JP2013035703A - 成形体、該成形体を焼成した焼成体、成形体及び焼成体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る成形体47は、非可塑材料としての微粒状無機材料の黒鉛微粒体49を熱硬化性樹脂からなる凝結体51によって結合してなるものであって、凝結体51は、熱硬化性樹脂の組成成分である単量体及びオリゴマーを黒鉛微粒体49の表面に浸透及び付着させた状態でゲル化させたものであることを特徴とするものである。
【選択図】 図1
Description
粉粒状のセラミックスは所望の形状に賦形されて、誘電体セラミックスや半導体センサ、吸着剤、触媒として用いられている。また、繊維状の炭素も所望の形状に賦形されて、エンジニアリング部品として用いられている。
また、成形体としては、原料粉粒を樹脂の凝結体で結合した無機質成形体もあり、このような成形体は、原料粉末と樹脂とを混練して金型に注入したあと冷却し、脱型するという方法で成形される。
その原因は、自然界に存ずる無機材料は親水性であるが、樹脂は親油性であり、無機材料と樹脂とは親和性が乏しく、機械的強度を備えた構造を形成するための効果的な界面を形成することができないからと考えられる。
しかしながら、特許文献1に開示された炭素質構造体は、これを製造するための成形材料が重合により高分子化した樹脂と黒鉛を単に混練しただけのものであるため、黒鉛と樹脂との剥離強度が弱く、炭素質構造体として実用に耐える機械的強度を得るのが難しいという問題がある。
そして、無機材料と凝結体との接着面の剥離強度については、凝結体が無機材料粉粒の表面に存在する凸凹の細部にまで浸透及び付着して無機材料の粉粒相互を結合しているか否か、粉粒と凝結体との接着層の界面に働く二次結合(ファン・デル・ワールス力)が大きいか否かに支配される。
しかしながら、単に界面活性剤を用いただけでは、樹脂のもつ粘弾性のために、無機材料粉粒の表面に存在する凸凹の細部にまで、樹脂を十分に浸透及び付着させることができない。
そこで、本発明者は、比較的浸透力がある単量体の状態から無機材料の表面に樹脂を浸透及び付着させ、その状態でゲル化させて凝結体にしたので、微粒状の無機材料の表面に存在する凸凹の細部にまで浸透及び付着した凝結体の被膜を得ることができる。これにより、凝結体被膜のアンカー効果により、凝結体と無機材料との接着面の剥離強度を高めることができる。
本発明は係る知見に基づいてなされたものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
凝結体は、熱硬化性樹脂の組成成分である単量体及びオリゴマーを前記微粒状無機材料の表面に浸透及び付着させることで、単量体及びオリゴマーが微粒状無機材料の表面に存ずる凸凹の細部まで浸透及び付着し、その状態でゲル化することでアンカー効果を発揮し、微粒状無機材料を強固に結合し、成形体としての強度を高めている。
ここでいうオリゴマーとは、2〜50個の繰り返し単位を有する分子である。
微粒状無機材料の平均粒子径を500μm以下に設定することにより、微粒状無機材料と凝結体としての熱硬化性樹脂との比率を維持しながら、微粒状無機材料の粒子相互の結合に必要な表面積を確保することができる。また、成形過程において微粒状無機材料が圧潰されてさらに微細な粒子になっても、細部まで浸透及び付着した凝結体の割合を高くすることができる。
微粒状無機材料と熱硬化性樹脂との質量比率が90:10〜50:50の範囲にすることにより、成形体の表面を平滑にできると共に、成形材料の流動性を確保でき、残留応力を小さくすることができる。
微粒状無機材料が黒鉛粉粒であることにより、成形体に電磁誘導性能を付与することができる。また、熱硬化性樹脂がフェノール樹脂であることにより、成形体を焼成した場合において、樹脂の炭化率が約50%となり、黒鉛と類似する性質を示すことになる。したがって、黒鉛単独でできた電磁誘導加熱器と同程度の性能を発揮することができる。また、フェノール樹脂は、黒鉛粉粒との接着層の界面に大きな二次結合を形成することができる。
感圧熱自硬化性とは、分子中にメチロール基を含有し、加熱だけでは流動性を示さないが、圧力を加えると熱融着し硬化する特性を持つものであり、レゾール型フェノール樹脂が感圧熱自硬化性を有するので、トランスファー成形などの熱プレス成形することにより、容易に一体成形が可能な高い機械的強度を有する成形体を得ることができる。
本発明においては、熱硬化性樹脂の付加縮合過程で、微粒状無機材料を投入するようにしたので、樹脂の組成成分が無機材料粉粒の表面の凸凹に浸透及び付着した状態で付加縮合させることができ、黒鉛と高分子の樹脂との密着性を高めることができる。
本発明では、上記のように調製された成形材料をトランスファー成形法で成形するようにしたので、成形材料を融解して流動性を高めて金型のすみずみまで成形材料を充填することができ、充填時の気孔の発生を防止できる。また、充填後所定時間保温保圧したので、硬化反応を促進することができる。
微粒状無機材料の平均粒子径が500μm以下であるので、微粒状無機材料と凝結体としての熱硬化性樹脂との比率を維持しながら、微粒状無機材料の粒子相互の結合に必要な表面積を確保することができる。また、成形過程において微粒状無機材料が圧潰されてさらに微細な粒子になっても、細部まで浸透及び付着した凝結体の割合を高くすることができる。なお、微粒状無機材料の平均粒子径を100μm以下にすれば、細部まで浸透及び付着した凝結体の割合を更に高くすることができる。
また、微粒状無機材料として、黒鉛を用いる場合には、市販の黒鉛粉粒を用いることができ、粉粒径は大きく粉塵災害を防止することができる。
炭化率が45〜55%の微粒状無機材料と熱硬化性樹脂との質量比率が90:10〜50:50の範囲にあるので、流動性がよく、焼成後の残留応力を減少させることができる。
熱硬化性樹脂の反応成分としてフェノール類およびアルデヒド類を用いたので、凝結体の炭化率が高く、焼成炭化後の機械的強度を高めることができる。
なお、図1において、微粒体の全周が二重線で示されていないのは、トランスファー成形の過程で黒鉛が粉砕され、熱硬化性樹脂の樹脂成分である単量体及びオリゴマーで覆われていない部位が現れたことによる。
フェノール 376 グラム、
50%水性ホルムアルデヒド 360 グラム、
ヘキサメチレンテトラミン 40 グラム、
平均粒子径100μmの天然黒鉛 1064 グラム
成形材料に使用する黒鉛は、1mm角のフルイを通過したものを使用しており、500μmから1μmのものが混在する。各黒鉛の表面は、表面に多数の凸凹がある(図2のSEMの写真参照)。
黒鉛は、吸湿性に優れており、親水性である。一方、樹脂は親油性であり、黒鉛と樹脂とは親和性が乏しく、機械的強度を備えた構造を形成するための効果的な界面を形成することができない。そこで、乳化分散剤であるヒドロキシエチルセルロースを加えて熱硬化性樹脂の組成成分と無機材料とがその界面で濡れやすくし、無機材料の粉粒の表面に接触させるようにした。
次にヌッチェにて樹脂を濾別し乳化分散剤を水洗により除去した。更に水900グラムによる水洗をろ過液がアンスロン試薬による呈色がなくなるまで5回繰り返し、完全に乳化分散剤を除去してスラッジ物を得た。
スラッジ物を風乾後、減圧乾燥機を用いて、内温40℃で48時間乾燥処理を施すことによって、黒色粉粒状の成形材料を得た。この成形材料の水分は、0.7質量%であり、黒鉛粉粒体とフェノール樹脂とからなる成形材料中のフェノール樹脂付着率は19.8質量%であった。得られた成形材料をマイクロスコープで拡大観察すると黒鉛粉粒体が凝集し平均粒子径500μm程度の、塊状物となった複合粒子であることを確認した(図3のSEM写真参照)。
以上の方法によって得られた成形材料は、黒鉛の微粒体の表面がフェノール樹脂の原料液で常に濡れた状態で被覆したので、黒鉛の粉粒の外周面及び黒鉛微粒体が凝集し黒鉛微粒体が塊状物となった複合粒子の内部がフェノール樹脂膜で保持されて成る粒状の成形材料となる。
・ゲル化時間:熱板法(150℃)JIS−K−6910 4.8
・板流れ:硝子板(125℃)JIS−K−6910 4.7
・ブロッキング試験 器具:
(1)平板:150mm×150mm×5mm
(2)円筒容器:71mmφ×120mm
(3)分銅:70mmφ×160mm、全重量5kg
(4)金網:10メッシュ
(5)恒温恒湿器:25℃、65%に設定
操作:平板上に円筒容器を載せ、分銅とともに恒温恒湿器に入れておく。試料500gを円筒容器にいれ分銅を載せ恒温恒湿器に戻す。1時間後静かに円筒容器の試料を紙の上に取り出し、10メッシュ金網を通してふるい分けブロック化した部分の重量をはかり元の重量に対する比率(%)を算出した。
・単独板作成:成形材料80gを金型(100mm×100mm)に仕込み圧縮成型(160℃
×5分×105kgf/cm2)して厚さ4.0mmの板を作成した。得られた板の曲げ強度(JIS−K−6911)を測定した。
上記の評価試験の結果、ゲル化時間は短くて測定不可能、板流れは0mm、ブロッキング率は0%であった。曲げ強度は60MPaであった。成形物の表面に色ムラや光沢ムラは無かった。カットした断面をマイクロスコープに目視確認した結果、黒鉛の分散性は良好であった。
黒鉛含有量を増やすと相対的に樹脂量が減少することになり、機械的強度は上がるが、成形材料を溶融し金型に充填する際の流動性が悪くなり、空気を抱き込んでしまう。このため焼成処理して得られる炭素質構造体の中に気泡が残ることがある。その結果、導電性にムラができたり、強度が不足して割れ、ひび等の発生原因が生じたりすることになる。
この他にも、流動性が悪くなると、金型へ成形材料を充填する際に黒鉛の偏在が発生し、充填時における流れ方向に電気抵抗が高く、流れ方向と直角方向は電気抵抗が低いという電気物性の異方性が現れることもある。このような電気異方性がある炭素質成形体を電磁誘導加熱に使用した場合には発熱ムラが発現する。
また、成形材料の流動性が悪いと、高圧で強制的に金型内に充填される成形時に黒鉛粉粒体相互に摩擦が起こり、黒鉛が圧潰されて微細な粉粒となり、また圧潰されなくても、その内部に大きな残留応力を有することになる。このような成形体を金型から脱型した際には残留応力が開放されるスプリングバックがおき、流れ方向に膨張してゆがみが生じるため、焼成の際に収縮異方性が増大して炭素質構造体が割れる場合がある。
このように、黒鉛微粒体が多い成形体を成形する場合には、黒鉛微粒体と樹脂からなる成形材料の流動性が重要である。
本実施の形態では、黒鉛粉粒体とフェノール樹脂とからなる成形材料中のフェノール樹脂の付着率を18質量%〜35質量%であり、好ましくは18質量%〜20質量%にすることで、成形材料の流動性を確保している。
本実施形態で使用するトランスファー成形機1の主要部を、図4、図5に基づいて説明する。図4においては、トランスファー成形機1に電磁誘導加熱用炊飯器の内釜を成形する金型を設置している。トランスファー成形機1は、図示しない基台に設置された油圧シリンダと、該油圧シリンダのロッド3に固定されると共に基台に立設されたポール(図示なし)にガイドされて上下動可能な雄金型受け5と、雄金型受け5の上面に固定された雄金型7と、雄金型7を貫いて上下動可能な突出ピン9と、基台に立設されたポール(図示なし)の中間部に雄金型受け5と当接・離隔可能に設置された浮動盤11と、浮動盤11の下部側に設置された雌金型13と、浮動盤11の上部側に設置されたポット15を備えている。
上記のトランスファー成形機1と上記の成形材料を用いて、電磁誘導加熱炊飯器の内釜を成形する成形方法を説明する。
予め、雌雄の金型7,13、ポット15、プランジャー37を成形材料に適した温度に加熱し、油圧シリンダのロッド3を伸長させて雄金型受け5を上昇させ、雄金型受け5を浮動盤11に当接させて、キャビティを形成する。キャビティが形成された時点で、真空エジェクタによってキャビティ内のガスの排出を開始する。油圧シリンダのロッド3を、さらに伸長させることにより、雄金型受け5と浮動盤11を一緒に上昇させて、金型を閉じてポット15内にタブレットに形成した成形材料を投入する。
図6の(a)は、トランスファー成形機1のポット15に収納された成形材料を模式的に示したものである。成形材料中の黒鉛微粒体49は粒子径が不揃いで、大小のものが混在している。黒鉛微粒体49のすべての表面49aは、樹脂の組成成分である短慮謡及びオリゴマーがゲル化してなるフェノール樹脂層53で被覆されており、黒鉛微粒体49の表面を被覆するフェノール樹脂層53の間には気泡55が混在している。この状態の黒鉛微粒体49の一つに着目した図が図7(a)である。
成形材料は、連通路17を通過する際に、粉砕されて、図6(c)の状態になる。
成形材料が溶融して金型キャビティ内に注入されるときは、黒鉛微粒体49は圧力により粉砕され、フェノール樹脂で被覆されていた部分49aと被覆されていなかった部分49bを持つ細片になる(図7(b))。細片化した黒鉛微粒体49の周囲(部分49a,49bの周囲)には溶融した溶融樹脂57が存在している。細片化した黒鉛微粒体49は金型キャビティ内を流動して金型末端まで充填される。そして金型キャビティへの充填後の保温保圧過程により、黒鉛微粒体49の凸凹に入り込んでいたフェノール樹脂もそうでない樹脂も吸着・硬化して凝結体51となり、黒鉛微粒体49を全体としてひとつのブロック体に賦形する(図7(c))。
成形体47の機械的強度を高く維持するためには、黒鉛微粒体49の粒径を小さくして、加圧時やノズル通過時に黒鉛微粒体49が粉砕されないようにして、粒子のすべての表面がフェノール樹脂層53で被覆された部分のみで構成されるものとするのがよい。
なお、黒鉛微粒体49の最適な粒径は、連通路17の最小直径や注入圧力により決まる。
金型のキャビティ内の成形材料は、注入時に連通路17を通過する際に混練されると共に更に細片化された状態で、金型充填後の保温保圧によりフェノール樹脂が硬化反応を起こして内釜となっている(図8のSEMの写真参照)。
得られた成形体47は、真空または不活性ガスの雰囲気中において1000〜1200℃の雰囲気下に放置して不溶不融性の硬化物となったフェノール樹脂を炭化させ、これにより黒鉛粒子相互を連結させて、鍋状を成す内釜の焼成体を得た。この時、フェノール樹脂の凝結ないし炭化に伴って、当該成形体47から放散せずに内部に滞留している分解ガスがある場合には、分解ガスが断層亀裂を発生して生じる局部的な膨れを防止するため、1ヶ月かけて徐々に昇温する。結合剤として用いられるフェノール樹脂は、その成形時の反応硬化過程で、硬化反応による収縮、つまり硬化収縮に伴う硬化応力を生じる。黒鉛粒子と樹脂との組み合わせである成形材料では、発生する硬化応力が大きい。硬化応力が過大であると焼成過程で開放されて、爆裂という現象が発生して、製品不良となる。
内釜の内面塗装工程について説明する。まず、調理に供する下地塗装を行う。ポリエーテルスルフォン(PES)の水分散溶液に、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4.6フッ化)(FEP)微粉末の10容積%を分散させて200センチポアズの低粘度である下塗り樹脂を、スプレーを用いて複数回に分けて、表面に薄く残留する程度まで吹き付ける。
続いて、融着処理を行うために360℃の炉中に投入する。これによって、PESとFEPは、溶融して黒鉛凝結体の気孔に馴染むようにして接合するとともに、ピンホールなどの気孔を含まない塗膜を形成するので、調理時に調理に供する液状の具材が浸透しない態様を形成する。
なお、表1において、表1中に示した成形条件が同じもの(番号3―4、番号5−8、番号9−11)において、成形後の重量、落球強度において差異が生じているのは、反応速度、反応時間を若干変えて成形を行ったことによるものである。
他方、樹脂配合率を18質量%にした番号11のものでは、落球強度が50mmで、外観も少し劣っていたが、いずれも許容範囲であった。樹脂配合比率を少なくしてもこのような落球強度がえられた要因として、黒鉛微粒体を結合させる凝結体が、フェノール樹脂の組成成分である単量体及びオリゴマーを黒鉛微粒体の表面に浸透及び付着させた状態でゲル化させたことによると考察される。
また、黒鉛の粒径に関し、20μmの場合と200μmの場合とで20μmの方が若干だけ落球強度において優れる傾向があるが、成形材料中のフェノール樹脂配合比が18質量%〜30質量%の範囲であればいずれの粒径の場合でも落球強度、焼成後の外観共に許容範囲である。
しかしながら、本発明の焼成体は、電磁誘導加熱炊飯器の内釜のみならず、電磁調理器として、フライパン、鍋、焼肉等の為のプレート、たこ焼き器等も含む。また、焼成前の成形体としては、水素燃料電池のセパレータとしても使用できる。
3 ロッド
5 雄金型受け
7 雄金型
9 突出ピン
11 浮動盤
13 雌金型
15 ポット
17 連通路
19 最小径部
21 孔
23 ゲート入子
25 貫通孔
27 頭部
29 本体部
31 開口孔
33 凹部
35 固定プラテン
37 プランジャー
39 取出し溝
41 カル分
43 溶融固化物
45 凸部
47 成形体
49 黒鉛微粒体
51 凝結体
53 フェノール樹脂層
55 気泡
57 溶融樹脂
Claims (18)
- 非可塑材料としての微粒状無機材料を熱硬化性樹脂からなる凝結体によって結合してなる成形体であって、
前記凝結体は、熱硬化性樹脂の組成成分である単量体及びオリゴマーを前記微粒無機材料の表面に浸透及び付着させた状態でゲル化させたものであることを特徴とする成形体。 - 前記微粒状無機材料の平均粒子径が500μm以下であることを特徴とする請求項1記載の成形体。
- 前記熱硬化性樹脂は炭化率が45〜55%であり、前記微粒状無機材料と該熱硬化性樹脂との質量比率が90:10〜50:50の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載の成形体。
- 前記微粒状無機材料が黒鉛粉粒であり、前記熱硬化性樹脂がフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の成形体。
- 前記フェノール樹脂がレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項4記載の成形体。
- 前記レゾール型フェノール樹脂が感圧熱自硬化性を有することを特徴とする請求項5記載の成形体。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の成形体を焼成してなることを特徴とする焼成体。
- 前記焼成は前記成形体を真空または不活性ガスの雰囲気中において800℃〜2000℃の温度範囲で行ったものであることを特徴とする請求項7記載の焼成体。
- 熱硬化性樹脂の反応成分、反応触媒、乳化分散剤および水を含む液体を撹拌しながら微粒状無機材料を投入して所定時間反応させる工程と、過剰な乳化分散剤を水洗除去したあと反応により生成した固形分を取り出し乾燥して成形材料を調製する工程と、当該成形材料を型成形機の金型に入れて成形する工程と、金型に入れた後所定時間保温保圧したあと成形体を取り出す工程とを備えたことを特徴とする成形体の製造方法。
- 型成形機はトランスファー成形機であり、成形材料を金型に入れて成形する工程は、成形材料をトランスファー成形機のポットに入れて、加熱加圧により溶融した成形材料を金型キャビティに注入するものであることを特徴とする請求項9記載の成形体の製造方法。
- 前記微粒状無機材料の平均粒子径が500μm以下であることを特徴とする請求項9又は10記載の成形体の製造方法。
- 前記熱硬化性樹脂は炭化率が45〜55%であり、前記微粒状無機材料と該熱硬化性樹脂との質量比率が90:10〜50:50の範囲にあることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記微粒状無機材料が黒鉛粉粒であり、前記熱硬化性樹脂の反応成分がフェノール類およびアルデヒド類であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記反応触媒がアミン化合物であり、乳化分散剤がグルコシド結合を有する高分子活性剤であり、フェノール類とアルデヒド類が付加縮合する過程において微粒状無機材料を投入することを特徴とする請求項13記載の成形体の製造方法。
- 前記フェノール樹脂がレゾール型フェノール樹脂であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の成形体の製造方法。
- 前記レゾール型フェノール樹脂が感圧熱自硬化性を有することを特徴とする請求項15記載の成形体の製造方法。
- 請求項9乃至16のいずれか一項に記載の成形体の製造方法によって製造された成形体を焼成して焼成体を製造することを特徴とする焼成体の製造方法。
- 前記成形体の焼成は、前記成形体を真空または不活性ガスの雰囲気中において800℃〜2000℃の温度範囲で行うことを特徴とする請求項17記載の焼成体の製造方法。
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