JP2015168882A - 合金鋼の球状化熱処理方法 - Google Patents

合金鋼の球状化熱処理方法 Download PDF

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Akihiro Matsugaseko
亮廣 松ヶ迫
山下 浩司
Koji Yamashita
浩司 山下
慎治 福岡
Shinji Fukuoka
慎治 福岡
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Abstract

【課題】Mn、Cr等の合金元素を含む合金鋼の炭化物を十分に球状化できる合金鋼の球状化熱処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】C、Si、Mn、P、S、Al、N、Crを含有し、ベイナイトの面積割合が0.8以上である合金鋼を球状化熱処理する方法であって、前記球状化熱処理は、1段目熱処理と、これに続く2段目熱処理とから構成され、これら1段目熱処理及び2段目熱処理の条件は以下の通りである。
(1)1段目熱処理
加熱温度:(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満
加熱保持時間:0.5〜3時間
平均冷却速度:上記加熱温度〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を30℃/時間以下
冷却終了温度:(Ac1点−50)℃以下
(2)2段目熱処理
加熱温度:(Ac1点+10)℃以上、(Ac1点+35)℃以下
加熱保持時間:0.5〜3時間
平均冷却速度:Ac1点〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を10℃/時間以下
【選択図】なし

Description

本発明は、合金鋼の球状化熱処理方法に関する。より詳しくは、自動車用部品、建設機械用部品等の各種部品の製造に用いられる冷間加工用機械構造用鋼を主な用途とする合金鋼を球状化熱処理する方法に関する。
一般的に、自動車用部品等を製造する際には、ビレットなどの鋼片を熱間圧延して得られた熱間圧延材に、冷間鍛造性などの冷間加工性を付与する目的で球状化熱処理(球状化焼鈍)を施す。球状化熱処理後の熱間圧延材はその後、冷間鍛造などの冷間加工、及び切削加工などの機械加工が施されることによって所定の形状に成形され、焼入れ焼戻し処理を行って最終的な強度調整が行われる。
しかし、例えば球状化焼鈍が不十分で、素材の軟質化が不足している場合や、材料組織中に棒状の炭化物が顕著に存在する場合には、一般に、冷間鍛造性などの冷間加工性が低下する問題がある。そのため従来、球状化焼鈍を促進する技術として、例えば特許文献1、2に記載される熱処理方法等が提案されている。
特許文献1では、短時間で球状化焼鈍できる球状化焼鈍方法が提案されているが、球状化率(その視野におけるセメンタイトに対しての(短径)/(長径)の比が0.5以上であるセメンタイトの割合(%))は80%前後であり、厳しい加工に用いるには不十分な球状化率である。また、特許文献2には低Crである中炭素鋼の焼鈍方法が提案されているが、低Crでは部品とした際に十分に強度を発揮できない。
特開平10−025521号公報 特開2011−256456号公報
そこで、本発明は上述した従来技術の問題点を解消し、Mn、Cr等の合金元素を含む合金鋼の炭化物を十分に球状化できる合金鋼の球状化熱処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成した本発明は、
C :0.1〜0.6%(質量%の意味。以下、化学成分組成について同じ。)、
Si:0.005〜0.5%、
Mn:0.1〜1.7%、
P :0.03%以下(0%を含まない)、
S :0.03%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜0.1%、
N :0.015%以下(0%を含まない)、
Cr:0.5〜1.8%
を含有し、残部が鉄及び不可避不純物であり、ベイナイトの面積割合が0.8以上である合金鋼を球状化熱処理する方法であって、
前記球状化熱処理は、1段目熱処理と、これに続く2段目熱処理とから構成され、これら1段目熱処理及び2段目熱処理の条件は以下の通りである合金鋼の球状化熱処理方法である。
(1)1段目熱処理
加熱温度:(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満
加熱保持時間:0.5〜3時間
平均冷却速度:上記加熱温度〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を30℃/時間以下
冷却終了温度:(Ac1点−50)℃以下
(2)2段目熱処理
加熱温度:(Ac1点+10)℃以上、(Ac1点+35)℃以下
加熱保持時間:0.5〜3時間
平均冷却速度:Ac1点〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を10℃/時間以下
前記した合金鋼は、必要に応じて更に、(a)Mo:1%以下(0%を含まない)、Ni:3%以下(0%を含まない)、Cu:0.25%以下(0%を含まない)、及びB:0.01%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上、(b)Ti:0.2%以下(0%を含まない)、Nb:0.2%以下(0%を含まない)、及びV:0.5%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上を含んでいても良い。
本発明の球状化熱処理方法によれば、Mn、Cr等の合金元素を含む合金鋼を十分に球状化できるという優れた効果を奏する。
前述した通り、自動車用部品等の製造工程では、鋼片を熱間圧延して得られた線材、棒鋼などの熱間圧延材に、冷間加工性を付与する目的で球状化熱処理(球状化焼鈍)を施してから冷間加工を行い、その後機械加工を施すことによって所定形状に成形し、焼入れ焼戻し処理を行って最終的な強度調整を行う。また、そのような製造工程が採用される鋼材は、一般的に、焼入性を高めるために、Mn、Crなどの合金元素を一定以上含有している。
本発明者らは、冷間鍛造などの冷間加工における加工限界を高めるためには、炭化物の球状化率(以下、単に「球状化率」と呼ぶ)を高めることが有効であることから、更なる球状化率の向上に取り組んだ。その結果、良好な球状化組織を得る上で、球状化熱処理前の組織において、パーライト組織を減らし、ベイナイト組織とすることが重要であることが明らかとなった。そして、さらに詳細に検討した結果、球状化熱処理前の組織において、ベイナイトの割合を面積率で0.8以上とし、以下に説明するような2段階の熱処理工程から構成される球状化熱処理方法を採用することによって、良好な球状化率が達成できることを見出した。以下、2段階の熱処理工程について詳細に説明する。
(1)1段目熱処理
1段目の熱処理工程は、対象となる合金鋼(鋼成分及び組織については後述する。)を加熱、昇温し、(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満で、0.5〜3時間保持する加熱保持工程を有する。その後、(Ac1点−50)℃までの温度範囲の冷却速度が30℃/時間以下となるように、(Ac1点−50)℃以下まで冷却する冷却工程を実施する。本発明では、温度条件については熱処理に用いる炉の設定温度を意味する。
従来から、Ac1点以上へ加熱保持して冷却する球状化熱処理(焼鈍)は良く知られている。本発明では、球状化率を従来よりも向上させるため、球状化熱処理する前の組織をベイナイトの面積割合が0.8以上とした上で、(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満の温度範囲に加熱、昇温し、この温度範囲で保持する点に特徴を有している。これにより、ベイナイト中に固溶していた炭素が析出し、加熱前から存在していた微細な球状炭化物が成長する。また、球状化熱処理前にパーライトが少量存在していた場合には、棒状炭化物(パーライトラメラ)が幾分か分断され、球状化率の向上に寄与する。ベイナイトの面積割合が0.8を下回ると棒状炭化物(パーライトラメラ)が分断しきれず、球状化率が悪化する。球状化熱処理する前の組織におけるベイナイトの面積割合は、0.82以上が好ましく、より好ましくは0.85以上である。ベイナイトの面積割合の上限は限定されず、1であっても良い。なお、ベイナイトの面積割合は、熱間圧延後の冷却速度を適宜調整することによって制御できる。
加熱温度が(Ac1点−10)℃未満になると、炭化物の球状化のための保持時間が長くかかりすぎる。一方、加熱温度がAc1点以上となると、オーステナイトが生成して炭化物が固溶しすぎてしまう。加熱温度は、好ましくは(Ac1点−8)℃以上、Ac1点未満である。
1段目熱処理での加熱保持時間が短すぎると、十分に炭素が析出しないため、加熱保持時間は0.5時間以上とする。また、加熱保持時間が長すぎても効果が飽和するため、3時間以下とする。加熱保持時間の下限は、好ましくは0.7時間以上であり、より好ましくは1時間以上、更に好ましくは1.5時間以上である。加熱保持時間の上限は、好ましくは2.5時間以下であり、より好ましくは2.3時間以下であり、更に好ましくは2時間以下である。
前記温度範囲((Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満)への昇温速度は特に限定されないが、生産性の観点や、温度管理を適切に行う観点などから、20℃/時間以上が好ましい。昇温速度は速くても問題ないが、バッチ式炉で熱処理を実施する場合、コイル全体をできるだけ均一に昇温させる必要性から1000℃/時間以下の平均昇温速度で昇温することが好ましい。
1段目熱処理での冷却工程では、炭化物を完全に析出及び成長させるため、(Ac1点−50)℃以下まで冷却する必要がある。炉を用いた熱処理では一般に設定温度と鋼材の実際の温度に差異があり、鋼材成分にもばらつきがあるので、1段目加熱の設定温度を(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満としていても、部分的に炭化物が固溶してしまって十分に析出及び成長していないことがある。そこで炭化物を完全に析出及び成長させるため、(Ac1点−50)℃以下まで冷却する。冷却終了温度の下限は特に限定されないが、通常(Ac1点−80)℃程度である。この冷却の際、急冷すると再生パーライトが生成して球状化率を悪化させることがある。従って、平均冷却速度は30℃/時間以下が好ましく、より好ましくは25℃/時間以下である。平均冷却速度の下限は特に限定されないが、通常3℃/時間程度である。
(2)2段目熱処理
2段目の熱処理工程は、前記1段目の熱処理工程を経た鋼を(Ac1点+10)℃以上、(Ac1点+35)℃以下へ加熱、昇温し、該温度範囲で0.5〜3時間保持する加熱保持工程を有する。その後、Ac1点〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を10℃/時間以下の平均冷却速度で冷却する冷却工程を実施する。
上述した通り、前記1段目の熱処理工程では、ベイナイト中の球状炭化物を成長させ、パーライトラメラを分断する。その後の2段目の熱処理工程では、棒状の炭化物の析出を抑制し、球状炭化物の析出及び粗大化を図ってほぼ球状率を向上させるとともに、若干残存している棒状炭化物を分解し、さらに球状化率を高める。従って、2段目の熱処理工程では、1段目の熱処理工程における熱処理条件よりも少し高温側の温度範囲に昇温保持する。
2段目の熱処理工程での加熱温度が(Ac1点+10)℃を下回る場合や、加熱保持時間が0.5時間未満の場合には、棒状炭化物の溶解(分解)が不十分となる。一方、加熱温度が(Ac1点+35)℃を超える場合や、加熱保持時間が3時間を超える場合は、炭化物が溶解しすぎてしまい、引き続き行われる冷却過程で再度棒状の炭化物が析出しやすくなる。加熱温度の好ましい下限は(Ac1点+15)℃以上であり、加熱温度の好ましい上限は(Ac1点+32)℃以下である。また、加熱保持時間の好ましい下限は1時間以上であり、加熱保持時間の好ましい上限は2時間以下である。
また、前記温度範囲((Ac1点+10)℃以上、(Ac1点+35)℃以下)への昇温速度は特に限定されないが、前記1段目の熱処理工程と同様に、生産性の観点や、温度管理を適切に行う観点などから、20℃/時間以上が好ましい。昇温速度は速くても問題ないが、バッチ式炉で熱処理を実施する場合、1000℃/時間以下の平均昇温速度で昇温することが好ましい。
2段目熱処理での冷却工程では、前記した加熱保持工程で適度に溶解させた棒状炭化物が再析出することを抑制し、球状炭化物が析出した組織とする必要がある。従って、前記加熱保持工程の後、任意の冷却速度で冷却した後は、少なくともAc1点〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を徐冷する必要がある。この徐冷速度は、1段目熱処理の冷却工程での平均冷却速度よりも更に遅い10℃/時間以下(平均冷却速度を意味する)とする。平均冷却速度が10℃/時間を超えると、棒状炭化物の一部が析出する。平均冷却速度の好ましい上限は8℃/時間以下であり、下限は特に限定されないが、通常3℃/時間程度である。
なお、本書においてAc1点とは、下記(1)式によって求めた温度を意味する。下記(1)式は、「講座・現代の金属学 材料編 第4巻 鉄鋼材料 社団法人日本金属学会」などの書籍にて定義されている。
Ac1(℃)
=723−10.7×(%Mn)−16.9×(%Ni)+29.1×(%Si)
+16.9×(%Cr)+290×(%As)+6.38×(%W)・・・(1)
上記(1)式において、(%元素名)は各元素の質量基準での含有量を表し、鋼が上記(1)式に規定される元素を含んでいない場合は、その含有量を0%として(1)式を計算すれば良い。
以上、本発明の球状化熱処理方法について説明したが、線材の場合は、球状化熱処理前に伸線を行うと炭化物の球状化が促進されることが従来から知られている。しかし、上述した本発明の球状化熱処理を行えば、伸線処理を行わずとも良好な球状化が可能となる。但し、本発明の球状化熱処理による球状化を一層促進する目的で、冷間伸線を行ってから本発明の球状化熱処理を行っても良い。
次に、本発明の球状化熱処理の対象となる合金鋼の成分について説明する。
C:0.1〜0.6%
Cは、鋼の強度(最終製品の強度)を確保するために添加する。そこでC量を0.1%以上と定めた。C量は好ましくは0.2%以上であり、より好ましくは0.3%以上である。しかし、過剰に含有されると強度が高くなりすぎて冷間加工性が低下する。そこでC量を0.6%以下と定めた。C量は好ましくは0.5%以下であり、より好ましくは0.46%以下である。
Si:0.005〜0.5%
Siは、脱酸元素として、また固溶体硬化による最終製品の強度を増加させるのに有効である。そこでSi量を0.005%以上と定めた。Si量は、好ましくは0.01%以上であり、より好ましくは0.07%以上である。一方、Si量が過剰になると強度が過度に上昇して冷間加工性を劣化させる。そこでSi量を0.5%以下と定めた。Si量は好ましくは0.45%以下であり、より好ましくは0.4%以下である。
Mn:0.1〜1.7%
Mnは、焼入れ性の向上を通じて、最終製品の強度を増加させるのに有効な元素である。そこで、Mn量を0.1%以上と定めた。Mn量は、好ましくは0.2%以上であり、より好ましくは0.4%以上である。一方、Mn量が過剰になると強度が過度に上昇して冷間加工性を劣化させる。そこで、Mn量を1.7%以下と定めた。Mn量は、好ましくは1.6%以下であり、より好ましくは1.4%以下である。
P:0.03%以下(0%を含まない)
Pは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、鋼中で粒界偏析を起こして延性を劣化させる原因となる。そこでP量を0.03%以下と定めた。P量は、好ましくは0.025%以下であり、より好ましくは0.02%以下である。Pは少なければ少ない程好ましいが、製造工程の制約上0%とすることは難しく、通常0.001%以上含まれる。
S:0.03%以下(0%を含まない)
Sは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、鋼中でMnSとして存在し、冷間加工性を劣化させる有害な元素である。そこでS量を0.03%以下と定めた。S量は、好ましくは0.025%以下であり、より好ましくは0.02%以下である。Sは少なければ少ない程好ましいが、製造工程の制約上0%とすることは難しく、通常0.001%以上含まれる。
Al:0.01〜0.1%
Alは、脱酸元素として有用であるとともに、鋼中に存在する固溶NをAlNとして固定するのに有用である。こうした効果を有効に発揮させるため、Al量を0.01%以上と定めた。Al量は、好ましくは0.015%以上であり、より好ましくは0.02%以上である。一方、Al量が過剰になると、Al23が過剰に生成し冷間加工性を劣化させる。そこでAl量を0.1%以下と定めた。Al量は、好ましくは0.08%以下であり、より好ましくは0.06%以下である。
N:0.015%以下(0%を含まない)
Nは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、鋼中に固溶Nが含まれると、歪み時効による硬度上昇及び延性低下を招き、冷間加工性を劣化させる。そこでN量を0.015%以下と定めた。N量は、好ましくは0.013%以下であり、より好ましくは0.01%以下である。N量は少なければ少ない程好ましいが、製造工程の制約上0%とすることは難しく、通常0.001%以上含まれる。
Cr:0.5〜1.8%
Crは、焼入れ性の増加等によりベイナイトを生成させやすくするとともに、最終製品の強度を増加させる。また球状化焼鈍途中において未固溶炭化物を安定的に確保することに有効な元素である。このような効果を有効に発揮させるため、Cr量を0.5%以上と定めた。Cr量は、好ましくは0.6%以上であり、より好ましくは0.7%以上である。一方、Cr量が過剰になると、強度が高くなり過ぎて冷間加工性を劣化させる。そこでCr量を1.8%以下と定めた。Cr量は、好ましくは1.5%以下であり、より好ましくは1.3%以下である。
本発明に用いられる合金鋼の基本成分は上記の通りであり、残部は実質的に鉄である。但し、原材料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる不可避不純物が鋼中に含まれることは当然に許容される。さらに本発明では、必要に応じて、本発明の作用効果を阻害しない範囲の以下の任意元素を含有していても良い。以下の任意元素を含むことによって、鋼材の特性を更に向上できる。
Mo:1%以下(0%を含まない)、Ni:3%以下(0%を含まない)、Cu:0.25%以下(0%を含まない)、及びB:0.01%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上
Mo、Ni、Cu及びBは、いずれも鋼材の焼入れ性を向上させることによって、最終製品の強度を増加させるのに有効な元素であり、必要によって単独で又は2種以上で含有される。このような効果はこれら元素の含有量が増加するにつれて大きくなり、前記効果を有効に発揮させるため、Mo、Ni、Cu量は夫々、0.02%以上(より好ましくは0.05%以上)が好ましく、B量は0.0003%以上(より好ましくは0.0005%以上)が好ましい。しかしながら、これらの元素の含有量が過剰になると、強度が高くなり過ぎ、冷間加工性を劣化させる。従って、Mo量は1%以下、Ni量は3%以下、Cu量は0.25%以下、B量は0.01%以下が好ましい。より好ましくは、Mo量が0.90%以下(更に好ましくは0.80%以下)、Ni量が2.5%以下(更に好ましくは2.0%以下)、Cu量が0.2%以下(更に好ましくは0.15%以下)、B量が0.007%以下(更に好ましくは0.005%以下)である。
Ti:0.2%以下(0%を含まない)、Nb:0.2%以下(0%を含まない)、及びV:0.5%以下(0%を含まない)よりなる群から選択される1種以上
Ti、Nb及びVは、いずれもNと化合物を形成し、固溶Nを低減することで、変形抵抗低減の効果を発揮するため、必要によって単独で又は2種以上で含有される。このような効果はこれら元素の含有量が増加するにすれて大きくなり、前記効果を有効に発揮させるため、Ti、Nb及びV量は夫々、0.03%以上(より好ましくは0.05%以上)が好ましい。しかしながら、これらの元素の含有量が過剰になると、形成される化合物が変形抵抗の上昇を招き、却って冷間加工性を低下させる。そこで、Ti及びNb量は夫々、0.2%以下が好ましく、V量は0.5%以下が好ましい。より好ましくは、Ti及びNb量がそれぞれ0.18%以下(更に好ましくは0.15%以下)であり、V量は0.45%以下(更に好ましくは0.40%以下)である。
本発明の球状化熱処理を行えば、球状化率の高い、具体的には、長径を短径で除して求められるアスペクト比が2.0以下である炭化物の個数が、全炭化物の個数に対して90%以上(好ましくは93%以上)である鋼を得ることができる。よって、本発明の球状化熱処理を施して得られる鋼は、冷間鍛造性などの冷間加工性に優れており、自動車用部品、建設機械用部品等の各種部品に好適に用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、前記、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1に記載の化学成分組成を有する鋼を熱間圧延し、冷却速度を制御してφ15mmの線材コイルを製造した。球状化熱処理前のコイル端部から、ベイナイト割合の測定に用いるサンプルを採取した。その後、これらの線材コイルをバッチ炉に装入し、表2に示す条件で1段目、2段目の球状化熱処理を行い、球状化熱処理後のコイル端部から、球状化率の評価用のサンプルを採取した。
Figure 2015168882
そして、球状化熱処理前の線材のベイナイト組織、及び球状化熱処理後の線材の球状化率を、下記の要領で測定及び評価した。
(1)ベイナイト組織の評価
球状化熱処理前のコイル端部からサンプルを採取し、サンプルの横断面のD/8位置(Dはサンプルの直径)の位置の組織を評価した。D/8位置の横断面を、光学顕微鏡を用いて倍率400倍で観察し(観察視野は225μm×180μm)、写真を10枚撮影した。撮影した写真を夫々画像解析し、フェライトおよびパーライト以外の箇所をベイナイトとし、ベイナイトの面積率を最大1として算出した。それぞれの写真でのベイナイトの面積割合を算出し、10枚の写真の結果の算術平均値を各サンプルのベイナイトの面積割合とした。
(2)球状化率の評価
球状化熱処理後のコイル端部からサンプルを採取し、サンプルの横断面のD/8位置(Dはサンプルの直径)を評価した。前記したD/8位置の横断面を、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を用いて倍率4000倍で観察し(観察視野は30μm×23μm)、写真を10枚撮影した。撮影した写真を夫々画像解析し、写真内に観察された炭化物のアスペクト比(長径/短径)を算出した。それぞれの写真について、写真内に観察された炭化物の総数に対する、アスペクト比が2.0以下の炭化物の個数割合を算出し、10枚の写真の結果を算術平均したものを、各サンプルの球状化率とした。なお、測定対象とした炭化物のサイズの下限は、SEMの測定限界から、面積でおおよそ0.0025μm2程度である。
表2に、各熱処理工程における熱処理条件と、上記のベイナイト組織の評価結果及び球状化率の評価結果を示す。
Figure 2015168882
表2から、本発明の球状化熱処理を行った試験No.1、2、9〜11、18〜22は、得られた合金鋼線材の球状化率がいずれも90%以上であり、優れた球状化特性を有していることが分かる。
一方、試験No.7、8及び23は、熱処理前の鋼材の組織においてフェライト及びパーライト組織が多くベイナイトの割合が0.8未満だった例であり、熱処理後の球状化率が低下した。また、No.3、4は1段目熱処理での加熱温度が本発明の要件を外れており、No.5は1段目熱処理での加熱保持時間が短く、No.6は1段目熱処理での冷却終了温度が高かったため、いずれも熱処理後の球状化率が低下した。
No.12は1段目熱処理の冷却工程での冷却速度が速く、No.13は2段目熱処理の冷却工程での冷却速度が速く、No.14、15は2段目熱処理での加熱温度が本発明の要件を外れており、いずれも熱処理後の球状化率が低下した。また、No.16、17は2段目熱処理の加熱保持時間が本発明の要件を外れており、熱処理後の球状化率が低下した。

Claims (3)

  1. C :0.1〜0.6%(質量%の意味。以下、化学成分組成について同じ。)、
    Si:0.005〜0.5%、
    Mn:0.1〜1.7%、
    P :0.03%以下(0%を含まない)、
    S :0.03%以下(0%を含まない)、
    Al:0.01〜0.1%、
    N :0.015%以下(0%を含まない)、
    Cr:0.5〜1.8%
    を含有し、残部が鉄及び不可避不純物であり、ベイナイトの面積割合が0.8以上である合金鋼を球状化熱処理する方法であって、
    前記球状化熱処理は、1段目熱処理と、これに続く2段目熱処理とから構成され、これら1段目熱処理及び2段目熱処理の条件は以下の通りである合金鋼の球状化熱処理方法。
    (1)1段目熱処理
    加熱温度:(Ac1点−10)℃以上、Ac1点未満
    加熱保持時間:0.5〜3時間
    平均冷却速度:上記加熱温度〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を30℃/時間以下
    冷却終了温度:(Ac1点−50)℃以下
    (2)2段目熱処理
    加熱温度:(Ac1点+10)℃以上、(Ac1点+35)℃以下
    加熱保持時間:0.5〜3時間
    平均冷却速度:Ac1点〜(Ac1点−50)℃の温度範囲を10℃/時間以下
  2. 前記合金鋼が更に、
    Mo:1%以下(0%を含まない)、
    Ni:3%以下(0%を含まない)、
    Cu:0.25%以下(0%を含まない)、及び
    B :0.01%以下(0%を含まない)
    よりなる群から選択される1種以上を含む請求項1に記載の合金鋼の球状化熱処理方法。
  3. 前記合金鋼が更に、
    Ti:0.2%以下(0%を含まない)、
    Nb:0.2%以下(0%を含まない)、及び
    V :0.5%以下(0%を含まない)
    よりなる群から選択される1種以上を含む請求項1又は2に記載の合金鋼の球状化熱処理方法。
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