JP2004316968A - 複合蓄熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水蓄熱用の冷凍機の能力を活かして、同時に氷蓄熱をも可能とし蓄熱容量の増加を図り、その蓄熱増加分の運転効率を高める構成とした水蓄熱システムを提供する。
【解決手段】蓄熱運転時におけるターボ冷凍機18で製造された冷水18dを、冷却水(往)20aと冷水18eとして分配し、水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮器21cと水蓄熱槽16とに流送させる流路と、この冷却水20(往)aを凝縮水と共に水蓄熱槽16に流送させる流路を備えている。一方、放熱運転時における冷水17を、熱交換手段25を介して冷水22cと熱交換し、例えば7℃の冷水を更に4℃に低下させ、空調機24に流送し、再び水蓄熱槽16に戻す流路を備えている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の空調に用いられる水蓄熱システムの蓄熱容量の増加に関し、詳しくは水蓄熱用の冷凍機の能力を活かして、同時に氷蓄熱をも可能とし蓄熱容量の増加を図り、その蓄熱増加分の運転効率を高める構成とした複合蓄熱システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の水蓄熱システムは、図2に示すような構成であった。
これについて説明すれば、1は、水蓄熱槽であり、該水蓄熱槽1の内部に水2が充填されている。水2は、例えば冷房などに利用される冷水である。水2を冷却して蓄熱を行うために、水蓄熱槽1内の水2をターボ冷凍機3に供給する往き管路4と、ターボ冷凍機3で作り出した冷水を水蓄熱槽1内に戻す返り管路5が設けられている。
そして、水蓄熱槽1内の冷却した水2をポンプ7で空調機8に流送している。
なお、図2に示す水蓄熱槽2は、いわゆる連結温度成槽型であって、連通孔1aを介して、蓄熱運転時には低温側から高温側へターボ冷凍機3で作り出した冷水が、放熱運転時には高温側から低温側へ空調機8で熱交換された冷水が順次貯留されるようになっている。
【0003】
このような水蓄熱システムを設置している建物のうち、オフィスビルにおいてはOA機器等からの発熱よる冷房需要の増大に伴い、工場においては生産装置等の設備の追加による冷却需要の増大に伴い、新築当初の蓄熱容量では、不足することが問題となっていた。また、新規に水蓄熱システムを構築する場合においても、水蓄熱槽のスペースが確保できず、所望の蓄熱量を確保できないといった問題があった。最近に於いて、蓄熱槽における単位容積当たりの蓄熱量を増加させる方法として、潜熱蓄熱(氷蓄熱)に係る技術が開発されており、かかる要望に対処すべく図3に示す特開平8−278045号公報に開示された技術がある。
これについて説明すれば、水蓄熱槽1の内部に水2が充填されている。水2は、例えば冷房などに利用される冷水である。また、この水蓄熱槽1に隣接して氷蓄熱槽9が設けられている。そして氷蓄熱槽9が水蓄熱槽1よりも上方に配置されている。
【0004】
これら水蓄熱槽1と氷蓄熱槽9の間には、水蓄熱槽1から氷蓄熱槽9に水2を供給する往き管路10と、氷蓄熱槽9から水蓄熱槽1に水を戻す返り管路11が形成されている。往き管路10には、水蓄熱槽1から水2を汲み上げるためのポンプ12と、その水2を過冷却状態にする過冷却器13が設けられている。過冷却器13には、冷凍機14によって氷点下の温度例えば約−6℃にまで冷却されたブラインが、ポンプ15の稼働によって循環供給される。そして過冷却器13において往き管路10を介して送られてきた水2と、冷凍機14より循環供給された氷点下のブラインとの間で熱交換が行われ、水2は−2℃程度の過冷却状態にまで冷却される。こうして製造された過冷却水が、過冷却器13の出口から排出される。そして、過冷却器13の出口から排出された過冷却水2′が、氷蓄熱槽9の上部の過冷却解除・分配部において過冷却度に応じて水の状態から氷の状態に相変化し、スラリー状態となって氷蓄熱槽9内に落下するようになっている。そして、氷蓄熱槽9に溜められた0℃に近い冷水を水蓄熱槽1へ移送している。尚、図中、9aは氷蓄熱槽9の底部に設けたフィルターである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術は叙上のような構成であるので、次の課題が存在した。
図3に示す特開平8−278045号公報に開示された蓄熱システムは、上記単独の水蓄熱槽1を配備した構成でなる図2に示す水蓄熱システムが具有する蓄熱量を増やせないという問題点を解消する技術であるが、全ての蓄熱に係る冷水製造を冷凍機14で賄わなくてはならないので、冷水製造温度は、一旦は−2℃程度まで下げることになり、冷凍機の成績係数は一般的な水蓄熱システム、たとえば、7℃の冷水を製造し、蓄熱する場合に比べ、低くなる。すなわち、所望する増量分の蓄熱量のみを潜熱蓄熱し、それ以外は効率のよい冷凍機で水蓄熱するといったことができない。また、水蓄熱システムに供する冷凍機と所望の潜熱蓄熱分を賄う氷蓄熱システムに供する冷凍機とをそれぞれ設置し(図示せず)、水蓄熱及び氷蓄熱をそれぞれの冷凍機で行う場合も考えられるが、屋外にそれぞれに冷却塔を設置する必要がある他、それをつなぐ配管及びポンプ等の付帯設備が必要となる。また、潜熱蓄熱分を担う冷凍機の運転効率は必ずしも高いとは言えない。という課題が残存した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は叙上した従来の技術の問題点を解消するためになされたもので、水蓄熱システムの蓄熱容量を増加する方法として、潜熱蓄熱を行うに当たって、既存の冷凍機の能力を最大限に生かし、追加する設備は最小限とし、しかも高効率運転で潜熱蓄熱が行える複合蓄熱システムを提供とすることを目的としたものであって、次の構成、手段から成立する。
【0007】
請求項1記載の発明によれば、冷凍機と、該冷凍機で製造された冷水を貯留する水蓄熱槽と、水蒸気圧縮冷凍機と、該水蒸気圧縮冷凍機で製造された氷スラリー貯留する氷蓄熱槽と、でなる蓄熱システムにおいて、該蓄熱システムは、該冷凍機で製造された冷水を該水蓄熱槽へ導く流路と、該冷凍機で製造された冷水を該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く流路と、該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器で熱交換された冷水と該冷水により凝縮された凝縮水とを該水蓄熱槽へ導く流路を備えたことを特徴とする複合蓄熱システムである。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、前記冷凍機で製造された冷水を水蓄熱槽へ導く流路と、前記冷凍機で製造された冷水を水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く流路は、冷凍機と冷水分配手段を介して接続されており、該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に該冷却水として分配される以外の該冷水を該冷水分配手段を介して該水蓄熱槽に蓄熱することを特徴とする請求項1記載の複合蓄熱システムである。
【0009】
請求項3記載の発明によれば、前記冷水分配手段が三方弁であることを特徴とする請求項2記載の複合蓄熱システムである。
【0010】
請求項4記載の発明によれば、前記水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く冷水は、該水蒸気圧縮冷凍機の要求する凝縮熱量に応じて該冷水を流送させるようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の複合蓄熱システムである。
【0011】
請求項5記載の発明によれば、前記水蓄熱槽に貯留する冷水と前記氷蓄熱槽に貯留する冷水とを熱交換する熱交換手段と、該水蓄熱槽から該熱交換手段を経由して水蓄熱槽へ冷水を導く循環する流路と、該氷蓄熱槽から該熱交換手段経由して流送する循環する流路を備え、該水蓄熱槽から負荷側へ流送される冷水が該熱交換手段を経由して負荷側に供給されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の複合蓄熱システムである。
【0012】
請求項6記載の発明によれば、前記氷蓄熱槽に貯留する氷は前記氷蓄熱槽から前記熱交換手段を介して流送された冷水で解氷されることを特徴とする請求項5記載の複合蓄熱システムである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明に係る複合蓄熱システムに於ける実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る複合蓄熱システムに於ける実施の形態の一例を示す構成配置図である。
【0015】
水蓄熱槽16は冷水17を蓄熱する水蓄熱槽であり、ターボ冷凍機18から流送される冷水17を貯留している。水蓄熱槽16の高温側16bには、ポンプ19の吸い込み管19a、冷水二次側返り管26b及び水蒸気圧縮冷凍機から冷却水(返)20bが導かれている。また、水蓄熱槽16の低温側16aには、冷水二次側往き管26a及び分配後の冷水18eが導かれている。なお、図1に示す水蓄熱槽16は、複合温度成層型の蓄熱槽である。
また、図1に示すターボ冷凍機18は、冷水18dを製造する冷凍機であって、形式を限定するものではなく、吸収式冷凍機、スクリューチラーなど冷水を製造する冷凍機であればよい。
【0016】
前記水蓄熱槽16から汲み上げられターボ冷凍機18で冷却された冷水18dは、例えば三方弁でなる冷水分配手段20を介して分配され、一方は水蒸気圧縮冷凍機21の冷却水(往)20aとして利用され、もう一方は配管を通して水蓄熱槽16に貯留されるようになっている。ターボ冷凍機18は、あらかじめ設定された例えば7℃の冷水を製造するように運転している。
そして、冷水分配手段20は水蒸気圧縮冷凍機21の要求する凝縮熱量に応じて、分配率を調節する。この要求する凝縮熱量とは、水蒸気圧縮冷凍機21の蒸発器21aで、発生する水蒸気を凝縮させるために必要な熱量である。そして、要求する凝縮熱量に必要な冷却水の量に近づけるように、冷水分配手段20の配分率を冷水分配手段20から水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮器21cへ向かう冷却水(往)20aの流量を検知して調節する。なお、氷蓄熱槽22が満蓄状態になった場合、ターボ冷凍機18で製造された冷水18dは、冷水分配手段20を調節し、全て水蓄熱槽16内に流送される。
【0017】
而して、具体的には上記水蓄熱槽16の冷水17は、水蓄熱槽16の高温側16bから、12℃程度の冷水を配管に接続されたポンプ19で汲み上げられてターボ冷凍機18の蒸発器18aに導入される。そして、該蒸発器18aからこれが冷やされて、一部は7℃の冷却水として水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮器21cに導入され、それ以外は冷水として該水蓄熱槽16の低温側16aに配管を介して戻されかつ貯留される。
なお、上述した構成は一例であって、ターボ冷凍機18で製造され冷水18dを水蒸気圧縮冷凍機21に導く経路は、一旦、水蓄熱槽16の低温側16aに貯留させ、水蓄熱槽16の低温側16aから冷水17を水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮器21cへ導くような構成としてもよい。
なお、図1に示す水蓄熱槽16は、いわゆる連結温度成槽型の連通孔16cであって、該連通孔16cを介して、蓄熱運転時には低温側16aから高温側16bへターボ冷凍機18で作り出した冷水18dが、放熱運転時には高温側16bから低温側16aへ空調機24で熱交換された冷水が、順次各槽に貯留されるようになっている。
【0018】
前記水蒸気圧縮冷凍機21は、蒸発器21a、圧縮機21b及び凝縮器21cを備えており、水を冷媒として蒸発、圧縮、凝縮という冷凍サイクルを基本原理としている。
当該水蒸気圧縮冷凍機21は冷媒として水を用いるので地球環境対応性を有すると共に、水の直接熱交換によるエネルギー効率の向上や運転成績係数(COP)の高効率化を実現できる特徴を備えている。また、制限される冷却水温度の下限が低いという特徴を備えている。つまり、水蒸気圧縮冷凍機21は、他の冷凍機が運転不可能な冷却水の温度域、例えば22℃以下である場合にも、運転可能なので、冷却水温度が低いほど、圧縮機の動力が少なくなり、高効率運転が可能となる特徴を有する。また、水が冷媒なので、凝縮器21cにおいて、水−水の直接熱交換が可能で、冷却水を熱交換器を介することなく直接導入できるという特徴を備えている。したがって、上述した構成が可能となり、冷凍機で製造された7℃の冷水を冷却水として利用でき、かつ、高効率で氷スラリーの製造ができる。
【0019】
氷蓄熱槽22は、水蓄熱槽16に隔壁23を介して並置されたものであって、新規に設置する場合のほか、既存の蓄熱槽容量の増量分に見合った容量を満たすため、水蓄熱槽の一部を改造してもよい。上部はスプレーノズル22a、を配置してある。そして、氷蓄熱槽22の底部22bから冷水22cを配管を介して水蒸気圧縮冷凍機21の蒸発器21aに流送する。蒸発器21aで製造された氷スラリー21dは、スラリーポンプ21eにより取り出され氷熱槽16に流送される。
【0020】
また、前記氷蓄熱槽22に貯留されかつ蓄熱された0℃〜2℃の冷水22cは冷水配管で解氷ポンプ22dにより汲み上げられ、熱交換器等でなる熱交換手段25を介して、氷蓄熱槽22の上部に配置したスプレーノズル22aから散水し、再び該氷蓄熱槽22に流送される。
一方、水蓄熱槽16内の7℃の冷水17はポンプ15により汲み上げられ、熱交換手段25を介して冷水22cと熱交換され、更に低い温度の例えば4℃の冷水となり、空調機24で冷熱として利用され、再び水蓄熱槽16に流送される。
【0021】
このように、氷蓄熱槽22は水蓄熱槽16に貯留した冷水17を冷却する熱交換手段25を含む氷蓄熱槽22内の冷水22cの循環回路を備えている。そして氷蓄熱槽22内の冷水22cは氷蓄熱槽22から解氷ポンプ22dを介して熱交換手段25に流送され、熱交換手段25で、例えば3℃程度の冷水22eとなり、スプレーノズル22aより散水され、氷蓄熱槽22の氷を解氷する。
【0022】
一方、前記水蓄熱槽16の低温側16a冷水17はポンプ16aにより汲み上げられ、熱交換手段25を通過することにより更に低い温度、例えば4℃の冷水17を生成し空調機24に流送される。
このように本発明によれば、水蓄熱槽16に蓄熱された7℃の冷水17は氷蓄熱槽22に備えた0℃〜2℃の冷水22cと熱交換されることにより更に低い4℃の冷水17となり、空調機24に流送される。
【0023】
次に本発明に係る複合蓄熱システムに於ける実施の形態の動作について説明する。
【0024】
先ず、蓄熱運転時について説明すると、
冷水17は水蓄熱槽16からポンプ19で汲み上げられターボ冷凍機18に流送され、ターボ冷凍機18の出口で7℃程度の冷水18dとなる。冷水18dは、冷却水(往)20aと冷水18eとして分配され、水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮器21cと水蓄熱槽16とに流送される。そして、この水蒸気圧縮冷凍機21の凝縮水として、凝縮器21cに流送された冷却水(往)20aは、氷蓄熱槽22から導入された冷水22cを蒸発器21aにおいて蒸発し、圧縮機21bで圧縮され、凝縮器21cに至る水蒸気を直接熱交換により凝縮させる。そして、この冷却水20a(往)は、凝縮水と共にポンプを介して、水蓄熱槽16に流送される。また、冷却水20a(往)以外の冷水18dは、冷熱として水蓄熱槽16に蓄熱される。
氷蓄熱槽22に貯留する冷水22cは、蒸発器21aに流送され、蒸発潜熱により氷スラリー21dとなる。生成された氷スラリー21dは、スラリーポンプ21eにより、氷蓄熱槽22に流送され、貯留される。なお、蒸発器21aにおいて、蒸発した水蒸気は、前記凝縮器で、凝縮水となり、冷却水20a(往)と共に冷却水(返)20bとなり、水蓄熱槽16の高温側16bに流送される。
また、氷蓄熱運転が完了した時点で水蒸気圧縮冷凍機21を停止すると共に、前記冷水分配手段20の凝縮器21cへ流送する側を閉じ、全ての冷水18dを水蓄熱槽16へ流送し蓄熱する。
【0025】
次に放熱運転時について説明すると、
冷水22cは氷蓄熱槽22から解氷ポンプ22dにより汲み上げられ、熱交換手段25を介して、冷水17と熱交換され、その水温は3℃程度に上昇し、再び氷蓄熱槽22に戻りスプレーノズル22aで散水されることにより氷蓄熱槽22内の氷スラリーを溶かし、貯留される。一方、冷水17は、ポンプ16により汲み上げられ、熱交換手段25を介して冷水22cと熱交換され、当初7℃だったものを更に4℃に低下され、空調機24に流送され、空調機24を通過後12℃程度に上昇し、再び水蓄熱槽16に戻される。
かかる場合、通常より低温である4℃の低温冷水17を空調機24に供給できるので、大温度差空調システムが可能となる。したがって、二次側配管や細くでき、設備のコストダウンが実現できるほか、リニューアルの場合には増大する空調負荷に設備を更新しなくても対応することも可能となる。
【0026】
また、本発明に係る蓄熱システムは叙上したように水蓄熱槽と氷蓄熱槽の複合システムとして効用を発揮するので、各構成要素をすべて新設システムとして構築する場合でもよく、蓄熱槽容量が小さくでき、昼間の負荷に対応できないような場合や設置スペースが確保できないところに於ける水蓄熱システムでも本発明の所期の作用、効果を奏する。
また、潜熱蓄熱を賄う水蒸気圧縮冷凍機の冷凍能力は、冷凍機の冷凍能力以下であれば、自由に設定でき、所望の氷蓄熱量に見合った冷凍能力を計画すればよい。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係る複合蓄熱システムは叙上の構成、動作を有するので次の効果がある。
【0028】
請求項1記載の発明によれば、水蒸気圧縮冷凍機の特徴を活かした高効率運転が可能となり、したがって、潜熱蓄熱に係る成績係数は向上し、しかも、この蓄熱容量の増加分に係る設備は最小限の構成でよい。つまり、水蒸気圧縮式冷凍機には冷却塔を設ける必要がなく設置スペースも不要で、これに伴う配管・ポンプ等の付帯設備も不要となり、省コストで省スペースな蓄熱システムが実現できる。また、水蒸気圧縮冷凍機の凝縮に必要な熱量以外は、水蓄熱槽へ随時蓄熱されるので、ターボ冷凍機の最大効率点での、運転が可能であるという効果がある。
【0029】
請求項2記載の発明によれば、冷凍機が製造する冷水が冷水分配手段を介して水蒸気圧縮冷凍機と水蓄熱槽とに流送されるので、無駄のない蓄熱が可能となる効果がある。
【0030】
請求項3記載の発明によれば、冷凍機からの冷水を合理的に分配する効果がある。
【0031】
請求項4記載の発明によれば、冷凍機が製造する冷水は水蒸気圧縮冷凍機で必要な凝縮熱量以外は水蓄熱槽に分配されるので、必要以上の冷却水を循環することを防止し、無駄のない蓄熱が可能となる効果がある。
【0032】
請求項5記載の発明によれば、熱交換手段を介して冷房負荷側に冷水を供給するので、低温冷水を製造可能とし、大温度差空調も実現でき、空調装置を追加しなくても冷房負荷の増大に対応できる効果がある。
【0033】
請求項6記載の発明によれば、氷蓄熱槽の氷を迅速に解氷するとともに、解氷ポンプを新たに設置する必要がないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る複合蓄熱システムに於ける実施の形態の一例を示す構成配置図である。
【図2】従来の技術に於けるターボ冷凍機を用いた水蓄熱システムの一例を示す構成図である。
【図3】従来の技術に於けるターボ冷凍機を用いた水蓄熱システムの他の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 水蓄熱槽
1a 連通孔
2 水
2′ 過冷却水
3 ターボ冷凍機
4 往き管路
5 返り管路
6 ポンプ
7 ポンプ
8 空調機
9 氷蓄熱槽
9a 氷蓄熱槽のフィルター
10 往き管
11 返り管
12 ポンプ
13 過冷却器
14 ターボ冷凍機
15 ポンプ
16 水蓄熱槽
16a 低温側
16b 高温側
16c 連通孔
17 冷水
18 ターボ冷凍機
18a ターボ冷凍機の蒸発器
18b ターボ冷凍機の圧縮機
18c ターボ冷凍機の凝縮器
18d 冷水
18e 冷水
19 ポンプ
19a ポンプの吸込み管
20 冷水分配手段
20a 冷却水(往)
20b 冷却水(返)
21 水蒸気圧縮冷凍機
21a 水蒸気圧縮冷凍機の蒸発器
21b 水蒸気圧縮冷凍機の圧縮機
21c 水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器
21d 氷スラリー
21e スラリーポンプ
22 氷蓄熱槽
22a スプレーノズル
22b 氷蓄熱槽の底部
22c 冷水
22d 解氷ポンプ
22e 冷水
23 隔壁
24 空調機
25 熱交換手段
26a 冷水二次側往き管
26b 冷水二次側返り管

Claims (6)

  1. 冷凍機と、該冷凍機で製造された冷水を貯留する水蓄熱槽と、水蒸気圧縮冷凍機と、該水蒸気圧縮冷凍機で製造された氷スラリー貯留する氷蓄熱槽と、でなる蓄熱システムにおいて、該蓄熱システムは、該冷凍機で製造された冷水を該水蓄熱槽へ導く流路と、該冷凍機で製造された冷水を該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く流路と、該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器で熱交換された冷水と該冷水により凝縮された凝縮水とを該水蓄熱槽へ導く流路を備えたことを特徴とする複合蓄熱システム。
  2. 前記冷凍機で製造された冷水を水蓄熱槽へ導く流路と、前記冷凍機で製造された冷水を水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く流路は、冷凍機と冷水分配手段を介して接続されており、該水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に該冷却水として分配される以外の該冷水を該冷水分配手段を介して該水蓄熱槽に蓄熱することを特徴とする請求項1記載の複合蓄熱システム。
  3. 前記冷水分配手段が三方弁であることを特徴とする請求項2記載の複合蓄熱システム。
  4. 前記水蒸気圧縮冷凍機の凝縮器に冷却水として導く冷水は、該水蒸気圧縮冷凍機の要求する凝縮熱量に応じて該冷水を流送させるようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の複合蓄熱システム。
  5. 前記水蓄熱槽に貯留する冷水と前記氷蓄熱槽に貯留する冷水とを熱交換する熱交換手段と、該水蓄熱槽から該熱交換手段を経由して水蓄熱槽へ冷水を導く循環する流路と、該氷蓄熱槽から該熱交換手段経由して流送する循環する流路を備え、該水蓄熱槽から負荷側へ流送される冷水が該熱交換手段を経由して負荷側に供給されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の複合蓄熱システム。
  6. 前記氷蓄熱槽に貯留する氷は前記氷蓄熱槽から前記熱交換手段を介して流送された冷水で解氷されることを特徴とする請求項5記載の複合蓄熱システム。
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