JP2013018504A - 液体包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】ニードルによって孔が形成されるような場合に、充填された液体がニードルの周辺部から漏れないようにした液体包装袋を提供する。
【解決手段】液体包装袋は、少なくとも内層2と外層4とを有する積層フィルム1から構成され、前記内層2は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなり、前記外層4は、前記内層2よりも耐熱温度が高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる。
【選択図】図1
【解決手段】液体包装袋は、少なくとも内層2と外層4とを有する積層フィルム1から構成され、前記内層2は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなり、前記外層4は、前記内層2よりも耐熱温度が高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、飲料用の液体などを充填する液体包装袋に関し、更に詳しくは、ウォーターサーバーにセットされて飲料用液体を供給するのに好適な液体包装袋に関する。
液状の飲食物等を充填包装する液体包装袋として、例えば、図8に示されるように、ベースフィルム層25と、中間層26と、シーラント層27とを有する積層フィルム28から構成され、シーラント層27が相互に対向するように折り返して周縁部をヒートシールして包装袋を形成するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この包装袋では、外層となるベースフィルム層25として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ナイロンフィルム層などが好適である旨記載されている。
ところで、工場、オフィスあるいは学校等においては、飲料水が自由に飲めるようにウォーターサーバーが設置される場合があるが、かかるウォーターサーバーには、回収に手間がかかると共に、回収までの保管スペースが必要なボトルに代えて、資源ごみとしてリサイクル可能なビニール袋に飲料水を充填して供給するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2のウォーターサーバー33では、図9の断面図に示すように、飲料水が充填されたビニール袋29を、ウォーターサーバー33の上部のボトルホルダー30の中にセットすると、ビニール袋29に充填された飲料水の重さで、ボトルホルダー30の底部中央に設置されたニードル31によってビニール袋29に孔が開けられ、矢符で示されるように、ビニール袋29内に刺し込まれたニードル31の上部の開口からニードル31の内部に形成された通路を通って下方のタンク32へ供給されるようになっている。
上記特許文献2のウォーターサーバー33に使用するビニール袋では、ニードル31によって孔が開けられる際に、その孔の周辺部に亀裂や裂けが生じると、その部分から飲料水が漏れることになるが、例えば、上述の特許文献1に示される従来の液体包装袋では、その外層であるベースフィルム層25が、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムや二軸延伸ナイロンフィルムなどからなるために、上記ウォーターサーバー33に使用しようとすると、ニードル31が、当該液体包装袋に刺さって孔が形成される際に、孔の周辺に亀裂や裂けが生じて飲料水が漏れてしまうことになる。
本発明は、上述のような点に鑑みてなされたものであって、例えば、ニードルが刺されたような場合に、その周辺に亀裂や裂けなどが生じにくい液体包装袋を提供することを目的とする。
本発明は、液体が充填される液体包装袋であって、少なくとも内層と外層とを有する積層フィルムから構成され、前記内層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなり、前記外層は、前記内層よりも耐熱温度が高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる。
本発明によると、外層が、引張り、引裂き、衝撃強度が強い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなるので、液体が充填された当該液体包装袋に、例えば、ニードルによって孔が形成されても、その周辺に亀裂や裂けなどが生じることがなく、液体が漏れるのを防止することができる。
本発明の液体包装袋の他の実施態様においては、前記積層フィルムは、前記内層と外層との間に、無延伸フィルムからなる中間層を有する。
この無延伸フィルムは、ポリアミド樹脂からなるのが好ましい。
この実施態様によると、無延伸フィルムからなる中間層によって機械的強度を高めることができる。また、中間層無延伸フィルムであるから、方向性がないため、ニードルによって孔が形成されても、特定の方向に亀裂や裂けなどが生じることがない。
本発明の液体包装袋の好ましい実施態様においては、前記液体が、ウォーターサーバー用の飲料用液体である。
この実施態様によると、飲料用液体が充填された当該液体包装袋を、ウォーターサーバーにセットしてニードルによって液体包装袋に孔を形成してニードルを介して飲料用液体を供給する際に、液体包装袋の前記孔の周辺部に亀裂や裂けが生じることがなく、飲料用液体が漏れるのを防止することができる。
本発明によると、外層が、引張り、引裂き、衝撃強度が強い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなるので、液体が充填された当該液体包装袋に、例えば、ウォーターサーバーのニードルによって孔が形成されても、その周辺が破損することがなく、液体が漏れるのを防止することができる。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の液体包装袋を構成する積層フィルム1の概略断面図である。
この実施形態の積層フィルム1は、内層2、中間層3、及び、外層4を備えると共に、各層2,3,4をドライラミネートするためのドライラミネート用の接着剤層5,6を備えている。
この積層フィルム1によって、液体包装袋を製造する際にはヒートシールを行う必要があり、内層2には、ヒートシール性および機械的強度が良好な直鎖状低密度(Linear Low Density)ポリエチレン(LLDPE)を用いている。
中間層3は、引張強度等に優れる無延伸のポリアミド樹脂、例えば、無延伸ナイロンからなる。また、無延伸の樹脂を使用することにより、中間層3は方向性を有しない。従って、仮に傷やピンホールが形成された場合であっても、特定の方向に大きく裂けるということが生じにくい。
外層4は、内層2よりも耐熱温度が高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる。この直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、柔軟性に優れ、引張り、引裂き、衝撃強度が強い。外層4を構成する直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、ヒートシールの際に溶けないように、内層2を構成する直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)に比べて耐熱温度が高くなっている。
この積層フィルム1は、例えば、内層2にドライラミネート用の接着剤を塗布して接着剤層5を形成し、その上に中間層3を加熱加圧接着する。次に、中間層3にドライラミネート用の接着剤を塗布して接着剤層6を形成し、その上に外層4を加熱加圧接着することによって製造することができる。
液体包装袋は、この積層フィルム1の内層2が対向するように配置して周縁部をヒートシールしてシール部を形成することによって構成される。この液体包装袋7は、柔軟性を有しており、液体としての飲料水を充填した状態では、図2に示されるように、略立方体状となる。
この実施形態の液体包装袋7は、ウォーターサーバー用の飲料水が充填され、ウォーターサーバーにセットされて飲料水を供給するものである。
図3は、このウォーターサーバーの正面図であり、内部構造の一部を、破線を用いて示している。このウォーターサーバー8は、上述の特許文献2のウォーターサーバーと同じであり、本体9と、本体9の上部に装着されるボトルホルダー10とを備えている。本体9は、飲料水を冷却する冷却タンク11および飲料水を温める加熱タンク12を内蔵し、冷却タンク11の下に加熱タンク12が配置され、冷却タンク11に送られてきた飲料水が加熱タンク12に流れる構造となっている。本体9の正面には、冷やされた飲料水あるいは温められた飲料水を供給する2つの供給口13,14が設けられている。
前記冷却タンク11では本体9に内蔵された冷却装置によって飲料水が所定の温度に冷やされ、前記加熱タンク12では本体9に内蔵されたヒーターによって飲料水が所定の温度に温められる。
このウォーターサーバー8では、利用者は、図4に示されるように、本体9の上部のボトルホルダー10の蓋17を開けて、飲料水が充填された上述の液体包装袋7をボトルホルダー10内にセットする。
図5は、ボトルホルダー10内に液体包装袋7をセットした状態の要部の断面図である。
ボトルホルダー10の下部の中央には、先端が尖ったニードル16が設置されている。このニードル16は、内部に仕切り壁で縦方向に仕切られた2つの通路18a,18bが形成されている。飲料水が充填された液体包装袋7を、ボトルホルダー10内にセットすると、液体包装袋7に充填された飲料水の重さで、ニードル16によって液体包装袋7に孔が開けられ、ニードル16が液体包装袋7内に挿入される。
これによって、図6に示すように、液体包装袋7内の飲料水が、前記ニードル16に形成された開口16a,16bおよび通路18a,18bを通ってボトルホルダー10の底部19に送られる。
前記底部19に一時的に貯留された飲料水は、底部19の下面に挿入された挿入棒20を通って前記冷却タンク11へと流れる。さらに前記冷却タンク11から上述の加熱タンク12へと飲料水は送られ、前記冷却タンク11および前記加熱タンク12に飲料水がそれぞれ貯留され、冷却タンク11では飲料水が冷却装置により所定の温度に冷却され、加熱タンク12では飲料水は内蔵されたヒーターにより所定の温度に温められる。
前記冷却タンク11および前記加熱タンク12に飲料水が貯留され、飲料水が所定の温度になると、ウォーターサーバー8は使用可能な状態となる。利用者は、図7に示すように、供給口13,14にコップ21をセットし、希望する飲料水をコップに注ぐことができる。
この実施形態では、飲料水が充填された液体包装袋7は、3層構造の積層フィルム1で構成されているのでニードル16を刺して液体包装袋7に孔を開けた時に、孔の周りの液体包装袋7の外層4がニードル16の表面に張り付いた状態で液体包装袋7の内側へと引き込まれるので、前記孔の周囲は前記ニードル16と密着した状態なり、孔の周囲からボトルホルダー10の内部に飲料水が漏れるのを防ぐことができる。
特に、外層4は、柔軟性に優れ、引張り、引裂き、衝撃強度が強い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)から構成されているので、ニードル16が刺されたときに、孔の周辺部に亀裂や裂けが生じるのを防止することができる。
また、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、耐寒性も良好であるので、寒冷地や冬季においてもニードル16が刺されたときに、孔の周辺部に亀裂や裂けが生じて飲料水が漏れるのを有効に防止することができる。
この液体包装袋7の飲料水を使い切ったときには、利用者は、空になった液体包装袋7を資源ごみとしてリサイクルでき、また、処分するまでの間も小さく折りたためるので余分なスペースは不要となる。
上述の実施形態では、液体包装袋7には、飲料水を充填したが、例えば清涼飲料水や酒類、調味料等の、飲料水以外の液体を充填してもよい。また、液体包装袋7を清涼飲料水のサーバー(ドリンクサーバー)、酒類のサーバー、調味料のサーバー等のウォーターサーバー以外の用途に使用してもよい。
上述の実施形態では、積層フィルム1には、中間層3を一層設けたけれども、二層以上設けてもよく、あるいは、必要な強度が確保できるのであれば、中間層は省略してもよい。
1 積層フィルム
2 内層
3 中間層
4 外層
5,6 接着剤層
7 液体包装袋
8 ウォーターサーバー
16 ニードル
2 内層
3 中間層
4 外層
5,6 接着剤層
7 液体包装袋
8 ウォーターサーバー
16 ニードル
Claims (4)
- 液体が充填される液体包装袋であって、
少なくとも内層と外層とを有する積層フィルムから構成され、
前記内層は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなり、前記外層は、前記内層よりも耐熱温度が高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなる、
ことを特徴とする液体包装袋。 - 前記積層フィルムは、前記内層と外層との間に、無延伸フィルムからなる中間層を有する、
請求項1に記載の液体包装袋。 - 前記無延伸フィルムがポリアミド樹脂からなる、
請求項2に記載の液体包装袋。 - 前記液体が、ウォーターサーバー用の飲料用液体である、
請求項1〜3に記載の液体包装袋。
Priority Applications (1)
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JP2011151951A JP2013018504A (ja) | 2011-07-08 | 2011-07-08 | 液体包装袋 |
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2011
- 2011-07-08 JP JP2011151951A patent/JP2013018504A/ja active Pending
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