JP2013034494A - ミシン用釜 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、縫製を開始する場合に下糸を確実に釜止溝内に位置決めできるミシン用釜を提供する。
【解決手段】内釜の釜止部40は、軸に対する径方向に延びる釜止溝44を有する。釜止溝44は、側壁を構成する下流側壁41及び上流側壁42と、溝底を構成する溝底壁43を備える。釜止部40は、上流側壁42と溝底壁43の間に、溝底壁43を一方の側壁52として釜止溝44内から凹む溝状の案内溝50を備える。案内溝40は、縫製を終了する場合に、下糸9を案内して釜止溝44内に配置する。次回に縫製を開始する場合に、上糸は、釜止溝44内に確実に位置する下糸9を確実に絡めとる事ができる。又、案内溝40は、下糸9の切断後の端部を保持する為、端部が自由になって釜止溝44から離脱する事を防止する。
【選択図】図3

Description

本発明はミシンに用いる釜に関する。
従来、ミシンは針板の下側に釜を備える。釜は縫針の上下動に合わせて軸と一体に回転する外釜と、外釜が支持し、外釜とは独立に回転可能な内釜を備える。内釜は外周部分に、ミシンが備える釜止片が係合する溝状の釜止溝を備える。釜止片は内釜が外釜に従動して回転しないように内釜を制止する。ミシンは縫針で布を貫通した上糸を外釜で捕捉し、制止状態の内釜が保持する下糸に上糸を絡めて縫製を行う。
釜止片は釜止溝内に先端を付き出して内釜の従動回転を制止する。上糸は、縫製時に釜止溝内で下糸を絡めて縫い目を形成する。釜止溝は更に、溝の一方の側壁を縁として溝状に掘って形成した下糸の通過溝を備える。下糸は縫製時に縫い目と釜の位置関係に応じて通過溝を通過する。又、ミシンは縫製を開始する場合に下糸の端部が自由な位置に存在しないようにする為、縫製終了後に切断した下糸を通過溝内に配置する。通過溝内に下糸を位置決めできるので、縫製を開始する場合に上糸が下糸を絡められないまま縫製し、縫い目を形成できずに、所謂鳥の巣を形成してしまう事を防止できる。
通過溝は溝状の通路であり、釜止片を係止する釜止溝内に常に開放している為、下糸が通過溝から離脱する場合がある。離脱して端部が自由になった下糸は釜止溝からも離脱する場合がある。すると縫製を開始する場合に上糸が下糸を絡めとる事ができない場合がある。故に、例えば特許文献1記載の釜は、通過溝から下糸の離脱を完全に防止できるように通過溝に下糸の離脱防止片を設けている。
実用新案登録第2590041号公報
通過溝に設ける離脱防止片は釜とは別部品である為、製造の手間が増え、コスト高を招く場合があった。
本発明の目的は、簡易な構成で、縫製を開始する場合に下糸を確実に釜止溝内に位置決めできるミシン用釜を提供する事である。
本発明のミシン用釜は、ミシンの針板の下側に設けられる軸に支えられ、縫針の上下動に合わせて前記軸と一体に回転する外釜と、前記外釜に支持されて前記外釜とは独立に回転可能であり、且つ、前記軸に対する径方向に延びる溝状の釜止溝を外周側に有し、前記ミシンに取付けられる釜止片が前記釜止溝に係合して前記外釜に従動する回転が制止される内釜とを備えるミシン用釜において、前記内釜は、前記外釜が正方向に回転する場合の回転方向における下流側で、前記釜止溝の一方の側壁を構成する下流側壁と、前記下流側壁と、前記釜止溝の溝底を構成する溝底壁との間において、前記溝底壁を一方の側壁として前記釜止溝内から前記回転方向に凹む溝状に形成され、縫製の際に下糸が通過する通過溝と、前記外釜の前記回転方向における上流側で、前記釜止溝の他方の側壁を構成する上流側壁と、前記上流側壁と前記溝底壁との間の一部において、前記溝底壁を一方の側壁として前記釜止溝内から前記回転方向とは逆方向に凹む溝状に形成され、前記下糸を切断した際に前記下糸を案内して前記釜止溝内に前記下糸を配置する案内溝とを備える。
本発明のミシン用釜は、下糸を切断した場合に、釜止溝内から溝状に形成した案内溝に下糸を案内する事ができるので、案内溝に接続する釜止溝内に下糸を確実に配置する事ができる。故に上糸は、下糸が釜止溝内に確実に位置しているので、次回に縫製を開始する場合に確実に下糸を絡めとる事ができる。故にミシン用釜は、縫製を開始する場合に所謂鳥の巣の形成等が生じないので、糸を無駄に消費する事がない。
縫製終了の際に前記下糸を切断する為、前記ミシンが備える切断装置は、前記ミシンに前記外釜及び前記内釜を組み付けた場合に、前記外釜の前記回転方向において前記内釜の前記案内溝が配置される位置よりも上流側に配置されていてもよい。下糸は、切断装置が案内溝よりも上流側にあれば、下糸を切断する場合に釜止溝から切断装置へ向かう過程で案内溝を介する。故にミシン用釜は、下糸の切断後に確実に下糸を案内溝で案内して釜止溝内に配置する事ができる。上糸は、下糸が釜止溝内に確実に位置しているので、次回に縫製を開始する場合に確実に下糸を絡めとる事ができる。故にミシン用釜は、縫製を開始する場合に所謂鳥の巣の形成等が生じないので、糸を無駄に消費する事がない。
前記案内溝の溝幅は、下糸の太さよりも細くてもよい。ミシン用釜は、下糸の太さより細い溝幅の案内溝で下糸を保持する事ができるので、切断後の下糸が自由になって釜止溝から離脱してしまう事を防止できる。又、上糸は、案内溝が下糸を保持する事で下糸が弛まずに張った状態で釜止溝内に位置しているので、次回に縫製を開始する場合に確実に下糸を絡めとる事ができる。故にミシン用釜は、縫製を開始する場合に所謂鳥の巣の形成等が生じないので、糸を無駄に消費する事がない。又、案内溝で下糸を保持する構造は、下糸の太さより細い溝幅の案内溝を形成すれば足りるので、他部材等を用いた保持機構よりも簡易に形成でき、製造コストを低減できる。又、下糸を案内溝で保持する事で布との間で下糸が弛まずに張った状態で切断装置で切断すれば、布の裏に残る下糸の長さを短くする事ができ、糸を無駄に消費する事がない。
前記案内溝内に付勢力で前記溝幅を変更可能な付勢部材を設けてもよい。ミシン用釜は、付勢部材の付勢力を用いれば、案内溝内で下糸を確実に保持する事ができるので、切断後の下糸が自由になって釜止溝から離脱してしまう事を確実に防止できる。又、上糸は、案内溝で下糸を確実に保持する事で下糸が弛まずに張った状態で釜止溝内に位置しているので、次回に縫製を開始する場合に確実に下糸を絡めとる事ができる。故にミシン用釜は、縫製を開始する場合に所謂鳥の巣の形成等が生じないので、糸を無駄に消費する事がない。
ミシンの釜10付近を示す図。 内釜30の正面図。 図2の仮想円B内を正面左斜め上方から見た釜止部40の拡大図。 正面左斜め上方から見た釜止部140の拡大図。 釜止部240付近を上方から見た拡大図。
以下、本発明に係るミシン用釜の一実施形態について図面を参照して説明する。図1を参照して釜10の概略構成について説明する。図1に示すミシン(図示略)の釜10は、周知のようにミシンの土台となるベッド部(図示略)が備える針板2の下方に位置する。釜10は一例として工業用ミシンに用いる垂直全回転釜である。ベッド部は、ミシンの上軸(図示略)に同期して回転する下軸(図示略)と、下軸にギアを介して連動する釜軸3を有する。釜軸3は釜10を回転可能に軸支えする。尚、以下の説明では紙面表裏方向を釜10を支える釜軸3の軸方向とし、紙面手前側を釜10の正面側とする。また紙面右手側をミシンの前方側とし、左手側をミシンの後方側とする。
釜10は外釜20と内釜30を備える。外釜20は釜軸3に接続し、釜軸3と一体に回転する回転体である。外釜20は、上軸に同期して針板2上で一点鎖線Aに沿う上下動を行う縫針1に同期して回転する。本実施形態の外釜20は、正面視した場合に矢印Cで示す反時計回りの回転方向に回転する。外釜20は釜10の正面側を開口側とする有底の円筒形状を有する。外釜20は内周側の側壁に、周方向に一周する溝状の溝部21を有する。外釜20は外周部分に、周方向に沿って延び、回転方向Cの前方即ち下流側へ先端を向ける剣先22を備える。縫針1の先端は、縫針1が下方に移動した場合に針板2に開口する針通穴5を通過して釜10内に進入する。縫針1の上下動と外釜20の回転は共に上軸に同期する。故に外釜20は、縫針1が下方に移動した場合に剣先22を縫針1の先端と干渉せぬ位置に配置するように回転する。
内釜30は外釜20とは独立に回転可能な状態で、外釜20の内周に嵌る回転体である。図2に示すように内釜30は、外釜20と同様、釜10の正面側を開口側とする有底の円筒形状を有する。内釜30は外周側の側壁に、周方向に沿って略一周する鍔状の鍔部31を有する。鍔部31は、内釜30を外釜20の内周に嵌める場合に外釜20の溝部21に係合し、内釜30の抜けを防止する。溝部21は、内釜30が外釜20に対して回転する場合に鍔部31を案内する。故に内釜30は外釜20とは独立に同軸で回転する。
内釜30は筒底32の中央で突起するボビン軸33を備える。内釜30は下糸9(図3参照)を巻装したボビン(図示略)を収納するボビンケース4(図1参照)を内周に着脱可能に装着する。ボビン軸33は、縫製に応じてボビンから下糸9を引き出せるように、ボビンケース4内のボビンを回転可能に軸支えする。
内釜30は更に、外周部分に釜止部40を備える。図2、図3に示すように、釜止部40は釜軸3に対する径方向に延びる釜止溝44を有する。釜止片7は釜止溝44内に先端を挿入する。釜止片7は後端側(図示略)を針板2(図1参照)又はミシン機枠(図示略)に固定し、先端を釜止溝44に係合する事で、内釜30が外釜20に従動して回転するのを制止する。
釜止溝44は下流側壁41、上流側壁42、溝底壁43を備える。下流側壁41は外釜20の回転方向Cの下流側に位置し、釜止溝44の一方の側壁を構成する。下流側壁41は釜止片7の先端に対して周方向に向き合う。上流側壁42は回転方向Cの上流側に位置し、釜止溝44の他方の側壁を構成する。上流側壁42も同様に釜止片7の先端に対して周方向に向き合う。溝底壁43は周方向に沿う壁面を有し、釜止溝44の底壁を構成する。溝底壁43は釜止片7の先端に対して釜軸3の軸方向に向き合う。
下流側壁41は、溝底壁43の壁面を一方の側壁とし、下流側壁41の壁面を回転方向Cに凹む溝状に掘り込んだ通過溝46を有する。通過溝46の一方の端は溝底壁43の外周側の縁端48に通じ、他方の端は溝底壁43の内周側の縁端45に通ずる。通過溝46は釜止溝44内に開放しており、ボビンから引き出した下糸9を配置して釜10の上方へ案内する通路として機能する。下糸9は縫製時に縫い目と釜10の位置関係に応じて通過溝46内及び釜止溝44内を通過する。釜止溝44内には釜止片7の先端が係合する為、下糸9は通過溝46を通過する事で釜止片7との接触を避ける事ができる。上糸(図示略)は、縫製時に通過溝46又は釜止溝44で位置決めした下糸9を絡めとる。上糸は、針通穴5を介して針板2上に載置する布6(図1参照)の位置まで下糸9を引き上げて縫い目を形成する。
釜止部40は更に、案内溝50を備える。案内溝50は、溝底壁43の壁面を一方の側壁52とし、上流側壁42の壁面を回転方向Cとは逆方向に凹む溝状に掘り込んで形成した部位である。案内溝50は上記の側壁52と、側壁52と向き合う他方の側壁51と、側壁51及び側壁52を接続する溝底として機能する底壁53を備える。案内溝50の一方の溝端56は溝底壁43の外周側の縁端48に通じ、他方の溝端57は釜止溝44の上流側壁42に通ずる。案内溝50は通過溝46と同様に釜止溝44内に開放している。
図1に示すように、ミシンは縫製を終了する場合に上糸及び下糸9を切断する切断装置15を備える。切断装置15は釜10の外周に沿う弧状を有する移動刃及び固定刃、移動刃を駆動するソレノイド等(図示略)を備える。切断装置15は、釜10を正面視した場合に、内釜30の釜止部40に対し、外釜20の回転方向Cの上流側に位置する。図2,図3に示すように、釜止部40が備える案内溝50は、縫製を終了する場合に、切断装置15(図1参照)が切断した下糸9の端部が自由にならないように、下糸9を保持する。更に案内溝50は、案内溝50が接続する釜止溝40内に下糸9を案内し、下糸9を確実に釜止溝40内に配置する。
図3に示すように、案内溝50は、側壁51と側壁52との間の距離である溝幅Wが、下糸9の太さVよりも細い。下糸9は、縫製時に通過溝46又は釜止溝44内を通過するが、縫製を終了する場合には、切断装置15で切断する為、切断装置15のある釜止溝44よりも回転方向Cの上流側へ向かう。上記したように案内溝50は、釜止溝44の上流側壁42に溝端57が通じており、釜止溝44と接続する。故に、切断装置15が下糸9を切断する場合に、案内溝50は、釜止溝44内から切断装置15へ向けて下糸9を案内する。又、釜止溝44の溝底壁43が案内溝50の側壁52となるので、下糸9は、釜止溝44から案内溝50に移動する場合に段差等に引っかかったりする事がなく、スムーズに移動できる。案内溝50の溝幅Wが下糸9の太さVよりも細い為、案内溝50が下糸9を保持する。換言すると、案内溝50は、溝幅Wを下糸9の太さVよりも細くするという簡易な構造を有するだけで、下糸9の保持を行う事ができる。下糸9は、案内溝50と切断装置15との間で張った状態となる。切断装置15は、弛まずに張った状態となった下糸9が固定刃と移動刃の間に挟まってしまう事がないので、確実に下糸9を切断する事ができる。又、切断装置15は、下糸9が布6との間で弛まずに張った状態で切断するので、布6の裏に残る下糸9の長さを短くする事ができ、糸を無駄に消費する事がない。
切断装置15が下糸9を切断した後も、案内溝50は側壁51と側壁52で下糸9の端部を挟む。故に下糸9は、切断側の端部が自由にならず、案内溝50内に位置する状態を維持する。更に下糸9は、切断前に釜止溝44内から案内溝50内に向かう為、切断後に案内溝50が保持する端部よりもボビン側の部位は、釜止溝44内に位置する。故に、次回に縫製を開始する場合に、上糸は、案内溝50が釜止溝44に位置決めした下糸9を確実に絡めとる事ができる。故に本実施形態の釜10は、縫製を開始する場合に所謂鳥の巣の形成等が生じないので、糸を無駄に消費する事がない。
上記構成の釜10を備えるミシンで縫製を行う場合における釜10の動作について簡単に説明する。図1に示すように、縫針1は上軸(図示略)に従動して上下動し、釜10は外釜20が釜軸3に従動して反時計回りに回転する。上軸はミシンモータ(図示略)に直結して駆動し、釜軸3は上記したように下軸(図示略)を介して上軸に同期して駆動する。内釜30は、針板2又はミシン機枠に後端側を固定した釜止片7の先端が釜止部40の釜止溝44に係合する為、外釜20が回転しても従動する事なく制止する。
縫針1は、下方に移動すると布6を貫通し、針板2の針通穴5を介して釜10内に進入する。縫針1は内釜30の釜止部40の裏側の針穴47に先端部が到達し、先端部に備える糸穴に通した上糸を釜止部40の裏側に運ぶ。上糸は、縫針1が上方に移動する場合、布6との摩擦抵抗で縫針1と共に上方へは移動せず針穴47付近に残り、弛んでループを生ずる。上糸のループは、釜止部40の背面側で溝底壁43の壁面に突き当たり、釜止部40に対して背面側へ広がる。
外釜20の剣先22は、外釜20の回転に伴い釜止部40の背面側で上糸のループを捕捉する。剣先22が捕捉した上糸は、外釜20の更なる回転に伴い外釜20が外周に有する上糸を案内する為の溝(図示略)に沿って、釜10の正面側に新たなループを形成する。下糸9は上記の通り、端部を案内溝50に配置し、端部よりもボビン(図示略)側の部位は確実に案内溝50が接続する釜止溝44内に位置する。上糸の新たなループは、釜止溝44内に位置する下糸9の外周を一周して取り囲む。
天秤(図示略)は上糸を針板2上に引き上げる。上糸は、釜止片7の先端と溝底壁43の壁面の間隙を抜けて、釜10の正面側に形成した上記新たなループを小さくする。上糸は、小さくなったループが取り囲む下糸9を絡めとる。下糸9は上糸と共に、釜止片7と溝底壁43の間隙を抜ける。下糸9は、針通穴5を通過して布6に到達し、上糸と共に布6に縫い目を形成する。以後、下糸9は縫い目とボビンとの間で張る為、釜止部40においては通過溝46内又は釜止溝44内に位置する。故に上糸は、縫い目を形成するにあたって確実に下糸9を絡めとる事ができる。
縫製を終了する場合、切断装置15は上糸及び下糸9を釜止溝44よりも回転方向Cの上流側へ引き寄せて切断する。下糸9は釜止溝44に接続する案内溝50に進入する。案内溝50は側壁51と側壁52の間に下糸9を挟み、切断装置15との間で下糸9を張った状態にする。切断装置15は、下糸9に弛みがない状態で下糸9を切断する事ができる。故に切断装置15は、下糸9を切断した後に布6の裏に残る下糸9の長さを短くする事ができる。案内溝50が端部を保持する下糸9は、確実に、案内溝50に接続する釜止溝44内に位置する。故にミシンは、次回の縫製を開始する場合に、釜止溝44内に位置する下糸9を上糸で確実に絡めとり、所謂糸抜けが生じないので、所謂鳥の巣の形成等が生ずる事はなく、糸を無駄に消費する事がない。
本発明は上記実施の形態に限定しない。本発明は種々の変更が可能である。例えば図4に示す釜止部140の案内溝150のように、上流側壁42に通じて釜止溝44内に接続する溝端157を、釜止溝44の溝底壁43の内周側の縁端45に近づけてもよい。案内溝150の長さを延ばし、且つ、深さを深くする事ができるので、側壁151及び側壁152で挟む下糸9の端部を更に確実に保持できる。尚、案内溝150を形成するには、先ず本実施形態の案内溝50(図3参照)を形成し、底壁153を更に掘り込んで深くした底壁154を形成すればよい。
図5に示す釜止部240の案内溝250のように、案内溝250内にバネ片255等の付勢部材を設け、案内溝250の溝幅を広げたり狭くしたりする事ができるようにしてもよい。図5の案内溝250は、側壁52側にバネ片255を設け、バネ片255が付勢力で側壁51との間の間隙を狭くできるようにしたものである。バネ片255の付勢力は下糸9の弾性力程度の弱いものである事が好ましい。下糸9を底壁53に沿って配置した場合、案内溝250はバネ片255が撓んで溝幅を広げる。案内溝250は側壁51とバネ片255との間に下糸9を挟んで保持する。切断装置15が下糸9を切断しても、バネ片255は、付勢力で下糸9の端部を側壁51との間に保持した状態を維持する。故に下糸9の端部は切断後において自由になる事がない。案内溝250が下糸9を保持しつつ案内する事で、下糸9は、釜止溝40内に位置する状態を維持でき、釜止溝40からの離脱を確実に防止する事ができる。
ミシンは、案内溝50の溝幅Wを下糸9の太さVより細幅としたが、略同一幅とした上で、側壁51,52の表面に凹凸を設け、下糸9との摺擦において生ずる抵抗によって下糸9を案内溝50内に保持できるようにしてもよい。又は、下糸9に対して吸着性のある部材を案内溝50の側壁51,52の表面に貼り付け、案内溝50内に下糸9を吸着保持してもよい。ミシンは、案内溝50の縁部分の角に面取りを行ってもよい。また、案内溝50の溝幅Wは、下糸9が最初に進入する部分のみ下糸9よりも細い幅としてもよい。
1 縫針
2 針板
3 釜軸
7 釜止片
9 下糸
10 釜
15 切断装置
20 外釜
30 内釜
40 釜止部
41 下流側壁
42 上流側壁
43 溝底壁
44 釜止溝
46 通過溝
50,150,250 案内溝
255 バネ片

Claims (4)

  1. ミシンの針板の下側に設けられる軸に支えられ、縫針の上下動に合わせて前記軸と一体に回転する外釜と、前記外釜に支持されて前記外釜とは独立に回転可能であり、且つ、前記軸に対する径方向に延びる溝状の釜止溝を外周側に有し、前記ミシンに取付けられる釜止片が前記釜止溝に係合して前記外釜に従動する回転が制止される内釜とを備えるミシン用釜において、
    前記内釜は、
    前記外釜が正方向に回転する場合の回転方向における下流側で、前記釜止溝の一方の側壁を構成する下流側壁と、
    前記下流側壁と、前記釜止溝の溝底を構成する溝底壁との間において、前記溝底壁を一方の側壁として前記釜止溝内から前記回転方向に凹む溝状に形成され、縫製の際に下糸が通過する通過溝と、
    前記外釜の前記回転方向における上流側で、前記釜止溝の他方の側壁を構成する上流側壁と、
    前記上流側壁と前記溝底壁との間の一部において、前記溝底壁を一方の側壁として前記釜止溝内から前記回転方向とは逆方向に凹む溝状に形成され、前記下糸を切断した際に前記下糸を案内して前記釜止溝内に前記下糸を配置する案内溝と
    を備える事を特徴とするミシン用釜。
  2. 縫製終了の際に前記下糸を切断する為、前記ミシンが備える切断装置は、前記ミシンに前記外釜及び前記内釜を組み付けた場合に、前記外釜の前記回転方向において前記内釜の前記案内溝が配置される位置よりも上流側に配置されている事を特徴とする請求項1に記載のミシン用釜。
  3. 前記案内溝の溝幅は、下糸の太さよりも細い事を特徴とする請求項1又は2に記載のミシン用釜。
  4. 前記案内溝内に付勢力で前記溝幅を変更可能な付勢部材を設けた事を特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載のミシン用釜。
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KR102189146B1 (ko) * 2019-06-19 2020-12-09 허문영 재봉틀의 밑실 공급장치
WO2022114335A1 (ko) * 2020-11-30 2022-06-02 허문영 재봉틀의 밑실 공급장치

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