JP2013041086A - 光学素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の光学素子(1)は、表面に微細凹凸構造(10)を有する光学素子(1)であって、(a)ウレタンアクリレート系化合物100質量部と、(b)シリコーン系重合性ビニル化合物10質量部〜80質量部と、(c)N−ビニルアミド化合物5質量部〜80質量部とを含む組成物を重合させてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本実施の形態に係る光学素子1においては、微細凹凸構造10の凹部12の最下点の高さを基準(高さ=0nm)としたとき、凸部間のピッチP(凸部11と当該凸部11に最も近接する凸部11との間隔)の平均値は260nm未満であることが好ましく、230nm未満であることがより好ましく、200nm未満であることがさらに好ましい。ここで、凸部間のピッチPとは、凸部11の最高点と当該凸部11に最も近接する凸部11の最高点との間隔をいうものとする。凸部11の高さHとは、凹部12の最下点(最低点)の高さを基準(高さ=0nm)とし、凹部12の最下点と凸部11の最高点との間の高さとする。また、本明細書において、特に言及しない場合、間隔(ピッチ)及び高さに関する他の記載についても同様とする。微細凹凸構造10の凸部間のピッチPを260nm未満にすることで、回折現象の発生を抑制し、特定波長での反射率の上昇を抑制し、可視波長領域での反射防止性能を向上させることができる。
本実施の形態に係る光学素子1に用いられる組成物としては、(a)ウレタンアクリレート系化合物100質量部と、(b)シリコーン系重合性ビニル化合物10質量部〜80質量部と、(c)N−ビニルアミド化合物5質量部〜80質量部とを含むものであれば、特に限定されず、光硬化性組成物、熱硬化組成物、熱可塑組成物などを用いることができる。これらの中でも、光硬化性組成物を用いて光照射、電子線照射により重合させることが好ましい。これにより、短時間で硬化させることが可能となるので、低コストで生産することができる。
光学素子1の製造に光硬化組成物を用いる場合、光重合開始剤を更に含有するものを用いてもよい。光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]―フェニル}−2−メチル−プロパン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、1,2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)などが挙げられるが、特に本発明においては、高感度で、低揮発性である2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)などを好ましく用いることができる。光重合開始剤の配合比としては、光硬化組成物中の単量体成分合計100質量部に対し、0.1〜5.0質量部であることが好ましい。これら光重合開始剤は単独で適用することも可能であるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
光学素子の製造に光硬化組成物を用いる場合、光重合促進剤及び光増感剤などを組み合わせて用いてもよい。光増感剤の具体例としては、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、アリルチオ尿素、s−ベンジスイソチウロニウム−p−トルエンスルフィネート、トリエチルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレンテトラミン、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどのアミン類のような公知慣用の光増感剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて用いることができる。
光学素子の製造に光硬化組成物を用いる場合、ろ過などにより、異物を除去した光硬化組成物を用いることが好ましい。ろ過に使用するフィルター孔径としては、1μm以下がより好ましく、0.5μm以下がさらに好ましい。また、フィルターの異物捕捉効率は、99.9%以上であることが好ましい。異物を除去することにより、スタンパーの凹凸部への充填率や光硬化反応率を向上し、光学素子の凹凸部の構造欠陥を実用上問題がないレベルに減少させることができる。
光学素子1の製造に光硬化組成物を用いる場合、硬化前の光硬化組成物の50℃における粘度は、100mPa・s以下が好ましく、50mPa・s以下がより好ましく、20mPa・sがさらに好ましい。100mPa・s以下にすることで、基材表面へ光硬化組成物をロールツーロール方式により塗布する場合、光硬化組成物層の厚み均一性を高めることができる。また、スタンパーの凹凸構造部への光硬化組成物の充填率を高めることができ、結果として光学素子への転写忠実性を高めることができる。また、光学素子を所望の厚みとするために、光硬化組成物中へ更に減粘剤又は増粘剤を添加して適宜粘度調整をしてもよい。
光学素子の製造に光硬化組成物を用いる場合、用いるスタンパーの凹凸構造面の表面温度は、25℃〜100℃が好ましく、30℃〜80℃がより好ましく、35℃〜70℃がさらに好ましく、40℃〜65℃が最も好ましい。スタンパーの凹凸構造面の表面温度を25℃以上にすることで、光硬化組成物の粘度を下げることができるため、基材と光硬化組成物との付着性と、光硬化後の光学素子のスタンパーからの離型性とを向上できる。また、スタンパーの凹凸構造面の表面温度を100℃以下にすることで、基材の熱変形を抑制することができる。また、スタンパーの凹凸構造面の表面温度は、略一定に調節されていることが好ましい。
光学素子の厚みとしては、0.4μm〜10μm以下であることが好ましく、0.5μm〜7μm以下であることがより好ましく、0.8μm〜4μm以下であることがさらに好ましい。光学素子の厚みを0.4μm以上にすることで、基材13と光学素子1との密着性を向上させ、スタンパーの凹凸構造を基材へ転写する際の未転写部分の発生を防止できる。また、光学素子1の厚みを4μm以下にすることで、高温高湿条件下で生じる光学素子1のクラック発生と、高温高湿下での光学素子1の収縮に起因するカール発生とを抑制できる。光学素子1の厚みは、基材とスタンパー間の押つけ圧力、スタンパーの凹凸構造面の表面温度、凹凸部を構成する組成物の温度と粘度などにより、調節することができる。
基材13としては、基材13上に光学素子1を設けることができるものであれば、特に限定されず、使用目的や用途に応じて、ガラス、セラミック、金属等の無機材料、樹脂等の有機材料を任意に選択することができる。また、基材13としては、基材13上に光学素子1を設けた積層体(光学素子)とした場合の光学特性などの観点から、光学素子1との接着性が良く、光学素子1との屈折率差が小さく、光学素子1とのヘーズの差が小さいものが好ましい。このような基材13としては、ガラス、樹脂が挙げられる。また、基材13としては、生産性及び生産コストの観点から、フレキシブル性、易加工性、高生産性、及び高耐衝撃性を有し、軽量かつ低価格であるものが好ましい。このような基材13としては、樹脂が挙げられる。
本実施の形態に係る光学素子1の微細凹凸構造10上及び/又は微細凹凸構造10を有しない表面に対し、保護フィルムを貼合してもよい。保護フィルムを貼合することで、使用するために保護フィルムを剥がすまでの期間、微細凹凸構造10を保護して異物の付着を防止できる。保護フィルムとしては、剥離時に光学素子1に粘着層が残らないもの、又は粘着層が残っても光学素子1の反射率や透過率に影響を与えないものを用いる。また、保護フィルムとしては、光学素子1(特に、微細凹凸構造10)を傷つけるような異物を含有しないもの、又は傷つけても反射率や透過率に影響を与えないものを用いる。保護フィルムは、これらの性能を持つ保護フィルムから任意に選択して用いることができる。
基材13と光学素子1の屈折率差は、両者の界面での屈折や反射を低減するために、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下がさらに好ましく、0.02以下が最も好ましい。また、基材13と光学素子1との間に、易接着性を有する中間層を加えてもよい。中間層の屈折率を、基材13及び光学素子1それぞれの屈折率の間にすることで、中間層がない場合と比較し、干渉を低減でき、干渉縞の発生を抑制できる。
光学素子1の硬度としては、ナノインデンター装置(MTS社製)を使って測定し、NanoIndenter付属ソフトAnalyst(MTS社製)を使って解析されたHardnessを用いる。光学素子1の硬度は、光学素子1表面から深さ方向に数百nm〜数μm範囲で測定した値であり、少なくとも10点測定し、その平均値を算出した値として定義する。
光学素子1のヘーズは、JIS K7136に準拠したヘーズメーター(日本電色工業社製、型式:NDH2000)を用いて測定する。基材13を有する光学素子1において、透過性が必要な場合には、光学素子1のみのヘーズ、基材13のみのヘーズ、及び光学素子1のヘーズから基材13のヘーズを引いた値(以下、Δヘーズとする。)は、それぞれ1.5%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。特にΔヘーズを1.5%以下にするためには、上記屈折率差を0.2以下にする以外に、基材13表面に反射防止性能を有する凹凸形状を有する構造を付与することが有効である。Δヘーズを低下させることで、光学素子1の全光線透過率を向上させることができる。
反射防止性能は、正反射率、および(正+拡散)反射率で評価することができる。これらの値は、いずれも低い方が好ましい。
次に、本実施の形態に係る光学素子の製造方法について説明する。本実施の形態に係る光学素子は、光学素子原版から微細凹凸構造パターンの転写又は光学素子原版の微細凹凸構造を転写したスタンパーからの微細凹凸構造パターンの転写により製造する。まず、光学素子原版の作製方法について説明する。
光学素子原版の作製方法としては、レーザ光を用いた干渉露光法、電子線描画法、機械加工切削法、ドライエッチング法、リソグラフィー法などが挙げられる。凹凸部の形状、ピッチ、または高さ、凹凸部の配列パターンやその規則性/不規則性、原版大きさ、コストなどの目的に応じて、任意に作製方法を選択することができる。凹凸部が規則性のある配列パターンで、かつ大面積な原版を得たい場合、レーザ光を用いた干渉露光法が好ましい。
光学素子原版の微細凹凸構造パターンを転写したスタンパーは、光学素子原版から電鋳法や上述したナノインプリント法などにより作製することができる。解像度の点では、電鋳法及び光硬化組成物を使用した光ナノプリント法が好ましい。
光ナノインプリント法における光硬化組成物の基材13への塗布方法として、例えば、ロールコーター法、(マイクロ)グラビアコーター法、エアドクターコーター法、ブレ−ドコーター法、ナイフコーター法、ロッドコーター法、カーテン(フロー)コーター法、キスコーター法、ビードコーター法、キャストコーター法、ロータリースクリーン法、浸漬コーティング法、スロットオリフィスコーター法、バーコード法、スプレーコーティング法、スピンコーティング法、押出コーターなどが挙げられる。生産性を高め、大面積の光学素子を得るためには、ロールツーロール方式を用い、塗布方法は上記から適宜選択して、光学素子を含むフィルムロールを得ることが好ましい。
また、ロールツーロール方式で製造された光学素子1を含む樹脂フィルムロールは、幅10cm以上かつ長さ50m以上であることが好ましい。ロール幅は、10cm以上200cm以下がより好ましく、20cm以上200cm以下がさらに好ましく、50cm以上200cm以下が最も好ましい。また、ロール長さは、50m以上10000m以下がより好ましく、200m以上10000m以下がさらに好ましく、500m以上10000m以下が最も好ましい。樹脂フィルムロールの幅10cmかつ長さ50m以上にすることで、小型から大型までの多種多様な大きさの光学素子1を、大量に製造することができる。ロール幅が200cmを超える場合、光学素子1の厚み均一性が低下する場合があり、ロール長が10000mを超える場合、ロール巻取機の軸ブレにより巻取精度が低下する場合や、ロール質量の増加によりロール巻取機の軸強度が不足して破損する場合がある。このため、上記幅及び長さの樹脂フィルムロールとすることが望ましい。
光学素子の製造の際の光硬化に用いる露光光源の種類としては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、ケミカルランプ、UV−LED、無電極UVランプが好ましい。また、長時間露光時の発熱を抑える観点から、可視波長以上の波長をカットするフィルター(バンドパスフィルターを含む)を利用することが好ましい。
本実施の形態に係る光学素子は、上述した光学特性を活かすことができる目的または用途で、任意に使用することができる。例えば、本実施の形態に係る光学素子を配設した反射防止素子においては、優れた反射防止効果を実現することができる。本実施の形態に係る光学素子を配設した表示装置(例えば、ディスプレイ装置)においては、ヘーズが減少し全光線透過率が上昇するため、鮮明な画像を視認することができる。本実施の形態に係る光学素子を配設した太陽電池においては、全光線透過率が上昇するため、光利用効率を向上させることができる。本実施の形態に係る光学素子を配設した照明用途においては、同様に全光線透過率が上昇するため、光利用効率を向上させることができ、照度の向上または消費電力の低減をすることができる。本実施の形態に係る光学素子を配設した複写機においては、全光線透過率が上昇させ、反射率が低減できるので、複写精度の向上することができ、または照度の向上による消費電力を低減することができる。
上記実施の形態に係る光学素子の特性を測定、評価した。以下、光学素子の概略および評価された特性について述べる。
(a)ウレタンアクリレート系化合物としての6官能ウレタンアクリレート(575CB、荒川化学社製)100質量部と、(b)シリコーン系重合性ビニル化合物としてのシリーコンジアクリレート11.4質量部と、(c)N−ビニルアミド化合物としてのN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)28.6質量部と、光重合開始剤としての2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(ダロキュアTPO、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)2.9質量部とを混合し、孔径1μmのフィルターを用いて異物をろ過して光硬化組成物を作製した。光硬化組成物の50℃での粘度は100mPa・sであった。当該粘度は、E型粘度計(東機産業社製、型番:RE550L)を用い、50℃で測定した。
均一な厚みのポジ型フォトレジスト層が形成されているガラスプレートへ、レーザー干渉露光法により2つの平行なレーザー光を照射して干渉稿を得た。次に、ガラスプレートを60°回転して、同様に干渉稿を得た。そして、さらにガラスプレートを60°回転して、同様に干渉稿を得た。その後、フォトレジストを現像し、干渉稿の周りの部分を溶解することで、凹部及び凸部からなるモスアイ状の連続構造を有する原版を作製した。当該原版において、凹部及び凸部がそれぞれ六方格子パターンに配列されていた。
上記原版から電鋳法により凹凸構造を転写し、ニッケルメッキされたモスアイ状の凹凸構造を有するスタンパー(平板状、厚み0.2mm)を作製した。当該スタンパーにおいて、凹凸構造のピッチは240nm、高さは310nmであった。また、当該スタンパーにおいて、凹部及び凸部がそれぞれ六方格子パターンに配列されていた。その後、当該スタンパーを円筒状に加工して、凹部及び凸部からなるモスアイ状の凹凸構造を有するスタンパーロールAを得た。該スタンパーロール表面には、離型剤(ダイキン工業製、デュラサーフHD−2101Z)を用いて離型処理を行った。
グラビアコーターを用いて、ロールツーロール方式で連続的に光硬化組成物を透明基材上へ塗布した。光硬化組成物は、幅200mm、厚み0.5μmになるように塗布した。透明基材としては、TACフィルム(富士フイルム社製、フジタック、厚み80μm、幅250mm)を用いた。その後、TACフィルムの光硬化組成物塗布面と上記スタンパーロールAのモスアイ構造形成面とを接触させ、TACフィルム側からメタルハライドランプ(ウシオ電機社製、型番:UVC−2519−1MNSC7−MS01)を用いて、光量1J/cm2でUV光を照射させて光硬化組成物を光硬化させた。その後、硬化物をスタンパーロールから剥離し、スタンパーロールのモスアイ構造が転写されたモスアイ構造を有するTACフィルムロール(長さ250m)を得た。上記モスアイ構造を有するTACフィルムロールの作製において、UV光照射時のスタンパーロールの表面温度は約50℃で安定しており、また光硬化反応率は80%以上あることを、赤外分光法(IRスペクトル:アクリル基及び/又はメタクリル基の2重結合に基づく吸収)で確認した。
光学素子の凹凸構造形成面の裏面(凹凸構造が形成されていない表面)を、黒色塗料スプレーを用いて黒色に塗工した後、凹凸構造形成面(黒色非塗工面)に対して、分光光度計(島津製作所社製、型式:MPC−2200)を用いて、入射光角度5°及び波長範囲300nm〜800nm(0.5nm毎)における正反射率を測定し、400nm〜750nmの平均値を平均正反射率とした。
JIS K7136に準拠したヘーズメーター(日本電色工業社製、型式:NDH2000)を用いて、光学素子及び透明基材のそれぞれのヘーズを測定し、光学素子のヘーズから透明基材のヘーズを引いた値をヘーズ(%)として下記表1に示した。なお、透明基材として用いたTAC単体のヘーズは0.23%であった。
JIS K7136に準拠したヘーズメーター(日本電色工業社製、型式:NDH2000)を用いて、光学素子及び透明基材のそれぞれの全光線透過率を測定した。
スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール社製)を表面特性試験機(井元製作所社製)に取りつけ、光学素子の表面を荷重100g/cm2の条件で50回繰り返し擦過した。上記測定条件により測定した試験後のヘーズから試験前のヘーズを引いた値をスチールウール試験後のヘーズ増加ΔH(%)として評価した。結果を下記表1に示す。下記表1においては、ヘーズ増加ΔHの小さい光学素子ほど耐傷性に優れることを示している。
実施例1で使用した光硬化組成物の代わりに下記表1に示した光硬化組成物を使用した点を除き、全て同一の方法で光学素子を作成し、得られた光学素子に対して、実施例1と同様の特性評価を行った。評価結果を表1に示す。
11 凸部
12 凹部
13 基材
Claims (7)
- 表面に微細凹凸構造を有する光学素子であって、(a)ウレタンアクリレート系化合物100質量部と、(b)シリコーン系重合性ビニル化合物10質量部〜80質量部と、(c)N−ビニルアミド化合物5質量部〜80質量部とを含む組成物を重合させてなることを特徴とする光学素子。
- ヘーズが0.5%以下、硬度が0.1GPa以上0.5GPa以下であることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
- 光照射、電子線照射により重合させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光学素子。
- 基材上に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学素子。
- 前記微細凹凸構造がモスアイ構造であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学素子。
- 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学素子を配設したことを特徴とする反射防止素子。
- 請求項6記載の反射防止素子を配設したことを特徴とする表示装置。
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