JP2017093096A - 固定子および回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】相間絶縁部材と固定子巻線との間の空間を広くするとともに、相間絶縁部材の変形や移動を抑制する技術を提供する。【解決手段】スロット125内には、固定子巻線140と相間絶縁部材150が挿入されている。相間絶縁部材150は、絶縁シート151を折り曲げることによって形成され、封止部分150a、接続部分150bおよび相間絶縁部分150cを有する。封止部分150aは、周方向に隣接するティース122のティース先端部124の端部124b間を跨ぐように周方向に沿って延在し、スロット開口部125aを塞ぐ。相間絶縁部分150cは、封止部分150aとヨーク121の間に径方向に沿って延在し、異なる相の固定子巻線140間に配置される。接続部分150bは、封止部分150aの、周方向に沿った一方側の端部と、相間絶縁部分150cの、径方向に沿った回転中心側の端部を接続する。【選択図】図2

Description

本発明は回転機に用いられる固定子に関し、特に、スロット内に相間絶縁部材が挿入されている固定子に関する。
永久磁石電動機等の回転機は、固定子と、固定子に空隙(エアギャップ)を介して回転可能に配置された回転子を備えている。固定子のスロットには、固定子巻線が挿入されている。
近年、回転機の出力を向上させるために、スロット内における固定子巻線の占積率が高められている。スロット内における固定子巻線の占積率が高められると、スロット内に挿入されている異なる相の(周方向に隣接するティースそれぞれに巻き付けられている)固定子巻線が接触するおそれがある。このため、異なる相の固定子巻線を絶縁(「相間絶縁」と呼ばれる)する相間絶縁部材がスロット内に挿入されている。相間絶縁部材がスロット内に挿入されている固定子を備える回転機は、例えば、特許文献1に開示されている。図4に、特許文献1に開示されている回転機の要部が示され、図5に、特許文献1に開示されている回転機で用いられている相間絶縁部材が示されている。
特許文献1に開示されている回転機は、固定子210と回転子260を備えている。固定子210は、ヨーク221、ティース222およびスロット225を有する固定子コア220により構成されている。スロット225内には、ティース222に巻き付けられた固定子巻線240および相間絶縁部材250が挿入されている。
相間絶縁部材250は、四角形状を有する絶縁シート251を、側縁部251aと251bの間の折り線252a、252bおよび252cに沿って矢印S1、S2およびS3で示す方向に折り曲げることによって形成される第1の端部分250a、第1の中間部分250b、第2の中間部分250cおよび第2の端部分250dを有し、断面がT字形状に形成されている。相間絶縁部材250は、スロット開口部225aを塞ぐとともに、異なる相の固定子巻線240を絶縁するように配置されている。すなわち、相間絶縁部材250のT字形状の横部分(第1の端部分250aと第2の端部分250d)が、周方向に隣接するティース222のティース先端部224の端部224bに対向する位置に周方向に沿って配置され、T字形状の縦部分(U字状に折り曲げられた第1の中間部分250bと第2の中間部分250c)は、異なる相の固定子巻線240間に径方向に沿って配置されている。
特許文献1に開示されている回転機では、固定子巻線とティース先端部の端部との接触や、異なる相の固定子巻線間の接触等を防止することができる。
また、断面がT字形状に形成された相間絶縁部材を用いた回転機は、特許文献2にも開示されている。特許文献2に開示されている回転機では、固定子コアの軸方向両側に、固定子コアのティースに対向する位置に鍔端部を有する、樹脂製のボビンが配置されている。そして、相間絶縁部材のT字形状の横部分が、ボビンの鍔端部とステータコアの間に設けられた間隙に挟み込まれるとともに、T字形状の縦部分が、異なる相の固定子巻線間に配置されている。
特許文献2に開示されている回転機では、ボビンの鍔端部まで固定子巻線を挿入することができるため、固定子巻線の占積率を高めることができる。
特開2004−112861号公報 特開2002−171704号公報
特許文献1に開示されている回転機では、異なる相の固定子巻線240間に、相間絶縁部材250のT字形状の縦部分を構成する第1の中間部分250bと第2の中間部分250c、すなわち2枚の絶縁シートが配置されている。また、第1の中間部分250bと第2の中間部分250cは、U字状に折り曲げられているとともに、U字部分の弾性によって両者の間隔が変更可能に構成されている。このため、相間絶縁部材250と固定子巻線240との間の空間が狭くなり、当該空間を介して多くの冷却媒体を流すことができないため、固定子巻線240の冷却効果が低い。
また、固定子巻線240の変形や移動等によって相間絶縁部材250が変形する。例えば、第1の中間部分250bと第2の中間部分250cの間隔が狭くなり、それに伴って、第1の端部分250aと第2の端部分250dが、周方向に沿って、互いに接近する方向に移動する。この場合、固定子巻線240とティース先端部224の端部224bが接触し、あるいは、相間絶縁部材250がスロット開口部225aから抜け出るおそれがある。これを防止する方法として、T字形状に折り曲げられた相間絶縁部材250の周方向に沿った幅(折り曲げられた状態における側縁部251aと251b間の間隔)を長くすることが考えられるが、相間絶縁部材250のスロット225内への挿入作業性等により限界がある。
なお、特許文献2に開示されている回転機では、相間絶縁部材のT字形状の横部分は、相間絶縁部材の径方向に沿った外周側の端部をボビンの鍔端部に配置することによって固定子巻線をボビンの鍔端部まで挿入することができるようにするためのものであり、ボビンの鍔端部とステータコアの間に設けられている間隙に挟み込まれる。また、相間絶縁部材によって(T字形状の横部分を含む)、スロット開口部が塞がれてもいない。このため、特許文献2には、特許文献1に示されている回転機における前述した問題点を解決する手法は開示も示唆もされていない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、相間絶縁部材と固定子巻線との間の空間を広くして固定子巻線の冷却効果を高めることができるようにするとともに、固定子巻線の変形や移動にともなう相間絶縁部材の変形や移動を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
一つの発明は、回転機に用いられる固定子に関する。
本発明の固定子は、固定子コアにより構成されている。固定子コアは、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、ヨークから径方向に沿って回転中心側に延在する複数のティースと、周方向に隣接するティースにより形成されるスロットを有している。スロットは、周方向に隣接するティース間にスロット開口部を有している。スロット内には、固定子巻線と相間絶縁部材が挿入されている。典型的には、ティースは、径方向に沿って延在するティース基部と、ティース基部の回転中心側に設けられたティース先端部を有し、ティース先端部は、回転中心側にティース先端面を有しているとともに、周方向両側に端部を有している。また、ティース先端部の端部の間にスロット開口部が形成される。
相間絶縁部材は、好適には、シート状の絶縁材料により形成される。本発明では、相間絶縁部材は、スロット開口部を塞ぐ封止部分と、異なる相の固定子巻線を絶縁する相間絶縁部分を有している。封止部分は、周方向に沿って延在し、周方向に隣接するティース間(好適には、周方向に隣接するティースのティース先端部の端部間)を跨いで配置されている。相間絶縁部分は、封止部分とヨークの間に径方向に沿って延在し、異なる相の固定子巻線間に配置されている。
本発明では、周方向に沿って延在し、スロット開口部を塞ぐように配置される封止部分と、径方向に沿って延在し、異なる相の固定子巻線間に配置される相間絶縁部分を有する相間絶縁部材を用いているため、相間絶縁部分の厚さを薄くすることができ、相間絶縁部材(相間絶縁部分)と固定子巻線との間の空間を広くすることができる。これにより、相間絶縁部材と固定子巻線との間の空間を介して流れる冷却媒体の量を増加させることができ、固定子巻線の冷却効果を高めることができる。また、固定子巻線の変形や移動による相間絶縁部材の変形や移動を抑制することができる。これにより、固定子巻線とティース先端部の端部との接触や、相間絶縁部材がスロット開口部から抜け出るのを防止することができる。
一つの発明の異なる形態では、相間絶縁部材は、シート状の絶縁材料を折り曲げて一体に形成されている。本形態の相間絶縁部材は、封止部分、相間絶縁部分および接続部分を有している。接続部分は、封止部分の、周方向に沿った一方側の端部と、相間絶縁部分の、径方向に沿った回転中心側の端部を接続する。
本形態では、スロット開口部を塞ぐ封止部分と、異なる相の固定子巻線を絶縁する相間絶縁部分を1枚のシートで形成することができるため、簡単な構成で、相間絶縁部材と固定子巻線との間の空間を広くすることがすることができるとともに、相間絶縁部材の変形や移動を抑制することができる。また、特許文献1に開示されている相間絶縁部材に較べて、絶縁材料の使用量を削減することができる。
一つの発明の他の異なる形態では、相間絶縁部材は、軸方向に直角な断面で見て、T字形状を有している。
本形態では、絶縁材料の使用量を節減しながら、簡単に相間絶縁部材を形成することができる。
他の発明は、回転機に関する。
本発明の回転機は、固定子と、固定子に対して空隙を介して回転可能に配置されている回転子を備えている。そして、固定子として前述した固定子のいずれかが用いられている。本発明の回転機は、電動機、例えば、磁石挿入孔と、磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有する回転子を備える永久磁石電動機や発電機として構成することができる。
本発明の回転機は、前述した固定子と同様の効果を有する。
本発明では、相間絶縁部材と固定子巻線との間の空間を広くして固定子巻線の冷却効果を高めることができるとともに、相間絶縁部材の変形や移動を抑制することができる固定子や回転機を提供することができる。
本発明の回転機の一実施形態の断面図である。 図1の部分拡大図である。 本発明の一実施形態の回転機で用いられている相間絶縁部材の斜視図である。 従来の回転機の断面図である。 従来の回転機で用いられている相間絶縁部材の斜視図である。 従来の回転機で用いられている相間絶縁部材の変形状態を説明する図である。
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
本明細書では、「軸方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、回転子(回転軸)の回転中心を通る回転中心線の方向を示す。「周方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心を中心とする円周方向を示す。「径方向」という記載は、回転子が固定子に対して回転可能に配置されている状態において、軸方向に直角な断面でみて、回転中心を通る方向を示す。
本発明の回転機の一実施形態が、図1、図2に示されている。本実施形態は、永久磁石電動機100として構成されている。図1は、本実施形態の永久磁石電動機100を、軸方向と直角な方向から見た断面図であり、図2は、図1の部分拡大図である。
本実施形態の永久磁石電動機100は、固定子110と、固定子110に空隙(エアギャップ)Gを介して回転可能に配置されている回転子160により構成されている。
固定子110は、固定子コア120、スロット絶縁部材130、固定子巻線140、相間絶縁部材150を有している。
固定子コア120は、軸方向に直角な断面でみて、周方向に沿って延在しているヨーク121、ヨーク121から径方向に沿って回転中心O側に延在しているティース122を有している。ティース122は、径方向に沿って延在しているティース基部123と、ティース基部123の回転中心O側に設けられ、周方向に沿って延在しているティース先端部124を有している。ティース先端部124は、回転中心O側にティース先端面124aが形成されているととともに、周方向に沿った両側に端部124bを有している。ティース先端面124aは、「固定子の内周面」に対応する。
周方向に隣接するティース122によってスロット125が形成されている。スロット125は、周方向に隣接するティース122のティース先端部124の端部124b間にスロット開口部125aを有している。
スロット125内には、スロット125の内周面に沿ってスロット絶縁部材130が挿入されている。スロット絶縁部材130は、絶縁特性を有する樹脂により形成されているとともに、弾性を有するシート(フィルム)により構成されている。シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等により形成されたシートが用いられる。
そして、スロット絶縁部材130がスロット125内に挿入されている状態で、固定子巻線140がティース122に巻き付けられる。すなわち、固定子巻線140がスロット125内に挿入される。固定子巻線140をティース122に巻き付ける(スロット125内に挿入する)方法としては、集中巻き方式や分布巻き方式等が用いられる。本実施形態では、集中巻き方式により、固定子巻線140がティース122に巻き付けられている。スロット絶縁部材130により、固定子巻線140と固定子コア120が絶縁される。
また、スロット125内には、スロット125内に挿入されている異なる相の(隣接するティース122に巻き付けられている)固定子巻線140を絶縁する相間絶縁部材150が挿入されている。相間絶縁部材150については後述する。
回転子160は、回転子コア170と回転軸180を有している。
回転子コア170は、外周面171と内周面172を有している。回転軸180は、内周面172により形成される回転軸挿入孔に圧入等によって挿入される。本実施形態では、外周面171は、回転中心Oを中心点とする円形形状を有している。回転子160は、固定子110の内周面(ティース先端面124a)と回転子160(回転子コア170)の外周面171との間に空隙(エアギャップ)Gが保持された状態で回転可能に配置されている。
回転子コア170は、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って主磁極と補助磁極が交互に配置されている。各主磁極には磁石挿入孔173が形成され、磁石挿入孔173には永久磁石174が挿入されている。回転中心Oと主磁極の周方向中心を結ぶ線によって主磁極のd軸が定義され、回転中心Oと補助磁極の周方向中心を結ぶ線によって補助磁極のq軸が定義される。本実施形態では、磁石挿入孔173は、主磁極のd軸と直交(「略直交」を含む)する方向に直線状に延在するように形成されている。また、磁石挿入孔173には、軸方向に直交する断面が四角形状を有する永久磁石174が挿入されている。なお、磁石挿入孔173の数、形状や配設位置、永久磁石174の形状や数は適宜設定される。また、永久磁石174としては、希土類磁石等の種々の永久磁石を用いることができる。
次に、本実施形態で用いられている相間絶縁部材150について、図3を参照して説明する。
相間絶縁部材150は、絶縁特性を有する樹脂からなり、弾性を有するシート状(フィルム状)の絶縁材料(以下、「絶縁シート」という)151を折り曲げることによって形成されている。絶縁シート151としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等により形成されたシートが用いられる。
絶縁シート151は、側縁部151aおよび151b、上縁部151c、下縁部151dにより形成される長方形形状を有している。本実施形態では、相間絶縁部材150は、側縁部151a、151bが軸方向に沿って延在するようにスロット125内に挿入される。
絶縁シート151は、側縁部151aと151bの間に形成される第1の折り線152aと第2の折り線152bによって、幅L1の第1の部分150a、幅L2の第2の部分150b、幅L3の第3の部分150cに区分される。
例えば、先ず、第2の部分150bと第3の部分150cを、第1の折り線152aに沿って、第1の部分150aに対して矢印R1で示す回転方向、すなわち、第2の部分150bと第3の部分150cが第1の部分150aに近づく第1の回転方向に折り曲げる。次に、第3の部分150cを、第2の折り線152bに沿って、第2の部分150bに対して矢印R2で示す回転方向、すなわち、第3の部分150cが第1の部分150aから離れる第2の回転方向に折り曲げる。好適には、第3の部分150cと第1の部分150aが略直交するように折り曲げられる。
これにより、第1の部分150aによりT字形状の横部分が形成され、第3の部分150cによりT字形状の縦部分が形成され、第1の部分150aと第3の部分150cが第2の部分150bによって接続されている、断面がT字形状を有する相間絶縁部材150が形成される。
第1の部分150aが本発明の「封止部分」に対応し、第2の部分150bが本発明の「接続部分」に対応し、第3の部分130cが本発明の「相間絶縁部分」に対応する。
本実施形態の相間絶縁部材150をスロット125内に挿入した状態を、図2を参照して説明する。
絶縁シート151を折り曲げることによって形成され、断面がT字形状を有する相間絶縁部材150は、側縁部151a、151bが軸方向に沿って延在するようにスロット125内に挿入される。
この時、相間絶縁部材150の第1の部分(封止部分)150aは、周方向に隣接する(スロット125を形成する)ティース122のティース先端部124の端部124b間を跨ぐように周方向に沿って延在し、スロット開口部125aを塞ぐ位置に配置される。本実施形態では、第1の部分150aの幅L1は、スロット開口部125aの周方向に沿った幅より長く設定されている。
また、第3の部分(相間絶縁部分)150cは、第1の部分150aとヨーク121の間に径方向に沿って延在し、スロット125内に挿入されている、異なる相の(周方向に隣接するティース122に巻き付けられている)固定子巻線140間に配置される。
なお、相間絶縁部材150が、スロット125の軸方向両側の開口から抜け出るのを防止する移動防止部材を設けるのが好ましい。例えば、固定子巻線140を集中巻き方式でティース122に巻き付ける際に、固定子コア120の軸方向両側に配置される樹脂製のボビンが移動防止部材として用いられる。
図4に示されている従来の回転機では、異なる相の固定子巻線240間に、U字部分が弾性を有するようにU字状に折り曲げられた2枚の絶縁シート(第1の中間部分250bと第2の中間部分250c)が配置されているため、相間絶縁部材250と固定子巻線240の間の空間が狭くなり、当該空間を介して充分な量の冷却媒体を流すことができない。
これに対し、本実施形態では、図2に示されているように、異なる相の固定子巻線140間に、1枚の絶縁シート(第3の部分150c)が配置されているため、相間絶縁部材150と固定子巻線140の間の空間を広くすることができ、当該空間を介して十分な量の冷却媒体を流すことができる。これにより、固定子巻線140の冷却効果を高めることができ、回転機の効率を高めることができる。
また、図4に示されている従来の回転機では、U字状に折り曲げられている第1の中間部分250bと第2の中間部分250cを介して接続されている第1の端部分250aと第2の端部分250dが、周方向に隣接するティース222のティース先端部224の端部224bに対向する位置に配置されている。すなわち、第1の端部分250a、第1の中間部分250b、第2の中間部分250cおよび第2の端部分250dによってスロット開口部225aが塞がれている。
このため、固定子巻線240が変形あるいは移動すると、第1の端部分250aと第2の端部分250dが、周方向に沿って、両者の間隔が狭くなる方向に移動するおそれがある。
例えば、磁石挿入孔と、磁石挿入孔に挿入された永久磁石を有する回転子を備える永久磁石電動機では、予め着磁した永久磁石を磁石挿入孔に挿入する方法と、永久磁石を磁石挿入孔に挿入した後、固定子巻線に電流を流して永久磁石を着磁する方法(「組み込み着磁」と呼ばれる)が用いられる。予め着磁した永久磁石を磁石挿入孔に挿入する方法は、永久磁石と固定子コアとの間に吸引力が発生するため、永久磁石を磁石挿入孔に挿入する作業が非常に困難である。このため、組み込み着磁方法が用いられることが多い。
一方、組み込み着磁方法を用いて永久磁石を着磁する際には、固定子巻線に応力が作用して固定子巻線が変形あるいは移動することがある。例えば、図6に示されているように、固定子巻線240が矢印で示す方向に移動することによって、相間絶縁部材250は、図6に破線で示されているように変形する。すなわち、U次部分が弾性変形して第1の中間部分250bと第2の中間部分250cの間の間隔が狭くなり、それにともなって第1の端部分250aと第2の端部分250bが、周方向に沿って、両者の間隔が狭くなる方向に移動する。
この場合、固定子巻線240とティース先端部224の端部224bが接触するおそれがある。あるいは、相間絶縁部材250の幅(折り曲げられた状態における側縁部251aと251b間の間隔)がスロット開口部225aの周方向に沿った幅より短くなり、相間絶縁部材250がスロット開口部225aから抜け出るおそれがある。
これに対し、本実施形態では、図2に示されているように、第1の部分(封止部分)150aが、周方向に隣接するティー先端部124の端部124b間に跨って配置されており、また、第3の部分(相間絶縁部分)150cが1枚の絶縁シートで形成されている。これにより、固定子巻線140の変形あるいは移動による、第1の部分150a(封止部分)の周方向に沿った移動が抑制され、固定子巻線140とティース先端部124の端部124bとの接触や、相間絶縁部材150がスロット開口部125aから抜け出るのを防止することができる。
本発明は、実施形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
実施形態では、シート状の絶縁材料を折り曲げることによって相間絶縁部材を形成したが、相間絶縁部材は、シート状の絶縁材料以外の種々の絶縁材料により形成することができる。また、シート状の絶縁材料を折り曲げる方法以外の方法により形成することもできる。
相間絶縁部材は、スロット開口部を塞ぐ封止部分と、異なる相の固定子巻線を絶縁する相間絶縁部分を有していればよく、実施形態で説明した構成に限定されない。
実施形態では、永久磁石電動機について説明したが、本発明は、固定子と回転子を備える、永久磁石電動機以外の種々の構成の電動機や発電機として構成することもできる。
本発明は、スロット内に固定子巻線と相間絶縁部材が挿入された固定子として構成することもできる。
実施形態で説明した各構成は、単独で用いることもできるし、適宜選択した複数を組み合わせて用いることもできる。
100 永久磁石電動機
110、210 固定子
120、220 固定子コア
121、221 ヨーク
122、222 ティース
123、223 ティース基部
124。224 ティース先端部
124a、224a ティース先端面(固定子内周面)
124b、224b 端部
125、225 スロット
125a、225a スロット開口部
130、230 スロット絶縁部材
140、240 固定子巻線
150、250 相間絶縁部材
150a 第1の部分(封止部分)
150b 第2の部分(接続部分)
150c 第3の部分(相間絶縁部分)
151、251 シート状の絶縁材料(絶縁シート)
151a、151b、251a、251b 側縁部
151c、251c 上縁部
151d、251d 下縁部
152a、152b、252a、252b、252c 折り線
160 回転子
170 回転子コア
171 外周面(回転子外周面)
172 内周面(回転子内周面)
173 磁石挿入孔
174 永久磁石
180 回転軸
250a 第1の部分(第1の端部分)
250b 第2の部分(第1の中間部分)
250c 第3の部分(第2の中間部分)
250d 第4の部分(第2の端部分)

Claims (4)

  1. 固定子コアを備え、前記固定子コアは、軸方向に直角な断面で見て、周方向に沿って延在するヨークと、前記ヨークから径方向に沿って回転中心側に延在する複数のティースと、周方向に隣接する前記ティースにより形成され、当該周方向に隣接するティース間にスロット開口部を有する複数のスロットを有し、前記スロット内に、固定子巻線と、異なる相の固定子巻線を絶縁する相間絶縁部材が挿入されている固定子であって、
    前記スロット内に挿入される前記相間絶縁部材は、前記周方向に隣接するティース間を跨ぐように周方向に沿って延在し、前記スロット開口部を塞ぐ封止部分と、前記封止部分と前記ヨークの間に径方向に沿って延在し、前記異なる相の固定子巻線間に配置される相間絶縁部分を有することを特徴とする固定子。
  2. 請求項1に記載の固定子であって、
    前記相間絶縁部材は、シート状の絶縁材料により一体に形成されており、
    前記相間絶縁部材は、前記封止部分の、周方向に沿った一方側の端部と、前記相間絶縁部分の、径方向に沿った回転中心側の端部の間に、前記封止部分と前記相間絶縁部分を接続する接続部分を有していることを特徴とする固定子。
  3. 請求項2に記載の固定子であって、
    前記相間絶縁部材は、軸方向に直角な断面がT字形状を有していることを特徴とする固定子。
  4. 固定子と、前記固定子に対して空隙を介して回転可能に配置されている回転子を備える回転機であって、
    前記固定子として請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の固定子が用いられていることを特徴とする回転機。
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