JP2013007272A - ハイブリッドシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】機関トルクの変動周波数と動力伝達系の共振周波数との一致による振動の発生を抑制すること。
【解決手段】燃料タンク70内で発生する蒸発燃料を捕捉するキャニスタ73と、燃料タンク内で発生する蒸発燃料をキャニスタに導入するために燃料タンクとキャニスタとを接続する上流側蒸発燃料通路78Aと、キャニスタに捕捉された蒸発燃料を吸気通路に導入するためにキャニスタと吸気通路とを接続する下流側蒸発燃料通路78Bと、キャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量を制御するために下流側蒸発燃料通路に配置された蒸発燃料量制御弁79と、を有する。蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングが動力伝達系における共振周波数を考慮して決定される。
【選択図】図2

Description

本発明はハイブリッドシステムに関する。
特許文献1に内燃機関の蒸発燃料処理装置が記載されている。この蒸発燃料処理装置は、燃料タンク内で発生する蒸発燃料(以下これを単に「蒸発燃料」という)を捕捉するキャニスタと、燃料タンク内で発生する蒸発燃料をキャニスタに導入するために燃料タンクとキャニスタとを接続する上流側蒸発燃料通路と、キャニスタに捕捉された蒸発燃料を吸気通路に導入するためにキャニスタと吸気通路とを接続する下流側蒸発燃料通路と、キャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量を制御するために下流側蒸発燃料通路に配置された蒸発燃料量制御弁と、を有する。そして、蒸発燃料量制御弁が開弁されているとキャニスタから吸気通路に蒸発燃料が導入され、蒸発燃料量制御弁が全閉にされるとキャニスタから吸気通路に蒸発燃料が導入されなくなる。
特開平8−28369号公報 特開平9−256917号公報
ところで、吸気通路に導入された蒸発燃料は吸気通路内を流れる空気とともに内燃機関の燃焼室に吸入される。ここで、内燃機関が多気筒内燃機関である場合、つまり、内燃機関が複数の燃焼室を有する場合において、蒸発燃料量制御弁が開弁されるタイミングが特定の燃焼室における吸気行程にのみ同期しているが残りの燃焼室における吸気行程には同期していないときには、特定の燃焼室に吸入される蒸発燃料の量が残りの燃焼室に吸入される蒸発燃料の量よりも多くなる。つまり、吸入される蒸発燃料の量が燃焼室毎に異なる。そして、この場合、特定の燃焼室で発生するトルクが残りの燃焼室で発生するトルクよりも大きくなる。その結果、内燃機関から出力されるトルク(以下このトルクを「機関トルク」という)を全体的に見た場合、機関トルクが一定の周期でもって変動することになる。
ところで、内燃機関と電動機とを動力源とするいわゆるハイブリッドシステムにおいて、内燃機関から出力される動力を伝達するドライブシャフトや機関トルクの変動を緩和させたうえで機関トルクを下流に伝達するために設けられるトーショナルダンパなどの動力伝達系において共振が生じることが知られている。
ここで、ハイブリッドシステムの内燃機関として特許文献1に記載の内燃機関が採用されており、上述したように吸入される蒸発燃料の量が燃焼室毎に異なり、その結果、機関トルクが一定の周期でもって変動しており、その機関トルクの変動周波数が上記動力伝達系の共振周波数に一致している場合、比較的大きな振動が発生し、いわゆるドライバビリティが低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、上述したハイブリッドシステムにおいて、機関トルクの変動周波数が動力伝達系の共振周波数に一致することに起因する振動の発生を抑制することにある。
本願の発明は、内燃機関と電動機とを備えた動力装置と、該動力装置から出力される動力を伝達するための動力伝達系と、を具備するハイブリッドシステムに関する。ここで、動力伝達系とは、たとえば、内燃機関から出力される動力を伝達するドライブシャフトや機関トルクの変動を緩和させたうえで機関トルクを下流に伝達するために設けられるトーショナルダンパなどを含む系である。
そして、本発明の内燃機関は、複数の燃焼室を有するとともに、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を捕捉するキャニスタと、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を該キャニスタに導入するために燃料タンクと該キャニスタとを接続する上流側蒸発燃料通路と、前記キャニスタに捕捉された蒸発燃料を吸気通路に導入するために前記キャニスタと吸気通路とを接続する下流側蒸発燃料通路と、前記キャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量を制御するために前記下流側蒸発燃料通路に配置された蒸発燃料量制御弁と、を有する。
ここで、本発明のハイブリッドシステムでは、前記蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングが前記動力伝達系における共振周波数を考慮して決定される。
本発明によれば、内燃機関から出力されるトルクの変動周波数と動力伝達系における共振周波数とが一致することに起因して動力伝達系に比較的大きな振動が生じることが抑制され、ドライバビリティの低下が抑制される。すなわち、蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングとして、蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングと複数の燃焼室のうち特定の1つの燃焼室における吸気行程とが同期し且つその状態が継続するような開弁タイミングが設定されている場合、上記特定の1つの燃焼室に吸入される蒸発燃料の量が残りの燃焼室に吸入される蒸発燃料の量よりも多くなる。その結果、上記特定の燃焼室に吸入された燃料の量が残りの燃焼室に吸入された燃料の量よりも多くなる。このため、上記特定の燃焼室における燃料の燃焼から生じるトルクが残りの燃焼室における燃料の燃焼から生じるトルクよりも大きくなる。つまり、燃焼室間で発生するトルクが異なることになる。すると、全体として、内燃機関から出力されるトルク(以下このトルクを「機関トルク」という)の変動が生じることになる。そして、こうした機関トルクの変動の周波数と動力伝達系における共振周波数とが一致すると、動力伝達系に比較的大きな振動が生じ、ドライバビリティが低下してしまう。
しかしながら、本発明では、蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングが動力伝達系における共振周波数を考慮して決定される。こうした考え方のもとに蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングを決定すれば、機関トルクの変動周波数と動力伝達系における共振周波数とが一致することが抑制され、したがって、それに起因して動力伝達系に比較的大きな振動が生じることが抑制され、ひいては、ドライバビリティの低下が抑制されるのである。
第1実施形態の制御装置が適用される動力装置を備えたハイブリッド車両の構成を示した図である。 図1に示されている内燃機関の詳細を示した図である。 (A)は基準スロットル弁開度を設定するために用いられるマップを示した図であり、(B)は基準燃料噴射量を設定するために用いられるマップを示した図である。 第1実施形態のパージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングの制御を実行するルーチンの一例を示した図である。
以下、本発明の動力装置の制御装置の実施形態について説明する。本発明の1つの実施形態(以下「第1実施形態」)の制御装置が適用される動力装置を備えたハイブリッド車両の構成が図1に示されている。図1において、MG1およびMG2は発電電動機(以下これら発電電動機をそれぞれ「第1発電電動機」および「第2発電電動機」という)、10は内燃機関、15はクランクシャフト(出力軸)、16はクランクポジションセンサ、21は入力軸、26はトーショナルダンパ、50は動力分配機構、70はインバータ、71はバッテリ、80はアクセルペダル、81はアクセルペダル踏込量センサ、82はタコメータ、90は電子制御装置をそれぞれ示している。
なお、以下の説明において「機関運転」とは「内燃機関の運転」を意味し、「機関回転数」とは「内燃機関の回転数」を意味し、「機関トルク」とは「内燃機関から出力されるトルク」を意味し、「機関運転状態」とは「内燃機関の運転状態」を意味する。
電子制御装置90はマイクロコンピュータからなる。また、電子制御装置90はCPU(マイクロプロセッサ)91、ROM(リードオンリメモリ)92、RAM(ランダムアクセスメモリ)93、バックアップRAM94、および、インターフェース95を有する。これらCPU91、ROM92、RAM93、バックアップRAM94、および、インターフェース95は双方向バスによって互いに接続されている。
図2に内燃機関10の詳細が示されている。図2に示されている内燃機関10は火花点火式の内燃機関(いわゆるガソリンエンジン)である。図2において、11は燃料噴射弁、12は燃焼室、13はピストン、14はコンロッド、15はクランクシャフト、16はクランクポジションセンサ、17は点火栓、18は吸気弁、19は吸気弁駆動機構、20は吸気弁駆動機構19を駆動するためのアクチュエータ、22は排気弁、23は排気弁駆動機構、24は排気弁駆動機構23を駆動するためのアクチュエータをそれぞれ示している。なお、図2には、1つの燃焼室12のみが示されているが、図1に4つのピストン13が示されているように、第1実施形態の内燃機関は4つの燃焼室(つまり、気筒)とそれに対応する上述した構成要素をそれぞれ具備している。
また、図2において、30は吸気通路、31は吸気ポート、32は吸気マニホルド、33はサージタンク、34は吸気管、35はスロットル弁、36はスロットル弁35を駆動するためのアクチュエータ、37はエアフローメータ、38はエアクリーナ、40は排気通路、41は排気ポート、42は排気マニホルド、43は排気管、44は空燃比センサをそれぞれ示している。なお、吸気通路30は、吸気ポート31、吸気マニホルド32、サージタンク33、および、吸気管34から構成されている。一方、排気通路40は、排気ポート41、排気マニホルド42、および、排気管43から構成されている。
また、図2において、70は燃料タンク、71は燃料ポンプ、72は燃料供給通路、73はキャニスタ、74は吸着剤、75は燃料タンクポート、76はパージポート、77は大気ポート、78Aは上流側蒸発燃料通路、78Bは下流側蒸発燃料通路、79はパージ制御弁をそれぞれ示している。
燃料噴射弁11は、吸気ポート31に隣接した吸気マニホルド32の部分に取り付けられている。燃料噴射弁11には、燃料供給通路72を介して燃料ポンプ71が接続されている。燃料ポンプ71は、燃料噴射弁11に燃料供給通路72を介して高圧の燃料を供給する。また、燃料噴射弁11は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、燃料噴射弁11に燃料を噴射させるための指令信号を燃料噴射弁11に供給する。また、燃料ポンプ71も、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、燃料ポンプ71から燃料噴射弁11に供給される燃料の圧力が予め定められた圧力に維持されるように燃料ポンプ71の作動を制御する制御信号を燃料ポンプ71に供給する。なお、電子制御装置90から燃料噴射弁11に指令信号が供給されると、燃料噴射弁11は、吸気ポート31に燃料を噴射する。
点火栓12は、その放電電極が燃焼室12に露出するように内燃機関10のシリンダヘッドに取り付けられている。また、点火栓12は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、点火栓12に火花を発生させるための指令信号を点火栓12に供給する。
吸気マニホルド32は、その一端で複数の管に分岐しており、これら分岐した管は、それぞれ内燃機関の燃焼室12にそれぞれ対応して形成されている吸気ポート31に接続されている。また、吸気マニホルド32は、その他端でサージタンク33の一端に接続されている。排気マニホルド42は、その一端で複数の管に分岐しており、これら分岐した管は、それぞれ内燃機関の燃焼室12にそれぞれ対応して形成されている排気ポート41に接続されている。また、排気マニホルド42は、その他端で排気管43の一端に接続されている。
スロットル弁35は、吸気管34に配置されている。スロットル弁35の開度(以下この開度を「スロットル弁開度」という)が変更されると、スロットル弁35が配置された領域における吸気管34内の流路面積が変わる。これによってスロットル弁35を通過する空気の量が変わり、ひいては、燃焼室に吸入される空気の量が変わる。スロットル弁35には、その開度(以下この開度を「スロットル弁開度」という)を変更するためのアクチュエータ(以下このアクチュエータを「スロットル弁アクチュエータ」という)36が接続されている。スロットル弁アクチュエータ36は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、スロットル弁開度を目標スロットル弁開度に制御するようにスロットル弁アクチュエータ36を駆動するための制御信号をスロットル弁アクチュエータ36に供給する。
内燃機関10は燃焼室12に吸入される空気と燃料噴射弁11から噴射される燃料とによって混合気を形成し、この混合気を点火栓12から発せられる火花によって燃焼させる。燃焼室12において燃料が燃焼すると、ピストン13およびコンロッド14を介してクランクシャフト15にトルクが出力される。
エアフローメータ37は、スロットル弁35よりも上流において吸気管34に配置されている。また、エアフローメータ37は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。エアフローメータ37は、そこを通過する空気の量に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいてエアフローメータ37を通過する空気の量、ひいては、燃焼室に吸入される空気の量を算出する。
クランクポジションセンサ16は、内燃機関の出力軸、すなわち、クランクシャフト15近傍に配置されている。また、クランクポジションセンサ16は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。クランクポジションセンサ16は、クランクシャフト15の回転位相に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいて機関回転数(すなわち、内燃機関のクランクシャフト15の回転数)を算出する。
空燃比センサ44は、排気通路40(より具体的には、排気管43)に配置されている。また、空燃比センサ44は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。空燃比センサ44は、そこに到来する排気ガス中の酸素濃度に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいて燃焼室に形成される混合気の空燃比(以下この空燃比を単に「混合気の空燃比」または「空燃比」という)を算出する。
吸気弁駆動機構19は、吸気弁18に接続されている。また、吸気弁駆動機構19は、吸気弁18のリフト量を制御するように動作可能である。吸気弁18のリフト量に応じて燃焼室12に吸入される気体の量が変化する。吸気弁駆動機構19には、それを駆動させるためのアクチュエータ(以下このアクチュエータを「吸気弁駆動機構アクチュエータ」という)20が接続されている。吸気弁駆動機構アクチュエータ20は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、吸気弁18のリフト量が目標リフト量に制御されるように吸気弁駆動機構19を動作させるための制御信号を吸気弁駆動機構アクチュエータ20に供給する。
排気弁駆動機構23は、排気弁22に接続されている。また、排気弁駆動機構23は、排気弁22のリフト量を制御するように動作可能である。排気弁22のリフト量に応じて燃焼室12から排出される排気ガスの量が変化し、したがって、燃焼室12に残留する排気ガスの量が変化し、ひいては、燃焼室12に吸入される気体の量が変化する。排気弁駆動機構23には、それを駆動させるためのアクチュエータ(以下このアクチュエータを「排気弁駆動機構アクチュエータ」という)24が接続されている。排気弁駆動機構アクチュエータ25は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、排気弁22のリフト量が目標リフト量に制御されるように排気弁駆動機構23を動作させるための制御信号を排気弁駆動機構アクチュエータ24に供給する。
上流側蒸発燃料通路78Aは、その一端で燃料タンク70に接続され、その他端で燃料タンクポート75(つまり、キャニスタ73)に接続されている。燃料タンク70内で発生した蒸発燃料は、上流側蒸発燃料通路78Aを介してキャニスタ73内に流入することができる。キャニスタ73に流入した蒸発燃料は、吸着剤に吸着する。下流側蒸発燃料通路78Bは、その一端でパージポジション76(つまり、キャニスタ73)に接続され、その他端でサージタンク33(つまり、吸気通路30)に接続されている。キャニスタ73内の蒸発燃料は、下流側蒸発燃料通路78Bを介して吸気通路30に流入することができる。大気ポート77は、吸着剤74に関して燃料タンクポート75およびパージポート76とは反対側においてキャニスタ73に設けられている。大気ポート77は、大気に開放されており、キャニスタ73の内部と大気とを連通している。
パージ制御弁79は、下流側蒸発燃料通路78Bに配置されている。パージ制御弁79は、その開度(以下この開度を「パージ制御弁開度」という)が変更可能に構成されている。パージ制御弁開度が変更されると、パージ制御弁79を通過する蒸発燃料の量が変化する。パージ制御弁79は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。電子制御装置90は、パージ制御弁開度が目標パージ制御弁開度に制御されるようにパージ制御弁79を動作させるための制御信号をパージ制御弁79に供給する。
動力分配装置50は、遊星歯車装置51を有する。遊星歯車装置51は、サンギア52とプラネタリギア53とリングギア54とを有する。プラネタリギア53は、サンギア52に噛合せしめられているとともに、リングギア54に噛合せしめられている。サンギア52は、第1発電電動機MG1のシャフト(以下このシャフトを「第1シャフト」という)61に接続されている。したがって、第1発電電動機MG1は、サンギア52から当該第1発電電動機MG1に入力されるトルクによって回転駆動可能であるし、サンギア52にトルクを出力可能である。そして、第1発電電動機MG1は、それがサンギア52から当該第1発電電動機MG1に入力されるトルクによって回転駆動されることによって発電可能である。リングギア54は、リングギアキャリア56を介して第2発電電動機MG2のシャフト(以下このシャフトを「第2シャフト」という)62に接続されている。したがって、第2発電電動機MG2は、リングギア54にトルクを出力可能であるし、リングギア54から当該第2発電電動機MG2に入力されるトルクによって回転駆動可能である。そして、第2発電電動機MG2は、それがリングギア54から当該第2発電電動機MG2に入力されるトルクによって回転駆動されることによって発電可能である。
プラネタリギア53は、プラネタリギアキャリア55を介してクランクシャフト15に接続されている。したがって、プラネタリギア53は、クランクシャフト15から当該プラネタリギア53に入力されるトルクによって回転駆動せしめられる。また、プラネタリギア53は、サンギア52およびリングギア54に噛合されている。したがって、プラネタリギア53からサンギア52にトルクが入力されたときには、そのトルクによってサンギア52が回転駆動されるし、プラネタリギア53からリングギア54にトルクが入力されたときには、そのトルクによってリングギア54が回転駆動される。逆に、サンギア52からプラネタリギア53にトルクが入力されたときには、そのトルクによってプラネタリギア53が回転駆動されるし、リングギア54からプラネタリギア53にトルクが入力されたときには、そのトルクによってプラネタリギア53が回転駆動される。
リングギア54は、リングギアキャリア56を介して出力ギア57に接続されている。したがって、出力ギア57は、リングギア54から当該出力ギア57に入力されるトルクによって回転駆動されるし、リングギア54は、出力ギア57から当該リングギア54に入力されるトルクによって回転駆動される。
また、第1発電電動機MG1は、レゾルバ63を有する。レゾルバ63は、電子制御装置90のインターフェース95に接続されている。レゾルバ63は、第1発電電動機MG1の回転角度に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいて第1発電電動機の回転数(以下この回転数を「第1MG回転数」という)を算出する。一方、第2発電電動機MG2は、レゾルバ64を有する。レゾルバ64は、電子制御装置90のインターフェース95に接続されている。レゾルバ64は、第2発電電動機の回転角度に対応する出力値を出力する。この出力値は電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいて第2発電電動機の回転数(以下この回転数を「第2MG回転数」という)を算出する。
また、第1発電電動機MG1は、インバータ70を介してバッテリ71に電気的に接続されている。したがって、第1発電電動機MG1が電力を発電しているときには、第1発電電動機MG1が発電した電力(以下この電力を「第1発電電力」という)は、インバータ70を介してバッテリ71に供給可能である。また、第1発電電動機MG1は、バッテリ71から供給される電力によって回転駆動可能であるし、バッテリ71から供給される電力によって当該第1発電電動機MG1に加えられる制御トルク(以下この制御トルクを「第1制御トルク」という)を制御することによってその回転数が制御可能に構成されている。
また、第2発電電動機MG2は、インバータ70を介してバッテリ71に電気的に接続されている。したがって、第2発電電動機MG2は、バッテリ71から供給される電力によって回転駆動可能であるし、バッテリ71から供給される電力によって当該第2発電電動機MG2に加えられる制御トルク(以下この制御トルクを「第2制御トルク」という)を制御することによってその回転数が制御可能である。また、第2発電電動機MG2が電力を発電しているときには、第2発電電動機MG2が発電した電力(以下この電力を「第2発電電力」という)はインバータ70を介してバッテリ71に供給可能である。なお、第1発電電力は、第2発電電動機MG2に直接供給可能でもあるし、第2発電電力は、第1発電電動機に直接供給可能でもある。
また、バッテリ71は、電子制御装置90のインターフェース95に接続されている。そして、バッテリ蓄電量(すなわち、バッテリ71に蓄電されている電力量)に関する情報が電子制御装置90のインターフェース95に入力される。また、インバータ70も、電子制御装置90のインターフェース95に接続されている。そして、インターフェース95を介して電子制御装置90から送られる指令によって、インバータ70から第2発電電動機MG2に供給される電力量および第1発電電動機MG1に供給される電力量が制御される。
また、出力ギア57は、ギア列65を介してディファレンシャルギア66に接続されている。ディファレンシャルギア66は、ドライブシャフト67に取り付けられている。ドライブシャフト67の両端には、駆動輪68が取り付けられている。したがって、出力ギア57からのトルクは、ギア列65、ディファレンシャルギア66、および、ドライブシャフト67を介して駆動輪68に伝達される。
アクセルペダル踏込量センサ81は、アクセルペダル80に接続されている。また、アクセルペダル踏込量センサ81は、電子制御装置90のインターフェース95に電気的に接続されている。アクセルペダル踏込量センサ81は、アクセルペダル80の踏込量に対応する出力値を出力する。この出力値は、電子制御装置90に入力される。電子制御装置90は、この出力値に基づいてアクセルペダル80の踏込量、ひいては、動力装置に要求されている出力を算出する。なお、第1実施形態の動力装置は、概して、内燃機関10と第1発電電動機MG1と第2発電電動機MG2とから構成されている。
次に、第1実施形態の制御装置による機関トルク、第1制御トルク、および、第2制御トルクの制御の一例について説明する。なお、以下の説明において「機関トルク」とは「内燃機関のクランクシャフトから出力されるトルク」であり、「機関動作点」とは「機関トルクと機関回転数とによって規定される内燃機関の動作点または内燃機関の動作状態」であり、「要求出力」とは「内燃機関のクランクシャフトから出力される出力として要求される出力」であり、「アクセル踏込量」とは「アクセルペダルの踏込量」であり、「車速」とは「ハイブリッド車両の走行速度」であり、「燃料噴射量」とは「燃料噴射弁から噴射される燃料の量」である。
第1実施形態では、要求出力をクランクシャフトから出力させたときに燃費が最も高くなる機関動作点が要求出力毎に最適機関動作点として実験等によって予め求められる。そして、これら最適機関動作点を機関トルクと機関回転数とによって規定されるグラフ上にプロットしてこれら最適機関動作点を結ぶことによって形成されるラインが最適機関動作ラインとして求められる。斯くして求められた最適機関動作ラインに関するデータが電子制御装置90に記憶されている。
そして、機関運転中、アクセル踏込量と車速とに基づいて要求出力が算出される。そして、この算出された要求出力を内燃機関から出力させることができる最適機関動作ライン上の機関動作点が選択される。そして、この選択された機関動作点を規定する機関トルクおよび機関回転数がそれぞれ目標機関トルクおよび目標機関回転数に設定される。そして、この設定された目標機関トルクおよび目標機関回転数が達成されるように燃料噴射量、吸入空気量(すなわち、燃焼室に吸入される空気の量)、および、機関回転数が制御される。
ところで、第2MG回転数が一定である場合、第1MG回転数が変化すれば機関回転数も変化する。別の言い方をすれば、第1MG回転数を制御することによって機関回転数を制御することができる。そして、第1MG回転数を「NMG1」で表し、第2MG回転数を「NMG2」で表し、機関回転数を「NE」で表し、リングギアの歯数に対するサンギアの歯数の比(すなわち、サンギアの歯数/リングギアの歯数であり、以下この比を「プラネタリギア比」ともいう)を「ρ」で表したとき、第1MG回転数と機関回転数との間には次式1の関係がある。
NMG1=(NE−NMG2)/ρ+NE …(1)
したがって、目標第1MG回転数を「TNMG1」で表し、目標機関回転数を「TNE」で表したとき、目標第1MG回転数と目標機関回転数との間には次式2の関係があることになる。
TNMG1=(TNE−NMG2)/ρ+TNE …(2)
そこで、第1実施形態では、要求出力に応じて選択される機関動作点に従って設定される目標機関回転数TNEと現在の第2MG回転数NMG2とを利用して上式2から目標第1MG回転数TNMG1が算出される。そして、斯くして算出された目標第1MG回転数TNMG1に対する現在の第1MG回転数NMG1の偏差(=TNMG1−NMG1)が算出される。そして、この算出された偏差が零になるように第1制御トルクが制御される。
ところで、機関トルクを「TQE」で表し、リングギア(すなわち、駆動輪)に入力される機関トルク(以下この機関トルクを「リングギア入力機関トルク」という)を「TQEr」で表し、リングギアの歯数に対するサンギアの歯数の比(すなわち、サンギアの歯数/リングギアの歯数)を「ρ」で表したとき、リングギア入力機関トルクと機関トルクとの間には次式3の関係がある。
TQEr=1/(1+ρ)×TQE …(3)
すなわち、リングギア入力機関トルクTQErは、機関トルクTQEの一部である。したがって、リングギア入力機関トルクTQErは、要求駆動トルク(すなわち、駆動輪68に入力されるべきトルク)よりも小さい。そこで、第1実施形態では、要求駆動トルクとリングギア入力機関トルクTQErとの差に相当するトルクが第2発電電動機からリングギアに入力されるように第2制御トルクが制御される。斯くして、要求駆動トルクに等しいトルクがリングギアに入力されることになる。
なお、上記説明は、第1発電電動機が発電機として機能し、第2発電電動機が電電動機として機能している場合の説明である。しかしながら、ハイブリッド車両に要求される条件によっては、第1発電電動機が電動機として機能したり、第2発電電動機が発電機として機能したり、第1発電電動機が発電機としても電動機としても機能しなかったり、第2発電電動機が発電機としても電動機としても機能しなかったりすることもある。また、第1実施形態では、内燃機関が運転されている。しかしながら、ハイブリッド車両に要求される条件によっては内燃機関が運転されないこともある。
次に、第1実施形態のスロットル弁の制御について説明する。なお、以下の説明において「要求トルク」とは「内燃機関から出力されるトルクとして要求されるトルク」を意味する。
第1実施形態では、機関運転状態(具体的には、アクセルペダル踏込量から把握される要求トルクとその時々の機関回転数)に応じて最適なスロットル弁開度が実験等によって予め求められる。そして、これら求められたスロットル弁開度が図2(A)に示されているように要求トルクTQrと機関回転数NEとの関数のマップの形で基準スロットル弁開度Dthbとして電子制御装置に記憶されている。そして、機関運転中、その時々のアクセルペダル踏込量から把握される要求トルクTQrとその時々の機関回転数NEとに対応する基準スロットル弁開度Dthbが図2(A)のマップから取得され、この取得された基準スロットル弁開度がそのまま目標スロットル弁開度に設定される。そして、斯くして設定された目標スロットル弁開度が達成されるように電子制御装置からスロットル弁アクチュエータに制御信号が供給される。なお、図2(A)のマップでは、要求トルクTQrが大きいほど基準スロットル弁開度Dthbが大きく、また、機関回転数NEが大きいほど基準スロットル弁開度Dthbが大きい。
次に、第1実施形態の燃料噴射弁の制御について説明する。なお、以下の説明において「燃料噴射量」とは「燃料噴射弁から噴射される燃料の量」を意味する。
第1実施形態では、アクセルペダル踏込量から把握される要求トルクに応じて最適な燃料噴射量が実験等によって予め求められる。そして、これら求められた燃料噴射量が図2(B)に示されているように要求トルクTQrの関数のマップの形で基準燃料噴射量Qbとして電子制御装置に記憶されている。そして、機関運転中、その時々のアクセルペダル踏込量から把握される要求トルクTQrに対応する基準燃料噴射量Qbが図2(B)のマップから取得される。そして、次式4に示されているように、この取得された基準燃料噴射量Qbに補正係数(この補正係数の詳細は後述する)Kを乗算して得られる値が目標燃料噴射量Qtに設定される。
Qt=Qb×K …(4)
次に、第1実施形態の補正係数について説明する。なお、以下の説明において「目標空燃比」は「混合気の空燃比として目標とすべき空燃比」を意味する。
第1実施形態では、目標空燃比が設定されている。ここで、空燃比センサによって検出される空燃比(以下この空燃比を「検出空燃比」という)は、実際に燃焼室に形成された混合気の空燃比を表している。そこで、第1実施形態では、目標空燃比に対する検出空燃比の偏差に基づいて検出空燃比が目標空燃比に一致するように現在の目標燃料噴射量を補正するための補正値が算出される。この補正値が上式4において用いられる補正係数Kである。補正係数は、検出空燃比が目標空燃比よりも大きいとき(つまり、混合気の空燃比が目標空燃比よりもリーンな空燃比であるとき)には、燃料噴射量が増大されるように目標燃料噴射量を補正する値として算出され、検出空燃比が目標空燃比よりも小さいとき(つまり、混合気の空燃比が目標空燃比よりもリッチな空燃比であるとき)には、燃料噴射量が減少されるように目標燃料噴射量を補正する値として算出される。
なお、以上説明したように算出される補正係数を用いた目標燃料噴射量の制御は、空燃比制御であるとも言える。
次に、第1実施形態のパージ制御弁の制御について説明する。なお、以下の説明において「目標パージ制御弁開度」とは「パージ制御弁開度として目標とすべき開度」を意味する。
第1実施形態では、機関運転状態に応じて目標パージ制御弁開度が設定される。そして、目標パージ制御弁開度が達成されるように電子制御装置からパージ制御弁に制御信号が供給され、これによって、パージ制御弁が制御される。なお、パージ制御弁は、デューティ制御によって制御される。
ところで、上述したように、パージ制御弁はデューティ制御によって制御される。ここで、デューティ制御では、デューティ比が「1」ではない限り、1つのデューティサイクルの開始時点でパージ制御弁を開弁させるための制御信号が電子制御装置から供給され、これによってパージ制御弁開度が大きくなる。そして、当該デューティサイクルの途中の時点で電子制御装置からパージ制御弁への制御信号の供給が停止され、パージ制御弁の開度が小さくなる。つまり、1つのデューティサイクル中にパージ制御弁開度が大きくなったり小さくなったりするのである。すなわち、1つのデューティサイクル中にパージ制御弁開度が変化する。そして、デューティサイクル自体が非常に長い期間に設定されている場合、1デューティサイクル中のパージ制御弁開度の変化に伴って下流側蒸発燃料通路を介してキャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量が大きく変動することになるし、デューティサイクルが比較的短い期間に設定されていたとしても、1デューティサイクル中のパージ制御弁開度の変化に伴って下流側蒸発燃料通路を介してキャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量が少なからず変動する。
ここで、パージ制御弁開度が大きくなるタイミングと4つの燃焼室のうちの特定の1つの燃焼室における吸気行程とが同期し且つその状態が継続するようなデューティサイクルが設定されている場合、上記特定の1つの燃焼室に吸入される蒸発燃料の量が残りの燃焼室に吸入される蒸発燃料の量よりも多くなる。そして、各燃焼室に吸入される燃料の量は同じである。つまり、この場合、上記特定の燃焼室に吸入された燃料の量が残りの燃焼室に吸入された燃料の量よりも多くなる。このため、上記特定の燃焼室における燃料の燃焼から生じるトルクが残りの燃焼室における燃料の燃焼から生じるトルクよりも大きくなる。つまり、燃焼室間で発生するトルクが異なることになる。すると、全体として、機関トルクに変動が生じることになる。
もちろん、各燃焼室に形成される混合気の空燃比を個別に検出することができ、且つ、各燃焼室に吸入される燃料の量を個別制御することができれば、上述した空燃比制御の考え方を利用して燃料噴射量を制御することによって各燃焼室に吸入される燃料の量を等しくすることができる。しかしながら、これは相応のコストを要することになるし、少なくとも、第1実施形態の内燃機関は、各燃焼室に形成される混合気の空燃比を個別に検出することができるようにも、各燃焼室に吸入される燃料の量を個別制御することができるようにも構成されていない。
ところで、ハイブリッド車両において、内燃機関から出力される動力を伝達する系(たとえば、ドライブシャフトやトーショナルダンパであり、以下この系を「動力伝達系」という)に共振が発生することが知られている。ここで、上述した機関トルクの変動周波数と動力伝達系の共振周波数とが一致すると、動力伝達系に比較的大きな振動が生じ、ドライバビリティが低下してしまう。
そこで、第1実施形態では、特定の燃焼室における燃料の燃焼によって発生するトルクだけが残りの燃焼室における燃料の燃焼によって発生するトルクよりも大きくなること(以下このことを「発生トルク誤差」という)に起因して機関トルクに変動が生じた場合に、機関トルクの変動周波数と動力伝達系の共振周波数とが一致する機関回転数が実験等によって予め求められる。そして、この機関回転数が判定機関回転数として電子制御装置に記憶される。また、発生トルク誤差に起因して発生する機関トルクの変動幅として、様々な要件を考慮した結果、許容可能である機関トルクの変動幅が実験等によって予め求められる。そして、この機関トルクの変動幅が許容トルク変動幅として電子制御装置に記憶される。
そして、機関運転中、機関回転数が判定機関回転数にあり且つ機関トルクの変動幅が許容トルク変動幅よりも大きいときには、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミング(つまり、パージ制御弁開度を大きくするタイミング)を現在のタイミングから所定のクランク角度(つまり、クランクシャフトの位相角)だけ早められ、或いは、遅らせられる。
これによれば、機関トルクの変動周波数と動力伝達系の共振周波数とが一致しなくなるので、動力伝達系に比較的大きな振動が生じることが抑制され、ドライバビリティの低下が抑制される。
なお、上述した実施形態の機関トルクの変動幅を把握する方法としては、様々な方法が考えられ、たとえば、機関回転数の変動幅から機関トルクの変動幅を把握する方法を採用することができる。
あるいは、機関トルクの変動幅を把握する方法として、次式5に示されているように、入力軸21の慣性モーメントIin、入力軸21の角速度ωin、プラネタリギア比ρ、第1発電電動機MG1の慣性モーメントImg、第1発電電動機MG1の角速度ωmg、および、第1発電電動機M1のトルク(あるいは、トルク指令値)TQmgに基づいて、各燃焼室における膨張行程中に瞬時に発生する機関トルク(以下この機関トルクを「瞬時機関トルク」という)TQtを算出し、これら算出された瞬時機関トルクを合算する(すなわち、積算する)ことによって各燃焼室における膨張行程での機関トルクを算出し、これら算出された機関トルクから機関トルクの変動幅を把握する方法も採用することできる。
TQt=Iin×ωin+(1+ρ)/ρ×(Img×ωmg−TQmg) …(5)
あるいは、燃焼室内の燃焼圧を検出する燃焼圧センサが各燃焼室に対応して設けられている場合には、機関トルクの変動幅を把握する方法として、燃焼圧センサによって検出される各燃焼室内の燃焼圧から機関トルクの変動幅を把握する方法も採用することができる。
また、第1実施形態では、機関回転数が判定機関回転数にあり且つ機関トルクの変動幅が許容トルク変動幅よりも大きいときに、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングが現在のタイミングから変更される。しかしながら、機関回転数がほぼ判定機関回転数にあり且つ機関トルクの変動幅が許容トルク変動幅よりも大きいときに、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングを現在のタイミングから変更するようにしてもよい。
また、第1実施形態は、4つの燃焼室を備えた内燃機関(いわゆる、4気筒の内燃機関)を具備するハイブリッドシステムに本発明を適用した場合の実施形態である。しかしながら、本発明は、複数の燃焼室(たとえば、3つの燃焼室や6つの燃焼室)を備えた内燃機関、すなわち、いわゆる多気筒の内燃機関(たとえば、3気筒の内燃機関や6気筒の内燃機関)を具備するハイブリッドシステムにも適用可能である。
次に、第1実施形態のパージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングの制御を実行するルーチンの一例について説明する。このルーチンの一例が図4に示されている。なお、このルーチンは所定時間が経過する毎に実行されるルーチンである。
図4のルーチンが開始されると、始めに、ステップ101において、機関回転数NEが取得される。次いで、ステップ102において、ステップ101で取得された機関回転数NEが判定機関回転数NEthに一致している(NE=NEth)か否かが判別される。ここで、NE=NEthであると判別されたときには、ルーチンはステップ103に進む。一方、NE=NEthではないと判別されたときには、ルーチンはそのまま終了する。つまり、この場合、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングの変更は行われない。
ステップ102でNE=NEthであると判別され、ルーチンがステップ103に進むと、4つの燃焼室における燃料の燃焼によって発生したトルクTQ1、TQ2、TQ3、TQ4が取得される。次いで、ステップ104において、ステップ103で取得されたトルクTQ1、TQ2、TQ3、TQ4に基づいて機関トルクの変動幅ΔTQが算出される。次いで、ステップ105において、ステップ104で算出された機関トルクの変動幅ΔTQが許容トルク変動幅ΔTQthよりも大きい(ΔTQ>ΔTQth)か否かが判別される。ここで、ΔTQ>ΔTQthであると判別されたときには、ルーチンはステップ106に進む。一方、ΔTQ>ΔTQthではないと判別されたときには、ルーチンはそのまま終了する。つまり、この場合、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングの変更は行われない。
ステップ105においてΔTQ>ΔTQthであると判別され、ルーチンがステップ106に進むと、現在のパージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングTdpに所定のクランク角Ktdを加算して得られる値が新たな開始タイミングTdnに設定され、ルーチンが終了する。つまり、パージ制御弁のデューティ制御におけるデューティサイクルの開始タイミングが所定のクランク角だけ変更される。
MG1…第1発電電動機、MG2…第2発電電動機、10…内燃機関、12…燃焼室、30…吸気通路、70…燃料タンク、73…キャニスタ、78A…上流側蒸発燃料通路、78B…下流側蒸発燃料通路、79…パージ制御弁

Claims (1)

  1. 内燃機関と電動機とを備えた動力装置と、該動力装置から出力される動力を伝達するための動力伝達系と、を具備するハイブリッドシステムにおいて、前記内燃機関が複数の燃焼室を有するとともに、燃料タンク内で発生する蒸発燃料を捕捉するキャニスタ73と、燃料タンク内で発生する蒸発燃料をキャニスタに導入するために燃料タンクとキャニスタとを接続する上流側蒸発燃料通路78Aと、キャニスタに捕捉された蒸発燃料を吸気通路39に導入するために前記キャニスタと吸気通路とを接続する下流側蒸発燃料通路と、前記キャニスタから吸気通路に導入される蒸発燃料の量を制御するために前記下流側蒸発燃料通路に配置された蒸発燃料量制御弁と、を有し、前記蒸発燃料量制御弁の開弁タイミングが前記動力伝達系における共振周波数を考慮して決定されるハイブリッドシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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