JP2013051027A - アルカリ乾電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカリ乾電池が過放電状態となると、耐漏液性が低下する場合がある。
【解決手段】負極集電体6は、亜鉛を不動態化させる第1の金属を含んでいる。
【選択図】図1
【解決手段】負極集電体6は、亜鉛を不動態化させる第1の金属を含んでいる。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルカリ乾電池に関する。
アルカリ乾電池では、正極と負極とセパレータとアルカリ電解液とが電池ケース内に収容されており、正極と負極とはセパレータを介して設けられており、電池ケースの開口は負極集電体が接続された負極端子板とガスケットとにより封じられている。
アルカリ電解液は、強アルカリ性を示している。アルカリ電解液による亜鉛の腐食を防ぐために、ビスマス、インジウム及びアルミニウム等の少なくとも1つの金属を含む亜鉛合金を負極活物質として用いている。また、特許文献1では、負極集電体の表面にスズめっきを施して負極集電体に含まれる鉄等を覆い隠すことにより、アルカリ電解液による負極集電体の腐食を抑制している。
ところで、最近、アルカリ乾電池には、高容量化及び高出力化が要求されている。特許文献2には、負極における負極活物質の含有率を高くすれば(負極において負極活物質以外の材料の含有率を低くすれば)アルカリ乾電池の高出力化を図りつつその短寿命化を抑制できる,と記載されている。
アルカリ乾電池が過放電状態となると、漏液を引き起こす場合があることが知られており、アルカリ乾電池が高容量且つ高出力になるほど、耐漏液性の低下が顕著となる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、過放電状態におけるアルカリ乾電池の耐漏液性を向上させることである。
本発明に係るアルカリ乾電池は、正極と、負極と、正極と負極との間に配置されたセパレータと、負極内に挿入された負極集電体とを備えている。負極活物質は亜鉛であり、負極集電体は亜鉛を不動態化させる第1の金属を含んでおり、例えばアルミニウムである。
このようなアルカリ乾電池が転極(正極と負極とが逆転すること)すると、第1の金属が負極集電体からアルカリ電解液中に溶け出し、よって、亜鉛が不動態化される。従って、転極から復帰したときに水素ガスが激しく発生することを防止できる。
本発明に係るアルカリ乾電池では、第1の金属は負極集電体の少なくとも表面に存在していることが好ましい。第1の金属が負極集電体の内部のみに存在している場合に比べて、転極時には亜鉛を容易に不動態化させることができる。具体的には、第1の金属は、負極集電体の表面上に亜鉛の質量に対して50ppm以上存在していれば良い。
後述の好ましい実施形態では、負極集電体の表面は第1の金属でめっきされている。
後述の好ましい別の実施形態では、負極集電体は第1の金属を含む合金からなり、合金は銅又は銅及び亜鉛と1質量%以上11質量%以下の第1の金属とを含んでいる。
本発明のアルカリ乾電池では、負極の活物質は、インジウム及びビスマスの少なくとも一つを含む亜鉛合金であれば良く、水銀が無添加であれば良い。
本発明では、過放電状態におけるアルカリ乾電池の耐漏液性を向上できる。
まず、アルカリ乾電池が過放電状態となる状況を説明した上で、アルカリ乾電池が過放電状態となったときに耐漏液性が低下する理由を説明する。例えば容量が互いに異なるアルカリ乾電池を直列に接続させて回路を構成すると、容量が大きいアルカリ乾電池で放電が終了する前に容量が小さいアルカリ乾電池で放電が終了する。その後もさらに放電を続けると(過放電)、容量が小さいアルカリ乾電池にはそれ以外のアルカリ乾電池に印加される電圧が強制的に印加され、その結果、容量の小さいアルカリ乾電池では転極が発生する。その後、容量が大きいアルカリ乾電池で放電が終了すると、容量の小さいアルカリ乾電池の電圧は0V近傍にまで復帰する(転極からの復帰)。
アルカリ乾電池で転極が発生すると、負極の電位は、上昇し、負極集電体からアルカリ電解液中へ金属が溶出する電位(金属溶出電位)に到達する場合がある。負極集電体は真鍮製である場合が多いので、転極時には、銅が負極集電体からアルカリ電解液中へイオンとなって溶出する。ここで、アルカリ電解液中へ溶出した銅イオンは、負極集電体6の近傍に存在する亜鉛粒子(この亜鉛粒子には、亜鉛合金粒子(インジウム、ビスマス及びアルミニウムの少なくとも1つを含む亜鉛合金粒子)も含まれる。以下ではこの亜鉛粒子を単に「亜鉛粒子」と記す。)の表面上に化合物として析出する。別の言い方をすると、銅は、亜鉛粒子の表面上では、イオン状態で存在する。しかし、転極から復帰すると、亜鉛粒子の表面上の銅イオンは、亜鉛粒子の表面上で還元されてメタル化される。また、銅は亜鉛よりも水素過電圧が低いので、転極から復帰したときには水素ガスの発生を引き起こす。
それだけでなく、アルカリ乾電池で転極が発生すると亜鉛の孔食反応が進行する,と考えられている。亜鉛の孔食反応が進行すると亜鉛粒子の表面積の増大等を引き起こすので、孔食反応が進行した亜鉛は孔食反応が進行していない亜鉛に比べて化学的に活性となる。そのため、転極から復帰すると、亜鉛粒子の表面上において水が分解されて水素ガスの発生を引き起こす。
水素ガスが発生すると、アルカリ乾電池の内圧が上昇する。アルカリ乾電池の内圧が所定値を超えるまで上昇すると、樹脂封口体の薄肉部が破断して水素ガスが逃げる。これにより、アルカリ乾電池の内圧は減少するが、水素ガスとともにアルカリ電解液も放出される。つまり、漏液が発生する。この耐漏液性の低下は、アルカリ乾電池の高容量化且つ高出力化により顕著となると考えられる。
具体的には、アルカリ乾電池の高容量化を図るために亜鉛の充填量を増加させると、アルカリ電解液に腐食される亜鉛の量が増え、また、転極時に孔食反応が進行する亜鉛の量が増加する。そのため、アルカリ乾電池の高容量化により、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量の増加を引き起こす。それだけでなく、亜鉛の充填量が増加すると電池ケースにおける内部空間が狭くなるため、アルカリ乾電池の内圧が上昇する速度が加速する。よって、高容量なアルカリ乾電池が過放電状態となると、耐漏液性の更なる低下を引き起こす。
また、アルカリ乾電池の反応効率を高めるために、亜鉛合金中の亜鉛の比率を増加させると、インジウム、ビスマス及びアルミニウムの含有量が減少する。そのため、転極からの復帰時における水素ガスの発生を抑制することが難しい。よって、高出力なアルカリ乾電池が過放電状態となると、耐漏液性の更なる低下を引き起こす。
以上説明した理由から、アルカリ乾電池の高容量化且つ高出力化に伴い過放電状態下での耐漏液性の低下が顕著となると考えられる。この不具合を解消する手段として、例えば、負極中のインジウム、ビスマス及びアルミニウムの少なくとも何れか1つの含有量を増加させるという手段が考えられる。しかし、負極中のインジウム、ビスマス及びアルミニウムの少なくとも何れか1つの含有量を増加させれば、負極の利用率(反応効率)の低下を引き起こすためアルカリ乾電池の容量低下を引き起こす場合がある。
上記考察をふまえて、本発明者らは、本発明を完成させた。以下では、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。
《発明の実施形態》
図1は、本実施形態に係るアルカリ乾電池の半断面図である。
図1は、本実施形態に係るアルカリ乾電池の半断面図である。
本実施形態に係るアルカリ乾電池では、図1に示すように、正極2と負極3とセパレータ4とアルカリ電解液(不図示)とが電池ケース1内に収容されている。
電池ケース1は、正極端子と正極集電体とを兼ねており、例えばニッケルめっき鋼板が所定の寸法及び所定の形状(具体的には一端が封止された筒状)にプレス成形されたものである。電池ケース1の外周面は外装ラベル8で被覆されている。
正極2は、円筒状に成形されており、例えば黒鉛膜(不図示)を介して電池ケース1の内周面に密着している。正極2は、正極活物質(例えば電解二酸化マンガンの粉末)、導電剤(例えば黒鉛の粉末)及びアルカリ電解液を含んでおり、さらに、結着剤(例えばポリエチレンの粉末)又は滑沢剤(例えばステアリン酸塩)を含んでいても良い。
負極3は、有底筒状のセパレータ4を介して正極2よりも内周側に設けられており、負極活物質(例えば亜鉛合金の粉末)がゲル状物質(例えばポリアクリル酸ナトリウム等のゲル化剤がアルカリ電解液に添加されたもの)に分散されたものである。負極3には、アルカリ電解液による亜鉛の腐食を抑制する作用がある金属(アルミニウム、インジウム若しくはビスマス)又はその化合物が添加されていても良く、これにより、負極3の耐食性を向上させることができる。また、負極3には、微量のケイ酸又はその塩等のケイ素化合物が添加されていても良く、これにより、亜鉛デンドライトの発生を抑制することができる。
上記亜鉛合金は、耐食性に優れていることが好ましく、環境に配慮して水銀、カドミウム、もしくは鉛、又はそれら全てが無添加であるものを用いることがさらに好ましい。亜鉛合金は、例えば、200ppm以上1000ppm以下のインジウム、50ppm以上500ppm以下のビスマス及び10ppm以上50ppm以下アルミニウムの少なくとも一種を含んでいれば良い。
セパレータ4は、有底筒状に成形されており、例えばポリビニルアルコール繊維及びレーヨン繊維を主体として混抄した不織布である。
このような正極2、負極3及びセパレータ4にはアルカリ電解液が含まれており、アルカリ電解液は、例えば水酸化カリウムを30〜40質量%含有し、例えば酸化亜鉛を1〜3質量%含有している。
電池ケース1には開口1aが形成されており、開口1aは組立封口体9により封止されている。組立封口体9は、樹脂封口体5と負極集電体6と負極端子板7とが一体化されたものである。樹脂封口体5、負極集電体6及び負極端子板7の各構成を説明しつつ組立封口体9の構成を説明する。
樹脂封口体5は、開口1aの中央に筒部を有する。筒部は電池ケース1の軸方向と平行に延びており、筒部の長手方向には貫通孔が形成されている。筒部よりも開口1aの周縁には周縁部が設けられており、筒部と周縁部とは連結部を介して連結されている。連結部は開口1aの径方向に延びており、連結部の一部分には薄肉部が設けられている。電池の内圧が上昇したときには、この薄肉部が破断して内圧の更なる上昇を防止する。このような樹脂封口体5は、例えば6,6-ナイロンからなる。
負極端子板7は、開口1aの中央に端子部を有しており、端子部は、樹脂封口体5の筒部の開口側端面に対向している。端子部よりも開口1aの周縁には周縁部が設けられており、この周縁部は樹脂封口体5の周縁部を介して開口1aにかしめられている。端子部と周縁部との間には、ガス抜き孔が負極端子板7の周方向に間隔を開けて形成されており、これにより、樹脂封口体5の薄肉部が破断したときには電池ケース1内のガス(例えば水素ガス)がガス抜き孔から逃げる。このような負極端子板7は、例えばニッケルめっき鋼板又はスズめっき鋼板等が所定の寸法及び所定の形状にプレス成形されたものである。
負極集電体6は、軸部61と軸部61よりも大径な鍔部62とを有する釘形である。軸部61は電池ケース1の軸方向に延びており、その一端側は樹脂封口体5の貫通孔内に圧入されて負極3内に挿入されている。鍔部62は、軸部61の他端に設けられており、樹脂封口体5の筒部と負極端子板7の端子部との間に配置されており、負極端子板7の端子部に溶接されている。このような負極集電体6は、例えば銅又は真鍮等の線材を所定の寸法の釘形にプレス加工されたものである。
このようなアルカリ乾電池は、次に示す方法に従って作製される。まず、有底円筒形の電池ケース1内にペレット状の正極2を入れた後、正極2を加圧して電池ケース1の内周面に密着させる。次に、正極2の中空部に有底円筒形のセパレータ4を配置し、セパレータ4の中空部に負極3を充填する。また、アルカリ電解液を電池ケース1内に注入する。それから、負極端子板7に接続された負極集電体6の一端側を負極3内に挿入し、電池ケース1の開口1aの縁に樹脂封口体5の周縁部を介して負極端子板7の周縁部をかしめる。その後、電池ケース1の外周面を外装ラベル8で被覆する。
では、本実施形態における負極集電体6を順に説明する。
負極集電体6は、例えば銅又は真鍮等からなり、また、アルミニウム(第1の金属)を含んでいる。これにより、過放電状態となったときに耐漏液性が低下することを防止できる。以下に具体的に示す。
本実施形態に係るアルカリ乾電池が転極して負極3の電位が金属溶出電位に到達すると、負極集電体6からの金属イオン(銅イオン又はアルミニウムイオン)の溶出が開始する。金属イオンの溶出は負極集電体6の最表面から始まるため、電解液へのアルミニウムイオンの溶出状態は負極集電体6におけるアルミニウムの存在箇所に依存すると考えられる。
例えばアルミニウムが負極集電体6の最表面に存在している場合、銅イオンよりも先にアルミニウムイオンが負極集電体6から溶出すると考えられる。アルカリ電解液中に溶出したアルミニウムイオンが亜鉛粒子の表面上に付着すると、転極から復帰したときにはAl2O3(もしくはAl(OH)3)を含んだ酸化皮膜が形成される。この酸化皮膜は、ZnOを含んだ膜よりも緻密であり、また、ZnOを含んだ膜よりも耐食性に優れている。これにより、亜鉛は、化学的に不活性な状態となる(亜鉛の不動態化)。不動態化された亜鉛粒子の表面では水の分解反応が起こりにくい。よって、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量を抑えることができる。
また、負極集電体6におけるアルミニウムと銅との存在位置がほぼ同じである場合(例えば負極集電体6がアルミニウムと銅との合金からなる場合)、アルミニウムイオンは亜鉛粒子の表面の一部分を被覆すると考えられる。そのため、亜鉛粒子の表面のうちアルミニウムが析出した部分では孔食反応の進行を抑制できる。よって、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量を抑えることができる。
このように、アルミニウムが負極集電体6の表面上に設けられていれば、アルミニウムが負極集電体6の内部に設けられている場合に比べて、銅よりも優先的にアルミニウムを析出させることができる。そのため、アルミニウムは、負極集電体6の表面上のみ又は負極集電体6の表面上とその内部との両方に設けられていることが好ましい。具体的には、アルミニウムが負極集電体6の表面上に負極3に含まれる亜鉛(「亜鉛」と記す。)の質量に対して50ppm以上存在していれば、転極時には亜鉛粒子を部分的に不動態化させることができ、よって、転極から復帰したときには水素ガスの発生を抑制できる。
アルミニウムが負極集電体6の表面上のみに設けられている場合、負極集電体6の表面上にはアルミニウムを含む層が形成されていれば良い。この層は、負極集電体6の表面の一部分に形成されていても良いし、負極集電体6の表面全体に形成されていても良い。しかし、この層が負極集電体6の表面全体に形成されていれば、この層が負極集電体6の表面の一部分に形成されている場合に比べて、転極時にアルミニウムをアルカリ電解液中へ均一に溶出させることができる。よって、アルミニウムを含む層は負極集電体6の表面全体に形成されていることが好ましい。
例えば、アルミニウムは、負極集電体6の表面全体にめっきされていれば良い。具体的には、アルミニウムの金属融液中に基材(この場合、負極集電体6)を浸漬させれば良い(溶融めっき)。アルミニウムは、負極集電体6の表面全体にめっきされていても良いが、転極時にアルミニウムが負極集電体6からアルカリ電解液中へ溶出することを考慮すると、負極集電体6の軸部61の表面にめっきされていれば良く、さらには、軸部61のうち負極3内に挿入される部分の表面にめっきされていれば良い。
アルミニウムは、負極集電体6の表面上に、亜鉛の質量に対して50ppm以上存在していれば良く、亜鉛の質量に対して50ppm以上1000ppm以下存在していることが好ましい。アルミニウムが負極集電体6の表面上に亜鉛の質量に対して50ppm未満存在していれば、アルカリ乾電池が転極したときに亜鉛粒子を十分に不動態化させることが難しい場合があり、よって、転極から復帰したときには亜鉛粒子の表面上における水の分解反応の発生を防止できない場合がある。アルミニウムが負極集電体6の表面上に亜鉛の質量に対して1000ppm超存在していれば、転極から復帰したときにおける耐漏液性を向上させることができるが、負極集電体6における集電効率の低下を引き起こす場合がある。
ところで、アルミニウムを負極集電体6の表面上に溶融めっきさせると、負極集電体6の表面の大部分はアルミニウムに被覆される。しかし、アルカリ乾電池の保存中には、負極集電体6のうちアルミニウムが被覆されていない部分から、負極集電体6に含まれる不純物成分に由来するガスの発生を引き起こす場合がある。また、アルミニウムを負極集電体6の表面上に溶融めっきさせると、負極集電体6における集電抵抗の低下を引き起こす場合がある。さらに、アルミニウムが負極集電体6の最表面に被覆された場合には、アルカリ乾電池を通常状態で保存したときには、亜鉛が負極集電体6の表面上に被覆される前に、アルミニウムが負極集電体6から溶出してアルカリ乾電池の反応効率の低下を引き起こす場合がある。これらの不具合の発生を防止するためには、負極集電体6の表面上にアルミニウムを溶融めっきさせた後に、スズ等を電解めっきさせれば良い。しかし、このようにして負極集電体6を作製すれば、作製に時間とコストがかかる。一方、アルミニウムを含む合金を用いて負極集電体6を作製すれば、これらの不具合を解消できる。
負極集電体6は、1質量%以上11質量%以下のアルミニウムと、銅又は真鍮とを含む合金からなれば良い。負極集電体6が1質量%以上のアルミニウムを含んでいれば、アルミニウムを負極集電体6の表面上に亜鉛の質量に対して50ppm以上存在させることができる。別の言い方をすると、負極集電体6が1質量%未満のアルミニウムを含んでいる場合には、アルミニウムを負極集電体6の表面上に亜鉛の質量に対して50ppm以上存在させることが難しい場合があるので、アルカリ乾電池が転極したときに亜鉛粒子を十分に不動態化させることが難しい場合がある。負極集電体6が11質量%を超えるアルミニウムを含んでいる場合には、転極から復帰したときにおける耐漏液性を向上させることができるが、負極集電体6の強度の低下を引き起こす場合があるので、例えば負極集電体6を負極端子板7に溶接するとき又は負極集電体6を樹脂封口体5に圧入するときに負極集電体6の変形を引き起こす場合がある。そのため、負極集電体6が11質量%を超えるアルミニウムを含んでいる場合には、アルカリ乾電池の製造歩留まりの低下を招来する場合がある。
なお、アルミニウムを含む合金を用いて負極集電体6を作製すると、アルミニウムは、負極集電体6の表面上だけでなく負極集電体6の内部にも存在する。転極時、負極集電体6の表面近傍に存在するアルミニウムはアルカリ電解液中に溶出し易いが、負極集電体6の内部に存在するアルミニウムはアルカリ電解液中に溶出し難い。そのため、本実施形態に係るアルカリ電池が転極から復帰したときの耐漏液性の低下を抑制するためには、負極集電体6におけるアルミニウムの含有量は、アルミニウムを負極集電体6の表面上にめっきする場合に比べてアルミニウムを含む合金を用いて負極集電体6を作製する場合の方が多くなる。
以上説明したように、本実施形態では、アルカリ乾電池が転極したときには、アルミニウムが負極集電体6から溶出して亜鉛粒子の表面上に析出するので、亜鉛の不動態化を図ることができる。よって、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量を低減できるので、耐漏液性の向上を図ることができる。
亜鉛よりも水素過電圧が高い金属(例えばスズ)が負極集電体に含まれていれば、転極時には銅とともにスズが亜鉛粒子の表面上に析出する。よって、亜鉛よりも水素過電圧が高い金属(例えばスズ)が負極集電体に含まれていない場合に比べて、転極から復帰したときには水素ガスの発生を抑制できる。しかし、本実施形態のように亜鉛よりも水素過電圧が高く且つ亜鉛を不動態化させる金属(例えばアルミニウム)が負極集電体6に含まれていれば、転極時における亜鉛の孔食反応の進行も抑制できるので、転極から復帰したときには水素ガスの発生をさらに抑制できる。よって、本実施形態では、亜鉛よりも水素過電圧が高く且つ亜鉛を不動態化させることが難しい金属(例えばスズ)が負極集電体に含まれている場合に比べて、転極から復帰したときの耐漏液性を向上を図ることができる。
ところで、不動態化された亜鉛(亜鉛が部分的に不動態化された場合にはその不動態化された部分)は、電池反応に寄与できない。しかし、亜鉛が不動態化されるのは、過放電状態から電位が復帰した後(転極から復帰した後)である。つまり、アルカリ乾電池が過放電状態となる前(例えばアルカリ乾電池の保管中又は放電中)には、アルミニウムが負極集電体6から溶出していないので亜鉛は不動態化されておらず、そのため、亜鉛は電池反応に寄与できる。よって、本実施形態では、過放電に因る転極を経た後でだけ効果を発現させることができるので、非常に有効である。従って、本実施形態では、保管中又は放電中のアルカリ乾電池の性能低下を引き起こすことなく、過放電状態における耐漏液性の低下を防ぐことができる。
さらに、本実施形態では、アルカリ乾電池が高容量且つ高出力であれば、大きな効果を得ることができる。以下に具体的に説明する。
負極3における亜鉛の充填量を増やすと、アルカリ乾電池の高容量化を図ることができる。例えば単3形アルカリ乾電池は通常3.8g程度の亜鉛を含んでいるので、単3形アルカリ乾電池における亜鉛の充填量を4.0g以上とすれば単3形アルカリ乾電池の高容量化を図ることができる。アルカリ乾電池における亜鉛の充填量が多ければ多いほど、アルカリ乾電池の高容量化を図ることができる。しかし、電池ケースの大きさは規格により定められているので、亜鉛の充填量の増加には限りがある。単3形アルカリ乾電池の場合では、亜鉛の充填量の上限は5.0g程度である。
負極3における亜鉛の含有率を高くすると、別の言い方をすると負極3における負極活物質以外の材料(例えばインジウム、ビスマス又はアルミニウム)の含有率を低くすると、アルカリ乾電池の高出力化を図ることができる。具体的には、亜鉛の質量に対するインジウム、ビスマス及びアルミニウムの合計質量の割合(以下では「亜鉛に対するインジウム等の割合」と記す。)は通常500ppm以上であるので、その割合を450ppm以下とすれば、アルカリ乾電池の高出力化を図ることができる。亜鉛に対するインジウム等の割合が低ければ低いほど、アルカリ乾電池の高出力化を図ることができる。しかし、亜鉛に対するインジウム等の割合が100ppmを下回ると、アルカリ電解液による亜鉛の腐食を防止することが難しい場合があり、インジウム、ビスマス及びアルミニウムを負極3に添加する意義が没却される場合がある。よって、亜鉛に対するインジウム等の割合は、100ppm以上であれば良い。ここで、アルミニウムに着目すると、負極は、通常、100ppm程度のアルミニウムを含んでいる。アルカリ乾電池の高出力化を図るためには、負極は、50ppm以下のアルミニウムを含んでいれば良く、さらには10ppm以上50ppm以下のアルミニウムを含んでいることが好ましい。
負極集電体がアルミニウムを含んでいない場合、高容量且つ高出力なアルカリ乾電池においても通常のアルカリ乾電池(亜鉛の充填量が3.8g程度であり、亜鉛に対するインジウム等の割合が500ppm程度である)においても、転極から復帰したときには水素ガスの発生を引き起こす。このとき、亜鉛の充填量は通常のアルカリ乾電池よりも高容量且つ高出力なアルカリ乾電池の方が多いため、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量は通常のアルカリ乾電池よりも高容量且つ高出力なアルカリ乾電池の方が多くなる。
しかし、負極集電体がアルミニウムを含んでいると(例えば本実施形態における負極集電体6)、高容量且つ高出力なアルカリ乾電池においても通常のアルカリ乾電池においても、転極から復帰したときに発生する水素ガス量の低減を図ることができる。従って、水素ガスの発生量の減少幅は、通常のアルカリ乾電池よりも高容量且つ高出力なアルカリ乾電池の方が大きくなる。つまり、負極集電体がアルミニウムを含んでいることにより得られる効果は、通常のアルカリ乾電池よりも高容量且つ高出力なアルカリ乾電池の方が大きくなる。
なお、この場合、負極活物質量の増加に合わせて正極活物質量を増加させても良い。
本実施形態は、以下に示す構成を有していても良い。
一般に、不動態化現象は、アルミニウムだけでなく、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、チタン、ニオブ若しくはタンタル等において起こり、又は、これらの合金において起こる。しかし、第1の金属として鉄、ニッケル、コバルト又はクロムを選択すると、アルカリ乾電池の保存中等に水素ガスの発生を引き起こす場合がある。よって、第1の金属としては、アルミニウム、チタン、ニオブ若しくはタンタルを用いることが好ましく、又は、これらの合金を用いることが好ましい。その中でもアルミニウムは、伝導度(電気伝導度)が高く、また、アルカリ水溶液中での酸化皮膜の安定性が高いために水素ガスの発生を抑制させるという効果を得ることができる。
負極集電体6は、アルミニウムを含む合金からなるとともに、その表面にアルミニウムがめっきされていても良い。
負極集電体6の製造時等において負極集電体6に鉄が混入する場合がある。鉄の含有量が負極集電体6の全重量に対して100ppm以下であれば、その鉄を覆い隠すなどの手段を講じなくても水素ガスの発生が加速することを抑制できる。しかし、鉄の含有量が負極集電体6の全重量に対して100ppmを超えている場合には、特許文献1等で開示されているように負極集電体の表面において鉄を覆い隠すなどの手段を講じることが好ましい。具体的には、負極集電体6の表面上にスズ又はインジウムが設けられていれば良く、負極集電体6の表面上にスズ又はインジウムが電解めっきされていれば良い。
本実施形態で記載した電池ケース、正極、負極、セパレータ、アルカリ電解液、樹脂封口体、負極集電体及び負極端子板の各材料は、一例に過ぎない。また、アルカリ乾電池は、単1形アルカリ乾電池、単2形アルカリ乾電池、単3形アルカリ乾電池、単4形アルカリ乾電池若しくは単5形アルカリ乾電池であっても良く、角形アルカリ乾電池であっても良い。
本実施例では、単3形アルカリ乾電池を例に挙げ過放電状態下での漏液の有無を確認した。
[アルカリ乾電池の作製方法]
(実施例1)
まず、ガスアトマイズ法によって、亜鉛の重量に対して0.003重量%のAl、0.015重量%のBi及び0.020重量%のInを含有する亜鉛合金粒子を作製した。その後、篩を用いて、作製した亜鉛合金粒子を分級した。この分級により、35〜300メッシュの粒度範囲を有し、且つ、200メッシュ以下の粒径(75μm)を有する亜鉛合金粒子の比率が30%である負極活物質を得た。
(実施例1)
まず、ガスアトマイズ法によって、亜鉛の重量に対して0.003重量%のAl、0.015重量%のBi及び0.020重量%のInを含有する亜鉛合金粒子を作製した。その後、篩を用いて、作製した亜鉛合金粒子を分級した。この分級により、35〜300メッシュの粒度範囲を有し、且つ、200メッシュ以下の粒径(75μm)を有する亜鉛合金粒子の比率が30%である負極活物質を得た。
次に、34.5重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含む)の100重量部に対して、合計重量が2.2重量部となるようにポリアクリル酸とポリアクリル酸ナトリウムとを加えて混合し、ゲル化させた。これにより、ゲル状の電解液を得た。その後、得られたゲル状の電解液を24時間静置して十分に熟成させた。
その後、上記で得たゲル状の電解液に、そのゲル状の電解液の所定量に対して重量比で2.00倍の上記亜鉛合金粒子と、その亜鉛合金粒子100重量部に対してリン酸系界面活性剤(平均分子量が約210のアルコールリン酸エステルナトリウム)0.05重量部とを十分に混合した。これにより、ゲル状の負極を得た。
その後、電解二酸化マンガン(東ソー(株)製 HHTF(品番))および黒鉛(日本黒鉛工業(株)製 SP−20(品番))を重量比94:6の割合で配合し、混合粉を得た。そして、この混合粉100重量部に対し電解液(39重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含む))1.5重量部とポリエチレンバインダー0.2重量部とを混合した後、ミキサーで均一に撹拌且つ混合して一定の粒度に整粒し、得られた粒状物を加圧して中空円筒型に成形した。このようにして、正極合剤ペレットを得た。
続いて、評価用の単3形アルカリ乾電池の作製を行った。具体的には、図1に示すように、電池ケース1の内部に、上記で得られた正極合剤ペレット(1個の重量が5.15g)を2個挿入し、電池ケース1内で再加圧することによって電池ケース1の内面に密着させた。そして、この正極合剤ペレットの内側にセパレータ4と電池ケース1の底部を絶縁するための底紙とを挿入した後、電解液(34.5重量%の水酸化カリウム水溶液(ZnOを2重量%含む))を1.5g注液した。注液後、セパレータ4の内側にゲル状の負極3を6.2g(亜鉛合金粒子の重量は4.1g)充填した。その後、樹脂封口体5、負極端子板7および負極集電体6が一体化された組立封口体9を用いて電池ケース1の開口を封じた。具体的には、負極集電体6を負極3に差し込み、樹脂封口体5の端部を介して電池ケース1の開口の縁に負極端子板7の周縁部をかしめつけて負極端子板7を電池ケース1の開口に密着させた。それから、電池ケース1の外表面に外装ラベル8を被覆し、実施例1における単3形アルカリ乾電池を作製した。
ここで、6,6−ナイロンを材料として樹脂封口体5を作製した。負極集電体6の重量に対してCuの含有重量が60%でありAlの含有重量が1%である高力黄銅を用いて、太さ(φ)が1.425mmであり長さが33mmの釘形の負極集電体6を作製した。セパレータ4としては、クラレ(株)製のアルカリ乾電池用セパレータ(ビニロンとテンセル(登録商標)とからなる複合繊維)を用いた。
(実施例2)
Cuの含有重量が60%でありAlの含有重量が5%である高力黄銅を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、実施例2における電池を作製した。
Cuの含有重量が60%でありAlの含有重量が5%である高力黄銅を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、実施例2における電池を作製した。
(実施例3)
Cuの含有重量が77%でありAlの含有重量が11%である銅合金を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、実施例3における電池を作製した。
Cuの含有重量が77%でありAlの含有重量が11%である銅合金を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、実施例3における電池を作製した。
(比較例1)
Cuの含有重量が65%でありAlの含有重量が0%である真鍮を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、比較例1における電池を作製した。
Cuの含有重量が65%でありAlの含有重量が0%である真鍮を用いて負極集電体6を作製したことを除いては上記実施例1と同様の方法に従って、比較例1における電池を作製した。
(実施例4)
負極集電体6の作製方法が異なることを除いては上記実施例1と同様の方法に従って実施例4における電池を作製した。具体的には、太さ(φ)が1.425mmであり長さが33mmである釘状の真鍮線(この真鍮線の重量に対して、Cuの含有重量が65%でありFeの含有重量が35ppmである)の表面に、平均厚さが1.15μmとなるようにアルミニウムを溶融めっきさせた(重量比に換算すると、Alの含有量は負極中の亜鉛の重量に対して350ppmである)。このようにして、実施例4における負極集電体6を作製した。
負極集電体6の作製方法が異なることを除いては上記実施例1と同様の方法に従って実施例4における電池を作製した。具体的には、太さ(φ)が1.425mmであり長さが33mmである釘状の真鍮線(この真鍮線の重量に対して、Cuの含有重量が65%でありFeの含有重量が35ppmである)の表面に、平均厚さが1.15μmとなるようにアルミニウムを溶融めっきさせた(重量比に換算すると、Alの含有量は負極中の亜鉛の重量に対して350ppmである)。このようにして、実施例4における負極集電体6を作製した。
(比較例2)
負極集電体6の表面にアルミニウムが溶融めっきされていないことを除いては上記実施例4と同様の方法に従って比較例2における電池を作製した。
負極集電体6の表面にアルミニウムが溶融めっきされていないことを除いては上記実施例4と同様の方法に従って比較例2における電池を作製した。
[アルカリ乾電池の評価方法]
実施例1の電池(新品の電池)を4個、直列に接続し、さらに、40Ωの抵抗器を接続して、20℃雰囲気下で50日間放置して過放電させた。過放電後におけるアルカリ乾電池の漏液の有無を調べた。ここでは、抵抗器を介して電池4個を直列に接続したものを1セットとし、各10セット(単3形アルカリ乾電池の総数はそれぞれ40個)ずつ試験して漏液発生率(%)を求めた。同様の試験を実施例2〜4並びに比較例1及び2の電池に対しても行った。図2には実施例1〜3及び比較例1の各電池の試験結果を示し、図3には実施例4及び比較例2の各電池の試験結果を示す。
実施例1の電池(新品の電池)を4個、直列に接続し、さらに、40Ωの抵抗器を接続して、20℃雰囲気下で50日間放置して過放電させた。過放電後におけるアルカリ乾電池の漏液の有無を調べた。ここでは、抵抗器を介して電池4個を直列に接続したものを1セットとし、各10セット(単3形アルカリ乾電池の総数はそれぞれ40個)ずつ試験して漏液発生率(%)を求めた。同様の試験を実施例2〜4並びに比較例1及び2の電池に対しても行った。図2には実施例1〜3及び比較例1の各電池の試験結果を示し、図3には実施例4及び比較例2の各電池の試験結果を示す。
実施例1〜3と比較例1とを比較すると、負極集電体6を構成する合金が1重量%以上11重量%以下のアルミニウムを含んでいれば過放電状態における漏液を抑制できることが分かった。
実施例4と比較例2とを比較すると、負極集電体6の表面をアルミニウムで溶融めっきすれば過放電状態における漏液を抑制できることが分かった。
本発明者らは、実施例1〜4の電池と比較例1〜2の電池とにおいて漏液発生率に差が生じた理由として、上記実施形態で記載したメカニズムに因るものであると推察している。具体的には、容量が相異なるアルカリ乾電池を直列に接続して放電させると、容量の最も小さいアルカリ乾電池において転極が発生する。転極したアルカリ乾電池では、負極集電体が溶ける。このとき、実施例1〜4のアルカリ乾電池では、負極集電体がアルミニウムを含んでいるので、亜鉛粒子の表面にはアルミニウムが金属として析出する。これにより、亜鉛が不動態化されるので、転極から復帰したときに発生する水素ガスの量を抑えることができる。
一方、比較例1〜2のアルカリ乾電池では、負極集電体がアルミニウムを含んでいないので、転極時には亜鉛粒子の孔食反応が進行する。そのため、転極から復帰したときには亜鉛粒子の表面上において水の電気分解が発生する。これにより、水素ガスの発生を引き起こすため、樹脂封口体の薄肉部が破断し、その結果、アルカリ電解液の漏れを招来する。
実際、過放電終了後、電池をそれぞれ分解して解析してみると、比較例1〜2の電池では亜鉛粒子には銅が析出しているのみであったが、実施例1〜4の電池では亜鉛粒子には銅だけでなくアルミニウムも析出していることが確認された。
以上説明したように、本発明は、耐漏液性に優れており、特に、高容量且つ高出力なアルカリ乾電池に有用である。
1 電池ケース
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 樹脂封口体
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 組立封口体
2 正極
3 負極
4 セパレータ
5 樹脂封口体
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 組立封口体
Claims (9)
- 正極と、亜鉛を活物質とする負極と、前記正極と前記負極との間に設けられたセパレータと、前記負極内に挿入された負極集電体とを備えたアルカリ乾電池であって、
前記負極集電体は、前記亜鉛を不動態化させる第1の金属を含んでいるアルカリ乾電池。 - 請求項1に記載のアルカリ乾電池であって、
前記第1の金属は、前記負極集電体の少なくとも表面に存在しているアルカリ乾電池。 - 請求項2に記載のアルカリ乾電池であって、
前記第1の金属は、前記負極集電体の表面上に、前記亜鉛の質量に対して50ppm以上存在しているアルカリ乾電池。 - 請求項3に記載のアルカリ乾電池であって、
前記負極集電体の表面は、前記第1の金属でめっきされているアルカリ乾電池。 - 請求項3に記載のアルカリ乾電池であって、
前記負極集電体は、前記第1の金属を含む合金からなるアルカリ乾電池。 - 請求項5に記載のアルカリ乾電池であって、
前記合金は、銅又は銅及び亜鉛と、1質量%以上11質量%以下の前記第1の金属とを含んでいるアルカリ乾電池。 - 請求項1に記載のアルカリ乾電池であって、
前記第1の金属は、アルミニウムであるアルカリ乾電池。 - 請求項1に記載のアルカリ乾電池であって、
前記負極の活物質は、インジウム及びビスマスの少なくとも一つを含む亜鉛合金であり、水銀が無添加であるアルカリ乾電池。 - 請求項1に記載のアルカリ乾電池であって、
単3形アルカリ乾電池であり、
前記負極は4.0g以上5.0g以下の亜鉛を含んでいるアルカリ乾電池。
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