JP2013038867A - 回転電機 - Google Patents

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Shinji Makita
真治 牧田
Eisuke Takahashi
英介 高橋
Masayuki Nashiki
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Abstract

【課題】回転電機1において、ステータ巻線12を流れる電流の位置検出素子6に対する影響を低減することにある。
【解決手段】ステータ磁極16uは、ステータ巻線12を軸方向外側から覆う径方向突出部18を有するが、径方向突出部18間からはステータ巻線12が露出している。そこで、位置検出素子6X〜6Zを径方向突出部18が存在している周方向位置に配置する。これによれば、位置検出素子6X〜6Zは、ステータ巻線12がステータ磁極群11Uを構成する磁性体に囲われている周方向位置に配置されることになるため、ステータ巻線12を流れる電流の影響が位置検出素子6X〜6Zに及びにくくなる。従って、精度の高い位置検出ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車やトラック等に搭載される交流モータ等の回転電機に関する。
従来より、回転電機として、ロータの位置を検出する位置検出素子を備えるものがある。
例えば、特許文献1に記載されたステッピングモータ100では、図8に示すように、複数個の位置検出素子101がロータ102に固定された永久磁石103の軸方向端面に対向するように配されており、位置検出素子101は永久磁石103の端面の磁束を用いて位置検出をしている。
しかし、特許文献1に記載の技術では、ステータコアの磁極106同士の間となる周方向位置に配された位置検出素子101が存在している(図8のA部参照)。
ステータコアの磁極106同士の間からはステータ巻線107が露出しているため、このような位置に配された位置検出素子101は、ステータ巻線107を流れる電流の影響を受けやすく、位置検出に誤差を生じやすい。
特開2001−78392号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、回転電機において、巻線を流れる電流の位置検出素子に対する影響を低減することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の回転電機は、周方向にN極磁極とS極磁極とが交互に配置されたロータ、周方向に複数個配置されたステータ磁極をそれぞれ有する3個のステータ磁極群と、ステータ磁極群同士の間に配されて周方向に沿って環状に形成されたループ状巻線とを備えるステータ、および、ロータの磁極位置を検出する3個の位置検出素子を具備する。
3個のステータ磁極群は、軸方向に重なるとともに、互いのステータ磁極が周方向にずれて並ぶように配され、ループ状巻線は、軸方向において前記ステータ磁極群間に挟まれるように配されている。
3個のステータ磁極群の内、軸方向の両端に位置するステータ磁極群のステータ磁極は、径方向においてロータ側に突出する径方向突出部と、径方向突出部の突出方向先端から軸方向内側に突出する軸方向突出部とを有し、径方向突出部はループ状巻線を軸方向外側から覆っており、ステータの軸方向から見て、径方向突出部間からループ状巻線が露出している。
また、位置検出素子は、前記ロータの軸方向一端部において、ロータ磁極の軸方向端面もしくはエアギャップ面に対して対向するように配されている。
そして、位置検出素子の周方向における配置位置は、軸方向一端側に配されるステータ磁極群において径方向突出部が存在している周方向位置に対応している。すなわち、3つの位置検出素子はすべて径方向突出部が存在している周方向位置に配置される。
これによれば、位置検出素子は、ループ状巻線がステータ磁極群を構成する磁性体に囲われている周方向位置に配置されることになるため、ループ状巻線を流れる電流の影響が位置検出素子に及びにくくなる。従って、精度の高い位置検出ができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載の回転電機によれば、軸方向一端側のステータ磁極群の複数のステータ磁極の内、1つのステータ磁極を第1磁極とし、別の1つのステータ磁極を第2磁極とし、さらに別の1つのステータ磁極を第3磁極とすると、1つの位置検出素子の周方向位置は、第1磁極の周方向中心位置であり、別の1つの位置検出素子の周方向位置は、第2磁極の周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置であり、さらに別の1つの位置検出素子の周方向位置は、第3磁極の周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置である。
また、径方向突出部の先端の周方向幅は、電気角で120°以上である。
これらの条件によれば、3つの位置検出素子全てを径方向突出部が存在している周方向位置に配置することができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載の回転電機によれば、第2磁極は、第1磁極の周方向一方側に隣接する磁極であり、第3磁極は、第1磁極の周方向他方側に隣接する磁極であり、1つの位置検出素子の周方向位置は、第1磁極の周方向中心位置であり、別の1つの位置検出素子の周方向位置は、第2磁極の周方向中心から周方向他方側に電気角で60°ずれた周方向位置であり、さらに別の1つの位置検出素子の周方向位置は、第3磁極の周方向中心から周方向一方側に電気角で60°ずれた周方向位置である。
これによれば、3つの位置検出素子の周方向を互いに近づけることができる。このため、位置検出素子に接続する基板の大きさを周方向に小さくすることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載の回転電機は、少なくとも軸方向一端側で、ロータの軸方向端面が、ステータの軸方向端よりも軸方向外側に位置している。
これによれば、磁石量を増やすことができるため、ロータの磁極の磁束を位置検出素子に確実に取り込むことができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の回転電機は、
前記位置検出素子は、ステータの軸方向端よりも軸方向外側に突出したロータの部分のエアギャップ面に対して対向するように配置されている。
(a)は回転電機の基本構成を示す概略断面図、(b)はステータに対する位置検出素子の周方向位置関係を示す回転電機の平面図である(実施例1)。 ステータの分解斜視図である(実施例1)。 ロータ及びステータ磁極の周方向展開図である(実施例1)。 ステータに対する位置検出素子の周方向位置関係を示す回転電機の平面図である(実施例2)。 (a)、(b)はステータに対する位置検出素子の周方向位置関係を示す回転電機の平面図である(実施例3、4)。 (a)、(b)は回転電機の概略断面図である(実施例5)。 (a)、(b)は回転電機の概略断面図である(実施例6)。 回転電機の平面図である(従来例)。
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
〔実施例1〕
〔実施例1の構成〕
実施例1の回転電機1の構成を、図1〜3を用いて説明する。
はじめに、回転電機1の基本的な構成について説明する。なお、本実施例の回転電機1の基本構成については、特開2005−160285公報にも開示されている。
回転電機1は、交流モータであり、図1に示すように、ケース2に回転自在に支持される回転軸3と、この回転軸3に支持されるロータ4と、このロータ4の径方向外側に配置されるステータ5、およびロータ4の磁極位置を検出する位置検出素子6等より構成される。
ロータ4は、図1に示すように、例えば鉄等の磁性体によって形成されるロータコア9と、このロータコア9の外周表面に配置される16個の永久磁石10から成る。16個の永久磁石10は、図3に示すように、周方向にN極とS極とに交互に着磁されている。
ステータ5は、図2に示すように、互いに独立して設けられる3個のステータ磁極群(U相、V相、W相のステータ磁極群11U、11V、11W)と、2個のステータ巻線12とで構成される。
ステータ磁極群11U、11V、11Wは、鉄等の磁性体によって形成されており、それぞれ、円環状のバックヨーク部15と、バックヨーク部15から径方向内側(径方向ロータ側)に突出するステータ磁極16u、16v、16wを有している。
ステータ磁極群11U、11V、11Wは、図2に示すように、軸方向に重なって組み合わされており、例えば、本実施例では、軸方向一端側(図示上方)からステータ磁極群11U、11V、11Wの順に配されている。
そして、軸方向の両端に位置するステータ磁極群11U、11Wのステータ磁極16u、16wは、それぞれ、径方向内側(ロータ側)に突出する径方向突出部18と、径方向突出部18の径方向内側端(突出方向先端)から軸方向内側に突出する軸方向突出部19とを有する。
そして、軸方向突出部19の内周面が、ロータ4の外周面にエアギャップを介して対向する。
具体的には、ステータ磁極群11U、11Wは、図2に示すように、筒状のバックヨーク部15から径方向内側に延びる三角形の突片を、途中で軸方向内側に折り曲げたような形状を呈している。そして、径方向突出部18では径方向内側へ向うほど周方向幅が小さくなり、軸方向突出部19では軸方向内側へ向かうほど周方向幅が小さくなっている。
また、ステータ磁極群11U、11Wの間に挟まれるステータ磁極群11Vのステータ磁極16vは、円環板状のバックヨーク部15から径方向内側に突出する径方向突出部22と、径方向突出部22の径方向内側端(突出方向先端)から軸方向外側(ステータ磁極群11U側及び11W側)に突出する軸方向突出部23とを有する。
そして、ステータ磁極群11U、11V、11Wは、各相のステータ磁極16u、16v、16wがそれぞれ周方向にずれた位置となるように軸方向に組み合わされている。
なお、本実施例では、ステータ磁極群11U、11V、11Wは、それぞれ、周方向に等間隔に配置される8個のステータ磁極を有している。そして、図3に示すように、U相ステータ磁極16u、V相ステータ磁極16v、W相ステータ磁極16wは、周方向に順に並んでおり、ロータ4の1磁極対に対して1つのU相ステータ磁極16u、V相ステータ磁極16v、W相ステータ磁極16wが並ぶような間隔で配されている。
つまり、本実施例の回転電機1は、ロータ4の磁極対数が8であり、ステータ5の磁極数は24である。
2個のステータ巻線12は、それぞれ、周方向に沿って円環状にまかれたループ状巻線であって、図2に示すように、軸方向において各ステータ磁極群間に挟まれる空間に配されている。
すなわち、ステータ磁極群11Uとステータ磁極群11Vとの間に、第1のステータ巻線12が配され、ステータ磁極群11Vとステータ磁極群11Wとの間に、第2のステータ巻線12が配されている。
ステータ巻線12は、軸方向突出部19、23の径方向外側で、径方向突出部18、22に挟まれるように配されている。
このため、図1(a)に示すように、ステータ5を軸方向外側からみると、バックヨーク部15および径方向突出部18はステータ巻線12を軸方向外側から覆っており、径方向突出部18間からはステータ巻線12が露出している。つまり、径方向突出部18間ではステータ巻線12が径方向突出部18によって軸方向外側から覆われていない。なお、ステータ巻線12が露出しているとは、ステータ巻線12がステータ磁極群をなす磁性体によって囲われていないという意味である。
位置検出素子6は、ロータ4に固定された永久磁石10の磁束を検出するものであって、例えば、ホール素子である。
回転電機1は3つの位置検出素子6を有しており、それぞれ、検出面6aが、永久磁石10の軸方向一端側の端面(ロータ磁極の軸方向端面)と対向するようにケース2に固定されている。
そして、位置検出素子6の出力に基づいて、ステータ巻線12に駆動電圧を出力するインバータ回路が制御される。
〔実施例1の特徴〕
本実施例の回転電機1によれば、位置検出素子6の周方向における配置位置は、位置検出素子6が配置される側である軸方向一端側のステータ磁極群(本実施例ではU相ステータ磁極群11U)において径方向突出部18が存在している周方向位置に対応している。
ここで、U相ステータ磁極群11Uの複数のステータ磁極16uの内、1つのステータ磁極を第1磁極16uとし、別の1つのステータ磁極を第2磁極16uとし、さらに別の1つのステータ磁極を第3磁極16uとする。そして、3つの位置検出素子6をそれぞれ6X、6Y、6Zとする。
位置検出素子6X〜6Zは、軸方向一端側の永久磁石10の軸方向端面と対向するように配されるが、周方向における配置位置がそれぞれ以下に説明するような関係となっている。
すなわち、位置検出素子6Xの周方向位置は、第1磁極16uの周方向中心位置であり、位置検出素子6Yの周方向位置は、第2磁極16uの周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置であり、位置検出素子6Zの周方向位置は、第3磁極16uの周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置である。
つまり、例えば、位置検出素子6Xの周方向一方側に位置検出素子6Yが、周方向他方側に位置検出素子6Zがある場合には、位置検出素子6Yは、位置検出素子6Xの周方向位置から電気角で{(360°×n)±60°}だけ周方向一方側に進んだ位置に配され、位置検出素子6Zは、位置検出素子6Xの周方向位置から電気角で{(360°×n)±60°}だけ周方向他方側に進んだ位置に配されることになる。なお、nは極対数である。
そして、径方向突出部18の先端の周方向幅θ1は、電気角で120°以上となっている。
径方向突出部18の周方向幅θ1及び位置検出素子6X〜6Zの位置関係を以上で説明した条件とすれば、位置検出素子6X〜6Zはそれぞれ径方向突出部18が存在している周方向位置に配置されることになる。
例えば、図1(b)に示すように、本実施例では、第2磁極16uは、第1磁極16uの周方向一方側に隣接する磁極であり、第3磁極16uは、第1磁極16uの周方向他方側に隣接する磁極である。
まず、位置検出素子6Xは、周方向において、第1磁極16uの周方向中心位置に対応する位置に配置される。
そして、位置検出素子6Yは、周方向において、第2磁極16uの周方向中心から周方向他方側に電気角で60°ずれた位置にある。つまり、第2磁極16uの周方向中心から電気角で60°だけ第1磁極16u側に近づいた位置に配置される。
すなわち、図1(b)に示すように、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×1)−60°}だけ周方向一方側へ進んだ位置に位置検出素子6Yが配される。
また、位置検出素子6Zは、周方向において、第3磁極16uの周方向中心から周方向一方側に電気角で60°ずれた位置にある。つまり、第3磁極16uの周方向中心から電気角で60°だけ第1磁極16u側に近づいた位置に配置される。
すなわち、図1(b)に示すように、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×1)−60°}だけ周方向他方側へ進んだ位置に位置検出素子6Zが配される。
これにより、位置検出素子6X〜6Zはそれぞれ径方向突出部18が存在している周方向位置に配置される。
〔実施例1の作用効果〕
実施例1の回転電機1によれば、位置検出素子6X〜6Zはそれぞれ径方向突出部18が存在している周方向位置に配置される。
すなわち、位置検出素子6X〜6Zは、ステータ巻線12がステータ磁極群を構成する磁性体に囲われている周方向位置に配置されることになるため、ステータ巻線12を流れる電流の影響が位置検出素子6X〜6Zに及びにくくなる。従って、精度の高い位置検出ができる。
なお、実施例1のように、径方向突出部18の先端の周方向幅θ1は、電気角で120°以上となっており、且つ、位置検出素子6Xを第1磁極16uの周方向中心位置に配し、位置検出素子6Yを第2磁極16uの周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置に配し、位置検出素子6Zの周方向位置を、第3磁極16uの周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置に配するならば、位置検出素子6X〜6Z全てを径方向突出部18が存在している周方向位置に配置することができる。
なお、3相の位置情報を得るための3つの位置検出素子6X〜6Zの周方向における電気角での相対的な位置関係としては、位置検出素子6Y、6Zを位置検出素子6Xの周方向位置に対して{(360°×n)±120°}ずれた位置に配置する位置関係もあるが、この場合には、3つの位置検出素子6X〜6Zの全てを径方向突出部18が存在している周方向位置に対応する位置に配置することはできない。
また、本実施例では、第2磁極16uが第1磁極16uの周方向一方側に隣接する磁極であり、第3磁極16uが第1磁極16uの周方向他方側に隣接する磁極である。そして、位置検出素子6Yが、第2磁極16uの周方向中心から電気角で60°だけ第1磁極16u側に近づいた位置に配置される。位置検出素子6Zが、第3磁極16uの周方向中心から電気角で60°だけ第1磁極16u側に近づいた位置に配置される。
これによれば、3つの位置検出素子6X〜6Zの周方向を互いに近づけることができる。このため、位置検出素子6X〜6Zに接続する基板(図示せず)の大きさを周方向に小さくすることができる。
〔実施例2〕
実施例2の回転電機1の構成を、図4を用いて実施例1とは異なる点を中心に説明する。
本実施例では、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×1)+60°}だけ周方向一方側へ進んだ位置に位置検出素子6Yが配され、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×1)+60°}だけ周方向他方側へ進んだ位置に位置検出素子6Zが配されている。
本実施例によっても、位置検出素子6X〜6Zの全てが径方向突出部18が存在している周方向位置に配置されるため、ステータ巻線12を流れる電流の位置検出素子6X〜6Zに対する影響が及びにくくなる。
〔実施例3〕
実施例3の回転電機1の構成を、図5(a)を用いて、実施例1とは異なる点を中心に説明する。
本実施例では、第2磁極16uは、第1磁極16uの周方向一方側2つ目の磁極であり、第3磁極16uは、第1磁極16uの周方向他方側2つ目の磁極である。
そして、位置検出素子6Yは、周方向において、第2磁極16uの周方向中心から周方向一方側に電気角で60°ずれた位置にある。すなわち、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×2)+60°}だけ周方向一方側へ進んだ位置に位置検出素子6Yが配される。
また、位置検出素子6Zは、周方向において、第3磁極16uの周方向中心から周方向他方側に電気角で60°ずれた位置にある。すなわち、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×2)+60°}だけ周方向他方側へ進んだ位置に位置検出素子6Zが配される。
本実施例によっても、位置検出素子6X〜6Zの全てが径方向突出部18が存在している周方向位置に配置されるため、ステータ巻線12を流れる電流の位置検出素子6X〜6Zに対する影響が及びにくくなる。
〔実施例4〕
実施例4の回転電機1の構成を、図5(b)を用いて、実施例1とは異なる点を中心に説明する。
本実施例では、第2磁極16uは、第1磁極16uの周方向一方側に隣接する磁極であり、第3磁極16uは、第1磁極16uの周方向他方側2つ目の磁極である。
そして、位置検出素子6Yは、周方向において、第2磁極16uの周方向中心から周方向一方側に電気角で60°ずれた位置にある。すなわち、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×1)+60°}だけ周方向一方側へ進んだ位置に位置検出素子6Yが配される。
また、位置検出素子6Zは、周方向において、第3磁極16uの周方向中心から周方向他方側に電気角で60°ずれた位置にある。すなわち、位置検出素子6Xの周方向位置から、電気角で{(360°×2)+60°}だけ周方向他方側へ進んだ位置に位置検出素子6Zが配される。
本実施例によっても、位置検出素子6X〜6Zの全てが径方向突出部18が存在している周方向位置に配置されるため、ステータ巻線12を流れる電流の位置検出素子6X〜6Zに対する影響が及びにくくなる。
〔実施例5〕
実施例5の回転電機1の構成を、図6を用いて、実施例1とは異なる点を中心に説明する。
本実施例では、少なくとも軸方向において位置検出素子6が配置される側(軸方向一端側)で、ロータ4の永久磁石10の軸方向端面10aが、ステータ5の軸方向端よりも軸方向外側に位置している。つまり、永久磁石10の軸方向一端面がステータ5の軸方向一端よりも軸方向一端側(位置検出素子6を配置する側)にはみ出ている。なお、図6(a)のように、軸方向両端において永久磁石10がはみ出ていてもよいし、図6(b)のように、位置検出素子6が配置される側のみにおいて永久磁石10がはみ出ていてもよい。
これによれば、実施例1の作用効果に加えて、磁石量を増やすことができるとともに、ステータ巻線12から位置検出素子6との間の距離を稼ぐことができるため、ステータ巻線12を流れる電流の影響も少なく、永久磁石10の磁束を位置検出素子6に確実に取り込むことができる。
〔実施例6〕
実施例6の回転電機1の構成を、図7を用いて、実施例5とは異なる点を中心に説明する。
本実施例では、位置検出素子6の検出面6aが、ステータ5の軸方向一端よりも軸方向一端側に突出したロータ4の部分のエアギャップ面4a(外周面、ステータ対向側面)に対して対向するように配置されている。
これによっても、実施例5と同様の作用効果を奏することができる。
〔変形例〕
実施例1〜4は、位置検出素子6X〜6Zの周方向配置の一例を示したものであり、これに限られるものではなく、位置検出素子6X〜6Zが径方向突出部18が存在している周方向位置に配置されていればよい。
また、実施例1では、ロータコア9の表面に永久磁石10を配置した例を記載したが、永久磁石10をロータコア9の内部に埋め込んだ磁石埋め込み型のロータ4を使用することもできる。また、ロータ4の極数も8極で説明しているが、8極に限定されるものではなく、他の極数、例えば、4極、6極、10極等でも良い。
実施例1では、ロータ4がステータ5の内側に位置するインナロータ型の交流モータについて説明したが、ロータ4がステータ5の外側に位置するアウタロータ型の交流モータについても本発明を適用できる。
1 回転電機
4 ロータ
4a エアギャップ面
5 ステータ
6、6X、6Y、6Z 位置検出素子
10 永久磁石(ロータの磁極)
10a (ロータの磁極の)軸方向端面
11U、11V、11W ステータ磁極群
12 ステータ巻線(ループ状巻線)
16u、16v、16w ステータ磁極
16u 第1磁極
16u 第2磁極
16u 第3磁極
18 径方向突出部
19 軸方向突出部
θ1 周方向幅

Claims (5)

  1. 周方向にN極磁極とS極磁極とが交互に配置されたロータ、
    周方向に複数個配置されたステータ磁極をそれぞれ有する3個のステータ磁極群と、前記ステータ磁極群同士の間に配されて周方向に沿って環状に形成されたループ状巻線とを備えるステータ、
    および、前記ロータの磁極位置を検出する3個の位置検出素子を具備し、
    前記3個のステータ磁極群は、軸方向に重なるとともに、互いの前記ステータ磁極が周方向にずれて並ぶように配され、
    前記ループ状巻線は、軸方向において前記ステータ磁極群間に挟まれるように配されており、
    前記3個のステータ磁極群の内、軸方向の両端に位置する前記ステータ磁極群の前記ステータ磁極は、径方向においてロータ側に突出する径方向突出部と、前記径方向突出部の突出方向先端から軸方向内側に突出する軸方向突出部とを有し、
    前記径方向突出部は前記ループ状巻線を軸方向外側から覆っており、前記ステータの軸方向から見て、前記径方向突出部間から前記ループ状巻線が露出している回転電機であって、
    前記位置検出素子は、前記ロータの軸方向一端部において、前記ロータの磁極の軸方向端面もしくは前記ロータのエアギャップ面に対して対向するように配されており、
    前記位置検出素子の周方向における配置位置は、軸方向一端側に配される前記ステータ磁極群において前記径方向突出部が存在している周方向位置に対応していることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    軸方向一端側の前記ステータ磁極群の前記複数のステータ磁極の内、1つの前記ステータ磁極を第1磁極とし、別の1つの前記ステータ磁極を第2磁極とし、さらに別の1つの前記ステータ磁極を第3磁極とすると、
    1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第1磁極の周方向中心位置であり、
    別の1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第2磁極の周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置であり、
    さらに別の1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第3磁極の周方向中心から電気角で60°ずれた周方向位置であり、
    前記径方向突出部の先端の周方向幅は、電気角で120°以上であることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機において、
    前記第2磁極は、前記第1磁極の周方向一方側に隣接する磁極であり、
    前記第3磁極は、前記第1磁極の周方向他方側に隣接する磁極であり、
    1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第1磁極の周方向中心位置であり、
    別の1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第2磁極の周方向中心から周方向他方側に電気角で60°ずれた周方向位置であり、
    さらに別の1つの前記位置検出素子の周方向位置は、前記第3磁極の周方向中心から周方向一方側に電気角で60°ずれた周方向位置であることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転電機において、
    少なくとも軸方向一端側で、前記ロータの軸方向端面が、前記ステータの軸方向端よりも軸方向外側に位置していることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項4に記載の回転電機において、
    前記位置検出素子は、前記ステータの軸方向端よりも軸方向外側に突出した前記ロータの部分のエアギャップ面に対して対向するように配置されていることを特徴とする回転電機。
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