JP2013044145A - 天井構造 - Google Patents

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良明 鍜治
Kazuki Yoshida
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Abstract

【課題】天井高さの減少を抑制すると共に天井パネルを強固に支持し得る天井構造を提供する。
【解決手段】建物内空間を区画する壁3、4に沿わせて略全周に亘って支持桟6、8を壁下地に固定し、一方向に対向する壁3間に亘るようにして一方向に略直交する他方向に間隔を空けて複数本の野縁受け部材10を天井下地2に固定し、野縁受け部材10に略直交させて、天井パネル20の一辺の寸法に応じた間隔を空けて複数本の野縁部材12を野縁受け部材10の下側に配設し、複数本の野縁部材12の長手方向両端部13を他方向に対向する壁4に沿ってそれぞれ固定された支持桟8にそれぞれ支持させ、長手方向途中部位を長手方向途中部位に配設された野縁受け部材10に固定し、複数枚の天井パネル20のそれぞれの両側端部22を、隣接する野縁部材12にそれぞれ支持させて、少なくとも一方向に沿って複数枚の天井パネル20を配設した天井構造1。
【選択図】図1

Description

本発明は、住居等の建物の天井構造に関する。
従来の天井構造としては、梁や天井スラブに吊ボルトや吊木等の吊部材を固定し、この吊部材の下端に野縁受け部材を固定支持させ、この野縁受け部材に野縁を固定して、この野縁に対して天井パネルを固定した構造とされている。このような吊構造とされた天井構造では、天井高が低くなる傾向があり、また、吊部材によって種々の部材を支持する構造とされているため、安定的な支持がなされ難い傾向があった。また、天井のリフォームを行う際には、大掛かりな工事が必要となり、更なる改善が望まれていた。
下記特許文献1では、天井を施工する領域を介して対向する壁面にそれぞれ固定してほぼ平行に延在配置されたレール状の野縁受けに、これら野縁受けに対してほぼ直交する向きの野縁の両端を移動自在に支持させた構造が提案されている。また、野縁受けと平行に張設したワイヤーロープ等の線状部材を野縁に形成された通過孔に挿入して野縁の長手方向途中部位を支持させ、この野縁に対して天井板を固定する構造とされている。
特開2003−138687号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された構造では、比較的に長尺である野縁の長手方向途中部位は、通過孔に挿入された線状部材によって宙吊り状態で支持される構造であるため、この野縁に固定される天井板の安定的な支持が困難となることが考えられる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、天井高さの減少を抑制することが可能でありながらも天井パネルを強固に支持し得る天井構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る天井構造は、建物内空間を区画する壁に沿わせるようにして略全周に亘って支持桟を壁下地に固定し、一方向に対向する壁間に亘るようにして該一方向に略直交する他方向に間隔を空けて複数本の野縁受け部材を天井下地に固定し、前記野縁受け部材に略直交させるようにして、天井パネルの一辺の寸法に応じた間隔を空けて複数本の野縁部材を前記野縁受け部材の下側に配設し、かつ、これら複数本の野縁部材の長手方向両端部を他方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟にそれぞれ支持させ、長手方向途中部位を長手方向途中部位に配設された前記野縁受け部材に固定し、複数枚の天井パネルのそれぞれの両側端部を、隣接する前記野縁部材にそれぞれ支持させて、少なくとも前記一方向に沿って複数枚の天井パネルを配設した構造とされていることを特徴とする。
本発明においては、前記一方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟の上面側内側角部に、前記野縁受け部材の長手方向両端部をそれぞれに受け入れる切欠状の係合段部を設けるようにしてもよい。
また、本発明においては、前記天井パネルの両側端部に、引掛部材を設け、該引掛部材を前記野縁部材に設けられた被掛止部に引っ掛けることで該天井パネルが前記野縁部材に支持される構造としてもよい。
また、本発明においては、前記他方向に沿って更に複数枚の天井パネルを配設する構造とし、これら他方向に隣接する天井パネル同士の互いに対向する端部のうちの一方の端部に、前記野縁受け部材に固定される固定部材を設け、他方の端部に、前記一方の端部上面に掛け止めされる掛止部材を設けてもよい。
また、本発明においては、前記他方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟に、前記野縁部材の長手方向両端部に設けられた係合部と係合し、該野縁部材を支持する係合支持部を設けてもよい。
本発明に係る天井構造は、上述のような構成としたことで、天井高さの減少を抑制することが可能でありながらも天井パネルを強固に支持することができる。
(a)、(b)は、いずれも本発明の一実施形態に係る天井構造の一例を模式的に示し、(a)は、図2におけるX−X線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、図2におけるY−Y線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 同天井構造を模式的に示す概略平面図である。 同天井構造を模式的に示す一部分解概略斜視図である。 (a)は、図3におけるZ1部に対応させた概略拡大斜視図、(b)は、図3におけるZ2部に対応させた一部省略概略拡大平面図、(c)、(d)は、いずれも同天井構造に用いられる支持桟と野縁部材との連結構造の一変形例を模式的に示し、一部を省略した一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同天井構造の施工手順の一例を模式的に示し、それぞれ図1(a)に対応させた一部省略一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、同施工手順の一例を模式的に示し、それぞれ図1(b)に対応させた一部省略一部破断概略縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、図2に示すX方向に沿う方向に見た状態を基準として、前後、左右の方向を説明し、また、施工した状態を基準として、上下方向を原則的に説明する。
図1〜図6は、本実施形態に係る天井構造の一例について説明するための概念的な説明図である。
本実施形態に係る天井構造1は、図2及び図3に示すように、天井支持装置によって支持された複数枚の天井パネル20によって天井を形成した構造とされている。本実施形態では、一方向(左右方向)に沿って複数枚(図例では、7枚)の天井パネル20を配設し、該一方向に略直交する他方向(前後方向)に沿って複数枚(図例では、3枚)の天井パネル20を配設して、天井を形成した例を示している。
天井支持装置は、建物内空間を区画する壁3,3,4,4に沿わせるようにして略全周に亘って設けられた支持桟6,8と、天井下地2に固定される複数本の野縁受け部材10と、これら支持桟6,8及び野縁受け部材10に支持される複数本の野縁部材12と、を備えている。
本実施形態では、一方向に対向する壁(左右の壁)3,3にそれぞれ沿わせるように左右の支持桟6,6を設け、他方向に対向する壁(前後の壁)4,4にそれぞれ沿わせるように前後の支持桟8,8を設けている。また、図例では、建物内空間を区画する右側の壁3と前側の壁4との隅部に相当する部位に凹み部位が形成された例を示しており、この凹み部位にも当該部位に沿うように支持桟6,8を設けた例を示している。
これら支持桟6,8は、図1に示すように、略角柱状に形成されており、例えば、無垢木材や集成木材、木質積層材、木質繊維材等の木質系材料から形成されたものとしてもよく、金属系材料から形成されたものとしてもよい。これら支持桟6,8は、いずれも縦断面形状が略同寸同形状とされており、上面側内側(支持桟同士が対向する側、室内空間側)角部に切欠状の係合段部7,9を設けた形状とされている。これら支持桟6,8の係合段部7,9の上下寸法(支持桟上面との段差寸法)は、後記する野縁受け部材10の上下寸法(厚さ寸法)と略同寸法としてもよく、または、野縁受け部材10の厚さ寸法よりも僅かに小さい寸法若しくは僅かに大きい寸法としてもよい。
また、これら支持桟6,8は、図4(b)に示すように、壁下地3b,4bに固定される。これら支持桟6,8の壁下地3b,4bへの固定は、ねじや釘等の固定止具5によって固定するようにしてもよい。この場合は、これら支持桟6,8の長手方向に間隔を空けて複数箇所に固定止具5を捩じ込み(または打ち込み)、壁下地3b,4bに対して固定するようにしてもよい。また、本実施形態に係る天井構造1を、リフォーム等の際に採用する場合には、左右の壁3,3及び前後の壁4,4を構成する既設の壁材3a,4aの裏面側に設けられた柱材(間柱、通し柱)や、胴縁、桟材、スタッド等を壁下地3b,4bとしてもよい。また、本実施形態に係る天井構造1を、新たに施工する場合には、柱材(間柱、通し柱)や、胴縁、桟材、スタッド等を壁下地3b,4bとしてもよく、または、それらの室内側に下地パネルを設けたものを壁下地3b,4bとしてもよい。また、このように木造や鉄骨造の下地を壁下地とする態様に限られず、鉄筋コンクリート造等の建築物において、直壁仕上げ等とされている場合には、その仕上げ面を壁下地としてもよい。この場合は、適宜、コンクリート用のアンカーボルト(プラグ)等の固定止具を採用するようにしてもよい。
また、本実施形態では、これら支持桟6,8を、図1に示すように、天井下地2の下面に、それぞれの上面を当接または近接対面させるようにして固定している。つまり、天井下地2と壁3,4との入隅部に沿わせるようにして壁下地3b,4bに固定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1に示すように、これら支持桟6,8の上下寸法(厚さ寸法)を、後記する野縁受け部材10、野縁部材12及び天井パネル20のそれぞれの上下寸法(厚さ寸法)を足し合わせた寸法と略同寸法としている。つまり、支持桟6,8の上面を天井下地2の下面に当接または近接対面させ、また、野縁受け部材10、野縁部材12及び天井パネル20を天井下地2側から積み重ねるように施工した状態では、天井パネル20の下面と支持桟6,8の下面とが略同一平面状となる。これによれば、支持桟6,8と天井パネル20との間に段差等が形成され難くなるため、廻り縁部材等によって支持桟6,8と天井パネル20との間の隙間を塞ぐような場合にも見栄え良く納めることができる。
なお、建物内空間を区画する壁によって形成される平面視における形状は、図例のような一隅部に凹み部位が形成されたものに限られず、上記一隅部以外にも凹み部位が形成されたものや、さらには、突出部位が形成されたような形状としてもよい。また、このような凹み部位や突出部位が形成された形状に限られず、略矩形状とされたものとしてもよい。そして、これら各形状とされた建物内空間を区画する内周壁3,4の略全周に亘って支持桟6,8を設けるようにすればよい。
野縁受け部材10は、図1〜図3に示すように、左右の壁3,3間に亘るようにして前後方向に間隔を空けて複数本(図例では、7本)設けられている。この野縁受け部材10は、長尺棒状体とされており、図1(b)に示すように、縦断面における外郭形状が扁平な略矩形状とされている。図例では、上方側及び長手方向両側に開口する中空状の野縁受け部材10を例示している。
この野縁受け部材10は、図1(b)に示すように、上記同様の固定止具5によって天井下地2に固定される(図6も参照)。この野縁受け部材10の天井下地2への固定は、当該野縁受け部材10の長手方向に間隔を空けて複数箇所に固定止具5を捩じ込み(または打ち込み)、天井下地2に対して固定するようにしてもよい。また、本実施形態に係る天井構造1を、リフォーム等の際に採用する場合において、既設天井を撤去等することなく施工する場合には、既設天井を構成する天井材(天井パネル)の裏面側(上面側)に設けられた既設天井の野縁等の天井下地を天井下地2としてもよい。また、本実施形態に係る天井構造1を新たに施工する場合には、その他の桟材や天井スラブ等を天井下地2としてもよい。また、上記同様、鉄筋コンクリート造等の建築物において、直天井仕上げ等とされている場合には、その仕上げ面を天井下地としてもよい。この場合は、適宜、コンクリート用のアンカーボルト(プラグ)等の固定止具を採用するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1(a)に示すように、野縁受け部材10は、その長手方向両端部11,11を、左右の壁3,3に沿わせるようにして固定された左右の支持桟6,6の係合段部7,7にそれぞれ係合させて天井下地2に固定されている。図例では、これら左右の支持桟6,6の係合段部7,7のそれぞれと天井下地2とによって形成される互いに向き合う方向に開口する係合凹所に、長手方向両端部11,11をそれぞれ差し入れるようにして野縁受け部材10を配設した例を示している。なお、この野縁受け部材10の長手方向両端部11,11は、その下面を、左右の支持桟6,6の係合段部7,7の上面(段底面)に当接させるようにして上記係合凹所に嵌め込まれるものとしてもよい。または、野縁受け部材10の長手方向両端部11,11の下面が、左右の支持桟6,6の係合段部7,7の上面に近接対面されるものとしてもよい。
また、本実施形態では、野縁受け部材10を、図2及び図3に示すように、前後方向に並設された複数枚の天井パネル20のそれぞれの前後方向(図例では、長手方向)略中央部位上方側にそれぞれ配設した例を示している。また、野縁受け部材10を、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の継目部位上方側にそれぞれ配設した例を示している(図1(b)も参照)。また、野縁受け部材10を、前後方向に並設された複数枚の天井パネル20のうちの最前方側の天井パネル20の前端部(長手方向端部21)上方側及び最後方側の天井パネル20の後端部(長手方向端部21)上方側にそれぞれ配設した例を示している。なお、この野縁受け部材10を設ける間隔(ピッチ)は、天井パネル20の寸法等に応じて、適宜のものとすればよく、上記したいずれかの部位の野縁受け部材10を設けないようにしてもよく、さらには、上記した部位以外にもさらに設けるようにしてもよい。
野縁部材12は、図1〜図3に示すように、前後の壁4,4間に亘るようにして、つまり野縁受け部材10に略直交させるようにして、天井パネル20の一辺(図例では、短辺)の寸法に応じた間隔を左右方向に空けて複数本(図例では、8本)設けられている。この野縁部材12は、野縁受け部材10と同様、長尺棒状体とされ、図1(a)に示すように、縦断面における外郭形状が扁平な略矩形状とされている。本実施形態では、下方側及び長手方向両側に開口する中空状の野縁部材12を例示しており、野縁受け部材10よりも上下寸法(厚さ寸法)及び幅寸法が大きく形成された野縁部材12を例示している。図例では、野縁部材12の厚さ寸法を、後記する天井パネル20の厚さ寸法と略同寸法とした例を示している。
この野縁部材12は、図1に示すように、野縁受け部材10の下側に配設され、その長手方向途中部位が長手方向途中部位に配設された野縁受け部材10に固定され、また、その長手方向両端部13,13が前後の支持桟8,8に支持される。この野縁部材12の長手方向途中部位と野縁受け部材10との固定は、図1(a)に示すように、上記同様の固定止具5によって固定するようにしてもよく、溶接等の他の接合手段によって固定するようにしてもよい。
また、野縁部材12は、その長手方向両端部13,13と前後の支持桟8,8とを、図1及び図4(b)に示すように、野縁固定具14によって固定することで、これら前後の支持桟8,8に、その長手方向両端部13,13が支持されている(図5及び図6も参照)。図例では、野縁部材12の長手方向一端部13の幅方向両側に略L字状の野縁固定具14,14の一片部をそれぞれ固定し、これら野縁固定具14,14の他片部を支持桟8の内側面(支持桟8,8同士が対向する面)に、上記同様の固定止具5,5によって固定した例を示している。
また、野縁部材12には、後記する天井パネル20の幅方向両側端部22,22にそれぞれ設けられた引掛部材23,23が引っ掛けられる被掛止部15が設けられている。本実施形態では、野縁部材12の幅方向両側に被掛止部15,15をそれぞれに設けた例を示しており、これらによって左右方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する幅方向側端部22,22を支持する構造としている。図例では、これら被掛止部15,15を、野縁部材12の幅方向両側面から幅方向外方側に向けて突出するように形成された被掛止突片部15,15とした例を示している。これら被掛止突片部15,15は、野縁部材12の長手方向の略全長に亘って設けられている。
また、本実施形態では、天井パネル20,20同士の間に隙間を形成するように左右方向に天井パネル20を並設し、この隙間に目地材18を配設した例を示しており、野縁部材12に、この目地材18が係止される被係止部16を設けている。図例では、中空状とされた野縁部材12の下面略中央に下方側に向けて開口するスリット状の開口を設け、この開口縁を被係止部16とした例を示している。
目地材18は、図1(a)及び図5(b)に示すように、幅方向両側に、左右方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端面に弾性的に接触するヒレ状弾性片を有している。また、目地材18は、その上端部に、野縁部材12の被係止部16に係止する係止部19を有している。図例では、野縁部材12の被係止部16としての開口両側縁にそれぞれ係止する爪状の係止部19を上端部の幅方向両側に設けた例を示しており、この係止部19の弾性変形を伴って当該目地材18が野縁部材12に着脱自在に取り付けられる構造とされている。なお、目地材18と野縁部材12との係止態様としてはこのような態様に限られず、その他、種々の係止態様の採用が可能であり、また、目地材18の形状も図例のものに限られず、種々の形状のものが採用可能である。また、この目地材18としては、合成樹脂系材料等から形成されたものとしてもよい。
上記のように、左右方向に並設される天井パネル20,20同士の間に隙間を設けることで、後記するように天井パネル20を施工する際における施工性を向上させることができる。また、天井パネル20を取り外す際や交換する際等にも目地材18を取り外すことで、比較的に容易に天井パネル20を取り外すことも可能となる。なお、このような左右方向に並設される天井パネル20,20同士の間の隙間を設けないようにしてもよい。この場合は、野縁部材12の被係止部16及び目地材18を設けないようにしてもよい。
なお、図例では、最右方側及び最左方側に配設された野縁部材12の縦断面形状を、これらの内方側に配設された野縁部材12の縦断面形状と同一形状とした例を示しているが、このような態様に限られない。これら最右方側及び最左方側に配設された野縁部材12は、天井パネル20の幅方向の一側端部22を支持するものであるため、これらを内方側に配設された野縁部材12とは異なる形状としてもよい。
また、上記した野縁受け部材10、野縁部材12、野縁固定具14は、アルミニウムやステンレス、鉄、炭素鋼等の適宜の金属系材料から押出成形や鋳造成形または切削加工等によって上記形状に成形された金属製としてもよい。また、野縁受け部材10及び野縁部材12は、それぞれの壁間に亘るような寸法とされた単一のものからなるものに限られず、比較的に壁間寸法が大きいような場合には、それぞれ、複数本を溶接や他の接合手段によって長手方向に接合したものとしてもよい。
天井パネル20は、図2及び図3に示すように、本実施形態では、前後方向に長尺の平面視略長方形状で平板状とされている。この天井パネル20としては、合板やLVL等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、若しくはインシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などの木質系材料から形成されたものとしてもよい。また、これら種々の木質系材料を積層した複合材料から形成されたものとしてもよい。または、石膏ボードやロックウールボード等の無機質系材料から形成されたものとしてもよい。さらには、解繊したケナフ長繊維にバインダーとして合成樹脂系接着剤等を加えてボード化したケナフボードからなるものや、発泡ポリスチレン(発泡PS)や発泡ウレタンなどの各種フォーム系(発泡系)材料から形成されたものとしてもよい。
また、天井パネル20としては、上記のような種々の材料から平板状に形成されたものに限られない。例えば、縦枠や横枠等により枠組みした枠部材の間に、厚さ方向に開口する多数の中空筒状セルの集合体からなるハニカムコアなどのコア材を配設し、その表裏を面材によって覆ったいわゆるフラッシュ構造の天井パネル20としてもよい。
さらに、断熱機能や、吸音機能、防音機能、調湿機能等を有した各種の機能性材料から製されたものや、各種の機能性材料を内蔵した断熱パネル、吸音パネル、防音パネル、調湿パネルなどの機能天井パネル20としてもよい。さらには、面状の輻射ヒーターを内蔵した暖房機能付きの機能天井パネル20としてもよく、その他、種々の機能、例えば、送風機能や空気浄化機能、照明機能、音響機能等を備えた機能天井パネル20としてもよい。この場合は、種々の機能に応じて、適宜の電気機器(例えば、送風機や静電霧化装置、LED(発光ダイオード)などの照明器具、スピーカーや加振器などの音響機器など)を天井パネル20に設けるようにすればよい。
また、上記のような種々の天井パネルの表面に表面化粧板や化粧樹脂シート(フィルム)、化粧紙等を積層したり、塗装等を施したりしてもよい。
この天井パネル20の幅方向(左右方向)両側端部22,22には、図2及び図3に示すように、野縁部材12に設けられた被掛止部(被掛止突片部)15,15に引っ掛けられる引掛部材23,23がそれぞれ設けられている。これら引掛部材23,23は、本実施形態では、天井パネル20の幅方向両側端部22,22の裏面(上面)に上記同様の固定止具等によって固定されている(図4(a)も参照)。また、本実施形態では、これら引掛部材23,23を、それぞれの側端部22,22において、当該天井パネル20の長手方向に間隔を空けて、複数(図例では、4つ)設けた例を示している。
この引掛部材23は、図1(a)及び図5(b)に示すように、天井パネル20の上面に固定される固定片部と、この固定片部から上方に向けて立ち上がるように形成された立上片部と、この立上片部の上端部に設けられた引掛爪部23aとを備えている。これら固定片部、立上片部及び引掛爪部23aは、いずれも薄板状とされている。また、引掛爪部23aは、立上片部の上端部から天井パネル20の幅方向外方側で斜め下方側に向けて屈曲されるように形成されている。
また、本実施形態では、引掛部材23は、天井パネル20を野縁部材12に対して上方(天井パネル20の厚さ方向に沿う方向)に移動させることで、それぞれの立上片部の弾性変形を伴って、野縁部材12の被掛止突片部15に係止される構造とされている。
天井パネル20の幅方向両側端部22,22に設けられた引掛部材23,23のそれぞれの引掛爪部23a,23aが、図1(a)に示すように、野縁部材12の被掛止突片部15,15に係止し、引っ掛かり、天井パネル20の幅方向両側端部22,22が野縁部材12に支持される。また、この状態では、野縁部材12の被掛止突片部15,15に沿って、野縁部材12の長手方向に天井パネル20がスライド自在に支持された状態となる。
また、この引掛部材23は、天井パネル20が上記のように支持された状態で、図1に示すように、天井パネル20の上面が野縁部材12の下面に当接または近接対面するように、野縁部材12に形成された被掛止突片部15に応じて立上片部等の寸法が設定されている。また、引掛部材23は、左右方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端面同士の間に上記隙間が形成されるように、野縁部材12の幅寸法等を考慮して、天井パネル20の上記端面から幅方向中央寄りの位置における幅方向側端部22に設けられている。
また、本実施形態では、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端部(長手方向端部)21,21のうちの一方の端部(図例では、後端部)21に、野縁受け部材10に固定される固定部材24を設けている。また、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する長手方向端部21,21のうちの他方の端部(図例では、前端部)21に、上記一方の端部21上面に掛け止めされる掛止部材25を設けている。これら固定部材24及び掛止部材25は、本実施形態では、天井パネル20の長手方向両端部21,21の裏面(上面)に上記同様の固定止具等によって固定されている(図4(a)も参照)。また、本実施形態では、これら固定部材24及び掛止部材25を、天井パネル20の長手方向両端部21,21のそれぞれにおいて、天井パネル20の幅方向略中央部位に設けた例を示している(図2及び図3参照)。
固定部材24は、図1(b)、図4(a)及び図6に示すように、天井パネル20の後端部21の上面に固定される固定片部と、この固定片部から上方に向けて立ち上がるように形成された立上片部と、この立上片部の上端部に設けられた当接片部24aとを備えている。これら固定片部、立上片部及び当接片部24aは、いずれも薄板状とされており、固定部材24は、これらによって略Z字状に形成されている。また、当接片部24aは、立上片部の上端部から天井パネル20の長手方向外方側(後方側)に向けて延びるように形成されており、当該天井パネル20の後端面よりも後方側に延びるように形成されている。
この固定部材24は、当接片部24aを野縁受け部材10の下面に当接させて、当接片部24aの下方側から上記同様の固定止具5を野縁受け部材10に対して捩じ込むことで、野縁受け部材10に固定されるものとしてもよい。または、当接片部24aと野縁受け部材10とを溶接等の他の接合手段によって接合し、野縁受け部材10に対して固定部材24を固定する態様としてもよい。この固定部材24を野縁受け部材10に対して固定することで、この固定部材24が設けられた天井パネル20の後端部21が野縁受け部材10に固定支持されることとなる。
掛止部材25は、図1(b)、図4(a)及び図6に示すように、薄板平板状とされ、天井パネル20の前端部21の上面に固定されている。また、この掛止部材25は、天井パネル20の前端面よりも長手方向外方側(前方側)に向けて突出するように形成された掛止片部25aを有している。この掛止部材25の掛止片部25aが前方側に隣接する天井パネル20の後端部21の上面に掛け止めされ、これにより、この掛止部材25が設けられた天井パネル20の前端部21が、前方側に隣接する天井パネル20に支持されることとなる。なお、前方側に隣接する天井パネル20の後端部21に設けられた固定部材24は、この後方側に隣接する天井パネル20の前端部21に設けられた掛止部材25の掛止片部25aに干渉しないように設けられている。
また、本実施形態では、前後方向に並設された天井パネル20のうち、最前方側に配設される天井パネル20の前端部21に、前側の壁4に固定された支持桟8の係合段部9に掛け止される前端掛止部材26を設けている。この前端掛止部材26は、上記最前方側の天井パネル20の前端部21の上面に固定される固定片部と、この固定片部から上方に向けて立ち上がるように形成された立上片部と、この立上片部の上端部に設けられた掛止片部26aとを備えている。これら固定片部、立上片部及び掛止片部26aは、いずれも薄板状とされており、この前端掛止部材26は、これらによって略Z字状に形成されている。掛止片部26aは、上記最前方側の天井パネル20の前端面よりも長手方向外方側(前方側)に向けて突出するように形成されている。この前端掛止部材26の掛止片部26aが前側の支持桟8の係合段部9の上面(段底面)に掛け止めされ、これにより、この前端掛止部材26が設けられた上記最前方側の天井パネル20の前端部21が、その前方に位置する支持桟8に支持されることとなる。
また、本実施形態では、前後方向に並設された天井パネル20のうち、最後方側に配設される天井パネル20の後端部21に、後側の壁4に固定された支持桟8の係合段部9に引っ掛けられる後端引掛部材27を設けている。この後端引掛部材27は、上記最後方側の天井パネル20の後端部21の上面に固定される固定片部と、この固定片部から上方に向けて立ち上がるように形成された立上片部と、この立上片部の上端部に設けられた引掛爪部27aとを備えている。これら固定片部、立上片部及び引掛爪部27aは、いずれも薄板状とされている。また、引掛爪部27aは、立上片部の上端部から上記最後方側の天井パネル20の長手方向外方側(後方側)で斜め下方側に向けて屈曲されるように形成されている。
また、本実施形態では、この後端引掛部材27は、天井パネル20を支持桟8に対して上方(天井パネル20の厚さ方向に沿う方向)に移動させることで、上記立上片部の弾性変形を伴って、支持桟8の係合段部9に係止される構造とされている。また、この後端引掛部材27の引掛爪部27aが後側の支持桟8の係合段部9の上面(段底面)に引っ掛かって係止され、これにより、この後端引掛部材27が設けられた上記最後方側の天井パネル20の後端部21が、その後方に位置する支持桟8に支持されることとなる。
なお、上記した引掛部材23,27、固定部材24及び掛止部材25,26は、上記同様の金属系材料からそれぞれの形状に形成された金属製としてもよい。
また、これら引掛部材23,27、固定部材24及び掛止部材25,26を設ける個数や位置、さらにはこれらの形状は、図例のものに限られず、天井パネル20の質量や各部材の構成等に応じて適宜のものとすればよい。
また、図例では、複数枚の天井パネル20のうち、右側の壁3に近接配置された天井パネル20の幅寸法を、建物内空間の左右寸法に応じて、他の天井パネル20の幅寸法よりも小さい寸法とした例を示しているが、それぞれの幅寸法を略同寸法としてもよい。
また、図例では、建物内空間を区画する壁3,4の上記凹み部位の形状に応じて、当該凹み部位に配置された天井パネル20の隅部に切欠部を設けた例を示しているが、上記したように建物内空間を区画する壁によって形成される平面視における形状に応じたものとすればよい。
次に、本実施形態に係る天井構造の施工手順の一例について説明する。
まず、図5(a)に示すように、左右の支持桟6,6及び前後の支持桟8,8を、上記したように、建物内空間を区画する左右の壁3,3及び前後の壁4,4にそれぞれ沿わせるようにして略全周に亘って壁下地3b,4b(図4(b)参照)に固定する。そして、左右方向に対向する壁3,3間に亘るようにして前後方向に間隔を空けて複数本の野縁受け部材10を天井下地2に固定する。この際、左右の支持桟6,6の係合段部7,7によって形成される上記係合凹所に、それぞれの野縁受け部材10の長手方向両端部11,11を差し入れ、係合させるようにして固定するようにしてもよい。または、野縁受け部材10を天井下地2に固定した後に、支持桟6,8を固定する態様としてもよい。
次いで、図5(a)、(b)に示すように、野縁受け部材10に略直交させるようにして、天井パネル20の短辺の寸法に応じた間隔を空けて複数本の野縁部材12を野縁受け部材10の下側に配設する。これら複数本の野縁部材12は、上記のように、その長手方向両端部13,13が前後の支持桟8,8に支持され、長手方向途中部位が長手方向途中部位に配設された野縁受け部材10に固定されて支持される。なお、この野縁部材12の長手方向両端部13,13を前後の支持桟8,8に連結してこれらに支持させた後に、この野縁部材12と天井下地2との間の空間に差し込むようにして野縁受け部材10を配設し、天井下地2に固定する態様としてもよい。
次いで、図5(b)に示すように、上記のように配設された天井支持装置に対して複数枚の天井パネル20を左右方向及び前後方向にそれぞれ並設させるようにして取り付け、支持させる。この天井パネル20を取り付ける際には、図6(a)に示すように、上記最前方側の天井パネル20を取り付けた後、後方側の天井パネル20をこれに隣接させるようにして、取り付け、順次、後方側に向けて天井パネル20を取り付けるようにしてもよい。この最前方側の天井パネル20の取り付けは、その幅方向両側端部22,22に設けられた引掛部材23,23を野縁部材12の被掛止突片部15,15に引っ掛けて野縁部材12に支持させる。そして、この状態で、この最前方側の天井パネル20を前方側にスライドさせ、その前端部21に設けられた前端掛止部材26の掛止片部26aを前側の支持桟8の係合段部9の上面に掛け止め、その前端面を前側の支持桟8の内側面に当接または近接対面させる。そして、この最前方側の天井パネル20の後端部21に設けられた固定部材24の当接片部24aを野縁受け部材10に上記したように固定することで、当該最前方側の天井パネル20を取り付けるようにしてもよい。
また、上記最前方側の天井パネル20の後方側に隣接される天井パネル20は、上記同様、幅方向両側端部22,22に設けられた引掛部材23,23を野縁部材12の被掛止突片部15,15に引っ掛けて野縁部材12に支持させる。そして、この状態で、この天井パネル20を前方側にスライドさせ、その前端部21に設けられた掛止部材25の掛止片部25aを前方側に隣接する天井パネル20の後端部21の上面に掛け止め、その前端面を前方側に隣接する天井パネル20の後端面に当接または近接対面させる。そして、上記同様、この天井パネル20の後端部21に設けられた固定部材24の当接片部24aを野縁受け部材10に上記したように固定することで、当該天井パネル20を取り付けるようにしてもよい。そして、順次、後方側に向けて天井パネル20を前後方向に隣接させて取り付けるようにしてもよい。
また、最後方側の天井パネル20は、前端側が上方位置となるように斜めに保持した状態で、図6(b)に示すように、前端部21に設けられた掛止部材25を前方側に隣接する天井パネル20の後端部21の上面に掛け止め、その前端面を前方側に隣接する天井パネル20の後端面に当接または近接対面させる。そして、この最後方側の天井パネル20の後端側を上方に移動させ、幅方向両側端部22,22の引掛部材23,23を野縁部材12に引っ掛け、また、後端部21の後端引掛部材27を後側の支持桟8の係合段部9に引っ掛けることで取り付けるようにしてもよい。この状態では、この後方側の天井パネル20の後端面が後側の支持桟8の内側面に当接または近接対面した状態となる。
なお、上記した最前方側の天井パネル20を含み、その他の天井パネル20も略同様にして、前端側が上方位置となるように斜めに保持した状態で、それぞれの掛止部材27,25を前方側の掛止対象に掛け止め、後端側を上方に移動させ、それぞれの引掛部材23,23を野縁部材12に引っ掛ける態様としてもよい。
そして、図5(b)に示すように、左右方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する幅方向側端部22,22の間に上記したように目地材18を取り付け、本実施形態に係る天井構造1を施工するようにしてもよい。
なお、上記施工手順は一例であり、各部材及び各部の機能を阻害しない限りにおいて別手順でなされるようにしてもよい。
上記構成とされた本実施形態に係る天井構造1によれば、天井高さの減少を抑制することが可能でありながらも天井パネル20を強固に支持することができる。
つまり、野縁部材12は、その長手方向両端部13,13が壁下地4bに固定された前後の支持桟8,8に支持され、長手方向途中部位が天井下地2に固定された野縁受け部材10に固定されている。従って、比較的に長尺である野縁部材12がこれら支持桟8,8及び野縁受け部材10によって強固に固定支持され、この野縁部材12によって天井パネル20を強固に支持することができる。
また、天井パネル20が支持される野縁部材12を壁下地4bに固定した前後の支持桟8,8によって支持する構造としているので、吊構造の天井構造と比べて、天井高さの減少を抑制することができる。
また、このように天井高さの減少の抑制が可能であるため、既設の天井を破壊することなくそのままとし、この既設天井の下側に施工することもできる。この場合は、リフォーム等の際に大掛かりな工事や廃材が生じないため、極めて施工性を向上させることができる。
また、本実施形態では、左右の支持桟6,6に、野縁受け部材10の長手方向両端部11,11をそれぞれに受け入れる係合段部7,7をそれぞれ設けている。従って、これら左右の支持桟6,6を壁下地3b,3bに固定した後に、野縁受け部材10を天井下地2に固定する際に、野縁受け部材10の長手方向両端部11,11を係合段部7,7に係合させて仮保持させることができる。これによれば、比較的に長尺となる場合が多い野縁受け部材10の施工性を極めて向上させることができる。
また、野縁受け部材10が天井下地2から外れたり、天井下地2自体(例えば既設の天井材等や野縁等)が落下したりしたような場合にも、野縁受け部材10の長手方向両端部11,11が左右の支持桟6,6の係合段部7,7に係合して支持される。従って、野縁受け部材10の落下を防止することができ、天井パネル20をより安定的に支持することができる。
さらに、本実施形態では、天井パネル20の幅方向両側端部22,22に、引掛部材23,23を設け、これら引掛部材23,23を野縁部材12の被掛止部(被掛止突片部)15,15に引っ掛けることで天井パネル20を野縁部材12に支持させる構造としている。従って、天井パネル20を固定止具等によって野縁部材12に固定支持させる構造とした場合と比べて、天井パネル20の施工性を極めて向上させることができる。
また、これら引掛部材23,23は、天井パネル20の幅方向両側端部22,22の上面に固定されているため、天井パネル20を下方側から見た状態では露出することがない。従って、例えば、上記のような固定止具によって固定する場合と比べて、後処理を要することなく、見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態では、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端部21,21のうちの一方の端部21に野縁受け部材10に固定される固定部材24を設け、他方の端部21に上記一方の端部21上面に掛け止めされる掛止部材25を設けている。従って、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端部21,21のうちの一方の端部21が野縁受け部材10に固定され、他方の端部21が野縁受け部材10に固定部材24を介して固定された一方の端部21上面に掛止部材25を介して支持される。これにより、前後方向に隣接する天井パネル20,20同士の互いに対向する端部21,21側をより強固に支持することができる。
さらに、本実施形態では、前後方向に並設された天井パネル20のうち、最前方側の天井パネル20の前端部21に、前側の壁4に固定された支持桟8の係合段部9に掛け止される前端掛止部材26を設けている。従って、この最前方側に配設される天井パネル20の前端部21側をより強固に支持することができる。
さらにまた、本実施形態では、前後方向に並設された天井パネル20のうち、最後方側の天井パネル20の後端部21に、後側の壁4に固定された支持桟8の係合段部9に引っ掛けられる後端引掛部材27を設けている。従って、この最後方側に配設される天井パネル20の後端部21側をより強固に支持することができる。
なお、天井パネル20は、上述のように、その幅方向両側端部22,22が野縁部材12に支持される。そのため、上記したような長手方向端部21の固定部材24、掛止部材25、前端掛止部材26及び後端引掛部材27の全てまたはいずれかを設けないようにしてもよい。
次に、本実施形態に係る天井構造1に用いられる支持桟と野縁部材との連結構造の一変形例について、図4(c)、(d)を参照して説明する。なお、上記した例と同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。また、図4(c)、(d)では、前後の支持桟の一方及びこれに支持される野縁部材の長手方向一端部のみを図示しているが、他方側も同様の構成である。
本変形例では、図4(c)に示すように、前後の支持桟8A,8Aに、野縁部材12Aの長手方向両端部13A,13Aに設けられた係合部17,17と係合し、野縁部材12Aを支持する係合支持部8a,8aをそれぞれに設けている。
図例では、これら支持桟8Aの係合支持部8aと野縁部材12Aの係合部17とは合いじゃくり状に互いに係合して連結される構造とされている。また、図例では、支持桟8Aの係合支持部8aに、係止凹部を設け、野縁部材12Aの係合部17に、支持桟8Aの係合支持部8aの係止凹部に係止する係止突部を設けた例を示している。
本変形例によれば、これら支持桟8Aの係合支持部8aと野縁部材12Aの係合部17とを、図4(d)に示すように、互いに係合させることで、野縁部材12Aを支持桟8Aに対して容易に支持させることができ、施工性をより向上させることができる。
なお、本変形例においては、野縁部材12Aの長手方向両端部13A,13Aを前後の支持桟8A,8Aに連結してこれらに支持させた後に、この野縁部材12Aと天井下地2との間の空間に差し込むようにして野縁受け部材10を配設する態様としてもよい。また、支持桟8Aの係合支持部8a及び野縁部材12Aの係合部17を単純な合いじゃくり構造とした場合には、野縁受け部材10を配設した後に、野縁部材12Aを配設するようにしてもよく、野縁部材12Aを配設した後に、野縁受け部材10を配設するようにしてもよい。
また、本変形例においても、野縁部材12Aの長手方向両端部13A,13Aと、前後の支持桟8A,8Aとを、上記同様の野縁固定具14,14によってさらに連結固定する態様としてもよい。
なお、上記した実施形態では、複数枚の天井パネル20を、左右方向及び前後方向にそれぞれ並べるように配設した例を示しているが、少なくとも左右方向に沿って並べるように複数枚の天井パネル20を配設する態様としてもよい。この場合は、上記した固定部材24及び掛止部材25は不要である。
また、上記した実施形態では、左右の支持桟6,6に係合段部7,7を設け、これら係合段部7,7に野縁受け部材10の長手方向両端部11,11を受け入れさせてそれぞれ係合させた例を示しているが、このような係合段部7,7を設けないようにしてもよい。この場合は、野縁受け部材10の長手方向両端面を、左右の支持桟6,6の内側面に当接または近接対面させるように野縁受け部材10を配設する態様としてもよい。
さらに、上記した実施形態では、天井パネル20の幅方向両側端部22,22に、引掛部材23,23を設け、これら引掛部材23,23を野縁部材12の被掛止部15,15に引っ掛けることで天井パネル20を野縁部材12に支持させる構造とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、天井パネル20の幅方向両側端部22,22を、上記同様の固定止具5によって野縁部材12に固定することで、天井パネル20を野縁部材12に支持させる構造としてもよい。
1 天井構造
2 天井下地
3 左右の壁(一方向に対向する壁)
3b 壁下地
4 前後の壁(他方向に対向する壁)
4b 壁下地
6 左右の支持桟(支持桟)
7 係合段部
8,8A 前後の支持桟(支持桟)
8a 係合支持部
10 野縁受け部材
11 長手方向端部
12,12A 野縁部材
13,13A 長手方向端部
15 被掛止突片部(被掛止部)
17 係合部
20 天井パネル
21 長手方向端部(他方向に隣接する天井パネル同士の互いに対向する端部)
22 幅方向側端部
23 引掛部材
24 固定部材
25 掛止部材

Claims (5)

  1. 建物内空間を区画する壁に沿わせるようにして略全周に亘って支持桟を壁下地に固定し、
    一方向に対向する壁間に亘るようにして該一方向に略直交する他方向に間隔を空けて複数本の野縁受け部材を天井下地に固定し、
    前記野縁受け部材に略直交させるようにして、天井パネルの一辺の寸法に応じた間隔を空けて複数本の野縁部材を前記野縁受け部材の下側に配設し、かつ、これら複数本の野縁部材の長手方向両端部を他方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟にそれぞれ支持させ、長手方向途中部位を長手方向途中部位に配設された前記野縁受け部材に固定し、
    複数枚の天井パネルのそれぞれの両側端部を、隣接する前記野縁部材にそれぞれ支持させて、少なくとも前記一方向に沿って複数枚の天井パネルを配設した構造とされていることを特徴とする天井構造。
  2. 請求項1において、
    前記一方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟の上面側内側角部には、前記野縁受け部材の長手方向両端部をそれぞれに受け入れる切欠状の係合段部が設けられていることを特徴とする天井構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記天井パネルの両側端部には、引掛部材が設けられており、該引掛部材を前記野縁部材に設けられた被掛止部に引っ掛けることで該天井パネルが前記野縁部材に支持される構造とされていることを特徴とする天井構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記他方向に沿って更に複数枚の天井パネルを配設する構造とし、これら他方向に隣接する天井パネル同士の互いに対向する端部のうちの一方の端部には、前記野縁受け部材に固定される固定部材が設けられ、他方の端部には、前記一方の端部上面に掛け止めされる掛止部材が設けられていることを特徴とする天井構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記他方向に対向する壁に沿ってそれぞれ固定された支持桟には、前記野縁部材の長手方向両端部に設けられた係合部と係合し、該野縁部材を支持する係合支持部が設けられていることを特徴とする天井構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112282169A (zh) * 2020-10-15 2021-01-29 浙江鼎美智装股份有限公司 一种集成吊顶用灯具模块和集成吊顶

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