JP2013014760A - 芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造方法、並びに、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造装置 - Google Patents

芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造方法、並びに、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コーキングによる触媒の失活を抑制できる、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの製造方法を提供する。
【解決手段】炭化水素を、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含む第1の触媒部を通過させ、その後更に酸量が前記固体酸触媒(A)の酸量の90%以下である固体酸触媒(B)を含む第2の触媒部を通過させることを含み、かつ、前記第1の触媒部および前記第2の触媒部において該炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解することを含む、ことを特徴とする芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィン(以下、「軽質オレフィン」と記載することがある。)を製造する方法に関する。
エチレン、プロピレン、ブテン等の軽質オレフィンおよびBTX(ベンゼン、トルエン、及びキシレン)等の芳香族炭化水素は、ポリマーや様々な化学品の原料となる重要な化学品である。これらの製造方法の1つとして、ナフサの熱分解プロセスが挙げられるが、このプロセスは800℃以上という高温を必要とし、吸熱反応である熱分解を行うために多大なエネルギーを消費する。また、軽質オレフィンのうち、プロピレンの需要増加、供給不足が見込まれているが、熱分解ではエチレン選択率が高く、プロピレン増産への対応は困難である。
そのため、触媒を用いたナフサの接触分解の実現が期待されている。接触分解は、600〜700℃程度の低い温度での反応が可能であるため、省エネルギー化でき、また、一般に熱分解より高いプロピレン選択性を示す。また、触媒の制御によって各生成物の需給バランスに応じた選択率の制御、および全有用成分選択率の向上が期待される。
ナフサの接触分解の触媒として、ゼオライトを中心とした固体酸触媒についてこれまで様々な検討が行われてきている。しかし、生成物の逐次反応により触媒がコーキングされ、失活するという問題点がある。また、ゼオライトを触媒として用いた場合、コークを燃焼させて除去する際に生成する水蒸気や、反応中共存させるスチームによりゼオライト骨格からの脱アルミニウムがおき、失活することも問題となる。
このような失活を抑制する方法がこれまでに報告されている。例えば特開2010−42344号公報(特許文献1)には、アルカリ土類金属、希土類元素およびリンを担持したゼオライトを用いた接触分解において、ゼオライトにリンとリン以外の成分を別工程で担持した触媒を用いることにより、同時に担持した触媒を用いた場合よりも活性低下が抑制されることが記載されている。
特開2010−104878号公報(特許文献2)には、アルカリ土類金属、希土類元素およびリンを担持したゼオライトを用いた接触分解において、ゼオライトにアルカリ土類金属、リン、希土類元素の順又はアルカリ土類金属、リン、希土類、リンの順に担持した触媒を用いることにより、同時あるいは上記と異なる順番で担持した触媒を用いた場合よりも活性低下が抑制されることが記載されている。
特開2010−104909号公報(特許文献3)には、アルカリ土類金属およびリンを担持したゼオライトを用いた接触分解において、ゼオライトにアルカリ土類金属とリンを含む水溶性の塩を用いて担持することにより、活性低下が抑制されることを記載している。
特開2010−202613号公報(特許文献4)には、MCM−68を用いたパラフィンの接触分解において、Si/Al比の低いMCM−68を硝酸処理により脱アルミニウムさせ、Si/Al比を高くすることにより、脱アルミニウムしていないものと比較して活性低下が抑制されることを記載している。
これらの報告は、いずれも反応に触媒を1種類のみ用いて性能の向上を図ったものである。接触分解では、反応の初期では原料炭化水素濃度が高く、反応の後期では原料炭化水素濃度は低くなり、それに代わって軽質オレフィン、芳香族、および軽質パラフィンなどの生成物濃度が高くなる。そのため、反応の初期と後期では反応性、コーキング、失活挙動などが異なることから、それぞれの段階で適した触媒は異なると推定される。
複数の触媒を用いた反応として、例えば米国特許公開2010/0213101A1号公報(特許文献5)には、酸量の小さいbetaゼオライトにVIII族金属を担持した触媒を前段に配置し、高SiのZSM−5にVIII族金属を担持した触媒を後段に配置することが記載されている。そして、これらの触媒は、約800〜約1100°F(約427〜約593℃)でのナフサの改質の選択率を向上し、生成する油分のオクタン価を上げることを目的として選択されている。
特開2010−42344号公報 特開2010−104878号公報 特開2010−104909号公報 特開2010−202613号公報 米国特許出願公開第2010/0213101号明細書
しかしながら、特許文献5に記載の技術は、接触分解におけるコーキングによる触媒の失活を抑制することを想定していない。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コーキングによる触媒の失活を抑制できる、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造方法である。この方法は、炭化水素を、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含む第1の触媒部を通過させ、その後更に酸量が固体酸触媒(A)の酸量の90%以下である固体酸触媒(B)を含む第2の触媒部を通過させることを含み、かつ、第1の触媒部および第2の触媒部において該炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解することを含む。
また、本発明の別の態様は、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造装置である。この装置は、少なくとも第1の触媒部と第2の触媒部とを有する反応部を備えている。第1の触媒部は、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含み、第2の触媒部は、第1の触媒部より下流側に配置されているとともに、酸量が固体酸触媒(A)の酸量の90%以下の固体酸触媒(B)を含んでいる。反応部は、供給された炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解できるように構成されている。
本発明によれば、コーキングによる触媒の失活を抑制できる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲はこれらの構成に限定されるものではない。
本発明者らは、鋭意研究の結果、酸量の異なる固体酸触媒を組み合わせることで、各触媒単独で使用した場合より長い時間、高い転化率を維持することを見いだし、本発明を完成するに至った。
具体的には、本実施の形態に係る製造方法は、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの製造方法である。この製造方法は、炭化水素を、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(以下、「固体酸触媒(A)」と記載することがある。)を含む第1の触媒部を通過させ、その後更に酸量が固体酸触媒(A)の酸量の90%以下である固体酸触媒(以下、「固体酸触媒(B)」と記載することがある。)を含む第2の触媒部を通過させることを含み、かつ、第1の触媒部および第2の触媒部において該炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解することを含む。
ここで、第1の触媒部(固体酸触媒(A))は第2の触媒部(固体酸触媒(B))の上流側に配置されている。換言すれば、第2の触媒部は第1の触媒部の下流側に配置されている。
本実施の形態の製造方法において、原料に好適な炭化水素としては、例えば、炭素数2〜20のアルカン、炭素数2〜20のオレフィン、炭素数6〜20の芳香族炭化水素、炭素数5〜20のナフテン等が挙げられる。炭化水素として、好ましくは、炭素数が5〜12の炭化水素であり、より好ましくは、炭素数が5〜9の飽和炭化水素及び/又は炭素数6〜9の芳香族炭化水素である。炭素数が5〜9の飽和炭化水素としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、炭素数6〜9の芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。また、炭化水素として、好ましくは、炭素数が5〜12の炭化水素を80重量%以上含有する炭化水素であり、より好ましくは、炭素数が5〜9の飽和炭化水素及び/又は炭素数6〜9の芳香族炭化水素を80重量%以上含有する炭化水素である。
このような炭化水素として、重油、軽油、ナフサ等が挙げられ、好ましくは、ナフサである。ナフサは、その沸点によりライトナフサ、ヘビーナフサ、フルレンジナフサに分類されるが、原料ナフサはこれらのいずれでもよく、好ましくは、ライトナフサである。ここで、ライトナフサとは、ナフサの中で沸点が比較的低いものをいい、ヘビーナフサとは、ナフサの中で沸点が比較的高いものをいう。
これらの原料に、接触分解の未反応原料および生成物の一部をリサイクルして混合してもよく、あるいは他のプロセスで生成した炭化水素を混合して用いてもよい。原料を反応器に導入する際に、窒素などの不活性ガスで原料を希釈してもよいが、不活性ガス供給のコストを考慮すると不活性ガスを使用しないことが好ましい。また、反応器に水素を供給してもよいが、水素濃度が高くなると、生成物が水素化されて芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの収率が低下するため水素は供給しないことが好ましい。熱供給およびコーキング抑制のために、スチームを同伴させてもよい。
炭化水素の接触分解の反応温度は、600℃以上であり、好ましくは、600〜900℃であり、より好ましくは、610〜750℃であり、更に好ましくは、630〜700℃である。温度が低すぎると十分に反応が進まず、また、生成物のパラフィンとオレフィン間の平衡がパラフィン側にずれるため、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの収率が低下する。一方、温度が高すぎると熱分解が進行するため芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンの収率が低下し、また、コーキングが増大し、触媒の失活が早くなる。
固体酸触媒としては、ゼオライト、シリカアルミナ、硫酸化ジルコニア、タングステン酸ジルコニアなどが挙げられるが、触媒層に用いられる固体酸触媒のうち少なくとも1つが、8、10又は12員環の細孔構造を有するゼオライトであることが好ましく、触媒層に用いられる固体酸触媒の少なくとも2つが、8、10又は12員環の細孔構造を有するゼオライトであることがより好ましい。更に好ましくは、固体酸触媒の少なくとも2つは、いずれも8又は10員環の細孔構造を有するゼオライトである。なお、前述のそれぞれの触媒層は、触媒部として機能する。以下、触媒部の一形態として触媒層を例に説明するが、触媒部は様々な形態をとりうる。
上記8、10又は12員環の細孔構造を有するゼオライトは、MFI型、MEL型、MWW型、TON型、BEA型、MSE型、MOR型、MTW型、FAU型ゼオライトの中から選ばれる少なくとも1つであることが好ましく、MFI型、MSE型、FAU型ゼオライトの中から選ばれる少なくとも1つであることがより好ましく、その中でも特に接触分解活性、安定性が高いMFI型ゼオライトが最も好ましい。ZSM−5はMFI型ゼオライトの1種である。
使用する固体酸触媒のうち、1つ以上の触媒が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、リン、および4A族、5A族、6A族、7A族、8族、1B族、2B族の遷移金属から選ばれる1つ以上の成分で修飾されていてもよい。
触媒の酸量は、当技術分野では「酸性度」とも呼ばれているが、該触媒1グラムあたりの酸のモル数で定義される。固体酸触媒は、粉体、成型体いずれの形態で用いてもよい。成型体の形態の触媒を、以下、成型触媒と記す。成型触媒は、固体酸触媒成分以外に、結合剤等として、カオリン、ベントナイト等の粘土鉱物及び/又はシリカ、アルミナ、ジルコニア等の無機酸化物を1つ以上含有していてもよい。
固体酸触媒の酸量は、アンモニア昇温脱離法(以下、アンモニアTPD法)により測定することができる。なお、成型触媒については、成型体を粉砕した粉末をアンモニアTPDで測定して得られる酸量が、上流に配置されるいずれかの触媒層(触媒部)に用いられる固体酸触媒(A)の酸量よりも小さい触媒を下流に配置してもよく、粘土鉱物や無機酸化物等を混合する前の固体酸触媒をアンモニアTPDで測定して得られる酸量が、上流に配置されるいずれかの触媒層(触媒部)に用いられる固体酸触媒(A)の酸量より小さい触媒を下流に配置してもよい。
本実施の形態においては、固体酸触媒(A)の酸量が、0.001〜1mmol/gであり、好ましくは、0.01〜0.8mmol/gであり、より好ましくは、0.1〜0.5mmol/gである。固体酸触媒(A)の酸量が大きすぎると、活性が高いもののコーキングにより失活しやすく、一方酸量が小さすぎると十分な活性が得られない。
また、本実施の形態においては、固体酸触媒(B)の酸量が、固体酸触媒(A)の酸量の90%以下であり、好ましくは、5〜70%であり、より好ましくは、20〜60%である。3層以上の触媒層を用いる場合は、いずれか2層の触媒層に用いられる固体酸触媒の酸量が上記範囲を満たせばよい。
本実施の形態において、酸量の異なる固体酸触媒をそれぞれ別々の反応器に充填し、こうして触媒を充填した反応器を2器以上直列に配置することにより2層以上の触媒層を形成してもよい。この場合には、触媒が充填された一つの反応器が一つの触媒層を構成する。なお、設備および運転のコストを考慮すると、酸量の異なる固体酸触媒を1つの反応器に充填して、1つの反応器内に2層以上の触媒層を形成することが好ましい。
酸量の異なる固体酸触媒をそれぞれ別々の反応器に充填し、こうして触媒を充填した反応器を2器以上使用する場合、その反応器の形式は固定層、移動層、流動層いずれでもよく、異なる形式の反応器を組み合わせてもよい。なお、設備および運転コストを考慮すると、複数の反応器の間には、原料や生成物の成分を分離するための設備がないこと好ましい。ここで、「固定層」流通式の反応器、いわゆる固定床反応器は、例えば、粒状触媒を何らかの部材で保持するタイプの反応器であり、低コストで実現できる。粒状触媒を保持する部材は、例えば、石英ウールと石英砂を組み合わせたものや、網目状の床などが用いられる。また、「流動層」式の反応器、いわゆる流動層反応器は、例えば、粉体状の触媒の中を気体が泡のように噴き出すよう構成された反応器である。
酸量の異なる固体酸触媒を1つの反応器に充填して、該反応器内に2層以上の触媒層を形成する場合、固定床反応器を使用することが好ましい。反応器内に酸量の異なる固体酸触媒を直列に充填するが、酸量の異なる固体酸触媒の段が互いに直接接していてもよく、不活性な層、あるいは互いに酸量の異なる固体酸触媒以外の触媒の層が間に入ることにより互いに離れていてもよい。また、3種類以上の固体酸触媒を使用する場合、そのうち少なくとも2種類の相互の位置が、上流に酸量の大きい固体酸触媒があり、下流に酸量の小さい固体酸触媒があればよく、残る触媒の位置は特に制限されない。なお、上流側から順に酸量の大きい固体酸触媒を種類ごとに複数段に分けて反応器に充填することが好ましい。本実施の形態に係る反応器は、上流側に相対的に酸量の高い固体酸触媒が充填されているとともに、下流側に相対的に酸量の低い固体酸触媒が充填されている。
固体酸触媒(A)の重量と、固体酸触媒(B)との重量としては、固体酸触媒(A)の重量に対して、固体酸触媒(B)の重量が1/100〜100倍であることが好ましく、1/10〜10倍であることがより好ましい。3層以上の触媒層を用いる場合は、固体酸触媒(A)に該当するいずれか一つの固体酸触媒の重量に対して固体酸触媒(B)に該当するいずれか一つの固体酸触媒の重量が上記範囲に入っていればよい。
用いる触媒層は、2層以上であればよいが、触媒製造コスト、充填の手間に対する効果を考慮すると2〜5層の触媒層を用いることが好ましく、2〜3層の触媒層を用いることがより最も好ましい。
固体酸触媒(A)と固体酸触媒(B)との組合せについては、ゼオライトとシリカアルミナのように異なる系の固体酸触媒を組み合わせてもよいが、操作性の観点から、酸量の異なるゼオライト同士のように、同じ系で酸量を変えた組合せがより好ましい。ゼオライトを用いる場合、MFIとFAUのように構造の異なるゼオライトを組み合わせてもよいが、好ましくは少なくとも2種類の固体酸触媒は互いに結晶構造の同じMFI型ゼオライトであり、すべての固体酸触媒がMFI型ゼオライトであることがより好ましい。
酸量は、原料、組成、調製法、調製条件、後処理、金属担持など様々な要因で制御することができ、酸量の異なる固体酸触媒を得るための方法は特に制限されない。ゼオライトの場合、例えばSi/Alモル比を変える、水蒸気処理を行う、酸処理を行う、アルカリ処理を行う、イオン交換率を変えるといった方法で、容易に酸量を制御することができる。Si/Alモル比を変えることはゼオライトの後処理を必要としない点から好ましい。また、水蒸気処理、酸処理、アルカリ処理といった後処理の場合、1つのゼオライトから酸量の異なるゼオライトを調製できるため、複数のゼオライトを購入する場合よりも、酸量が異なるゼオライトをより安価に入手でき得るという利点がある。これらの後処理の中では、水蒸気処理が、酸処理やアルカリ処理と異なり廃液が水のみであるため、処理が容易であり、また、触媒量の減少を伴わない点から、好ましい。
固体酸触媒(A)および固体酸触媒(B)は、共に一般式xMO・yAl・zSiO・nHOで表されたゼオライトを含んでいてもよい。そして、固体酸触媒(A)に含まれているゼオライト(A1)におけるSiとAlのモル比z/yは、固体酸触媒(B)に含まれているゼオライト(B1)におけるSiとAlのモル比z/yと異なっていてもよい。このように、ゼオライトのSi/Alモル比を変えることで酸量を制御することができる。なお、一般的にSi/Alモル比が大きいと酸量は減少する。Si/Alモル比は、原料の組成を変えて調節することができ、また、Si/Alモル比の異なるゼオライトは容易に購入可能である。
水蒸気処理は、通常400〜900℃、好ましくは500〜700℃で、水蒸気あるいは窒素等の不活性ガスで希釈した水蒸気により気相でゼオライトを処理する方法であり、ゼオライト骨格中のアルミニウムを部分的に除去することにより、酸量を小さくすることができる。固体酸触媒(A)のゼオライト(A1)および固体酸触媒(B)のゼオライト(B1)の少なくとも一方は、水蒸気で処理されることにより酸量が調節されているものであってもよい。
酸処理は、ゼオライトを30〜100℃の塩酸、硝酸、硫酸等の酸で処理する方法であり、これによりゼオライト骨格中のアルミニウムを部分的に除去することにより、酸量を小さくすることができる。
本発明の一つの態様では、前記方法は、前記第1の触媒部と前記第2の触媒部とを含む反応装置において実施され、単位時間に前記反応装置に供給された炭化水素に含まれる炭素原子の総数に対する単位時間に前記反応装置から排出された炭素数4以下のオレフィン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンに含まれる炭素原子の総数の比で定義される選択率が55%以上である。本態様において、前記第1の触媒部と前記第2の触媒部は、単一の反応器内にあってもよく、また、前記第1の触媒部と前記第2の触媒部は、それぞれ別々の反応器内にあってもよい。
また、アルカリ処理は水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ性水溶液でゼオライトを処理する方法であり、それに伴いゼオライト骨格中のケイ素を溶出させ、酸量を大きくすることができる。
以下、本実施の形態の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)酸量の測定
触媒の酸量はアンモニアTPD法により測定を行った。測定には日本ベル社製、BELCATを用いて行った。粉末試料を石英セルに充填し、Heフロー下で500℃まで昇温、1h保持した後100℃まで冷却した。続いて、100℃にて5vol%NH/Heを30分供給してアンモニアを吸着させた後、Heで15分パージを行った。その後、10℃/分で700℃まで昇温、20分保持し、脱離するアンモニアの定量を行った。ゼオライトを分析すると200〜300℃までの低温側のピークと、それ以降の高温側のピークが現れるが、高温側のピークが酸に由来するため、200〜300℃の間でピーク分離を行い、高温側のピークから、酸量を算出した。
(2)水蒸気処理
ゼオライトを水蒸気処理装置にセットし、窒素気流中、5℃/分で600℃まで昇温した後、20vol%水蒸気/窒素を供給し、水蒸気処理を行った。所定の時間処理した後、流れを窒素に切り替え、冷却した。
(3)反応試験
炭化水素原料としてn−ヘキサンを使用し、固定層反応器を用いて接触分解を行った。触媒は粒径250〜500μmに整粒したものを用いた。また、粒状の触媒は、石英ウールと石英砂を用いて保持されている。触媒をインコネル製反応管に全量が0.36gとなるように充填した。触媒層の上下を石英ウールで保持し、そのさらに上下には反応管内のガスの滞留時間を短くするために石英砂を充填した。複数の触媒を2段に分けて充填する場合、その間に石英ウールなどは充填せず、下段の触媒層の上に直接上段の触媒層を充填した。触媒層の中央の位置になるように熱電対をセットし触媒層温度を測定した。
ガスは反応管上部から供給し、下部から抜き出した。大気圧下、窒素気流中、5℃/分で反応管を所定の温度まで昇温した。その後、窒素供給を止め、n−ヘキサンを7.2g/hで供給した。n−ヘキサン以外に、希釈ガスや水蒸気などは反応中供給しなかった。反応開始直後、接触分解の吸熱により触媒層温度が急激に低下するため、触媒層温度が所定の温度になるように電気炉温度を調節した。所定の時間反応後、n−ヘキサンの供給を止め、窒素気流中冷却した。分析はガスクロマトグラフィーにより行い、その結果から転化率(%)を算出した。また、エチレン、プロピレン、ブテン類、BTXの選択率(C‐mol%)を算出した。本実施の形態は、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンを製造する方法において高い活性と活性低下の抑制とを両立する効果に関するものであり、エチレン、プロピレン、ブテン類およびBTXの合計選択率が高く、初期転化率が高くかつ反応開始後所定の時間経過後にも高い転化率を示したものがその効果が大きい。
[実施例1]
上段側にSi/Alモル比80、酸量0.424mmol/gのH−ZSM−5(触媒A)を0.18g充填し、下段側にSi/Alモル比500、酸量0.091mmol/gのH−ZSM−5(触媒B)を0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒B/触媒A)は、21%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例1]
触媒層上段側に触媒Bを0.18g充填し、触媒層下段側に触媒Aを0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒A/触媒B)は、466%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例2]
整粒済みの触媒Aおよび触媒Bを重量比1:1で混合したものを触媒層に0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例3]
触媒Aのみを0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例4]
触媒Bのみを0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例5]
反応温度を550℃とすること以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応結果を表1に示す。
[比較例6]
反応温度を500℃とすること以外は、実施例1と同様の操作を行った。反応結果を表1に示す。
[実施例2]
触媒Aを6h水蒸気処理し、酸量0.087mmol/gのH−ZSM−5(触媒C)を得た。触媒層上段側にSi/Alモル比150、酸量0.234mmol/gのH−ZSM−5(触媒D)を0.18g充填し、下段側に触媒Cを0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒C/触媒D)は、37%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表2に示す。
[比較例7]
触媒層上段側に触媒Cを0.18g充填し、触媒層下段側に触媒Dを0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒D/触媒C)は、269%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表2に示す。
[比較例8]
整粒済みの触媒Cおよび触媒Dを重量比1:1で混合したもの0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表2に示す。
[実施例3]
触媒Aとは異なるSi/Alモル比80、酸量0.175mmol/gのH−ZSM−5(触媒E)を1h水蒸気処理し、Si/Alモル比80、酸量0.110mmol/gのH−ZSM−5(触媒F)を得た。また、触媒Eを4h水蒸気処理し、Si/Alモル比80、酸量0.064mmol/gのH−ZSM−5(触媒G)を得た。触媒層上段側に触媒Fを0.18g充填し、下段側に触媒Gを0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒G/触媒F)は、58%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表3に示す。
[比較例9]
触媒層上段側に触媒Gを0.18g充填し、触媒層下段側に触媒Fを0.18g充填した。下段側の触媒の酸量の、上段側の触媒の酸量に対する比(触媒F/触媒G)は、172%であった。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表3に示す。
[比較例10]
触媒Fのみを0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表3に示す。
[比較例11]
触媒Gのみを0.36g充填した。これについて650℃にて反応試験を行った。反応結果を表3に示す。
Figure 2013014760
Figure 2013014760
Figure 2013014760
実施例1と比較例1〜4、実施例2と比較例7および8、実施例3と比較例9〜11の比較から、酸量の多い触媒を上流に配置し、それよりも酸量が少ない触媒を下流に配置することにより、それと異なる配置あるいはいずれかの触媒単独で用いた場合よりも長時間高い活性を維持することが明らかとなった。
具体的には、酸量の多い触媒Aを下流に配置し、それよりも酸量が少ない触媒Bを上流に配置した比較例1の構成は、実施例1の構成と比較すると、初期から転化率が低い。また、酸量の多い触媒Aと酸量が少ない触媒Bを混合した比較例2の構成は、実施例1の構成と比較すると、初期(反応時間1h)の転化率は高いものの、反応時間13hにおける転化率が急激に低下している。また、実施例1と比較例5および6の比較から、反応温度が600℃よりも低い場合、活性低下は抑制されるものも初期から転化率が低く、また、600℃以上の場合と比べてエチレン、プロピレン、ブテン類およびBTXの合計選択率が著しく低くなることがわかった。
具体的には、実施例に係る製造方法は、単位時間に供給された炭化水素に含まれる炭素原子の総数(mol数)に対する単位時間に生成した炭素数4以下のオレフィン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンからなる生成物に含まれる炭素原子の総数(mol数)の比で定義される選択率が55%以上となるように構成されている。好ましくは、選択率が60%以上となるように構成されているとよい。また、単位時間に供給された炭化水素に含まれる炭素原子の総数(mol数)に対する単位時間に生成した炭素数4以下のオレフィンからなる生成物に含まれる炭素原子の総数(mol数)の比で定義される選択率が30%以上となるように構成されていることが好ましい。
このように、本実施の形態に係る製造方法によれば、コーキングによる失活を抑制し、一種類の触媒を用いた場合と比較して、高い触媒活性を安定に長時間維持することができる。
なお、実施例に係る他の製造方法は、炭化水素を、酸量が0.001〜1mmol/gであり、10員環の細孔構造を有する第1のゼオライトを含む第1の触媒部を通過させ、その後更に酸量が第1のゼオライトの酸量の90%以下であり、10員環の細孔構造を有する第2のゼオライトを含む第2の触媒部を通過させ、該炭化水素を接触分解する、芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィンを製造する方法と捉えることもできる。
また、本実施の形態を製造装置として捉えることもできる。この場合、本実施の形態に係る芳香族炭化水素及び/又は軽質オレフィン製造装置は、少なくとも第1の触媒部と第2の触媒部とを有する反応器を備えている。第1の触媒部は、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含み、第2の触媒部は、第1の触媒部より下流側に配置されているとともに、酸量が固体酸触媒(A)の酸量の90%以下の固体酸触媒(B)を含んでいる。反応部は、供給された炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解できるように構成されている。
以上、本発明を上述の実施の形態や各実施例を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態や実施例に限定されるものではなく、実施の形態や各実施例の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態や各実施例における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態や各実施例に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。

Claims (12)

  1. 炭化水素を、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含む第1の触媒部を通過させ、その後更に酸量が前記固体酸触媒(A)の酸量の90%以下である固体酸触媒(B)を含む第2の触媒部を通過させることを含み、
    かつ、前記第1の触媒部および前記第2の触媒部において該炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解することを含む、
    ことを特徴とする、芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造方法。
  2. 前記固体酸触媒(A)および前記固体酸触媒(B)は、互いに同じ結晶構造のゼオライトである請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記固体酸触媒(A)のゼオライト(A1)および前記固体酸触媒(B)のゼオライト(B1)は、共に一般式xMO・yAl・zSiO・nHOで表され、
    ゼオライト(A1)におけるSiとAlのモル比z/yは、ゼオライト(B1)におけるSiとAlのモル比z/yと異なる請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記固体酸触媒(A)のゼオライト(A1)および前記固体酸触媒(B)のゼオライト(B1)の少なくとも一方は、水蒸気で処理されることにより酸量が調節されている請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 前記方法は、前記第1の触媒部と前記第2の触媒部とを含む反応装置において実施され、
    単位時間に前記反応装置に供給された炭化水素に含まれる炭素原子の総数に対する単位時間に前記反応装置から排出された炭素数4以下のオレフィン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンに含まれる炭素原子の総数の比で定義される選択率が55%以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記炭化水素は、炭素数5〜9の飽和炭化水素及び/又は炭素数6〜9の芳香族炭化水素を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記炭化水素は、ナフサを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記固体酸触媒(A)および前記固体酸触媒(B)の少なくとも一方は、8、10又は12員環の細孔構造を有するゼオライトである請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
  9. 前記固体酸触媒(A)および前記固体酸触媒(B)の少なくとも一方は、MFI型ゼオライトである請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
  10. 前記方法は固定床反応器において実施され、
    前記反応器は、充填されている触媒の種類において異なる複数段を有し、前記固体酸触媒(B)は、前記固体酸触媒(A)が充填されている段よりも下流側の段に前記固体酸触媒(B)が充填されている、
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
  11. 少なくとも第1の触媒部と第2の触媒部とを有する反応部を備え、
    前記第1の触媒部は、酸量が0.001〜1mmol/gの固体酸触媒(A)を含み、前記第2の触媒部は、前記第1の触媒部より下流側に配置されているとともに、酸量が前記固体酸触媒(A)の酸量の90%以下の固体酸触媒(B)を含み、
    前記反応部は、供給された炭化水素を600℃以上の反応温度で接触分解できるように構成されている、
    芳香族炭化水素及び/又は炭素数4以下のオレフィンの製造装置。
  12. 前記固体酸触媒(A)および前記固体酸触媒(B)は、いずれも8又は10員環の細孔構造を有するゼオライトであることを特徴とする請求項11に記載の製造装置。
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