JP5052104B2 - 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置 - Google Patents
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1.0 <d0 <50 (μm)
0.6 >d1 >0.2(μm)
0.04<d2 (μm)
d2 /d1 <0.2
を満たす平均粒子径d0 、d1 、d2 の母粒子および第1微小粒子、第2微小粒子を用いて、90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現した複合化粒子からなること、および、第1微小粒子および第2微小粒子のアスペクト比AS が、
0.8<AS ≦1.0
であること、がある。
本発明の情報表示装置によれば、請求項4に記載の情報表示用パネルを搭載して構成されているので、この情報表示装置は、後に説明する実施例で立証されているように、表示品質に優れた情報表示装置となる。
1.0 <d0 <50 (μm)
0.6 >d1 >0.2(μm)
0.04<d2 (μm)
d2 /d1 <0.2
を満たす平均粒子径d0 、d1 、d2 の母粒子および第1微小粒子、第2微小粒子を用いて、母粒子表層に第1微小粒子および第2微小粒子を付着または固着させることにより得られる。
上記第1微小粒子および第2微小粒子としては、それぞれのアスペクト比AS が、
0.8<AS ≦1.0
である、真球形の第1微小粒子および真球形の第2微小粒子を用いることが、母粒子表面被覆率を向上させる上で、好ましい。
母粒子および微小粒子からなる複合化粒子において、粒径単分散の球状微小粒子1種類による母粒子表面被覆率(以下、最大被覆率ともいう)は、三角最密配置のときに極大となり、以下のように算出することができる。
微小粒子径に対して母粒子径は十分に大きいため、母粒子表面を平面と仮定する。
微小粒子が1種類のときの基準三角形内の被覆面積S1 は(eq.1)で、基準三角形の面積T1 は(eq.2)で表わされ、基準三角形内の最大被覆率C1 は(eq.3)で表わされる。
球形で粒子径の異なる、それぞれの粒子径が単分散である微小粒子を2種類を用いて母粒子表面を被覆する場合、第1微小粒子の粒子径r1 と第2微小粒子の粒子径r2 の比が(eq.4)の範囲のとき(図6(a)参照)、
また、本発明の表示媒体用粒子によれば、第1微小粒子、第2微小粒子の粒子径を0.04(μm)よりも大きくしたため、反転耐久試験時、母粒子に微小粒子(外添剤)が埋没することが抑制され、表示特性を向上させた表示媒体用粒子が得られる。
さらに、本発明の情報表示用パネルを搭載した情報表示装置は、後に説明する実施例で立証されているように、表示品質に優れた情報表示装置となる。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図7に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して所望の色の表示用有色粒子を作製できる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
対向する基板間の気中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
走査型電子顕微鏡(日立製S2700)で得た電子顕微鏡画像より解析したアスペクト比AS を球形度の指標とする。短軸径をDsaとし、長軸径をDsbとしたときのアスペクト比ASを、AS =Dsa/Dsbとする。100粒子についてAS を計測し、平均値を採用する。
動的光散乱解析装置(HORIBA LB-500)で粒子径を測定する。溶媒を精製水とし、試料濃度を0.005(g/g)としたとき、得られた粒子径(Drh)から粒子群が単一の粒子径を持つ真球形であると仮定し、表面積Ss を算出(Ss =πDrh 2)した。
複合化処理装置として、サンプルミル SK-M10((株)協立理工製)を用いて、条件:45℃、16500rpm×10分間、母粒子および微小粒子を所定の割合で混合した混合粉体(嵩体積=みかけの体積500cm3 )を上記装置に一括投入し、上記条件において複合化処理を行った後、目開き150μmのSUS篩を通過したものを実施例の複合化粒子とした。
70℃×12時間、N2 ガス還流雰囲気下で乳化重合の標準的な手法に従い、重合して微小粒子を得た。配合は、トリメチロールプロパントリメタクリレート(和光純薬工業(株))100重量部、酢酸イソアミル(和光純薬工業(株))33重量部、ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株))1.55重量部、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬工業(株))0.4重量部、精製水400重量部、である。
母粒子は、所定の配合比で配合したベース樹脂と顔料とを、2軸の混練機で混練し、その後、ジェットミルにて微粉砕して作製した。
正帯電母粒子としてメチルメタクリレ−トモノマ−(関東化学試薬)100重量部及び、正帯電性の荷電制御剤としてポリスチレン−アクリル樹脂コポリマー(アクリベースFCA−201−PS:藤倉化成社製)3重量部をサンドミルにより分散させ、これと、着色剤として予め2重量倍量のメタクリル樹脂(デルペット560F:旭化成製)に分散させてマスタ−バッチ化したカ−ボンブラック(MA100:三菱化学製)5重量部とを、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5wt%添加した40℃の精製水に懸濁させ、平均油滴径約80μmの懸濁液を得た。この懸濁液にアシル系過酸化物であるラウリルパ−オキサイド(パーロイルL:日本油脂製/10時間半減期温度:61/6℃)を予め水分散させた分散液を該過酸化物が2重量部となるように添加した後、平均油滴径が約10μmになるように再び懸濁加熱重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニュ−マチック工業)を用いて粒子径が0.5〜50μmの範囲で平均粒子径R0 =9.1μmの正帯電母粒子Aを得た。
負帯電母粒子としてシクロオレフィン樹脂(ゼオネックス330R:日本ゼオン社製)100重量部、二酸化チタン(タイペークCR−90:石原産業(株)製)100重量部、負帯電性の荷電制御剤としてサリチル酸金属錯体化合物であるボントロンE−84(オリヱント化学社製)3重量部を2軸混練機により溶融混練し、ジェットミル(ラボジェットミルIDS−LJ型:日本ニューマチック(株)製)で細かく粉砕し、分級機(MDS−2:日本ニュ−マチック工業)を用いて粒子径が0.5〜50μmの範囲で平均粒子径R0 =9.8μmの負帯電母粒子Bを得た。
負帯電母粒子Bに、表1に示す微小粒子1〜8のうちの2種類を同粒子数予備混合し、等量乾式ミキサーで複合化したものを負帯電表示粒子とした。
正帯電表示媒体用粒子と負帯電表示媒体用粒子とを当量混合攪拌して摩擦帯電を行い、100μmのスペ−サ−を介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%で充填し、表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続し、ITOガラス基板を低電位に、銅基板を高電位となるように直流電圧をかけると、正帯電表示媒体用粒子は低電位極側に、負帯電表示媒体用粒子は高電位極側にそれぞれ移動した。ここで正帯電表示媒体用粒子が黒色で、負帯電表示媒体用粒子が白色である場合、ガラス基板を通して黒色の表示状態が観察され、次に印加電圧の電位を逆にすると、粒子はそれぞれ逆方向に移動して、白色の表示状態が観察された。印加電圧を±200Vとし、それぞれの表示状態において反射率を測定して、白表示時反射率および黒表示時反射率の比を表示特性とした。
表2に示す、正帯電母粒子,微小粒子1,微小粒子2の組合せ、および、負帯電母粒子,微小粒子1,微小粒子2の組合せで、実施例1〜6および比較例1〜3の情報表示用パネルを構成した。
実施例1〜6の情報表示用パネルは良好と判定されたが、比較例1〜3の情報表示用パネルは不合格と判定された。なお、コントラスト比が5以上のものを良好と判定し、コントラスト比が5未満のものを不合格と判定した。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界を用いた外部電界駆動方式など、種々のタイプの駆動方式が適用できる。
3 表示媒体(粒子群)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示媒体用白色粒子
3Ba 表示媒体用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 黒色板
11,12 外部電界形成手段
13,14 導電部材
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター
Claims (5)
- 少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に、2種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子であって、
母粒子表層に粒子径の異なる2種類の微小粒子を付着または固着させて得た、90.7%を超える母粒子表面被覆率を有する複合化粒子からなり、
第1微小粒子の平均粒子径をd1とし、第2微小粒子の平均粒子径をd2としたとき、
d2/d1<0.2
を満たし、
第1微小粒子の平均粒子径d 1 を0.2<d 1 ≦0.5(μm)としたことを特徴とする表示媒体用粒子。 - 母粒子の平均粒子径をd0とし、第2微小粒子の平均粒子径をd2としたとき、次式
9.1≦d0<50(μm)
0.04<d2(μm)
を満たす平均粒子径d0 、d 2の母粒子および第2微小粒子を用いて、90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現した複合化粒子からなることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体用粒子。 - 第1微小粒子および第2微小粒子のアスペクト比ASが、
0.8<AS≦1.0
であることを特徴とする請求項2に記載の表示媒体用粒子。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載の表示媒体用粒子からなる表示媒体を用いたことを特徴とする情報表示用パネル。
- 請求項4に記載の情報表示用パネルを搭載したことを特徴とする情報表示装置。
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