JP2013050024A - 残存繊維固化剤および粉塵飛散の恐れのある残存繊維の固化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤である。また、本発明は、粉塵飛散の恐れのある吹付け層に、ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする粉塵飛散抑制剤を塗布浸透させた後、粉塵飛散の恐れのある吹付け層全体を下地から除去し、下地に残った粉塵飛散の恐れのある繊維をケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤の塗布で固化し封じ込める。
【選択図】なし
Description
することになっている。
ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤である。
粉塵飛散の恐れのある吹付け層に、ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする粉塵飛散抑制剤を塗布浸透させた後、粉塵飛散の恐れのある吹付け層全体を下地から除去し、下地に残った粉塵飛散の恐れのある繊維をケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤の塗布で固化し封じ込めることを特徴とする粉塵飛散の恐れのある残存繊維の固化方法である。
実施例1〜3では、浸透固化剤として、カリ水ガラス(固形分30重量%)100重量部と水150重量部を充分攪拌混合してなる混合物を、厚さ40mmの吹付けロックウール下地にエアレス塗装機で固形分換算で720g/m2 の割合で均一に吹付け塗布し、30分間内部浸透させた。その後この上に硬化剤として硫酸マグネシウム100重量部、グリシン50重量部および水450重量部を充分攪拌混合してなる混合物をエアレス塗装機で固形分換算で480g/m2 の割合で均一に吹付け塗布し内部浸透させた。続いて、表面固化処理として、カリ水ガラス(固形分30重量%)100重量部、水30重量部およびヨウ素吸着量150g/MgOの粉剤活性酸化マグネシウム15重量部、硫酸バリウム45重量部、ガラス繊維30重量部、タルク15重量部、炭酸カルシウム30重量部を充分攪拌混合してなる混合物をスプレーで固形分換算で2000g/m2(標準量の2倍)の割合で均一に吹付け塗布し、室温で24時間放置養生した。
比較例1、2では、有機系浸透固化剤として市販のA社製浸透固化剤(固形分15重量%)およびB社製ポリビニルアルコール系浸透固化剤(固形分12重量%)系の2倍液を、各メーカーの仕様により塗布し、厚さ40mmの吹付けロックウール下地に5mm以上浸透させ固化処理し、試験片とした(5mm以上の浸透固化は浸透固化剤と表示、5mm未満の浸透固化は表面固化剤と表示)。
実施例1〜3および比較例1、2の封じ込め処理前・後の試験片について以下の方法で不燃性を試験した。
コーンヒータにより、封じ込め処理した試験片の標準試験片を加熱し燃焼させ、その燃焼ガスの一部をガス分析計に取り込み、測定された酸素濃度から試料の燃焼による発熱速度および総発熱量を、酸素消費法(燃焼による発熱量は材料、組成によらず燃焼により消費された酸素量にほぼ比例するという原理)を利用したコーンカロリーメータで測定した。
比較例3、4、実施例4、5では、浸透固化剤として、カリ水ガラス(固形分30重量%)100重量部と水150重量部を充分攪拌混合してなる混合物を、厚さ40mmの吹付けロックウール下地にエアレス塗装機で吹付け、ロックウール下地面に固形分換算で720g/m2の割合で均一に吹付け塗布し、30分間内部浸透させた。その後この上に硬化剤として、硫酸マグネシウム100重量部、グリシン50重量部および水1850重量部を充分攪拌混合してなる混合物をエアレス塗装機で固形分換算で480g/m2の割合で均一に吹付け塗布し、内部浸透させた。
比較例3、4、実施例4、5の封じ込め処理前・後の試験片について下記の方法でエアーエロージョン試験、衝撃試験および付着強度試験を行った。
無処理品および封じ込め処理した試験片の標準試験片そのままおよび乾湿繰返し処理後の各試験片について、試験片表面に一定の条件で風をあてて、吹付けロックウールの繊維が飛散する程度を評価した。
無処理品および封じ込め処理した試験片の標準試験片そのままおよび乾湿繰返し処理後の各試験片表面の中心部に重さ536gの鋼球を高さ100cmから自然落下させ、吹付けロックウール層の破損・脱落を評価、生じたくぼみ深さ(mm)を測定した。くぼみ深さが10mm前後あるいは10mm以下であるならば吹付け材の凝集力を損なわないであろうと判断している(「アスベスト飛散防止処理剤の品質基準に関する研究」(平成2年3月、建設省建築研究所・日本建築仕上材工業会)。
無処理品および封じ込め処理した試験片の標準試験片そのままおよび乾湿繰返し処理後の各試験片表面に、大きさ100mm角の鋼製アタッチメントをエポキシ系接着剤で接着し、試験片表面の鉛直方向に1mm/minのスピードで引っ張り、最大引張荷重(N/cm2)を測定した。
参考例1〜4では、カリ水ガラス(固形分30重量%)100重量部と水150重量部を充分攪拌混合してなる浸透固化剤(a)、塩化カルシウム(固形分35重量%)100重量部、グリシン30重量部および水160重量部を充分攪拌混合してなる硬化剤(b)、硫酸マグネシウム100重量部、グリシン50重量部および水450重量部を充分攪拌混合してなる硬化剤(c)、並びに液剤カリ水ガラス(固形分30重量%)100重量部と水30重量部を充分攪拌混合してなる表面固化剤の液剤成分(d)のそれぞれについて防錆性を試験した。
この実施例では、実施例5の操作に続いて、表面固化剤としてカリ水ガラス(固形分は30%)100部、水30部、活性酸化マグネシウム15部、硫酸バルウム45部、ガラス繊維30部、タルク15部および炭酸カルシウム30部を充分攪拌混合してなる混合物をスプレーで固形分換算で1.8kg/m2の割合で均一に吹付け塗布し、室温で24時間放置養生した。
吹付けアスベスト層を剥離除去する際に、アスベスト粉塵が飛散しないように抑制防止するために飛散抑制剤を使用した。浸透固化剤の主剤であるカリ水ガラス(固形分30%)100部と水150部を充分攪拌混合したものを水で5倍液に希釈して飛散抑制剤として用いた。塗布作業はエアレス塗装機で行い、天井面の吹付けアスベストの厚さ10mm当り固形分換算で24g/m2の割合で飛散抑制剤を均一に塗布し、吹付けアスベスト層に浸透させた。吹付けアスベスト層を充分湿潤させてから、手作業による皮スキなどでのケレンでアスベストの除去作業を行った。不陸部などの下地に残ったアスベストはワイヤーブラシなどを使用して可能なかぎり取り除いた。
除去作業の終了した下地に残ったアスベスト粉じんの飛散を防止するため、残存アスベスト繊維固化剤を塗布した。浸透固化剤の主剤であるカリ水ガラス(固形分30%)100部と水150部を充分攪拌混合したものを残存アスベスト繊維固化剤として用いた。塗布作業はエアレス塗装機で行い、天井面の残存アスベスト面に、固形分換算で24g/m2の割合で残存アスベスト繊維固化剤を均一に塗布し自然乾燥させて、残存アスベストを封じ込め、下地に固定化した。
厚さ15mmのセラミックブランケット下地に浸透固化処理として浸透固化剤の硬化剤として硫酸マグネシウム100部、グリシン50部と水1850部を充分攪拌混合したものを固形分換算で112.5g/m2の割合で均一に内部浸透させた。
実施例9〜11は封じ込め処理前・後の試験片について上述した方法、不燃性試験(コーンカロリーメータ試験)(ISO5660)で不燃性を試験した。
Claims (2)
- ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤。
- 粉塵飛散の恐れのある吹付け層に、ケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする粉塵飛散抑制剤を塗布浸透させた後、粉塵飛散の恐れのある吹付け層全体を下地から除去し、下地に残った粉塵飛散の恐れのある繊維をケイ酸アルカリ水溶液を主成分とする残存繊維固化剤の塗布で固化し封じ込めることを特徴とする粉塵飛散の恐れのある残存繊維の固化方法。
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JPH01250558A (ja) * | 1987-12-25 | 1989-10-05 | Shimizu Corp | 無機繊維含有建材の粉塵化防止処理法及び無機繊維含有建材の剥離除去処理法 |
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