JP2013029740A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筐体へのユニット部材の出し入れに際して、合理的な構成でユニット部材を案内できるようにする。
【解決手段】画像形成装置1は、露光ユニット16と、この露光ユニット16が出し入れ可能となるように収容される本体フレーム50と、を備える。本体フレーム50は、前側板51及び後側板52と、これら側板51、52の間に介在する補強板55とを含み、補強板55上に露光ユニット16が収容される。補強板55は、その上面から上向きに突出しかつ露光ユニット16の出し入れの方向に延びる補強用の膨出部60を備えており、露光ユニット16は、膨出部60に沿って案内されることが可能な第1支持部74(突出部74a)を備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、若しくはそれらの複合機などの画像形成装置に関するものである。
複写機等の画像形成装置は、筐体の内部に、原稿読み取り装置、画像形成ユニット及び露光ユニット(ユニット部材)などを備える。筐体は、前後の側板とその間に介在する底板とを含み、前記画像形成ユニット等は、この前後の側板の間に配置される。フルカラーの複写機等では、画像形成ユニットおよび露光ユニットとして、4色(Y、M、C、B)それぞれに対応するものが備えられるため、前記筐体には、前後の側板の間に補強板が介設され、これにより前記筐体の補強が図られる。
なお、画像形成装置では、メンテナンスのために画像形成ユニット等のユニット部材をそのユニット単位で筐体に対して脱着することが求められる。このような場合には、脱着の作業性を確保するために、筐体に専用のレールを設け、このレールに沿ってユニット部材を案内することが行われている(例えば特許文献1)。
特開2007−72422号公報
上記のようなレールは、ユニット部材と他の部材との干渉を防止しながら当該ユニット部材を筐体内の所定位置に対して容易に出し入れできるようにするために不可欠である。しかし、ユニット毎に専用のレールを設ける場合には、その分、コストアップに繋がる。
本発明は、このような事情に鑑みて成されたものであり、筐体に対してユニット部材を出し入れする場合に、合理的な構成でユニット部材を案内できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一の局面に係る画像形成装置は、シートに対して画像形成処理を施すためのユニット部材と、このユニット部材が出し入れ可能となるように収容される筐体と、を備え、前記筐体は、一対の側板とこれら側板の間に介在する板部材とを含み、前記板部材上に前記ユニット部材が配置されるものであり、前記板部材は、その上面から上向きに突出しかつ前記ユニット部材の出し入れの方向に延びる補強用の膨出部を備えており、前記ユニット部材は、前記膨出部に沿って案内されることが可能な被案内部を備えているものである。
この構成によれば、筐体を構成する板部材に形成される補強用の膨出部に沿ってユニット部材を案内することが可能となる。そのため、ユニット部材を案内するための専用の案内部材は不要であり、当該案内部材として前記膨出部を兼用した合理的な構成となる。
この構成において、前記ユニット部材が熱源を有するものである場合には、前記ユニット部材の出し入れ方向とほぼ直交する方向に向かって当該ユニット部材に冷却用の風を送る送風手段をさらに備え、前記膨出部は、前記板部材に沿って流れる前記送風手段からの風が前記熱源に向かうように形成されているのが好適である。
この構成によれば、板部材に沿って流れる風を前記膨出部によって効率良くユニット部材の熱源に向かわせることが可能となる。そのため、膨出部を利用した合理的な構成でユニット部材を効果的に冷却することが可能となる。
具体的には、前記ユニット部材は、その下面と前記板部材との間に隙間が形成される形状を有し、前記膨出部は、前記隙間内の領域であって前記熱源の下方に位置し、前記板部材に沿って流れる前記送風手段からの風の流れを上向きに変更するように形成される。
この構成では、板部材に沿って流れる前記送風手段からの風は、前記膨出部に当たってその向きが上向きに変更されて熱源の位置に吹き付けられる。従って、ユニット部材のうち熱源の位置に効果的に風を吹き付けることが可能となる。
より具体的に、前記ユニット部材は、レーザ光を照射する光源と、モータの駆動により回転するポリゴンミラーとを備え、前記ポリゴンミラーの回転に伴い前記光源からのレーザ光を感光体ドラム上で走査させることで当該感光体ドラム上に静電潜像を形成する露光ユニットであり、前記膨出部は、熱源として前記モータの位置に風が向かうように形成されている。
この構成によれば、膨出部に沿って露光ユニットを案内しながら筐体に対して出し入れすることが可能となる。そして、送風手段からの風を、熱源となる露光ユニットのモータに効率良く吹き付けて当該露光ユニットを冷却することが可能となる。
なお、上記の画像形成装置において、前記板部材は、前記膨出部として前記出し入れ方向に互いに平行に延びる一対の膨出部を備え、前記ユニット部材は、前記被案内部として前記出し入れ方向に互いに平行に延びる一対の側壁部を含み、これら側壁部が前記一対の膨出部の外側からそれぞれ当該膨出部に当接する状態、又は前記一対の膨出部の内側からそれぞれ当該膨出部に当接する状態で前記膨出部に沿って案内されるのが好適である。
この構成によれば、ユニット部材の出し入れ方向と直交する方向への当該ユニット部材と板部材との変位が規制されるため、ユニット部材をより安定的に案内することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、筐体を構成する板部材に形成される補強用の膨出部に沿ってユニット部材を案内することができる。そのため、ユニット部材を案内するための専用の案内部材は不要であり、当該案内部材として前記膨出部を兼用した合理的な構成が達成される。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の外観を示す斜視図である。 画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 筐体である本体フレームを示す左側面図である。 本体フレームに収納された露光ユニットを補強板と共に示した装置左方向からの斜視図(本体フレームのうち補強板以外は省略されている)である。 本体フレームから露光ユニットを引き出した状態を示す装置左方向からの斜視図(本体フレームのうち補強板以外は省略されている)である。 露光ユニットを装置右方向から見た状態を示す斜視図である。 露光ユニットを取り外した状態の本体フレームを示す装置左方向からの斜視図である。 (a)は、本体フレームに装着された露光ユニットを示す要部左側面図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)、(b)は膨出部の形状の変形例を示す補強板の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
図1は、本発明に係る画像形成装置1の外観を示す斜視図、図2は、画像形成装置1の内部構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1は、フルカラーの複写機を例示している。なお、図中には、方向関係を明確にするために、使用時の作業者の立ち位置を基準として画像形成装置1の方向を示しており、従って、以下の説明では、この方向に基づいて画像形成装置1の説明を行う。
画像形成装置1は、略直方体形状の筐体構造を有し胴内空間(胴内排紙部3)を備えた装置本体2を含む。装置本体2は、シートに対して画像形成処理を施す。装置本体2は、略直方体形状の下部筐体2Aと、下部筐体2Aの上方に配設される略直方体形状の上部筐体2Bと、下部筐体2Aと上部筐体2Bとを連結する連結筐体2Cとを含む。下部筐体2Aには画像形成のための各種機器が収容され、上部筐体2Bには原稿画像を光学的に読み取るための各種機器が収容されている。下部筐体2A、上部筐体2B及び連結筐体2Cで囲まれる胴内空間が、画像形成後のシートを収容可能な胴内排紙部3とされている。連結筐体2Cは、装置本体2の右側面に配置され、この連結筐体2Cには、胴内排紙部3へシートを排出するための後記排出口19aが設けられている。つまり、画像形成後のシートはこの排出口19aから胴内排紙部3に排出されて下部筐体2Aの上部に積載される。
胴内排紙部3として利用される前記胴内空間は、装置本体2の前面及び左側面において外部に開放されている。ユーザーは、これらの開放部分から手を差し入れ、胴内排紙部3から画像形成後のシートを取り出すことが可能である。
下部筐体2Aには、画像形成処理が施されるシートを収容する給紙カセット4が装着されている。給紙カセット4は、下部筐体2A(装置本体2)の前面から手前方向に引出可能である。この給紙カセット4は、自動給紙用に設けられたカセットである。
装置本体2の右側面には、ユーザーに手差し給紙を行わせるためのマルチトレイユニット5が装着されている。マルチトレイユニット5は、手差しシートが載置される給紙トレイ5aと、手差しシートを下部筐体2A内の後記画像形成部14に搬入する給紙ユニット5bとを含む。給紙トレイ5aは、下部筐体2Aに対して開閉自在に取り付けられており、不使用時は閉状態とされる。使用時には、給紙トレイ5aが開かれ、その上にシートが載置される。
上部筐体2Bの前面には、操作パネルユニット6が設けられている。操作パネルユニット6は、LCDタッチパネル6aのほか、テンキー、スタートキーなどを含み、ユーザーからの各種の操作指示の入力を受け付ける。ユーザーは、操作パネルユニット6を通じて、印刷されるシートの枚数等を入力したり、印刷濃度等を入力したりすることができる。
上部筐体2B上には、画像が読み取られる原稿を所定の原稿読取位置(第1コンタクトガラス40A)へ自動供給するADF(Automatic Document Feeder)装置7が取り付けられている(図2では図示省略)。ADF装置7は、その後端縁において上部筐体2Bに対して回動可能に取り付けられ、原稿が載置される原稿トレイ7aと、原稿読取位置を経由して原稿を搬送する搬送部7bと、読取後の原稿が排出される原稿排出トレイ7cとを含む。
次に、装置本体2の内部構造について説明する。下部筐体2Aの内部には、上方から順に、トナーコンテナ10Y、10M、10C、10Bk、中間転写ユニット12、画像形成部14、露光ユニット16、及び上述の給紙カセット4が収容されている。
画像形成部14は、フルカラーのトナー像を形成するために、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の各トナー像を形成する4つの画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkを備える。各画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkは、感光体ドラム21と、この感光体ドラム21の周囲に配置される、帯電器22、現像装置23、一次転写ローラー24及びクリーニング装置25とを含む。
感光体ドラム21は、その軸回りに回転し、その周面に静電潜像及びトナー像が形成される。感光体ドラム21としては、アモルファスシリコン(a−Si)系材料を用いた感光体ドラムを用いることができる。帯電器22は、感光体ドラム21の表面を均一に帯電するものである。帯電後の感光体ドラム21の周面は、後に詳述する露光ユニット16によって露光され、静電潜像が形成される。
現像装置23は、感光体ドラム21上に形成された静電潜像を現像するために、感光体ドラム21の周面にトナーを供給するものである。現像装置23は、例えば2成分現像剤用のものであり、その内部に攪拌ローラー、磁気ローラー及び現像ローラー等を備える。
一次転写ローラー24は、中間転写ユニット12に備えられている中間転写ベルト26を挟んで感光体ドラム21とニップ部を形成し、感光体ドラム21上のトナー像を中間転写ベルト26上に一次転写するものである。クリーニング装置25は、トナー像転写後の感光体ドラム21の周面を清掃するものである。
イエロー用トナーコンテナ10Y、マゼンタ用トナーコンテナ10M、シアン用トナーコンテナ10C、及びブラック用トナーコンテナ10Bkは、それぞれ各色のトナーを貯留するものであり、Y、M、C、Bk各色に対応する画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkの現像装置23に、図略の供給経路を通して各色のトナーを供給する。
露光ユニット16は、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bk各々の感光体ドラム11の周面に、原稿画像の画像データに基づく静電潜像を形成するものである。この露光ユニット16の構成については、後に説明する。
中間転写ユニット12は、中間転写ベルト26、駆動ローラー27a及び従動ローラー27bを備える。中間転写ベルト26上には、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkの各感光体ドラム21それぞれからトナー像が転写される(一次転写)。各感光体ドラム21それぞれから転写されて重ね塗りされたトナー像は、二次転写部30において、給紙カセット4又は給紙トレイ5aから供給されるシートに転写(二次転写)される。
給紙カセット4は、複数のシートが積層されてなるシート束を収納する。給紙カセット4の右端側の上部には、ピックアップローラー4aが配置されている。ピックアップローラー4aの駆動により、給紙カセット4内のシート束の最上層のシートが1枚ずつ繰り出され、搬入搬送路32へ搬入される。一方、給紙トレイ5aに載置されたシートは、給紙ユニット5bの給紙ローラー5cの駆動によって搬入搬送路32へ搬入される。
搬入搬送路32の下流側には、二次転写部30、定着ユニット18及び排紙ユニット19を経由して排出口19aまで延びるシート搬送路34が設けられている。シート搬送路34のうち、二次転写部30よりも上流側にはレジストローラー対33が配置されている。シートは、レジストローラー対33にて一旦停止され、スキュー矯正が行われた後、画像転写のための所定のタイミングで、二次転写部30に送り出される。
連結筐体2Cの内部には、定着ユニット18及び排紙ユニット19が収納されている。定着ユニット18は、定着ローラーと加圧ローラーとを含み、二次転写部30においてトナー像が二次転写されたシートを加熱及び加圧することで、定着処理を施す。定着処理されたカラー画像付のシートは、定着ユニット18の下流に配置されている排紙ユニット19により、排出口19aから胴内排紙部3に向けて排出される。
上部筐体2Bの上面には、第1コンタクトガラス40Aと第2コンタクトガラス40Bとが嵌め込まれている。第1コンタクトガラス40Aは、ADF装置7から自動給送される原稿シートの読取用に設けられている。第2コンタクトガラス40Bは、手置きされる原稿シートの読取用に設けられている。
上部筐体2Bの内部には、原稿情報を光学的に読み取るための走査機構42と撮像素子44とが収容されている。走査機構42は、光源、移動キャリッジ、反射ミラー等を含み、原稿からの反射光を撮像素子44に導く。撮像素子44は、前記反射光をアナログ電気信号に光電変換する。前記アナログ電気信号は、A/D変換回路(図略)でデジタル電気信号に変換された後、露光ユニット16に入力される。
次に、露光ユニット16の構成と装置本体2内におけるその支持構造について説明する。
図3は、装置本体2の外表面を形成する外装部材の内側に位置し、筐体構造を形成する本体フレーム50(本発明の筐体に相当する)を、左方から見た側面図である。
本体フレーム50は、所定間隔を置いて配置される前側板51及び後側板52と、これら前後の側板51,52の上に配置される上部フレーム(図略)と、前後の側板51、52の間に水平に架設される底板53、天板54および補強板55と、右側板(図略)及び左側板56とで構成されている。補強板55は、本体フレーム50を補強するための部材である。この本体フレーム50の周面は外装部材で覆われる。
前後の側板51、52の間の空間には、上述したトナーコンテナ10Y、10M、10C、10Bk、中間転写ユニット12、画像形成部14、露光ユニット16及び給紙カセット4等が収容される。なお、図略の前記上部フレームは、前記上部筐体2Bに対応するフレームであり、前記走査機構42及び撮像素子44が収納されると共に、その上面に第1コンタクトガラス40A及び第2コンタクトガラス40Bが支持される。
左側板56には、本体フレーム50(装置本体2)に対して露光ユニット16が出し入れされる開口部56aが形成されている。この開口部56aは、前後方向に細長い長方形状であり、メンテナンス等の際には、この開口部56aを通じて露光ユニット16が装置本体2に対して出し入れされる。装置本体2内において、前記露光ユニット16は、前記補強板55と画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkとの間に挿入された状態で本体フレーム50に支持される。なお、当実施形態では、露光ユニット16が本発明のユニット部材に相当し、補強板55が本発明の板部材に相当する。
図4は、本体フレーム50(装置本体2)内に配置された状態の露光ユニット16を示し、図5は、装置本体2から外側に引き出された状態の露光ユニット16を示している。同図では、本体フレーム50のうち補強板55以外の部材を省略している。
露光ユニット16は、同図に示すように、Y、M、C、Bk各色に個別に対応する4つの露光装置70Y、70M、70C、70Bkと、これを支持する枠体72とを含む。
各露光装置70Y、70M、70C、70Bkは、大略的にはそれぞれ、レーザ光線を発する光源、このレーザ光が入射され走査光を放射するポリゴンミラー、前記走査光を感光体ドラム21の周面に結像させるレンズを含む光学部品、前記走査光を感光体ドラム21の周面に向かうように反射する複数のミラー、このミラーの角度調整を行う調整機構、及びこれらを収容するケーシングを含み、前後方向に細長い略立方体形状を有する。
これらの露光装置70Y、70M、70C、70Bkは、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkに対応する配列で前記枠体72に保持された状態で装置本体2内に配置される。これにより各露光装置70Y、70M、70C、70Bkは、ポリゴンミラーの回転に伴い、それぞれ対応する画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkの感光体ドラム21に対してレーザ光線を出射しながら走査し、各感光体ドラム21上に静電潜像を形成する。
枠体72は、四角枠状の形状を有する。具体的には、外向きに開く断面コ字型をなし、左右方向に互いに平行に延びる前後一対の第1支持部74、74と、これらの間で前後方向に互いに平行に延びる左右一対の第2支持部76、76とを含む。各露光装置70Y、70M、70C、70Bkは、左右方向に配列された状態で、この枠体72の内側に配置され、それぞれ長手方向の両端部が前記第1支持部74、74に支持された状態で当該枠体72により一体に保持されている。
露光ユニット16は、図5中に白抜き矢印で示すように、露光装置70Y、70M、70C、70Bkの並び方向と平行な方向(左右方向)に沿って装置本体2に出し入れされる。出し入れは、補強板55により露光ユニット16を支えた状態で当該露光ユニット16を左右方向に移動させることにより行われる。
前記補強板55には、同図及び図7に示すように、前後方向に所定間隔を隔て並び、左右方向に互いに平行に延びる一対の膨出部60が形成されている。これら膨出部60は、補強板55の剛性を高めるために補強板55に絞り加工が施されることにより形成されたもので、断面円弧状の形状をなす(図8参照)。これら膨出部60は、前記枠体72の第1支持部74、74に対応する間隔で形成されており、露光ユニット16の案内部材としての機能を兼ね備える。すなわち、前記枠体72の各第1支持部74、74は、露光ユニット16のその他の部分よりも下方に突出して長手方向に延びる突出部74a(本発明の被案内部に相当する)を有する。露光ユニット16の出し入れの際には、図8に示すように、各膨出部60が各第1支持部74、74の突出部74aに対してそれぞれ内側から当接するように露光ユニット16を補強板55上に載せることで、露光ユニット16を前後方向に位置決めした状態で左右方向に案内することが可能となる。
装置本体2に挿入された露光ユニット16は、その左右両端部が位置決めされた状態で、前記本体フレーム50に支持される。具体的には、図2に示すように、前側の側板51、52の間にそれぞれ懸架された右側ステー81及び左側ステー82に支持される。
詳しくは、図5及び図6に示すように、枠体72の左右両端には、それぞれ前後両端に垂直板状の第1位置決め凸部75が設けられるとともにこれらの中間に水平板状の第2位置決め凸部77が設けられている。第1位置決め凸部75は第1支持部74に、第2位置決め凸部77は第2支持部76にそれぞれ一体に形成されている。
他方、前記補強板55の奥端部上方には、図7に示すように、右側ステー81が配置されている。この右側ステー81には、露光ユニット16の第1位置決め凸部75が挿入される第1位置決め孔84と、第2位置決め凸部77が挿入される第2位置決め孔85とが形成されている。第1位置決め孔84は、第1位置決め凸部75を誘い込むことにより当該第1位置決め凸部75を上下方向に位置決め可能な形状を有し、第2位置決め孔85は、前記第2位置決め凸部77を誘い込むことにより第2位置決め凸部77を前後方向に位置決め可能な形状を有する。左側ステー82も上述した右側ステー81と基本構成は同一である。但し、左側ステー82は、さらに露光ユニット16を左向きに押圧するための付勢ばね(図略)を備えている。なお、この左側ステー82は、露光ユニット16の脱着時には取り外されており、露光ユニット16が装置本体2に挿入された後に、本体フレーム50に形成される取付部86(図7参照)にねじで固定される。
ここで、装置本体2(本体フレーム50)に対する露光ユニット16の着脱作業について説明する。まず、露光ユニット16を装置本体2に装着する際には、左側ステー82を外した状態(図7に示す状態)で、装置本体2の左側から前記開口部56aを通じて露光ユニット16を装置本体2内に挿入する。この際、上記のように、補強板55の膨出部60に沿って露光ユニット16を移動させることで、露光ユニット16をスムーズに装置本体2内に挿入することができる。露光ユニット16がほぼ奥端部に達したら、さらに露光ユニット16を押し込み、これにより露光ユニット16の右端の第1位置決め凸部75及び第2位置決め凸部77を右側ステー81の第1位置決め孔84及び第2位置決め孔85にそれぞれ挿入する。
次に、左側ステー82を準備し、その第1位置決め孔84及び第2位置決め孔85に露光ユニット16の左端の第1位置決め凸部75及び第2位置決め凸部77を挿入し、この状態で左側ステー82を前記取付部86にねじで固定する。これにより、装置本体2への露光ユニット16の装着作業が完了する。このように露光ユニット16を装着した状態で、露光ユニット16が両ステー81,82に対して上下方向及び前後方向に位置決めされる。また、左側ステー82の付勢ばねにより露光ユニット16が右側に押圧される結果、露光ユニット16が右側ステー81を基準に左右方向に位置決めされる。なお、装置本体2からの露光ユニット16の取り外しは、上記と逆の手順に従って行うことができる。
図4に戻って、前記補強板55上には送風ユニット62(本発明の送風手段に相当する)が固定されている(図5では省略)。この送風ユニット62は、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkおよび露光ユニット16を冷却するために風を送るものであり、補強板55の前側の端部に、前記膨出部60に沿って固定されている。
この送風ユニット62は、左右方向に並ぶ複数のファンを備えている。具体的には、後ろ向き(露光ユニット16の出し入れ方向と直交する方向)に風を送る中央のプロペラファン64と、その両側に配置され、それぞれ上向きに風を送るシロッコファン65とを含む。つまり、プロペラファン64は前側から空気を取り込みながら後側に向かって風を送ることで露光装置70Y、70M、70C、70Bkを冷却し、シロッコファン65は、前側からり空気を取り込みながら上側に風を送ることで、前記露光装置70Y、70M、70C、70Bkの上方に位置する画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Bkを冷却する。
なお、前記露光ユニット16の枠体72のうち、第1支持部74には、図5に示すように、多数の通風孔74bが長手方向に亘って形成されている。これによりプロペラファン64からの風が通風孔74bを通じて露光ユニット16と補強板55との間の隙間に送られる。ここで、前記膨出部60は、補強板55に沿って流れるプロペラファン64からの風が、図8(b)に示すように、前記膨出部60に当たってその流れの方向が上向きに変化するように形成されている。つまり、膨出部60が気流の向きを変化させる邪魔板として機能する。これにより補強板55に沿って流れるプロペラファン64からの風が露光装置70Y、70M、70C、70Bkの下面に効果的に吹き付けられ、当該露光装置70Y、70M、70C、70Bkが効果的に冷却される。特に、この画像形成装置1では、膨出部60(一対の前記膨出部60のうち前側に位置する膨出部60)は、各露光装置70Y、70M、70C、70Bkのうち前記ポリゴンミラーを駆動するためのモータ(図略)の下方に位置するように形成されている。従って、プロペラファン64からの風は、膨出部60によりその向きが変更されることで露光装置70Y、70M、70C、70Bkのうち熱源である前記モータの位置に効果的に吹き付けられ、これにより各露光装置70Y、70M、70C、70Bkが効果的に冷却される。
以上のような画像形成装置1では、補強板55に膨出部60が形成されてその強度が確保される一方で、この膨出部60が、露光ユニット着脱時の案内部材として機能する。従って、露光ユニット16を案内するための専用の案内部材を別途設ける必要がなく、膨出部60が露光ユニット16の案内部材として兼用された合理的な構成が達成される。
しかも、この画像形成装置1では、補強板55に沿って流れる風を前記膨出部60に吹き付けてその向きを上向きに変更させ、これにより露光ユニット16の下面に風を吹き付けている。つまり、膨出部60が送風ユニット62からの風(気流)の方向を変化させるための邪魔板として機能する。従って、プロペラファン64からの風の向きを変えるための専用の邪魔板を別途設ける必要がなく、膨出部60が邪魔板として兼用された合理的な構成が達成される。特に、この画像形成装置1では、上記の通り、プロペラファン64からの風が、各露光装置70Y、70M、70C、70Bkのうちその熱源、すなわちポリゴンミラーを駆動するためのモータの位置に吹き付けられるように膨出部60が形成されている。そのため、露光装置70Y、70M、70C、70Bkを合理的な構成で効果的に冷却できるという利点がある。
なお、上述した画像形成装置1は、本発明にかかる画像形成装置の好ましい実施形態の例示であって、具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、実施形態では、補強板55の膨出部60の形状は、断面円弧状であるが、図10(a)に示すように、断面台形状のものや、同図(b)に示すように、断面三角形状のものであってもよい。また、断面矩形状のものであってもよい(図略)。要は、補強板55の剛性を向上させることができ、かつ、露光ユニット16をスムーズに案内できる形状であればよい。その場合、送風ユニット62からの風をよりスムーズに露光ユニット16の下面に吹き付けることができる形状であればより望ましい。
また、実施形態では、本発明のユニット部材の例示として、露光ユニット16を補強板55の膨出部60に沿って案内する構成について説明したが、露光ユニット16以外のユニット部材を案内する構成としても適用可能である。要するに、補強板や底板等の板部材上に、この板部材に沿って出し入れされるユニット部材を備える画像形成装置であれば、そのユニット部材を案内するための構成として本発明を適用することができる。
また、実施形態では、露光ユニット16は、各第1支持部74が膨出部60の外側からそれぞれ当膨出部60に当接する状態で案内されるように構成されるが、逆に、各第1支持部74が膨出部60の内側からそれぞれ当膨出部60に当接する状態で案内される構成であってもよい。また、膨出部60の数や位置も実施形態のものに限定されるものではなく、適宜選定可能である。但し、ユニット部材の冷却性能を高める上では、膨出部60の位置は、実施形態のようにユニット部材の熱源に効果的に風を吹き付けることができる位置に形成されているのが好適である。
なお、実施形態では、画像形成装置1としていわゆるフルカラーの複合機について説明したが、画像形成装置は、プリンタ、ファクシミリ装置、モノクロ画像を形成する画像形成装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよい。
1 画像形成装置
2 装置本体
12 中間転写ユニット
14 画像形成部
16 露光ユニット
18 定着ユニット
19 排紙ユニット
50 本体フレーム
51 前側板
52 後側板
53 底板
54 天板
55 補強板
60 膨出部
62 送風ユニット

Claims (5)

  1. シートに対して画像形成処理を施すためのユニット部材と、
    このユニット部材が出し入れ可能となるように収容される筐体と、を備え、
    前記筐体は、一対の側板とこれら側板の間に介在する板部材とを含み、前記板部材上に前記ユニット部材が配置されるものであり、
    前記板部材は、その上面から上向きに突出しかつ前記ユニット部材の出し入れの方向に延びる補強用の膨出部を備えており、
    前記ユニット部材は、前出部に沿って案内されることが可能な被案内部を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記ユニット部材は、熱源を有するものであり、
    当該画像形成装置は、前記ユニット部材の出し入れ方向とほぼ直交する方向に向かって当該ユニット部材に冷却用の風を送る送風手段をさらに備え、
    前記膨出部は、前記板部材に沿って流れる前記送風手段からの風が前記熱源に向かうように形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記ユニット部材は、その下面と前記板部材との間に隙間が形成される形状を有し、
    前記膨出部は、前記隙間内の領域であって前記熱源の下方に位置し、前記板部材に沿って流れる前記送風手段からの風の流れを上向きに変更するように形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
    前記ユニット部材は、レーザ光を照射する光源と、モータの駆動により回転するポリゴンミラーとを備え、前記ポリゴンミラーの回転に伴い前記光源からのレーザ光を感光体ドラム上で走査させることで当該感光体ドラム上に静電潜像を形成する露光ユニットであり、
    前記膨出部は、前記熱源として前記モータの位置に風が向かうように形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の画像形成装置において、
    前記板部材は、前記膨出部として前記出し入れ方向に互いに平行に延びる一対の膨出部を備え、
    前記ユニット部材は、前記被案内部として前記出し入れ方向に互いに平行に延びる一対の側壁部を含み、これら側壁部が前記一対の膨出部の外側からそれぞれ当該膨出部に当接する状態、又は前記一対の膨出部の内側からそれぞれ当該膨出部に当接する状態で前記膨出部に沿って案内されることを特徴とする画像形成装置。
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