JP2007092017A - アスベスト飛散防止用組成物 - Google Patents
アスベスト飛散防止用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007092017A JP2007092017A JP2006034866A JP2006034866A JP2007092017A JP 2007092017 A JP2007092017 A JP 2007092017A JP 2006034866 A JP2006034866 A JP 2006034866A JP 2006034866 A JP2006034866 A JP 2006034866A JP 2007092017 A JP2007092017 A JP 2007092017A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- asbestos
- composition
- scattering
- present
- resin emulsion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
- Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)
Abstract
【解決手段】ポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のアクリル系樹脂エマルジョンおよび/またはポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のスチレン-ブタジエン系樹脂エマルジョンを含有するアスベスト飛散防止用組成物、該アスベスト飛散防止用組成物を、アスベストを含む部材に含浸させる工程を含む、アスベストを含む部材の処理方法。
【選択図】 なし
Description
また、本発明は、アスベストの飛散を顕著に防止しうる、アスベストを含む部材の処理方法を提供することを目的としている。
なお、本発明においてアスベストとは、蛇紋石や角閃石が繊維状になっているものをいい、いわゆる石綿を示すが、ロックウールも含み得る。
〔1〕ポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のアクリル系樹脂エマルジョンおよび/またはポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のスチレン-ブタジエン系樹脂エマルジョンを含有するアスベスト飛散防止用組成物、
〔2〕前記〔1〕記載のアスベスト飛散防止用組成物を、アスベストを含む部材に含浸させる工程を含む、アスベストを含む部材の処理方法
に関する。
また、本発明のアスベスト飛散防止用組成物は、アスベストを含む部材に含浸されるため、従来の飛散防止剤のように可燃性の厚い膜が部材表面に形成される場合に比べて、部材本来の耐火性を維持できる。
本発明においては、前記のようにポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下の特定の樹脂エマルジョンを用いることで、アスベストを含む部材の内部に速やかに含浸されるため、アスベスト繊維間を固着させることができ、また、厚みのある部材を解体する場合でも少量、かつ短い処理時間でアスベストの飛散を妨げながら処理を行うことができるという顕著な効果が奏される。
このように、前記の樹脂エマルジョンがアスベストを含む部材の内部に含浸されやすい理由としては明らかではないが、例えば、部材の表面に本発明の組成物を吹き付ける、塗布する等で接触させると、部材内の空隙のもつ毛管現象により、樹脂の含浸が促進されるためと考えられる。
なお、樹脂の平均分子量などの物性については特に限定はない。
浸透剤としては、界面活性剤、フッ素系、シリコン系、アセチレンジオール系浸透剤などが挙げられるが、表面張力を低下させるものであれば特に限定はない。
本発明の処理方法を用いることで、アスベストの飛散を顕著に防止しながら、アスベストを含む部材の除去などを行うことができる。
また、吹き付けられる組成物中の樹脂固形分の総量としては、部材の表面積1m2あたり、1000g以下が好ましく、800g以下がより好ましい。なお、他の処理条件としては、特に限定はない。
また、かかる部材の表面は、従来の飛散防止剤で処理した場合に見られるような可燃性の有機物の厚い膜が形成されないため、アスベストを含む部材が有する耐火性は維持される。
したがって、本発明の別の態様は、
(1)ポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のアクリル系樹脂エマルジョンおよび/またはポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のスチレン−ブタジエン系樹脂エマルジョンを含有するアスベスト・ケイソウ土飛散防止用組成物、
(2)前記アスベスト・ケイソウ土飛散防止用組成物を、アスベストおよび/またはケイソウ土を含む部材に含浸させる工程を含む、アスベストおよび/またはケイソウ土を含む部材の処理方法
に関する。
表1に記載のポリマー粒子の平均粒子径、固形分を有するように各種樹脂エマルジョンを調整して、組成物を得た。前記組成物を、厚さ20mmの耐火被覆材(アスベスト吹き付け材)に所定の塗布量となるように吹き付けて静置した(雰囲気温度20℃で、湿度65%、乾燥時間24時間)。
ついで、アスベスト吹き付け材への浸透深さ、表面皮張りの有無を調べて、判定を行った。これらの結果を表1に示す。
表中の基準は、
「○」は皮の形成がない
「△」はうっすら皮が見られる
「×」は厚い皮の形成が見られる
を示す。
「◎」は浸透深さが7mm以上であり、かつ表面皮張りの評価が○のもの
「○」は浸透深さが7mm以上であり、かつ表面皮張りの評価が△のもの
「×」は表面皮張りの評価が×のもの
を示す。
密封された500mm立方のアクリル製容器(1方向はフィルム)内上部に石綿捕集用ホルダーを設置し、このフィルム側から手を入れて容器内でスレート波板(150mm×259mm×6mm)を鉄製ハンマーにて2分間かけ粉砕した後、所定のサンプリング時間で容器内の空気を採取し、石綿濃度を石綿に係る特定粉じんの濃度の測定法(平成元年12月27日環境庁告示第93号)に記載のろ過捕集方法 計数法に基づいて測定した。結果を表2に示す。
なお、試験例1では、スレート波板に樹脂固形分11%液(実施例3で用いられたものと同じ)を105g塗布して室温で乾燥させたもの、試験例2では、スレート波板に樹脂固形分11%液を72g塗布して室温で乾燥させたものを用いた。試験例3では、樹脂液を塗布していないものを用いた。
密封された500mm立方のアクリル製容器(1方向はフィルム)内にデジタル粉じん計(柴田科学製、「P−5H」)を設置し、この容器内で試験品(小:100mm×200mm×35mm、大:250mm×250mm×35mm)をフィルム側から手で粉砕し、表2に記載のサンプリング時間での、粉じん濃度を粉じん計で測定した。結果を表2に示す。
なお、試験例4ではロックウールブロック(小)に樹脂固形分25%液(実施例3で用いられたものと同じ樹脂を用いて、固形分量を25重量%としたもの)を500g塗布して室温で乾燥させたもの、試験例6ではロックウールブロック(大)に樹脂固形分25%液を1000g塗布して室温で乾燥させたものを用いた。
試験例5、7では樹脂液を塗布していないロックウールブロック(小)、(大)をそれぞれ用いた。
また、試験例4〜7の結果より、樹脂液を塗布したロックウールブロックを破砕した場合(試験例4、6)、樹脂液を塗布していない場合(試験例5、7)に比べて、大、小のサイズとも、粉じん濃度が顕著に低いことがわかる。
密封された500mm立方のアクリル製容器(1方向はフィルム)内上部に石綿捕集用ホルダーを設置し、容器内でスレート波板(150mm×259mm×6mm)2枚を手でこすり合わせた後、容器内の石綿濃度を測定した。
試験例8ではスレート波板に樹脂固形分11%液(実施例3で用いられたものと同じ)100gを塗布し、室温で乾燥させたものを用いた。試験例9では樹脂液を塗布していないものを用いた。また石綿濃度の測定方法には、試験例1〜3と同じ方法を採用した(ろ過捕集法・計数法)。これらの結果を表3に示す。
また、試験例1、2、4、6、8において、樹脂液を塗布して得られたスレート波板などの部材の表面には樹脂の皮膜は見られなかった。同様に、これらの樹脂液は、ケイソウ土を含む部材に塗布しても吸収された。
Claims (6)
- ポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のアクリル系樹脂エマルジョンおよび/またはポリマー粒子の平均粒子径が0.1μm以下のスチレン−ブタジエン系樹脂エマルジョンを含有するアスベスト飛散防止用組成物。
- アクリル系樹脂エマルジョンおよびスチレン−ブタジエン系樹脂エマルジョンの樹脂固形分量が8〜15重量%である請求項1記載のアスベスト飛散防止用組成物。
- さらに浸透剤を含有する、請求項1または2記載のアスベスト飛散防止用組成物。
- 粘度50mPa・s以下(20℃)である、請求項1〜3いずれか記載のアスベスト飛散防止用組成物。
- 請求項1〜4いずれか記載のアスベスト飛散防止用組成物を、アスベストを含む部材に含浸させる工程を含む、アスベストを含む部材の処理方法。
- アスベストを含む部材にアスベスト飛散防止用組成物を吹き付ける工程を含む、請求項5記載のアスベストを含む部材の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006034866A JP3920309B2 (ja) | 2005-09-02 | 2006-02-13 | アスベスト飛散防止用組成物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005255473 | 2005-09-02 | ||
JP2006034866A JP3920309B2 (ja) | 2005-09-02 | 2006-02-13 | アスベスト飛散防止用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007092017A true JP2007092017A (ja) | 2007-04-12 |
JP3920309B2 JP3920309B2 (ja) | 2007-05-30 |
Family
ID=37978082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006034866A Expired - Fee Related JP3920309B2 (ja) | 2005-09-02 | 2006-02-13 | アスベスト飛散防止用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3920309B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007070780A (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-22 | Teramura Masao | 微細無機繊維質樹脂被覆方法 |
JP2007177138A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Chuo Rika Kogyo Corp | アスベスト飛散防止処理用エマルジョン組成物、及びこれを用いたアスベストの剥離方法 |
JP2008308532A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Fujisash Co | 粉塵飛散防止剤及び粉塵飛散防止方法 |
CN102093847A (zh) * | 2010-12-23 | 2011-06-15 | 兰州天际环境保护有限公司 | 一种铁矿石抑尘剂组合物 |
JP2013502509A (ja) * | 2010-11-11 | 2013-01-24 | エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー | 環境汚染の抑制 |
CN104312537A (zh) * | 2014-10-10 | 2015-01-28 | 乔生艮 | 一种建筑工地抑尘剂及其制备方法 |
CN104334676A (zh) * | 2012-04-17 | 2015-02-04 | Bk吉乌里尼两合公司 | 聚合物分散体作为粉尘控制剂的用途 |
CN104479631A (zh) * | 2014-12-09 | 2015-04-01 | 上海应用技术学院 | 一种抑尘剂及其制备方法和应用 |
CN104559932A (zh) * | 2015-01-27 | 2015-04-29 | 西安科技大学 | 一种煤炭抑尘剂及其制备方法 |
-
2006
- 2006-02-13 JP JP2006034866A patent/JP3920309B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007070780A (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-22 | Teramura Masao | 微細無機繊維質樹脂被覆方法 |
JP2007177138A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Chuo Rika Kogyo Corp | アスベスト飛散防止処理用エマルジョン組成物、及びこれを用いたアスベストの剥離方法 |
JP2008308532A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Fujisash Co | 粉塵飛散防止剤及び粉塵飛散防止方法 |
JP2013502509A (ja) * | 2010-11-11 | 2013-01-24 | エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー | 環境汚染の抑制 |
CN102093847A (zh) * | 2010-12-23 | 2011-06-15 | 兰州天际环境保护有限公司 | 一种铁矿石抑尘剂组合物 |
CN104334676A (zh) * | 2012-04-17 | 2015-02-04 | Bk吉乌里尼两合公司 | 聚合物分散体作为粉尘控制剂的用途 |
CN104312537A (zh) * | 2014-10-10 | 2015-01-28 | 乔生艮 | 一种建筑工地抑尘剂及其制备方法 |
CN104312537B (zh) * | 2014-10-10 | 2016-08-24 | 张家口恒灏环保科技有限公司 | 一种建筑工地抑尘剂及其制备方法 |
CN104479631A (zh) * | 2014-12-09 | 2015-04-01 | 上海应用技术学院 | 一种抑尘剂及其制备方法和应用 |
CN104559932A (zh) * | 2015-01-27 | 2015-04-29 | 西安科技大学 | 一种煤炭抑尘剂及其制备方法 |
CN104559932B (zh) * | 2015-01-27 | 2016-08-17 | 西安科技大学 | 一种煤炭抑尘剂及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3920309B2 (ja) | 2007-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3920309B2 (ja) | アスベスト飛散防止用組成物 | |
US5264655A (en) | Method and products for treating asbestos | |
JP5273912B2 (ja) | 粉塵飛散防止処理剤および処理方法 | |
JP2019048978A (ja) | 着色除染ゲル及び前記ゲルを用いて表面を除染するための方法 | |
CA1339293C (en) | Composition for wetting and encapsulating asbestos and method of using | |
JPS6331518A (ja) | 残留有害物質から発生する健康障害を減少させる方法 | |
JP2008285367A (ja) | モルタルないしコンクリート用塗膜養生強化剤 | |
EP0477273A1 (en) | IMPROVED ASBESTOS TREATMENT PROCESS AND PRODUCTS. | |
JP3066976B2 (ja) | アスベストを処理するための改良された方法及び製品 | |
Sauer et al. | Critical choices in predicting stone wool biodurability: lysosomal fluid compositions and binder effects | |
US5034247A (en) | Method of using a composition for wetting and encapsulating asbestos | |
JP3418989B2 (ja) | 石綿を除去するための組成物及び方法 | |
JP3418990B2 (ja) | 石綿を除去するための組成物及び方法 | |
TW200846097A (en) | Method of asbestos detoxification and aqueous solution for asbestos detoxification | |
JPH0248484A (ja) | 石綿粉塵発生防止方法 | |
JP2008012471A (ja) | アスベスト等の飛散性粉塵の飛散防止又は固定液 | |
JP4940696B2 (ja) | アスベスト含有物用処理剤およびアスベスト含有物の処理方法 | |
JP2008100873A (ja) | アスベスト飛散防止工法 | |
JP5344281B2 (ja) | 吹付けアスベストの封じ込め方法 | |
KR101240571B1 (ko) | 분진 비산방지용 조성물 및 이를 이용한 분진 비산방지방법 | |
JPH02229880A (ja) | 吹き付けアスベスト除去用組成物及び吹き付けアスベスト除去方法 | |
JPH02214584A (ja) | アスベスト粉塵の飛散防止方法並びにその処理剤 | |
JP2719629B2 (ja) | 無機繊維含有建材廃棄物のセメント固化方法 | |
JP2009057439A (ja) | アスベスト固定化方法 | |
JP5202325B2 (ja) | アスベスト除去用湿潤剤およびそれを用いたアスベスト除去方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070123 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070214 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |