JP2013041068A - 表示媒体用粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】パネル反転時の初期から後期にわたり一定した高いパネル特性を保持することができる表示媒体用粒子を提供する。
【解決手段】情報表示用パネルに用いる帯電性を有する表示媒体用粒子であって、母粒子15の表面に外添剤16を付与してなる表示媒体用粒子17において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%である外添剤16を用いる。
【選択図】図4

Description

本発明は、情報表示用パネルに用いる帯電性を有する表示媒体用粒子であって、母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子に関するものである。
従来、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、帯電性を有する表示媒体用粒子を封入し、各基板に設けた導電膜を対向配置して形成した対向画素電極対間に電圧を印加し、表示媒体用粒子を移動して情報画像を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体用粒子であって、樹脂からなる母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度(疎水化度)が25%〜40%である外添剤を用いた表示媒体用粒子を用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−262066号公報
上述した従来の表示媒体用粒子では、表示媒体用粒子の凝集性を減少させるため、外添剤の疎水化度を25%〜40%と比較的低くしている。そのため長期間反転表示を行う耐久性の点で、耐久初期は粒子の帯電能力が十分に高いのでパネル表示特性の劣化とならないが、耐久後期になると、表示媒体用粒子の帯電保持性能が低下する場合があり、コントラストなどのパネル特性が低下する場合があった。
そこで、本発明は、パネル反転時の初期から後期にわたり一定した高いパネル特性を保持することができる表示媒体用粒子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。そして、本発明者らは以下のことを見出した。すなわち、粒子に付着させる外添剤の疎水化度は粒子の帯電特性に影響を及ぼす重要な因子である。一般的に疎水化度が低い場合は高い場合に比べ、比較的に帯電保持性能は低いが、粒子の凝集性は低い傾向にある。これをパネル内での粒子の挙動に置き換えて見ると、パネル反転耐久時の初期は粒子の帯電能力は十分高いので、粒子の帯電保持性能が低くてもパネル特性に影響を与えない場合があるが、帯電能力の低下した耐久後期ではその帯電保持性能の低さからパネル特性は低下する場合がある。一方、疎水化度が高い場合は低い場合に比べ、比較的に帯電保持性能が高く、反転耐久後期にパネル特性を維持するという点ではより有利な傾向にあるが、初期においてはその帯電特性(又は保持能力)の高さから凝集性が高くなるという弱点があり、パネルの表示性能が低下する場合がある。従って、パネル反転時の初期から後期にわたり一定した高いパネル特性を保持する為には、粒子ひいては外添剤の疎水化度が適当な範囲に入っていることが重要であることを見出した。
なお、「疎水化度」とは、特許文献1に記載のメタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度のことをいい、メタノール濡れ試験において、異なるメタノール濃度のメタノール水溶液に外添剤を投入し、振盪後、外添剤が初めて分散したときのメタノール濃度を外添剤表面疎水度とする。また、ここで「分散」とは、試料粉体である外添剤がメタノール水溶液に濡れ、懸濁した状態をいいまた、この時点の濃度を疎水化度として規定した。
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の表示媒体用粒子は、情報表示用パネルに用いる帯電性を有する表示媒体用粒子であって、母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%である外添剤を用いたことを特徴とする。このように疎水化度が40%〜85%の外添剤を用いることで、長期間反転を繰り返す耐久性の点で、耐久初期のパネル表示特性が良好になるだけでなく、耐久後期のパネル表示特性を維持することができる。
ここで、疎水化度が40%以上と限定したのは、疎水化度が40%未満であると耐久後期のコントラストなどのパネル表示特性が低下するためである。また、疎水化度を85%以下と限定したのは、疎水化度が85%を超えると耐久後のコントラストなどのパネル表示特性が低下するためである。
また、本発明の表示媒体用粒子の好適例としては、前記外添剤として、平均粒径50〜200nmの大きさの外添剤を用いること、前記外添剤として、液相法で作製したシリカを用いること、前記外添剤として、ポリジメチルシロキサン(PDMS)またはヘキサメチルジシラザン(HMDS)によって表面処理されたシリカを用いること、がある。いずれの場合においても、外添剤の粒径、作製法および表面処理法を特定することで、より耐久後期のコントラストなどのパネル表示特性を向上させることができるため好ましい。
さらに、本発明の表示媒体用粒子の好適例としては、本発明の表示媒体用粒子を使用する情報表示用パネルが、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、帯電性を有する表示媒体用粒子を封入し、各基板に設けた導電膜を対向配置して形成した対向画素電極対間に電圧を印加し、表示媒体用粒子を移動して情報画像を表示する情報表示用パネルであることがある。このような気中空間を粒子が移動するタイプの情報表示用パネルで本発明の表示媒体用粒子を使用することで、本発明の表示媒体用粒子の特性をより発揮させることができるため好ましい。
本発明によれば、母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%である外添剤を用いたことにより、パネル反転時の初期から後期にわたり一定した高いパネル特性を保持することができる表示媒体用粒子を得ることができる。
(a)、(b)はそれぞれ本発明の表示媒体用粒子を用いる情報表示用パネルの一例を説明するための図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の表示媒体用粒子を用いる情報表示用パネルの他の例を説明するための図である。 本発明の表示媒体用粒子を構成する母粒子の製造方法の一例を説明するための図である。 本発明の表示媒体用粒子の一例の構成を説明するための図である。
<本発明の表示媒体用粒子を用いる情報表示用パネルについて>
まず、本発明の表示媒体用粒子を使用する情報表示用パネルの構成について説明する。上述した情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した帯電性粒子を含んだ粒子群として構成した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の表示媒体用粒子を使用する情報表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図2(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(TFT付き画素電極)と基板2に設けた電極6(共通電極)とが対向して形成する画素電極対に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色表示を、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色表示を、白黒のドットでマトリックス表示している。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成した光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは負帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと正帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板2に設けたライン電極6と基板1に設けたライン電極5とが対向直交交差して形成する画素電極対に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色表示を、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色表示を、白黒のドットでマトリックス表示している。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
<本発明の表示媒体用粒子について>
本発明の表示媒体用粒子の特徴は、好ましくは上述した構造の情報表示用パネルに用いる帯電性を有する表示媒体用粒子であって、母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%である外添剤を用いた点にある。ここで、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度を40%〜85%と限定するのは、疎水化度が40%未満であると耐久後期のコントラストなどのパネル表示特性が低下するためでありた、疎水化度が85%を超えると耐久初期のコントラストなどのパネル表示特性が低下するためである。
図3は本発明の表示媒体用粒子を構成する母粒子の製造方法の一例を説明するための図である。図3に示す例では、まず、樹脂材料11、顔料等の着色剤12、荷電制御剤13を、例えばロールミル14により溶融・混練する。その後、溶融・混練した混合物を粉砕、分級して、母粒子15を作製する。そして、図4に示すように、作製した母粒子15の表面に外添剤16を付与することにより、本発明の表示媒体用粒子17を作製している。
なお、本発明において、メタノール濡れ試験における外添剤表面疎水度(外添剤の疎水化度)は、異なるメタノール濃度のメタノール水溶液に外添剤を投入し、振盪後、外添剤が初めて分散したときのメタノール濃度を外添剤表面疎水度とすることが好ましい。
また、外添剤16として、平均粒径50〜200nmの大きさの外添剤を用いることが好ましい。ここで、平均粒径とは、「粒径の測定方法として、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、外添剤一次粒子径が確認できる解像度で画像撮影を行い、画像より一次粒子径を多数の一次粒子にて計測して、統計分布を求める。そして、一次粒子が真球状であると仮定し、体積平均からその外添剤の粒径の体表値として求める。」方法により得られた値のことをいう。従来用いられている外添剤の平均粒径より大きい平均粒径の外添剤を用いることで、耐久後期でもよりコントラストの高いパネル表示性能を得ることができる。さらに、外添剤16として、液相法で作製したシリカを用いることが好ましい。気相中で製造されるヒュームドシリカなどの外添剤と異なり、ゾルゲル法などの液相中で製造される重合シリカなどを外添剤として使用することで、耐久後期でもよりコントラストの高いパネル表示性能を得ることができる。さらにまた、外添剤16として、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、またはヘキサメチルジシラザン(HMDS)によって表面処理されたシリカを用いることが好ましい。本発明において、従来から行われているように、フェニルシランなどのシランカップリング剤を用いた表面処理されたシリカを用いることも効果があるが、好ましくは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)によって表面処理されたシリカを用いることが好ましい。この場合も、耐久後期でもよりコントラストの高いパネル表示性能を得ることができる。
また、母粒子(以下、粒子ともいう)は平均粒子径d(0.5)が、1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらに、粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、帯電性粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、複数の表示媒体を使用する場合には、使用した表示媒体を構成する帯電性粒子の内、平均粒子径d(0.5)が最大を示す帯電性粒子のd(0.5)に対する、平均粒子径d(0.5)が最小を示す帯電性粒子のd(0.5)の比を10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電極性の異なる帯電性粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズを同程度にすることで容易に移動できるようになるので好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
<情報表示用パネルの構成部材について>
以下、本発明の表示媒体用粒子を使用する情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板としては、少なくとも一方の基板はパネル外側から表示媒体を確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板となる背面側基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリル等の 有機高分子系基板や、ガラスシート、石英シート、絶縁膜で被膜した金属シート等を用い、表示面側にはこのうち透明なものを用いる。基板の厚みは、2〜2000μmが好ましく、さらに5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、2000μmより厚いと、薄型の情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
電極の形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化インジウム、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状にパターニング形成する方法、金属箔(例えば圧延銅箔など)をラミネートする方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布してパターニング形成する方法が用いられる。視認側(表示面側)基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能である導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性や光透過性を鑑みて決定され、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmである。背面側基板に設ける電極の材質や厚みについては光透過性を鑑みる必要はない。
必要に応じて基板に設ける隔壁については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。基板間ギャップを確保するために配置する隔壁の高さは、確保したい基板間ギャップと合わせる。基板間空間をセルに仕切るために配置する隔壁の高さは、基板間ギャップと同じにしても、低くしてもよい。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
さらに、帯電性粒子を含んで構成する表示媒体を気体中空間で駆動させる方式とする場合には、パネル基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a)、(b)〜図2(a)、(b)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるようにパネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の対象とする情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が駆動できて、コントラストを維持できればよいが、通常2〜500μm、好ましくは5〜200μmに調整される。
情報表示用パネルを帯電粒子気体中空間移動方式とする場合は、基板と基板との間隔は10〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲で調整される。さらに、基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての粒子の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
帯電性粒子を移動させて表示する方式には、この帯電性粒子を絶縁液体とともにマイクロカプセルに封止し、このマイクロカプセルを対向電極対間に配置したものもあるが、本発明は、このような方式の情報表示用パネルの駆動にも適用できる。
以下、外添剤の疎水化度および外添剤の粒径の好適例について実際の例について説明する。
<実施例1:外添剤の疎水化度について>
樹脂からなる母粒子を、以下に示すように、溶融混練りおよび粉砕方法により作製し、作製した母粒子表面に、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度の異なる外添剤を付与して、実施例および比較例の表示媒体用粒子を作製した。それぞれの表示媒体用粒子をパネルに充填した後、表示媒体用粒子を構成する外添剤として、以下に示す実施例および比較例のメタノール漏れ試験による外添剤表面疎水度の異なる外添剤を使用し、表示媒体用粒子の作製を行った。
(1)外添剤とメタノール濡れ試験について:
以下の表1に示す外添剤WS1〜WS6を使用した。メタノール濡れ試験は、濃度の異なるメタノール水溶液をバイアル瓶に10gずつ用意し、それぞれの溶液に表1に示す外添剤を0.1gずつ入れた。バイアル瓶の蓋を閉め、瓶を手で10回ほど振盪した。メタノール濃度が高いほど外添剤は水溶液に分散しやすいが、外添剤表面疎水度が高いほど高濃度のメタノール漏れ試験において分散する。試験において、メタノール濃度を徐々に高くしていき、外添剤が初めて分散したときのメタノール濃度を外添剤表面疎水度の特性値とした。本試験においては、メタノール0%から5%ずつ濃度を高くしていき、外添剤の分散性の評価を行った。なお、外添剤WS1〜WS6としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)によって表面処理された、液相法(ゾルゲル法)で製造した重合シリカを用いた。合わせて、外添剤WS1〜WS6の平均粒径も求めた。結果を以下の表1に示す。
Figure 2013041068
(2)表示媒体用粒子の作製方法について:
表1に示すそれぞれの外添剤を付与する母粒子は、以下の表2に示すように、母材樹脂、白色顔料、荷電制御剤を溶融混練し、その後、粉砕、分級を行い所定の粒径、粒度分布となる母粒子として作製した。この母粒子に対し、外添剤を付与し、白色の表示媒体用粒子とした。また、黒色の表示媒体用粒子についても同様な作製方法により作製した。なお、黒色表示媒体用粒子に用いる外添剤は一種類に限定した。母粒子となる白色表示媒体用粒子および黒色表示媒体用粒子の材料構成を以下の表2にまとめて示す。外添剤の添加量は母粒子100重量部に対し1.5重量部付与した。
Figure 2013041068
(3)パネル充填について:
上述した方法に従って作製した白色表示媒体用粒子の一種と所定の黒色表示媒体用粒子とを組み合わせて、透明電極(ITO)が成膜されているパネル間に充填し、実施例および比較例の評価パネルを作製した。
(4)パネル評価について:
作製した実施例および比較例の各々の評価パネルの電極間に0〜150Vの電圧を電圧の向きを変えて印加することで、評価パネルにおいて白表示および黒表示を行った。そして、白表示および黒表示のそれぞれにおいて、光学濃度計:RD19(サカタインクスエンジニアリング社)を用いてOD値(光学濃度)の測定を行った。白表示のOD:WODと黒表示のOD:BODをもとにコントラストCR=10(BOD−WOD)を算出し、これをパネル性能の指標とした。10000回反転後を初期CRとし、200000回反転後を耐久後CRとし、以上のコントラストの測定を初期CRおよび耐久後CRで測定した。コントラスト特性値は0〜150Vの電圧印加において最大となるCRとした。初期CRでは、反転後のCRがCR≧6となる場合を合格(○)とし、CR<6となる場合を不合格(×)とした。耐久後CRでは、反転後のCRがCR≧5となる場合を合格(○)とし、CR<5となる場合を不合格(×)とした。さらに、表示性能可否は初期及び耐久後のCR値が共に○の場合のみ○とした。結果を以下の表3に示す。なお、黒粒子外添剤としては、疎水化度が70で平均粒径が8nmのWacker社のH3050を用いた。
Figure 2013041068
(5)判定について:
表3の結果から、白色表示媒体用粒子に用いる外添剤において、そのメタノール漏れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%と外添剤表面疎水度が低い外添剤を使用した場合は、従来のメタノール漏れ試験で測定した外添剤表面疎水度が上記範囲以外の外添剤に比べ、パネル反転時の初期から後期にわたり一定した高いパネル特性を保持することがわかった。
なお、本発明の表示媒体用粒子として白色表示媒体用粒子と黒色表示媒体用粒子を使用して情報表示用パネルを形成する場合は、白色表示媒体用粒子および黒色表示媒体用粒子のうち少なくともいずれか一方の外添剤においてメタノール漏れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%であればよい。また、疎水度の異なる外添剤を混合してこの疎水度に調整してもよい。
<実施例2:外添剤の粒径の好適例について>
白粒子外添剤を上記疎水化度65のWS4とし、黒粒子外添剤を上記疎水化度70で平均粒径が8nmのWacker社のH3050とし、白粒子外添剤の平均粒径を以下の表4に示すように変化させた。上述した白粒子外添剤を含む白色表示媒体および黒粒子外添剤を含む黒色表示媒体を用い、上述した例と同様に、初期CRおよび耐久後CRを求め、表示性能の可否を判断した。結果を以下の表4に示す。なお、本例において初期CRあるいは耐久後CRのいずれかが他の例と比べて劣っている例を(△)で表示した。
Figure 2013041068
表4からわかるように、外添剤の平均粒径については、平均粒径が50nm〜200nmの範囲が好ましいことがわかった。
本発明の表示媒体用粒子を用いた情報表示用パネルは、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞、電子マニュアル(取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板等の掲示板、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP(Point of presence, Point of Purchase advertising)、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部や、外部表示書き換え手段と接続して表示書き換えを行う表示部(いわゆるリライタブルペーパー)として好適に用いられる。
1、2 基板
3W 白色表示媒体
3Wa 白色負帯電性粒子
3B 黒色表示媒体
3Ba 黒色正帯電性粒子
4 隔壁
5、6 電極
11 樹脂材料
12 着色剤
13 荷電制御剤
14 ロールミル
15 母粒子
16 外添剤
17 表示媒体用粒子

Claims (5)

  1. 情報表示用パネルに用いる帯電性を有する表示媒体用粒子であって、母粒子表面に外添剤を付与してなる表示媒体用粒子において、メタノール濡れ試験で測定した外添剤表面疎水度が40%〜85%である外添剤を用いたことを特徴とする表示媒体用粒子。
  2. 前記外添剤として、平均粒径50nm〜200nmの大きさの外添剤を用いることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体用粒子。
  3. 前記外添剤として、液相法で作製したシリカを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の表示媒体用粒子。
  4. 前記外添剤として、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、またはヘキサメチルジシラザン(HMDS)によって表面処理されたシリカを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示媒体用粒子。
  5. 情報表示用パネルが、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、帯電性を有する表示媒体用粒子を封入し、各基板に設けた導電膜を対向配置して形成した対向画素電極対間に電圧を印加し、表示媒体用粒子を移動して情報画像を表示する情報表示用パネルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示媒体用粒子。
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