JP2013039944A - シュリンクフィルム、シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【手段】本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであって、シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。
【選択図】図5
Description
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルムが提供される。
W/4≦Wβ≦W/2
を満たすことが好ましい。
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器が提供される。
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法が提供される。
本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであり、少なくともキャップ部の側面部(側縁部)および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心がキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。シュリンクフィルムの開口部の中心が、キャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心してなることで、使用者の開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開封部の長さWβとは、キャップ部の略円形状の天面部に外嵌しているシュリンクフィルムにおいて、天面部の端から中心へ直線を引き、開封部の先端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の長さWαとは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の中心とは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離の半分の位置であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離半分の位置である。すなわち、開封部の先端から開口部の中心までの距離は、Wα/2である。以下、本発明によるシュリンクフィルムおよびシュリンクフィルム付き包装容器の構成を、図面を参照しながら説明する。
W/4≦Wβ≦W/2
W/2≦Wα≦3W/4
を満たすことが好ましく、下記式:
W/4<Wβ<W/2
を満たすことがより好ましい。キャップ部の略円形状の天面部の直径は、W=30〜70mmであることが好ましい。W/4≦Wβであれば、シュリンクフィルムの開封部が長くなり、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。また、Wβ≦W/2であれば、開口部の面積が十分に確保でき、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。
W/2≦Wα≦W−Wβ
を満たすことが好ましく、下記式:
W/2<Wα≦W−Wβ
を満たすことがより好ましく、下記式:
Wα=W−Wβ
を満たすことがさらに好ましい。シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、W/2≦Wα≦W−Wβを満たせば、開口部の長さを十分に確保することができ、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、Wα<W−Wβの場合とは、シュリンクフィルムの開口部の中心に対して開封部と反対側の天面上の一部にフィルムが外嵌している場合である。
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなるものである。包装容器のキャップ部にシュリンクフィルムを外嵌することで、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができる。
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法は、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなるものである。キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、キャップにシュリンクフィルムを取り付ける場合、シュリンクフィルムの切断角度θαは、10°〜16°であることが好ましい。切断角度θαが10°未満では、開封部の長さが短いため、開封部を挟持し難くなり開封性が悪い。また、切断角度θαが16°を超えると、変角点を設けたとしても開封部(特に、つまみ部)の形状を十分に調節できないため、つまみ部が尖り摘んだときに指先が痛くなる。
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、変角点を設けずに、切断角度θαおよび右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値で、図13に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは18mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは15mm、開口部の長さWαは15mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に設定し、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断せず、上端部と下端部が平行な直線となるように、シュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは4mm、開口部の長さWαは22mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図1および2に示されるような形状であった。
比較例1と同様のシュリンクフィルムを用いて、包装容器に被せるシュリンクフィルムの位置を調節した以外は、比較例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは6mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図3および4に示されるような形状であった。
上記の実施例および比較例で作製したシュリンクフィルム付き包装容器について、下記の基準で開封性の評価を行った。
開封性評価基準
○:摘みやすく、かつ、開封しやすかった。
×:摘みにくい、あるいは、摘んだときに指先が痛かった、あるいは開封しにくかった。
2 シュリンクフィルム
3 キャップ部の天面部の中心
4 シュリンクフィルムの開口部の中心
5 ミシン目
6 胴部
7 キャップ部
8 天面部
9 側面部
10 開封部
11 つまみ部
12 熱収縮前のシュリンクフィルム
13 左側部
14 右側部
15 上端部
16 下端部
17 変角点
Claims (6)
- 胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
前記シュリンクフィルムが、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心しており、前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部の中心に対して前記開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルム。 - 前記シュリンクフィルムは、前記キャップ部の略円形状の天面部の中心に対して前記シュリンクフィルムの開口部の中心と反対側に、前記天面部から側面部に沿ってミシン目が刻設されてなる、請求項1に記載のシュリンクフィルム。
- 前記シュリンクフィルムの開封部が、前記キャップ部の略円形状の天面部から側面部に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である、請求項1または2に記載のシュリンクフィルム。
- 胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシュリンクフィルムが少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器。
- 胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
前記シュリンクフィルムを、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記シュリンクフィルムの開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。 - 前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなる、請求項5に記載のシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。
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