JP2013035459A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インストルメントパネル100の助手席側上面部101の裏面側に設置され上方に向かって開口するケース2と、ケース2内に折り畳まれた状態で収納されるエアバッグ30と、エアバッグ30内にガスを噴出してエアバッグ30を膨張展開させるインフレータ3と、を備えた助手席用エアバッグ装置1であって、エアバッグ30は、膨張展開時にケース2の開口2aの前縁部から車室内前方へ展開しインストルメントパネル100に接する前方支持部32と、膨張展開時にケース2の開口2aの後縁部から車室内後方へ展開しインストルメントパネル100に接する後方支持部33とを有し、膨張展開前のエアバッグ30のケース2内における収納状態は、折り畳まれた状態の前方支持部32の上に、折り畳まれた状態の後方支持部33が重ねられている。
【選択図】図2
Description
助手席用エアバッグ装置には、膨張展開したエアバッグをフロントガラスとインストルメントパネルとで支持するものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このエアバッグ装置は、水平に対するフロントガラスの傾斜角度が大きい(換言すると、フロントガラスが立った状態の)車両においては、膨張展開前のエアバッグ収納位置からフロントガラスまでの距離が長くなるため、エアバッグの大容量化が必要となり、展開時間が長くなるという不具合がある。
この助手席用エアバッグ装置では、膨張展開したエアバッグが、インストルメントパネルに形成されるエアバッグ突出用開口よりも前方のインストルメントパネルと、前記エアバッグ突出用開口よりも後方のインストルメントパネルとにより支持される。
また、狭いケース内で前方支持部と後方支持部が同時に膨張したときに、互いに干渉し合って、膨張に悪影響を及ぼす虞がある。
請求項1に係る発明は、インストルメントパネル(例えば、後述する実施例におけるインストルメントパネル100)の助手席側上面部(例えば、後述する実施例における上面部101)の裏面側に設置され上方に向かって開口するケース(例えば、後述する実施例におけるケース2)と、前記ケース内に折り畳まれた状態で収納されるエアバッグ(例えば、後述する実施例におけるエアバッグ30)と、前記エアバッグ内にガスを噴出して該エアバッグを膨張展開させるガス発生器(例えば、後述する実施例におけるインフレータ3)と、を備えた助手席用エアバッグ装置(例えば、後述する実施例における助手席用エアバッグ装置1)であって、前記エアバッグは、膨張展開時に前記ケースの開口(例えば、後述する実施例における開口2a)の前縁部から車室内前方へ展開し前記インストルメントパネルに接する前方支持部(例えば、後述する実施例における前方支持部32)と、膨張展開時に前記ケースの前記開口の後縁部から車室内後方へ展開し前記インストルメントパネルに接する後方支持部(例えば、後述する実施例における後方支持部33)とを有し、膨張展開前の前記エアバッグの前記ケース内における収納状態は、折り畳まれた状態の前記前方支持部の上に、折り畳まれた状態の前記後方支持部が重ねられており、折り畳まれた状態の前記後方支持部の上に前記ケースの前記開口が配置されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置である。
図1は、車両における助手席用エアバッグ装置の取り付け状態を示しており、この図において二点鎖線は、膨張展開したエアバッグの形態を示している。
図1において、符号200はフロントガラス、符号100は樹脂製のインストルメントパネルである。助手席用エアバッグ装置(以下、エアバッグ装置と略す)1は、インストルメントパネル100の助手席側上面部101の裏面側に設置されている。
ケース2は、インフレータ3の一部とエアバッグユニット4とを収納して保持し、インストルメントパネル100に固定されている。ケース2は、樹脂製の上部ケース5と、上部ケース5にフック6を介して連結された金属製の下部ケース7とを備えている。
この上部ケース5の天板部8がインストルメントパネル100の上面部101の裏面に接合されている。
そして、下部ケース7の底板部12の上にエアバッグユニット4が配置され、エアバッグユニット4に設けられたスタッドボルト16が、インフレータ3のフランジ部の3aに形成された取付孔を挿通し、このスタッドボルト16にナット17を螺合することによって、インフレータ3とエアバッグユニット4とが下部ケース7に共締めされ固定されている。
図4(A)に示すように、折り畳まれる前のエアバッグ30は、車両前後方向に細長く、前端部34および後端部35よりも前後方向中程が最も幅の広い形状を有している。以下、車幅方向(以下、左右方向という場合もある)の長さが最も長い部分を最大幅部36と称す。車両前後方向において前端部34と最大幅部36とのほぼ中間に、リテーナ20およびインフレータ挿入口31が配置され、最大幅部36近傍の左右端部に圧力調整用のガス逃がし孔37が設けられている。
図4(A),(B)において、リテーナ20よりも前端部34に近い側が前方支持部32に対応する部分であり、リテーナ20よりも後端部35に近い側が後方支持部33に対応する部分である。
次に、図11に示すように、後方支持部33に対応する部分を、内側(前方)に折り返し、前方支持部32の上に重ねる(第8ステップ)。
図13に示すように、保護シート21,22はいずれもその一端が、エアバッグ30においてリテーナ20に固定された部分の外側に重ねて固定されており、内側に配置された保護シート21の長さは、外側に配置された保護シート22よりも短い。
次に、図15に示すように、外側の保護シート22を、内側の保護シート21の上に被せつつ、折り畳まれたエアバッグ30の外側に沿って巻き付け、保護シート22の先端部分に形成された孔(図示略)を、スタッドボルト16に挿通することによって、保護シート22の先端部分を固定する。なお、外側の保護シート22には、折り畳まれた後方支持部33の前後方向中央に対応する部位に、車幅方向に沿って破断弱め部22aが形成されており、エアバッグ30の膨張展開時に破断弱め部22aが容易に破断するようになっている。
保護シート22が破断することにより、前方支持部32の膨張がさらに進行し、後方支持部33をさらに上方に押し上げることにより、上部ケース5の天板部8およびインストルメントパネル100を押し広げ、ケース2およびインストルメントパネル100が開口する。
したがって、エアバッグ30の膨張展開時に、後方支持部33が前方支持部32の膨張展開に悪影響を及ぼすことがなく、また、前方支持部32が後方支持部33の膨張展開に悪影響を及ぼすことがない。
特に、後方支持部33の後端部35側には、エアバッグ30の内部に折り込まれた屏風部38が形成されていることにより、エアバッグ30の後端部35近傍にもガスが素早く且つ満遍なく供給されるようになり、後方支持部33の後端部35に近い部分の膨張展開も早めることができる。
ここで、エアバッグ30の後方支持部33の後端部35に近い部分は乗員を拘束する部分となるが、前述したように後方支持部33の後端部35側に屏風部38を形成したことで、後方支持部33において後端部35に近い部分(つまり、乗員を拘束する部分)を迅速に膨張展開することができるので、乗員を迅速に拘束することができる。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、エアバッグ30の形状は前述した実施例の形態に限るものではなく、種々の形状を採用することができ、また、エアバッグ30の折り畳み方も前述した実施例に限るものではない。
2 ケース
2a 開口
3 インフレータ(ガス発生器)
30 エアバッグ
32 前方支持部
33 後方支持部
38 屏風部
100 インストルメントパネル
101 上面部
Claims (2)
- インストルメントパネルの助手席側上面部の裏面側に設置され上方に向かって開口するケースと、
前記ケース内に折り畳まれた状態で収納されるエアバッグと、
前記エアバッグ内にガスを噴出して該エアバッグを膨張展開させるガス発生器と、
を備えた助手席用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグは、膨張展開時に前記ケースの開口の前縁部から車室内前方へ展開し前記インストルメントパネルに接する前方支持部と、膨張展開時に前記ケースの前記開口の後縁部から車室内後方へ展開し前記インストルメントパネルに接する後方支持部とを有し、
膨張展開前の前記エアバッグの前記ケース内における収納状態は、折り畳まれた状態の前記前方支持部の上に、折り畳まれた状態の前記後方支持部が重ねられており、折り畳まれた状態の前記後方支持部の上に前記ケースの前記開口が配置されていることを特徴とする助手席用エアバッグ装置。 - 膨張展開前の前記後方支持部は、前記エアバッグの膨張展開時に乗員を拘束する部分が、前記エアバッグの内部に屏風状に折り畳まれていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
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