JP2013047367A - 高強度ステンレス鋼極細線の製造方法 - Google Patents

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年樹 大中
Hiroaki Hayashi
洋彰 林
Nobuo Nakai
宣雄 中井
Hideji Nakamura
秀司 中村
Tsutomu Takahara
勉 高原
Shigenori Toyama
重憲 外山
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Abstract

【課題】引張強さが3500MPa以上の高強度のステンレス鋼極細線を製造することができる高強度ステンレス鋼極細線の製造方法を提供する。
【解決手段】ステンレス鋼素線を、中間伸線加工した後、1000乃至1100℃の高温で高温中間熱処理し、次いで、前記素線に対し、中間伸線加工と400乃至550℃の低温での低温中間熱処理とを施し、その後、前記素線に対し、仕上伸線加工と400乃至550℃の低温での低温仕上熱処理とを、1又は複数回繰り返す。最終高温中間熱処理から低温中間熱処理までの中間伸線加工における真歪みε1が4.2以上、低温中間熱処理から最終低温仕上熱処理までの仕上伸線加工における真歪みε2が1.4以上、ε1+ε2が6.8以上である。
【選択図】図3

Description

本発明は、精密フィルタ及びスクリーン印刷用メッシュ等の金網用素線に使用される極細線の製造方法に関し、特に高強度オーステナイト系ステンレス鋼からなる極細線の製造方法に関する。
スクリーン印刷用メッシュ及び精密フィルタ等の金網素線として、高強度オーステナイト系ステンレス鋼極細線が使用されている(特許文献1及び特許文献2)。
特許文献1に記載された高強度ステンレス鋼極細線においては、線径が5.5mmのSUS304ステンレス鋼線を伸線加工し、線形が0.1mmの鋼線とし、次いで、1000〜1150℃の高温で固溶化熱処理(焼鈍)を施し、再度伸線加工して線径が0.05mmの鋼線を得、この加工焼鈍処理を繰り返して、線径が20〜30μmの極細線を得ている。固溶化熱処理は、不活性ガスを流した連続焼鈍炉で、1000〜1150℃の温度に鋼線を加熱し、水素ガス及び窒素ガス中で急冷する。最終伸線工程の後は、固溶化熱処理を施さない(特許文献1の段落0007)。
特許文献2に記載された高強度ステンレス鋼極細線においては、SUS304,SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼の鋼線を、連続伸線により、90%以上の加工率で細径化し、連続伸線後に400〜700℃で低温熱処理することにより製造している。
特開2000−248342号公報 特許第3863444号
しかしながら、従来の製造方法により製造されたステンレス鋼極細線は、引張強さが高々3200MPaであり、それを超えるような高強度のステンレス鋼極細線を得ることができなかった。そこで、スクリーン印刷用メッシュ及び精密フィルタ等の素材として、引張強さが3500MPa以上の高強度ステンレス鋼極細線の開発が要望されている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、引張強さが3500MPa以上の高強度のステンレス鋼極細線を製造することができる高強度ステンレス鋼極細線の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る高強度ステンレス鋼極細線の製造方法は、ステンレス鋼素線を、中間伸線加工を、1000乃至1100℃の高温中間熱処理と組み合わせて又は単独で、1回又は複数回繰り返した後、1000乃至1100℃の高温で最終高温中間熱処理する工程と、
次いで、前記素線に対し、中間伸線加工した後、400乃至550℃の低温で低温中間熱処理を施す工程と、
その後、前記素線に対し、仕上伸線加工と前記仕上伸線加工後の素線に対し400乃至550℃の低温での低温仕上熱処理とを交互に1回又は複数回施す工程と、
を有し、
前記最終高温中間熱処理から低温中間熱処理までの中間伸線加工における真歪みε1が4.2以上、前記低温中間熱処理から最終低温仕上熱処理までの仕上伸線加工における真歪みε2が1.4以上、ε1+ε2が6.8以上であることを特徴とする。
本発明によれば、伸線加工と、400乃至550℃の低温での熱処理とを、繰り返すことにより、低温熱処理により引張強度を上昇させた後、更に伸線加工した後、低温熱処理して、更に、引張強さを上昇させることができる。このため、本発明により、延性を低下させることなく、高強度のステンレス鋼極細線を得ることができる。
横軸に熱処理温度をとり、縦軸に引張強さをとって、伸線工程における中間焼鈍温度と、仕上焼鈍後の引張強さとの関係を示す図である。 横軸に熱処理温度をとり、縦軸に引張強さをとって、伸線工程における中間焼鈍温度と、仕上焼鈍後の引張強さとの関係を示す図である。 横軸に熱処理温度をとり、縦軸に引張強さをとって、伸線工程における中間焼鈍温度と、仕上焼鈍後の引張強さとの関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。本発明のステンレス鋼極細線の組成は、SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼であり、組成自体は従来から公知のものである。また、この極細線の直径は、例えば、40μm以下、特に15乃至30μmである。
本発明においては、真空炉においてステンレス鋼の溶鋼を溶製し、真空アーク再溶解炉(VAR)にて精錬した後、鋳造する。その後、鋳塊を鍛造し、例えば、直径が5.5mmの素線に圧延する。その後、この素線を1000乃至1100℃の温度に加熱して固溶化のために高温熱処理を行う(第1高温熱処理)。次いで、この素線を中間伸線加工して例えば直径を1.2mmにした後、1000乃至1100℃の高温で熱処理する(第2高温熱処理又は高温中間熱処理)。
次いで、得られた素線を、伸線加工し、400乃至550℃の低温で熱処理し、更に、再度伸線加工し、400乃至550℃の低温で熱処理するというように、伸線加工と、400乃至550℃の低温熱処理との組み合わせを複数回繰り返す。
具体的には、本発明の伸線加工工程及び熱処理工程は、以下のように行う。
(1)例えば、直径が5.5mmの素線に対し、1000乃至1100℃に加熱して、固溶化のための高温熱処理を行う。
(2)次いで、この素線を中間伸線加工し、その後、1000乃至1100℃の高温で高温中間熱処理を行う。この中間伸線加工及び高温中間熱処理の組み合わせは、1又は複数回繰り返す。又は、中間伸線加工を複数回繰り返した後、高温中間熱処理を実施してもよい。従って、中間伸線加工を、1000乃至1100℃の高温中間熱処理と組み合わせて又は単独で、1回又は複数回繰り返すことになる。その後、1000乃至1100℃の高温で最終高温中間熱処理する。これらの高温中間熱処理は、素線における冷間加工性を回復させるためのものである。最終高温中間熱処理のときの素線の直径は、例えば、1.2mmである。
(3)その後、上記工程の最終高温中間熱処理を行った後、更に中間伸線加工し、その後、400乃至550℃の低温で低温中間熱処理を行う。この中間伸線加工により、低温中間熱処理のときの素線の直径は、例えば、0.1mmである。
(4)その後、素線に対し、更に仕上伸線加工し、その後、400乃至550℃の低温で低温仕上熱処理を行う。この仕上伸線加工及び低温仕上熱処理の組み合わせは、1又は複数回繰り返す。最終低温仕上熱処理後の製品極細線の直径は、例えば、0.02mmである。本発明においては、低温中間熱処理→第1次仕上伸線加工→第1次低温仕上熱処理により、又は低温中間熱処理→第1次仕上伸線加工→第1次低温仕上熱処理→第2次仕上伸線加工→第2次低温仕上熱処理のように、伸線加工及び低温熱処理を、複数回繰り返すことにより、低温熱処理により強度を上昇させた素線を更に伸線加工及び低温熱処理により、強度を上昇させる。なお、上述のごとく、低温中間熱処理の直前の伸線加工を中間伸線加工といい、低温中間熱処理の直後の伸線加工を第1次仕上伸線加工といっているが、中間伸線加工と仕上伸線加工との間に、名称以外、実質的な相違はない。但し、極細線の製造方法において、通常、線径が0.1mmになるまで伸線加工する場合の工程は、中間伸線加工といい、0.1mm未満の線径になるまで伸線加工する場合の工程を、仕上伸線加工ということが多い。例えば、スクリーンメッシュは、線径が0.011mm(11μm)〜0.019mm(19μm)のものが市販されている。よって、前述のごとく、線径が0.02mmになるまで伸線加工することは、仕上伸線加工の範疇に入る。いずれにしろ、本発明においては、最終高温中間熱処理の後、伸線加工と低温熱処理とを複数回繰り返すことに特徴がある。
(5)最終高温中間熱処理から、低温中間熱処理までの間に行われる中間伸線加工における真歪みε1は4.2以上である。
(6)低温中間熱処理から、最終低温仕上熱処理までの間に行われる1又は複数回の仕上伸線加工の全体における真歪みε2は1.4以上である。
(7)また、ε1+ε2は6.8以上である。このε1+ε2は、最終高温中間熱処理から、最終低温仕上熱処理までの間に行われる中間伸線加工及び仕上伸線加工の全体における真歪みである。
この伸線加工と、400乃至550℃の低温での低温熱処理とを複数回繰り返すことにより、例えば、線径が40μm以下、好ましくは15乃至30μmの極細線を得る。
次に、各数値限定理由について説明する。
(1)最終高温中間熱処理の温度:1000乃至1100℃
最終高温中間熱処理の温度が1000乃至1100℃である。この理由は、前記最終中間熱処理は、所謂固溶化熱処理としての意味をもつものであり、この固溶化熱処理により十分な冷間加工性を持たせるために、1000乃至1100℃に加熱する。
(2)低温中間熱処理温度:400乃至550℃
最終高温中間熱処理の後、中間伸線加工し、その後、400乃至550℃の温度で低温中間熱処理を行う。これは、低温で熱処理することに伴う歪み時効より、素線の強度(引張強さ)を向上させ、後工程の仕上伸線加工及び低温仕上熱処理により、更に、強度を向上させるためである。低温中間熱処理の温度が400℃未満であると、強度の上昇を殆ど得ることができない。低温中間熱処理の温度が550℃を超えると、従来と同様の高温における熱処理となり、低温熱処理することの効果が得られない。
(3)低温仕上熱処理温度:400乃至550℃
仕上伸線加工後の熱処理においても、素線を400乃至550℃の低温にて、熱処理する。これは、歪み時効を更に促進させ、強度の上昇を図るためである。
(4)真歪みε1:4.2以上
真歪みε1は4.2以上であることが必要である。真歪みε1が4.2未満であると、加工硬化による強度上昇が不足し、3500MPa以上の引張強さを持つ製品極細線を得ることができない。
(5)真歪みε2:1.4以上
真歪みε2が1.4未満であると、低温歪み時効後の伸線加工による強度上昇が不足し、3500MPa以上の引張強さを持つ製品極細線を得ることができない。従って、真歪みε2は1.4以上であることが必要である。
(6)ε1+ε2:6.8以上
最終高温中間熱処理の後、最終仕上熱処理までの間の伸線加工の真歪みε1+ε2は6.8以上であることが必要である。真歪みε1+ε2が6.8未満であると、同様に、3500MPa以上の引張強さを持つ製品極細線を得ることができない。
本発明においては、最終高温中間熱処理の後、中間伸線加工及び低温中間熱処理を実施し、更に仕上伸線加工及び仕上低温熱処理を1又は複数回繰り返すことにより、延性を低下させることなく、極細線の強度を著しく高めることができる。特に、低温中間熱処理の後、1回目の仕上伸線加工と1回目の低温仕上熱処理により、強度が大きく上昇する。そして、最終的な製品の極細線において、3500MPa以上の引張強さを得ることができる。
以下、本発明の実施例について、本発明の範囲から外れる比較例と共に説明する。先ず、真空溶解したステンレス鋼(SUS304)の溶鋼を、真空アーク再溶解炉(VAR)にて精錬し、この溶鋼を鋳造した後、鍛造及び圧延により直径が5.5mmの棒材を得、その後、高温における固溶化熱処理を行った。次いで、この棒材を素線として、中間伸線加工し、直径が1.2mmの素線を得た。この素線に対し、1050℃の温度で光輝焼鈍(BA)による中間熱処理を行った。
その後、中間伸線加工により、素線の直径を0.1mmに縮径した。そして、この素線を、350乃至600℃の範囲の種々の温度で、光輝焼鈍(BA)により中間熱処理した。得られた素線の機械的性質を下記表1に示す。また、低温中間熱処理前の伸線加工のままの機械的性質を下記表2に示す。表1において、上昇量とは、伸線加工のままの各機械的性質よりも、低温中間熱処理によりどれだけ機械的性質が上昇したかを示すものであり、例えば、表1の引張強さが3156MPaの場合(No.A3)は、伸線加工のままの線の引張強さが3084MPaであるから、上昇量は(3156−3084=72)MPaとなる。
Figure 2013047367
Figure 2013047367
この試験結果を、図1に示す。図1において、横軸は光輝焼鈍温度(低温中間熱処理温度)であり、縦軸は引張強さである。図中、光輝焼鈍(低温中間熱処理)前の引張強さも示す。この図1に示すように、中間伸線加工により直径が0.1mmの素線を得た後、350乃至600℃にて低温中間熱処理した場合には、この低温中間熱処理温度が400乃至550℃の場合に、低温中間熱処理前に比して、実質的な引張強さの向上が認められた。
次に、直径が0.1mmの素線を、光輝焼鈍により530℃で低温中間熱処理した後、直径が0.04mmになるまで仕上伸線加工(第1次仕上伸線加工)し、その後、400乃至600℃の低温で第1次仕上熱処理(光輝焼鈍)を行った。その結果を下記表3に示す。また、下記表4は、この第1次仕上伸線加工前の530℃の低温中間熱処理後の素線(直径が0.1mm)の機械的性質を示す。
Figure 2013047367
Figure 2013047367
この試験結果を、図2に示す。図2において、横軸は光輝焼鈍温度(低温仕上熱処理温度)であり、縦軸は引張強さである。図中、光輝焼鈍(低温仕上熱処理)前の引張強さも示す。この図2に示すように、仕上伸線加工により線径が0.04mmの極細線を得た後、400乃至550℃の温度で低温仕上焼鈍した場合は、いずれも、仕上焼鈍前に比して、引張強さが著しく上昇している。
次に、上述の直径0.04mmへ第1次仕上伸線加工した後、第1次低温仕上熱処理した極細線に対して、そのうちの第1次仕上熱処理温度が450℃、500℃及び530℃の3種類の極細線について、更に、線径が0.02mmになるように第2次仕上伸線加工すると共に、400乃至450℃の範囲で、再度第2次低温仕上熱処理した。その結果を下記表5に示す。この表5においては、0.02mmに第2次仕上伸線加工したままの極細線の機械的性質も合わせて示す。
Figure 2013047367
この試験結果のうち、第1次低温仕上熱処理温度が530℃の場合の試験結果を図3に示す。図3において、横軸は光輝焼鈍温度(第2次低温仕上熱処理温度)であり、縦軸は引張強さである。図中、光輝焼鈍(第2次低温仕上熱処理)前の引張強さも示す。この図3に示すように、第2次仕上伸線加工により直径が0.02mmの極細線を得た後、400乃至450℃の温度で第2次低温仕上焼鈍した場合は、いずれの場合も、第2次仕上焼鈍前に比して、引張強さが上昇している。第1次低温仕上熱処理温度が450℃及び500℃の場合も同様である。
下記表6−1、表6−2は、上記表1乃至5に示す素線及び極細線の「伸線のまま」及び「熱処理後」の引張強さを示す。例えば、実施例D6は、直径が1.2mmのときに1050℃で最終高温中間熱処理が行われ、その後の3次の中間伸線加工(線径0.28mm→0.15mm→0.10mm)により、直径が0.10mmになるまで伸線され、その後、400℃の低温で低温中間熱処理が行われ、次いで、第1次仕上伸線加工により線径が0.04mmになり、450℃で第1次低温仕上熱処理が行われ、その後、第2次仕上伸線加工により線径が0.02mmになり、425℃で第2次低温仕上熱処理が行われたものである。一方、比較例D4は、1回低温中間熱処理が行われただけであり、複数回の伸線加工及び低温熱処理がなされたものではない。これらの実施例及び比較例において、第1次仕上伸線加工が行われたものは(つまり、ε2が0でないものは)、ε1及びε1+ε2が本発明の要件を満たす。即ち、本発明の実施例は、全て、真歪みε1がε1≧4.2を満たし、ε1+ε2≧6.8を満たし、ε2≧1.4を満たす。
本発明の実施例は、高温中間熱処理の後、伸線加工と400乃至550℃の範囲の温度での低温熱処理とを複数回繰り返したものであり、いずれも、最終的に引張強度が3500MPa以上の極細線が得られた。これに対し、低温熱処理が1回であるとか、低温熱処理の温度が400乃至550℃の範囲に入らないような本発明の比較例の場合は、いずれも、最終的な製品極細線において、引張強さは3500MPa未満であった。
また、下記表7は、最初の低温熱処理を施したときの線径が0.15mmの場合の実施例及び比較例である。この表7に示すように、伸線加工及び低温熱処理を複数回繰り返した実施例は、製品極細線の引張強さが3500MPa以上である。これに対し、低温熱処理が1回の場合は、得られた極細線の強度が低い。
更に、下記表8は、高温中間熱処理の後、線径が0.04mmになるまで中間伸線加工したものである。この場合も、その後、低温熱処理、伸線加工、低温熱処理を行うことにより、引張強さが3500MPa以上の極細線を得ることができた。これに対し、低温熱処理が1回の場合は、得られた極細線の強度が低い。
Figure 2013047367
Figure 2013047367
Figure 2013047367
Figure 2013047367
本発明は、精密フィルタ及びスクリーン印刷用メッシュ等の金網用素線に使用される極細線の引張強さの向上に極めて有益である。

Claims (1)

  1. ステンレス鋼素線を、中間伸線加工を、1000乃至1100℃の高温中間熱処理と組み合わせて又は単独で、1回又は複数回繰り返した後、1000乃至1100℃の高温で最終高温中間熱処理する工程と、
    次いで、前記素線に対し、中間伸線加工した後、400乃至550℃の低温で低温中間熱処理を施す工程と、
    その後、前記素線に対し、仕上伸線加工と前記仕上伸線加工後の素線に対し400乃至550℃の低温での低温仕上熱処理とを交互に1回又は複数回施す工程と、
    を有し、
    前記最終高温中間熱処理から低温中間熱処理までの中間伸線加工における真歪みε1が4.2以上、前記低温中間熱処理から最終低温仕上熱処理までの仕上伸線加工における真歪みε2が1.4以上、ε1+ε2が6.8以上であることを特徴とする高強度ステンレス鋼極細線の製造方法。
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