JP2013023160A - シートベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】液体を注入して幅方向に展開して拡張できるシートベルトを提供する。
【解決手段】袋状に構成された袋状部114を備え、袋状部114はその内圧上昇により破断される脆弱部115を有し、衝突時には、袋状部114に液体が注入されて、内圧上昇を引き起こし脆弱部115が破断され、破断によりベルト本体11が幅広に展開される。更に、液体を注入する手段12を備え、ベルト本体11は、展開状態において、一方側部111、中央部112及び他方側部113を順に備え、未展開状態において、一方部111及び他方側部113が、中央部112に向かって内折れされて幅狭化されるとともに、一方側部111、他方側部113及び中央部112により囲まれて袋状部114を構成し、一方側部111と他方側部113とは互いの幅方向の端部同士で結着されて脆弱部115を構成できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、シートベルトに関する。更に詳しくは、車両の衝突時等に展開することによって、乗員に加わる衝撃を緩和することができるシートベルトに関する。
従来、車両の衝突時等の衝撃から乗員を保護するため、車両にはシートベルトが取り付けられている。また、通常、このシートベルトの着用を前提としたフロントエアバッグ、サイドエアバッグ等の各種のエアバッグが配設されている。更に、シートベルトは、脱着時の操作性と装着感、即ち、脱着時の機能性と装着時の快適性とを両立させるため、過度に幅広とすることができず、ベルトの幅には自ずと制限がある。
これに対して、衝突時等に、シートベルトによる局部的な荷重が乗員に加わることを抑制するために、エアによる膨張が可能なバックがシートベルト内に収容されたエアベルトが下記特許文献1に開示されている。
更に、乗員の腰部を拘束するための保護バックであって、衝突時に液体を注入することで膨張させることができる保護バックが下記特許文献2に開示されている。
特開2002−178867号公報 特開2007−022269号公報
しかし、上記特許文献1のエアベルトにおいては、エアを用いてバックを膨張させることを前提した構成は開示されているものの、液体を用いた衝撃緩和及びその構成については検討されていない。一方、上記特許文献2の保護バックにおいては、ドアトリム内に仕込まれた液体を保護バックに流入させて、乗員側方から保護バックを膨張させて乗員の腰部の形状に追従するように拘束する構成は開示されているものの、シートベルトについては検討されていない。
一般にエアバックは乗員から離間されて設置されているために問題とならないものの、作動媒体として密度の小さい気体を用いるため、展開に時間を要する。また、エアバックは撓みを生じるため拘束力が弱い等の問題もあり、エアバックの構成をシートベルトに利用することが困難である。
本発明は、前述の従来の状況に鑑みてなされたものであり、液体を注入して幅方向に展開して拡張できるシートベルトを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載のシートベルトは、幅広に展開可能なシートベルトであって、
ベルト本体は、袋状に構成された袋状部を備え、該袋状部はその内圧上昇により破断される脆弱部を有し、
衝突時には、前記袋状部に液体が注入されて、前記内圧上昇を引き起こし前記脆弱部が破断され、該脆弱部の破断により該ベルト本体が幅広に展開されることを要旨とする。
請求項2に記載のシートベルトは、請求項1において、前記液体を注入する液体注入手段を備え、
前記ベルト本体は、展開状態において、一方側部、中央部及び他方側部を、順に幅方向に備え、
前記ベルト本体は、未展開状態において、該一方部及び該他方側部が、該中央部に向かって内折れされて幅狭化されるとともに、該一方側部、該他方側部及び該中央部により囲まれて前記袋状部を構成し、且つ、該一方側部と該他方側部とは互いの幅方向の端部同士で結着されて前記脆弱部を構成し、
衝突時には、前記袋状部へ前記液体注入手段から液体が注入されて前記脆弱部が破断されるとともに、前記一方側部及び前記他方側部が各々外側へ展開されて前記ベルト本体が幅広になることを要旨とする。
請求項3に記載のシートベルトは、請求項1又は2において、前記ベルト本体は、形状記憶糸を含む織糸を用いて製織され、前記展開状態が記憶されていることを要旨とする。
本発明のシートベルトは、液体を用いて幅方向に拡張できる。即ち、通常時(車両が衝突していない時)には、幅狭であることによる乗員に対する装着不快感を与えることなく、衝突時には展開して幅広になることにより、乗員への衝突による衝撃の負荷を分散させ、乗員に加わる荷重の負担を軽減できる。また、液体を作動媒体として用いて展開するため、気体を用いる場合に比べて展開時間をより短くできる。従って、前突のような短時間に起こる現象にも対応することができる。更に、シートベルトとしての構成を用いるために、乗員を拘束する力が強く、特に前突時の乗員の前方移動をエアバックに比べて大幅に低減したうえで、エアバックに匹敵する接触面積を確保できる。
また、液体を注入する液体注入手段を備え、ベルト本体は、展開状態において、一方側部、中央部及び他方側部を、順に幅方向に備え、ベルト本体は、未展開状態において、一方部及び他方側部が、中央部に向かって内折れされて幅狭化されるとともに、一方側部、他方側部及び中央部により囲まれて袋状部を構成し、且つ、一方側部と他方側部とは互いの幅方向の端部同士で結着されて脆弱部を構成し、衝突時には、袋状部へ液体注入手段から液体が注入されて脆弱部が破断されるとともに、一方側部及び他方側部が各々外側へ展開されてベルト本体が幅広になる場合は、乗員を拘束した状態においても展開が阻害されることなくベルト本体を素早く展開でき、乗員への負荷を分散させ、乗員に加わる荷重の負担を軽減できる。
更に、ベルト本体が、形状記憶糸を含む織糸を用いて製織されている場合は、ベルト本体が記憶している形状により更に展開時間を短縮して、乗員への負荷を分散させ、乗員に加わる荷重の負担を軽減できる。
本発明に係るベルト本体の要部の未展開状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係るベルト本体の要部の展開しつつある状態を模式的に示す斜視図である。 本発明に係るベルト本体の要部の展開状態における模式的な斜視図である。 シートベルトの展開状態における模式的な正面図である。 シートベルトの未展開状態における模式的な斜視図である。 衝突前におけるベルトアンカ近傍を説明する模式的な斜視図である。 衝突した後のベルトアンカ近傍を説明する模式的な斜視図である。
以下、本発明を、図1〜7を参照しながら詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本発明のシートベルト1は、幅広に展開可能なシートベルトであって、
ベルト本体11は、袋状に構成された袋状部114を備え、袋状部114はその内圧上昇により破断される脆弱部115を有し、
衝突時には、袋状部114に液体が注入されて、内圧上昇を引き起こし脆弱部115が破断され、脆弱部115の破断によりベルト本体11が幅広に展開されることを特徴とする(図1−図3参照)。
上記「ベルト本体(11)」は、例えば、乗員の肩部及び胸部を拘束するためのショルダーベルト部116と、乗員の腹部及び腰部を拘束するためのラップベルト部117と、を備える(図4及び図5参照)ことができるが、乗員の腹部及び腰部を拘束するためのラップベルト部117のみからなってもよい。また、ショルダーベルト部116及びラップベルト部117を備える場合には、通常、これらは一体的に一本のウェビングから構成されるが、各々別々のウェビングから構成されてもよい。
上記「袋状部(114)」は、液体が注入される部位であり、その液体の注入により内圧が上昇されて破断される脆弱部115を有する。この脆弱部115は、袋状部114にどのように配置されてもよいが、通常、少なくともベルト本体11の長手方向に沿って配置される。その他にも、展開形態に応じて必要な部位に脆弱部を備えることができる。尚、通常、袋状部114へ液体を注入するための後述する液体注入手段12が備えられている。
また、この袋状部114には、当初何ら含まれていなくてもよいが、予め脆弱部115が破断されない程度に液体が含まれており、液体が追加されることで、袋状部114内の内圧が限界を超えて、脆弱部115が破断される構成とすることもできる。
上記「脆弱部(115)」は、袋状部114内部の内圧上昇により破断可能な部位であり、ベルト本体11が幅広に展開されることを防止している部分である。
この脆弱部115はどのように形成されてもよいが、例えば、後述するような、一方側部111、中央部112及び他方側部113を、順に幅方向に備える形態のウェビングを用いる場合であって、一方側部111と他方側部113との互いの幅方向の端部同士を結着する形態においては、(1)接着剤により端部同士が接着した形態、(2)ベルト本体を構成する織糸よりも破断強度が弱い糸により端部同士が縫い合わされた形態、(3)注入される液体と接触することで溶解又は破断強度がベルト本体を構成する織糸よりも低下する糸により端部同士が縫い合わされた形態、などが挙げられる。
上記「液体」は、袋状部114に注入される液体である。その液体の種類は特に限定されず、例えば、水、グリセリン、シリコーンオイル等の各種液体を用いることができる。これらのなかでも、引火性を有さず、人体に影響がないものが好ましく、更には、展開速度を向上させる観点からは、より密度の高い液体であることが好ましい。即ち、水等がより好ましい。
尚、液体内包部121とは、即ち、注入する液体を貯留しておくタンクである。
上記液体はどのように注入されてもよいが、通常、液体注入手段12を備えることによって注入される。液体注入手段12の構成は特に限定されないが、例えば、後述するように、液体内包部121、及び、液体内包部121と袋状部114とを接続する導管122により構成することができる。その他、更に、衝撃を感知する検知手段や、液体を液体内包部121から必要に応じて押し出す押圧手段等を備えることができる。
即ち、例えば、液体内包部121は、シリンダーによって構成し、衝撃が感知された場合にはシリンダーのピストンを押し込むことによって液体をシリンダーから排出することができる。また、衝撃の感知は、液体注入手段12自身が、衝撃感知手段として備えていてもよいが、エアバックを作動させるための衝撃感知手段と共用するなどして、液体注入手段12自身が衝撃感知手段を備えない構成とすることができる。
また、後述するように、液体内包部121は、ベルトアンカに組み込んで配置できるが、その配置はこれに限定されない。即ち、例えば、液体内包部121は、シート本体と車両床との間、サイドシル内、Bピラー内等に配置できる。更には、これらのうちの1ヶ所にのみ配置してもよいが、これらのうちの2ヶ所以上の部位に液体内包部121を分割して配置することでもきる。
但し、展開時間短縮の観点からより液体注入部12の配置は、袋状部114により近い位置に配置されることが好ましい。即ち、導管122をより短くできる位置に配置されることが好ましい。この観点から、後述するベルトアンカに組み込んでの配置がより好ましい。
更に、ベルト本体11の構成は特に限定されないが、展開状態において、一方側部111、中央部112及び他方側部113を、順に幅方向に備える形態であることが好ましい(図3参照)。即ち、幅方向にこれら3つの部分を少なくとも備えることが好ましい。これら3つの部分を有することにより、ベルト本体11は、未展開状態において、一方部111及び他方側部113が、中央部に向かって内折れさせて、ベルト本体を容易に幅狭化させることができる(図1−図3参照)。更に、このように幅狭化することにより、一方側部111、他方側部113及び中央部112により囲まれて袋状部114を構成できる。加えて、一方側部111と他方側部113との互いの幅方向の端部同士を結着することで脆弱部115を形成できる。
そして、衝突時には、袋状部114へ液体注入手段12から液体が注入されて脆弱部115を破断することができるとともに、一方側部111及び他方側部113が各々外側へ展開されてベルト本体11を幅広にすることができる。
このように脆弱部115の破断により展開できる部位は、ベルト本体11の全体に形成されていてもよいが、より効果的に機能される部位にのみ絞って配置されていることが好ましい。具体的には、ショルダーベルト部116において乗員の肩部から胸部にかけて拘束する部位と、ラップベルト部117の乗員の腹部及び腰部にかけて拘束する部位と、である。更に、これらのなかでも、ショルダーベルト部116において乗員の肩部から胸部にかけて拘束する部位に備えられていることがより好ましく、更には、ショルダーベルト部116において乗員の胸部を拘束する部位に備えられている形態(図4参照)が特に好ましい。
また、ベルト本体11は、1層のみから構成されてもよく、2層以上の多層構造とされてもよい。多層構造である場合には、内装を袋状部114として利用することもできる。各層は、通常、柔軟性を十分に得る観点からウェビング(織物)により形成される。この織物の織物組織は特に限定されず、例えば、平織組織、斜子組織、斜文組織、朱子組織等の各種の織物組織を採用でき、多層のウェビングから構成される場合にあっては各々の層は同じ織物組織から構成されてもよく、異なる織物組織から構成されてもよい。
ウェビングを構成する織糸の材質及び形態は特に限定されず種々用いることができるが、通常、樹脂フィラメントが用いられる。フィラメントとしては、マルチフィラメントであってもよく、モノフィラメントであってもよいが、柔軟性に優れたウェビングを形成できるという観点からマルチフィラメントが好ましい。
また、樹脂フィラメントを構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などが好ましい。
なかでも、ウェビングを構成する経糸(長手方向に織り込まれた糸)と緯糸(幅方向に織り込まれた糸)とは同じ織糸であってもよいが、異なっていてもよい。特に経糸は、優れた引張強さを有する合成樹脂であることが好ましく、ポリエステル系樹脂であることがより好ましい。
更に、ベルト本体11は、形状記憶糸を含む織糸を用いて製織され、展開状態が記憶されていることが好ましい。特にウェビングを構成する緯糸として形状記憶糸が含まれることが好ましい。この形状記憶糸とは形状記憶繊維からなる糸である。
また、袋状部114は注入される液体が袋状部114から漏出することを防止するための構造を備えることが好ましい。注入された液体によって脆弱部115が破断されるまでの間は、液体を袋状部114内に保持して、袋状部114の内圧を上昇させる必要があるためである。勿論、袋状部114から注入された液体が漏出しても内圧を上記破断が可能なまでに高めることができれば問題はないが、破断までに要する時間を短縮して、より短時間で破断させることを目的とする観点からはできるだけ漏出を防止できる構成であることが好ましい。
このような構造はどのようなものであってもよいが、例えば、液体と接する袋状部114の内表面に液密コーティングを備える構成や、液体の漏出を防止するような液体漏出防止層等を備えた構成とすることができる。上記コーティングとしては、ウェビングに樹脂及び/又はゴムを含浸させて形態が挙げられる。この用途で用いられる樹脂、ゴムとしては、例えば、クロロプレン系、シリコーン系、ウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、フッ素系、クロロスルフォン化ポリエチレン系等の樹脂、ゴムが挙げられる。
含浸させる方法は特に限定されないが、ウェビングの液密性が必要な部分に、樹脂及び/又はゴムを含有するエマルジョンに含浸させ、加熱して媒体を除去する方法が挙げられる。この方法では、樹脂及び/又はゴムの付着量等によって液密性を調整でき、樹脂、ゴムの種類によっては耐熱性をも向上させることもできる。
また、本発明のシートベルトでは、後述する実施形態に示すように、ベルトアンカを利用した液体注入方法を用いた以下のような構成とすることができる。即ち、
前記ベルト本体11は、その長手方向の一端側においてベルトアンカ15に接続され、
前記ベルトアンカ15は、該ベルトアンカ15に孔設された貫通孔151に、該貫通孔151よりも小さい挿通軸部161を有した係止具16に挿通されて、車両本体又はシート本体20に係止され、
前記衝撃により生じる前記挿通軸部161と前記貫通孔151の内壁151aとの間の狭化を感知して、前記液体注入手段12は前記袋状部114へ前記液体の注入を開始する構成のシートベルトとすることができる。
この場合、衝撃により生じる挿通軸部161と内壁151aとの間の狭化の感知は機械的に行ってもよく、電気的に行ってもよい。電気的に行うとは、例えば、挿通軸部161と内壁151aとの間の間隔を常時監視するセンサを配置して、この間隔の狭化を電気的に検出する形態が挙げられる。また、機械的に行う場合としては、下記形態が挙げられる。
前記液体注入手段12は、液体を内包した液体内包部121と、
前記液体内包部121と前記袋状部114とを接続する導管122と、を有し、
前記液体内包部121は、前記挿通軸部161と前記貫通孔151の内壁151aとの間に介装されており、
前記衝撃が加わった場合には、前記狭化時に前記挿通軸部161と前記貫通孔151の内壁151aとの間に前記液体内包部121が挟まれて、内包された前記液体が該液体内包部121から押し出されるとともに、前記導管122を通じて前記袋状部114へ注入される構成のシートベルトとすることができる。
加えて、前記ベルト本体11の前記袋状部114には、予め液体が内包されており、前記液体注入手段12により液体が追加して注入される構成のシートベルトとすることができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
図1は、ベルト本体11の要部の未展開状態を示した斜視図であり、図2はベルト本体11の要部の展開しつつある状態を示した斜視図であり、図3はベルト本体11の要部の展開状態を示した斜視図である。
これらの図に示すように、ベルト本体11、展開状態において、一方側部111、中央部112及び他方側部113を、順に幅方向に備えている(図3参照)。そして、未展開状態において、一方部111及び他方側部113が、中央部に向かって内折れされて、ベルト本体が幅狭化されている(図1参照)。更に、これらの一方側部111、他方側部113及び中央部112により囲まれて袋状部114を構成されている(図2参照)。そして、一方側部111と他方側部113との互いの幅方向の端部同士が縫製により結着されて脆弱部115を形成している。
更に、袋状部114へ液体注入手段12(図1〜図3における導管122を含む)から液体としての水が注入されて、袋状部114の内圧が上昇すると脆弱部115は破断されるとともに、一方側部111及び他方側部113が各々外側へ展開されてベルト本体11は幅広になる。
この幅広に展開される部位は、図4に示すように、乗員の肩部及び胸部を拘束するためのショルダーベルト部116の中央部と、乗員の腹部及び腰部を拘束するためのラップベルト部117の中央部と、に配置されている。ベルト本体の全長に渡って配置してもよいが、展開時間をより短くするという観点からより重点を絞った配置とされている。また、未展開状態では、図5に示すようにベルト本体の他部位(展開しない部位)と同じ幅に維持されている。
また、このベルト本体11は、ショルダーベルト部116とラップベルト部117とが一体に形成された一本のベルトからなっており、図示されないリトラクタ内に他端が固定された状態で、引き出し可能に巻回収容されている。リトラクタ内から引き出されたベルト本体11の部位においては、車両本体に係止具を用いて係止されたアッパベルトアンカ15Bに挿通されて、ベルトガイド173を介して、ロアベルトアンカ15Aにおいてベルト本体11の一端が固定されている。更に、ベルトガイド173とロアベルトアンカ15Aとの間において移動可能に挿通されたタング172を備え、このタング172をバックル171に固定することで、ベルト本体11により乗員をシート20に拘束可能とされている(図4及び図5参照)。
更に、上述のように、ベルト本体は、一端がロアベルトアンカ15Aに固定され、他端が図示されないリトラクタ内に固定されるとともに、ラップベルト部117に形成された展開可能部位と、ロアベルトアンカ15Aとの間には、図6に示すように、導管122が挿通されて、液体(水)を注入可能に接続されている。更に、ショルダーベルト部116の展開可能部位と、ロアベルトアンカ15Aとの間にも同様に導管122が挿通されて、液体(水)を注入可能に接続されている。
また、ロアベルトアンカ15Aには、その本体に孔設された貫通孔151に、貫通孔151よりも小さい挿通軸部161を有した係止具16に挿通されて、ロアベルトアンカ15Aはシート本体20に係止されており、衝突による衝撃により生じる挿通軸部161と貫通孔151の内壁151aとの間の狭化を感知して、液体注入手段12は袋状部114へ液体の注入を開始する構成となっている。
具体的には、液体注入手段12は、液体を内包した液体内包部121と、液体内包部121と袋状部114とを接続する導管122と、を有し、液体内包部121は、挿通軸部161と貫通孔151の内壁151aとの間に介装されており、衝突による衝撃が加わった場合には、狭化時に挿通軸部161と貫通孔151の内壁151aとの間に液体内包部121が挟まれて、内包された液体が液体内包部121から押し出されるとともに、導管122を通じて、ラップベルト部117に形成された展開可能部位と、ショルダーベルト部116の展開可能部位と、の各々の袋状部114へ注入されることとなる。
前述の記載は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施態様を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく、説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その態様において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施態様を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、寧ろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
1;シートベルト、
11;ベルト本体、
111;一方側部、112;中央部、113;他方側部、114;袋状部、115;脆弱部、
12;液体注入手段、121;液体内包部、122;導管、
15;ベルトアンカ、15A;ロアベルトアンカ、15B;アッパベルトアンカ、151;貫通孔、151a;貫通孔の内壁、
16;係止具、161;挿通軸部、
171;バックル、172;タング、173;ベルトガイド、
20;シート本体又は車両本体、
50;乗員

Claims (3)

  1. 幅広に展開可能なシートベルトであって、
    ベルト本体は、袋状に構成された袋状部を備え、該袋状部はその内圧上昇により破断される脆弱部を有し、
    衝突時には、前記袋状部に液体が注入されて、前記内圧上昇を引き起こし前記脆弱部が破断され、該脆弱部の破断により該ベルト本体が幅広に展開されることを特徴とするシートベルト。
  2. 前記液体を注入する液体注入手段を備え、
    前記ベルト本体は、展開状態において、一方側部、中央部及び他方側部を、順に幅方向に備え、
    前記ベルト本体は、未展開状態において、該一方部及び該他方側部が、該中央部に向かって内折れされて幅狭化されるとともに、該一方側部、該他方側部及び該中央部により囲まれて前記袋状部を構成し、且つ、該一方側部と該他方側部とは互いの幅方向の端部同士で結着されて前記脆弱部を構成し、
    衝突時には、前記袋状部へ前記液体注入手段から液体が注入されて前記脆弱部が破断されるとともに、前記一方側部及び前記他方側部が各々外側へ展開されて前記ベルト本体が幅広になる請求項1に記載のシートベルト。
  3. 前記ベルト本体は、形状記憶糸を含む織糸を用いて製織され、前記展開状態が記憶されている請求項1又は2に記載のシートベルト。
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