JP2013025978A - 密閉型電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを抑制することができる密閉型電池の製造方法を提供する。
【解決手段】 溶接工程では、封口部材140でケース本体部材130の開口130Sを閉塞して、金属からなる冷却治具50を、ケース本体部材130の外周面130bの全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿ってエネルギービーム(レーザービームLB)を照射して、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接する。溶接工程において冷却治具50を上記冷却位置に配置した状態で、冷却治具50は、境界Kに沿った溶接進行方向Dに、エネルギービームの照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなす。
【選択図】 図3

Description

本発明は、密閉型電池の製造方法に関する。
近年、ポータブル機器や携帯電話などの電源として、また、電気自動車やハイブリッドカーなどの電源として、様々な電池が提案されている。このような電池として、電極体、これを内部に収容するケース本体部材(角形外装缶)、及び、このケース本体部材の開口を閉塞する封口部材(封口板)を有し、ケース本体部材と封口部材とを溶接した密閉型電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−351582号公報
特許文献1には、ケース本体部材と封口部材とをレーザー溶接したときに、溶接部に欠陥(ピンホールやクラック)が生じるのを防止するための技術が開示されている。具体的には、ケース本体部材のコーナー部の肉厚を、直線部よりも厚くすると共に、コーナー部の開口端面の外側を面取りすることにより、放熱除去部を形成する。これにより、ケース本体部材と封口部材とは、溶融部分の外周から冷却硬化される割合が少なくなり、溶融部分がゆっくり冷却されて、ケース本体部材と封口部材との溶接部に欠陥(クラック)が生じるのを防止することができることが記載されている。
しかしながら、ケース本体部材と封口部材とのレーザー溶接時には、溶接部(レーザービームを照射した発熱部)からの熱伝導により、ケース本体部材と封口部材との溶接予定部(これからエネルギービームを照射して溶接する予定の部位)に熱が徐々に蓄積されてゆくので、溶接予定部の温度は、溶接時間の経過とともに上昇してゆく。このため、溶接進行方向(レーザービームの照射位置を移動させてゆく方向)に見て、レーザービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部ほど、換言すれば、レーザービームの照射終了位置(溶接終了位置)に近い溶接予定部ほど、溶接予定部の温度が高くなる傾向にあった。
このため、レーザービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部では、レーザービームを照射する時点で過昇温(溶接に適切な温度を大きく上回った状態)になっていることがあった。過昇温となった溶接予定部にレーザービームを照射すると、溶融金属の突沸が生じたり、レーザービームの進入深さが深くなり過ぎてしまい、これが原因で、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じることがあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを抑制することができる密閉型電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、有底筒状をなし、正極及び負極を有する電極体を自身の内部に収容可能とする開口を構成するケース本体部材と、上記ケース本体部材の上記開口を閉塞する封口部材と、を備える密閉型電池の製造方法であって、上記ケース本体部材の内部に上記電極体を収容し、上記封口部材で上記ケース本体部材の上記開口を閉塞して、金属からなる冷却治具を、上記ケース本体部材の外周面の全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、上記ケース本体部材と上記封口部材との境界に沿ってエネルギービームを照射して、上記ケース本体部材と上記封口部材とを溶接する溶接工程を備え、上記溶接工程において上記冷却治具を上記冷却位置に配置した状態で、上記冷却治具は、上記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなす密閉型電池の製造方法である。
上述の製造方法では、溶接工程において、金属からなる冷却治具を、ケース本体部材の外周面の全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、ケース本体部材と封口部材との境界に沿って(境界の全周にわたって)エネルギービームを照射して、ケース本体部材と封口部材とを溶接する。これにより、溶接時に、ケース本体部材と封口部材との溶接予定部(これからエネルギービームを照射して溶接する予定の部位)の熱を冷却治具に移動(吸収)させることができるので、溶接予定部の過昇温を抑制することができる。これにより、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを抑制することができる。
ところで、溶接時には、溶接部(エネルギービームを照射した発熱部)からの熱伝導により、ケース本体部材と封口部材との溶接予定部の温度は、時間の経過とともに上昇してゆく。このため、溶接進行方向(エネルギービームの照射位置を移動させてゆく方向)に見て、エネルギービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部ほど、換言すれば、エネルギービームの照射終了位置(溶接終了位置)に近い溶接予定部ほど、溶接予定部の温度が高くなる傾向にあった。
これに対し、上述の製造方法では、溶接工程において冷却治具を冷却位置に配置した状態で、冷却治具は、ケース本体部材と封口部材との境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなしている。このような形態の冷却治具は、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、熱容量が大きくなってゆくので、冷却性能も上昇してゆく。
このため、エネルギービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部(相対的に温度が高くなる溶接予定部)ほど、冷却治具によって冷却され易くなるので、溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができる。これにより、エネルギービームを照射するときの溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができるので、ケース本体部材と封口部材とを全周にわたって均一に溶接することができる。しかも、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを、全周にわたって確実に抑制することができる。
なお、冷却治具は、ケース本体部材と封口部材との境界の周方向に複数に分割された分割型の冷却治具により構成し、これらの冷却治具を組み合わせるようにして、ケース本体部材の外周面の全周にわたって接触する冷却位置に配置するのが好ましい。配置が容易になるからである。
また、エネルギービームとしては、例えば、レーザービームや電子ビームを挙げることができる。
さらに、上記の密閉型電池の製造方法であって、前記溶接工程において前記冷却治具を前記冷却位置に配置した状態で、上記冷却治具は、前記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、自身の厚みが徐々に増大してゆく形態をなす密閉型電池の製造方法とすると良い。
上述の製造方法では、溶接工程において冷却治具を冷却位置に配置した状態で、境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、冷却治具は、その厚み(ケース本体部材の外周面に直交する方向の寸法)が徐々に増大してゆく形態をなしている。このような形態の冷却治具は、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、熱容量が大きくなってゆくので、冷却性能も上昇してゆく。
このため、エネルギービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部(相対的に温度が高くなり易い溶接予定部)ほど、冷却治具によって冷却され易くなるので、溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができる。これにより、エネルギービームを照射するときの溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができるので、ケース本体部材と封口部材とを全周にわたって均一に溶接することができる。しかも、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを、全周にわたって確実に抑制することができる。
さらに、上記いずれかの密閉型電池の製造方法であって、前記溶接工程において前記冷却治具を前記冷却位置に配置した状態で、前記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの前記照射開始位置から前記照射終了位置に向かうにしたがって、前記冷却治具は、前記ケース本体部材の底面から前記開口に向かう方向の寸法が徐々に増大してゆく形態をなす密閉型電池の製造方法とすると良い。
上記のような形態の冷却治具は、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、熱容量が大きくなってゆくので、冷却性能も上昇してゆく。このため、エネルギービームの照射開始位置(溶接開始位置)から遠い溶接予定部(相対的に温度が高くなり易い溶接予定部)ほど、冷却治具によって冷却され易くなるので、溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができる。これにより、エネルギービームを照射するときの溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができるので、ケース本体部材と封口部材とを全周にわたって均一に溶接することができる。しかも、ケース本体部材と封口部材との溶接部の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを、全周にわたって確実に抑制することができる。
密閉型電池の斜視図である。 実施例1にかかる溶接工程を説明する図である。 実施例1にかかる溶接工程を説明する図である。 実施例1,2にかかる溶接工程を説明する図である。 実施例2にかかる溶接工程を説明する図である。 実施例2にかかる溶接工程を説明する図である。 実施例2にかかる第1冷却治具の正面図である。 実施例2にかかる第2冷却治具の正面図である。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
まず、実施例1の製造方法により製造される密閉型電池100について説明する。
密閉型電池100は、図1に示すように、略直方体形状の角型密閉式のリチウムイオン二次電池である。この密閉型電池100は、電極体10と、これを収容する電池ケース120と、正極端子91と、負極端子92とを備えている。この密閉型電池100は、例えば、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動用電源として用いられる。
このうち、電極体10は、シート状の正極11、負極12、及びセパレータ13を捲回してなる扁平型の捲回体である。正極11は、アルミニウム箔からなる正極集電部材と、この正極集電部材の両面に配置された正極活物質層を有している。正極活物質層は、正極活物質と、アセチレンブラックからなる導電材と、PVdF(結着剤)とを含んでいる。なお、正極活物質としては、例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いることができる。
また、負極12は、銅箔からなる負極集電部材と、この負極集電部材の両面に配置された負極活物質層とを有している。負極活物質層は、負極活物質とSBR(スチレンブタジエンゴム)とCMCと(カルボキシメチルセルロース)を含んでいる。なお、負極活物質としては、例えば、黒鉛を用いることができる。
電極体10では、正極未塗工部(正極11のうち、正極集電部材の両面に正極活物質層が形成されていない部位)が、電極体10の軸線方向(図1において斜め左右方向)の一方端部(図1において右端部)の位置で、渦巻状に重なっている。この正極未塗工部は、正極接続部材(図示省略)を通じて、正極端子91に電気的に接続されている。また、負極未塗工部(負極12のうち、負極集電部材の両面に負極活物質層が形成されていない部位)が、電極体10の軸線方向の他方端部(図1において左端部)の位置で、渦巻状に重なっている。この負極未塗工部は、負極接続部材(図示省略)を通じて、負極端子92に電気的に接続されている。
電池ケース120は、アルミニウム製のケース本体部材130とアルミニウム製の封口部材140とが、溶接により一体とされた電池ケースである。具体的には、ケース本体部材130と封口部材140は、ケース本体部材130及び封口部材140由来の金属(アルミニウム)からなる溶接部152を介して、互いに結合している(図1参照)。
次に、本実施例1にかかる密閉型電池の製造方法について説明する。
まず、アルミニウム製のケース本体部材130と、アルミニウム製の封口部材140を用意する。ケース本体部材130は、矩形有底筒状をなし、電極体10を自身の内部に収容可能とする開口130Sを構成している(図1参照)。このケース本体部材130は、例えば、アルミニウム板を深絞り成型することで得ることができる。
封口部材140は、矩形板状をなし、正極端子91が挿通可能な正極端子挿通孔(図示なし)と負極端子92が挿通可能な負極端子挿通孔(図示なし)とを有している。この封口部材140は、ケース本体部材130の開口130Sを閉塞する(図1参照)。封口部材140は、例えば、アルミニウム板をプレス成型することで得ることができる。
また、シート状の正極11、負極12、及びセパレータ13を捲回して、扁平捲回型の電極体10を形成する。次いで、電極体10のうち、正極11の正極未塗工部に正極端子91を溶接し、負極12の負極未塗工部に負極端子92を溶接する。次いで、封口部材140の正極端子挿通孔に正極端子91を挿通すると共に、負極端子挿通孔に負極端子92を挿通する。その後、正極シール部材93により正極端子91と正極端子挿通孔との間を気密にシールすると共に、負極シール部材94により負極端子92と負極端子挿通孔との間を気密にシールする。
次に、溶接工程に進み、まず、電極体10をケース本体部材130の内部に収容し、封口部材140でケース本体部材130の開口130Sを閉塞する。次いで、金属からなる冷却治具50(第1冷却治具51及び第2冷却治具52)を、ケース本体部材130の外周面130bの全周にわたって接触する位置(これを冷却位置という)に配置する(図2参照)。なお、冷却性を高めるため、冷却治具50(第1冷却治具51及び第2冷却治具52)は、熱伝導率の高い金属(例えば、銅)により形成すると良い。
本実施例1の冷却治具50は、ケース本体部材130と封口部材140との境界K(ケース本体部材130の内周面と封口部材140の外周面との境界)の周方向に、複数(2つ)に分割された分割型の冷却治具であり、第1冷却治具51と第2冷却治具52とにより構成されている(図2及び図3参照)。本実施例1では、第1冷却治具51と第2冷却治具52とを組み合わせるようにして、ケース本体部材130の外周面130の全周にわたって接触する冷却位置に冷却治具50を配置している。
次に、冷却治具50を上述の冷却位置に配置した状態で、レーザー溶接機80を用いて、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿って(境界Kの全周にわたって)エネルギービーム(具体的には、レーザービームLB)を照射して、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接する(図4参照)。なお、図4は、図3のB−B断面図に相当する。
このレーザービームLBの照射は、照射開始位置SP(溶接開始位置)を起点として、境界Kに沿って(境界Kのライン上を)、図3に矢印で示すように、溶接進行方向D(レーザービームLBの照射位置を移動させてゆく方向)に照射位置(レーザー溶接機80)を移動させてゆき、照射終了位置EP(溶接終了位置)で終了する。このようにして、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kの全周にわたって、レーザービームLBを照射する。これにより、ケース本体部材130と封口部材140とを全周溶接して、電池ケース120とすることができる。
上述のように、本実施例1の溶接工程では、金属からなる冷却治具50を、ケース本体部材130の外周面130bの全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿って(境界Kの全周にわたって)レーザービームLBを照射して、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接する。これにより、溶接時に、ケース本体部材130と封口部材140との溶接予定部(これからレーザービームLBを照射して溶接する予定の部位)の熱を、冷却治具50に移動(吸収)させることができるので、溶接予定部の過昇温を抑制することができる。これにより、ケース本体部材130と封口部材140との溶接部152の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを抑制することができる。
ところで、溶接時には、溶接部(レーザービームLB照射した発熱部)からの熱伝導により、ケース本体部材130と封口部材140との溶接予定部に熱が徐々に蓄積されてゆくので、溶接予定部の温度は、溶接時間の経過とともに上昇してゆく。このため、溶接進行方向D(レーザービームLBの照射位置を移動させてゆく方向)に見て、レーザービームLBの照射開始位置SP(溶接開始位置)から遠い溶接予定部ほど、換言すれば、レーザービームLBの照射終了位置EP(溶接終了位置)に近い溶接予定部ほど、溶接予定部の温度が高くなる傾向にあった。
これに対し、本実施例1の製造方法では、溶接工程において冷却治具50を冷却位置に配置した状態で、冷却治具50は、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿った溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなしている(図2及び図3参照)。
具体的には、第1冷却治具51と第2冷却治具52とからなる冷却治具50は、境界Kに沿った溶接進行方向Dに照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、その厚み寸法T(ケース本体部材130の外周面130bに直交する方向の寸法)が徐々に増大してゆく形態をなしている。なお、冷却治具50(第1冷却治具51と第2冷却治具52)の高さ寸法L(ケース本体部材130の底面130cから開口130Sに向かう方向の寸法)は、一定である。
このような形態の冷却治具50は、溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、その熱容量が大きくなってゆくので、その冷却性能も上昇してゆく。このため、溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SP(溶接開始位置)から遠い溶接予定部(相対的に温度が高くなる溶接予定部)ほど、冷却治具50によって冷却され易くなるので、溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができる。
これにより、レーザービームLBを照射するときの溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができるので、ケース本体部材130と封口部材140とを全周にわたって均一に溶接することができる。しかも、ケース本体部材130と封口部材140との溶接部152の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを、全周にわたって確実に抑制することができる。
次に、図示しない注液口を通じて、電池ケース120の内部に所定量の電解液を注入する。その後、この注液口を封止することで、密閉型電池100が完成する(図1参照)。
(実施例2)
次に、本実施例2にかかる密閉型電池の製造方法について説明する。
まず、実施例1と同様に、アルミニウム製のケース本体部材130と、アルミニウム製の封口部材140を用意する。
また、実施例1と同様に、シート状の正極11、負極12、及びセパレータ13を捲回して、扁平捲回型の電極体10を形成する。次いで、電極体10のうち、正極11の正極未塗工部に正極端子91を溶接し、負極12の負極未塗工部に負極端子92を溶接する。次いで、封口部材140の正極端子挿通孔に正極端子91を挿通すると共に、負極端子挿通孔に負極端子92を挿通する。その後、正極シール部材93により正極端子91と正極端子挿通孔との間を気密にシールすると共に、負極シール部材94により負極端子92と負極端子挿通孔との間を気密にシールする(図1参照)。
次に、溶接工程に進み、まず、実施例1と同様に、電極体10をケース本体部材130の内部に収容し、封口部材140でケース本体部材130の開口130Sを閉塞する。
次いで、金属からなる冷却治具250(第1冷却治具251及び第2冷却治具252)を、ケース本体部材130の外周面130bの全周にわたって接触する位置(これを冷却位置という)に配置する(図5参照)。
なお、本実施例2の冷却治具250(第1冷却治具251及び第2冷却治具252)は、後述するように、実施例1の冷却治具50とは異なる形態である。また、冷却性を高めるため、冷却治具250(第1冷却治具251及び第2冷却治具252)は、熱伝導率の高い金属(例えば、銅)により形成すると良い。
本実施例2の冷却治具250は、ケース本体部材130と封口部材140との境界K(ケース本体部材130の内周面と封口部材140の外周面との境界)の周方向に、複数(2つ)に分割された分割型の冷却治具であり、第1冷却治具251と第2冷却治具252とにより構成されている(図5〜図8参照)。本実施例2では、第1冷却治具251と第2冷却治具252とを組み合わせるようにして、ケース本体部材130の外周面130の全周にわたって接触する位置(冷却位置)に冷却治具250を配置している。
次に、冷却治具250を上述の冷却位置に配置した状態で、実施例1と同様に、レーザー溶接機80を用いて、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿って(境界Kの全周にわたって)エネルギービーム(具体的には、レーザービームLB)を照射して、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接する(図4参照)。なお、図4は、図6のC−C断面図に相当する。
このレーザビームLBの照射は、照射開始位置SP(溶接開始位置)を起点として、図6に矢印で示すように、境界Kに沿って(境界Kのライン上を)、溶接進行方向D(レーザービームLBの照射位置を移動させてゆく方向)に照射位置(レーザー溶接機80)を移動させてゆき、照射終了位置EP(溶接終了位置)で終了する。このようにして、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kの全周にわたって、レーザービームLBを照射する。これにより、ケース本体部材130と封口部材140とを全周溶接して、電池ケース120とすることができる。
上述のように、本実施例2の溶接工程では、金属からなる冷却治具250を、ケース本体部材130の外周面130bの全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿って(境界Kの全周にわたって)レーザービームLBを照射して、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接する。これにより、溶接時に、ケース本体部材130と封口部材140との溶接予定部(これからレーザービームLBを照射して溶接する予定の部位)の熱を、冷却治具250に移動(吸収)させることができるので、溶接予定部の過昇温を抑制することができる。これにより、ケース本体部材130と封口部材140との溶接部152の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを抑制することができる。
しかも、本実施例2では、溶接工程において冷却治具250を冷却位置に配置した状態で、冷却治具250は、ケース本体部材130と封口部材140との境界Kに沿った溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなしている(図5〜図8参照)。
具体的には、第1冷却治具251と第2冷却治具252とからなる冷却治具250は、境界Kに沿った溶接進行方向Dに照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、その高さ寸法L(ケース本体部材130の底面130cから開口130Sに向かう方向の寸法)が徐々に増大してゆく形態をなしている(図7及び図8参照)。なお、冷却治具250(第1冷却治具251と第2冷却治具252)の厚み寸法Tは、一定である。
このような形態の冷却治具250は、溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SPから照射終了位置EPに向かうにしたがって、その熱容量が大きくなってゆくので、その冷却性能も上昇してゆく。このため、溶接進行方向Dに、レーザービームLBの照射開始位置SP(溶接開始位置)から遠い溶接予定部(相対的に温度が高くなる溶接予定部)ほど、冷却治具250によって冷却され易くなるので、溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができる。
これにより、レーザービームLBを照射するときの溶接予定部の温度を全周にわたって均一にすることができるので、ケース本体部材130と封口部材140とを全周にわたって均一に溶接することができる。しかも、ケース本体部材130と封口部材140との溶接部152の内部に欠陥(ボイド、ピンホールなど)が生じるのを、全周にわたって確実に抑制することができる。
次に、図示しない注液口を通じて、電池ケース120の内部に所定量の電解液を注入する。その後、この注液口を封止することで、密閉型電池100が完成する(図1参照)。
以上において、本発明を実施例1,2に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1,2では、レーザー溶接により、ケース本体部材130と封口部材140とを溶接した。しかしながら、ケース本体部材130と封口部材140との溶接の手法は、電子ビーム溶接など、エネルギービームを照射する溶接手法であればいずれの溶接手法を採用しても良い。
10 電極体
11 正極
12 負極
13 セパレータ
50 冷却治具
51 第1冷却治具
52 第2冷却治具
100 密閉型電池
120 電池ケース
130 ケース本体部材
130b ケース本体部材の外周面
130S ケース本体部材の開口
140 封口部材
152 溶接部
D 溶接進行方向
K ケース本体部材と封口部材との境界
L 冷却治具の高さ寸法(ケース本体部材の底面から前記開口に向かう方向の寸法)
T 冷却治具の厚み
LB レーザービーム(エネルギービーム)
SP 照射開始位置
EP 照射終了位置

Claims (3)

  1. 有底筒状をなし、正極及び負極を有する電極体を自身の内部に収容可能とする開口を構成するケース本体部材と、
    上記ケース本体部材の上記開口を閉塞する封口部材と、を備える
    密閉型電池の製造方法であって、
    上記ケース本体部材の内部に上記電極体を収容し、上記封口部材で上記ケース本体部材の上記開口を閉塞して、金属からなる冷却治具を、上記ケース本体部材の外周面の全周にわたって接触する冷却位置に配置した状態で、上記ケース本体部材と上記封口部材との境界に沿ってエネルギービームを照射して、上記ケース本体部材と上記封口部材とを溶接する溶接工程を備え、
    上記溶接工程において上記冷却治具を上記冷却位置に配置した状態で、上記冷却治具は、上記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、自身の体積が徐々に増大してゆく形態をなす
    密閉型電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池の製造方法であって、
    前記溶接工程において前記冷却治具を前記冷却位置に配置した状態で、上記冷却治具は、前記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの照射開始位置から照射終了位置に向かうにしたがって、自身の厚みが徐々に増大してゆく形態をなす
    密閉型電池の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の密閉型電池の製造方法であって、
    前記溶接工程において前記冷却治具を前記冷却位置に配置した状態で、前記境界に沿った溶接進行方向に、エネルギービームの前記照射開始位置から前記照射終了位置に向かうにしたがって、前記冷却治具は、前記ケース本体部材の底面から前記開口に向かう方向の寸法が徐々に増大してゆく形態をなす
    密閉型電池の製造方法。
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