JP2013036405A - 燃料タンク内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料ポンプ4の吐出側圧力を調整して、余った燃料を燃料タンク内に戻す構成を備えた燃料タンクにおいて、燃料タンクに戻される燃料には、多量の気泡が含まれており、この気泡が燃料タンク内装置、例えばキャニスタの表面に付着する。このように付着した気泡は、気泡同士が集合して徐々に成長し、その大きさがある大きさに達すると構成物から剥離する。このとき剥離音が発生する。本発明では、燃料タンク内装置から剥離する際の気泡の大きさを抑制することにより、剥離音を抑制する。
【解決手段】燃料タンク内のキャニスタケース1の下部カバー2にあり、燃料タンク内に戻される燃料中の気泡を溜める凹部に、剥離時の気泡の大きさを抑制する手段として、凹部を複数の領域に分割する第1及び第2区画リブ23、24、或いは凹部の堤部となる外周リブ21の凹部底面22からの高さを低くして凹部の内外を連通させる切欠部25が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料タンク内に設置される燃料タンク内装置に関する。
内燃機関に燃料を供給するため、燃料タンク内に燃料ポンプが設けられ、燃料ポンプの吐出側には、燃料の圧力を調整するため、燃圧調整弁が設けられている。燃圧調整弁で余った燃料は、再び燃料タンク内に戻される(下記特許文献1に開示されている)。
特開2000−120502号公報
しかし、燃圧調整弁から燃料タンクに戻される燃料には、多量の気泡が含まれており、この気泡が燃料タンク内装置、例えば燃料タンク内に設けられたキャニスタのケースの底部に付着する。このように付着した気泡は、気泡同士が集合して徐々に成長し、その大きさがある大きさに達すると燃料タンク内装置表面から剥離する。このとき剥離音が発生する。特に、燃料タンクが自動車に搭載されている場合、近年の自動車は静粛性が向上しているため、上記剥離音が騒音として問題となる。
本発明は、このような問題に鑑み、燃料タンク内装置表面から剥離する際の気泡の大きさを抑制することにより、剥離音を抑制することを課題とする。
本発明の第1発明は、燃料タンク内に設置される燃料タンク内装置の表面にあり、燃料中の気泡が溜まる凹部に、該凹部に溜まった気泡が剥離するときの気泡の大きさを抑制する手段が設けられていることを特徴とする燃料タンク内装置である。
第1発明によれば、剥離時の気泡の大きさを抑制する手段によって気泡の大きさは抑制されるため、剥離に伴う音を抑制することができる。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記燃料タンク内装置は、ケース内に取り入れた燃料をケース内の濾紙により濾過するフィルタであり、該ケースの下面には燃料をケース内に取り入れる燃料流入口が濾紙の下面全体に対応させて形成され、該燃料流入口は濾紙の下面に沿って複数に分割して形成されて濾紙の下面が前記凹部とされ、前記燃料流入口を囲むケースの外周側には、少なくとも一部の燃料流入口に通じる開口が形成されていることを特徴とする。
第2発明によれば、ケース下面の燃料流入口に気泡が混入して凹部に気泡が溜まっても、燃料流入口がケースの外周側に開口されているため、混入した気泡は凹部に溜まることなく、その殆どが開口から流出される。このため、凹部から剥離される気泡の大きさは抑制され、剥離に伴う音を抑制することができる。
また、濾紙下面の凹部に気泡が溜まることはないため、濾紙の下面が気泡に覆われる面積を抑制することができ、フィルタを通過する燃料に気体が混入することを抑制することができる。
更に、下面が気泡で覆われた濾紙は濾材として機能しなくなるが、上述のように濾紙の下面が気泡に覆われる面積を抑制することができるため、濾紙の機能低下を抑制することができる。
本発明の第3発明は、上記第1発明において、前記凹部内に区画リブを設けて凹部内が複数の領域に分割されていることを特徴とする。
気泡の剥離が生じる前は、気泡が表面張力により凹部の周囲を囲む堤部の高さを越えて盛り上がり、気泡の大きさが表面張力の限度を超えると、一気に剥離が生じる。このとき、表面張力で盛り上がっている気泡の表面積が少なければ、剥離される気泡の大きさは小さくできる。第3発明によれば、凹部内を複数の領域に分割したため、凹部内に溜まる気泡は複数領域に分散され、分散された気泡の表面積は、一つの凹部内に気泡がまとめられる場合に比べて小さくされ、剥離される気泡を小さくすることができる。従って、剥離に伴う音を抑制することができる。
本発明の第4発明は、上記第1又は第3発明において、前記凹部の周囲を囲む堤部に、凹部の内外を連通させる連通路が設けられ、該連通路は前記堤部の一部に設けられると共に、気泡の表面張力によって繋げられる大きさより大きく形成されていることを特徴とする。
第4発明によれば、連通路の凹部底面からの高さは、堤部の凹部底面からの高さより低くされるため、気泡が堤部を越えて剥離する前に、連通路を通って剥離される。そのため、気泡の大きさは連通路の幅によって決まる大きさに規制され、剥離に伴う音を抑制することができる。
本発明の第5発明は、上記第4発明において、前記連通路は、前記堤部の凹部底面からの高さを部分的に低くすることにより形成されていることを特徴とする。
第5発明によれば、連通路が堤部の先端に形成されることになるため、連通路が堤部の先端より凹部底面に近い側に形成される場合に比較して、連通路の形成に伴う堤部の強度低下を抑制することができる。
本発明の第6発明は、上記第4又は第5発明において、前記区画リブの凹部底面からの高さは、前記堤部の凹部底面からの高さより低く、連通路の凹部底面からの最低高さと同じ、若しくは前記最低高さより高く設定されていることを特徴とする。
第6発明によれば、分割された凹部の一つの領域の連通路から気泡が剥離されている状態で、その一つの領域へ供給される気泡が多くなり、区画リブを超えて隣接する領域の凹部へも気泡が移動すると、隣接する領域の凹部の連通路からも気泡が剥離されるようになるため、剥離される気泡を分散させることができ、気泡を小さくすることができる。従って、剥離に伴う音を抑制することができる。
本発明の第7発明は、上記第4乃至第6発明のいずれかにおいて、前記連通路は、前記堤部の環方向に複数設けられていることを特徴とする。
第7発明によれば、気泡の剥離が複数の連通路から分散して行われるため、剥離される気泡の全体量は同じとしても各連通路から剥離される個々の気泡は小さくすることができ、大きな気泡が剥離される場合に比べて剥離に伴う音を抑制することができる。また、燃料タンクが僅かでも傾斜された状態では、燃料タンク内で燃料表面に近い一部の連通路から気泡の剥離が行われる。そのとき剥離される気泡の大きさは、燃料タンクが傾斜せず水平状態の場合に比べて小さくすることができる。なぜなら、燃料タンクが傾斜すると、上記一部の連通路の凹部底面からの高さは傾斜により実質的に低くなり、気泡は大きく成長する前に剥離される。そのため、剥離に伴う音を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態の斜視図である。 上記第1の実施形態の別方向からの斜視図である。 上記第1の実施形態におけるキャニスタケース底面部の断面説明図である。 図3と同様のキャニスタケース底面部の底面図である。 本発明の第2の実施形態におけるフィルタの正面図である。 図5と同様のフィルタの底面図である。 図6におけるVII−VII線断面図である。 上記第2の実施形態の作用説明図である。 上記第2の実施形態の別の作用説明図である。 本発明の第3の実施形態におけるフィルタの正面図である。 図10と同様のフィルタの底面図である。 図11におけるXII−XII線断面図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1、2に示されるように、自動車用の燃料タンク(不図示)には、燃料ポンプ4、キャニスタケース1、及び燃料計用のフロート5が一つのユニットとして取付ブラケット3により取り付けられている。
燃料ポンプ4は、周知のとおり燃料タンク内の燃料を吸引して内燃機関(不図示)に供給するもので、燃料ポンプ4の吸引側にはフィルタ8が配置され、吐出側には、燃圧調整弁6が接続されている。燃圧調整弁6では、燃料ポンプ4から内燃機関に供給される燃料圧力を設定値に調整している。燃圧調整弁6で調整されて余った燃料は燃料戻し管7を介して燃料タンク内に戻される。
フロート5は、燃料ポンプ4の側壁を利用して設けられ、燃料タンク内の燃料残量を検出して、その検出信号により車室内に設置されたメータ(不図示)に燃料残量を表示させるように構成されている。
キャニスタケース1は、円形の取付ブラケット3の下面の約半分の面積を占めるように、取付ブラケット3に設けられ、半円筒形に形成されている。キャニスタケース1内には、図3に示されるように、2室に分けて活性炭11が収納されており、燃料タンク内の気相に含まれる燃料蒸気を活性炭11で吸着するように構成されている。
キャニスタケース1と燃料戻し管7との位置関係は、燃料戻し管7の戻し口71がキャニスタケース1の下部カバー2の下方側部となるように配置されている。燃料戻し管7から戻される燃料中には気泡が多量に含まれており、戻し口71から放出される気泡の一部はキャニスタケース1の下部カバー2に付着することになる。
一方、キャニスタケース1の下部カバー2は、内部の活性炭11が自由に移動するのを規制するためにキャニスタケース1の内部に向けて突出形成されている。その結果、下部カバー2の下面には凹部が形成されている。そのため、燃料戻し管7の戻し口71から放出された気泡は、この凹部に溜まることになり、その量が多くなって気泡が凹部の堤部である外周リブ21を越えると、気泡は剥離して燃料タンク内で液層から気相へ向けて移動する。このとき、剥離音が発生し、気泡の大きさが大きいと、剥離音も大きくなり、自動車の静粛性に悪影響を及ぼす。
第1の実施形態では、図3、4に示されるように、凹部が第1区画リブ23及び第2区画リブ24により複数領域に分割されている。このため、気泡は各領域に分散して溜まることになり、気泡が各領域の外周リブ21を越えて剥離するとき、気泡の大きさは凹部が分割されていない場合に比べて少なくなり、剥離音も小さくなる。即ち、凹部が複数領域に分割されていないとき、気泡の剥離が生じる前は、気泡が表面張力により外周リブ21の高さを越えて盛り上がり、気泡の大きさが表面張力の限度を超えると、一気に剥離が生じる。このとき、表面張力で盛り上がっている気泡の表面積が少なければ、剥離される気泡の大きさは小さくできる。上記のように凹部内を複数の領域に分割していると、凹部内に溜まる気泡は複数領域に分散され、分散された気泡の表面積は、一つの凹部内に気泡がまとめられる場合に比べて小さくされ、剥離される気泡を小さくすることができる。従って、剥離に伴う音を抑制することができる。
各領域に対応する外周リブ21には連通路である切欠部25がそれぞれ形成されている。各切欠部25は、外周リブ21の凹部底面22からの高さを所定範囲に渡って低くすることにより形成され、その幅及び高さは、凹部内に溜まった気泡の表面張力によって切欠部25が繋がってしまうことのないように設定されている。
そのため、各領域に溜まった気泡が切欠部25の高さを越えると、気泡は剥離されることになり、剥離される気泡の大きさは、切欠部25の幅の大きさで決まる大きさとされることになる。従って、切欠部25が設けられていない場合に比べて、更に剥離される気泡の大きさを小さくすることができ、剥離音を抑制することができる。
また、この実施形態では、上述のように連通路である切欠部25は外周リブ21の先端に形成されている。連通路は、外周リブ21の先端より凹部底面22側に凹部の内外を連通させるように貫通して開けられた丸孔としても良いが、そのようにした場合に比較して、連通路の形成に伴う外周リブ21の強度低下を抑制することができる。
上記第1区画リブ23の凹部底面22からの高さは、外周リブ21と同等とされており、第2区画リブ24の凹部底面22からの高さは、第1区画リブ23より低くされ、切欠部25の凹部底面22からの高さと同等とされている。この結果、分割された凹部の一つの領域の切欠部25から気泡が剥離されている状態で、その一つの領域へ供給される気泡が多くなり、第2区画リブ24を超えて隣接する領域の凹部へも気泡が移動すると、隣接する領域の凹部の切欠部25からも気泡が剥離されるようになるため、剥離される気泡を分散させることができ、気泡を小さくすることができる。従って、剥離に伴う音を抑制することができる。
なお、第2区画リブ24の高さは、第1区画リブ23の高さと切欠部25の高さとの間の高さとしても同様の機能を達成することができる。
上記実施形態では、外周リブ21で囲まれた凹部に第1及び第2区画リブ23、24を設けて凹部内を複数の領域に分割した例を示したが、本発明では、このように分割せず、外周リブ21で囲まれる凹部を単独で存在させても良い。その場合、連通路である切欠部25も一つでも、実施形態のように多数形成してもどちらでも良い。但し、切欠部25を多数形成した場合は、気泡の剥離が複数の切欠部25から分散して行われるため、剥離される気泡の全体量は同じとしても各切欠部25から剥離される個々の気泡は小さくすることができ、大きな気泡が剥離される場合に比べて剥離に伴う音を抑制することができる。また、燃料タンクが僅かでも傾斜された状態では、燃料タンク内で燃料表面に近い一部の切欠部25から気泡の剥離が行われる。そのとき剥離される気泡の大きさは、燃料タンクが傾斜せず水平状態の場合に比べて小さくすることができる。なぜなら、燃料タンクが傾斜すると、上記一部の切欠部25の凹部底面からの高さは傾斜により実質的に低くなり、気泡は大きく成長する前に剥離される。そのため、剥離に伴う音を抑制することができる。
第1の実施形態において、キャニスタケース1は、本発明における燃料タンク内装置に相当する。また、第1及び第2区画リブ23、24は、本発明における気泡の大きさを抑制する手段に相当し、切欠部25も本発明における気泡の大きさを抑制する手段に相当する。
<第2の実施形態>
図5〜7は、本発明の第2の実施形態を示し、第2の実施形態は、上記第1の実施形態を示す図1、2のフィルタ8を燃料タンク内装置とした場合を示す。但し、図5〜7のフィルタ80は図1、2のフィルタ8とは外形形状を異にしている。
フィルタ80は、濾紙83が樹脂製のケース内に収納されて成り、ケースはケース上部81とケース下部82とから成る。フィルタ80は、全体として四角形状を成し、最中状に内部に密閉空間831を形成されている。係る濾紙83の上部には密閉空間831を燃料ポンプ4に接続する取付部84が液密に取り付けられている。このため、燃料ポンプ4に吸い上げられる燃料は、濾紙83により濾過されることになる。
濾紙83の周囲は、四方に尖端形状とされており、尖端形状の各尖端部832がケース上部81とケース下部82の重ね合わせ部で挟み込まれている。
ケース上部81とケース下部82とは、濾紙83の尖端部832を挟み込んだ状態で、互いに結合されるように両者間にロック機構を備えている。即ち、ケース上部81には、その四方にリング状の係止部811がケース下部82に被さるように一体に形成され、ケース下部82には、係止部811に対応してケース上部81とケース下部82とが重ね合わされた状態で係止部811に、その内側から係合するフック部821が一体に形成されている。
ケース上部81の中心部であり、取付部84が貫通する貫通口812は、取付部84の外径に比べて大きく形成されており、貫通口812の取付部84の外周側を介して濾紙83に向けて燃料が通流可能とされている。
また、ケース下部82の下面にも複数の燃料流入口822が形成されており、これらの燃料流入口822を介しても燃料が濾紙83に向けて流入するようにされている。
なお、図5〜7において、824はケース下部82の下面の四隅に突出形成された凸部であり、ケース下部82と燃料タンク底面との間に隙間を確保するためのものである。
このようにケース下部82の下面に燃料流入口822が形成された結果、濾紙83の下面には、いろいろな原因により燃料中に生じる気泡が滞留する凹部が形成されることになる。この凹部内に気泡が溜まると、濾紙83を通して燃料ポンプ4へ燃料と共に気体が混入することになり、燃料ポンプ4の燃料汲上性能を低下させることになる。
また、上記凹部内に溜まり、濾紙83内に吸い込まれる前に滞留した気泡が多くなり、ケース下部82の燃料流入口822から溢れて剥離すると、剥離音を発生する。この剥離音は、先述のとおり剥離する気泡の大きさが大きくなると音も大きくなる。
第2の実施形態では、濾紙83とケース下部82とで形成される凹部の外周側には各燃料流入口822に対応して複数の開口823が形成されており、燃料流入口822を通じて濾紙83表面に付着する気泡は上記凹部内に溜まることなく、開口823を通じてケース下部82の外周側に放出される。
濾紙83の底面中央部に付着した気泡は、その部分の濾紙83が平坦面とされているため、開口823から放出され難い。しかし、図8のように、車両の傾斜や燃料の揺動が生じたときには、気泡は濾紙83の底面に沿って上方に流動し、矢印で示すように開口823から放出される。図8中、Tは燃料タンクの底面を示す。
このため、濾紙83底面とケース下部82とによって形成される凹部には、燃料流入口822から入った気泡が大きく成長することはなく、燃料ポンプ4の燃料汲上性能に悪影響を与えたり、気泡の剥離音が大きくなることを抑制することができる。
一方、フィルタ80は、燃料タンク(不図示)の底部に沿うように設けられるため、燃料中に混入し、燃料タンク底部に滞留する水分にも曝されることになる。即ち、燃料流入口822から濾紙83の底面に水が混入し、上述の気泡の場合と同様に燃料ポンプ4の性能に悪影響を与える問題がある。
第2の実施形態においては、上述のようにケース下部82に開口823が形成されているため、図9のように車両の傾斜や燃料の揺動によりフィルタ80の下面で燃料が流動すると、燃料と共に水も開口823から矢印で示すように流出し、上述の問題は解消される。図9中、Tは燃料タンクの底面を示す。
以上のように、第2の実施形態によれば、ケース下部82の燃料流入口822に気泡が混入して凹部に気泡が溜まっても、ケース下部82の外周側に開口823が形成されているため、混入した気泡は凹部に溜まることなく、その殆どが開口823から放出される。このため、凹部から剥離される気泡の大きさは抑制され、剥離に伴う音を抑制することができる。
また、濾紙83下面の凹部に気泡が溜まることはないため、濾紙83の下面が気泡に覆われる面積を抑制することができ、フィルタ80を通過する燃料に気体が混入することを抑制することができる。
更に、下面が気泡で覆われた濾紙83は濾材として機能しなくなるが、上述のように濾紙83の下面が気泡に覆われる面積を抑制することができるため、濾紙83の機能低下を抑制することができる。
<第3の実施形態>
次に図10〜12に基づいて本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態が上述の第2の実施形態に対して相違する点は、上記開口823を切欠825によって形成した点にある。その他の構成は、第3の実施形態も第2の実施形態と同一であるため、同一部分には同一符号を付して再度の説明は割愛する。
切欠825は、ケース下部82の底面に形成された燃料流入口822の外周側壁を切り欠くことによって形成されている。切欠825も第2の実施形態における開口823と同様に開口であり、濾紙83から流入する気泡や水を切欠825から放出して、第2の実施形態の開口823に関して説明したのと同様の作用効果を発揮する。
第2及び第3の実施形態において、開口823及び切欠825は、本発明における気泡の大きさを抑制する手段に相当する。
本発明は、上記実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、
1.気泡を溜める凹部は、燃料タンク内の構成物の表面であれば底面部以外の場所も含まれる。また、燃料タンク内の構成物としては、キャニスタケースやフィルタに限定されず、燃料ポンプ、その他も含まれる。
2.区画された各凹部の堤部に連通路は必ずしも設けなくても良い。
3.本発明の燃料タンク内装置は、自動車用に限定されない。
1 キャニスタケース
11 活性炭
12 フィルタ
2 下部カバー
21 外周リブ(堤部)
22 凹部底面
23 第1区画リブ
24 第2区画リブ
25 切欠部(連通路)
3 取付ブラケット
4 燃料ポンプ
5 フロート
6 燃圧調整弁
7 燃料戻し管
71 戻し口
8 フィルタ
80 フィルタ
81 ケース上部
82 ケース下部
83 濾紙
822 燃料流入口
823 開口
825 切欠

Claims (7)

  1. 燃料タンク内に設置される燃料タンク内装置の表面にあり、燃料中の気泡が溜まる凹部に、該凹部に溜まった気泡が剥離するときの気泡の大きさを抑制する手段が設けられていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  2. 請求項1において、前記燃料タンク内装置は、ケース内に取り入れた燃料をケース内の濾紙により濾過するフィルタであり、該ケースの下面には燃料をケース内に取り入れる燃料流入口が濾紙の下面全体に対応させて形成され、該燃料流入口は濾紙の下面に沿って複数に分割して形成されて濾紙の下面が前記凹部とされ、前記燃料流入口を囲むケースの外周側には、少なくとも一部の燃料流入口に通じる開口が形成されていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  3. 請求項1において、前記凹部内に区画リブを設けて凹部内が複数の領域に分割されていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  4. 請求項1又は3において、前記凹部の周囲を囲む堤部に、凹部の内外を連通させる連通路が設けられ、該連通路は前記堤部の一部に設けられると共に、気泡の表面張力によって繋げられる大きさより大きく形成されていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  5. 請求項4において、前記連通路は、前記堤部の凹部底面からの高さを部分的に低くすることにより形成されていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  6. 請求項4又は5において、前記区画リブの凹部底面からの高さは、前記堤部の凹部底面からの高さより低く、連通路の凹部底面からの最低高さと同じ、若しくは前記最低高さより高く設定されていることを特徴とする燃料タンク内装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれかにおいて、前記連通路は、前記堤部の環方向に複数設けられていることを特徴とする燃料タンク内装置。
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