JP2013034303A - 回転子及びその製造方法 - Google Patents

回転子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013034303A
JP2013034303A JP2011169034A JP2011169034A JP2013034303A JP 2013034303 A JP2013034303 A JP 2013034303A JP 2011169034 A JP2011169034 A JP 2011169034A JP 2011169034 A JP2011169034 A JP 2011169034A JP 2013034303 A JP2013034303 A JP 2013034303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
edge
rotor
rotation axis
core
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2011169034A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinari Asano
能成 浅野
Bunshiro Kira
文史郎 吉良
Tatsutaro Araki
辰太郎 荒木
Yoshihito Sanga
義仁 三箇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2011169034A priority Critical patent/JP2013034303A/ja
Publication of JP2013034303A publication Critical patent/JP2013034303A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】シャフトの一方側の端部のみで支持されているインナーロータ型の回転電機に搭載される回転子において、製造コストの著しい増大を招来することなく、騒音や振動を回避又は抑制する技術を提供する。
【解決手段】第1の錘20に対して軸受1側で隣接して設けられ、固定子6と対向する外縁E0を有するコア40を備え、平面視で回転軸Qから第1の位置Pw1へ向かう第1の径方向R1を含んで回転軸Qを中心とする周方向θに拡がる領域Jにおいて、回転軸Qと外縁E0との間の径方向Rの距離は、コア40の軸受1側の端部よりも軸受1側とは反対側の端部において、より小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転子及びその製造方法に関し、特にインナーロータ型回転電機に搭載される回転子とその製造方法に関するものである。
インナーロータ型回転電機は、電機子と、界磁子とを備えており、これらは所定の回転軸を法線とする面内において当該回転軸と略同心を呈している。そして界磁子が当該回転軸を中心に回転するシャフトに固定されて回転する回転子として、電機子が界磁子の外側で固定子として、それぞれ採用される。このようなインナーロータ型回転電機において、当該シャフトの一方側の端部のみを支持する技術が提案されており、下記特許文献1ないし特許文献4等に開示されている。
実開昭59−122777号公報 実開平2−022083号公報 実開平2−068645号公報 実開平1−123458号公報
シャフトの一方側の端部のみを支持する態様では、回転電機の運転中にシャフトの他方側の端部が振れ回ることになる。特に、当該シャフトに固定されている回転子の重心が回転軸から離れた位置にある場合、例えば当該回転電機が圧縮機に搭載されていて圧縮機構を動作させるために回転子の重心が必然的に回転軸から離れた位置にある場合には、大きく振れ回ることになる。そのため、回転子と固定子との間のエアギャップは、静止時よりも運転時の方が小さくなり、回転子と固定子とが接触し得る。回転電機の運転中に回転子と固定子とが接触すると、騒音や振動の原因となるため、上記特許文献1等では、シャフトの他方側の端部ほど回転子を細くすることによって運転中の回転子と固定子との接触を回避又は抑制している。また、上記特許文献3では、固定子の回転子と対向する面が傾斜又は段差を呈して、シャフトの他方側の端部におけるエアギャップを大きくとることによって運転中の回転子と固定子との接触を回避又は抑制している。
これらの技術を施した態様は、騒音や振動を回避又は抑制する点ではなるほど理想的ではあるが、実際に製造する場合には、当該技術を施さない場合に比して製造コストの増大が著しい。例えば、上記特許文献1,3に開示の技術を組合せて、互いに異なる形状に打抜かれた鋼板の複数を積層することによって回転子を正円錐台形状に形成しようとすると、鋼板のそれぞれを異なる金型、具体的には、径が互いに異なる円形の金型で打抜く必要がある。
本発明は、上記課題に鑑み、シャフトの一方側の端部のみで支持されているインナーロータ型の回転電機において、製造コストの著しい増大を招来することなく、騒音や振動を回避又は抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る回転子の第1の態様は、軸方向(A)に平行な回転軸(Q)に沿って延在し、前記軸方向の一方側で前記回転軸を軸として回転自在に固定される一端と、前記軸方向の他方側にあって固定されない他端とを有するシャフト(2)に固定され、前記回転軸を中心とする径方向(R)に沿った空隙を介して固定子に囲まれる回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)であって、前記軸方向からの平面視で前記回転軸とは離れた第1の位置(Pw1)に重心をもつ第1の錘(20)と、前記第1の錘に対して前記一方側で隣接して設けられ、前記固定子と対向する外縁(E0)を有するコア(40,40A,40B,40C,40D,40E)とを備え、前記平面視で前記回転軸から前記第1の位置へ向かう第1の前記径方向(R1)を含んで前記回転軸を中心とする周方向(θ)に拡がる領域(J)において、前記回転軸と前記外縁との間の前記径方向の距離は、前記コアの前記一方側端部よりも前記他方側端部において、より小さい回転子である。
本発明に係る回転子の第2の態様は、その第1の態様であって、前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)は、前記軸方向(A)で相互に隣接する第1部(42,42A,42B,42D)及び第2部(44,44A,44B,44D)を有し、前記第1部はその前記他方側で前記第1の錘(20)と隣接し、前記第1部はその前記一方側で前記第2部と接触し、前記第1部の前記領域(J)における前記外縁たる第1の辺縁(E1)と前記回転軸との間の第1の距離(Rr1)は、前記第2部の前記領域における第2の辺縁(E2)と前記回転軸との間の第2の距離(Rr2)より小さい。
本発明に係る回転子の第3の態様は、その第1の態様であって、前記コア(40B,40C,40D,40E)の前記領域(J)の前記外縁たる第3の辺縁(E3)は、その少なくとも前記他方側端部において、前記回転軸(Q)に対して前記第3の辺縁とは反対側に位置する第1の焦点(F1)を有する円弧を呈する。
本発明に係る回転子の第4の態様は、その第3の態様であって、前記第3の辺縁(E3)が呈する前記円弧についての前記第1の焦点(F1)は、前記他方側から前記一方側へと向かうほど前記第1の径方向(R1)へ向かい、前記コア(40C,40D)の前記領域(J)以外での前記外縁(E13)は、前記軸方向(A)の位置によらず、前記回転軸(Q)に位置する第2の焦点(F2)を有する円弧を呈する。
本発明に係る回転子の第5の態様は、その第2の態様であって、前記第1部(42A)は前記平面視で略真円を呈し、前記回転軸(Q)は、前記第1部が呈する第1の真円の中心(C1)とは異なる位置で前記第1部を貫通し、前記第1の錘(20)は前記回転軸に対して前記真円の中心とは反対側に設けられる。
本発明に係る回転子の第6の態様は、その第2ないし第5の態様のいずれかであって、前記第1部(42,42A)及び前記第2部(44,44A)はいずれも、前記軸方向(A)を高さ方向として延在する柱体を呈する。
本発明に係る回転子の第7の態様は、その第6の態様であって、前記第1部(42,42A)及び前記第2部(44,44A)はいずれも、前記軸方向(A)を高さ方向として延在する柱体を呈する。
本発明に係る回転子の第8の態様は、その第7の態様であって、前記第1部(42A)と前記第2部(44A)とは互いに同じ形状を呈し、前記第2部が呈する第2の真円の中心(C2)は、前記平面視で前記第1の真円の中心(C1)から離れて位置し、前記回転軸(Q)は、前記第2の真円の中心とは異なる位置で前記第2部を貫通する。
本発明に係る回転子の第9の態様は、その第3の態様であって、前記コア(40B)は、前記軸方向(A)に垂直な面上で真円を呈する底面をもち、その中心が前記軸方向に対して傾斜する斜円柱を呈する。
本発明に係る回転子の第10の態様は、その第3の態様であって、前記コア(40E)は、前記軸方向(A)に垂直な面上で真円を呈する底面をもつ略斜円錐台を呈する。
本発明に係る回転子の第11の態様は、その第1ないし第10の態様のいずれかであって、前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)の前記一方側で前記コアに隣接して、前記軸方向からの平面視で前記第1の径方向(R1)とは反対側の第2の位置(Pw2)に重心をもつ第2の錘(22)を更に備える。
本発明に係る回転子の第12の態様は、その第1ないし第11の態様のいずれかであって、界磁磁石(50)の複数を更に備え、前記コア(40,40A,40B,40C,40D,4E)は、前記軸方向(A)に貫通する第1の孔(52)の複数を呈し、前記界磁磁石は、その磁極面を前記径方向(R)に向けて前記第1の孔の内部に埋込まれる。
本発明に係る回転子の第13の態様は、その第12の態様であって、前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)は、前記周方向(θ)において隣接する前記第1の孔(52)同士の間であってかつ前記第1の孔の前記径方向(R)の内側の第6の辺縁(E6)と前記外縁(E0)との間の領域で、当該領域における前記軸方向に沿った少なくとも一つの空隙を規定する第7の辺縁(E7;E7a,E7b)を呈する。
本発明に係る回転子の第14の態様は、その第13の態様であって、前記コア(40D)は、前記周方向(θ)で隣接する分割体(40Da−40Df)の複数を有し、一の前記分割体は、一の前記第1の孔(52)と、当該第1の孔の前記周方向の少なくとも一方側で前記第7の辺縁(E7a,E7b)を呈する。
本発明に係る回転子の第15の態様は、その第2ないし第13の態様のいずれかであって、前記コア(40,40A,40B,40C,40D)は予め定められた形状に打抜かれた鋼板(70)の複数を前記鋼板が呈する面の法線方向に積層して形成される。
本発明に係る回転子の製造方法の第1の態様は、回転子の第15の態様の製造方法であって、(b)略半円弧状の面を呈する第1の歯(80a)を有する第1の金型(80)を用いて、長尺の磁性材(900)に対して穿孔して、前記第1の辺縁に相当する第8の辺縁(E8)を形成し、(c)前記磁性材をその長手方向に、少なくとも前記鋼板の寸法よりも大きく移動し、(d)前記第1の金型を前記第1の歯が呈する半円弧の中心(A1)と前記半円弧の第3の焦点(F3)とを結ぶ方向に移動し、(e)前記(c)及び(d)の後に前記第1の金型を用いて前記磁性材に対して穿孔して、前記第2の辺縁に相当する第9の辺縁(E9)を形成し、(f)半円弧状の面を呈する第2の歯(82a)を有する第2の金型(82)を用いて、前記第3の焦点に対して前記第8の辺縁又は前記第9の辺縁とは反対側に対して穿孔して前記鋼板の複数を形成する、回転子の製造方法である。
本発明に係る回転子の製造方法の第2の態様は、回転子の第15の態様の製造方法であって、(g)第1の真円環状の面を呈する第3の歯(84a)を有する第3の金型(84)を用いて、長尺の磁性材(900)に対して穿孔して、前記シャフト(2)と嵌合する円孔(H1)を形成し、(h)前記円孔が呈する第1の円よりも大きい第2の真円環状の面を呈する第4の歯(86a)を有する第4の金型(86)を用いて、前記磁性材を前記第1の円の中心から離れた位置を中心とする円形に打抜いて前記鋼板を形成する、回転子の製造方法である。
本発明に係る回転子の製造方法の第3の態様は、その第1の態様であって、(i)予め定められた形状を呈する第5の歯(88a;88a,88b)を有する第5の金型(88;88Da,88Db)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7)の一部に相当する第10の辺縁(E10)を形成し、(j)前記(i)の後に前記第10の辺縁を前記第1又は前記第2の歯(80a,82a)が横切って前記(b)及び前記(f)を実行して前記第10の辺縁以外の前記第7の辺縁を形成する。
本発明に係る回転子の製造方法の第4の態様は、その第2の態様であって、(k)予め定められた形状を呈する第5の歯(88a)を有する第5の金型(88)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7)の一部に相当する第2の孔を形成し、(m)前記(k)の後に前記第2の孔を前記第4の歯が横切って前記(h)を実行して前記第2の孔以外の前記第7の辺縁を形成する。
本発明に係る回転子の製造方法の第5の態様は、回転子の第14の態様の製造方法であって、前記コア(40D)は略扇型に打抜かれて前記第1の辺縁(E1)の一部又は前記第2の辺縁(E2)の一部を呈する鋼板(70e,70f)の複数を前記鋼板が呈する面の法線方向に積層して形成され、(n)予め定められた形状を呈する長尺の第6及び第7の歯(92a,92b)と略円弧状を呈する第8の歯(92c)を有する第6の金型(92)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7b)の一部に相当する第10の辺縁(E10a)及び前記第1の辺縁の一部に相当する第11の辺縁(E11)を形成し、(p)前記磁性材をその長手方向に、少なくとも前記鋼板の寸法よりも大きく移動、(s)前記第6の金型を前記第8の歯が呈する円弧の中心(A2)と前記円弧の第4の焦点(F4)とを結ぶ方向に移動し、(t)前記(p)及び(s)の後に前記第6の金型を用いて前記磁性材に対して穿孔して、前記第10の辺縁及び前記第2の辺縁の一部に相当する第12の辺縁(E12)を形成し、(u)前記略扇型の中心角で開く一対の面を呈する第9の歯(94a)を有する第7の金型(94)を用いて、前記第4の焦点に対して前記第11の辺縁又は前記第12の辺縁とは反対側に対して穿孔して前記鋼板の複数を形成する、回転子の製造方法である。
シャフトの延在方向の一端のみが固定されて、当該延在方向を回転軸として当該シャフトが回転するとき、当該シャフトに固定された回転子は当該延在方向の他端側で大きく振れる。特に、回転子の一端側にバランサとして第1の錘が設けられている場合にはその振れが大きい。本発明に係る回転子の第1の態様によれば、回転子が回転しても、回転子と固定子とが接触することを回避又は抑制できる。もって、騒音や振動又は破損を回避又は抑制できる。
本発明に係る回転子の第2の態様によれば、第1の態様による効果を得ることに資する。
本発明に係る回転子の第3の態様によれば、回転子と固定子との位置関係を確定しやすい。
本発明に係る回転子の第4の態様によれば、第1の態様による効果を得ることに資する。
本発明に係る回転子の第5の態様によれば、第1の態様による効果を得ることに資する。また、第1部を円柱状に形成するので、第4の態様よりも簡単に製造できる。
本発明に係る回転子の第6の態様によれば、複数の柱体を軸方向に積層することで製造できるので、部品点数を抑制できる。
本発明に係る回転子の第7の態様によれば、軽量化に資する。
本発明に係る回転子の第8の態様によれば、部品の種類を抑制できる。
本発明に係る回転子の第9の態様によれば、底面が真円を呈するので、半真円と半楕円とを合わせた形状を呈する軸方向に垂直な断面をもつ形状を形成するよりも簡単に形成することができる。
本発明に係る回転子の第10の態様によれば、第1の態様による効果を得ることに資する。
本発明に係る回転子の第11の態様によれば、軸方向の他端側の振れを抑制することに資する。
本発明に係る回転子の第12の態様によれば、省エネルギー、高効率、高トルクモータを得ることができる。
本発明に係る回転子の第13の態様によれば、界磁磁石による磁束がコアの内部で短絡することを回避又は抑制できる。
本発明に係る回転子の第14の態様によれば、周方向で隣接する界磁磁石同士の磁束の短絡を回避又は抑制できる。
本発明に係る回転子の第15の態様によれば、製造が容易であるためコスト低減に資する。
本発明に係る回転子の製造方法の第1の態様によれば、金型の数を抑制でき、製造が容易であるためコスト低減に資する。
本発明に係る回転子の製造方法の第2の態様によれば、磁性材から鋼板を打抜く金型の歯が円形なので、金型の製造が容易であり、コスト低減に資する。
本発明に係る回転子の製造方法の第3の態様によれば、フラックスバリアを有する回転子の製造が容易になる。
本発明に係る回転子の製造方法の第4の態様によれば、フラックスバリアを有する回転子の製造が容易になる。
本発明に係る回転子の製造方法の第5の態様によれば、第7の辺縁と、第11の辺縁又は第12の辺縁との間の厚み(いわゆるブリッジ幅)を一定にできる。
本発明の第1の実施形態に係る回転子を備えるインナーロータ型回転電機を搭載した圧縮機の断面図である。 第1の実施形態に係る回転子の斜視図である。 回転子の製造方法を示す模式図である。 第2の実施形態に係る回転子の斜視図である。 回転子の製造方法を示す模式図である。 第3の実施形態に係る回転子の斜視図である。 第4の実施形態に係る回転子の斜視図である。 第4の実施形態に係る回転子の平面図である。 第5の実施形態に係る回転子が有する分割体の一の平面図である。 第5の実施形態に係る回転子の平面図である。 分割体の製造方法を示す模式図である。 第6の実施形態に係る回転子の平面図及び斜視図である。 第1部及び第2部の製造方法を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図1を初めとする以下の図には、本発明に関係する要素のみを示す。
〈第1の実施形態〉
〈装置構成〉
図1に示すように、回転子4は、シャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10を構成する。インナーロータ型回転電機10は、圧縮機100に搭載される。ここで、図1は、圧縮機100の縦断面図であり、シャフト2の延在方向に平行な方向での断面図を示している。また、インナーロータ型回転電機10の回転子4についてはシャフト2の中心を通る面での断面図を示し、固定子6については当該延在方向に垂直な方向から見たときの断面図を示している。
図1に示すように、シャフト2は、軸方向Aに平行な回転軸Qに沿って延在し、軸方向Aの一方側で回転軸Qを軸として回転自在に固定される一端を有する。つまり、シャフト2はその延在方向の一方側で軸受1に回転自在に固定される。回転子4は、略円柱状を呈するコア40を有し、その上面(軸方向Aの他方側の端面)の略中心から底面(軸方向Aの一方側の端面)の中心へと向けてシャフト2が延在する。換言すれば、回転子4は、シャフト2が貫通する貫通孔41を呈してシャフト2の回転軸Qを中心とした周囲に固定される。また、固定子6は、回転軸Qを中心とする径方向Rに沿った空隙を介して回転子4を囲んで回転子4と対向する。
シャフト2の軸方向Aの一方側(軸受1側)は、圧縮機100の圧縮機構の一部を担うピストン91に接続されている。これにより、シャフト2の受信は必然的に軸方向Aからの平面視(以下、単に「平面視」とも称する)で回転軸Qから離れた位置Pw0に重心をもつ。この位置Pw0は、圧縮効率の高低に寄与する。そのため、高い圧縮効率を得ようとすると位置Pw0は回転軸Qから大きく離れることになり、アンバランスとなる。このアンバランスは、軸受1側のみが固定されたシャフト2に固定された回転子4が、圧縮機100の運転中に、軸方向Aの他方側(軸受1側とは反対側)で大きく振れ回ることを招来する。
そこで、シャフト2及び回転子4の過度なアンバランスを解消すべく、図2に示すように、回転子4には、その軸方向Aの他方側(軸受1側とは反対側)に第1の錘20が取付けられている。具体的には、第1の錘20は、回転子4が有するコア40の軸受1側とは反対側に取付けられて、平面視で回転軸Qから第1の径方向R1側に離れた第1の位置Pw1に重心をもつ。また、回転子4には、その軸方向Aの軸受1側に第2の錘22が取付けられている。具体的には、第2の錘22は、コア40の軸受1側に取付けられて、平面視で回転軸Qに対して第1の径方向R1とは反対側の第2の位置Pw2に重心をもつ。
コア40は、固定子6と対向する外縁E0を有する。平面視で回転軸Qから第1の径方向R1を含んで回転軸Qを中心とする周方向θに拡がる領域Jにおいて、回転軸Qと外縁E0との間の径方向Rの距離は、コア40の軸受1側の端部よりもコア40の軸受1側とは反対側において、より小さい。
具体的には、コア40は、軸方向Aで隣接する第1部42及び第2部44を有する。第1部42及び第2部44はいずれも、軸方向Aを高さ方向として延在する柱体を呈する。また、平面視で第1部42は第2部44よりも小さい。より具体的には、第2部44は略真円柱状を呈する。平面視において、第1部42は、領域Jにおいて第2部44が呈する当該真円の円弧の一部を、領域Jの周方向θの中心から回転軸Qへと向かう方向(例えば第1の径方向R1と反対方向)に移動させた形状を呈し、領域J(以下、「第1の領域J」とも称する)以外の領域K(以下、「第2の領域K」とも称する)において第2部44が呈する当該真円と同じ円弧D1を呈する。第2の領域Kにおいて第1部42及び第2部44は滑らかに接続し、第1の領域Jにおいて第1部42及び第2部44は段差を呈する。第1部42は、その軸受1側とは反対側で第1の錘20と接触する。第1部の領域Jにおける外縁たる辺縁E1と回転軸Qとの間の第1の距離Rr1は、第2部44の領域Jにおける辺縁E2と回転軸Qとの間の第2の距離Rr2より小さい。
また、回転子4は、IPMロータが採用される。具体的には、コア40は軸方向Aに貫通する第1の孔52の複数を呈し、第1の孔52それぞれの内部に、磁極面を径方向Rに向けて埋込まれる界磁磁石50の複数を備える。具体的には例えば、回転子4は、周方向θに等間隔に並ぶ四つの第1の孔52を呈する。そして、一の第1の孔52の内部に、磁極面を当該一の第1の孔52の周方向θの中心における径方向Rに向けて一の界磁磁石50を埋込む。なお、複数の磁石を組合せて一の界磁磁石50を形成するようにしても良い。これにより省エネルギー、高効率、高トルクモータを得ることができる。
また、コア40は、周方向θにおいて隣接する第1の孔52同士の間であってかつ第1の孔52の径方向Rの内側で軸方向Aに沿って延在する辺縁E6と外縁E0との間の領域で、当該領域における軸方向Aに沿った少なくとも一つの空隙を呈する辺縁E7を呈する。具体的には例えば、コア40は、第1の孔52それぞれの平面視での延在方向(本実施形態に即していえば、軸方向A及び径方向Rに垂直な方向)の端部近傍の位置において、当該位置における径方向R外側に向かって開口する辺縁E7を呈する。これにより、界磁磁石50による磁束がコア40の内部で短絡することを回避又は抑制できる。つまり、辺縁E7はフラックスバリアとして機能する。そこで、以下、辺縁E7を「フラックスバリアE7」とも称する。
このような形状を呈するコア40は、予め定められた形状に打抜かれた第1及び第2の鋼板70A,70Bの複数を第1及び第2の鋼板70A,70Bが呈する面の法線方向に積層して形成することが望ましい。具体的には、第1の鋼板70Aの複数を、第1の鋼板70Aが呈する面の法線方向を軸方向Aに平行に積層して第1部42を形成する。また、第2の鋼板70Bの複数を、第2の鋼板70Bが呈する面の法線方向を軸方向Aに平行に積層して第2部44を形成する。第1及び第2の鋼板70A,70Bはいずれも、協働して貫通孔41と第1の孔52の複数とを形成する。第1及び第2の鋼板70A,70Bの形状を変化させることにより、回転子4と固定子6との間の径方向Rの空隙の幅を容易に変化させることができる。もって製造コストの低減を実現できる。
〈製造方法〉
このような回転子4の製造方法について説明する。なお、第1及び第2の鋼板70A,70Bそれぞれの製造方法は途中の工程までは同一であるので、図3では当該同一工程については、統一して示し、その後の互いに異なる工程については、一点鎖線の分岐で示している。図3に示すように、真円環状の面を呈する歯84aと、歯84aの周囲で直線状を呈して等間隔に四つで歯84aを囲む線歯85aとを有する金型84を用いて、長尺の磁性材900に対して穿孔して、貫通孔41に対応する円孔H1と、第1の孔52に対応する矩形孔H2の複数(本実施形態では四つ)を形成する。ここで、金型84が有する歯84a,85aは、第1の孔52の数をnとしたときに、歯84aが呈する真円環の中心を回転中心としてn回対称を呈する。本実施形態では第1の孔52が四つなので、歯84a,85aは4回対称を呈する。
また、予め定められた形状を呈する歯88aを有する金型88を用いて磁性材900に対して穿孔して、フラックスバリアE7の一部に相当する第10の辺縁E10を形成する。本実施形態では、四つの第1の孔52に対応して矩形孔H2が四つあり、一の第1の孔52に対して二つのフラックスバリアE7が近接することに対応して、一の矩形孔H2に対して二つの辺縁E10が近接する。つまり、磁性材900に対して八つの辺縁E10が形成される。ここで、歯88aは、歯84a,85aと同様に、歯84aが呈する真円環の中心を回転軸としてn回回転対称を呈する。そして、歯84a,85a,88aによって打抜かれた形状もまた、歯84aが呈する真円環の中心を回転軸としてn回回転対称を呈する。
フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10を形成した後に、当該辺縁E10の一部を横切って略半円弧状の面を呈する歯82aを有する金型82を用いて、長尺の磁性材900に対して穿孔して、第2の領域Kで第1部42及び第2部44が呈する真円の円弧D1に相当する辺縁D2を形成する。具体的には例えば、八つある辺縁E10のうち、周方向θで矩形孔H2を介さずに隣接して対を成す辺縁E10の二対を横切って辺縁D2を形成する。
こうして一部を打抜かれた磁性材900に対して、略半円弧状の面を呈する歯80aを有する金型80を用いて、磁性材900を打抜いて、第1及び第2の鋼板70A,70Bを形成する。
具体的には、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数及び、円弧D1に相当する辺縁D2が、金型84,88,82によって形成された一の磁性材900に対して、円孔H1の中心CH1から辺縁D2とは反対側に第1の長さL1離れた位置を金型80で打抜くことで、辺縁E1に相当する辺縁E8の形成とともに、第1の鋼板70Aを形成する。
また、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数及び、円弧D1に相当する辺縁D2が、金型84,88,82によって形成された他の磁性材900に対して、円孔H1に対して辺縁D2とは反対側に第1の長さL1とは異なる第2の長さL2離れた位置を金型80で打抜くことで、辺縁E2に相当する辺縁E9の形成とともに、第2の鋼板70Bを形成する。第2部44は、平面視で略真円を呈することから、鋼板70Bの外径も略真円を呈することとなる。つまり、歯82aが呈する半円弧状の面の半径と、第2の長さL2とは等しく、辺縁E9と辺縁D2で略真円が形成される。
金型80で打抜く工程は、次のように行われる。すなわち、まず、金型80を用いて、長尺の磁性材900に対して穿孔して、辺縁E1に相当する辺縁E8を形成する。その後、磁性材900をその長手方向に、少なくとも第1及び第2の鋼板70A,70Bの寸法よりも大きく移動する。また、金型80を歯80aが呈する半円弧の中心A1と当該半円弧の焦点F3とを結ぶ方向に移動する。その後、金型80を用いて磁性材900に穿孔して、辺縁E2に相当する辺縁E9を形成する。これにより、金型80,82の数を抑制しつつ、径方向Rの寸法が周方向θによって異なるコア40を容易に製造できるため、コスト低減を実現できる。
なお、本実施形態では、金型80が、辺縁E8,E9を形成するのに先立って、金型82が辺縁D2を形成したが、磁性材900を打抜く順番はこれに限定されない。例えば、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10を形成した後に、金型80が、適宜に移動しながら辺縁E8,E9を形成し、その後に金型82で辺縁D2を形成するようにしても良い。
〈第2の実施形態〉
〈装置構成〉
以下、回転子4の他の実施形態について説明する。なお、上述の実施形態と同様の機能を有する要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、回転子4Aは、コア40Aを有している。コア40Aは、第1部42Aと、第2部44Aとを有している。回転子4Aは上記第1の実施形態で示した回転子4に代えてシャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10(図1参照)を構成する。
第1部42Aは平面視で略真円を呈し、回転軸Qは、第1部42Aが呈する第1の真円の中心C1とは異なる位置で第1部42Aを貫通する。つまり、第1部42Aを貫通する貫通孔41の中心が第1部42Aの平面視での中心に対して偏芯している。このとき、第1の錘20は回転軸Qに対して第1の中心C1とは反対側に設けられる。
これにより、第1部42Aとこれに対向する固定子6(図1参照)との間の空隙は、平面視で回転軸Qに対して第1の錘20が設けられている側で広く、回転軸Qに対してその反対側で狭い。換言すれば、平面視で回転軸Qに対して第1の錘20が設けられている側の空隙の方が、その反対側よりも広い。要するに回転子4Aが回転軸Qを中心にして回転したときに大きく振れ回る部位と固定子6との間の空隙を大きく確保できる。よって、回転子4Aが回転軸Qを中心に回転しても、回転子4Aと固定子6とが接触することを回避又は抑制できる。
また、平面視において、第2部44Aの第1の径方向R1の外縁たる辺縁E4と回転軸Qとの間の第3の距離Rr3は、第1の径方向R1とは反対方向における外縁たる辺縁E5と回転軸Qとの間の第4の距離Rr4よりも長い。
具体的には、第1部42Aと第2部44Aとは互いに同じ形状を呈し、第2部44Aが呈する第2の真円の中心C2は、平面視で第1の真円の中心C1から離れて位置し、回転軸Qは、第2の真円の中心C2とは異なる位置で第2部44Aを貫通する。より具体的には、第1部42Aと第2部44Aとは、回転軸Qを中心として互いに180度回転した位置で、軸方向Aで隣接する。第1部42A及び第2部44Aのそれぞれが呈する第1の孔52が第1部42A及び第2部44Aを軸方向Aに貫通する。もって、一の界磁磁石50を軸方向A全体にわたって埋込むのに資する。
このような回転子4Aは予め定められた形状に打抜かれた鋼板70Cの複数を当該鋼板70Cが呈する面の法線方向に積層することによって形成できる。
〈製造方法〉
回転子4Aの製造方法について説明する。図5に示すように、金型84,88を用いて、長尺の磁性材900に対して穿孔して、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数を形成する。
こうして一部を打抜かれた磁性材900に対して、真円環状の面を呈する歯86aを有する金型86を用いて、円孔H1の中心CH1から離れた位置を中心としてかつ円孔H1及び矩形孔H2を内包する円形に打抜いて、鋼板70Cを形成する。ここで、便宜的に、鋼板70Cのうち、第1部42Aを構成するものを鋼板70cとし、第2部44Aを構成するものを鋼板70dとする。本実施形態では、上述のとおり、第1部42A及び第2部44Aは、互いに同一形状を呈するが、必ずしも同一形状を呈する必要はない。なお、鋼板70c,70dそれぞれの製造方法は途中の工程までは同一であるので、図5では当該同一工程については、統一して示し、その後の互いに異なる工程については、一点鎖線の分岐で示している。
鋼板70cは具体的には、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数が、金型84,88によって形成された一の磁性材900に対して、金型86を用いて、円孔H1の中心CH1から離れた位置を中心として打抜いて形成する。より具体的には、金型86が、一の矩形孔H2aの中心CH2と円孔H1の中心CH1とを結ぶ線上で、円孔H1の中心CH1から一の矩形孔H2aの中心CH2とは反対側に離れた位置を中心とする円形に打抜いて鋼板70cを形成する。
また、鋼板70dは、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数が、金型84,88によって形成された他の磁性材900に対して、金型86を用いて、円孔H1の中心CH1から離れた位置を中心として打抜いて鋼板70dを形成する。より具体的には、金型86が、一の矩形孔H2aの中心CH2と円孔H1の中心CH1とを結ぶ線上で、円孔H1の中心CH1から一の矩形孔H2aの中心CH2側に離れた位置を中心としてかつ円孔H1及び矩形孔H2を内包する円形に打抜いて鋼板70dを形成する。
磁性材900から鋼板70c,70dを打抜く歯86aが円形なので、金型86の製造が用意であり、コスト低減を実現できる。
〈第3の実施形態〉
〈装置構成〉
図6に示すように、回転子4Bは、コア40Bを有している。コア40Bは、第1部42Bと、第2部44Bとを有している。回転子4Bは上記第1の実施形態で示した回転子4に代えてシャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10(図1参照)を構成する。
コア40Bの領域Jの外縁たる辺縁E3は、その少なくとも軸受1側とは反対側において、回転軸Qに対して辺縁E3とは反対側に位置する焦点F1を有する円弧を呈する。具体的には例えば、コア40Bは、軸方向Aに垂直な面上で真円を呈する底面をもち、その中心が軸方向Aに対して傾斜する斜円柱を呈する。本実施形態では、当該斜円柱の中心軸が、コア40Bの軸方向Aの中心で回転軸Qと交差する態様を例示している。よって領域Jは回転軸Qを中心として周方向θに180度で拡がる。斜円柱の中心軸と回転軸Qとの交点が、コア40Bの軸方向Aについての中心から軸受1側に近づくにつれ、領域Jが回転軸を中心として周方向θに拡がる角度は広くなる。
より具体的には例えば、第1部42B及び第2部44Bはコア40Bを軸方向Aで等分し、第1部42B及び第2部44Bは互いに同一形状を呈する。そして、第1部42Bの軸受1側は平面視で略真円を呈し、その中心を貫通孔41が貫通する。また、第2部44Bの軸受1側とは反対側は平面視で略真円を呈し、その中心を貫通孔41が貫通する。
このような回転子4Bは予め定められた形状に打抜かれた鋼板70Dの複数を当該鋼板70Dが呈する面の法線方向に積層することによって形成できる。鋼板70Dのそれぞれは例えば、上記第2の実施形態で示した製造方法を若干変形することによって容易に形成できる。
具体的には例えば、一の鋼板70Dは、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数が形成された一の磁性材900に対して、金型86を用いて、円孔H1の中心CH1から離れた位置を中心として打抜いて形成される。そして、他の鋼板70Dは、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数が形成された他の磁性材900に対して、当該一の磁性材900を打抜いたときの位置から金型86を円孔H1の中心CH1へと向けて予め定められた量だけ移動した状態で打抜いて形成される。
これらの工程を、金型86を連続的に微少量だけ移動させながら順次行うことによって、打抜かれる鋼板70Dの複数はそれぞれ、円孔H1、矩形孔H2の複数及び、フラックスバリアE7の複数が、略円形状を呈する鋼板70D内で連続的に微少量ずつ移動した形状を呈する。こうして得られた鋼板70Dの複数を、打抜かれた順序で積層することにより、斜円柱を呈するコア40Bを得ることができる。
このような鋼板70Dの複数は、金型86を例えばサーボモータ等で打抜き位置を制御しながら打抜くことによって容易に形成できる。また、上記第1の実施形態で示したような、半円弧状の歯80a,82aで二回に分けて打抜く必要がないので、打抜き工程を簡素化でき、製造コストの低減を実現できる。
〈第4の実施形態〉
〈装置構成〉
図7に示すように、回転子4Cは、コア40Cを有し、上記第1の実施形態で示した回転子4に代えてシャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10(図1参照)を構成する。
コア40Cの領域Jの外縁たる辺縁E3が呈する円弧についての焦点F1は、軸受1側とは反対側から軸受1側へと向かうほど第1の径方向R1へ向かう。そして、コア40Cの領域J以外での外縁E13は、軸方向Aの位置によらず、回転軸Qに位置する焦点F2を有する円弧を呈する。要するに、コア40Cは図8に示すように、軸受1側において真円を呈し、領域Jにおいて当該真円を底面とする斜円柱を呈し、領域J以外の領域Kにおいて当該真円を底面とする円柱を呈し、当該斜円柱と当該円柱とは、領域J,Kの境界で接続する。ここでは、コア40Cが軸受1側の端部において真円を呈する場合を例示しており、当該端部において焦点F1,F2は一致する。よって領域Jが回転軸Qを中心として拡がる角度は180度より大きい。
このような回転子4Cは予め定められた形状に打抜かれた鋼板70Eの複数を当該鋼板70Eが呈する面の法線方向に積層することによって形成できる。鋼板70Dのそれぞれは例えば、上記第1の実施形態で示した製造方法を若干変形することによって容易に形成できる。
具体的には例えば、一の鋼板70Eは、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数及び、円弧D1に相当する辺縁D2が、金型84,88,82によって形成された一の磁性材900に対して、円孔H1の中心CH1から辺縁D2とは反対側に第1の長さL1離れた位置を金型80で打抜くことで形成される。そして、他の鋼板70Eは、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数及び、円弧D1に相当する辺縁D2が、金型84,88,82によって形成された他の磁性材900に対して、当該一の磁性材900を打抜いたときの位置から金型80を円孔H1の中心CH1へと向けて予め定められた量だけ移動した状態で打抜いて形成される。
これらの工程を、金型80を連続的に微少量だけ移動させながら順次行うことによって打抜かれる鋼板70Dの複数を、打抜かれた順序で積層することにより、斜円柱と円柱とが融合した形状を呈するコア40Cを得ることができる。
〈第5の実施形態〉
〈装置構成〉
図9,10に示すように、回転子4Dは、コア40Dを有する。回転子4Dは、上記第1の実施形態で示した回転子4に代えてシャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10(図1参照)を構成する。
コア40Dは、周方向θで隣接する分割体40Da−40Dfの複数を有する。分割体40Da−40Dfのそれぞれは、第1の孔52と、第1の孔52の周方向θの少なくとも一方側で第7の辺縁E7a,E7bを呈する。具体的には例えば、回転子4Dが備える界磁磁石50の個数に応じてコア40Dを周方向θで等分割し、それぞれを分割体40Da−40Dfとする。このように周方向θで隣接する分割体40Da−40Dfを組合せてコア40Dを形成すれば、周方向θで隣接する界磁磁石50同士の磁束の短絡を回避又は抑制することに資する。ここで、回転軸Qに対して第1の径方向R1側にある三つの分割体40Da−40Dcは、軸方向Aに沿って軸受1側ほど回転軸Qから外縁までの距離が大きい形状を呈し、回転軸Qに対して第1の径方向R1とは反対側にある三つの分割体40Dd−40Dfは、軸方向Aの位置によらず、回転軸Qから外縁までの距離が、分割体40Da−40Dcの軸受1側における回転軸Qから外縁までの距離に等しく一定の形状を呈する。
なお、図10では、回転軸Qから外縁までの距離の変化をデフォルメして書いているため、第7の辺縁E7a,E7bと第1の孔52とが分離している箇所があるが、実際は、回転軸Qから外縁までの距離の変化は回転子4Dが振れ回る程度の距離であり、微小であるため、第7のE7a,E7bと第1の孔52とが分離することは少ない。換言すれば、回転軸Qから外縁までの距離の変化は第1の孔52の厚みより十分小さい。
〈製造方法〉
分割体40Da−40Dfの製造方法について説明する。分割体40Da−40Dfのそれぞれは、略扇形に打抜かれて辺縁E1の一部又は辺縁E2の一部を呈する鋼板70e,70fの複数を、鋼板70e,70fが呈する面の法線方向に積層して形成される。なお、鋼板70e,70fそれぞれの製造方法は途中の工程までは同一であるので、図11では当該同一工程については、統一して示し、その後の互いに異なる工程については、一点鎖線の分岐で示している。
図11に示すように例えば、略U字状を呈するU字歯91aを有するU字金型91を用いて、磁性材900に対して穿孔して、第1の孔52及び辺縁E7a,E7bの一部に相当する辺縁E91を形成する。
その後、予め定められた形状を呈する長尺の第6及び歯92a,92bと略円弧状を呈する歯92cを有する金型92を用いて、磁性材900に対して穿孔して、辺縁E7a,E7bの一部に相当する辺縁E10a及び辺縁E1の一部に相当する辺縁E11を形成する。つまり、辺縁E7a,E7bは辺縁E91,E10aとで実現される。そして、歯92cは、歯92a,92b双方に共通の延在方向一方側で、歯92a,92b同士の距離の中点を通って当該延在方向の予め定められた位置で焦点F4を有する円弧を呈する。
金型92で打抜かれた磁性材900は、その長手方向に、少なくとも鋼板70e,70fの寸法よりも大きく移動する。そして、金型92を歯92cが呈する円弧の中心A2と焦点F4とを結ぶ方向に移動した後に、金型92を用いて磁性材900に対して穿孔して、辺縁E10a及び辺縁E2の一部に相当する辺縁E12を形成する。
そして、略扇形の中心角で開く一対の面を呈する歯94aを有する金型94を用いて、焦点F4に対して辺縁E11又は辺縁E12とは反対側に対して穿孔して鋼板70e,70fの複数を形成する。これらの工程を、金型92を連続的に微少量だけ移動させながら順次行うことによって、打抜かれる鋼板70e,70fの複数はそれぞれ、辺縁E10aが略扇形状を呈する鋼板70e,70f内で連続的に微少量ずつ移動した形状を呈する。こうして得られた鋼板70e,70fの複数を、打抜かれた順序で積層することにより、分割体40Da−40Dfを得、これら分割体40Da−40Dfを組合せてコア40Dを得ることができる。
これにより、辺縁E7a,E7bと、辺縁E11又は辺縁E12との間の厚み(いわゆるブリッジ幅)を軸方向Aの位置によらず一定にできる。
〈第6の実施形態〉
〈装置構成〉
図12に示すように、回転子4Eは、コア40Eを有する。回転子4Eは、上記第1の実施形態で示した回転子4に代えてシャフト2及び固定子6とともにインナーロータ型回転電機10(図1参照)を構成する。
コア40Eは、軸方向Aに垂直な面上で真円を呈する底面をもつ斜円錐台を呈する。具体的には例えば、コア40Eは、軸受1側とは反対側から軸受1側へと向けて軸方向Aに沿って積層される第1部42E、第2部44E、第3部46E及び第4部48Eを有する。
第1部42Eないし第4部48Eはいずれも真円柱状を呈し、この順で底面積が増大する。そして、第1部42Eないし第4部48Eはいずれもシャフト2が貫通する貫通孔41を呈する。
例えば、第4部48Eを貫通する貫通孔41eは、その中心が第4部48Eが呈する第3の真円の中心に一致し、当該第3の真円が呈する面に垂直に延在する。第3部46Eを貫通する貫通孔41fは、その中心が第3部46Eが平面視で呈する第4の真円の円周のいずれか一点(具体的には例えば、一の第1の孔52aを形成する孔の中心に対して回転軸Qとは反対側の点P1)を起点として、第4の真円の中心へと向かって第3の真円の半径と同じ距離にある点に一致する。そして、貫通孔41fは、当該第4の真円が呈する面に垂直に延在する。第2部44Eを貫通する貫通孔41gは、その中心が第2部44Eが平面視で呈する第5の真円の円周の一点(具体的には、当該一の第1の孔52aを形成する孔の中心に対して回転軸Qとは反対側の点P2)を起点として、第5の真円の中心へと向かって第3の真円の半径と同じ距離にある点に一致する。そして、貫通孔41gは、当該第5の真円が呈する面に垂直に延在する。第1部42Eを貫通する貫通孔41hは、その中心が第1部42Eが平面視で呈する第6の真円の円周の一点(具体的には、当該一の第1の孔52aを形成する孔の中心に対して回転軸Qとは反対側の点P3)を起点として、第6の真円の中心へと向かって第3の真円の半径と同じ距離にある点に一致する。そして、貫通孔41hは、当該第6の真円が呈する面に垂直に延在する。
これら第1部42Eないし第4部48Eが、貫通孔41f−41hが軸方向Aに並ぶように積層されることによって、コア40Eはおおむね斜円錐台を呈する。これにより、回転子4Eが回転しても、回転子4Eと固定子6とが接触することを回避又は抑制できる。
〈製造方法〉
第1部42Eないし第4部48Eのうち、代表して第1部42E及び第4部48Eの製造方法について説明する。第1部42E及び第4部48Eのそれぞれは、略真円形に打抜かれた鋼板72E,78Eの複数を、鋼板72E,78Eが呈する面の法線方向に積層して形成される。なお、鋼板72E,78Eそれぞれの製造方法は途中の工程までは同一であるので、図13では当該同一工程については、統一して示し、その後の互いに異なる工程については、一点鎖線の分岐で示している。
図13に示すように例えば、金型84,88を用いて、長尺の磁性材900に対して穿孔して、円孔H1、矩形孔H2の複数、フラックスバリアE7の一部に相当する辺縁E10の複数を形成する。
こうして一部を打抜かれた磁性材900に対して、真円環状の面を呈する歯96aを有する金型96を用いて、円孔H1の中心CH1を中心としてかつ円孔H1及び矩形孔H2を内包する円形に打抜いて、鋼板78Eを形成する。また、当該一部を打抜かれた磁性材900に対して、円孔H1及び矩形孔H2を内包可能な大きさでかつ歯96aが呈する円環よりも小さい真円環状の面を呈する歯98aを有する金型98を用いて、円孔H1及び矩形孔H2を内包する円形に打抜いて、鋼板76Eを形成する。ここで、鋼板76Eを打抜く際の歯98aが呈する円環の中心は、円孔H1の中心から一の矩形孔52の中心CH2とは反対側に離れた位置にある。
第2部44Eを形成する鋼板74E及び、第3部46Eを形成する鋼板76Eも、第1部42Eを形成する鋼板72Eと同様にして形成される。
〈変形例〉
以上、本発明の好適な態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記第4の実施形態では、界磁磁石50が六つある態様を示したが、四つであっても良い。その他、上記第1ないし第6の実施形態で示した技術及び/又は公知技術を組合せた態様であっても良い。
A 軸方向
A1 第1の歯が呈する半円弧の中心
A2 第8の歯が呈する円弧の中心
C1 第1の真円の中心
C2 第2の真円の中心
E0,E13 外縁
E1 (第1の)辺縁
E2 (第2の)辺縁
E3 (第3の)辺縁
E4 (第4の)辺縁
E5 (第5の)辺縁
E6 (第6の)辺縁
E7;E7a,E7b (第7の)辺縁
E8 (第8の)辺縁
E9 (第9の)辺縁
E10,E10a (第10の)辺縁
E11 (第11の)辺縁
E12 (第12の)辺縁
F1 (第1の)焦点
F2 (第2の)焦点
F3 (第3の)焦点
F4 (第4の)焦点
H1 シャフトと嵌合する円孔
J 領域
Pw1 第1の位置
Pw2 第2の位置
Q 回転軸
R 径方向
R1 第1の径方向
Rr1 第1の距離
Rr2 第2の距離
Rr3 第3の距離
Rr4 第4の距離
θ 周方向
2 シャフト
4,4A−4E 回転子
20 第1の錘
22 第2の錘
40,40A−40E コア
40Da−40Df 分割体
42,42A,42B,42D 第1部
44,44A,44B,44D 第2部
50 界磁磁石
52 第1の孔
70,70e,70f 鋼板
80 (第1の)金型
80a (第1の)歯
82 (第2の)金型
82a (第2の)歯
84 (第3の)金型
84a (第3の)歯
86 (第4の)金型
86a (第4の)歯
88;88Da,88Db (第5の)金型
88a;88a,88b (第5の)歯
92 (第6の)金型
92a (第6の)歯
92b (第7の)歯
92c (第8の)歯
94 (第9の)金型
94a (第9の)歯
900 長尺の磁性材

Claims (20)

  1. 軸方向(A)に平行な回転軸(Q)に沿って延在し、前記軸方向の一方側で前記回転軸を軸として回転自在に固定される一端と、前記軸方向の他方側にあって固定されない他端とを有するシャフト(2)に固定され、前記回転軸を中心とする径方向(R)に沿った空隙を介して固定子に囲まれる回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)であって、
    前記軸方向からの平面視で前記回転軸とは離れた第1の位置(Pw1)に重心をもつ第1の錘(20)と、
    前記第1の錘に対して前記一方側で隣接して設けられ、前記固定子と対向する外縁(E0)を有するコア(40,40A,40B,40C,40D,40E)と
    を備え、
    前記平面視で前記回転軸から前記第1の位置へ向かう第1の前記径方向(R1)を含んで前記回転軸を中心とする周方向(θ)に拡がる領域(J)において、前記回転軸と前記外縁との間の前記径方向の距離は、前記コアの前記一方側端部よりも前記他方側端部において、より小さい回転子。
  2. 前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)は、前記軸方向(A)で相互に隣接する第1部(42,42A,42B,42D)及び第2部(44,44A,44B,44D)を有し、
    前記第1部はその前記他方側で前記第1の錘(20)と隣接し、
    前記第1部はその前記一方側で前記第2部と接触し、
    前記第1部の前記領域(J)における前記外縁たる第1の辺縁(E1)と前記回転軸との間の第1の距離(Rr1)は、前記第2部の前記領域における第2の辺縁(E2)と前記回転軸との間の第2の距離(Rr2)より小さい、
    請求項1記載の回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)。
  3. 前記コア(40B,40C,40D,40E)の前記領域(J)の前記外縁たる第3の辺縁(E3)は、その少なくとも前記他方側端部において、前記回転軸(Q)に対して前記第3の辺縁とは反対側に位置する第1の焦点(F1)を有する円弧を呈する、
    請求項1記載の回転子(4B,4C,4D,4E)。
  4. 前記第3の辺縁(E3)が呈する前記円弧についての前記第1の焦点(F1)は、前記他方側から前記一方側へと向かうほど前記第1の径方向(R1)へ向かい、
    前記コア(40C,40D)の前記領域(J)以外での前記外縁(E13)は、前記軸方向(A)の位置によらず、前記回転軸(Q)に位置する第2の焦点(F2)を有する円弧を呈する、
    請求項3記載の回転子(4C,4D)。
  5. 前記第1部(42A)は前記平面視で略真円を呈し、
    前記回転軸(Q)は、前記第1部が呈する第1の真円の中心(C1)とは異なる位置で前記第1部を貫通し、
    前記第1の錘(20)は前記回転軸に対して前記真円の中心とは反対側に設けられる、
    請求項2記載の回転子(4A)。
  6. 前記第1部(42,42A)及び前記第2部(44,44A)はいずれも、前記軸方向(A)を高さ方向として延在する柱体を呈する、
    請求項2ないし請求項5のいずれか記載の回転子(4,4A)。
  7. 前記平面視において、
    前記第2部(44A)の前記第1の径方向(R1)における前記外縁たる第4の辺縁(E4)と前記回転軸(Q)との間の第3の距離(Rr3)は、前記第1の径方向とは反対方向における前記外縁たる第5の辺縁(E5)と前記回転軸との間の第4の距離(Rr4)よりも長い、
    請求項6記載の回転子(4A)。
  8. 前記第1部(42A)と前記第2部(44A)とは互いに同じ形状を呈し、
    前記第2部が呈する第2の真円の中心(C2)は、前記平面視で前記第1の真円の中心(C1)から離れて位置し、
    前記回転軸(Q)は、前記第2の真円の中心とは異なる位置で前記第2部を貫通する、
    請求項7記載の回転子(4A)。
  9. 前記コア(40B)は、前記軸方向(A)に垂直な面上で真円を呈する底面をもち、その中心が前記軸方向に対して傾斜する斜円柱を呈する、
    請求項3記載の回転子(4B)。
  10. 前記コア(40E)は、前記軸方向(A)に垂直な面上で真円を呈する底面をもつ略斜円錐台を呈する、
    請求項3記載の回転子(4E)。
  11. 前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)の前記一方側で前記コアに隣接して、前記軸方向からの平面視で前記第1の径方向(R1)とは反対側の第2の位置(Pw2)に重心をもつ第2の錘(22)を更に備える、
    請求項1ないし請求項10のいずれか記載の回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)。
  12. 界磁磁石(50)の複数を更に備え、
    前記コア(40,40A,40B,40C,40D,4E)は、前記軸方向(A)に貫通する第1の孔(52)の複数を呈し、
    前記界磁磁石は、その磁極面を前記径方向(R)に向けて前記第1の孔の内部に埋込まれる、
    請求項1ないし請求項11のいずれか記載の回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)。
  13. 前記コア(40,40A,40B,40C,40D,40E)は、前記周方向(θ)において隣接する前記第1の孔(52)同士の間であってかつ前記第1の孔の前記径方向(R)の内側の第6の辺縁(E6)と前記外縁(E0)との間の領域で、当該領域における前記軸方向に沿った少なくとも一つの空隙を規定する第7の辺縁(E7;E7a,E7b)を呈する、
    請求項12記載の回転子(4,4A,4B,4C,4D,4E)。
  14. 前記コア(40D)は、前記周方向(θ)で隣接する分割体(40Da−40Df)の複数を有し、
    一の前記分割体は、一の前記第1の孔(52)と、当該第1の孔の前記周方向の少なくとも一方側で前記第7の辺縁(E7a,E7b)を呈する、
    請求項13記載の回転子(4D)。
  15. 前記コア(40,40A,40B,40C,40D)は予め定められた形状に打抜かれた鋼板(70)の複数を前記鋼板が呈する面の法線方向に積層して形成される、
    請求項2ないし請求項13のいずれか記載の回転子(4,4A,4B,4C,4D)。
  16. 請求項15記載の回転子(4,4A,4B,4C)の製造方法であって、
    (b)略半円弧状の面を呈する第1の歯(80a)を有する第1の金型(80)を用いて、長尺の磁性材(900)に対して穿孔して、前記第1の辺縁に相当する第8の辺縁(E8)を形成し、
    (c)前記磁性材をその長手方向に、少なくとも前記鋼板の寸法よりも大きく移動し、
    (d)前記第1の金型を前記第1の歯が呈する半円弧の中心(A1)と前記半円弧の第3の焦点(F3)とを結ぶ方向に移動し、
    (e)前記(c)及び(d)の後に前記第1の金型を用いて前記磁性材に対して穿孔して、前記第2の辺縁に相当する第9の辺縁(E9)を形成し、
    (f)半円弧状の面を呈する第2の歯(82a)を有する第2の金型(82)を用いて、前記第3の焦点に対して前記第8の辺縁又は前記第9の辺縁とは反対側に対して穿孔して前記鋼板の複数を形成する、
    回転子の製造方法。
  17. 請求項15記載の回転子(4,4A,4B,4C)の製造方法であって、
    (g)第1の真円環状の面を呈する第3の歯(84a)を有する第3の金型(84)を用いて、長尺の磁性材(900)に対して穿孔して、前記シャフト(2)と嵌合する円孔(H1)を形成し、
    (h)前記円孔が呈する第1の円よりも大きい第2の真円環状の面を呈する第4の歯(86a)を有する第4の金型(86)を用いて、前記磁性材を前記第1の円の中心から離れた位置を中心とする円形に打抜いて前記鋼板を形成する、
    回転子の製造方法。
  18. (i)予め定められた形状を呈する第5の歯(88a;88a,88b)を有する第5の金型(88;88Da,88Db)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7)の一部に相当する第10の辺縁(E10)を形成し、
    (j)前記(i)の後に前記第10の辺縁を前記第1又は前記第2の歯(80a,82a)が横切って前記(b)及び前記(f)を実行して前記第10の辺縁以外の前記第7の辺縁を形成する、
    請求項16記載の回転子の製造方法。
  19. (k)予め定められた形状を呈する第5の歯(88a)を有する第5の金型(88)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7)の一部に相当する第2の孔を形成し、
    (m)前記(k)の後に前記第2の孔を前記第4の歯が横切って前記(h)を実行して前記第2の孔以外の前記第7の辺縁を形成する、
    請求項17記載の回転子の製造方法。
  20. 請求項14記載の回転子(4D)の製造方法であって、
    前記コア(40D)は略扇型に打抜かれて前記第1の辺縁(E1)の一部又は前記第2の辺縁(E2)の一部を呈する鋼板(70e,70f)の複数を前記鋼板が呈する面の法線方向に積層して形成され、
    (n)予め定められた形状を呈する長尺の第6及び第7の歯(92a,92b)と略円弧状を呈する第8の歯(92c)を有する第6の金型(92)を用いて、前記磁性材(900)に対して穿孔して、前記第7の辺縁(E7b)の一部に相当する第10の辺縁(E10a)及び前記第1の辺縁の一部に相当する第11の辺縁(E11)を形成し、
    (p)前記磁性材をその長手方向に、少なくとも前記鋼板の寸法よりも大きく移動、
    (s)前記第6の金型を前記第8の歯が呈する円弧の中心(A2)と前記円弧の第4の焦点(F4)とを結ぶ方向に移動し、
    (t)前記(p)及び(s)の後に前記第6の金型を用いて前記磁性材に対して穿孔して、前記第10の辺縁及び前記第2の辺縁の一部に相当する第12の辺縁(E12)を形成し、
    (u)前記略扇型の中心角で開く一対の面を呈する第9の歯(94a)を有する第7の金型(94)を用いて、前記第4の焦点に対して前記第11の辺縁又は前記第12の辺縁とは反対側に対して穿孔して前記鋼板の複数を形成する、
    回転子の製造方法。
JP2011169034A 2011-08-02 2011-08-02 回転子及びその製造方法 Withdrawn JP2013034303A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011169034A JP2013034303A (ja) 2011-08-02 2011-08-02 回転子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011169034A JP2013034303A (ja) 2011-08-02 2011-08-02 回転子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013034303A true JP2013034303A (ja) 2013-02-14

Family

ID=47789719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011169034A Withdrawn JP2013034303A (ja) 2011-08-02 2011-08-02 回転子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013034303A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017209014A (ja) * 2017-08-16 2017-11-24 三菱電機株式会社 圧縮機、冷凍サイクル装置、および空気調和機
US10739046B2 (en) 2014-06-17 2020-08-11 Mitsubishi Electric Corporation Compressor, refrigeration cycle apparatus, and air conditioner

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10739046B2 (en) 2014-06-17 2020-08-11 Mitsubishi Electric Corporation Compressor, refrigeration cycle apparatus, and air conditioner
JP2017209014A (ja) * 2017-08-16 2017-11-24 三菱電機株式会社 圧縮機、冷凍サイクル装置、および空気調和機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2713479A2 (en) Split stator core of a rotary electric machine and corresponding manufacturing method
JP6724735B2 (ja) 回転電機のステータ
JP4476202B2 (ja) 永久磁石型回転モータ
JP5862145B2 (ja) モータおよびモータの製造方法
JP5382012B2 (ja) 回転電機用回転子、および、その製造方法
JP5660058B2 (ja) コアブロック、固定子、回転電機およびコアブロックの製造方法
WO2013051125A1 (ja) 積層鉄心の製造方法およびそれにより製造された積層鉄心
JP2010075011A (ja) 電動機の固定子及び電動機及び圧縮機
JP2007028799A (ja) コアの製造方法
WO2018062490A1 (ja) ロータコア、ロータ、モータ、ロータコアの製造方法、及びロータの製造方法
JP2016073092A (ja) 回転子および回転機
US9653953B2 (en) Rotor with blade portions and rotating electric machine having the same
JP2013132138A (ja) ロータ及びその製造方法
JP2013034303A (ja) 回転子及びその製造方法
WO2016204263A1 (ja) ステータコアの製造方法、ステータコアの検査方法、ステータコア、およびモータ
JP2007143305A (ja) コアの製造方法、ステータの製造方法及びモータの製造方法
JP2013046486A (ja) 固定子、回転電機及び圧縮機
JP2010259249A (ja) 回転電機
JP6045638B2 (ja) 積層鉄心の製造方法
JP2008289314A (ja) 埋込磁石型モータのロータ組立体及びその製造方法
JP4912088B2 (ja) 積層鉄心の製造方法および製造装置
JP6080734B2 (ja) 回転電機及びエレベータ用巻上機
JP2013123296A (ja) 回転電機の製造方法および回転電機
JP7067563B2 (ja) 鋼板積層体の製造方法及び成形鋼板積層体
JP2009124916A (ja) 回転子及びその製造方法、回転電機、圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20141007