JP2013036658A - 冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】フロンによる地球温暖化問題及び原発事故に伴う電力の需給ギャップ問題対応の安価な省エネ効果を一層改善することができる冷却システムを提案する。
【解決手段】圧縮機、凝縮器等を一体的に構成するコンデンシングユニットと、膨張装置、蒸発器等で構成されるショーケースとを現地冷媒配管工事で接続し、冷媒を直接膨張させ冷却するシステムを、前記コンデンシングユニットをブライン冷却用チリングユニットに置き換えると共に、前記ショーケースの蒸発器の一部配管を改造及び前記現地冷媒配管により接続される冷媒配管系の改造により、フロン冷媒をブライン液に置換するようにする冷却システムに対し、蓄熱装置と蓄熱用冷凍機に置き換え、蓄熱槽内にはブライン冷却用蒸発器を設置し、夜間ブライン氷を作り、日中蓄熱槽内の冷ブラインをブラインポンプで、ショーケース系統に送液して冷却する冷却システムを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍、冷蔵、空調等に利用される冷凍装置に於いて、フロン等の冷媒を直接膨張させ、冷蔵ショーケース等の蒸発器で被冷却物を冷却する従来公知の直接膨張式冷凍サイクルに於いて、使用されている蒸発器の膨張弁(この弁は直接膨張式冷凍サイクルに必要とされる部品である)の取り外しや連絡冷媒配管の一部を改造し、新設のブラインチラー冷凍機により冷却されたブライン液、もしくは新設の蓄熱槽冷凍機により蓄熱槽内に貯められた冷却ブライン液を使用して冷蔵ショーケースを冷却できる間接冷却式冷蔵システムに改造することに関するものである。
従来冷凍、冷蔵、空調等に使用される冷凍装置は、主に圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器からなる各装置を冷媒配管で連結し、地球温暖化物資であるフルオロカーボン(以下フロン)等の冷媒を循環させ、蒸発器で冷媒を蒸発させながら直に被冷却物冷却する、いわゆる直接膨張式冷却システムが主流である。
このシステムに対し間接冷却式冷蔵システムというシステムがある。このシステムは前記直接膨張式冷却システムと同じように圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器からなる各装置を冷媒配管で連結し、フロン等の冷媒を循環させ、蒸発器で冷媒を蒸発させて、冷蔵、冷凍する冷凍サイクルにおいて、前記蒸発器によって水やブライン等を冷却し、この冷水、冷ブラインを被冷却物(空気や物)の熱交換器まで配管とポンプで供給して被冷却物を冷却する構成となっている。
例えば空調の場合、圧縮機、凝縮器を一体型にしたコンデンシングユニットを室外の屋上等に設置し、各部屋には複数の「膨張弁を組み込んだ蒸発器ユニット」を設置して、双方冷媒配管で接続したビル用マルチシステム(個別分散方式)のような直接膨張式冷却システムと、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器が一体型のチリングユニットを機械室等に設置し冷水をつくり、各部屋に設置されたファンコイル等の空気調和器と水配管で接続され、ポンプで冷水を循環させて空調する間接冷却式冷蔵システム(いわゆるセントラル空調システム)があり、この二つが空調設備の代表的なシステムとなっている。
また、前記空調設備とは別にショーケース等に使用する冷蔵、冷凍システムもある。図5、6を参照して直接膨張式の冷蔵、冷凍システムの具体的な構成について説明すると、図5は直接膨張式冷蔵システムの模式図、図6は直接膨張式冷凍システムの模式図である。
ここで直接膨張式冷蔵システムの構成を図5を参照して説明すると、101は送風機、102は圧縮機、凝縮器を有する公知の冷蔵用冷凍機、103は膨張弁、104は中温冷蔵ショーケースから高温冷蔵ショーケースに向けて並列に配置された蒸発器であり、夫々が図示のように冷媒配管で接続されている。冷蔵系統の冷蔵用冷凍機(通常空冷式)は圧縮機、凝縮器を冷媒配管等で接続し、一体構造にしたコンデンシングユニットと冷蔵ショーケース内の膨張弁103、蒸発器104を現地工事で冷媒配管接続し、内部をフロン冷媒が循環しショーケース105内を冷却する構成となっている。なお図7に示すように冷媒は蒸発器104に入る直前で分流器106を介して蒸発器104内に導入され、蒸発器104内で蒸発した冷媒は再び合流器107を介して冷媒配管に戻される構成となっている。
また図6に示すものにおいて、201は送風機、202は圧縮機、凝縮器を有する冷凍用冷凍機(コンデンシングユニット)、203は膨張弁、204は蒸発器であり、夫々が図示のように冷凍配管で接続されており、図5の例と同様に冷凍ショーケース内の被冷凍品を冷凍できる構成となっている。
上記のように冷蔵あるいは冷凍ショーケースにおいて、いずれの例もフロン等の冷媒を循環させ、蒸発器で直に被冷却物を冷却する構成となっているが、上記各例(空調設備を含む)は、それぞれ一長一短があり、これら形態は、これまでの長い間、冷凍、冷蔵、空調設備に採用され、従来から別々のシステムとして共存してきた(これらの形態は一度設置されると、改造されることなく、それぞれ独自のシステムとして使用されていた)。
社会的背景
しかしながら、今回の東日本大震災における福島電子力発電所の事故は、今後原子力発電所建設に対し、社会的抵抗が心配され、電力事情悪化の問題(電力の需給のギャップ)を浮上させた。
ところで本出願人は電力の負荷平準化に関する技術として以下に示す先行特許文献をすでに開示してきている。
特許第3689283号 特許第3742043号 特許第3853965号 特許第3856572号 特開2010−271000 上記文献の内、特に文献3、4は電力の負荷平準化に関する技術であり、実用面でもその有効が確認されているが、各種の設備が専用品となっているため、既存の直接膨張式冷蔵・冷凍システムを間接冷却式冷蔵システムに変えることは、ショーケース内の蒸発器を含めて全て交換しなければならないと考えられてきた。そのためコストが高くつくなど改良の余地があった。
また、今回の東日本大震災における原子力発電所の事故による電力事情悪化が深刻になり、より一層の電力の負荷平準化が必要になってきた。特に夏季の電力使用量の大きくなる時期の日中の電力ピークカットシステムの導入がより大きなテーマとなってきた。
一方モントリオール議定書に示されるように、オゾン層破壊問題で特定フロンCFC冷媒はすでに全廃され、既設システムの補充用として生産が許されている主要な指定フロンHCFC冷媒R22の生産も順次縮小され、2020年で生産中止のスケジュールになっている。更に、CFC冷媒、HCFC冷媒の代替冷媒であるHFC冷媒は地球温暖化物質として問題視され、それに変わる自然冷媒使用の冷凍機や新冷媒の開発が急がれている。商品として開発されている自然冷媒のアンモニアや炭酸ガス冷凍機は、前者は可燃性や毒性、後者は圧力が高くコスト的に大幅アップするなど多くの課題が残されている。また現在使用されているHCFCやHFC冷媒の冷却設備からの漏洩問題も漏洩率が公表(下記表1参照)され、最近大きく問題視されるようになり、HFC冷媒の使用量を削減した省フロンシステムや、自然冷媒を使用した冷凍装置に、熱搬送物質にブラインを使用した2次冷媒システム(secondary coolant loop system)が開発、見直され、欧米諸国で多く採用されている状況になってきている。
Figure 2013036658
このsecondary coolant loop systemは、我国においても、アンモニア冷凍機に炭酸ガスをブラインとして使用したシステムや、本出願人の前記特許の如く、欧米諸国より早く開発したブライン氷蓄熱により、−6〜−10℃の冷ブラインで冷蔵をするシステムがすでに実用化され、省フロン、ノンフロンシステムとして市場から、関心をもたれるようになってきた。
このような一般的な社会的背景の中で、注目される事象は
a)現在フロン冷媒を使用した直接膨張システムの設備は、食品スーパーマーケットだけでも15,000店舗あまり存在し、その中の約7割は、モントリオール議定書により2020年に全廃となるR22が未だ多く使用されている。空調設備の場合、対象設備数はその比ではない。
b)2009年経済産業省からフロンを冷媒とした冷却設備からのCO2の数千倍の温暖化係数を示すフロン冷媒漏洩率のデータが公表(上記表1参照)され、フロン漏洩量による温暖化の大きさが具体的な数量として取り上げられ、経済産業省、環境省、業界として無視できないレベルになった。
c)東日本大震災が発生し、福島原子力発電所の大事故により電力事情の悪化に伴い電力の需給ギャップが深刻になり、電力の負荷平準化(負荷のピークカットもしくはシフト)が緊急課題として挙げられる状態となった。
これら事象に対応した解決策を提供しなければならない状況が生じ、新しいニーズが発生した。本発明はこの様なニーズに対応して開発された。改造投資コストを既設設備の再利用する事により低コスト化と、電力料金削減(夜間電力を利用し蓄熱する)による投資コストの回収(ライフサイクルコストの低減)ができる冷却システムとして提案されたものである。
即ち、
項目a)に関しては
すでに現存している直接膨張式フロンシステムは冷凍、冷蔵分野では殆どを占め、この分野でのフロンの回収や漏洩対策など多くの問題となっている。前述したように食品スーパーマーケットだけでも既存店舗が15,000店舗ほどあり、その約7割は2020年に全廃されるR22冷媒を未だ使用しており、他の冷媒等のシステムに転換しなければならない状況下である。従ってその市場規模はかなり大きいだけ、その対応は急がれる。
現在一般的な転換方法は、冷媒R22をR404A化するレトロフィット方式が開発され実施(室外ユニットはR404A用に交換)されている。このR404A冷媒の温暖化係数がR22冷媒の2倍以上あり、温暖化に対しては悪化することになる。この問題を解決する方策が第1の課題となる。
項目b)に関しては
現状直接膨張サイクルは、地球温暖化物質のフロン冷媒を多く使用し、冷媒配管等からの漏洩問題が、前述の如く多く浮上し、最近フロン冷媒の使用を削減した省フロンンシステムや冷媒に自然冷媒を使用したノンフロンシステムが開発されている。しかし前述したように自然冷媒のアンモニアや炭酸ガス冷凍機は、前者は可燃性や毒性、後者は圧力が高くコスト的に大幅アップするなど多くの課題が残されている。HFC冷媒の使用量を削減した省フロンシステムや、自然冷媒を使用した冷凍機に、熱搬送物質にブラインを使用した2次冷媒システム(secondary coolant loop system)が開発、見直されているがその採用数はまだわずかである。このsecondary coolant loop systemを多く普及させることが、省フロン効果が大きく、その普及方策が第2の課題である。
項目c)に関しては
今回の福島原子力発電所の大事故で生じた新しい課題である。この電力の負荷平準化の方策は以前から夜間蓄熱方式が効果あり、多く導入されてきた。電力需給ギャップが大きければ大きい程、平準化により電力のピークカットもしくはシフトが必要になる。このため冷却システムの省エネ効果の改善と、夜間移行率を上げることが第3の課題である。
本発明は、前記各項目を改善するために提案するものであり、本発明は上述した既存直接膨張システムを改造し、さらに冷媒ではなく、冷却されたブライン液による間接冷却式冷蔵システムを採用することにより、上記従来例が有する冷却システムの問題点を解決するとともに安価で省エネ効果を一層改善することができる冷却システムを提案せんとするものである。
本発明は、上記第1、第2の課題に対しては、既存ショーケース冷却設備のブラインレトロフィットを可能とする。
その内容を具体的に説明すると
(1)圧縮機、凝縮器、膨張装置、蒸発器等を冷媒配管で接続し、冷媒を直接膨張させ冷却するシステムで、前記圧縮機と凝縮器等を一体的に結合させたいわゆるコンデンシングユニットと蒸発器ユニット間を現地にて冷媒配管工事をして接続するシステムにおいて、コンデンシングユニットはブライン液冷却用冷凍装置に置き換えるとともに、蒸発器ユニットの一部配管を改造し、フロン冷媒をブライン液に置換するようにする(図1参照、詳細は後述する)。
(2)前項(1)の蒸発器改造と共に、ブライン冷却用冷凍装置とショーケース内の蒸発器接続配管をブライン液用に改造し、配管の高い個所に、空気抜き弁を取付ける(図1、図2、図4参照、詳細は後述する)。
(3)前項(1)の蒸発器改造に於いて、蒸発器の入口配管系(分流管+分流器+膨張弁等)を取り外し、ブライン液用の太管サイズにする(図4参照)。
(4)前項(1)のコンデンシングユニットと蒸発器間の従来の接続用冷媒用細管(液側)を断熱材付きブライン液用太管に交換する(図1、図2中の配管7)。
(5)前項(1)のコンデンシングユニットと蒸発器間の従来接続用冷媒太管(ガス側)はそのままブライン液用配管として利用する。また状況によってはブライン用に交換してもよい(図1、図2の配管9)
本発明は、上記のように資源の有効利用のため、さらにはコスト低減のために、既存の冷凍機の再利用やフロン蒸発器、冷媒配管を可能な限り利用しブライン用に置き換える。そのためショーケース熱交換器の接続配管を、フロン冷媒用をブライン用に接続口径アップの改造をする。さらにブライン液を流すためには、直接膨張サイクルでは使用しない空気抜き弁をブライン液用に改造した熱交換器に、そのなかの空気を抜くための改造蒸発器周りの配管の高い部分に、必ず空気抜き弁を取り付ける。
この空気抜き弁を取り付けることは本改造に於いて重要なことである。特に図1、図2の中央部に示すような上方に屈曲した形の配管(配管が上下する鳥居配管形状部)があると、この配管の頂部に空気が溜り、その結果エアロックを生じブラインポンプを回しても、空気が抜けずブラインが流れない現象や気泡を含んだ液流体(ブライン)が系統内を循環すると、循環ポンプの異常振動(脈動)の原因、腐食の促進等色々な障害が生じる。この現象を避けるためには、鳥居配管形状等の最も高い箇所に空気抜き弁を取り付け、空気抜きを行なう必要がある。既設設備は冷媒充填時にシステム内を真空にし、その後冷媒充填している。ブライン流は内部圧力も低く、流速も冷媒の場合の数分の1(1/6程度)のため、混入した空気を押し流すことは困難である。したがってこの問題を解決するために、本案は請求項2にあるように既設冷媒配管を改造したブライン配管の高い部分(空気が溜まりやすい箇所)に空気抜き弁を取り付けることである。
またフロン冷媒を使用した直接膨張システムは、潤滑油が使用され、この潤滑油がブラインに溶解した場合の腐食性などの問題があり、この腐食性に対応する溶解濃度の制限(水洗)や防食剤の投入などにより解決する。またフロン冷媒に対しブラインを置き換えた場合の性能確保も大きな課題である。この課題はフロン冷媒の性能と同等になる搬送ブラインの温度や流量を設定し解決する。
こうした技術開発により、既設備をすべて新規にsecondary soolant loop systemに変更することと比較し、既存システムのブライン方式への改造により装置の再利用が出来、既設設備の省フロン、ノンフロン化が推進され、改造設備費の低減、改造に要する時間の削減が可能になり、導入普及しやすく、またその市場規模も大きいため、地球温暖化防止に多く期待できる。
第3の課題に対しては、冷凍用空冷式冷凍機をブライン冷却式冷凍機に置換することによる夜間移行率を増大させ、自然エネルギーを利用した成績係数の向上を図るものである。
既設のフロン冷媒直膨システムは、蓄熱槽はなく夜間移行率はゼロである。本発明は蓄熱槽内のブライン液を蓄熱用冷凍機により、電力供給の余裕がある夜間の電力を利用してブライン氷としてつくり日中利用するため、日中の使用電力の夜間移行が可能なシステムになることである(図2参照)。さらに夜間移行率を増大させる方策は後述する実施例3(図3参照)のように、低温系を受持つ従来の空冷式直接膨張式冷凍用コンデンシングユニットを、ブライン冷却式コンデンシングユニットに置き換え、日中必要とされる凝縮熱を夜間蓄熱された冷熱で置換すべく冷ブラインで凝縮器を冷却することにより、運転高圧圧力を大幅に低くできるため、日中の消費電力が削減できる。この様に夜間蓄熱により、電力の平準化が増大し、日中の節電効果が増大する。また、この改造により、低温度の従来の低温直膨システムにおいて使用する空冷式直接膨張式冷凍用コンデンシングユニットを小容量化でき、フロンまたはCO2冷媒等の使用量が低減可能となり、課題1、2への対応の一助となる。
具体的には
(6)前項(1)のブライン液冷却用冷凍装置(図2)は、ブライン氷蓄熱槽と蓄熱用冷凍機を設置して、ブライン氷を夜間に作る装置にする。
(7)前項(1)の装置(図3)は蓄熱槽からのブライン液配管を、新たに設置した冷凍用冷凍機の凝縮器に接続し、運転するように改造する。
(8)前項(1)のブライン配管は、中温系冷却器(旧蒸発器)のあと高温系冷却器(旧蒸発器)の後、冷凍用凝縮器に順次接続する(図1、図2)。
前記特許第3853965号は、蓄熱された冷ブラインを冷蔵系から中温系、さらに冷凍系の空冷式冷凍機にサブクーラーを取り付け、カスケード的に熱を有効利用するようにしてきた。この場合の移行率は最大でも20%程度である。
本発明の図3に示す装置はこの冷凍用冷凍機の高温冷媒を凝縮する冷熱として全てブラインで冷却を行うことにより、さらなる高いCOPと性能アップが図られ、従来以上に電力の夜間移行率が増大し66%程度の夜間への移行を達成する。ブラインの流れを中温ショーケースから高温ショーケースに流し(この時の出口ブライン温度は従来0℃程度)、さらに冷凍用冷凍機の凝縮器に流すことにより(出口温度を10〜15℃程度)、ブラインの利用温度差を大きくとれ、蓄熱をより有効に利用でき、蓄熱槽容量の低減化が可能となる。
このように既設の多くの冷凍系統の冷凍機は、日中運転される。冷却負荷は日中最大負荷となり、凝縮器は外気で冷却されるため、その時の圧縮機の圧縮比は大きく、性能ダウン、成績係数ダウンの運転となり、全体のシステム効率は相乗的に低下する。
本発明は夜間移行率をあげると共に、さらに夜間蓄熱のブライン氷の冷ブラインで凝縮器を冷却することで、凝縮圧力を大幅に下げることになり、性能アップ、成績係数アップができ、その分冷凍装置も小型化が可能、コストダウンができる。小型化に伴い、使用冷媒の充填量も低減され、冷媒による地球温暖化防止の効用が発揮される。また、蓄熱冷凍機は夜間の低外気(夏の比較差10℃程度)で蓄熱運転されるため、運転成績係数は日中運転に比べ大幅に向上し、省エネルギーも発揮される。
また、本出願人によって開発された「ウルトラ エコ・アイスシステム」のブライン液を使用した間接冷却式冷蔵システム(特開2010−271000)は、そのブライン液を凍結温度以下に冷却し凍結製氷することで、潜熱蓄熱槽システムが導入でき、小容量の蓄熱槽で大きな夜間蓄熱することができ、既設の店舗でも、蓄熱槽の設置が多く可能であり、それだけ電力の負荷平準化に貢献した改造システムが可能になる。さらに冷凍系統まで夜間蓄熱を利用することで、大幅な夜間移行率を達成でき、原発事故で浮上した緊急の電力の需給バランスに貢献できるシステムになる。
このため本発明が採用した
課題解決手段の第1は、既設の冷凍システム(圧縮機、凝縮器等を一体的に構成されるコンデンシングユニットと、膨張装置、蒸発器等で構成されるショーケースを現地冷媒配管工事で接続し、冷媒を直接膨張させ冷却するシステム)を、前記コンデンシングユニットをブライン冷却用チリングユニットに置き換えると共に、前記ショーケースの蒸発器の一部配管を改造及び前記現地冷媒配管により接続される冷媒配管系の改造により、フロン冷媒をブライン液に置換するようにする冷却システムであり、
課題解決手段の第2は、前記ブライン冷却用チリングユニットに対し、蓄熱装置と蓄熱用冷凍機に置き換え、蓄熱槽内にはブライン冷却用蒸発器を設置し、夜間ブライン氷を作り、日中蓄熱槽内の冷ブラインをブラインポンプで、改造されたショーケース系統に送液して冷却する冷却システムである。
課題解決手段の第3は、ブライン液用に改造した配管や改造蒸発器周りのそれぞれの高い個所に空気抜き弁を取り付けることである。
課題解決手段の第4は、前記ショーケース内の熱交換器は蓄熱槽等に接続されたブライン配管から分流器を介して熱交換器内の複数の配管群に接続され、さらに前記複数の配管群は熱交換器の出口において合流器を介して蓄熱槽に接続されるブライン配管に接続されていることを特徴とする冷却システムである。
課題解決手段の第5は、前記配管は断熱材付きブライン液用太管であることを特徴とする冷却システムである。
課題解決手段の第6は、前記蓄熱槽内のブライン液は前記蓄熱用冷凍機により、夜間の電力を利用してブライン氷として作ることを特徴とする冷却システムである。
課題解決手段の第7は、前記ブライン配管は、中温系冷却器のあとに、高温系冷却器へ、更に冷凍用ブライン冷却式コンデンシングユニットの凝縮器へと順次接続し、冷熱のカスケード利用できるようにしたことを特徴とする冷却システムである。
本発明は、既設のフロン直接膨張システムの蒸発器の一部改造、および既設連絡配管を出来るだけ利用する等既設設備を有効に使うことにより、資源の無駄を省き、工事費も削減し、ローコストのブライン氷蓄熱システムを、既設設備に導入させるものである。前述したように全てを新規にsecondary coolant loop systemに変更することと比較し、装置の再利用による設備費の削減、改造に要する時間の削減が可能になり、導入しやすく、またその市場規模も大きいため、地球温暖化防止の効果は多く期待できる。
また蓄熱装置を設け、夜間ブライン氷を作り、日中蓄熱槽内の冷ブラインをブラインポンプで、改造されたショーケース系統に送液して冷却することにより、夜間移行による電力負荷平準化が可能になり、節電効果を増大させる。
現在フロン冷媒のシステムを、ブラインによるレトロフィット化改造システムの実施例はまだない。本発明は既存ショーケースのブラインレトロフィットを可能にし、ローコストでモントリオール議定書により2020年には全廃となるR22全廃問題に対応でき、さらに省エネ、省フロン、ノンフロン化といった地球温暖化問題への対応及び夜間蓄熱による電力の需給ギャップ問題への対応など一石3鳥の効果が期待される。
また冷凍用空冷式冷凍機をブライン冷却式冷凍機に置換することにより、夜間蓄熱量を大きくでき、夜間移行率の増大により電力需給バランスに、より効果的となる。冷凍機の凝縮器は夜間の低外気温度で運転される蓄熱冷凍機の冷ブラインで冷却されるため、大幅なCOP、性能の向上により、冷凍装置の小型化が図れ、省エネルギー、省コスト化も図れる。
本発明に係る第1実施例としての間接冷却式冷蔵システムである。 本発明に係る第2実施例としての蓄熱装置を設置した間接冷却式冷蔵システムである。 間接冷却式冷蔵システムに冷凍用ブライン冷却式コンデンシングユニットを設置した第3実施例としての間接冷却式冷蔵システムである。 本発明に係る間接冷却式冷蔵システムのショーケース内の熱交換器の斜視図である。 従来の直接膨張式冷蔵システムである。 従来の直接膨張式冷凍システムである。 図5、6に使用する蒸発器の斜視図である。
本発明は、既設の冷凍システム(圧縮機、凝縮器等を一体的に構成されるコンデンシングユニットと、膨張装置、蒸発器等で構成されるショーケースを現地冷媒配管工事で接続し、冷媒を直接膨張させ冷却するシステム)を、前記コンデンシングユニットをブライン冷却用チリングユニットに置き換えると共に、前記ショーケースの蒸発器の一部配管を改造すること、及び前記現地冷媒配管により接続される冷媒配管系の改造により、フロン冷媒をブライン液に置換するようにする冷却システムである。
また、本発明は、前記ブライン冷却用チリングユニットに対し、蓄熱装置と蓄熱用冷凍機に置き換え、蓄熱槽内にはブライン冷却用蒸発器を設置し、夜間ブライン氷を作り、日中蓄熱槽内の冷ブラインをブラインポンプで、改造されたショーケース系統に送液して冷却する冷却システムである。
以下、本発明に係る冷却システムに好適な第1実施例を図面に基づいて説明すると、図1は従来公知の直接膨張式冷却システムを本発明に係る第1実施例としての間接冷却式冷蔵システムに改造するための説明図である。図中左側は従来公知の直接膨張式冷却システムであり、同右側は第1実施例に係る間接冷却式冷蔵システムである。
図1中の左側の直接膨張式冷却システムの構成を説明すると、101は送風機、102は圧縮機、凝縮器を有する公知の冷蔵用冷凍機、103は膨張弁、104は中温冷蔵ショーケースから高温冷蔵ショーケースに向けて並列に配置された蒸発器であり、夫々が図示のように冷媒配管で接続されている。冷蔵系統の冷蔵用冷凍機(通常空冷式)は圧縮機、凝縮器を冷媒配管等で接続し、一体構造にしたコンデンシングユニットと冷蔵ショーケース内の膨張弁103、蒸発器104を現地工事で冷媒配管接続し、内部をフロン冷媒が循環しショーケース105内を冷却する構成となっている。なお図7に示すように冷媒は蒸発器104に入る直前で分流器106を介して蒸発器104内に導入され、蒸発器104内で蒸発した冷媒は再び合流器107を介して冷媒配管に戻される構成となっている。
これに対して、本発明の第1実施例に係る間接冷却式冷蔵システムは、図中右側に示すように、前記従来例の直接膨張式冷却システム中の送風機101、圧縮機102をブラインチラー冷凍機301に置き換えたことを特徴としている。ブラインチラー冷凍機301は圧縮機302、蒸発器303、凝縮器304、送風機305、膨張弁306等で一体的に構成されており、この系では冷媒としてフロン等が使用されている。またこの系中の蒸発器303によって冷却される冷媒はショーケース側に流すブライン液であり、このブライン液によりショウケース内が冷却されるようになっている。
具体的にはブライン液を流すのに適した径を有するブライン配管7がブラインチラー冷凍機301と、複数の冷却ショーケース6a〜6c内の熱交換器6との間を図示のように接続する。配管7の適宜位置にはブライン液を循環するためのブラインポンプ5が配置される。また前記ブライン配管7はショーケース内の熱交換器6に図4に示す分流器7aを介して接続され、熱交換器6の出口には合流器7b(図4参照)を介して再びブライン配管9に接続されている。また前記ブライン配管は断熱材付きの配管として構成することもできる。なお、図中、6aは中温用(M系)ショーケース、6bは高温用(H系)ショーケース、6cはさらに高温用ショーケースであり、各ショーケースを接続する配管には各ショーケースの熱交換器の下流側に空気抜き弁8が設けられている。なお空気抜き弁は図中の中央部に記載した上方に屈曲した形の配管部、即ち配管が上下する鳥居配管形状部がある時にはその部分に配置することが望ましい。
上記のように第1実施例では、ショーケースを冷却する配管内にはブライン液を使用し、このブライン液をブラインチラー冷凍機301で冷却する構成となっているため、即ち、ブライン液を冷却する系と、冷却されたブライン液によって冷却するショーケース側の系とが分離された間接冷却式冷蔵システムとなっているため、システムとして使用するフロンを大量に減らすことができ、地球温暖化に有効な対策となる。
第2の実施例を図2を参照して説明する。
図2は従来公知の直接膨張式冷却システムを本発明に係る第2実施例としての間接冷却式冷蔵システムに改造するための説明図である。図中左側は従来公知の直接膨張式冷却システムを、同右側は第2実施例に係る間接冷却式冷蔵システムを示している。
図2において、図2中の左側の従来公知の直接膨張式冷却システムの構成を説明すると、101は送風機、102は圧縮機、凝縮器を有する公知の冷蔵用冷凍機、103は膨張弁、104は中温冷蔵ショーケースから高温冷蔵ショーケースに向けて並列に配置された蒸発器、105はショーケースであり、夫々が図示のように冷媒配管で接続されている。冷蔵系統の冷蔵用冷凍機(通常空冷式)は圧縮機、凝縮器を冷媒配管等で接続し、一体構造にしたコンデンシングユニットと冷蔵ショーケース内の膨張弁103、蒸発器104を現地工事で冷媒配管接続し、内部をフロン冷媒が循環しショーケース105内を冷却する構成となっている。
これに対して本発明の第2実施例に係る冷却冷蔵システムは、図2中、右側に示されており、図中、1は送風機、2は凝縮器、圧縮機を有する蓄熱用冷凍機、3は蓄熱槽、3aは膨張弁、3bは蒸発器、3cは冷媒配管、4はブライン液であり、前記蓄熱槽3内に貯められたブライン液4は前記蓄熱用冷凍機2により冷却できる構成となっている。蓄熱槽3はブライン液を流すのに適した径を有するブライン配管7により複数の冷却ショーケース6a〜6c内の熱交換器6と図示のように接続され、配管7の適宜位置にはブライン液を循環するためのブラインポンプ5が配置される。またブライン配管7は図4に示すようにショーケース内の熱交換器6には分流器7aを介して接続され、熱交換器6の出口には合流器7bを介して再び1本のブライン配管9に接続されている。また前記ブライン配管7、9は断熱材付きの配管として構成することもできる。前記ショーケースを通ったブライン液は再び配管9を介して蓄熱槽3に戻る構成となっている。
なお、図中、6aは中温用(M系)ショーケース、6bは高温用(H系)ショーケース、6cはさらに高温用ショーケースであり、各ショーケースを接続する配管には各ショーケースの熱交換器の下流側に空気抜き弁8が設けられている。なお空気抜き弁8は第1実施例でも説明したように、上方に屈曲した形の配管部がある時にはその部分に空気抜き弁8を配置することが望ましい。
本第2実施例も、ショーケースを冷却する配管内にはブライン液を使用し、このブライン液を蓄熱槽内で冷却する構成となっているため、システムとして使用するフロンを大量に減らすことができ、第1実施例と同様に地球温暖化に有効な対策となる。
本実施例では、蓄熱槽内のブライン液を前記蓄熱用冷凍機2により、夜間等の安価の電気、あるいは余剰の電気を使用して蓄熱槽3内のブライン液4を冷却しておき、ブラインポンプ5を駆動することにより蓄熱槽3内に貯留されている冷却ブライン液4を図中矢印の如くに循環してショーケース内を冷却することができる。
ここで、上記第2実施例(図2)ついて改造工程を説明する。
第1工程 既設の冷凍設備内のフロン冷媒を回収機により回収する。回収したフロン はフロン回収破壊法により処理する。
第2工程 冷凍サイクル内の潤滑油を排出させるために、窒素ガスによるフラッシング、又は水流等により洗浄排出させ、排出液は産廃処理する。
第3工程 屋外のコンデンシングユニットと室内のショーケース間のフロン冷媒液ラインを取り外す。この液ラインはショーケース6aの熱交換器の入口まで取り外す。
第4工程 ショーケース熱交換器入口側にブライン用の太管7を接続する。及び配管系の最も高い箇所に空気抜き弁8を取り付ける。前記第3工程、第4工程の熱交換器回りの配管施工が困難な場合は、熱交換器を取り外し、同様の施工を行なう。既設フロンガス管(コンデンシングユニットへの還り管)の状態によってはこのフロン還り管も取り外しブライン用還り管に置き換える。
第5工程 ショーケース6aからコンデンシングユニットまでの既設フロンガス配管系統に、ブラインが流れにくい鳥居配管等の箇所があれば、修正施工を行なう。
第6工程 既設のコンデンシングユニットを取り外す。
第7工程 蓄熱槽(蓄熱用熱交換器付き)3を据え付ける。
第8工程 取り外した冷媒液配管に替わるブライン往き用太管7、6a、6b、6cの各ショーケースをブライン配管で接続し、既設の冷媒用サクション管(還り管)9を蓄熱槽3とショーケ―ス6cに接続する。ブライン往き用太管7の途中にブライン送液用ポンプ5を取り付ける。またはブライン還り管9の途中に取り付ける。
第9工程 ブライン液4を充填する。
第10工程 充填されたブライン液4をシステム内の各装置、配管の全てに満たすために、各箇所に新たに設置された空気抜き弁8よりシステム内の空気を抜く
第11工程 蓄熱用冷凍機2を据付、蓄熱用熱交換器と接続、試運転を行なう。
第12工程 ブライン送液用ポンプ5を回し、試運転を行なう。
第13工程 蓄熱槽内の潤滑油の濃度が多い場合は、オイルストレーナを取り付ける。
このように既設の直接膨張冷却システムを改造により、間接冷却式冷蔵システムにすることにより、ローコストで省フロン化もしくはノンフロン化が出来、漏洩問題、回収不良問題を解決し、蓄熱システムも導入可能になることで、電力の夜間移行が可能になり、電力平準
化による需給ギャップの解消の一助となる。
第3の実施例を図3を参照して説明する。
図3は従来公知の直接膨張式冷却システムを本発明に係る第3実施例としての間接冷却式冷蔵・冷凍システムに改造するための説明図である。図中左側上図は従来公知の直接膨張式冷蔵システム、左側下図は従来公知の直接膨張式冷凍システムを示しており、同右側は第3実施例に係る間接冷却式冷蔵・冷凍システムを示している。図3における改造後の間接冷却式冷蔵システムは、前述した第2実施例と同様の冷却システムと、図3中の左側下図(または図6)の直接膨張式冷凍システムとを組み合わせたものであり、直接膨張式冷凍システムの冷媒(フロン等)を冷却するために配置されている送風機201に替えてブライン冷却式凝縮器403を採用し、このブライン冷却式凝縮器403によって前記直接膨張式冷凍システムの冷媒(フロン等)を冷やすことができるようにした点に特徴がある。
以下具体例を説明すると、図3において、符号1〜9で示した構成要素からなる間接冷却式冷蔵システムの基本構成は前述した第2実施例と同様である、また、符号203〜205および401〜405で示した構成要素からなる直接膨張式冷凍システムの基本構成は図3左側下(または図6)に示すシステムと同様である。
図3において直接膨張式冷凍システムは、圧縮機402等を一体的に搭載したブライン冷却式コンデンシングユニット401とブライン冷却式凝縮器403と、冷凍ショーケース204間とを往冷媒配管404と還冷媒配管405で接続して構成されており、前記冷凍ショーケース204は、膨張弁203、蒸発器204を備え、図6の例と同様に冷凍ショーケースを冷却できる構成となっている。第3実施例では、直接膨張式冷凍システムの冷媒は前記間接冷却式冷蔵システムのブライン配管9に配置したブライン冷却式凝縮器403により冷却される構成となっている。
このため、圧縮機402等からなるコンデンシングユニット401を送風機によって冷やす従来型の直接膨張式冷凍システムに対して、本例では間接冷却式冷蔵システムのブライン液によって冷媒を冷却することができるため、冷媒の冷却効率が高くなりコンデンシングユニット401を小型化することができ、さらに直接膨張式冷凍システムにおいて使用する冷媒(フロン等)の量も減らすことができる。
なお、本例では、実施例2の間接冷却式冷蔵システム中の蓄熱槽内の冷ブラインを使用して実施例3のブライン冷却式コンデンシングユニットの凝縮器を冷却しているが、第1実施例(図1参照)に示すブラインチラー冷凍機301を使用した実施例3の凝縮器を冷却することもできる。
また、ショーケース内の熱交換器は、図4の如く改造(膨張弁、電磁弁、分流器およびその接続配管は取り外し、太管に変更する)したブライン冷却熱交換器を現場で組み込むものとする。さらに従来の冷媒往管は取り外し、断熱材付きの太管に変え、ブラインポンプ5を取り付ける。またショーケース6回りのブライン配管の高い部分(図は熱交換器の出口側)に前述したように空気抜き弁8をそれぞれ取り付ける。
ブライン配管は中温用(M)ショーケースから高温用(H)ショーケースと順番に冷熱のカスケード利用可能な配管する。M系、H系を出たブライン配管を冷凍用冷凍機の凝縮器にブラインを供給されるよう配管する。冷凍用冷凍機401は従来と同じように直接膨張式で冷凍ショーケース内の蒸発器で冷却する。このように本発明では従来の冷却システムで使用されている機器を有効活用し、各機器を接続する配管系のみをブライン液を流すことができる配管として構成してある。
実施例3において、日中の電力使用量の夜間への移行率を向上させるためには、できるだけ夜間蓄熱量を多くし、日中にこの冷熱を最大限利用することが必要である。スーパーマーケットには必ず低温の冷凍ショーケースがある。夜間蓄熱の蓄熱ブライン温度を、冷凍できる低温まで冷却すると、ブライン濃度が上がり、粘度上昇による熱搬送抵抗(ポンプ動力増大)や、大きな蓄熱冷凍機が必要となり、効率もよくない。したがって本発明は、冷凍系は今までと同じ直接膨張式冷却システムを使用し、凝縮熱をこの冷ブラインを利用して冷却するものである。従来はこの凝縮器は日中の外気で冷却する方式で、高圧圧力が高く、低圧圧力も低いため高圧縮比運転となり、大きなコンプレッサや運転成績係数の低下など問題があった。既設の直接膨張式冷却システムは日中運転されるシステムのため夜間への移行はないが、本発明は既設のシステムをブライン氷蓄熱方式に置き換えることが可能になり、さらに冷凍系冷凍機を蓄熱ブライン冷熱で冷却することにより、当然夜間移行率もその分大きくでき、電力負荷の平準化が促進され、日中の節電効果増大に繋がる。
前述した各実施例中のショーケースの熱交換器の下流側に設けた空気抜き弁8は手動または自動により開閉できる構成となっており、配管内に発生した気泡をこの空気抜き弁から容易に排出できる構成となっている。このように空気抜き弁8を設けることにより気泡により配管内の冷却ブライン液の循環を停止させ、冷却不能になるといった異常事態を確実に回避することができる。なお、本例ではブラインショーケースは二つのショーケースが示されているが、図中点線にて示すようにその数をさらに増加することができる。また、空気抜き弁8は、本例のようにショーケースの下流に設けるだけでなく、配管中、空気抜きに適した部位に適宜設けることができる。
以上、本発明の実施例について説明してきたが、本発明の趣旨の範囲内で、蓄熱槽内への蒸発器、凝縮器等の配置、ブライン配管回路の配置、あるいは空気抜き弁の取り付け位置等を適宜変更することができる。また、蓄熱槽は設置場所、システムに対応して一つ以上複数設けることができる。さらに、実施例に記載の諸元はあらゆる点で単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。
本発明は、鮮魚店、コンビニエンスストアなど、各種冷凍冷蔵システムに利用することができる。
1 送風機
2 蓄熱用冷凍機
3 蓄熱槽
4 ブライン液
5 ブラインポンプ
6 熱交換器
6a〜6c ショーケース
7 ブライン配管
7a 分流器
7b 合流器
8 空気抜き弁
9 ブライン配管
301 ブラインチラー冷凍機
302 圧縮機
303 蒸発器
304 凝縮器
305 送風機
306 膨張弁

Claims (8)

  1. 圧縮機、凝縮器等を一体的に構成したコンデンシングユニット系と、膨張装置、蒸発器等で構成されるショーケース系を接続し、前記ショーケース系を前記コンデンシングユニット系により冷却する間接式冷却システムにおいて、前記コンデンシングユニット系と、ショーケース側の系を別系統とし、前記コンデンシングユニットは冷媒としてフロン、炭酸ガス、アンモニア等を使用し、また前記ショーケース側は冷媒としてブライン液を使用し、前記ブライン液をコンデンシングユニット系の冷却用冷凍装置により冷却することを特徴とする冷却システム。
  2. 前記コンデンシングユニット系には蓄熱槽を設け、同蓄熱槽内にショーケース側に流すブライン液を貯留し、同蓄熱槽内においてコンデンシングユニット系の冷却用冷凍装置によりブライン氷を作り、前記蓄熱槽内の冷ブラインをブラインポンプでショーケース系に送液してショーケースを冷却することを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
  3. 前記ブライン氷は夜間の電力を使用して作ることを特徴とする請求項2に記載の冷却システム。
  4. ブライン配管中には空気抜き弁を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷却システム。
  5. 前記ショーケース内の熱交換器はコンデンシングユニット系の冷却用冷凍装置により冷却されたブライン液を流すブライン配管から分流器を介して熱交換器内の複数の配管群に接続され、さらに前記複数の配管群は熱交換器の出口において合流器を介して、前記ブライン冷却用冷凍装置側に流すブライン配管に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の冷却システム。
  6. 前記ブライン配管は断熱材付きブライン液用太管であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の冷却システム。
  7. 前記ブライン配管は、中温系冷却器のあとに、高温系冷却器へと順次接続し、冷熱のカスケード利用できるようにしたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の冷却システム。
  8. 前記ショーケース系から前記コンデンシングユニット系の冷却用冷凍装置側にブライン液を戻す配管中にブライン冷却式凝縮器を配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
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