JP2013009011A - 積層型冷却器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の電子部品を両面から冷却するための積層型冷却器。積層型冷却器は、冷却媒体を流通させる冷媒流路21を設けた複数の冷却管と、複数の冷却管を連通する連通部とを有している。冷却管は、冷媒流路21中に積層方向に重ねた複数のインナフィン7を配設してなる。複数のインナフィン7のうち、少なくとも一つのインナフィン7は、積層方向に直交する断面の形状が波型形状となるウェーブフィンである。積層方向に隣接したインナフィン7は、積層方向から見たときに互いの形状が重なり合わないように配設されている。
【選択図】図10
Description
この積層型冷却器9においては、上記半導体モジュール91と上記冷却管92とが交互に積層された構成となっている(図3参照)。そして、積層された複数の冷却管92は、連通部によって連通され、冷却媒体が各冷却管92に流通するよう構成されている。
また、各冷媒流路921にそれぞれ断面凹凸形状のインナフィン97を配設してなる。これにより、冷却媒体と冷却管92との伝熱面積を大きくして、放熱効率の向上を図っている。
インナフィン97による伝熱面積の拡大という観点では、冷媒流路921中にインナフィン97がなるべく密に配設されていることが好ましいが、配設密度が高すぎると、目詰まり等によって冷却媒体の流通抵抗が大きくなりすぎて、却って冷却効率が低下してしまうという問題がある。それゆえ、冷却媒体の流通抵抗と伝熱面積とが適度なバランスとなるよう設計することにより、冷却効率の向上を図ることが考えられる。そこで、発明者らは、冷媒流路921がインナフィン7によって区切られる小流路923の断面が直径0.9mmの円以上の大きさであれば、流通抵抗が低下し難いことを見出した。
該積層型冷却器は、冷却媒体を流通させる冷媒流路を設けた複数の冷却管と、該複数の冷却管を連通する連通部とを有しており、
上記冷却管は、中間プレートによって積層方向に仕切られた複数の上記冷媒流路を有し、
該複数の冷媒流路の少なくとも一つには、積層方向に重ねた複数のインナフィンを配設してあり、
互いに重ねられた上記インナフィンの間には、両者に接触する平板状の中間フィンが介在していることを特徴とする積層型冷却器がある。
上記冷却管は、上記複数の冷媒流路の少なくとも一つに、積層方向に重ねた複数のインナフィンを配設してあり、互いに重ねられた上記インナフィンの間には上記中間フィンが介在している。これにより、この冷媒流路における冷却媒体とインナフィンとの間の伝熱面積を大きくすることができる。その結果、電子部品の冷却効率を向上させることができる。
該積層型冷却器は、冷却媒体を流通させる冷媒流路を設けた複数の冷却管と、該複数の冷却管を連通する連通部とを有しており、
上記冷却管は、上記冷媒流路中に積層方向に重ねた複数のインナフィンを配設してなり、
該複数のインナフィンのうち、少なくとも一つのインナフィンは、積層方向に直交する断面の形状が波型形状となるウェーブフィンであり、
積層方向に隣接した上記インナフィンは、積層方向から見たときに互いの形状が重なり合わないように配設されていることを特徴とする積層型冷却器にある(請求項1)。
上記冷却管は、上記冷媒流路中に積層方向に重ねた複数のインナフィンを配設してなり、複数のインナフィンのうち少なくとも一つのインナフィンは上記ウェーブフィンである。ウェーブインナフィンは、冷媒流路における長手方向の長さが同じストレートのインナフィンよりも、その表面積が大きくなる。それゆえ、ウェーブフィンを設けたことにより、冷却媒体との接触面積が大きくなる。すなわち、冷却媒体からの冷却管の伝熱面積を大きくすることができ、伝熱効率を向上させることができる。その結果、電子部品の冷却効率を向上させることができる。
また、上記電子部品として、上記半導体モジュール以外にも、例えば、パワートランジスタ、パワーFET、IGBT等を用いることもできる。
また、本明細書において、「積層方向」とは、複数の上記電子部品と複数の上記冷却管とが積層された方向をいう。
この場合には、上記貫通孔を通じて、冷却媒体が中間フィンを挟んで隣り合う冷媒流路間を移動することが可能となり、冷却効率を向上させることができる。
この場合には、上記突出部において、冷却媒体の流れを乱すことができる。これにより、部分的な温度差が生じた冷却媒体を混合することができ、より冷却効率を向上させることができる。
この場合には、冷却媒体とインナフィンとの間の伝熱面積を向上させることができると共に、冷却管の積層方向の耐荷重強度を向上させることができる。
この場合には、上記冷却管の生産性を向上させることができる。
この場合には、容易かつ確実に、冷却媒体とインナフィンとの伝熱面積を充分に確保することができる。
この場合には、冷却媒体とインナフィンとの間の伝熱面積をさらに大きくすることができると共に、冷却媒体の流れを蛇行させることができる。これにより、電子部品の冷却効率を効果的に向上させることができる。
この場合には、より一層伝熱面積の拡大と、冷却媒体の乱流の形成や混合を図ることができ、電子部品の冷却効率を向上させることができる。
この場合には、一方のウェーブフィンに沿って流れる冷却媒体と、他方のウェーブフィンに沿って流れる冷却媒体とが、互いに反対向きの蛇行の仕方をすることとなるため、効果的に電子部品の冷却効率を向上させることができる。また、冷却媒体との伝熱面積を大きくすることができる。さらには、冷却管の積層方向の耐荷重強度を向上させることができる。
この場合には、より一層、冷却媒体とインナフィンとの伝熱面積を向上させることができ、冷却効率を向上させることができる。
この場合には、上記冷却管の生産性を向上させることができる。
本発明の参考例にかかる積層型冷却器につき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の積層型冷却器1は、複数の電子部品6を両面から冷却する。
積層型冷却器1は、図3に示すごとく、冷却媒体5を流通させる冷媒流路21を設けた複数の冷却管2と、該複数の冷却管2を連通する連通部3とを有する。
インナフィン7が配設されている領域は、上記電子部品6と冷却管2とが接触する領域を含み、それよりも広い領域である。
また、図4に示すごとく、インナフィン7は、積層方向に直交する断面の形状が、冷却管2の長手方向と平行なストレートフィンである。
これにより、上記中央領域701が中間フィン25となり、端部領域702がインナフィン7となる。
また、図1に示すごとく、この中間フィン25と一対のインナフィン7との積層体を、冷却管2の外殻を構成する外殻プレート22と中間プレート26とに挟持させる。外殻プレート22及び中間プレート26はアルミニウムからなる。ただし、本例の場合には、これらは上記金属板70のようなブレージングシートとする必要はない。
このように、冷却媒体5が冷媒流路21を流通する間に、電子部品6との間で熱交換を行って、該電子部品6を冷却する。
また、上記冷却媒体5としては、エチレングリコール系の不凍液が混入した水を用いる。
また、電子部品6は、冷却管2に直接接触させた状態で配設することができる。ただし、場合によっては、電子部品6と冷却管2との間に、セラミック等の絶縁板や、熱伝導性グリス等を介在させることもできる。
上記冷却管2は、各冷媒流路21に、積層方向に重ねた複数のインナフィン7を配設してあり、互いに重ねられたインナフィン7の間には中間フィン25が介在している。これにより、この冷媒流路21における冷却媒体とインナフィン7との間の伝熱面積を大きくすることができる。その結果、電子部品6の冷却効率を向上させることができる。
一方、図13に示す上述した従来の積層型冷却器9をも作製した。この積層型冷却器9において冷媒流路21がインナフィン7によって区切られる小流路211は、積層方向の高さをL3、積層方向及び長手方向に直交する方向の幅をL4としたとき、L3=1.89mmであり、L4=0.9mmである。
この状態で両者を比較すると、本例の積層型冷却器1におけるインナフィン7の伝熱面積は従来に比べて約40%向上し、熱抵抗を約20%低減することができた。
本例は、図6に示すごとく、中間フィン25に貫通孔252を設けた例である。
上記貫通孔252は、冷却管2の長手方向に対して斜めに複数形成されている。
図6に示すごとく、貫通孔252は、金属板70の中央領域701に設けてある。そして、この金属板70を、上記参考例1と同様の方法で折り畳み、中間フィン25とその両面に接触配置される一対のインナフィン7との積層体を形成する。
その他は、参考例1と同様である。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図7、図8に示すごとく、中間フィン25に、厚み方向に突出した突出部253を形成した例である。
突出部253の形状やその形成の仕方は、種々考えられる。
例えば、図7に示す突出部253は、中間フィン25の一部を切り曲げすることによって突出させている。この場合は、切り曲げの結果、中間フィン25の一部に貫通孔も形成される。
また、図8に示す突出部253は、中間フィン25の一部を厚み方向に盛り上げて、ディンプル状に形成している。
その他は、参考例1と同様である。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図9に示すごとく、中間フィン25とその両面側のインナフィン7との積層体を、1枚の金属板70によって形成するにあたり、その形成方法を変更した例である。
すなわち、本例における金属板70は、5つの領域に分割され、一つの中央領域703と、その両脇の中間領域704と、両端の端部領域705とを有する。そして、中央領域703及び一対の端部領域705に、インナフィン7を設けている。また、一対の中間領域704は平板状となっている。
これにより、参考例1と同様の構造の、一般中間フィン25と一対のインナフィン7とからなる積層体を得ることができる。
その他は、参考例1と同様であり、同様の作用効果を得ることができる。
本例は、本発明にかかる積層型冷却器の実施例であり、図10、図11に示すごとく、インナフィン7として、積層方向に直交する断面の形状が波型形状となるウェーブフィンを用いた例である。
図10に示すごとく、積層方向に互いに隣接するインナフィン7は、積層方向から見たときに互いの形状が重なり合わないように配設されている。
これは、インナフィン7によって区切られる小流路211の流路幅D(冷却管2の長手方向の幅)を、インナフィン7のウェーブの振幅と同等としていることによる。
その他は、参考例1と同様である。それゆえ、参考例1に係る図1〜図5に表れた構成は、本例において説明した構成と矛盾しない範囲において、本例の積層型冷却器1の構成を表す。
上記冷却管2は、冷媒流路21中に積層方向に重ねた複数のインナフィン7を配設してなり、複数のインナフィン7はウェーブフィンである。ウェーブフィンは、冷媒流路21における長手方向の長さが同じストレートのインナフィンよりも、その表面積が大きくなる。それゆえ、ウェーブフィンを設けたことにより、冷却媒体との接触面積が大きくなる。すなわち、冷却媒体からの冷却管2の伝熱面積を大きくすることができ、伝熱効率を向上させることができる。その結果、電子部品6の冷却効率を向上させることができる。
また、積層方向の耐荷重強度を向上させることができる。
その他、参考例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図12に示すごとく、ストレートフィン7sとウェーブフィン7wとを組み合わせた例である。
すなわち、積層方向に隣り合うインナフィン7の組み合わせとして、ストレートフィン7sとウェーブフィン7wとの組み合わせを採用している。
ストレートフィン7sにより形成される小流路211の幅と、ウェーブフィン7wにより形成される小流路211の幅と、ウェーブフィン7wの波の振幅とは同等となるように形成されている。
その他は、参考例1と同様である。それゆえ、参考例1に係る図1〜図5に表れた構成は、本例において説明した構成と矛盾しない範囲において、本例の積層型冷却器1の構成を表す。
本例の場合にも、実施例1に準じた作用効果を奏することができる。
2 冷却管
21 冷媒流路
25 中間フィン
26 中間プレート
3 連通部
5 冷却媒体
6 電子部品
7 インナフィン
Claims (5)
- 複数の電子部品(6)を両面から冷却するための積層型冷却器(1)であって、
該積層型冷却器(1)は、冷却媒体を流通させる冷媒流路(21)を設けた複数の冷却管(2)と、該複数の冷却管(2)を連通する連通部(3)とを有しており、
上記冷却管(2)は、上記冷媒流路(21)中に積層方向に重ねた複数のインナフィン(7)を配設してなり、
該複数のインナフィン(7)のうち、少なくとも一つのインナフィン(7)は、積層方向に直交する断面の形状が波型形状となるウェーブフィンであり、
積層方向に隣接した上記インナフィン(7)は、積層方向から見たときに互いの形状が重なり合わないように配設されていることを特徴とする積層型冷却器(1)。 - 請求項1において、上記冷却管(2)に配置された複数の上記インナフィン(7)は、すべて上記ウェーブフィンからなることを特徴とする積層型冷却器(1)。
- 請求項1又は2において、上記冷却管(2)には、上記ウェーブフィンが複数枚隣接配置されており、互いに積層方向に隣接した上記ウェーブフィンは、互いの山部(71)と谷部(72)とが、上記冷却管(2)の長手方向の同じ位置に配置されていることを特徴とする積層型冷却器(1)。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記冷却管(2)には、上記インナフィン(7)が3枚以上積層方向に配設されていることを特徴とする積層型冷却器(1)。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、積層方向に互いに隣接した2枚の上記インナフィン(7)は、1枚の金属板(70)を折り返してなることを特徴とする積層型冷却器(1)。
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