JP2013020794A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】環状空間の開口における中心電極と絶縁碍子との間の距離が0.2mm以上とされたスパークプラグにおいて、燃料ブリッジからの早期回復を可能とする。
【解決手段】スパークプラグ1は、軸線CL1方向に延びる中心電極5と、中心電極5が挿設される軸孔4を有する絶縁碍子2と、絶縁碍子2の外周に設けられた主体金具3と、主体金具3に固定され、中心電極5の先端面5Fと対向する対向面27Fを有する接地電極27とを備える。中心電極5の外周面と軸孔4の内周面とにより形成され、先端側に向けて開口する環状空間31が設けられ、環状空間31の開口における中心電極5の外周面と軸孔4の内周面との間の距離をC(mm)としたとき、C≧0.2mmを満たす。軸線CL1を含み接地電極27の中心軸CL2と直交する断面において、接地電極27の側面27S1,27S2の外形線が外側に凸の湾曲状とされる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、内燃機関等に使用されるスパークプラグに関する。
内燃機関等の燃焼装置に使用されるスパークプラグは、例えば、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔に挿設される中心電極と、絶縁体の外周に組付けられる主体金具と、主体金具の先端部に自身の一端部が固定される棒状の接地電極とを備える。また、接地電極は自身の略中間部分が曲げ返され、中心電極の先端部と接地電極の他端部との間には、火花放電間隙が形成される。そして、中心電極に高電圧が印加されることで火花放電間隙において火花放電が生じ、混合気への着火がなされるようになっている。
ところで、電極消耗による火花放電間隙の拡大や絶縁体表面に対するカーボン等の付着が生じてしまうと、火花放電間隙において正常な火花放電が発生せずに、中心電極から主体金具へと絶縁体表面を伝わって電流が流れてしまったり、絶縁体と主体金具との間で飛火が生じてしまったりするおそれがある。
そこで、火花放電間隙以外での放電(非正規放電)を防止するために、中心電極の先端側外周面と軸孔の内周面とにより形成され、先端側に開口する環状空間(いわゆるサーモクリアランス)を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。環状空間を設けることで、中心電極から主体金具までの絶縁体の表面に沿った距離や、中心電極と絶縁体の先端との間の距離を比較的大きくすることができ、非正規放電の発生をより確実に抑制することができる。
特開2010−21136号公報
ところで、非正規放電の抑制効果をより高めるためには、環状空間の開口における中心電極と絶縁体との間の距離をより大きくすることが好ましい。しかしながら、本願発明者が鋭意検討したところ、前記距離を大きくすることで非正規放電の抑制効果を高めることができるものの、前記距離の増大に伴い中心電極の先端部と接地電極の他端部との間(火花放電間隙)において、両電極をつなぐようにして燃料が付着する現象(いわゆる、燃料ブリッジ)が生じやすくなることが判明した。この点、本願発明者が更なる検討を行ったところ、燃料ブリッジが生じやすくなるのは、前記距離の増大に伴って、毛細管現象により環状空間へと入り込む燃料が増大したことが主要因であり、特に前記距離を0.2mm以上とした場合には、燃料ブリッジが顕著に発生しやすくなるとともに、燃料ブリッジからの回復(燃料の落下)が生じにくくなることが分かった。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、環状空間の開口における中心電極と絶縁体との間の距離が0.2mm以上とされたスパークプラグにおいて、燃料ブリッジからの早期回復を可能とすることにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグは、軸線方向に延びる中心電極と、
前記中心電極が挿設される軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
自身の一端部が前記主体金具の先端部に固定され、自身の他端部に前記中心電極の先端面と対向する対向面を有する接地電極と
を備えるスパークプラグであって、
前記中心電極の外周面と前記軸孔の内周面とにより形成され、前記軸線方向先端側に向けて開口する環状空間を具備するとともに、
前記環状空間の開口における前記中心電極の外周面と前記軸孔の内周面との間の前記軸線と直交する方向に沿った距離をC(mm)としたとき、C≧0.2mmを満たし、
前記軸線を含み前記接地電極の中心軸と直交する断面において、前記対向面に隣接する前記接地電極の側面の外形線が外側に凸の湾曲状とされることを特徴とする。
上記構成1によれば、距離Cが0.2mm以上の環状空間が設けられているため、非正規放電の発生を効果的に抑制することができる。
一方で、距離Cを0.2mm以上とした場合には、燃料ブリッジが発生しやすくなるとともに、燃料ブリッジからの早期回復が困難となり得るが、上記構成1によれば、軸線を含み接地電極の中心軸と直交する断面において、接地電極の側面の外形線が外側に凸の湾曲状とされている。従って、中心電極及び接地電極間を繋ぐブリッジ状の燃料が接地電極の側面側へと流れ込みやすくなる。その結果、燃料が早期に落下することとなり、燃料ブリッジからの早期回復を図ることができる。
また、接地電極の側面を湾曲面状とすることで、混合気が接地電極の背面側に当たった際に、接地電極の側面から剥離することなく、接地電極を回り込む形で火花放電間隙に流入しやすくなる。その結果、上述の通り、非正規放電の発生を効果的に抑制できることと相俟って、着火性を飛躍的に向上させることができる。
構成2.本構成のスパークプラグは、上記構成1において、前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、D≦Bを満たすことを特徴とする。
上記構成2によれば、前記断面において、接地電極の対向面の外形線が直線状とされている。従って、放電に伴い前記対向面がほぼ均一に消耗することとなり、耐久性を向上させることができる。
一方で、対向面の外形線を直線状とした場合には、前記対向面上に燃料が溜まりやすくなる。そのため、燃料ブリッジの発生等がより懸念されるが、上記構成1によれば、中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の長さをD(mm)としたとき、D≦Bを満たすように構成されている。従って、環状空間から流れ出した燃料の下方に湾曲面状をなす接地電極の側面が位置することとなり、燃料の大部分が接地電極の側面側へと流れることとなる。その結果、接地電極の対向面上に燃料が溜まりにくくなり、燃料ブリッジからの早期回復効果をより向上させることができる。
構成3.本構成のスパークプラグは、上記構成1又は2において、前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、0.72×B≦Dを満たすことを特徴とする。
上記構成3によれば、0.72×B≦Dを満たすように構成されており、中心電極の先端面の外径Bに対して、接地電極の消耗体積に相当する長さDが十分に大きくされている。従って、火花放電に伴う、火花放電間隙の急速な拡大をより確実に防止することができ、耐久性を一層向上させることができる。
構成4.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、|(D−B)/2|≦0.25mmを満たすことを特徴とする。
上記構成4によれば、|(D−B)/2|≦0.25mmを満たすように構成されており、前記外径Bと前記長さDとはほぼ等しいものとされている。従って、火花放電が、中心電極の先端面全域及び接地電極の対向面全域の間で生じることとなる。そのため、中心電極の先端面や接地電極の対向面の一部のみが偏消耗してしまうといった事態をより確実に防止することができ、中心電極や接地電極を有効的に利用することができる。その結果、火花放電間隙の急速な拡大をより一層確実に抑制することができ、耐久性の更なる向上を図ることができる。
構成5.本構成のスパークプラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記主体金具の外周面は、燃焼装置の取付穴に螺合するためのねじ部を有し、
前記接地電極は、前記中心電極の先端面よりも前記軸線方向先端側かつ前記接地電極の対向面よりも前記軸線方向後端側の部分である間隙対応部を有し、
前記ねじ部のねじ径をM(mm)とし、前記間隙対応部の幅をX(mm)としたとき、M/X≧5.25を満たすことを特徴とする。
尚、間隙対応部は、接地電極のうち軸線方向において火花放電間隙と同一の高さに位置する部位であり、接地電極のうち火花放電間隙に対する混合気の流入を特に阻害する部位といえる。
ねじ部のねじ径に対応して火花放電間隙から間隙対応部までの径方向に沿った距離が異なるところ、上記構成5によれば、前記径方向に沿った距離に相当するねじ部のねじ径M(mm)に対応して、間隙対応部の幅X(mm)が十分に小さなものとされている。そのため、火花放電間隙に対して混合気がより流入しやすくなり、着火性をより一層向上させることができる。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの先端部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 軸線を含み接地電極の中心軸と直交する断面における、接地電極の断面形状を示す拡大断面図である。 中心電極及び絶縁碍子間に形成された環状空間等を示す部分拡大断面図である。 接地電極にチップを設けた例を示す一部破断拡大正面図である。 接地電極にチップを設けた場合における、軸線を含み接地電極の中心軸と直交する断面での接地電極の断面形状を示す拡大断面図である。 スパークプラグの先端部の構成を示す一部破断拡大側面図である。 距離Cを種々変更したサンプルにおける、耐リーク性評価試験の結果を示すグラフである。 ねじ部のねじ径をM10とした場合における、サンプルA,Bの着火性評価試験の結果を示すグラフである。 ねじ部のねじ径をM14とした場合における、サンプルA,Bの着火性評価試験の結果を示すグラフである。 D/Bの値を種々変更した際の耐久性評価試験の結果を示すグラフである。 M/Xの値を種々変更した際の着火性評価試験の結果を示すグラフである。 別の実施形態における接地電極の形状を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における中心電極の形状を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態における接地電極の形状を示す部分拡大断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って延びる軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には、棒状(円柱状)の中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、良熱伝導性の金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)等〕からなる内層5Aと、Niを主成分とするNi合金からなる外層5Bとを備えている。また、中心電極5の先端面5Fは平坦状に形成されるとともに、中心電極5の先端部は絶縁碍子2の先端から突出している。
加えて、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1を内燃機関や燃料電池改質器等の燃焼装置の取付穴に螺合するためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側には座部16が外周側に向けて突出形成されており、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられている。また、主体金具3の後端部には、径方向内側に向けて屈曲する加締め部20が設けられている。
加えて、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間には滑石(タルク)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及び滑石25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、図2に示すように、主体金具3の先端部26には、棒状の接地電極27の一端部が接合されている。接地電極27は、Niを主成分とする合金により形成されており、自身の略中間部分にて中心電極5側へと曲げ返されている。本実施形態において、接地電極27は、自身の長手方向に沿って一定の幅を有するように構成されている。また、図2及び図3に示すように、接地電極27のうち中心電極5の先端面5Fと対向する対向面27Fは、平坦状に形成されている。すなわち、軸線CL1を含み接地電極27の中心軸CL2と直交する断面において、前記対抗面27Fの外形線は直線状とされている。加えて、前記断面において、対抗面27Fの幅方向中心が中心電極5の先端面5Fの中心と対向するように構成されている。また、本実施形態では、接地電極27の他端が、軸線CL1よりも接地電極27の一端から離間する側に突き出しており、対向面27Fの面積が十分に大きくされている。
さらに、中心電極5側の面の裏側に位置する接地電極27の背面27Bも、対向面27Fと同様に平坦状に形成されている。一般に接地電極27は、直棒状の状態で主体金具3に接合された後、背面27Bを押圧することで中心電極5側へと曲げ返されるが、背面27Bが平坦状とされることで、接地電極27を軸線CL1側に向けて精度よく曲げ返すことができる。従って、接地電極27の対向面27Fの幅方向中心を中心電極5の先端面5Fの中心に対してより確実に対向させることができる。
加えて、中心電極5の先端面5Fと接地電極27の対向面27Fとの間には、火花放電間隙28が形成されており、当該火花放電間隙28において軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電がなされるようになっている。
さらに、本実施形態では、絶縁碍子2の先端側に、中心電極5の外周面と軸孔4の内周面とにより形成され、軸線CL1方向先端側に向けて開口する環状空間31が設けられている。当該環状空間31は、中心電極5の先端部を若干細くすることにより形成されており、また、軸線CL1と直交する方向に沿った環状空間31の開口の大きさが比較的大きなものとされている。具体的には、図4に示すように、環状空間31の開口における中心電極5の外周面と軸孔4の内周面との間の軸線CL1と直交する方向に沿った距離をC(mm)としたとき、C≧0.2mmを満たすように構成されている。また、本実施形態では、環状空間31の軸線CL1に沿った長さ(深さ)Lが所定値(例えば、0.1mm)とされており、環状空間31の容積は比較的大きなものとなっている(尚、長さLを0.1mm以上とすると、いわゆる燃料ブリッジの発生及びその長期化が懸念され、長さLを0.5mm以上とすると、燃料ブリッジの発生及びその長期化がより懸念される)。加えて、環状空間31の外周に位置する絶縁碍子2の強度を確保すべく、距離Cは所定値(例えば、0.5mm)以下とされているが、これに伴い毛細管現象により環状空間31へと燃料が入り込みやすくなっている。
ところで、本実施形態のように、開口の比較的大きな環状空間31を設けたり、接地電極27の他端が軸線CL1よりも突き出していたりする場合には、中心電極5の先端部と接地電極27の他端部との間において、燃料ブリッジが生じやすくなる。この点を考慮して、本実施形態では、接地電極27の形状が次のように設定されている。
すなわち、図3に示すように、軸線CL1を含み接地電極27の中心軸CL2と直交する断面において、前記対向面27Fに隣接する接地電極27の両側面27S1,27S2の外形線が外側に凸の湾曲状とされている。また、本実施形態では、前記断面において、接地電極27のうち幅が最大となる部分は、対向面27Fよりも前記背面27B側に形成されている。すなわち、火花放電間隙28側から接地電極27を見たときに、接地電極27の両側面27S1,27S2のうち少なくとも一部が視認可能となっている。尚、「接地電極27の幅」とあるのは、前記断面において、軸線CL1及び接地電極27の中心軸CL2の双方と直交する方向に沿った接地電極27の幅をいう。
また、前記断面における前記両側面27S1,27S2の外形線の曲率半径は過度に大きなものとならないように(例えば、接地電極27の最大幅以下と)されている。さらに、接地電極27の側面27S1,27S2のうち、少なくとも後述する間隙対応部27Aから接地電極27の他端までの間(本実施形態では、接地電極27の側面27S1,27S2の全域)が湾曲面状とされている。
加えて、本実施形態では、前記対向面27Fの幅が比較的小さなものとなるように構成されている。すなわち、図2及び図3に示すように、中心電極5の先端面5Fの外径をB(mm)とし、前記断面における対向面27Fの外形線の長さをD(mm)としたとき、D≦Bを満たすように構成されている。
一方で、火花放電等に伴う火花放電間隙28の急速な拡大を抑制すべく、接地電極27の対向面27Fは十分な面積を有するように構成されており、本実施形態では、0.72×B≦Dを満たすように構成されている。
さらに、本実施形態では、中心電極5の先端面5Fの外径B(mm)、及び、前記断面における対向面27Fの外形線の長さD(mm)が、|(D−B)/2|≦0.25mmを満たすように構成されており、前記外径Bと前記長さDとはほぼ等しいものとされている。
尚、図5及び図6に示すように、接地電極27の他端部に耐消耗性に優れる金属(例えば、イリジウム合金や白金合金等)からなるチップ32を設け、チップ32が中心電極5の先端面5Fと対向するように構成してもよい。この場合、「接地電極27の対向面」とあるのは、チップ32のうち中心電極5の先端面5Fと対向する対向面32Fをいう。従って、チップ32を設ける場合には、前記断面における対向面32Fの長さD(mm)が、中心電極5の先端面5Fの外径B(mm)に対して、上記式(0.72×B≦D≦B、及び、|(D−B)/2|≦0.25mm)を満たすように構成される。
さらに、図7に示すように、接地電極27のうち、中心電極5の先端面5Fよりも軸線CL1方向先端側に位置する一方で、接地電極27の対向面27Fよりも軸線CL1方向後端側に位置する部分である間隙対応部27A(図2中、散点模様を付した部位)の幅をX(mm)とし、ねじ部15のねじ径をM(mm)としたとき、M/X≧5.25を満たすように構成されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、距離Cが0.2mm以上の環状空間31が設けられているため、非正規放電の発生を効果的に抑制することができる。
一方で、距離Cを0.2mm以上とした場合には、燃料ブリッジが発生しやすくなるとともに、燃料ブリッジからの早期回復が困難となり得るが、本実施形態においては、軸線CL1を含み接地電極27の中心軸CL2と直交する断面において、接地電極27の側面27S1,27S2の外形線が外側に凸の湾曲状とされている。従って、ブリッジ状の燃料が接地電極27の側面27S1,27S2側へと流れ込みやすくなる。その結果、燃料が早期に落下することとなり、燃料ブリッジからの早期回復を図ることができる。
また、接地電極27の側面27S1,7S2を湾曲面状とすることで、混合気が接地電極27の背面側に当たった際に、接地電極27の側面27S1,27S2から剥離することなく、接地電極27を回り込む形で火花放電間隙28に流入しやすくなる。その結果、上述の通り、非正規放電の発生を効果的に抑制できることと相俟って、着火性を飛躍的に向上させることができる。
さらに、本実施形態では、前記断面において対向面27Fの外形線が直線状とされている。従って、放電に伴い前記対向面27Fがほぼ均一に消耗することとなり、耐久性を向上させることができる。
加えて、D≦Bを満たすように構成されているため、環状空間31から流れ出した燃料の下方に湾曲面状をなす接地電極27の側面27S1,27S2が位置することとなり、燃料の大部分が接地電極27の側面27S1,27S2側へと流れることとなる。その結果、接地電極27の対向面27F上に燃料が溜まりにくくなり、燃料ブリッジからの早期回復効果をより向上させることができる。
併せて、0.72×B≦Dを満たすように構成されており、中心電極5の先端面5Fの外径Bに対して、接地電極27の消耗体積が十分に確保されている。従って、火花放電に伴う、火花放電間隙28の急速な拡大をより確実に防止することができ、耐久性を一層向上させることができる。
また、|(D−B)/2|≦0.25mmを満たすように構成されており、前記外径Bと前記長さDとはほぼ等しいものとされている。従って、火花放電が、先端面5Fの全域及び対向面27Fの全域の間で生じることとなる。そのため、先端面5Fや対向面27Fの一部のみが偏消耗してしまうといった事態をより確実に防止することができ、中心電極5や接地電極27を有効的に利用することができる。その結果、火花放電間隙28の急速な拡大をより一層抑制することができ、耐久性の更なる向上を図ることができる。
さらに、M/X≧5.25を満たすように構成されており、ねじ部15のねじ径M(mm)に対応して、間隙対応部の幅X(mm)が十分に小さなものとされている。そのため、火花放電間隙28に対して混合気がより流入しやすくなり、着火性をより一層向上させることができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、ねじ部のねじ径をM10又はM14とし、環状空間の距離C(mm)を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて耐リーク性評価試験を行った。耐リーク性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を1.2MPaに設定し、所定の電源からサンプルに対して100回電圧を印加した。そして、火花放電間隙以外の部位で、絶縁碍子の表面を這って発生した放電の回数(リーク回数)を計測した。図8に、当該試験の試験結果を示す。尚、図8においては、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を丸印で示し、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を三角印で示す。また、各サンプルともに、中心電極及び接地電極をNiを主成分とする金属により形成した。
図8に示すように、距離Cを0.2mm以上としたサンプルは、リーク回数が大きく減少し、火花放電間隙以外での火花放電(非正規放電)を効果的に防止できることが分かった。これは、環状空間の開口幅を大きくしたことで、中心電極から主体金具までの絶縁碍子の表面に沿った距離や、中心電極と絶縁碍子の先端との間の距離を比較的大きくすることができたためであると考えられる。
上記試験の結果より、非正規放電の発生を抑制し、火花放電間隙においてより確実に火花放電を生じさせるためには、C≧0.2mmを満たすように構成することが好ましいといえる。
次に、ねじ部のねじ径をM10又はM14とするとともに、接地電極の両側面を外側に凸の湾曲面状にしたスパークプラグのサンプル(サンプルA:実施例に相当する)と、接地電極の両側面を平坦状に形成したスパークプラグのサンプル(サンプルB:比較例に相当する)とを作製し、両サンプルについて着火性評価試験を行った。着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、燃料噴出口側に向いた状態から軸線を回転軸として90度回転した位置(着火性の面で最も好ましい位置)に接地電極が配置されるように、サンプルを排気量1.5Lの4気筒エンジンに取付けた上で、点火タイミングをMBT(最適点火位置)としてエンジンを動作させた。そして、空燃比を徐々に増大(燃料を薄く)させつつ、各空燃比ごとにエンジントルクの変動率を測定し、エンジントルクの変動率が5%を上回ったときの空燃比を限界空燃比として特定した。尚、限界空燃比が大きいほど、着火性に優れることを意味する。図9に、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を示し、図10に、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を示す。
図9及び図10に示すように、接地電極の両側面を湾曲面状に形成したサンプルAは、優れた着火性を有することが分かった。これは、混合気が接地電極の背面側に当たった際に、接地電極の側面から剥離することなく、接地電極を回り込む形で火花放電間隙に流入しやすくなったためであると考えられる。
上記試験の結果より、着火性の向上を図るべく、軸線を含み接地電極の中心軸と直交する断面において、接地電極の側面の外形線を外側に凸の湾曲状とすることが好ましいといえる。
尚、燃焼室内ではタンブル・スワール(気流の渦)が発生しており、燃料噴出口や排気口に対する接地電極の配置位置に違いがあっても、接地電極の存在による火花放電間隙に対する燃料の流入阻害が生じる。ここで、上述の通り、着火性の面で最も好ましい位置に接地電極を取付け、接地電極による混合気の流入阻害の影響が比較的小さい場合でも、接地電極の側面を湾曲面状に形成することで着火性を向上させることができる。そのため、燃料噴出口と火花放電間隙との間に接地電極が配置されている場合等、接地電極の存在による混合気の流入阻害の影響が大きい場合には、接地電極の側面を湾曲面状に形成することによる着火性の向上効果はより顕著に発揮されると考えられる。
次いで、ねじ部のねじ径をM10又はM14とするとともに、距離Cを0.2mm以上とした上記サンプルA,Bを5本ずつ作製し、各サンプルについて燃料ブリッジ評価試験を行った。燃料ブリッジ評価試験の概要は次の通りである。すなわち、絶縁碍子の脚長部外周面と主体金具の内周面との間に形成されたクリアランスに対して、燃料を所定量注入した上で、サンプルの先端部を下に向けた。サンプルの先端部を下に向けることで燃料は火花放電間隙側に移動するとともに、燃料の一部は毛細管現象により環状空間に入り込み、環状空間内から徐々に火花放電間隙側へと落ちていく(尚、距離Cが0.2mm以上とされているため、環状空間にはより多くの燃料が入り込み、燃料ブリッジは長期間維持されやすい)。そして、サンプルの先端部を下に向けてから5分間放置した後に、火花放電間隙を観察し、火花放電間隙における燃料ブリッジの有無を確認した。ここで、燃料ブリッジが確認されなかった場合には、燃料ブリッジから早期に回復できるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、燃料ブリッジが確認された場合には、燃料ブリッジからの早期回復が難しいとして「×」の評価を下すこととした。表1に、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を示し、表2に、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を示す。尚、ねじ径をM10としたサンプルは、接地電極の幅を2.1mmとし、ねじ径をM14としたサンプルは、接地電極の幅を2.6mmとした。また、各サンプルともに、中心電極及び接地電極をNiを主成分とする金属により形成した。
Figure 2013020794
Figure 2013020794
表1及び表2に示すように、接地電極の側面を湾曲面状に形成したサンプルAは、燃料ブリッジから早期に回復可能であることが確認された。これは、燃料が接地電極の側面側へと流れ込みやすくなり、その結果、燃料が早期に落下したためであると考えられる。
上記試験の結果より、環状空間の距離Cが0.2mm以上とされることで、燃料ブリッジが顕著に発生しやすく、かつ、燃料ブリッジから回復しにくいスパークプラグにおいて、燃料ブリッジからの早期回復を図るためには、軸線を含み接地電極の中心軸と直交する断面において、接地電極の側面の外形線を外側に凸の湾曲状とすることが好ましいといえる。
次に、ねじ部のねじ径をM10又はM14とした上で、接地電極の側面を湾曲面状に形成し、かつ、接地電極の対向面の外形線の長さD(mm)を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の燃料ブリッジ評価試験を行った。尚、本試験においては、サンプルの先端部を下に向けてから15秒後に、火花放電間隙における燃料ブリッジの有無を確認した(すなわち、燃料ブリッジがより確認されやすい条件とした)。表3に、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を示し、表4に、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を示す。尚、ねじ径をM10としたサンプルは、接地電極の幅を2.1mmとし、中心電極の先端面の外径Bを1.9mmとした。また、ねじ径をM14としたサンプルは、接地電極の幅を2.6mmとし、中心電極の先端面の外径を2.3mmとした。さらに、各サンプルともに、環状空間の距離Cを0.2mm以上とした。
Figure 2013020794
Figure 2013020794
表3及び表4に示すように、長さDを中心電極の先端面の外径B以下とすることで、燃料ブリッジから一層早期に回復できることが明らかとなった。これは、環状空間から流れ出した燃料の下方に湾曲面状をなす接地電極の側面が位置していたため、燃料の大部分が接地電極の側面側へと流れ、接地電極の対向面上に燃料が溜まりにくくなったためであると考えられる。
次いで、ねじ部のねじ径をM10又はM14とした上で、接地電極の側面を湾曲面状に形成し、かつ、軸線を含む断面において中心電極と対向する面の長さD(mm)を種々変更したチップを接地電極に設けてなるスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、上述の燃料ブリッジ評価試験を行った。尚、本試験においても、サンプルの先端部を下に向けてから15秒後に、火花放電間隙における燃料ブリッジの有無を確認した。表5に、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を示し、表6に、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を示す。尚、接地電極の幅や中心電極の先端面の外径等は、上記試験と同様とした。
Figure 2013020794
Figure 2013020794
表5及び表6に示すように、チップを設けた場合であっても、長さDを外径B以下とすることで、燃料ブリッジから一層早期に回復できることが確認された。
上記試験の結果より、燃料ブリッジからの一層早期の回復を実現すべく、D≦Bを満たすことが好ましいといえる。
次に、ねじ部のねじ径をM10又はM14とした上で、接地電極の側面を湾曲面状に形成し、かつ、接地電極の対向面の外形線の長さD(mm)を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて耐久性評価試験を行った。耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を1MPaに設定して、印加電圧の周波数を60Hzとして(すなわち、毎分3600回の割合で)各サンプルを100時間に亘って放電させた。そして、100時間経過後に、火花放電間隙の大きさを測定し、試験前における火花放電間隙の大きさに対する増加量(間隙増加量)を算出した。図11に、中心電極の先端面の外径B(mm)に対する長さDの比(D/B)と、間隙増加量との関係を表すグラフを示す。尚、図11においては、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を丸印で示し、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を三角印で示す。また、ねじ径をM10としたサンプルは、接地電極の幅を2.1mmとし、中心電極の先端面の外径Bを1.9mmとした。加えて、ねじ径をM14としたサンプルは、接地電極の幅を2.6mmとし、中心電極の先端面の外径Bを2.3mmとした。
図11に示すように、D/B≧0.72(つまり、0.72×B≦D)とすることで、間隙増加量を効果的に小さくすることができ、優れた耐久性を実現できることが明らかとなった。これは、接地電極の消耗体積が、中心電極の先端面の外径に対応して十分に確保されたことによると考えられる。
上記試験の結果より、耐久性の向上を図るべく、0.72×B≦Dを満たすように構成することが好ましいといえる。
次いで、ねじ部のねじ径MをM10又はM14とした上で、接地電極の間隙対応部の幅X(mm)を変更することで、M(ねじ径)/Xの値を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の着火性評価試験を行った。図12に、当該試験の試験結果を示す。尚、図12においては、ねじ径をM10としたサンプルの試験結果を丸印で示し、ねじ径をM14としたサンプルの試験結果を三角印で示す。また、本試験は、燃料噴出口と火花放電間隙との間に接地電極を配置し、火花放電間隙に対して混合気が最も入り込みにくい条件で行った。さらに、ねじ径をM10としたサンプルは、中心電極の先端面の外径Bを1.9mmとし、距離Cを0.28mmとし、長さDを1.5mmとした。加えて、ねじ径をM14としたサンプルは、中心電極の先端面の外径Bを2.3mmとし、距離Cを0.28mmとし、長さDを1.8mmとした。
図12に示すように、M/X≧5.25としたサンプルは、着火性に優れることが分かった。これは、ねじ部のねじ径に対応して火花放電間隙から間隙対応部までの径方向に沿った距離が異なるところ、前記距離の大きさに対応して間隙対応部の幅Xが十分に小さかったため、火花放電間隙に対して混合気が入り込みやすくなったことに起因すると考えられる。
上記試験の結果より、着火性の更なる向上を図るべく、M/X≧5.25を満たすように構成することが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、接地電極27の対向面27Fは平坦状に形成されているが、対向面27Fの形状は特に限定されるものではない。従って、例えば、図13に示すように、接地電極37のうち中心電極5の先端面5Fに対向する面を外側に凸の湾曲面状としてもよい。この場合には、燃料ブリッジから一層早期に回復させることができる。
(b)上記実施形態において、中心電極5の先端面5Fは平坦状に形成されているが、中心電極の先端面の形状は特に限定されるものではない。従って、例えば、図14に示すように、中心電極35の先端面35Fを軸線CL1方向先端側に突出する湾曲面状としてもよい。この場合には、燃料ブリッジからの早期回復効果をより高めることができる。
(c)上記実施形態では、接地電極27の背面27Bが平坦状に形成されているが、設置電極の背面の形状は特に限定されるものではなく、接地電極の背面を必ずしも平坦状に形成しなくてもよい。従って、例えば、図15に示すように、接地電極38の背面38Bを外側に凸の湾曲面状に形成してもよい。背面38B(特に間隙対応部の背面)を外側に凸の湾曲面状とすることで、接地電極38を回り込む形で、火花放電間隙28に対して混合気がより入りこみやすくなる。その結果、着火性をより一層向上させることができる。
(d)対向面27Fの長さDは特に限定されるものではないが、燃料ブリッジの早期回復効果をより確実に向上させるという観点では、長さDを比較的小さなもの(例えば、1.5mm以下)とすることが好ましい。一方で、接地電極27の急速消耗を抑制し、十分な耐久性を得るためには、長さDをある程度の大きさ(例えば、1.1mm以上)確保することが好ましい。
(e)上記実施形態では、中心電極5と接地電極27又はチップ32との間に火花放電間隙28が形成されているが、中心電極5の先端部に耐消耗性に優れる金属(例えば、イリジウム合金等)からなるチップを設け、当該チップと接地電極27又はチップ32との間に火花放電間隙を形成してもよい。
(f)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(g)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…スパークプラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
5…中心電極
5F…(中心電極の)先端面
15…ねじ部
27…接地電極
27A…間隙対応部
27F…(接地電極の)対向面
27S1,27S2…(接地電極の)側面
31…環状空間
CL1…軸線
CL2…(接地電極の)中心軸

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる中心電極と、
    前記中心電極が挿設される軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた筒状の主体金具と、
    自身の一端部が前記主体金具の先端部に固定され、自身の他端部に前記中心電極の先端面と対向する対向面を有する接地電極と
    を備えるスパークプラグであって、
    前記中心電極の外周面と前記軸孔の内周面とにより形成され、前記軸線方向先端側に向けて開口する環状空間を具備するとともに、
    前記環状空間の開口における前記中心電極の外周面と前記軸孔の内周面との間の前記軸線と直交する方向に沿った距離をC(mm)としたとき、C≧0.2mmを満たし、
    前記軸線を含み前記接地電極の中心軸と直交する断面において、前記対向面に隣接する前記接地電極の側面の外形線が外側に凸の湾曲状とされることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
    前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、D≦Bを満たすことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
    前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、0.72×B≦Dを満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記断面において、前記対向面の外形線は直線状をなし、
    前記中心電極の先端面の外径をB(mm)とし、前記断面における前記対向面の外形線の長さをD(mm)としたとき、|(D−B)/2|≦0.25mmを満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  5. 前記主体金具の外周面は、燃焼装置の取付穴に螺合するためのねじ部を有し、
    前記接地電極は、前記中心電極の先端面よりも前記軸線方向先端側かつ前記接地電極の対向面よりも前記軸線方向後端側の部分である間隙対応部を有し、
    前記ねじ部のねじ径をM(mm)とし、前記間隙対応部の幅をX(mm)としたとき、M/X≧5.25を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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