JP5052104B2 - 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置 - Google Patents

表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5052104B2
JP5052104B2 JP2006314192A JP2006314192A JP5052104B2 JP 5052104 B2 JP5052104 B2 JP 5052104B2 JP 2006314192 A JP2006314192 A JP 2006314192A JP 2006314192 A JP2006314192 A JP 2006314192A JP 5052104 B2 JP5052104 B2 JP 5052104B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
display medium
display
particle
mother
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006314192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008129322A (ja
Inventor
紀彦 加賀
利晃 荒井
雫  孝久
正洋 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2006314192A priority Critical patent/JP5052104B2/ja
Publication of JP2008129322A publication Critical patent/JP2008129322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5052104B2 publication Critical patent/JP5052104B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に、2種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子、その表示媒体用粒子からなる表示媒体を用いた情報表示用パネル、および、その情報表示用パネルを搭載した情報表示装置に関するものである。
従来、液晶表示装置(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリ機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に、最近では、分散粒子と着色溶液とから成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、情報表示の繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での挙動を利用する電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層とを基板の一部に組み入れる方式も提案され始めている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この方式は、電荷輸送層、さらには電荷発生層を配置するために構造が複雑化するとともに、導電性粒子に電荷を一定に注入することは難しいため、安定性に欠けるという問題もある。
上述した種々の問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが知られている。
上記のような電界により表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するタイプの情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する表示媒体用粒子の候補となる粒子としては、電子写真用トナーがある。しかし、電子写真用トナーにより構成した表示媒体を用いて上記タイプの情報表示用パネルを作製した場合、反転耐久試験時に粒子同士の衝突や粒子と電極板との衝突によって作用する力学的応力によって微小粒子(外添剤)のアグリゲーションが容易に崩壊し、流動特性悪化、帯電特性変化が起こったり、あるいは、母粒子内部に微小粒子が完全に埋没する現象が起こったりする。このことにより、初期性能を反転耐久試験時に維持できない問題がある。
本発明は、母粒子表面被覆率を向上させ、母粒子表面の露出面積を減らすことにより流動性を向上させた表示媒体用粒子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の表示媒体用粒子は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に、2種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子であって、母粒子表層に粒子径の異なる2種類の微小粒子を付着または固着させて得た、90.7%を超える母粒子表面被覆率を有する複合化粒子からなることを特徴とする。
本発明の表示媒体用粒子の好適例としては、母粒子の平均粒子径をd とし、第1微小粒子の平均粒子径をd とし、第2微小粒子の平均粒子径をd としたとき、次式
1.0 <d <50 (μm)
0.6 >d >0.2(μm)
0.04<d (μm)
/d <0.2
を満たす平均粒子径d 、d 、d の母粒子および第1微小粒子、第2微小粒子を用いて、90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現した複合化粒子からなること、および、第1微小粒子および第2微小粒子のアスペクト比A が、
0.8<A ≦1.0
であること、がある。
本発明の表示媒体用粒子によれば、少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に、2種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、母粒子表層に粒子径の異なる2種類の微小粒子を付着または固着させて得た、90.7%を超える母粒子表面被覆率を有する複合化粒子からなるので、後に説明する実施例で立証されているように、母粒子表層に1種類の微小粒子を付着または固着させた場合の母粒子表面最大被覆率である90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現することができる。したがって、母粒子表面被覆率を向上させ、母粒子表面の露出面積を減らすことにより流動性を向上させた表示媒体用粒子を提供することができる。
本発明の情報表示用パネルによれば、請求項1〜3の何れか1項に記載の表示媒体用粒子からなる表示媒体を用いて構成されているので、この情報表示用パネルは、後に説明する実施例で立証されているように、表示品質に優れた情報表示用パネルとなる。
本発明の情報表示装置によれば、請求項4に記載の情報表示用パネルを搭載して構成されているので、この情報表示装置は、後に説明する実施例で立証されているように、表示品質に優れた情報表示装置となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の表示媒体用粒子より成る表示媒体を用いる本発明の情報表示用パネルの構成について説明する。本発明の情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間に封入した少なくとも1種類の表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、帯電した表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、少なくとも1種類の表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の対象となる情報表示装置に搭載する情報表示用パネルの例を、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)に基づき説明する。
図1(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(個別電極)と基板2に設けた電極6(個別電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図3(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させる。そして、図3(a)に示すように、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図3(b)に示すように、黒色板7を観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図3(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図4(a),(b)に示す例では、3個のセルで単位画素を構成するカラー表示の例を示している。図4(a)、(b)に示す例では、表示媒体としてはセル21−1〜21−3の全てに白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを封入し、第1のセル21−1の観察者側に赤色カラーフィルター22Rを設け、第2のセル21−2の観察者側に緑色カラーフィルター22Gを設け、第3のセル21−3の観察者側に青色カラーフィルター22Bを設け、第1のセル21−1、第2のセル21−2および第3のセル21−3の3個のセルで単位画素を構成している。本例では、カラー表示を行う際に、図4(a)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて白色表示媒体3Wを配置することで、観察者に対し白色表示を行うか、あるいは、図4(b)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて黒色表示媒体3Bを配置することで、観察者に対し黒色表示を行っている。なお、図4(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図5(a)〜(d)に示す例では、まず、図5(a)、(c)に示すように、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1の外側に設けた外部電界形成手段11と基板2の外側に設けた外部電界形成手段12との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図5(b)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図5(d)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図5(a)〜(d)において、手前にある隔壁は省略している。また、基板1の内側には導電部材13を設けるとともに、基板2の内側には導電部材14を設けている。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。粉流体については後述する。
以下、本発明の特徴となる表示媒体用粒子を詳細に説明する。本発明の表示媒体用粒子は、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)の情報表示用パネルに適用することができ、上記情報表示用パネルの少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に表示媒体を構成して封入されるものである。この表示媒体としては、本発明では、母粒子表層に粒子径の異なる2種類の微小粒子である第1微小粒子および第2微小粒子を付着または固着させて得た、90.7%を超える母粒子表面被覆率を有する複合化粒子からなるものを用いる。ここで、90.7%は、母粒子表層に1種類の微小粒子を付着または固着させた場合の母粒子表面最大被覆率である。
上記90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現した複合化粒子は、母粒子の平均粒子径をd とし、第1微小粒子の平均粒子径をd とし、第2微小粒子の平均粒子径をd としたとき、次式
1.0 <d <50 (μm)
0.6 >d >0.2(μm)
0.04<d (μm)
/d <0.2
を満たす平均粒子径d 、d 、d の母粒子および第1微小粒子、第2微小粒子を用いて、母粒子表層に第1微小粒子および第2微小粒子を付着または固着させることにより得られる。
上記第1微小粒子および第2微小粒子としては、それぞれのアスペクト比A が、
0.8<A ≦1.0
である、真球形の第1微小粒子および真球形の第2微小粒子を用いることが、母粒子表面被覆率を向上させる上で、好ましい。
次に、本発明の表示媒体用粒子を構成する複合化粒子で実現した90.7%を超える母粒子表面被覆率を、母粒子表層に1種類の微小粒子を付着または固着させた場合の母粒子表面最大被覆率と比較しながら説明する。
[1種類の微小粒子を用いるときの母粒子表面最大被覆率]
母粒子および微小粒子からなる複合化粒子において、粒径単分散の球状微小粒子1種類による母粒子表面被覆率(以下、最大被覆率ともいう)は、三角最密配置のときに極大となり、以下のように算出することができる。
微小粒子径に対して母粒子径は十分に大きいため、母粒子表面を平面と仮定する。
微小粒子が1種類のときの基準三角形内の被覆面積S は(eq.1)で、基準三角形の面積T は(eq.2)で表わされ、基準三角形内の最大被覆率C は(eq.3)で表わされる。
Figure 0005052104
[粒子径の異なる2種類の微小粒子を用いるときの母粒子表面最大被覆率]
球形で粒子径の異なる、それぞれの粒子径が単分散である微小粒子を2種類を用いて母粒子表面を被覆する場合、第1微小粒子の粒子径r と第2微小粒子の粒子径r の比が(eq.4)の範囲のとき(図6(a)参照)、
Figure 0005052104
基準三角形内の被覆面積S は(eq.5)で表わされ、基準三角形の面積T は(eq.6)で表わされ、基準三角形内の最大被覆率C は(eq.7)で表わされる。
Figure 0005052104
(eq.4)の範囲でC >C 、すなわち1種類の微小粒子を用いるときよりも2種類の微小粒子を用いるときのほうが最大被覆率が大きくなる2種類の微小粒子の粒子径比範囲は、上記(eq.3)、(eq.7)より、(eq.8)および(eq.9)で表わされる。
Figure 0005052104
2種類の微小粒子を用いるときの、第1微小粒子の粒子径r と第2微小粒子の粒子径r の比が(eq.10)の範囲のとき(図6(b)参照)、
Figure 0005052104
基準三角形内の被覆面積S は(eq.11)で表わされ、基準三角形の面積T は(eq.12)で表わされ、基準三角形内の被覆率C は(eq.13)で表わされる。
Figure 0005052104
(eq.10)の範囲では、常に、C >C が成立する。
つまり、粒子径比全領域を(eq.14)で表わすとき、
Figure 0005052104
>C となる範囲は、(eq.15)となる。
Figure 0005052104
本発明の表示媒体用粒子によれば、球形(0.8<A ≦1.0)で、粒子径の異なる(d /d <0.2)、2種類の微小粒子(第1微小粒子および第2微小粒子)を用いて、母粒子表面を被覆した複合化粒子を得ることにより、後に説明する実施例で立証されているように、1種類の球状微小粒子で被覆したときの母粒子表面最大被覆率90.7%(三角最密被覆)よりも大きな母粒子表面被覆率を実現することができ、母粒子表面被覆率を向上させ、母粒子表面の露出面積を減らすことにより流動性、帯電性が向上し、表示特性の優れた表示媒体用粒子が得られる。
また、本発明の表示媒体用粒子によれば、第1微小粒子、第2微小粒子の粒子径を0.04(μm)よりも大きくしたため、反転耐久試験時、母粒子に微小粒子(外添剤)が埋没することが抑制され、表示特性を向上させた表示媒体用粒子が得られる。
また、本発明の表示媒体用粒子によって構成した表示媒体を用いた本発明の情報表示用パネルは、後に説明する実施例で立証されているように、初期性能および耐久性能を両立させられる、表示品質に優れた情報表示用パネルとなる。
さらに、本発明の情報表示用パネルを搭載した情報表示装置は、後に説明する実施例で立証されているように、表示品質に優れた情報表示装置となる。
以下、本発明の表示媒体用粒子より成る表示媒体を用いる情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板はパネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板となる背面基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて基板に設ける電極の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状にパターニング形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布してパターニング形成する方法が用いられる。視認側(表示面側)基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能である導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側基板に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて基板に設ける隔壁については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図7に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の対象となる情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)について説明する。表示媒体用粒子は、そのまま該表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体としたりして用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して所望の色の表示用有色粒子を作製できる。
また、本発明の表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)は平均粒子径d(0.5)が、1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらに本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
さらに、表示媒体用粒子で構成する表示媒体を気中空間で駆動させる情報表示用パネルに適用する場合には、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の対象となる情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の気中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例の表示媒体用粒子は、球形(0.8<A ≦1.0)で、粒子径の異なる(d /d <0.2)2種類の微小粒子(第1微小粒子および第2微小粒子)を用いて、母粒子表面を被覆した複合化粒子を得ることにより、1種類の球状微小粒子で被覆したときの母粒子表面最大被覆率90.7%(三角最密被覆)よりも大きな母粒子表面被覆率を実現したものである。以下に、粒子の作製方法や測定方法等について説明する。
[微小粒子の球形度(アスペクト比)の測定]
走査型電子顕微鏡(日立製S2700)で得た電子顕微鏡画像より解析したアスペクト比A を球形度の指標とする。短軸径をDsaとし、長軸径をDsbとしたときのアスペクト比Aを、A =Dsa/Dsbとする。100粒子についてA を計測し、平均値を採用する。
[微小粒子の粒子径測定および球状を仮定した表面積]
動的光散乱解析装置(HORIBA LB-500)で粒子径を測定する。溶媒を精製水とし、試料濃度を0.005(g/g)としたとき、得られた粒子径(Drh)から粒子群が単一の粒子径を持つ真球形であると仮定し、表面積S を算出(S =πDrh )した。
[母粒子および微小粒子の複合化(付着または固着)処理方法]
複合化処理装置として、サンプルミル SK-M10((株)協立理工製)を用いて、条件:45℃、16500rpm×10分間、母粒子および微小粒子を所定の割合で混合した混合粉体(嵩体積=みかけの体積500cm )を上記装置に一括投入し、上記条件において複合化処理を行った後、目開き150μmのSUS篩を通過したものを実施例の複合化粒子とした。
[微小粒子の作製(重合)方法]
70℃×12時間、N ガス還流雰囲気下で乳化重合の標準的な手法に従い、重合して微小粒子を得た。配合は、トリメチロールプロパントリメタクリレート(和光純薬工業(株))100重量部、酢酸イソアミル(和光純薬工業(株))33重量部、ラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業(株))1.55重量部、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド](和光純薬工業(株))0.4重量部、精製水400重量部、である。
[母粒子の作製(混練−粉砕)方法]
母粒子は、所定の配合比で配合したベース樹脂と顔料とを、2軸の混練機で混練し、その後、ジェットミルにて微粉砕して作製した。
[正帯電母粒子の作製]
正帯電母粒子としてメチルメタクリレ−トモノマ−(関東化学試薬)100重量部及び、正帯電性の荷電制御剤としてポリスチレン−アクリル樹脂コポリマー(アクリベースFCA−201−PS:藤倉化成社製)3重量部をサンドミルにより分散させ、これと、着色剤として予め2重量倍量のメタクリル樹脂(デルペット560F:旭化成製)に分散させてマスタ−バッチ化したカ−ボンブラック(MA100:三菱化学製)5重量部とを、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエ−テル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5wt%添加した40℃の精製水に懸濁させ、平均油滴径約80μmの懸濁液を得た。この懸濁液にアシル系過酸化物であるラウリルパ−オキサイド(パーロイルL:日本油脂製/10時間半減期温度:61/6℃)を予め水分散させた分散液を該過酸化物が2重量部となるように添加した後、平均油滴径が約10μmになるように再び懸濁加熱重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニュ−マチック工業)を用いて粒子径が0.5〜50μmの範囲で平均粒子径R =9.1μmの正帯電母粒子Aを得た。
[負帯電母粒子の作製]
負帯電母粒子としてシクロオレフィン樹脂(ゼオネックス330R:日本ゼオン社製)100重量部、二酸化チタン(タイペークCR−90:石原産業(株)製)100重量部、負帯電性の荷電制御剤としてサリチル酸金属錯体化合物であるボントロンE−84(オリヱント化学社製)3重量部を2軸混練機により溶融混練し、ジェットミル(ラボジェットミルIDS−LJ型:日本ニューマチック(株)製)で細かく粉砕し、分級機(MDS−2:日本ニュ−マチック工業)を用いて粒子径が0.5〜50μmの範囲で平均粒子径R =9.8μmの負帯電母粒子Bを得た。
正帯電母粒子Aに、表1に示す微小粒子1〜8のうちの2種類を同粒子数予備混合し、乾式ミキサーで複合化したものを正帯電表示媒体用粒子とした。
負帯電母粒子Bに、表1に示す微小粒子1〜8のうちの2種類を同粒子数予備混合し、等量乾式ミキサーで複合化したものを負帯電表示粒子とした。
Figure 0005052104
[表示性能測定方法]
正帯電表示媒体用粒子と負帯電表示媒体用粒子とを当量混合攪拌して摩擦帯電を行い、100μmのスペ−サ−を介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%で充填し、表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続し、ITOガラス基板を低電位に、銅基板を高電位となるように直流電圧をかけると、正帯電表示媒体用粒子は低電位極側に、負帯電表示媒体用粒子は高電位極側にそれぞれ移動した。ここで正帯電表示媒体用粒子が黒色で、負帯電表示媒体用粒子が白色である場合、ガラス基板を通して黒色の表示状態が観察され、次に印加電圧の電位を逆にすると、粒子はそれぞれ逆方向に移動して、白色の表示状態が観察された。印加電圧を±200Vとし、それぞれの表示状態において反射率を測定して、白表示時反射率および黒表示時反射率の比を表示特性とした。
[実施例、比較例の母粒子と2種類の微小粒子との組合せおよび駆動評価結果]
表2に示す、正帯電母粒子,微小粒子1,微小粒子2の組合せ、および、負帯電母粒子,微小粒子1,微小粒子2の組合せで、実施例1〜6および比較例1〜3の情報表示用パネルを構成した。
実施例1〜6の情報表示用パネルは良好と判定されたが、比較例1〜3の情報表示用パネルは不合格と判定された。なお、コントラスト比が5以上のものを良好と判定し、コントラスト比が5未満のものを不合格と判定した。
Figure 0005052104
本発明の表示媒体用粒子からなる表示媒体を用いる情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants )と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞、電子マニュアル(電子取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板やホワイトボード等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence 、Point Of Purchase advertising )、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。他に、リライタブルペーパー(外部電界形成手段を用いて書き換えできる)としても好適に用いられる。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界を用いた外部電界駆動方式など、種々のタイプの駆動方式が適用できる。
(a),(b)は本発明の対象となる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の対象となる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の対象となる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の対象となる情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の表示媒体用粒子における母粒子表面被覆率を説明するための図である。 本発明の対象となる情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。
符号の説明
1、2 基板
3 表示媒体(粒子群)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示媒体用白色粒子
3Ba 表示媒体用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 黒色板
11,12 外部電界形成手段
13,14 導電部材
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター

Claims (5)

  1. 少なくとも一方が透明な2枚の基板間の空間に、2種類以上の粒子からなり光学的反射率および帯電性を有する少なくとも1種類の表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子であって、
    母粒子表層に粒子径の異なる2種類の微小粒子を付着または固着させて得た、90.7%を超える母粒子表面被覆率を有する複合化粒子からなり、
    第1微小粒子の平均粒子径をdとし、第2微小粒子の平均粒子径をdとしたとき、
    /d<0.2
    を満たし、
    第1微小粒子の平均粒子径d を0.2<d ≦0.5(μm)としたことを特徴とする表示媒体用粒子。
  2. 母粒子の平均粒子径をdとし、第2微小粒子の平均粒子径をdとしたとき、次式
    9.1≦d<50(μm)
    0.04<d(μm)
    を満たす平均粒子径d 、d の母粒子および第2微小粒子を用いて、90.7%を超える母粒子表面被覆率を実現した複合化粒子からなることを特徴とする請求項1に記載の表示媒体用粒子。
  3. 第1微小粒子および第2微小粒子のアスペクト比ASが、
    0.8<AS≦1.0
    であることを特徴とする請求項2に記載の表示媒体用粒子。
  4. 請求項1〜の何れか1項に記載の表示媒体用粒子からなる表示媒体を用いたことを特徴とする情報表示用パネル。
  5. 請求項に記載の情報表示用パネルを搭載したことを特徴とする情報表示装置。
JP2006314192A 2006-11-21 2006-11-21 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置 Expired - Fee Related JP5052104B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006314192A JP5052104B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006314192A JP5052104B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008129322A JP2008129322A (ja) 2008-06-05
JP5052104B2 true JP5052104B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=39555189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006314192A Expired - Fee Related JP5052104B2 (ja) 2006-11-21 2006-11-21 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5052104B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8120837B2 (en) 2008-08-05 2012-02-21 Bridgestone Corporation Display media particles and information display panel using the same
CN102460294A (zh) * 2009-05-29 2012-05-16 株式会社普利司通 显示介质用颗粒及使用了该显示介质用颗粒的信息显示用面板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008129322A (ja) 2008-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007304409A (ja) 表示媒体用粒子および情報表示用パネル
JP4846224B2 (ja) 表示媒体用粒子及びそれを用いた情報表示用パネル、情報表示装置
JP2006106596A (ja) 情報表示用パネルに用いる表示媒体用粒子
JP4993907B2 (ja) 表示媒体用粒子、その製造方法および情報表示用パネル
JPWO2008035741A1 (ja) 表示媒体用粒子及びそれを用いた情報表示用パネル
JP5052104B2 (ja) 表示媒体用粒子、情報表示用パネルおよび情報表示装置
JP4593675B2 (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル
JP4925608B2 (ja) 情報表示用パネル及び情報表示装置
JP2006113267A (ja) 情報表示用パネルに用いる表示媒体用粒子
JP4895528B2 (ja) 情報表示用パネル
JP4863762B2 (ja) 表示媒体用粒子および情報表示用パネル
JP2006235621A (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示装置
JP2008102231A (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル
JP5134775B2 (ja) 表示媒体用粒子および情報表示用パネル
JP4863644B2 (ja) 情報表示用パネルの製造方法
JP4632850B2 (ja) 情報表示用パネルの製造方法
JP2008026702A (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル
JP2007178855A (ja) 表示媒体用粒子、その製造方法およびそれを用いた情報表示用パネル
JP2006064815A (ja) 画像表示媒体用粒子及びそれを用いた画像表示装置
JP2008139682A (ja) 情報表示用パネル
JP2008139596A (ja) 情報表示用パネル
JP2006154664A (ja) 情報表示用パネル及び情報表示装置
JP2007079394A (ja) 情報表示用パネルの製造方法
JP2006099046A (ja) 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示装置
JP2005326446A (ja) 画像表示用パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110819

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110819

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120604

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20120611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120626

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150803

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees