており、図中(B)は方位角の短時間移動標準偏差を示している。また図中(C)は平滑化した方位角の短区間標準偏差の移動平均時間を示しており、図中(D)は一秒間の等価騒音レベルを示している。
なお、この図では、方位角についてのデータ例を示しているが、仰角についてのデータも同様に算出される。また、この図では、長い準定常騒音(タクシング)として検出された中の一時間分を示したものである。準定常騒音(タクシング)は、図中の領域T1で発生している。
図15中(A)では、音の到来方向データの1秒間毎の方位角成分がプロットされている。方位角の北を0度、東を90度、南を180度、西を270度として、360度までの値をとっている。300度から170度付近までの間で急激に曲線が下降している部分は離陸(Take−off)している音源であり(図中領域T2,T3)、図15中(D)に示す等価騒音レベルの最大値と略一致している。
図15中(A)に示すように、330度から360度付近で緩やかな曲線を描いている部分はタクシングによる音源移動である。
6時43分付近から6時53分付近までは、図15中(D)に示す等価騒音レベルの小さな区間が連続しており(図中領域T4)、主たる音源が明確でない。このため、図15中(A)に示すように、騒音は、あらゆる方向から到達していることが分かる。
図15中(B)では、方位角の値の時間変化を認識するために、方位角の値の短時間移動標準偏差を算出してプロットしている。この値が小さいということは、音の到来方向データの変化が小さいということであるため、発生した音源がゆっくり移動しているか、あるいは停止していることを表している。この値が大きい場合は、支配的な音源が、異なる場所に存在している音源にとって代わっているという状況を表している。
図15中(C)では、図15中(B)のプロット点を平滑化し、方位角の短区間標準偏差の移動平均時間履歴を曲線で結んだものである。ここで取得したい情報は、タクシング等の比較的長い時間(例えば3分間以上)を有する事象(準定常騒音)であるため、短区間標準偏差を30秒から60秒の時間幅で移動平均して平滑化している。これにより、極大値が大まかに音源の切り替わった時刻を表すことになる。なお、この値が小さいほど音源の方位角時間変化が小さいことを表している。
音源の変わり目の候補となる極大値は、一定の閾値(TH)以上の極大値のみを音源変化の候補点として、小さな極大値は排除する。
また、例えば6時43分付近から6時53分付近の時間は極大値が非常に近接しており、主たる音源が明確でないので、音の到来方向の時間変化が大きくなっている。このような主たる音源が明確でない区間を一まとめにするために、時間軸上で閾値以上に近接した極大値は、その内側を無効化して両端を有効な音源変化の候補点としている。
なお、実際の環境下においては、準定常騒音と単発騒音とが重なることが多いため、単発騒音に重なる準定常騒音は、単発騒音の開始と終了時刻を切り取って算出(出力)する。
そして、図15中(D)では、等価騒音レベルの時間履歴を曲線で示しており、曲線の各頂点部分(図中、白色の丸印)が、単発騒音の最大騒音レベル(LASmax)を示している。この場合、ほとんどが航空機の離陸(Take−off)の音である。一方、60dBから70dBの範囲で変動している箇所はタクシングによる騒音レベルの上昇である。したがって、図15中(D)に示す無模様の帯状データ(SN)を単発騒音として取り除き、破線模様の帯状データ(LT)を準定常騒音として結合することにより、準定常騒音を判定することができる。ただし、準定常騒音は、方位角のヒストグラム等に基づいて、同一の音源によるものを結合することになる。
このように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)3つの特徴量(到来方向移動量、仰角標準偏差、方位角標準偏差)を用いて騒音の音源が変化する時点である候補点を抽出し、方位角のヒストグラム等に基づいて同一の音源による準定常騒音であるか否かを判定するので、時間的に連続する複数の準定常騒音を正確かつ迅速に区別することができる。この点、方位角のヒストグラムは、水平面上で様々な方向から到来する情報を識別することができるため、準定常騒音の切り分けをする際には最も適した情報であり、準定常騒音の判定の確実性を向上させることができる。
(2)騒音レベルの変動に同期した音の到来方向の変化を示す特徴量を算出し、数時間にわたる長い準定常騒音から音源境界を自動的に抽出するので、検出した騒音を音源ごとの準定常騒音に分割することができる。
本発明は上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態では、飛行場を対象地域としているが、本発明の観測装置及び観測方法は、飛行場以外を観測の対象区域とすることができる。騒音が到来する方向と継続時間の特徴が分かれば、例えば線路の所定区間を通過する電車、高速道路の所定区間を通過する自動車、工場や建設作業等から生じる騒音を区別して1つの装置で観測することができる。
また、一実施形態で挙げた騒音イベントの検出に関わる条件(暗騒音レベル±10dB)や閾値等は一例であり、条件の設定は観測の対象地域や音発生源の特性に合わせて適宜に変更することができる。
10 マイクロホンユニット
100 観測ユニット
102 騒音検出部
104 検出条件設定部
106 騒音識別部
108 判定結果記録部

Claims (6)

  1. 少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された特徴量を平滑化する平滑化手段と、
    前記平滑化手段により平滑化された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された候補点の中から、前記単発騒音の区間を基準として一定の前後時間に存在する候補点、及び所定の時間より隣接している候補点を除外する除外手段と
    を備える騒音観測装置。
  2. 請求項1に記載の騒音観測装置において、
    前記特徴量算出手段は、
    前記特徴量として、前記騒音の到来方向の変化量を示す到来方向移動量、所定の観測点を基準として観測空間内に設定された水平面からの仰角に関する仰角標準偏差、及び所定の観測点を基準として観測空間内に設定された基準方位に対する方位角に関する方位角標準偏差のうち少なくとも1つを算出することを特徴とする騒音観測装置。
  3. 請求項に記載の騒音観測装置において、
    前記抽出手段により抽出された候補点であって前記除外手段により除外されていない候補点で区切られた区間のうち、前記候補点の間に前記単発騒音がある場合、前記単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による前記準定常騒音と判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする騒音観測装置。
  4. 少なくとも単発騒音及び準定常騒音を含む騒音を検出する検出工程と、
    前記検出工程で検出された騒音の到来方向の変化を示す特徴量を算出する特徴量算出工程と、
    前記特徴量算出工程で算出された特徴量を平滑化する平滑化工程と、
    前記平滑化工程で平滑化された特徴量の中から、前記特徴量の変動量に基づいて前記騒音の音源が変化する時点を決定し、その音源が変化する時点を候補点として抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程で抽出された候補点の中から、前記単発騒音の区間を基準として一定の前後時間に存在する候補点、及び所定の時間より隣接している候補点を除外する除外工程と
    を含む騒音観測方法。
  5. 請求項に記載の騒音観測方法において、
    前記特徴量算出工程では、
    前記特徴量として、前記騒音の到来方向の変化量を示す到来方向移動量、所定の観測点を基準として観測空間内に設定された水平面からの仰角に関する仰角標準偏差、及び所定の観測点を基準として観測空間内に設定された基準方位に対する方位角に関する方位角標準偏差のうち少なくとも1つを算出することを特徴とする騒音観測方法。
  6. 請求項に記載の騒音観測方法において、
    前記抽出工程で抽出された候補点であって前記除外工程で除外されていない候補点で区切られた区間のうち、前記候補点の間に前記単発騒音がある場合、前記単発騒音を挟む両側の候補点の方位角のヒストグラムの相関が一定の基準を満たしているときにその両側の候補点を同一の音源による前記準定常騒音と判定する判定工程をさらに含むことを特徴とする騒音観測方法。
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